JP3494772B2 - ファジィ制御装置 - Google Patents

ファジィ制御装置

Info

Publication number
JP3494772B2
JP3494772B2 JP23156795A JP23156795A JP3494772B2 JP 3494772 B2 JP3494772 B2 JP 3494772B2 JP 23156795 A JP23156795 A JP 23156795A JP 23156795 A JP23156795 A JP 23156795A JP 3494772 B2 JP3494772 B2 JP 3494772B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amount
unit
waveform
control
fuzzy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP23156795A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0981206A (ja
Inventor
敬三 高橋
昇 清水
真樹 岩野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KYB Corp
Original Assignee
KYB Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KYB Corp filed Critical KYB Corp
Priority to JP23156795A priority Critical patent/JP3494772B2/ja
Publication of JPH0981206A publication Critical patent/JPH0981206A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3494772B2 publication Critical patent/JP3494772B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Feedback Control In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はサーボコントローラ
により制御するのに適したファジィ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にファジィ制御装置は、ファジィ理
論に基づき、人間のもつ高度な思想や定性的な判断方法
を定式化し、コンピュータを内蔵した機械、装置やロボ
ットなどの、高度、複雑な制御をより一層自然に実現可
能とする。
【0003】この場合、ファジィ制御装置の性能は、フ
ァジィ推論するめたのメンバーシップ関数などの調整パ
ラメータ(調整ゲイン)の設定の適否に大きく依存する
が、このパラメータの設定は人手により思考錯誤を繰り
返しつつ、最適な値となるように選択しているため、多
くの労力と時間を必要とする。あるいは、自動的に調整
パラメータの設定を行うものもあるが、この場合には、
何度も同一の制御動作が繰り返されることが条件で、こ
の繰り返し学習により最適なパラメータを算出するた
め、同じ条件での操作の繰り返し頻度が低いときは、制
御結果が必ずしも最善にはならない。
【0004】これに対して、特開平4−15705号公
報により、繰り返し学習などの必要もなく、最適なパラ
メータに自動的に設定しうるようにしたものが提案され
ている。
【0005】いまこれを図7と共に説明する。
【0006】ファジィ制御装置は、前処理部3、正規化
部5、推論部7、出力部9、積分部11、ホールダ1
3、ゲイン調節部15、信号発生部17、ルール調節部
19で構成され、ホールダ13には制御対象21が接続
されている。
【0007】前処理部3には目標値r(k)と制御対象
21の出力である制御量y(t)が入力され、サンプラ
により制御量y(t)をサンプル信号y(k)に変換
し、次式により制御偏差e(k)と、この制御偏差の一
回差分(微分値)de(k)を算出する。
【0008】e(k)=r(k)−y(k) de(k)=de(k)−ek(k) 正規化部5には前処理部3で算出したこれら制御偏差e
(k)と、この制御偏差の一回差分de(k)が入力さ
れ、次式により、制御偏差の正規化値Eと、制御偏差の
一回差分の正規化値DEを算出する。
【0009】E=c1*e(k) DE=c2*de(k) ただし、c1,c2は調整ゲイン 推論部7には正規化部5の出力である制御偏差の正規化
値Eと、制御偏差の一回差分の正規化値DEが入力さ
れ、例えば次式に示される制御規則を用いてファジィ推
論により操作量の変化分の正規化値DUを算出する。
