JP3495693B2 - ホテルパン利用の食品加熱・冷却方法 - Google Patents

ホテルパン利用の食品加熱・冷却方法

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JP3495693B2
JP3495693B2 JP2000277743A JP2000277743A JP3495693B2 JP 3495693 B2 JP3495693 B2 JP 3495693B2 JP 2000277743 A JP2000277743 A JP 2000277743A JP 2000277743 A JP2000277743 A JP 2000277743A JP 3495693 B2 JP3495693 B2 JP 3495693B2
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芳雄 関坂
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株式会社関坂漆器
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種の食品を盛り
付け収容する食品盛器を用いるホテルパン利用の食品加
熱・冷却方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】食品盛器aの一種としては、図22〜2
3に示すように、底部bの周囲に側壁cが立設されて上
端開放の収容凹部dを有し、該側壁cの外面eの上端側
部分に、その周方向に連続する帯状突部fが突設され、
該帯状突部fの下面gが水平面に形成されたものが存す
る。
【0003】かかる構成を有する食品盛器a1,a2相
互は、図23に示すように、その一方の食品盛器a1
の、前記帯状突部fの下側をなす部分jが、他方の食品
盛器a2の前記収容凹部dに嵌め入れられ、且つ外側に
位置する食品盛器a2の上端kが、内側に位置する食品
盛器a1の前記帯状突部fの水平な下面gを支持した状
態で、両食品盛器a1,a2が積重されるようになされ
ていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記構
成の食品盛器aによるときには次のような問題点があっ
た。(1) 洗浄された食品盛器を積重した状態で、食品盛
器の前記上端kと前記帯状突部の水平な下面gとの間に
水分が介在すると、該水分によるシール現象によって食
品盛器相互が密着状態となり、従って、上の食品盛器を
取り上げたときに下の食品盛器が付いて上がるといった
不都合が生じた。
【0005】(2) 洗浄された食品盛器を前記のように積
重した場合、該食品盛器aの上端kと帯状突部の水平な
下面gとが密接状態になることから、このような構成の
食品盛器aを積み重ね且つその収容凹部dを、例えば図
24に示すように横向きにして水切りせんとしても、食
品盛器の底部間の空間mや側壁間の空間nで盛器面に付
着している水分を円滑に水切りできず、又これらの空間
への空気の流入も生じにくいことから、これらによっ
て、洗浄された食品盛器を良好に乾燥させ難い問題があ
った。
【0006】(3) 又、料理が収容された食品盛器をホテ
ルパンに収容したり、或いはホテルパンからこれを取り
出す際等において、前記食品盛器aの側壁cを、トング
の先端の挾持部で挾持して持ち上げんとする場合、安定
的に又衛生的に挾持できない問題があった。
【0007】図25は、トングpの先端の挾持部q,r
によって、前記食品盛器aの側壁cの上端側部分sを挾
持した状態を示すものであるが、前記側壁cの外面の上
端側部分に帯状突部fが形成されていることから、前記
帯状突部fに対する外側の挾持部qの接触状態は、該挾
持部qが帯状突部fの下縁tで浮き上げられる結果とし
て、下端uが側壁の外面eから浮き上がった2点接触の
状態となる。そのため食品盛器の挾持が不安定化して、
挾持された食品盛器が滑り落ちる恐れがあった。
【0008】そこで例えば図26に示すように、トング
pの内側の挾持部rを食品盛器aの収容凹部d内に深く
挿入することとすれば、前記帯状突部fに影響されるこ
となく、外側の挾持部qの下端uを側壁の外面eに接触
させることができ、且つ図27に示すように、その上側
