JP3492085B2 - 段ボールシートの製造方法及びその装置 - Google Patents

段ボールシートの製造方法及びその装置

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JP3492085B2
JP3492085B2 JP13157196A JP13157196A JP3492085B2 JP 3492085 B2 JP3492085 B2 JP 3492085B2 JP 13157196 A JP13157196 A JP 13157196A JP 13157196 A JP13157196 A JP 13157196A JP 3492085 B2 JP3492085 B2 JP 3492085B2
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  • Machines For Manufacturing Corrugated Board In Mechanical Paper-Making Processes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は段ボールシートの製
造方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は従来技術に係る段ボールシートの
製造装置であるコルゲータを概念的に示す説明図であ
る。同図において、1,1′,2,2′,3,3′はミ
ルロードスタンドで、各々裏ライナ4,4′、中芯5,
5′及び表ライナ6,6′を供給するように、また通常
は紙交換のため各々複数個づつ設置して構成してある。
7,8は糊付装置、9は裏ライナ4と中芯5とを貼合す
るシングルフェーサ、11はシングルフェーサ9で製造
された片段シート10と表ライナ6を貼合するものであ
る。当該コルゲータのラインに沿う流れの方向におい
て、ダブルフェーサ11の後方にはダブルフェーサ11
で完成した段ボールシート12を所定の寸法に裁断する
カッター13が設置されている。
【0003】次に段ボールシートの製造について説明す
る。シングルフェーサ9は一対の段ロール14と圧力ロ
ール15により構成されている。段ロール14の周上は
中芯5を波状に加工すべく歯車状になっており、この歯
車形状を有する一対の段ロール14間に中芯5を噛み込
ませることにより中芯5を波状に加工する。このとき段
ロール14内には蒸気が供給されており、噛み込まれた
中芯5は蒸気による熱の供給も同時に受けて塑性変形す
ると同時に温度も上昇する。次に成形された中芯5は段
ロール14の出側でその波形形状の段頂部に糊付装置7
により糊が塗布される。糊が塗布された中芯5は次に圧
力ロール15に向かい、段ロール14と圧力ロール15
の間で別途供給される裏ライナ4に高い線圧で押し付け
られ貼合が行われる。
【0004】なお、圧力ロール15にも段ロール14と
同様に蒸気が供給されており、接着に必要な糊及び紙の
温度上昇に寄与している。シングルフェーサ9での貼合
は圧着に近い接着方式である。完成した片段シート10
は次工程であるダブルフェーサ11へ送られるが、現状
では、一般的にシングルフェーサ9での生産速度がダブ
ルフェーサ11の生産速度よりも速いため両者間にはブ
リッジ16と呼ばれる一時的に片段シート10を蓄えて
おく装置が設置されている。
【0005】ブリッジ16を通過した片段シート10
は、今度は反対側を接着すべく、同じく片段シート10
の中芯側の段頂部に糊付装置8で糊が塗布され、表ライ
ナ6と共に貼合すべくダブルフェーサ11へ送給され
る。ダブルフェーサ11は、蒸気が供給された鋳物状の
ヒーティングボックス(以後熱板と呼ぶ)17をシリー
ズに並べ、その熱板17の表面を表ライナ6が走行し、
表ライナ6の上部には糊が塗布された片段シート10が
位置し、その上部には段ボールシート12を搬送するた
めの綿ベルト18、更に綿ベルト18の上部には当該綿
ベルト18を介して片段シート10及び表ライナ6を熱
板17に押圧するための加圧ロール19が設置されてい
る。綿ベルト18は2つのロール20で駆動されるエン
ドレスベルトで、段ボールシート12の搬送に寄与する
ものである。加圧ロール19は片段シート10と表ライ
ナ6の貼合のために両者を熱板17に対して押圧するた
めに配設されたものである。
【0006】ダブルフェーサ11においてはシングルフ
ェーサ9とは異なり貼合のために高い線圧を印加すると
片段シート10の波形部分が潰れてしまうために前記加
圧ロール19を走行方向に数十個配置し、波形部分が潰
