JP3491252B2 - 射出ノズルの温度制御方法および温度制御装置 - Google Patents

射出ノズルの温度制御方法および温度制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、個々に制御される
加熱ヒータが複数個設けられている射出ノズルと、この
射出ノズルが取り付けられている加熱シリンダとからな
る射出成形機の射出ノズルの温度を制御する、射出ノズ
ルの温度制御方法およびこの方法の実施に使用される温
度制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】射出成形機は、一般には図5に示されて
いるように、加熱シリンダ50を備えている。そして、
その先方端には、この加熱シリンダ50で計量された樹
脂を金型60へ射出するための射出ノズル51が設けら
れている。このような、加熱シリンダ50の外周部には
加熱ヒータ52、53が設けられ、射出ノズル51の外
周部にも先端部には先端側加熱ヒータ54が、そして加
熱シリンダ50寄りには根元側加熱ヒータ55が個別に
制御されるように設けられている。また、射出ノズル5
1の先端部と、射出ノズル51の胴体の略中心部には各
々温度センサ56、57がそれぞれ取り付けられてい
る。したがって、加熱シリンダ50に樹脂材料を供給
し、スクリュを回転駆動すると、加熱ヒータ52、53
から加えられる熱と、スクリュの回転による剪断力、摩
擦力等による発熱作用とにより樹脂材料は、可塑化され
る。そこで、温度センサ56、57で検出される温度が
所定温度になるように、第1、2の加熱ヒータ54、5
5を制御し、スクリュを軸方向に駆動すると、可塑化さ
れた溶融樹脂は、スプル61から冷却されている金型6
0のキャビテイ62へ射出される。冷却固化を待って金
型60を開くと、成形品を得ることはできる。
【0003】ところで、上記のようにして樹脂材料を計
量し、そして射出して成形品を得るときには、射出ノズ
ル51の温度、特に射出ノズル51の先端部の温度は、
多くの実験から成形品の品質のバラツキの要因の一つと
して確認されている。そこで、射出ノズル51の先端側
加熱ヒータ54と根元側加熱ヒータ55は、以下に説明
するように色々な方法で制御されている。
【0004】ここで、射出ノズル51の軸方向の温度分
布について検討すると、射出ノズル51の先端部は、冷
却されている金型60に接触し、また後端部は比較的高
い温度になっている加熱シリンダ50に機械的に接続さ
れているので、射出ノズル51には、先端部と後端部に
おいて温度差が生じている。射出ノズル51の温度分布
の変動は、射出ノズル51の先端部から金型60の方へ
移動する熱流束q1と、加熱シリンダ50から射出ノズ
ル51の方へ移動する熱流束q3とに支配される。この
ような外乱要因である熱流束の変化(各々の変化量を△
1、△q3と記す)があっても、射出ノズル51の先端
部、胴体中心部および基端部の温度T1、T2、T3が設
定温度T1s、T2s、T3sになるように、例えばPID演
算により得られる操作量u1、u2で各々加熱ヒータ5
4、55が操作されている。
【0005】ところで、上記のように、PID制御によ
り射出ノズル51の先端部、中心部および根元部の温度
が設定温度になるように制御されるが、どこの温度を制
御するかによって、前記の外乱(△q1、△q3)による
温度分布の変化の仕方が変わってくる。このため、外乱
△q1、△q3に拘らず、射出ノズル51の軸方向の温度
分布が安定するような、射出ノズル51の温度検出位置
と、制御方法とが望まれる。そこで、従来は例えば次の
(A)〜(C)ような方法で制御されている。
【0006】(A)射出ノズル51の胴体の略中心部に
取り付けられている温度センサ57で検出される胴体中
心部の温度T2が設定温度T2sになるように、射出ノズ
ル51の先端側加熱ヒータ54と根元側加熱ヒータ55
とを制御する。この場合の加熱ヒータ54、55の操作
量を、u1、u2とすると、本制御は次式で表される。 △T2=T2ーT2s=0、 u1=u2
【0007】(B)射出ノズル51の先端部に取り付け
られている温度センサ56で検出される先端部の温度T
1が設定温度T1sになるように、先端側加熱ヒータ54
を制御すると共に、射出ノズル51の胴体の略中心部に