の挾持部両側部位v,vを帯状突部fの下縁tに接触さ
せることができる。これによって、外側の挾持部qの安
定した3点接触状態を確保できるため、前記問題点は一
応解決できる。しかしながら、内側の挾持部rを収容凹
部d内に深く挿入させると、該挾持部rが、収容されて
いる料理wに接触することになって衛生上好ましくない
という新たな問題が生ずることになる。
【0009】かかることから従来においては、トングを
用いるときは側壁の上端側部分で挾持せざるを得ず、前
記のような不安定な挾持状態が避けられない問題があっ
たのである。
【0010】本発明は、かかる問題点を解決し得る食品
盛器を用いるホテルパン利用の食品加熱・冷却方法の提
供を目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明は以下の手段を採用する。即ち本発明に係る
ホテルパン利用の食品加熱・冷却方法は、ホテルパンの
収容部に食品盛器を並べて、該食品盛器に収容された食
品を加熱又は冷却させるホテルパン利用の食品加熱・冷
却方法であって、前記食品盛器は、底部の周囲に側壁が
立設されて上端開放の収容凹部を有し、該側壁の外面の
上端側部分には、その周方向に連続する帯状突部が突設
され、該帯状突部の下面は、内方に向け下方に傾斜する
傾斜下面と、被支持部とを具える如く構成されている。
かかる構成を有する食品盛器相互は、その一方の食品盛
器の、前記帯状突部の下側をなす部分が、他方の食品盛
器の前記収容凹部に嵌め入れられ、且つ外側に位置する
食品盛器の側壁の上端が、前記被支持部を下方から支持
した状態で、両食品盛器が積重されるようになされると
共に、該積重状態で、両食品盛器の底部間の空間と側壁
間の空間が連通状態にあり、該連通状態の空間が、外側
の食品盛器の側壁の上端と前記傾斜下面との間に形成さ
れた間隙を通して外部に連通している。又、前記側壁は
外方に傾斜状態に設けられ、且つ前記底部の下面に浮か
し突部が突設されており、該浮かし突部が支持面に乗っ
た状態で食品盛器が該支持面に載置された時に、該支持
面と前記底部の下面との間に空間が形成されるようにな
されている。そして、前記ホテルパンの収容部に前記食
品盛器を、前記帯状突部の外面相互を当接状態にして並
べることにより、前記傾斜した側壁の外面間に逆V字状
の側部空間を形成せしめると共に、前記ホテルパンの底
面としての支持面と食品盛器の底部の下面との間に、前
記浮かし突部の浮かし作用によって底部空間を形成せし
め、このように食品盛器を並置したホテルパンを加熱室
又は冷却室に納め、前記側部空間及び底部空間に熱気又
は冷気を通過させることによって、食品盛器に収容され
た食品を加熱又は冷却させることを特徴とするものであ
る。
【0012】前記ホテルパン利用の食品加熱・冷却方法
において、前記食品盛器は、平面視で、前記傾斜下面
が、前記帯状突部の対向側に設けられたものとし、隣り
合う傾斜下面の間を前記被支持部とするのがよい。
【0013】前記ホテルパン利用の食品加熱・冷却方法
において、前記食品盛器は、前記傾斜下面が、前記帯状
突部の周方向に120度の角度ピッチで設けられたもの
とし、隣り合う傾斜下面の間を前記被支持部とするのが
よい。
【0014】前記ホテルパン利用の食品加熱・冷却方法
において、前記食品盛器が、平面視で矩形状又は正方形
状を呈したものとし、その対向辺部に存する前記帯状突
部の下面を、内方に向け下方に傾斜する傾斜下面に形成
するのがよい。
【0015】前記ホテルパン利用の食品加熱・冷却方法
において、前記食品盛器が、平面視で矩形状又は正方形
状を呈したものとし、その四隅部分を除く部分で、前記
帯状突部の下面を、内方に向け下方に傾斜する傾斜下面
に形成するのがよい。
【0016】前記ホテルパン利用の食品加熱・冷却方法
において、前記食品盛器が、平面視で円形状を呈したも
のとし、前記帯状突部の下面は、周方向に略120度の
角度ピッチで、内方に向け下方に傾斜する傾斜下面に形
成するのがよい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1〜3において、本発明に係る
ホテルパン利用の食品加熱・冷却方法(以下方法とい
う)に用いる食品盛器1は、平面視で、例えば四隅部分
2,2,2,2が丸みを帯びた矩形状に形成され、底部