【0010】 IF(EisNBandDEisNB)THEN(DUisNB) IF(EisNBandDEisNM)THEN(DUisNB) ・・・・・ IF(EisPBandDEisPB)THEN(DUisPB) ただし、NB,NM…PBはファジィ変数 出力部9には推論部7で算出された操作量の変化分の正
規化値DUが入力され、次式により操作量の変化分du
(k)を算出する。
【0011】du(k)=c3*DU ただしc3は調整ゲイン 積分部11には出力部9で算出された操作量の変化量d
u(k)が入力され、次式により、操作量u(k)(サ
ンプル値)を算出する。
【0012】u(k)=u(k−1)+du(k) ただし、u(k−1)はサンプル時間前の操作量 ゲイン調節部15には、操作量u(t)と制御量y
(t)が入力され、サンプラにより変換された操作量u
(t)と制御量y(k)から、制御対象を次式の形式で
表現した場合のむだ時間Lと傾きRを算出する。
【0013】G(s)=(R/s)e-Ls この式の形式で表現した場合に算出されるむだ時間Lと
傾きRとにより、正規化部ゲインc1,c2と、出力部
ゲインc3を算出し、それぞれ正規化部5と出力部9に
出力する。
【0014】信号発生部17はゲイン調節部15の指令
信号により、加算器23にゲイン調整信号d(k)を入
力する。加算器23は操作量u(k)とゲイン調整信号
d(k)を加算して、ホールダ13に出力する。
【0015】一方、ルール調整部19には、目標値r
(k)と制御量y(t)が入力され、サンプラにより変
換された制御量y(t)のサンプル値信号y(t)と、
目標値r(k)から制御評価量を算出し、ファジィ推論
により、推論部3の制御規則を修正する。
【0016】制御評価量としては、例えば目標値変更時
の立ち上がり時間、オーバシュート量、設定時間、定値
制御時の外乱に対する最大偏差、設定時間等がある。
【0017】このようにして、制御対象にゲイン調整信
号を加えて正規化部のゲインc1,c2と、出力部のゲ
インc3とを調節し、制御評価量から制御規則を調整す
ることにより、ファジィ制御の精度を高めるのに、繰り
返し学習の必要性をなくし、同じように操作が繰り返さ
れることの少ない、プラント設備などについてもファジ
ィ制御を適用できるようにしている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このファジ
ィ制御装置では、操作量と制御量から制御対象をG
(s)=(R/s)e-Lsの形式で表現したむだ時間L
と傾きRをを算出し、これらに基づいて正規化部ゲイン
c1,c2と出力部ゲインc3とを算出しているため、
サーボコントローラにより制御を実現しようとすると、
応答性が速く、むだ時間L、傾きRを正しく算出するこ
とができず、また、一般には制御対象をG(s)=(R
/s)e-Lsの形式で表現できないため、サーボコント
ローラによる制御には不向きであった。
【0019】また、正規化部ゲインc1,c2と出力部
ゲインc3とを算出するのに、加算器に信号発生部から
ゲイン調整信号を出力し、加算器では操作量とゲイン調
整信号とを加算し、ホールダを介して制御対象に出力し
ているため、ゲイン調整信号が制御対象に外乱となって
作用することになる。
【0020】つまり、正規化部ゲインc1,c2と出力
部ゲインc3を設定するのに、制御対象の操作量とし
て、本来必要のないゲイン調整信号が加わり、制御が収
束安定するまで(自動調整が終了するまで)の間は、制
御性能を低下させてしまう。
【0021】本発明の目的は、正規化部ゲイン、出力部
ゲインなどの調整パラメータを制御のむだ時間、傾きな
どを求めることなしに、自動的に適切な値に設定するこ
とにある。
【0022】また、本発明の目的は、制御対象に外乱と
なって作用するゲイン調整信号を入力することなく、調
整パラメータを設定することにある。
【0023】さらに本発明目的は、調整ゲインを設定す
るにあたり、自動調整に要する回数、時間を低減するこ
とにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、入力され
る目標値と制御量とから制御偏差とその微分値を算出す
る前処理部と、前処理部の出力である制御偏差とその微
分値に基づいてこれら制御偏差と微分値の正規化値を算
出する正規化部と、これら正規化値の入力に基づいて所
定の制御則にしたがってファジィ推論演算により操作量
を求めるファジィ推論部と、この算出された操作量を制
御対象に応じた操作量に変換して出力する出力部とを備
えたファジィ制御装置において、前記目標値と制御量に
基づいて応答波形の特徴量を算出する波形特徴量算出部
と、波形の特徴量から調整ゲインの基本更新量をファジ
ィ推論により求める基本更新量ファジィ推論部と、応答
波形を得点評価する波形評価部と、評価得点から調整ゲ
インの基本更新量の補正係数をファジィ推論により求め
る補正係数ファジィ推論部と、基本更新量と補正係数と
に基づいて調整ゲインを求めるゲイン変化量演算部と、
からなるパラメータ調整部を構成し、このパラメータ調
整部により正規化部あるいは出力部の少なくとも一方の
調整ゲインを算出するようにした。