れない程度の加圧力としている。
【0007】ここで、シングルフェーサ9、ダブルフェ
ーサ11における貼合についてはいずれの場合も貼合に
必要な熱エネルギーは紙側からの加熱によっている。す
なわち、糊を直接加熱することなく紙を加熱し、この紙
の温度を上昇させることで間接的に糊の温度を上げてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く従来技術に
係るコルゲータは片段シート10を製造するシングルフ
ェーサ9及び段ボールシート12を製造するダブルフェ
ーサ11を別々に有し、しかも前述のように両者間の製
造速度には一般的に差があるために一時的に片段シート
10を蓄えておくブリッジ16や、図示はしないが貼合
前に紙を予熱するプレヒータ等を有しており、マシン長
が長く、作業員の操作性などに不具合を生起していた。
特にダブルフェーサ11については紙を熱板17に押圧
しての加熱貼合方式であるため加熱効率が悪く、生産速
度を上げようとすると徒に熱板17の設置個数を増やさ
ざるをえず機長がますます長くなる傾向にある。
【0009】また、2つの貼合部が距離的にかなり離れ
た位置にあり、更に両者間にブリッジ16等の余剰のシ
ートパスが存在するためにシングルフェーサ9を出た
後、ダブルフェーサ11での接着までの間に片段シート
10内の水分は変化し、接着時点での片段シート10と
表ライナ6の間には水分差が生じ、品質上問題となる反
りが発生する懸念が大きかった。
【0010】更に、ダブルフェーサ11における従来の
加熱法ではダブルフェーサ11そのものでの反りの発生
も大きな懸念要因である。すなわち、ダブルフェーサ1
1の熱板17部分の拡大図である図6に示すように、熱
板17の上板17-1は段ボールシート12への放熱のた
めに温度が低下し、逆に底板17-2は外部への大気放熱
のみのため、温度低下は小さく、上板17-1と底板17
-2の間で温度差が生じる。この結果、これが引金となっ
て熱板17そのものが反り加圧ロール19での加圧にも
かかわらず、熱板17の反りのために段ボールシート1
2が均一に熱板17に押圧されなくなりこの段ボールシ
ート12の温度が幅方向に不均一となり、貼合時の接着
分布が生じ、段ボールシート12の反りを引き起こすこ
ととなる。
【0011】また、ダブルフェーサ11の入口部と出口
部でも上板17-1と底板17-2の温度差は異なる。つま
り、熱板17は走行方向に複数個(10〜25個)設置
されるが、入口部ではシートの温度が低いために上板1
-1の温度低下は大きく、底板17-2との温度差は出側
に比べて更に大きくなる。出口部に向かうに従い、片段
シート10は加熱されて温度が上昇するために上板17
-1との温度差が小さくなる分、上板17-1側からの放熱
が押さえられるために底板17-2との温度差は小さくな
る。
【0012】このようにダブルフェーサ11の長手方向
(段ボールシート12の走行方向)においても上板17
-1と底板17-2との温度差が一定でないために、熱板1
7の反り量も走行方向で一様ではない。この結果、段ボ
ールシート12の反りはより複雑な形となって製品に反
映され品質向上の点からは大きな問題となっている。
【0013】本発明は、従来のコルゲータが機長が長く
操作性で不具合を有する点、生産速度を上昇させようと
すると徒に熱板を増やさざるをえず機長の増大につなが
る点、2つの加熱貼合セクションを距離的に離した位置
に設置していることに基因して最終貼合時の両者間に水
分差が生じ、これが反りの大きな要因となっている点及
び従来の熱板を配設したダブルフェーサにおいては、ダ
ブルフェーサの熱板そのものにも根本的に反りを引き起
こす要因が含まれている点に鑑み、機長を短縮してコン
パクト化すると同時に、品質上問題となる反りの発生を
抑制することができる段ボールシートの製造方法及びそ
の装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明に係る段ボールシートの製造方法は次の点を特徴とす
る。
【0015】1) 一対の段ロールに中芯を通してこの
中芯に段形成し、このように段形成された中芯の段頂部
に接着剤を塗布し、別途供給された第1のライナと加熱
・加圧接着させて片段シートを形成し、更に前記片段シ
ートの他方の段頂部に接着剤を塗布し、別途供給された
第2のライナと加熱・加圧接着させて段ボールシートを
製造する段ボールシートの製造方法であって、前記中芯
と前記第1のライナとの加熱・加圧接着を、一対のロー
ルに巻回して移動する搬送用のエンドレスベルトの一方