取り付けられている温度センサ57で検出される胴体中
心部の温度T2が設定温度T2sになるように、根元側加
熱ヒータ55を制御する。この場合の式は、 △T1=T1ーT1s=0、 △T2=T2ーT2s=0 とな
る。
【0008】(C)射出ノズル51の胴体の略中心部に
取り付けられている温度センサ57で検出される胴体中
心部の温度T2が設定温度T2sになるように、先端側加
熱ヒータ54を制御すると共に、射出ノズル51の根元
の温度T3を検出し、このT3が設定温度T3sになるよう
に根元側加熱ヒータ55を制御する。この場合の式は △T2=T2ーT2s=0、 △T3=T3ーT3s=0 とな
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のように射出ノズ
ルの温度は色々な方法で制御され、従来の制御方法でも
成形品の品質のバラツキはある程度抑えることはでき
る。しかしながら、精密成形品のような製品を高い品質
を維持して安定的に成形する上では、射出ノズルの先端
部の温度をさらに安定させることが要求されるが、従来
の制御方法はこの要求を必ずしも満たしていない。以
下、その理由を詳しく説明する。上記(A)の制御方法
の場合、射出ノズル51の胴体中心部の温度T2の温度
変化は、低温の金型60からも、高温の加熱シリンダ5
0からも遠いので、比較的遅い。したがって、先端側お
よび根元側の加熱ヒータ54、55の操作量u1、u2
安定するという利点がある。しかしながら、射出ノズル
51の先端から奪われる熱量が変化しても、胴体中心部
の温度T2の温度検出位置が射出ノズル51の先端部か
ら離れているので、先端側加熱ヒータ54の操作量u1
への反映も遅れ、射出ノズル51の先端部の温度T1
大きく変化してしまう欠点がある。また、高温の加熱シ
リンダ50から射出ノズル51へ入ってくる熱流束が増
える(△q3>0)と、射出ノズル51の胴体中心部の
温度T2を、設定温度T2sに維持するために先端側およ
び根元側加熱ヒータ54、55の操作量u1、u2を下げ
る(△u1、△u2<0)。その結果、射出ノズル51の
先端部の温度T1が下がる(△T1<0)。このように、
射出ノズル51の先端部は、外乱すなわち射出ノズルN
の先端部から流出する熱流束△q1および加熱シリンダ
50から流入する熱流束△q3等により大きく変化し、
成形品の品質のバラツキや、日間変動は避けられない。
【0010】また、従来の(B)の制御方法によると、
射出ノズル51の先端部の温度T1は、安定するが、先
端部の温度T1の変化速度は非常に大きいので、先端側
加熱ヒータ54の操作量u1が大きく変化する。このた
めに、胴体中心部の温度T2が影響を受け、胴体中心部
の温度T2を制御するための、根元側加熱ヒータ55の
操作量u2も大きく変化する。また、射出ノズル61の
先端部から流失する熱流束の増加(△q1>0)によ
り、先端側加熱ヒータ54の操作量u1が大きくなり、
その結果胴体中心部の温度T2が設定値より上昇しない
ようにするために、根元側加熱ヒータ55の操作量u2
が小さくなり、射出ノズル51の根元の温度T3が大き
く降下する。このため、先端部の温度T1が安定するに
も拘らず、胴体中心部および根元の温度T2、T3が変動
し、成形品の品質のバラツキは解消されない。従来の3
番目の制御方法(C)によっても、前述した(A)の場
合と同様に、射出ノズル51の先端部の温度T1の安定
化は達成されない。
【0011】以下、上述した従来の制御方法の欠点を、
射出ノズル51と射出ノズル51内の樹脂Jとを一体と
して数式を使用して解析する。なお、以下の解析におい
て符号 、T 等は、本発明の実施の形態の
作用の箇所でも使用するが、次の通りである。 T:射出ノズルの先端部の温度(°C) T:射出ノズルの胴体中心部の温度(°C) T:射出ノズルの根元温度(°C) u:射出ノズルの先端側加熱ヒータの熱流束(操作量
W/m) u:射出ノズルの胴体側加熱ヒータの熱流束(操作量
W/m) x:射出ノズルの水平方向の座標(m) L:射出ノズルの胴体中心部から先端部までの長さ
(m) L:射出ノズルの胴体中心部から根元までの長さ
(m) q:射出ノズルの先端部から金型に向う熱流束(W/
) q:射出ノズルの胴体側から先端側に向う熱流束(W
/m) q:加熱シリンダのノズル隣接ゾーンから射出ノズル
に向かう熱流束(W/m) T:加熱シリンダのノズル隣接ゾーンの前方側温度