【0025】第2の発明は、第1の発明において、前記
パラメータ調整部により正規化部と出力部との各調整ゲ
インを調整する。
【0026】第3の発明は、第1または第2の発明にお
いて、前記波形特徴量算出部が、応答波形の立ち上がり
時間、オーバシュート量、振動量から波形特徴量を算出
する。
【0027】第4の発明は、第1または第2の発明にお
いて、前記波形特徴量算出部が、応答波形のオーバシュ
ート量、振動量、定常偏差から波形特徴量を算出する。
【0028】第5の発明は、入力される目標値と制御量
とから制御偏差の、比例分、積分分、微分分に基づいて
操作量を決定する制御装置において、前記目標値と制御
量に基づいて応答波形の特徴量を算出する波形特徴量算
出部と、波形の特徴量から比例、積分、微分の各定数の
基本更新量をファジィ推論により求める基本更新量ファ
ジィ推論部と、応答波形を得点評価する波形評価部と、
評価得点から比例、積分、微分の各定数の基本更新量の
補正係数をファジィ推論により求める補正係数ファジィ
推論部と、基本更新量と補正係数とに基づいて比例、積
分、微分の各定数を求めるゲイン変化量演算部と、から
なるパラメータ調整部を構成し、このパラメータ調整部
により比例、積分、微分の各定数を算出するようにし
た。
【0029】第6の発明は、第5の発明において、前記
波形特徴量算出部が、応答波形の立ち上がり時間、オー
バシュート量、振動量から波形特徴量を算出する。
【0030】第7の発明は、第5の発明において、前記
波形特徴量算出部が、応答波形のオーバシュート量、振
動量、定常偏差から波形特徴量を算出する。
【0031】
【作用・効果】第1の発明では、パラメータ調整部にお
いて、正規化部あるいは出力部に対する調整ゲインを算
出するにあたり、制御対象の出力である制御量と目標値
とから、応答波形の特徴量を算出し、波形の特徴量から
ゲインの基本更新量をファジィ推論により算出する。ま
た、波形の特徴量から波形の得点評価を行い、この評価
に基づいて基本更新量の補正係数をファジィ推論により
演算する。
【0032】そして、これら2つのファジィ推論の結果
を用いて、つまり、基本更新量と補正係数とから調整ゲ
インを算出する。
【0033】このため、応答波形のむだ時間や傾きを求
めることなく、正規化部や出力部の調整ゲインを算出で
き、サーボコントローラにより応答の速いサーボ制御を
行う場合にきわめて有効である。
【0034】また、パラメータ調整部はファジィ推論を
用いることにより、熟練者の経験や知識に基づいたパラ
メータ調整を自動的に行うことができる。さらにパラメ
ータ調整部では2つのファジィ推論により、調整初期は
ゲインを大きく変化させ、その後はゲインを微調整で
き、制御対象が変化した場合にも、より少ない調整の回
数、時間でもってゲイン調整を行える。
【0035】そして、このため制御対象に外乱となるよ
うゲイン調整信号を入力させる必要もないので、調整時
の制御が不安定となる問題もない。
【0036】なお、調整ゲインは、正規化部あるいは出
力部の少なくとも一つのゲイン調整とすることにより、
評価する波形の特徴量を削減し、調整を簡便化すること
も可能となる。
【0037】第2の発明では、正規化部と出力部とに対
する全てのゲインを調整するので、ファジィ制御の性能
がそれだけ向上する。
【0038】第3の発明では、波形特徴量算出部が、制
御対象の応答波形の立ち上がり時間、オーバシュート
量、振動量から波形特徴量を算出するので、より正確に
速やかにゲイン調整が行える。
【0039】第4の発明では、波形特徴量算出部が、制
御対象の応答波形のオーバシュート量、振動量、定常偏
差から波形特徴量を算出するので、制御内容に応じて正
確かつ速やかなゲイン調整が行える。
【0040】第5の発明では、パラメータ調整部におい
て、比例、積分、微分の各定数を算出するにあたり、制
御対象の出力である制御量と目標値とから、応答波形の
特徴量を算出し、波形の特徴量から比例、積分、微分の
各定数の基本更新量をファジィ推論により算出する。ま
た、波形の特徴量から波形の得点評価を行い、この評価
に基づいて基本更新量の補正係数をファジィ推論により
演算する。
【0041】そして、これら2つのファジィ推論の結果
を用いて、つまり、基本更新量と補正係数とから、比
例、積分、微分の各定数を算出する。
【0042】このため、応答波形のむだ時間や傾きを求
めることなく、比例、積分、微分の各定数を算出でき、
サーボコントローラにより応答の速いサーボ制御を行う
場合にきわめて有効である。
【0043】また、パラメータ調整部はファジィ推論を
用いることにより、熟練者の経験や知識に基づいた調整
を自動的に行うことができ、制御対象が変化した場合に
も、より少ない調整の回数、時間でもって各定数の調整
を行える。
【0044】第6の発明では、波形特徴量算出部が、制
御対象の応答波形の立ち上がり時間、オーバシュート
量、振動量から波形特徴量を算出するので、より正確に
速やかに調整が行える。
【0045】第7の発明では、波形特徴量算出部が、制