3の周囲に側壁5が立設されて上端開放の収容凹部6を
有している。そして本実施の形態において該側壁5は、
外方に傾斜状態に設けられ、その外面7の上端側部分に
は、その周方向に連続して帯状突部9が突設されてい
る。該帯状突部9の上下幅は全周に亘って略等しく、5
〜10mm程度に、例えば10mmに設定される。又該
帯状突部9の外方への突出量は例えば2.5mm程度に
設定される。
【0018】又本実施の形態においては、図3に示すよ
うに、前記側壁5の肉厚が各部略均一であり、従って側
壁の内面10の上端側部分11は、前記帯状突部の下端
部分に対向する部位に設けられた斜めの段差面12を介
して、外側に稍拡がっている。
【0019】そして前記四隅部分2,2,2,2におい
ては、図2に示すように、前記帯状突部9の下面が、略
水平を呈する被支持部(水平下面)13に形成されてお
り、該四隅部分を除く直線部分15,15,15,15
では、前記帯状突部9の下面が、内方に向け下方に傾斜
する傾斜下面16に形成されている。そして該傾斜下面
16の下縁17の、前記底部3からの高さは、前記水平
下面13の高さに略等しく設定されている。又前記底部
3の下面19には、その四隅に位置させて浮かし突部2
0,20,20,20が設けられている。
【0020】かかる構成を有する食品盛器1,1相互
は、図3〜4に示すように、その一方の食品盛器1a
の、前記帯状突部9の下側をなす部分21が、他方の食
品盛器1bの前記収容凹部6に嵌め入れられ、且つ外側
に位置する食品盛器1bの上端22が、内側に位置する
食品盛器1aの前記水平下面13を支持した状態で、両
食品盛器1a,1bが、前記従来の食品盛器を積重した
場合と同様に安定的に積重される。そして該積重状態
で、図3、図5〜6に示すように、両食品盛器1a,1
bの底部3,3間の空間23と、側壁5,5間の空間2
5が連通状態にあり連通空間26が形成されている。な
お側壁5,5間の空間25の上部分25aは、側壁の内
面10の上端側部分が、前記のように傾めの段差面12
を介して外側に拡がっているため、稍拡大している。
【0021】そして、前記上端22の内側の縁部分(本
実施の形態においては面取りされている)29と、前記
傾斜下面16の下縁30との間には若干の間隙31が形
成されると共に、該上端22と前記傾斜下面16との間
には、外方に向かって拡大する三角形状の空所32が形
成されている。従って前記連通空間26は、前記間隙3
1を通して外部(前記三角形状の空所32)に連通して
いる。
【0022】前記構成の食品盛器1は、図7〜8に示す
ように、ホテルパン33の収容部35に並置可能とさ
れ、該並置状態で例えば、前記帯状突部9は、ホテルパ
ン33の上端36の上側に位置する。
【0023】然して、かかる構成を有する食品盛器1を
洗浄した後に積重し、例えば図9〜10に示すように横
向きにしてラックに並べて乾燥室で乾燥させるときは、
前記空間23,25内で底部表面37や側壁表面39に
付着状態の水は、該底部表面37及び側壁表面39を伝
って、図11に矢印で示すように流下し前記間隙31に
至り、該間隙31を通して、前記拡大した空所32に排
出される。なお該拡大した空所32に出た水は、水の流
下を促す傾斜面40(前記傾斜下面16)が前記間隙3
1の下方に延長する如く連設されているために、該傾斜
面40を伝って円滑に流下できる。そしてこのように水
の排出が円滑に行われるのは、前記積重物の上側に位置
する間隙41(図9)や両側に位置する間隙42(図
9)を通して前記連通空間26に空気が容易に流入でき
ることが関係している。又、このように上側の間隙41
や両側の間隙42が外部と連通状態にあることから、通
気性が確保されて、前記連通空間26の乾燥が促進され
ることになる。
【0024】特に本実施の形態においては、側壁間の空
間25の上側部分が前記傾斜面12により拡大している
ため、該拡大空間部43の存在によって、連通空間26
における水が下方向に引っ張られやすくなる。これによ
って、一層良好な水切りが期待される。
【0025】このようにして水切り及び乾燥が終わった
後、横向きに重なる食品盛器は、図12に示すように上
向きの積重状態に移され、食品盛器が上から順次取り上
げられてこれに料理が収容される。この取り上げの際、
前記乾燥が不完全で、上下の帯状突部間45に水が残っ
