JP3494596B2 - 基礎杭兼用土留用鋼材 - Google Patents

基礎杭兼用土留用鋼材

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数を同一方向に
並べて地中に打設することにより擁壁を構成して背後の
土層の崩落を阻止すると共に、構築物の基礎杭を構成す
るための鋼材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、土留用の擁壁は、所定間隔で断面
H型の長尺鋼材を地中に打設し、隣接する鋼材間に横矢
板を隙間なく渡して構成されるものと、断面H型の長尺
鋼材を互いに隙間なく隣接して地中に打設して連壁とし
て構成されるものとが知られている。特に大きな強度を
要する場合には、長尺鋼材を隙間なく打設して連壁を構
成する方法が用いられる。ところが、この方法において
は、相隣接する長尺鋼材を厳密に隙間なく打設すること
は実際には困難で、相互間にねじれや位置ずれが生じる
のを避けることができなかった。従って、完全な隙間の
ない擁壁を形成することができなかった。またこれは、
強度的に構築物の基礎杭を兼用することができないた
め、別途基礎杭を打設する必要があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、相
隣接する長尺鋼材を相互間にねじれや位置ずれを生じさ
せることなく、隙間なく容易に地中に打設することがで
き、従って、隙間のない強固な擁壁を容易に形成するこ
とができ、また構築物の基礎杭を兼用することができる
基礎杭兼用の土留用鋼材を提供することを目的としてい
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明においては、上記
課題を解決するため、一対の長尺矩形鋼板2間に鋼管3
を溶着して両鋼板2を平行に接続し、鋼板2の一方の対
向辺の内側対向部に長手方向に突条4を設けると共に、
他方の対向辺の端部に、夫々相隣接する他の基礎杭兼用
土留用鋼材1の突条4に嵌合できる長手方向の条溝6を
備えた接続片5を設け、相隣接するものの突条4と条溝
6とを互いに嵌合させて、複数を隙間なく並べて地中に
打設可能として基礎杭兼用土留用鋼材1を構成した。ま
た、上記のような突条4と接続片5とを備えた鋼材にお
ける一方の鋼板2の外側にさらに、この鋼材に隣接して
直交方向に接続される他の鋼材1における突条4に嵌合
できる長手方向の条溝10を備えた直交接続片8を設
け、この直交接続片8に、直交方向に隣接する他の鋼材
1の突条4を嵌合させて擁壁の屈曲部を構成できるよう
にした。
【0005】
【発明の実施の形態】図面を参照して本発明の実施形態
を説明する。図1は直線状に並べて地中に打設される基
礎杭兼用土留用鋼材の平面図、図2は同鋼材の正面図、
図3は同鋼材の一部の斜視図、図4は同鋼材の一部を切
り欠いた平面図、図5は擁壁の屈曲部に配置される鋼材
の平面図、図6は2種の鋼材を接続して形成される擁壁
の一部の平面図である。
【0006】図1に示す基礎杭兼用土留用鋼材1は、図
6に示すように、直線状に複数並べて地中に打設される
ものである。この鋼材1は、2枚の長尺矩形鋼板2と両
鋼板2間を接続する鋼管3と相互に溶着し、鋼板2に突
条4と条溝6付き接続片5とを設けて成る。鋼管3は対
向する鋼板2の内側中央に沿って溶着する。鋼板2に
は、その長手方向に延びる中心線上に、所定間隔で溶接
用孔7を形成しておき、この孔7内に肉8を盛って鋼板
2と鋼管3とを溶着する。突条4は、鋼板2の片側の対
向辺の内側対向部に、長手方向にほぼ全長にわたって延
長するように設けられている。突条4は、市販の鋼板材
に棒材を溶着して形成することができるし、一体に形成
することができる。接続片5は、鋼板2の他側の対向辺
の端部に、長手方向に相互に所定間隔をおいて設けられ
ている。接続片5は、夫々相隣接する他の土留用鋼材1
の突条4に嵌合できる長手方向の条溝6を備えている。
接続片5も、市販の鋼板に溶着して形成することができ
るし、鋼板2と一体に形成することができる。
【0007】しかして、基礎杭兼用土留用鋼材1の打設
工事に当たっては、順次これをクレーンで吊りあげて所
要位置に配置し、所要機器で振動又は打撃を与えて地中
に打ち込んでいく。鋼材1の位置合わせは、突条4と条
溝6とを互いに嵌合させることで容易に行うことがで
き、地中への打ち込み作業時には、突条4と条溝6との
嵌合により打ち込み方向がガイドされ、捻じれや位置ず
れが生じない。形成された擁壁は、一体化して極めて強
固なものとなる。なお、必要に応じて、打設後の相隣接
する鋼材1,1の接合辺間を溶接することにより、遮水
壁とすることができる。この擁壁は、基礎杭と兼用させ
ることができ、従って、内側に別途基礎杭を打設するこ
となく、構築物の空間を広く取ることができる。なお、
突条4と条溝6との遊びを大きく取り、一方の鋼板の幅
を他方より所定寸法長くすることにより、擁壁を一定の
曲率で湾曲させて形成することもできる。
【0008】図5に示す鋼材11は、図6に示すよう
に、擁壁の屈折部を構成するために、先の土留用鋼材1
に対して直交方向に接続するように地中に打設されるも
のである。この鋼材11は、先の鋼材1における突条4
と接続片5に加え、長手方向に所定の相互間隔をおいて
設けられた直交接続片9を備えている。即ち、直交接続
片9は、鋼板2の一方の辺の外側に一対設けられてお
り、この鋼材11に隣接して直交方向に接続される他の
鋼材1における突条4に嵌合できる長手方向の条溝10
を備えている。この直交接続片9に他の土留用鋼材1の
突条4を嵌合させて図6に示すように、擁壁の屈曲部を
構成する。同じく、隣接鋼材1との位置合わせは、突条
4と条溝10とを互いに嵌合させることで容易に行うこ
とができ、地中への打ち込み作業時には、突条4と条溝
10との嵌合により打ち込み方向がガイドされ、捻じれ
や位置ずれが生じない。なお、この場合も、接合辺を溶
接して遮水性を付与することができる。
【0009】
【発明の効果】以上のように、本発明においては、長尺
鋼板2の一方の対向辺の内側対向部に長手方向に突条4
を設けると共に、他方の対向辺の端部に夫々相隣接する
他の鋼材1の突条4に嵌合できる長手方向の条溝6を備
えた接続片5を設け、相隣接するものの突条4と条溝6
とを互いに嵌合させて、複数を隙間なく並べて打設可能
として基礎杭兼用の土留用鋼材1を構成したため、相隣
接するものとの間にねじれや位置ずれを生じさせること
なく、隙間なく容易に打設することができ、従って、隙
間のない強固な基礎杭兼用の擁壁を容易に形成すること
ができるという効果を有する。
【0010】また、上記のような突条4と接続片5とを
備えた鋼材における鋼板2の一方の辺の外側にさらに、
この鋼材に隣接して直交方向に接続される他の鋼材1に
おける突条4に嵌合できる長手方向の条溝10を備えた
直交接続片9を設け、この直交接続片9に、直交方向に
隣接する他の鋼材1の突条4を嵌合させてるようにした
ため、擁壁の屈曲部を容易に形成できるという効果を有
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】直線状に並べて打設される基礎杭兼用土留用鋼
材の平面図である。
【図2】基礎杭兼用土留用鋼材の一部を切り欠いた平面
図である。
【図3】基礎杭兼用土留用鋼材の正面図である。
【図4】基礎杭兼用土留用鋼材の斜視図である。
【図5】擁壁の屈曲部に配置される基礎杭兼用土留用鋼
材の平面図である。
【図6】2種の鋼材を接続して形成される擁壁の一部の
平面図である。
【符号の説明】
1 基礎杭兼用土留用鋼材 2 鋼板 3 鋼管 4 突条 5 接続片 6 条溝 7 溶接用孔 8 肉盛 9 直交接続片 10 条溝 11 基礎杭兼用土留用鋼材