の側におけるこのエンドレスベルト上で行うとともに、
前記第2のライナとの加熱・加圧接着を、前記搬送用の
エンドレスベルトの他方の側におけるこのエンドレスベ
ルト上で行うこと。
【0016】2) 1)において、前記第1のライナに
対する段形成した中芯の接着が一対のロールに卷回して
移動する前記搬送用のエンドレスベルトに挾持されて行
なわれること。
【0017】3) 1)又は2)において、加熱が金属
製の前記エンドレスベルトを介して誘導加熱により行な
われること。
【0018】4) 1)若しくは2)において、加熱が
誘電加熱により直接行なわれること。
【0019】また、本発明に係る段ボールシートの製造
装置は次の点を特徴とする。
【0020】5) 中芯を段形成する一対の段ロール
と、段形成された中芯の段頂部に接着剤を塗布する第1
の糊付手段と、接着剤が塗布された中芯と別途供給され
た第1のライナとを合わせて加熱・加圧接着させて片段
シートを形成する片段シート形成手段と、片段シートの
他方の段頂部に接着剤を塗布するよう片段シート形成手
段の下流側に配設した第2の糊付手段と、接着剤が塗布
された片段シートと別途供給された第2のライナとを合
わせて加熱・加圧接着させて段ボールシートを形成する
段ボールシート形成手段とを有する段ボールシートの製
造装置において、一対のロールに卷回されて移動する搬
送用のエンドレスベルトを有するとともに、 上記一対の
段ロール、第1の糊付手段及び片段シート形成手段を、
上記搬送用のエンドレスベルトの一方の側に配設する一
方、 上記段ボールシート形成手段を前記エンドレスベル
トの他方の側に配設したこと。
【0021】6) 5)において、前記エンドレスベル
トと同様の第1のエンドレスベルト及びこの第1のエン
ドレスベルトと共働して段ボールシートを挾持搬送する
搬送用の第2のエンドレスベルトとを有するとともに、
段ボールシートを加熱・加圧接着させる加熱手段及び加
圧手段を第1及び第2のエンドレスベルトを挾んで対向
させて配設したこと。
【0022】7) 5)において、前記エンドレスベル
トを導電性の金属で形成するとともに誘導加熱手段で加
熱手段を形成したこと。8) 6)において、前記第1及び第2のエンドレスベ
ルトを導電性の金属で形成するとともに誘導加熱手段で
加熱手段を形成したこと。
【0023】9) 5)において、前記エンドレスベル
トを誘電体で形成するとともに誘電加熱手段で加熱手段
を形成したこと。10) 6)において、前記第1及び第2のエンドレス
ベルトを誘電体で形成するとともに誘電加熱手段で加熱
手段を形成したこと。
【0024】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面に
基づき詳細に説明する。なお、図5と同等の部分につい
ては同一番号を付し、重複する説明は省略する。
【0025】図1は本発明の第1の実施の形態を示す。
同図に示すように、中芯5は一対の段ロール14により
段成形された後、糊付装置7によりその段頂部に糊付け
されるとともに、段ロール14をエンドレスベルト21
により押圧することで、加圧されながら裏ライナ4と接
着されて片段シート10となる。ここでエンドレスベル
ト21は一対の駆動ロール23間に卷回されており、誘
導加熱される一対の駆動ロール23と誘導加熱装置24
により加熱制御される。駆動ロール23は、例えば同駆
動ロール23内の軸方向に誘導加熱コイルを複数個組込
んだもの(図示せず)であり、シートの幅方向において
ロール表面温度が制御できるものである。また、エンド
レスベルト21は誘導加熱装置24によりシート幅方向
及びシート走行方向においても加熱制御が出来るもので
ある。かくして、シートは幅方向と走行方向で均一に加
熱され、均一温度で均一水分を有する片段シート10を
製造するように構成してある。
【0026】次に、片段シート10はその段頂部に糊付
装置8により糊が塗布され、表ライナ6と共にエンドレ
スベルト21ともう一つのエンドレスベルト25に挟ま
れて搬送接着される。エンドレスベルト25は駆動ロー
ル26間に卷回されており、エンドレスベルト21と同
様、誘導加熱される一対の駆動ロール26と誘導加熱装
置27により加熱制御される。同時に空気加圧装置28
によりエンドレスベルト25を介しての加圧が行われ、
糊が完全に固着して段ボールシート12が製造されるよ
うに構成してある。
【0027】駆動ロール26及び誘導加熱装置27は駆
動ロール23及び誘導加熱装置24と同等のもので構成
することができる。エンドレスベルト21,25の材質