ていたとしても、この水は、図6に矢印で示すように、
内方に向け下方に傾斜する前記傾斜下面16を伝って前
記連通空間26に落ち易い。そのため従来のように、帯
状突部間が水でシールされてしまう現象が生じず、従っ
て、内側の食品盛器を取り上げたときに下の食品盛器が
付いて上がるといった不都合を生じさせることがない。
【0026】図7は、料理46の収容された食品盛器1
をホテルパン33の収容凹部35に並べた状態を示すも
のである。このように食品盛器1をホテルパン33に並
べ、或いはホテルパン33から食品盛器1を取り出す
際、又、料理が収容された食品盛器を弁当箱に収容する
際等においては、図13に示すような市販のトング47
を用いて食品盛器1を出し入れ操作するのが便利であ
る。その操作を図13〜15に基づいて説明すれば、ト
ング47の内外の挾持部48,49で、側壁の上端側部
分50を挾持する。この挾持は、前記傾斜下面16の逃
がし作用によって、図14に示すように、前記外側の挾
持部49の下端側部分51が前記傾斜下面16に略沿っ
た状態で行われ、該挾持部49の下端52が前記帯状突
部9の直下で側壁の外面7に接触すると共に、図15に
示すように、該下端の上側の両側部位55,55が前記
傾斜下面16の下縁17に接触することになる。このよ
うに外側の挾持部49が、側壁の外面7に3点接触で安
定的に接触できることから、トング47による食品盛器
1の挾持を非常に安定したものとなし得る。加えて、側
壁の外面7への前記下端52の接触が、帯状突部9の直
下で行なわれることから、内側の挾持部48が収容凹部
6内に深くは挿入されず、従って、内側の挾持部48が
収容料理46に接触するのが防止され、衛生的に挾持で
きることになる。
【0027】食品盛器1はこのように、その側壁5が外
方に傾斜する傾斜側壁として形成されると共に、該傾斜
側壁の上端側部分の外面に帯状突部9が突設され、然も
底部3の下面19の四隅に浮かし突部20が設けられて
いることから、料理46が収容された食品盛器1を、図
7〜8に示すようにホテルパン33に並べて加熱処理を
行ない、又それに続いて冷却処理を行なう場合、これら
の加熱や冷却を効率的に行なうことができる。
【0028】即ち、隣り合う食品盛器1,1相互を、そ
の帯状突部9,9の外面56,56を当接状態にして並
べた場合、図8、図16に示すように、傾斜した側壁の
外面7,7間に逆V字状の側部空間57が形成され、然
も該側部空間57は、両帯状突部9,9の突出量の部分
だけ拡大されている。加えて図16に示すように、ホテ
ルパンの底面としての支持面59と食品盛器の底部の下
面19との間には、前記浮かし突部20の浮かし作用に
よって底部空間60が形成されている。
【0029】従って、このようにして食品盛器1の並置
されたホテルパン33を加熱室内に納めて加熱する場
合、循環する熱気が前記側部空間57及び底部空間19
を移動できるために、食品盛器内の料理を効果的に加熱
することができる。又、前記加熱処理後の冷却に際し
て、ホテルパン33を冷却室に納めて冷却する場合も、
循環する冷気が前記側部空間57及び前記底部空間60
を移動できるため、同様に、効率的な冷却を達成できる
ことになる。
【0030】このように前記構成の食品盛器によるとき
は、ホテルパンを利用しての加熱やその後における急速
な冷却を効率的に行なうことが可能となり、HACCP
の規格要件を容易に達成し得ることとなる。
【0031】〔その他の実施の形態〕 (1) 図17は、本発明に係る方法に用いる食品盛器1の
他の態様を示すものであり、平面視で、例えば四隅部分
2,2,2,2が丸みを帯びた正方形状に形成されてい
る。そして該四隅部分においては、前記帯状突部9の下
面が、略水平を呈する水平下面(被支持部)13に形成
されると共に、その他の直線部分15,15,15,1
5の下面は、内方に向け下方に傾斜する傾斜下面16と
して形成されている。
【0032】又図18は、本発明に係る方法に用いる食
品盛器1のその他の態様を示すものであり、平面視で円
形状に形成されており、前記帯状突部9の下面は、略1
20度の角度ピッチで、内方に向け下方に傾斜する傾斜
下面16として形成されると共に、隣り合う傾斜下面の
間は、前記と同様の水平下面(被支持部)13に形成さ
れている。