御対象の応答波形のオーバシュート量、振動量、定常偏
差から波形特徴量を算出するので、制御内容に応じて正
確かつ速やかな調整が行える。
【0046】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を説明する
と、まず図1において、ファジィ制御装置10は前処理
部12、正規化部14、ファジィ推論部16、出力部1
8、パラメータ調整部20から構成され、出力部18か
ら制御対象30に対して操作量が出力される。
【0047】前処理部12は目標値rと、制御対象30
の出力である制御量yを入力し、これらの偏差である制
御偏差errと、その微分値errdotを算出する。
正規化部14は前処理部12の出力である制御偏差er
rと、その微分値errdotに基づいて、次式により
制御偏差の正規化値Eと、その微分値の正規化値DEと
を算出する。
【0048】E=c1*err DE=c2*errdot ただし、c1,c2は調整ゲイン(調整パラメータ) ファジィ推論部16は正規化部14の出力である正規化
値EとDEとを入力し、例えば次に示すような制御規則
を用いてファジィ推論により、操作量の正規化値uを算
出する。
【0049】 IFEisNBandDEisNBTHENuisNB IFEisNBandDEisNMTHENuisNB … IFEisPBandDEisPBTHENuisPB ただし、NB,NM…PBはファジィ変数 なお、サーボコントローラでのサーボ制御の場合は、応
答が速いため操作量の変化分の出力では対応できないの
で、操作量uを直接出力する。
【0050】そして、出力部18はファジィ推論部16
で算出された操作量の正規化値uが入力され、次式によ
り制御対象30に応じた操作量Uに変換し、制御対象3
0に出力する。
【0051】U=c3*u c3は調整ゲイン(調整パラメータ) 調整パラメータをc1,c2,c3を算出するために、
制御対象30から得られる制御量yと目標値rに基づい
て、正規化部14と出力部18の各ゲインを算出するパ
ラメータ調整部20が備えられる。
【0052】図2にパラメータ調整部20の構成を示す
が、このパラメータ調整部20は、制御対象30から得
られる制御量yと目標値rに基づいて波形の特徴量を算
出する波形特徴量算出部21と、波形の特徴量からゲイ
ンの基本更新量をファジィ推論により求める基本更新量
ファジィ推論部22と、応答波形を得点評価する波形評
価部23と、得点からゲインの基本更新量の補正係数を
ファジィ推論により求める補正係数ファジィ推論部24
と、基本更新量と補正係数からゲインの変化量を算出す
る変化量演算部25とから構成される。
【0053】ここで、図3のフローチャートを参照しな
がら、パラメータ調整部20での調整操作を中心に説明
すると、まず、制御対象30に対して目標値rとして微
小ステップ入力を加える(ステップ31)。目標値rと
制御対象30から得られる制御量yから波形応答の特徴
量として、例えば図4に示すような、制御波形の立ち上
がりに要する時間(ステップ入力後に目標変位の90%
に相当する変位に達するまでの時間)、立ち上がり時間
経過後に波形が周期的に上下動する振動量(所定の期間
における振動波形の最大値と最小値の差分の積算値を振
動回数で割った値)、ステップ入力後に制御波形が目標
値を越えてオーバシュートしたときの大きさを波形特徴
量算出部21で算出する(ステップ32)。
【0054】そして、ステップ33では、これら3つの
波形特徴量に基づいて基本更新量ファジィ推論部22に
おいてファジィ推論により、調整パラメータの基本更新
量を算出する。
【0055】例えば、出力部18の調整ゲイン(調整パ
ラメータ)c3についての基本更新量をc3’とした場
合の調整ルールを示すと以下のようになる。なお、調整
ルールは熟練者の経験や知識に基づいて作成している。
【0056】 IF Fast Rise Time and Few Osillation and Small Overshoot THEN C3’Negative Very Sma
ll ここで、Rise Timeは立ち上がり時間、Osi
llationは振動量、Overshootはオーバ
シュートを表し、Fast、Few、Small、Ne
gative Very Smallはファジィ変数を意
味する。
【0057】この場合、正規化部14に対する調整ゲイ
ンc1,c2と、出力部18に対する調整ゲインc3と
の全てを調整対象としなくても、その一部、例えばc1
とc3のみとして、用いる特徴量を削減してもよい。
【0058】もちろん特徴量としては、この3つに限定
されるわけではなく、応答波形評価の指標となる他の特
徴量、例えば応答波形の立ち上がり時間の代わりに、定
常偏差を用いることもできる。
【0059】図5に示すように、基本更新量ファジィ推
論部22の入力である波形の特徴量の各メンバーシップ
関数の各ラベルには、それぞれ重み(点数)が付与され
ている。基本更新量ファジィ推論部22においてファジ