としては渦電流損失の大きい鉄のような金属磁性体、例
えば厚さ0.2〜1.0mm程度の普通鋼板であれば差
し支えなく、特に限定するものではない。
【0028】かかる本形態によれば、片段シート10を
製造する工程、それに引き続いての段ボールシート12
を製造する工程共にシートが均一な温度、均一な水分に
なるベルト加熱面を作り出すことが可能となり、最終貼
合時の片段シート10及び表ライナ6の接着時の水分制
御が容易となり、反りのない段ボールシート12が製造
できる。しかも、このとき、両者を隣接して設置出来る
ため、機長の大幅な短縮が可能となる。
【0029】図2は本発明の第2の実施の形態を示す。
同図に示すように、中芯5は一対の段ロール14で段繰
りされ、糊付装置7により、段頂部に糊が塗布された
後、エンドレスベルト29により裏ライナ4と共に搬送
される。ここで、シート上面から例えば空気加圧装置3
0により押圧され、シート下面は誘導加熱装置31によ
り加熱されたエンドレスベルト29で加熱されて片段シ
ート10が製造される。次に、片段シート10の段頂部
には、糊付装置8により糊が塗布され、別途供給される
表ライナ6と共にもう一つのエンドレスベルト32で搬
送されて同様に空気加圧装置33と誘導加熱装置34の
間で加圧・加熱されて段ボールシート12が製造され
る。
【0030】駆動ロール35,36及び誘導加熱装置3
1,34は図1の駆動ロール23,26、誘導加熱装置
24,27と同等の構造並びに同等の機能を有するもの
である。更に、エンドレスベルト29,32について
も、同じく図1のエンドレスベルト21,25と同等の
ものが適用できる。
【0031】図3は本発明の第3の実施の形態を示す。
同図に示すように本形態は、一対の段ロール14、二つ
の糊付装置7,8、駆動ロール41、シート搬送用のエ
ンドレスベルト42及び二対の加圧装置37,39と誘
電加熱装置38,40を有する。中芯5は一対の段ロー
ル14により形成された後、糊付装置7によりその段頂
部に糊が塗布され、別途供給される裏ライナ4と共に加
熱装置部に入る。加熱装置部はエンドレスベルト42及
びベルトの摺動面(図示せず)を介して裏ライナ4側に
誘電加熱装置38が配設され同誘電加熱装置38からの
電界供給により糊部の加熱が行われる。誘電加熱装置3
8及び摺動面等については、例えば特願昭62−102
062に記載のものが適用可能であるが、これに限定す
るものではない。
【0032】なお、加圧装置37からはシート接着の際
の必要最小限の押付のための加圧が行われる。この時の
押付圧力は例えば100〜200mmAq程度で十分で
あり、例えば空気圧が利用できる。加圧の方法を限定す
るものではない。誘電加熱装置38を通過後、今度は表
ライナ6との貼合工程に入る。まず、片段シート10は
糊付装置8により、段頂部に糊が塗布され、供給される
表ライナ6と共に誘電加熱装置40に入る。この誘電加
熱装置40と加圧装置39は前述の誘電加熱装置38と
加圧装置37と同等のものが適用できる。なお、搬送用
のエンドレスベルト42としては、テフロン(登録商
標)やグラスベルト等に代表される様に比誘電率、並び
に誘電損係数が低い絶縁体であることが望ましい。ただ
し、ここで材料を限定するものではない。誘電加熱装置
38,40としては、平板電極、格子電極等の電極を有
する周波数10〜30MHz程度のもの、また電子レン
ジに代表されるマイクロ波と呼ばれる2450MHz等
が適用できる。ここでは周波数、装置の形式は限定しな
い。
【0033】本願発明者等の知見によれば誘電加熱によ
り糊は紙に比べてケタ違いに加熱されることが確認され
ており、糊部のみが選択加熱でき、例えばダブルフェー
サ部分では従来機長の1/2〜1/3程度に機長が短縮
可能であることが判明している。従って、同一機長であ
れば高速化が可能であり、また同じ生産速度であればコ
ンパクト化が達成できる。また、誘電加熱装置と加圧装
置を組込んだシングルフェーサとダブルフェーサを糊付
装置の直前直後に配設することにより、片段に付与され
る糊量が同一であれば理論的には両者は同一加熱長で済
み、従来存在した運転速度差も解消でき、速度差を吸収
すべく設けられていたブリッジ16(図5参照)が不要
となる。
【0034】更に本加熱法の特徴でもある糊の選択加熱
の観点から、紙自身の予熱に使用されていたプレヒータ
(図示せず)も不要となり、大幅な機長短縮が可能とな
る。加えて、従来シングルフェーサ9を出た片段シート
10はダブルフェーサ11に到達する迄に前記ブリッジ
16を経由して搬送されるが、その間片段シート10の