【0033】又図19は、本発明に係る方法に用いる食
品盛器1のその他の態様を示すものであり、平面視で楕
円形状を呈しており、帯状突部9の対向側の下面は、内
方に向け下方に傾斜する傾斜下面16,16として形成
されると共に、両端部分の下面は、略水平を呈する水平
下面(被支持部)13に形成されている。
【0034】本発明に係る方法に用いる食品盛器1は、
前記形態の他、平面視で各種形態を有するものとして構
成されるものであり、食品盛器相互を安定的に積重でき
る被支持部を具える限り、傾斜下面16の配置状態は任
意に設定できるが、該傾斜下面16は、好ましくは、平
面視で対向側に設け、或いは周方向に所定角度ピッチで
複数設けるのがよい。
【0035】(2) 帯状突部9の下面は、内方に向け下方
に傾斜する前記傾斜下面16と、被支持部13とを具え
る如く構成されればよい。該被支持部13は、食品盛器
相互を安定的に積重させることができるように、外側に
位置する食品盛器の上端によって下方から支持される構
成のものであればよい。これは、図2等で示すような略
水平を呈する水平下面として形成されることの他、例え
ば図20に示すように、内方に向け下方に傾斜する傾斜
面61にその周方向に所要間隔で突設された支持用突部
62を以って構成されることもある。この場合、隣り合
う支持用突部62,62間が傾斜下面16とされてい
る。
【0036】(3) 帯状突部の傾斜下面16は、直線的な
傾斜面であることの他、図21に示すような円弧面状に
形成されてもよい。
【0037】(4) 又前記とは逆に、帯状突部の四隅部分
の下面を、内方に向け下方に傾斜する傾斜下面に形成す
る一方、隣り合う傾斜下面の間を、略水平を呈する水平
下面(被支持部)に形成することもある。
【0038】(5) 前記ホテルパンの収容部に並置される
食品盛器は、その帯状突部が該収容部内に納まるように
並置されることもある。
【0039】
【発明の効果】本発明は以下の如き優れた効果を奏す
る。(1) 本発明に係る方法に用いる食品盛器は、その側
壁の上端側部分の外面に設けられた帯状突部の下面が、
内方に向け下方に傾斜する傾斜下面と被支持部とを具え
る如く構成されている。そのため、食品盛器相互を積重
したときは、外側に位置する食品盛器の上端が内側に位
置する食品盛器の前記被支持部を下方から支持すること
によって安定的な積重状態が得られるのは元より、該積
重状態において、両食品盛器の底部間の空間と側部間の
空間が連通状態にあり、該連通状態の空間が、外側の食
品盛器の上端と前記傾斜下面との間に形成された間隙を
通して外部に連通していることから、次のような顕著な
効果が得られる。即ち洗浄後の食品盛器を積重状態に
し、例えば収容凹部を横向きにして並べて水切りしたと
きには、該積重物の上や横の間隙を通して空気が流入
し、又下の間隙を通して水を排出させ得ることから、前
記連通した空間の水切りを円滑に行なうことができ、内
部の乾燥を促進させることができる。又収容凹部を上向
きにした積重状態において、食品盛器を1個づつ取り上
げる際には、帯状突部間に水分が残っていたとしても、
この水分は、前記傾斜下面を流下して側壁間の空間に流
れ落ち易いため、上下の食品盛器相互の密着を防止でき
る。従って水のシール現象によって、上の食品盛器を取
り上げるときに下の食品盛器が付いて上がるといった不
都合を解消できることになる。
【0040】(2) 本発明に係る方法に用いる食品盛器
は、傾斜下面を帯状突部の下面に設けることとし、傾斜
下面を帯状突部の上面に設けるものではないため、帯状
突部の上側の部分は、図22に示すような、帯状突部を
具える従来の食品盛器と同様の形態を有している。従っ
て、食品盛器としての本来の機能が損なわれることがな
く、例えば、収容されている料理をラップで覆う場合、
該ラップの縁を帯状突部の外面に正しく密着させること
が容易である。
【0041】(3) 帯状突部の下面の一部分が傾斜下面と
されているため、該食品盛器をホテルパンに収容したり
取り出す際、或いは、料理が収容された食品盛器を弁当
箱にセットする際等において、該食品盛器の取り扱いを
トングで挾持して行なう場合、その取り扱いを確実且つ
衛生的に行なうことができる。即ち、傾斜下面が存する
側壁上端部分をトングの内外の挾持部で挾持する際、前
記傾斜下面の逃がし作用によって、外側の挾持部の下端