ィ推論する際に使用したルールのラベルの重みとラベル
の適合度を用い、波形評価部23において、3つの特徴
量から応答波形を評価し、つまり波形を得点化する(ス
テップ34)。
【0060】ここで、調整操作の終了は、得点が極値
をもつ、評価点がいき値(スレッシュホールド値)に
達する、指定された最大チューニング(調整)回数に
到達する、のいずれか一つの条件を満足したときとな
る。
【0061】ステップ35ではチューニングが終了した
かどうかを上記の条件から判断し、終了しないときは、
ステップ36において、今回の得点と前回からの得点の
変化量を入力として、補正係数ファジィ推論部24にお
いて、基本更新量の補正係数をファジィ推論する。い
ま、ここで出力部18への調整ゲインc3の基本更新量
c3’の補正係数をc3Dとしたときの、ファジィ推論
の調整ルールの一例を以下に示す。
【0062】 IF Rating is Good and Rating change is Positive
Medium THEN C3D Negative Small ここでRatingは応答波形の評価得点、Ratin
g changeは応答波形の評価得点の前回からの変
化量を表し、Good、Psitive Mediu
m、Negative Smallはファジィ変数であ
る。
【0063】ステップ33で得られた基本更新量とステ
ップ36で得られた補正係数を用いて、変化量演算部2
5において新しい出力部調整ゲインc3を算出する(ス
テップ37)。次に調整ゲインc3の一例を示すと、 c3=c3old+c3’×c3D と計算される。ただし、c3oldは前回のc3の値、
c3’は応答波形の特徴量からファジィ推論した基本更
新量、c3Dは応答波形の評価得点とその変化量からフ
ァジィ推論した補正係数である。
【0064】この補正係数は波形の特徴量からファジィ
推論された基本更新量を補正するもので、調整初期は波
形の評価得点が低く、得点の変化量も大きいので、次回
の調整ゲインは基本更新量よりも大きく変化する。その
後、調整が進むと波形の評価得点が高くなり、変化量も
小さくなるので、次回の調整ゲインは基本更新量よりも
小さく変化する。この結果として、調整初期は大きくゲ
インを変化させ、その後は微調整が行われることにな
り、調整回数の増加を防ぐ働きをする。その後、さらに
新しいゲインで再度ステップ応答を行い、チューニング
終了条件が成立するまで、この調整操作を繰り返す。
【0065】チューニング終了条件が満たされるとステ
ップ38に移行し、そのときの調整ゲインが最終ゲイン
として決定され、調整操作を終了する。
【0066】次に図6に示す他の実施の形態を説明す
る。
【0067】これは、ファジィ制御に代わってPID制
御(比例・積分・微分制御)により制御対象を制御する
場合に本発明を適用した例で、ファジィ推論部16の代
わりにPID制御部26を備え、パラメータ調整部20
により、正規化部14と出力部18の調整ゲインの代わ
りにPID制御部11のP,I,Dの各定数の調整を同
様に行うようにしたものである。
【0068】PID制御部26は、目標値rと制御量y
との偏差の、比例分、積分分、微分分に基づいて操作量
uを決定し、制御対象30の操作を制御するが、この場
合の比例、積分、微分の各定数をパラメータ調整部20
により、上記と同様にして調整することにより、制御開
始後、目標値に対して制御結果を速やかに精度よく収束
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すブロック図である。
【図2】同じくそのパラメータ調整部を示すブロック図
である。
【図3】パラメータ調整操作を示すフローチャートであ
る。
【図4】制御波形を示す説明図である。
【図5】メンバーシップ関数を示す説明図である。
【図6】本発明の他の実施の形態を示すブロック図であ
る。
【図7】従来例を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 ファジィ制御装置 12 前処理部 14 正規化部 16 ファジィ推論部 18 出力部 20 パラメータ調整部 21 波形特徴量算出部 22 基本更新量ファジィ推論部 23 波形評価部 24 補正係数ファジィ推論部 25 変化量演算部 30 制御対象
フロントページの続き (72)発明者 岩野 真樹 東京都港区浜松町二丁目4番1号 世界 貿易センタービル カヤバ工業株式会社 内 (56)参考文献 特開 平4−15705(JP,A) 特開 平4−302304(JP,A) 特開 平3−6702(JP,A) 特開 平5−61504(JP,A) 特開 平3−25504(JP,A) 特開 平2−186402(JP,A) 特開 平4−76702(JP,A) 特開 平2−72404(JP,A) 特開 平5−173605(JP,A) 特開 昭62−135902(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05B 13/02 G06N 7/02