(°C) T:加熱シリンダのノズル隣接ゾーンの後方温度(°
C) D:射出ノズルの外径 d:射出ノズルの内径 u:加熱シリンダのノズル隣接ゾーンの前方加熱ヒー
タの熱流束(W/m) u:加熱シリンダのノズル隣接ゾーンの後方加熱ヒー
タの熱流束(W/m) K:射出ノズルの熱伝導率(W/m・°C) ρ:射出ノズルの材質の密度(kg/m) C :射出ノズルの比熱(W/kg・°C) T1s :射出ノズルの先端部の設定温度(°C) T2s :射出ノズルの胴体中心部の設定温度(°C) T3s :射出ノズルの根元部の設定温度(°C) T”1s:射出ノズルの先端部軸方向の設定平均温度
(°C) T”2s:射出ノズルの根元部軸方向の設定平均温度
(°C) e” :射出ノズル先端部の軸方向平均温度の偏差=
T”1s −T”(°C) e :射出ノズル胴体中心部の温度の偏差=T2s
−T(°C) △ :変化量を示す演算子
【0012】図5において、斜線で示した部分の軸方向
(x)の熱収支を考える。そうすると、次の(1)、
(2)式が成り立ち、この(1)、(2)式を整理する
と、(3)、(4)式が得られる。
【数1】
【0013】今、定常温度分布を対象とし、温度の時間
変化を零0とおくと、次の(5)、(6)式が成り立
ち、熱流束u1、u2は時間によらず一定として(5)、
(6)式を解くと(7)、(8)式を得る。x=0 に
おいて、T=T2 とおくと、(9)式が得られ、x=
−L1 にて、熱流束はq1 であるから、(7)式より
(9’)、(10)式が得られる。
【数2】
【0014】x=L2 にて熱流束はq3 であるので、
(8)式より、(11’)、(11)が得られ、x=0
にて、熱流束はq2であるから、(7)、(8)式より
(12)式が得られ、(10)〜(12)式より(1
3)式が得られる。この(13)式より(14)式が成
り立つ。これらの式、および(7)、(8)式より、x
軸方向の温度分布は(15)、(16)式で表される。
【数3】
【0015】上記(15)、(16)式より明らかなよ
うに、x軸方向の温度分布は上に凸の放物線となる。射
出ノズル51の先端部(−L≦x≦0)の平均温度
T”と、射出ノズル51の根元側(0≦x≦L
の平均温度T”は、次の(17)、(18)式で表さ
れる。ここで、T、T、T、T”およびT”
を制御するということは、それぞれの設定値T1s、T
2s、T”1sおよびT”2sとの偏差が零ということ
であるので、次の(19)〜(23)式で表される。
【数4】
【0016】従来の制御方法で、前述した(A)の場合
は、△T=TーT2s=0で、そしてu=u
であるので、(15)式により、x=−Lを代入して
(28)が得られ、(16)式により、x=Lを代入
して(29)が、そして(14)式およびu=u
=uから(30)式が得られる。この(30)式から、
射出ノズル51の先端部から流失する熱流束qが変化
したときの操作量の変化量{D/4(L+L)}
と、加熱シリンダ50から流入する熱流束qが変化し
たときの操作量の変化量{−D/4(L+L)}が
判る。これらの変化量は、後述する温度の変化と共に、
表1に示されている。また、この制御方法は△T=0
であるから、これを(28)式に代入すると、(2
8)式と(30)式とから(31)式が得られる。同様
に(29)式に△T=0 を代入すると、(29)式
と(30)式とから(32)式が得られる。ここで、L
=L とおくと、(33)式と(34)式となる。
(17)式および(18)式より(35)、(36)式
が得られる。
【数5】
【0017】これらの式(31)〜(36)から、射出
ノズル51の先端部から流失する熱流束qが変化した
ときの射出ノズル51の先端部の温度Tの変化△
、射出ノズル51の胴体中心部の温度Tの変化△
、射出ノズル51の先端部の平均温度T”の変化
△T”、射出ノズル51の胴体中心部の平均温度T”
の変化△T”等が判る。同様に加熱シリンダ50か
ら流入する熱流束qが変化したときの操作量、温度等
の変化量が判る。これらが表1に示されている。また、
グラフにして図6に示されている。
【表1】
【0018】従来の制御方法で、前述した(B)の場合
は、△T1=0、△T2=0であるので、(28)式およ
び(14)式より(37)式と(38)式とが得られ
る。これを(29)式に代入すると(39)式が、また