側部分を前記傾斜下面に沿わせながら挾持部下端を側壁
の外面に接触させ且つ、該下端の稍上側の左右を前記傾
斜面に接触させることができる。このような3点接触状
態により、内外の挾持部による側壁上端部分の挾持を安
定的に行なうことができるのである。然も、外側の挾持
部の下端を帯状突部の直下において側壁の外面に接触さ
せることができるため、トングの下端部分を食品盛器の
収容凹部にそれ程深く挿入させずに済み、従って、内側
の挾持部を収容食品に接触させることなく衛生的に食品
盛器を挾持することが可能となる。このようなことは、
前記傾斜下面が側壁の直線部分15(図2)に設けられ
ている場合により好都合に行なわれる。
【0042】(4) 又、帯状突部に傾斜下面が設けられて
いるため、該食品盛器の側壁の上端部分を指先で摘んで
取り上げる際に、指の腹が前記傾斜下面に良く馴染むこ
とから、違和感なく且つ安定的に食品盛器を取り上げて
料理を食することができる。
【0043】(5) 特に、側壁間の空間の上側部分を前記
傾斜面により拡大させるときは、該拡大空間部の存在に
よって、前記連通空間における水が下方向に引っ張られ
やすくなるため、一層良好な水切りが期待される。
【0044】(6) 本発明に係る食品盛器は、その側壁
が、外方に傾斜する傾斜側壁であり、且つ底部下面に浮
かし突部が設けられているため、かかる構成の食品盛器
をホテルパンの収容凹部に、帯状突部の外面相互を当接
状態にして並置した場合、前記傾斜側壁間に逆V字状の
側部空間を形成でき、しかもこの側部空間の間隔は、前
記帯状突部の突出量の分だけ拡大されたものとなし得
る。又、食品盛器の底部下面とホテルパンの底部上面と
の間に底部空間を形成できる。従って、各食品盛器に食
品が収容された状態で、この食品を所定温度に加熱し或
いは加熱した食品を所定温度に冷却させる場合、前記側
部空間及び底部空間を熱気や冷気が通過できることにな
る。かかることから、本発明に係るホテルパン利用の加
熱・冷却方法によるときは、食品盛器に収容された料理
の加熱や冷却をHACCPの規格に合わせて効率よく行
なうことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る食品盛器を示す斜視図である。
【図2】本発明に係る食品盛器を示す斜視図である。
【図3】食品盛器相互を積み重ねた状態を示す部分斜視
図である。
【図4】その部分断面図である。
【図5】その部分断面図である。
【図6】その部分拡大断面図である。
【図7】食品盛器をホテルパンに並置した状態を示す斜
視図である。
【図8】その部分断面図である。
【図9】食品盛器相互を重ねて水切りする状態を示す斜
視図である。
【図10】その部分断面図である。
【図11】その部分拡大図である。
【図12】食品盛器を積み重ねた状態を示す斜視図であ
る。
【図13】食品盛器をトングで挾持した状態を示す斜視
図である。
【図14】その断面図である。
【図15】その側面図である。
【図16】食品盛器をホテルパンに並置した状態を示す
部分断面図である。
【図17】食品盛器の他の態様を示す斜視図である。
【図18】食品盛器のその他の態様を示す斜視図であ
る。
【図19】食品盛器のその他の態様を示す斜視図であ
る。
【図20】食品盛器のその他の態様を示す斜視図であ
る。
【図21】傾斜下面の他の形態を示す断面図である。
【図22】従来の食品盛器を示す斜視図である。
【図23】その食品盛器を積み重ねた状態を示す断面図
である。
【図24】その食品盛器を重ねて水切りする状態を示す
断面図である。
【図25】従来の食品盛器をトングで挾持した状態を示
す断面図である。
【図26】従来の食品盛器をトングで挾持する場合の問
題点を示す断面図である。
【図27】その側面図である。
【符号の説明】
1 食品盛器 3 底部 5 側壁 6 収容凹部 9 帯状突部 10 側壁の内面 12 段差面 13 被支持部 16 傾斜下面 20 浮かし突部 23 底部間の空間 25 側壁間の空間 26 連通空間 33 ホテルパン 40 傾斜面 47 トング 48 挾持部 49 挾持部 59 支持面