水分は時々刻々変化し、ダブルフェーサ11での表ライ
ナ6との接着時には両者間には水分差が生じ、これが反
りを引き起こす一つの大きな要因となっていたが、この
誘電加熱方式は基本的に糊部のみを集中加熱し、水分変
化に大きく関係する紙そのものの加熱は殆ど行わないた
め、両者間の接着時の水分差を極力小さく出来、反り防
止に大きな効果をもたらすこととなる。
【0035】図4には従来技術に係る装置と本発明に係
る装置の違いをコルゲータ全体で比較したものを示す。
図4の上段は従来の蒸気を熱源としたシングルフェーサ
及びダブルフェーサを配置したものを示している。下段
は本発明の一つであるところの第3の実施の形態を示し
た例である。本発明によればシングルフェーサ9、ダブ
ルフェーサ11共に短縮化はもちろんであるが、従来迄
特に重量のある鋳物の熱板17をシリーズに配置してい
たダブルフェーサ11に対してかなりの軽量化が可能と
なり、図4に示すような、例えば2階建て構造が構成で
き、機長の一層のコンパクト化がはかれる。即ち、給紙
部を1階に配置し、接着部を2階に配置できる。機長の
短縮化と共に作業員の作業範囲も広範囲に及ぶことなく
作業効率も改善する。
【0036】また、図1、図2に示した誘導加熱装置2
4,27,31,34と加圧装置28,30,33の組
合せの場合にも、例えば従来ダブルフェーサ11におい
ては、熱板17そのものが熱変形して紙幅方向で紙と熱
板との接触状況が均一でなくなり熱板17からの熱伝達
が悪くなり、徒に機長が長くなる懸念があったが、エン
ドレスベルト21,29を誘導加熱する方法に改善する
ことで、同エンドレスベルト21,29を均一にしかも
高速で容易に加熱できるため、エンドレスベルト21,
29がシートに均一に接触し、熱伝達率が改善され、機
長の短縮が可能となる。また、生産速度の向上に対して
は蒸気を熱源とした熱板に比べて制御の容易な加熱コイ
ルの高容量化で対応が可能である。更に、シートが均一
加熱出来ることにより、例えばシートの幅方向において
も水分分布の発生は抑制されるため、水分分布が引き起
こすと考えられる反りを軽減できる。
【0037】すなわち、本発明によれば、図1,2にお
いては、各々1本のエンドレスベルト21,29上に、
加熱装置としての誘導加熱装置24,27,31,34
と加圧装置28,30,33を配設するとともに図3に
示すように1本のエンドレスベルト42上に加熱装置と
しての誘電加熱装置38,40と加圧装置37,39を
配設することで機長の大幅な短縮が可能となると同時
に、反りを抑制した段ボールシート12の製造が可能と
なる。
【0038】
【発明の効果】以上実施の形態とともに具体的に説明し
たように本発明によれば次の様な効果を得る。 1) 機長の大幅な短縮が可能となり、コンパクトな装
置を構成することができる。 2) 紙の水分差が原因となって発生すると考えられる
反りが大幅に軽減され品質の良い製品が出来る。 3) 例えば、2階建て構造が可能で、作業員の作業範
囲も広範囲に及ぶことなく作業効率も改善する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を概念的に示す説明
図。
【図2】本発明の第2の実施の形態を概念的に示す説明
図。
【図3】本発明の第3の実施の形態を概念的に示す説明
図。
【図4】上記第3の実施の形態を従来技術との比較にお
いて示す説明図。
【図5】従来技術を概念的に示す説明図。
【図6】図5の熱板17部分を抽出して示す拡大図。
【符号の説明】
4 裏ライナ 5 中芯 6 表ライナ 7,8 糊付装置 14 段ロール 21,25,29,32,42 エンドレスベルト 24,27,31,34 誘導加熱装置 28,30,33,37,39 加圧装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸山 善昭 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22 号 三菱重工業株式会社 広島研究所内 (72)発明者 豊福 敏宏 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22 号 三菱重工業株式会社 広島研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−70031(JP,A) 特開 昭57−100047(JP,A) 特公 昭49−37993(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B31F 1/24 B31F 5/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の段ロールに中芯を通してこの中芯