(17)式と(18)式とから(40)および(41)
式がそれぞれ得られる。△Tが最大値となる位置は、
(15)式と(16)式をxについて微分し、0とお
く。このときの最大値をTmaxとおくと、(42)式の
ようになる。
【数6】
【0019】式(37)、(38)、(42)等から得
られる操作量、温度の変化等を表1および図6に示す。
この従来の方法によると、射出ノズル51の先端部の温
度T1は安定する。しかしながら、この温度T1の変化速
度は非常に激しいので、先端側加熱ヒータ54の操作量
1が大きく変化し、射出ノズル51の胴体中心部の温
度T2が影響を受け、温度T2を制御するための根元側加
熱ヒータ55の操作量u2も大きく変化する。また、射
出ノズル51からの熱流束の増加△q1により、操作量
1が上昇し、この結果、ノズル胴体中心部の温度T2
設定値より上昇しないようにするために、根元側加熱ヒ
ータ55の操作量が小さくなり、射出ノズル51の根元
の温度T3が大きく下降することになる。このため、射
出ノズル51の先端部の温度T1は安定するにも拘ら
ず、胴体中心部および根元部の温度T2、T3が変動し、
成形品の品質のバラツキは充分に解消されていない。
【0020】従来の第3番目の制御方法(C)の場合
は、△T2=T2ーT2s=0、 △T3=T3ーT3s=0
であり、前述した従来の制御方法(A)、(B)と同様
にして解析した結果を表1および図6に示す。この第3
番目の制御方法(C)においても、従来の(A)の制御
方法と同様に射出ノズル51の先端部の温度T1の安定
化は達成されておらず、成形品の品質のバラツキは解消
されていない。
【0021】本発明は、上記したような従来の欠点を解
消した射出ノズルの温度制御方法および温度制御装置を
提供することを目的とし、具体的には射出ノズルの先端
部の温度が安定し、且つ射出ノズルの胴体中心部の温度
と、この中心部の温度分布および射出ノズルの根元部分
の温度も安定する射出ノズルの温度制御方法および温度
制御装置を提供することを目的としている。また、他の
発明は、射出ノズルの先端部の検出温度の変化速度が速
く、また激しくても、射出ノズルの胴体中心部、根元部
等の変化が大きくならないような、検出値のデータ処理
をした射出ノズルの温度制御方法を提供することを目的
としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、上記目的を達成するために、個々に制御される加熱
ヒータが複数個設けられている射出ノズルと、この射出
ノズルが取り付けられている加熱シリンダとからなる射
出成形機の射出ノズル(N)の温度を制御するとき、前
記射出ノズルの先端部と、軸方向の略中心部に位置する
胴体中心部との間の、軸方向の平均温度が、設定平均温
度になるように制御する、ように構成される。請求項2
に記載の発明は、請求項1に記載の平均温度は、射出ノ
ズルの先端部に設けられている先端側加熱ヒータにより
制御し、射出ノズルの胴体中心部の温度は、加熱シリン
ダ側に位置する根元側加熱ヒータにより制御するように
構成される。請求項3に記載の発明は、先端部には先端
側加熱ヒータが、そして根元側には根元側加熱ヒータが
設けられている射出ノズルと、この射出ノズルが取り付
けられている加熱シリンダとからなる射出成形機の射出
ノズルの温度を制御するとき、前記射出ノズルの先端部
と、軸方向の略中心部に位置する胴体中心部との間の、
軸方向の平均温度が、設定平均温度になるように制御す
ると共に、前記根元側加熱ヒータには、該根元側加熱ヒ
ータの操作量から前記先端側加熱ヒータの操作量に補正
係数を乗じた値を減じた操作量を印加するように構成さ
れる。請求項4に記載の発明は、先端部には先端側加熱
ヒータが、そして根元側には根元側加熱ヒータが設けら
れている射出ノズルと、この射出ノズルが取り付けられ
ている加熱シリンダとからなる射出成形機の射出ノズル
の温度を制御するとき、前記射出ノズルの先端部と、軸
方向の略中心部に位置する胴体中心部との間の、軸方向
の平均温度が、設定平均温度になるように制御すると共
に、前記先端側加熱ヒータには、該先端側加熱ヒータの
操作量に前記根元側加熱ヒータの操作量に補正係数を乗
じた値を加算した操作量を印加するように構成される。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかの項