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力される目標値と制御量とから制御偏
    差とその微分値を算出する前処理部と、前処理部の出力
    である制御偏差とその微分値に基づいて制御偏差と微分
    値の正規化値を算出する正規化部と、これら正規化値の
    入力に基づいて所定の制御則にしたがってファジィ推論
    演算により操作量を求めるファジィ推論部と、この算出
    された操作量を制御対象に応じた操作量に変換して出力
    する出力部とを備えた制御装置において、前記目標値と
    制御量に基づいて応答波形の特徴量を算出する波形特徴
    量算出部と、波形の特徴量から調整ゲインの基本更新量
    をファジィ推論により求める基本更新量ファジィ推論部
    と、応答波形を得点評価する波形評価部と、評価得点か
    ら調整ゲインの基本更新量の補正係数をファジィ推論に
    より求める補正係数ファジィ推論部と、基本更新量と補
    正係数とに基づいて調整ゲインを求めるゲイン変化量演
    算部と、からなるパラメータ調整部を構成し、このパラ
    メータ調整部により正規化部あるいは出力部の少なくと
    も一方の調整ゲインを算出するようにしたことを特徴と
    するファジィ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記パラメータ調整部により正規化部と
    出力部との各調整ゲインを調整する請求項1に記載のフ
    ァジィ制御装置。
  3. 【請求項3】 前記波形特徴量算出部が、応答波形の立
    ち上がり時間、オーバシュート量、振動量から波形特徴
    量を算出する請求項1または2に記載のファジィ制御装
    置。
  4. 【請求項4】 前記波形特徴量算出部が、応答波形のオ
    ーバシュート量、振動量、定常偏差から波形特徴量を算
    出する請求項1または2に記載のファジィ制御装置。
  5. 【請求項5】 入力される目標値と制御量とから制御偏
    差の、比例分、積分分、微分分に基づいて操作量を決定
    する制御装置において、前記目標値と制御量に基づいて
    応答波形の特徴量を算出する波形特徴量算出部と、波形
    の特徴量から比例、積分、微分の各定数の基本更新量を
    ファジィ推論により求める基本更新量ファジィ推論部
    と、応答波形を得点評価する波形評価部と、評価得点か
    ら比例、積分、微分の各定数の基本更新量の補正係数を
    ファジィ推論により求める補正係数ファジィ推論部と、
    基本更新量と補正係数とに基づいて比例、積分、微分の
    各定数を求めるゲイン変化量演算部と、からなるパラメ
    ータ調整部を構成し、このパラメータ調整部により比
    例、積分、微分の各定数を算出するようにしたことを特
    徴とするファジィ制御装置。
  6. 【請求項6】 前記波形特徴量算出部が、応答波形の立
    ち上がり時間、オーバシュート量、振動量から波形特徴
    量を算出する請求項5に記載のファジィ制御装置。
  7. 【請求項7】 前記波形特徴量算出部が、応答波形のオ
    ーバシュート量、振動量、定常偏差から波形特徴量を算
    出する請求項5に記載のファジィ制御装置。
JP23156795A 1995-09-08 1995-09-08 ファジィ制御装置 Expired - Lifetime JP3494772B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23156795A JP3494772B2 (ja) 1995-09-08 1995-09-08 ファジィ制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23156795A JP3494772B2 (ja) 1995-09-08 1995-09-08 ファジィ制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0981206A JPH0981206A (ja) 1997-03-28
JP3494772B2 true JP3494772B2 (ja) 2004-02-09