    に段形成し、このように段形成された中芯の段頂部に接
    着剤を塗布し、別途供給された第1のライナと加熱・加
    圧接着させて片段シートを形成し、更に前記片段シート
    の他方の段頂部に接着剤を塗布し、別途供給された第2
    のライナと加熱・加圧接着させて段ボールシートを製造
    する段ボールシートの製造方法であって、前記中芯と前記第1のライナとの加熱・加圧接着を 、一
    対のロールに巻回して移動する搬送用のエンドレスベル
    トの一方の側におけるこのエンドレスベルト上で行うと
    ともに、 前記第2のライナとの加熱・加圧接着を、前記搬送用の
    エンドレスベルトの他方の側におけるこのエンドレスベ
    ルト上で行うことを特徴とする段ボールシートの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記第1のライナに対する段形成した中
    芯の接着が一対のロールに卷回して移動する前記搬送用
    のエンドレスベルトに挾持されて行なわれることを特徴
    とする[請求項1]に記載する段ボールシートの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 加熱が金属製の前記エンドレスベルトを
    介して誘導加熱により行なわれることを特徴とする[請
    求項1]若しくは[請求項2]の何れか一つに記載する
    段ボールシートの製造方法。
  4. 【請求項4】 加熱が誘電加熱により直接行なわれるこ
    とを特徴とする[請求項1]若しくは[請求項2]の何
    れか一つに記載する段ボールシートの製造方法。
  5. 【請求項5】 中芯を段形成する一対の段ロールと、段
    形成された中芯の段頂部に接着剤を塗布する第1の糊付
    手段と、接着剤が塗布された中芯と別途供給された第1
    のライナとを合わせて加熱・加圧接着させて片段シート
    を形成する片段シート形成手段と、片段シートの他方の
    段頂部に接着剤を塗布するよう片段シート形成手段の下
    流側に配設した第2の糊付手段と、接着剤が塗布された
    片段シートと別途供給された第2のライナとを合わせて
    加熱・加圧接着させて段ボールシートを形成する段ボー
    ルシート形成手段とを有する段ボールシートの製造装置
    において、 一対のロールに卷回されて移動する搬送用のエンドレス
    ベルトを有するとともに、 上記一対の段ロール、第1の糊付手段及び片段シート形
    成手段を、上記搬送用のエンドレスベルトの一方の側に
    配設する一方、 上記段ボールシート形成手段を前記エンドレスベルトの
    他方の側に配設したことを特徴とする段ボールシートの
    製造装置。
  6. 【請求項6】 前記エンドレスベルトと同様の第1のエ
    ンドレスベルト及びこの第1のエンドレスベルトと共働
    して段ボールシートを挾持搬送する搬送用の第2のエン
    ドレスベルトとを有するとともに、段ボールシートを加
    熱・加圧接着させる加熱手段及び加圧手段を第1及び第
    2のエンドレスベルトを挾んで対向させて配設したこと
    を特徴とする[請求項5]に記載する段ボールシートの
    製造装置。
  7. 【請求項7】 前記エンドレスベルトを導電性の金属で
    形成するとともに誘導加熱手段で加熱手段を形成したこ
    とを特徴とする[請求項5]に記載する段ボールシート
    の製造装置。
  8. 【請求項8】 前記第1及び第2のエンドレスベルトを
    導電性の金属で形成するとともに誘導加熱手段で加熱手
    段を形成したことを特徴とする[請求項6]に記載する
    段ボールシートの製造装置。
  9. 【請求項9】 前記エンドレスベルトを誘電体で形成す
    るとともに誘電加熱手段で加熱手段を形成したことを特
    徴とする[請求項5]に記載する段ボールシートの製造
    装置。
  10. 【請求項10】 前記第1及び第2のエンドレスベルト
    を誘電体で形成するとともに誘電加熱手段で加熱手段を
    形成したことを特徴とする[請求項6]に記載する段ボ
    ールシートの製造装置。
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