に記載の平均温度が、射出ノズルの先端部に取り付けら
れている温度センサにより検出される温度と、射出ノズ
ルの略胴体中心部に取り付けられている温度センサによ
り検出される温度とから演算された温度であるように構
成される。請求項6に記載の発明は、請求項5項に記載
の平均温度の演算に、射出ノズルの先端部に取り付けら
れている温度センサにより検出される温度をフィルタ処
理された値を用いるように構成される。請求項7に記載
の発明は、個々に制御される加熱ヒータが複数個設けら
れている射出ノズルと、この射出ノズルが取り付けられ
ている加熱シリンダとからなる射出成形機の射出ノズル
の温度を制御する制御装置であって、前記制御装置は、
射出ノズルの先端部と、軸方向の略中心部に位置する胴
体中心部との間の、軸方向の平均温度と、設定平均温度
とが加えられる加え合わせ点と、該加え合わせ点で得ら
れる偏差から加熱ヒータの操作量を調節する操作調節器
とからなるように構成される。そして、請求項8に記載
の発明は、先端部には先端側加熱ヒータが、そして根元
側には根元側加熱ヒータが設けられている射出ノズル
と、この射出ノズルが取り付けられている加熱シリンダ
とからなる射出成形機の射出ノズルの温度を制御する制
御装置であって、前記制御装置は、射出ノズルの先端部
と、軸方向の略中心部に位置する胴体中心部との間の、
軸方向の平均温度と、設定平均温度とが加えられる第1
の加え合わせ点と、該第1の加え合わせ点で得られる偏
差から前記先端側加熱ヒータの操作量を調節する第1の
操作調節器と、射出ノズルの軸方向の略中心部に位置す
る胴体中心部の温度と、設定温度とが加えられる第2の
加え合わせ点と、該第2の加え合わせ点で得られる偏差
から前記根元側加熱ヒータの操作量を調節する第2の操
作調節器とからなるように構成される。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。本実施の形態に係わるノズル温度制御方法および
装置が適用される射出機は、図1に示されているよう
に、射出ノズルNを備えている。そして、この射出ノズ
ルNは、周知の態様で加熱シリンダKの先端部に取り付
けられている。射出ノズルNは、本実施の形態では先端
部の先端側加熱ゾーンと、加熱シリンダK寄りの根元側
加熱ゾーンとに分けられ、そしてこれらの加熱ゾーンに
対応して射出ノズルNの外周部に先端側加熱ヒータNH
1と根元側加熱ヒータNH2がそれぞれ取り付けられて
いる。加熱シリンダKも、軸方向に複数個の加熱ゾーン
に分けられ、そしてこれらの加熱ゾーンにも同様に加熱
ヒータが取り付けられている。しかしながら、図1にお
いては、射出ノズルNに隣接した加熱ゾーンに取り付け
られた2個の加熱ヒータh1、h2のみが示されてい
る。
【0024】射出ノズルNには、先端側加熱ゾーンの先
端部の温度を検出するために先端側温度センサS1と、
射出ノズルNの胴体温度すなわち軸方向の略中心部の温
度を検出するための胴体側温度センサS2が設けられて
いる。金型KTは、周知のように、固定金型と可動金型
とからなり、固定金型にはスプールSPが取り付けら
れ、固定金型と可動金型との間にはキャビテイKBが形
成されている。したがって、本実施の形態によっても、
従来周知のようにして成形品を得ることができる。
【0025】図2は、本発明の第1の実施の形態に係わ
る制御装置を示すブロック線図であるが、同図に示され
ているように、第1の実施の形態に係わる制御装置は、
第1、2の加え合わせ点1、2を備えている。そして、
第1の加え合わせ点1には、後述する射出ノズルNの先
端部の平均温度T”と、設定器で設定される設定平均
温度T”1sとが、また第2の加え合わせ点2には、射
出ノズルNの胴体中心部の温度Tと設定器で設定され
る胴体中心部の設定温度T2sとが入力されるようにな
っている。制御装置は、さらに射出ノズルNの先端部の
平均温度の制御則を示す伝達関数がGc1の第1の調節
操作部11、射出ノズルNの先端部の温度Tと先端側
加熱ヒータNH1の操作量uとの制御則を示す伝達関
数がGp1の第1の制御対象13、射出ノズルNの胴体
中心部の温度の制御則を示す伝達関数がGc2の第2の
調節操作部21、射出ノズルNの胴体中心部の温度T
と根元側加熱ヒータNH2の操作量uとの制御則を示
す伝達関数がGp2の第2の制御対象23等も備え、ま