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−117910(JP,A) 実開 昭53−102883(JP,U) 実開 昭54−179983(JP,U) 実開 昭61−143470(JP,U) 実開 昭60−83472(JP,U) 実開 昭64−41375(JP,U) 登録実用新案3020759(JP,U) 登録実用新案3043134(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47G 19/00 - 19/34 A47J 39/02 A23L 1/01

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホテルパンの収容部に食品盛器を並べ
    て、該食品盛器に収容された食品を加熱又は冷却させる
    ホテルパン利用の食品加熱・冷却方法であって、 前記食品盛器は、底部の周囲に側壁が立設されて上端開
    放の収容凹部を有し、該側壁の外面の上端側部分には、
    その周方向に連続する帯状突部が突設され、該帯状突部
    の下面は、内方に向け下方に傾斜する傾斜下面と、被支
    持部とを具える如く構成されており、かかる構成を有す
    る食品盛器相互は、その一方の食品盛器の、前記帯状突
    部の下側をなす部分が、他方の食品盛器の前記収容凹部
    に嵌め入れられ、且つ外側に位置する食品盛器の側壁の
    上端が、前記被支持部を下方から支持した状態で、両食
    品盛器が積重されるようになされると共に、該積重状態
    で、両食品盛器の底部間の空間と側壁間の空間が連通状
    態にあり、該連通状態の空間が、外側の食品盛器の側壁
    の上端と前記傾斜下面との間に形成された間隙を通して
    外部に連通しており、又、前記側壁は外方に傾斜状態に
    設けられ、且つ前記底部の下面に浮かし突部が突設され
    ており、該浮かし突部が支持面に乗った状態で食品盛器
    が該支持面に載置された時に、該支持面と前記底部の下
    面との間に空間が形成されるようになされており、 前記ホテルパンの収容部に前記食品盛器を、前記帯状突
    部の外面相互を当接状態にして並べることにより、前記
    傾斜した側壁の外面間に逆V字状の側部空間を形成せし
    めると共に、前記ホテルパンの底面としての支持面と食
    品盛器の底部の下面との間に、前記浮かし突部の浮かし
    作用によって底部空間を形成せしめ、このように食品盛
    器を並置したホテルパンを加熱室又は冷却室に納め、前
    記側部空間及び底部空間に熱気又は冷気を通過させるこ
    とによって、食品盛器に収容された食品を加熱又は冷却
    させることを特徴とするホテルパン利用の食品加熱・冷
    却方法。
  2. 【請求項2】 前記食品盛器は、平面視で、前記傾斜下
    面が、前記帯状突部の対向側に設けられ、隣り合う傾斜
    下面の間が前記被支持部とされていることを特徴とする
    請求項1記載のホテルパン利用の食品加熱・冷却方法。
  3. 【請求項3】 前記食品盛器は、前記傾斜下面が、前記
    帯状突部の周方向に120度の角度ピッチで設けられ、
    隣り合う傾斜下面の間が前記被支持部とされていること
    を特徴とする請求項1記載のホテルパン利用の食品加熱
    ・冷却方法。
  4. 【請求項4】 前記食品盛器が、平面視で矩形状又は正
    方形状を呈し、その対向辺部に存する前記帯状突部の下
    面が、内方に向け下方に傾斜する傾斜下面に形成されて
    いることを特徴とする請求項1記載のホテルパン利用の
    食品加熱・冷却方法。
  5. 【請求項5】 前記食品盛器が、平面視で矩形状又は正
    方形状を呈し、その四隅部分を除く部分で、前記帯状突
    部の下面が、内方に向け下方に傾斜する傾斜下面に形成
    されていることを特徴とする請求項1記載のホテルパン
    利用の食品加熱・冷却方法。
  6. 【請求項6】 前記食品盛器が、平面視で円形状を呈
    し、前記帯状突部の下面は、周方向に略120度の角度
    ピッチで、内方に向け下方に傾斜する傾斜下面に形成さ
    れていることを特徴とする請求項1記載のホテルパン利
    用の食品加熱・冷却方法。
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