Family

ID=16925543

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23156795A Expired - Lifetime JP3494772B2 (ja) 1995-09-08 1995-09-08 ファジィ制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3494772B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109143855A (zh) * 2018-07-31 2019-01-04 西北工业大学 一种基于模糊sarsa学习的旋翼无人机视觉伺服控制方法

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103984327B (zh) * 2014-05-29 2017-04-12 北京信息科技大学 一种基于模糊控制的小型数字舵机系统
TW202318120A (zh) * 2021-10-29 2023-05-01 日商松下知識產權經營股份有限公司 控制參數的生成方法、程式、記錄媒體及控制參數的生成裝置

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62135902A (ja) * 1985-12-09 1987-06-18 Idemitsu Petrochem Co Ltd プロセスの最適制御方法
JPH0272404A (ja) * 1988-09-08 1990-03-12 Yokogawa Electric Corp メンバーシップ関数決定方法
JPH02186402A (ja) * 1989-01-13 1990-07-20 Hitachi Ltd Pidコントローラ
JPH036702A (ja) * 1989-06-05 1991-01-14 Oki Electric Ind Co Ltd ファジィ制御の制御パラメータ決定方法
JPH0325504A (ja) * 1989-06-22 1991-02-04 Toshiba Corp 制御系の状態評価装置
JP2919572B2 (ja) * 1990-07-19 1999-07-12 三洋電機株式会社 自動チューニングpid制御装置
JPH0415705A (ja) * 1990-05-01 1992-01-21 Toshiba Corp ファジィ制御装置
JPH04302304A (ja) * 1991-03-29 1992-10-26 Toshiba Corp 非線形プロセス制御装置
JPH05173605A (ja) * 1991-05-15 1993-07-13 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 内燃機関の回転速度pid制御器用ゲイン調整装置
JPH0561504A (ja) * 1991-09-03 1993-03-12 Fuji Facom Corp フアジイフイードバツクコントローラ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109143855A (zh) * 2018-07-31 2019-01-04 西北工业大学 一种基于模糊sarsa学习的旋翼无人机视觉伺服控制方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0981206A (ja) 1997-03-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR900005546B1 (ko) 적응프로세스 제어장치
US5159660A (en) Universal process control using artificial neural networks
CN100524106C (zh) 电动机控制装置的自动调整法及装置
US5247432A (en) Feedback control apparatus and method
JPH0774961B2 (ja) オートチユーニングpid調節計
US20150261210A1 (en) Scaling and parameterizing a controller
Sutton et al. A design study of a self-organizing fuzzy autopilot for ship control
JP3061450B2 (ja) モデル予測制御装置
JP3494772B2 (ja) ファジィ制御装置
JPH077285B2 (ja) プラント制御装置
CN108227479B (zh) 一种多关节机器人的pid控制方法及pid控制系统
US5479567A (en) Fuzzy feedback controller and method
JPH0610761B2 (ja) 調節計
JPH09146610A (ja) 多変数非線形プロセス・コントローラー
JP3083040B2 (ja) Pid調整器
JPS63116204A (ja) 適応制御装置
JP2839679B2 (ja) 制御パラメータのオートチューニング装置
JPH10171504A (ja) バックラッシュ系制御器用調整装置
JPH05284771A (ja) Pi制御器のオートチューニング方法
JP3124872B2 (ja) 火力プラントの制御装置
JP3120559B2 (ja) ゲイン調整装置
JP4036520B2 (ja) 単純適応制御装置
JPH04326402A (ja) ファジィ制御装置
JP3774376B2 (ja) 制御系の限界ゲインや伝達関数の同定方法およびその装置
JP3077000B2 (ja) ファジィコントローラのチューニング方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071121

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081121

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081121

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091121

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091121

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101121

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111121

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111121

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121121

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131121

Year of fee payment: 10

EXPY Cancellation because of completion of term