た第3の加え合わせ点31、演算器32等も備えてい
る。演算器32は、前述した式(17)により射出ノズ
ルNの先端部の平均温度T”を演算するようになって
いるが、図2に示されている第1の実施の形態では、
(17)式の右辺の第2項のみで、単純に算術平均する
ようになっている。これは、先端側加熱ヒータNH1
操作量u の変化が大きい場合、射出ノズルNの先端部
の平均温度T”が変化し過ぎるからである。
【0026】上記のような制御装置の各要素は、図2に
示されているように各種の信号ラインで接続されてい
る。すなわち、第1の加え合わせ点1の出力端子は、第
1の調節操作部11の入力端子と信号ラインaで接続さ
れている。また、第1の調節操作部11と第1の制御対
象13は、信号ラインbにより、そして第1の制御対象
13と第3の加え合わせ点31は信号ラインcによりそ
れぞれ接続されている。第3の加え合わせ点31の出力
端子と演算器32は信号ラインdにより、そして演算器
32と第1の加え合わせ点1は信号ラインeにより、そ
れぞれ接続されている。一方、第2の加え合わせ点2の
出力端子は、第2の調節操作部21の入力端子と信号ラ
インiで接続されている。また、第2の調節操作部21
と第2の制御対象23は、信号ラインjにより、そして
第2の制御対象23の出力端子は、第2の加え合わせ点
2と第3の加え合わせ点31とに信号ラインkにより接
続されている。
【0027】次に、上記図2に示されている第1の実施
の形態の作用について説明する。先端側加熱ヒータNH
1は、射出ノズルNの先端部の平均温度T”1、すなわ
ち先端側温度センサS1で検出される先端部の温度T1
と、胴体側温度センサS2で検出される胴体中心部の温
度T2から演算器32により得られる平均温度T”1を主
フィードバック量とするフィードバック制御により、平
均温度T”1が設定平均温度T”1sになるように制御さ
れ、また根元側加熱ヒータNH2は、射出ノズルNの胴
体中心部の温度T2を主フィードバック量とするフィー
ドバック制御により、射出ノズルNの胴体中心部の温度
2が胴体中心の設定温度T2sになるように制御され
る。
【0028】今、これをさらに詳しく説明すると、射出
成形中は射出ノズルNの先端部は低温の金型KTに接触
し、計量された溶融樹脂は射出ノズルNを通って金型K
TのキャビテイKBへ射出される。ここにおいて、射出
ノズルNの先端部から金型KTへ移動する熱量は、種々
の原因により変化する。例えば、金型KTの温度の変
化、射出ノズルNの先端部と金型KTとの間の接触状態
の変化、外気温の変化等により変化する。さらには、溶
融樹脂が射出ノズルNの細くなって流路を通過するとき
は、流路において粘性抵抗により発熱するが、この粘性
発熱量は溶融樹脂の温度、粘度等により支配される。し
たがって、溶融樹脂の温度が変化すると、粘性発熱量が
変化し、その結果射出ノズルNの先端部の温度が変化す
る。以上のような諸々の原因により射出ノズルNの先端
部から失われる熱流束q1が増加すると、射出ノズルN
の先端部の温度T1が低下しようとする。そうすると、
該射出ノズルNの先端部の温度T1と射出ノズルNの胴
体中心部の温度T2とから算出される射出ノズルNの先
端部の平均温度T”1も低下しようとする。そこで、射
出ノズルNの先端部の設定平均温度T”1sと、平均温度
T”1との偏差e”1(=T”1s−T”1)に応じて第1
の調節操作部11は、射出ノズルNの先端側加熱ヒータ
NH1の操作量u1(熱流束)を増加させる。これによ
り、射出ノズルNの先端部の平均温度T”1の偏差e”1
が消滅する方向へ制御される。
【0029】一方、先端側加熱ヒータNH1の操作量u
1の増加によって射出ノズルNの胴体中心部の温度T2
上昇しようとする。そうすると、第2の調節操作部21
は、根元側加熱ヒータT2の操作量u2を低下させ、射
出ノズルNの胴体中心部の温度T2が設定温度T2sにな
るように制御される。
【0030】上記第1の実施の形態の作用を、前述した
従来の説明で使用した数式により解析する。なお、温度
等の記号T1、T1s、u2等は、図5に関して前述した記
号を使用する。第1の実施の形態は、 △T”1=T”1s−T”1=0、 △T2=T2s−T2=0 とする制御であるから、(2
8)式と(17)式とから(43)式と(44)式とが
得られる。この(43)式と(44)式とから(45)