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数を同一方向に並べて地中に打設する
    ことにより擁壁を構成して背後の土層の崩落を阻止する
    と共に基礎を構成する鋼材であって、 互いに平行に対向する2枚の矩形長尺鋼板と、これらの
    鋼板間に配置され、外周の対向位置において前記鋼板の
    長手方向中心線に沿って溶着された鋼管と、前記鋼板の
    一方の対向辺の内側対向部に長手方向に延びるように設
    けられた突条と、他方の対向辺の端部に設けられ長手方
    向に延びて夫々相隣接する他の土留用鋼材の前記突条に
    嵌合できる条溝を備えた接続片とを具備し、 相隣接するものの突条と条溝とを互いに嵌合させて、複
    数を隙間なく並べて地中に打設可能としたことを特徴と
    する基礎杭兼用土留用鋼材。
  2. 【請求項2】 複数を並べて地中に打設することにより
    擁壁を構成して背後の土層の崩落を阻止する共に基礎を
    構成する鋼材のうち、擁壁の屈曲部を構成するために打
    設されるものであって、 請求項1に記載の突条と接続片とを備えた鋼板の一方の
    辺の外側にさらに、この土留用鋼材に隣接して直交方向
    に接続される他の前記土留用鋼材における前記突条に嵌
    合できる長手方向の条溝を備えた直交接続片を設けて成
    り、 この直交接続片に請求項1に記載の土留用鋼材の突条を
    嵌合させて擁壁の屈曲部を構成できるようにしたことを
    特徴とする基礎杭兼用土留用鋼材。
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