式が、(14)式より(46)式が、(44)式から
(47)式が得られる。そして、(29)式と(46)
式とから(48)式が得られる。△T3が最大となる座
標xと、最大値△Tmax、および△T”2は、(4
9)式と(50)式とで表される。
【数7】
【0031】以上の計算値を、前述した従来例と共に、
表1および図6に示す。表1および図6から、本実施の
形態に係わる温度制御方法が、射出ノズルNの先端部か
ら金型KTへ持ち去られる熱流束の変化△q1と、射出
ノズルNに隣接する加熱シリンダKから入ってくる熱流
束の変化△q3とがあっても、射出ノズルNの軸方向の
温度分布の変化が小さく、特定位置での過大な変化が小
さいことが分かる。
【0032】次に、図3により第2の実施の形態を説明
する。なお、図2に示されている第1の実施の形態と同
じ構成要素には同じ参照符号を付けて重複説明はしない
が、第2の実施の形態によると、第2の調節操作部21
と第2の制御対象23との間に第4の加え合わせ点22
が設けられている。この第4の加え合わせ点22の一方
の入力端子は、信号ラインfにより第1の調節操作部1
1の出力側に接続されている。そして、この信号ライン
fには第2の演算器34が介装されている。この第2の
演算器34により先端側加熱ヒータNH1の操作量u1
に相互干渉補正係数αが乗じられ、この乗ぜられた操作
量α×u1が第4の加え合わせ点22において根元側加
熱ヒータT2の操作量u2から減算されている。これに
より、先端側加熱ヒータNH1の操作量u1の変化によ
る射出ノズルNの胴体中心部の温度T2の過渡的な変化
が防止される。全体とし前述した第1の実施の形態と同
様に作用することは明らかである。
【0033】第3の実施の形態が図4に示されている。
本実施の形態においても、前述した第1、2の実施の形
態の構成要素と同じ要素には同じ参照符号を付けて重複
説明はしない。この実施の形態によると、第1の調節操
作部1と第1の制御対象2との間に第5の加え合わせ点
12が設けられている。この第5の加え合わせ点12の
一方の入力端子は、信号ラインgにより第2の調節操作
部21の出力側に接続されている。そして、この信号ラ
インgには第3の演算器35が設けられている。この第
3の演算器35により根元側加熱ヒータNH2の操作量
2に相互干渉補正係数βが乗じられ、この乗ぜられた
操作量β×u2が第5の加え合わせ点12において先端
側加熱ヒータT1の操作量u1から減算されている。こ
れにより、根元側加熱ヒータNH2の操作量u2の変化
による射出ノズルNの先端部の温度T1の過渡的な変化
が、後述するようにして防止される。
【0034】第1の制御対象13の出力側の信号ライン
cには、図1に示されている射出ノズルNの先端部から
金型KTへ移動する熱流束すなわち外乱q1が加算され
る第6の加え合わせ点14と、射出ノズルNの胴体中心
部から射出ノズルNの先端部へ移動する外乱q2が加算
される第7の加え合わせ点15とが設けられている。第
2の制御対象23の出力側の信号ラインkにも、射出ノ
ズルNの胴体中心部から射出ノズルNの先端部へ移動す
る熱流束すなわち外乱q2が加算される第8の加え合わ
せ点24と、加熱シリンダK側から射出ノズルNの胴体
中心部へ移動する外乱q3が加算される第9の加え合わ
せ点25とが設けられている。これの加え合わせ点1
4、15および24、25が設けられているので、例え
ばこの第9の加え合わせ点25が設けられているので、
加熱シリンダKから入ってくる外乱q3が増大すると、
その影響により射出ノズルNの胴体中心部の温度T2
上昇しようとする。そうすると、射出ノズルの根元側加
熱ヒータNH2の操作量u2が低下し、胴体中心部の温
度T2は設定温度T2sに維持される。これと同時に低下
した操作量u2の影響により、射出ノズルNの先端部の
温度T1と、射出ノズルNの先端部の平均温度T”1が共
に過渡的に低下する。ところで、本実施の形態による
と、根元側加熱ヒータNH2の操作量u2に相互干渉補
正係数βが乗じられ、この乗ぜられた操作量β×u2
第5の加え合わせ点12において先端側加熱ヒータNH
1の操作量u1に加算されているので、射出ノズルNの
先端部の温度T1と先端部の平均温度T”1の過渡的な変
化が防止される。その他の外乱q1、q2があっても、同
様にして過渡的な変化が防止される。
【0035】第3の実施の形態によると、第7の加え合
わせ点15の出力端子と第3の加え合わせ点31とを結
ぶ信号ラインには、デジタル平均化処理装置30が介装
されている。このデジタル平均化処理装置30は、移動
平均処理、射出開始時、型開閉時のような特定タイミン
グでのサンプリング、指数平滑処理、等をするデジタル
フィルタリング、CR回路等から構成されている。した
がって、成形中には射出ノズルNの先端部の温度T
1は、時間と共に不規則に変動するが、このような短周
期の不規則な変動成分が除去され、そして第3の加え合
わせ点31に加えられる。本実施の形態によると、さら
に演算器32の出力側の信号ラインeには、第10の加
え合わせ点33が設けられている。そして、この第10
の加え合わせ点33の一方の入力端子と、第5の加え合
わせ点12の出力ラインは、信号ラインhで接続され、
この信号ラインhに第4の演算器36が介装されてい
る。前述した図2、3に示されている実施の形態では、
射出ノズルNの先端部の平均温度T”1は、射出ノズル
Nの先端部の温度T1と射出ノズルNの胴体中心部の温
度T2とから単純に算術平均して求められているが、本
実施の形態では(17)式の第1項のL1 2/3KDが第
4の演算器36で演算されて、加算されるようになって
いる。したがって、本実施の形態によると、より正確な
射出ノズルNの先端部の平均温度T”1が求められる。
【0036】
【発明の効果】以上のように、本発明によると、個々に
制御される加熱ヒータが複数個設けられている射出ノズ
ルと、この射出ノズルが取り付けられている加熱シリン
ダとからなる射出成形機の射出ノズルの温度を制御する
とき、射出ノズルの先端部と、軸方向の略中心部に位置
する胴体中心部との間の、軸方向の平均温度が、設定平
均温度になるように制御するので、射出ノズルの先端部
から流失する熱量束、隣接する加熱シリンダから流入す
る熱量束等が変化しても、射出ノズルの先端部の変動が
低減される。このとき、平均温度が設定平均温度になる
ように制御するので、他の領域に影響を及ぼさない。ま
た、他の発明によると、加熱ヒータの操作量に、他の加
熱ヒータの操作量に補正係数を乗じた値を加減した操作
量が印加されるので、温度の過渡的な変化が防止される
効果が付加される。さらに、他の発明によると、軸方向
の平均温度を演算する検出温度がフィルタ処理されるの
で、射出ノズルの先端部の温度が時間と共に不規則に変
動しても、不規則な変動成分が除去され、より正確な軸
方向の平均温度が得られる。以上のような本発明特有の
効果が得られるので、結果的に次のような効果がもたら
させる。 成形中に発生する溶融樹脂が射出ノズルの
先端から垂れる、いわゆるハナタレ、ノズル孔の目詰ま
り等の不良現象が解消され、安定した成形ができる。
射出開始時の射出樹脂の圧力の上昇挙動、逆止弁の閉鎖
挙動、保圧中の射出ノズルの先端から金型に向かう溶融
樹脂等の安定化が図れるので、日間、日内での成形品の
品質の変動が低減される。 射出ノズル内で低温化し
た溶融樹脂が金型へ射出されると、成形品の内部におい
て、平面内の色斑、光学特性のバラツキ等をもたらす
が、本発明によると、射出ノズルは所定温度に保たれる
ので、このような品質の低下が抑えられる。 射出ノ
ズルの、軸方向の温度分布が大きいと、それがそのまま
成形品の物性、外観等のムラになって現れ、成形品の品
質を落とすが、本発明によると、軸方向の温度分布が安
定しているので、高品質の成形品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用される射出ノズルと加熱シリン
ダの一部を示す断面図である。
【図2】 本発明の第1の実施の形態を示すブロック線
図である。
【図3】 本発明の第2の実施の形態を示すブロック線
図である。
【図4】 本発明の第3の実施の形態を示すブロック線
図である。
【図5】 従来の制御方法を説明するための射出ノズル
と加熱シリンダの一部を示す断面図である。
【図6】 本発明の実施の形態に係わる制御方法により
得られる効果と、従来の制御方法により得られる効果と
を同時に示す図である。
【符号の説明】
N 射出ノズル K 加
熱シリンダ NH1 先端側加熱ヒータ NH2 根
元側加熱ヒータ S1 温度センサ(先端側) S2 温度
センサ(根元側) 1、2 第1、2の加え合わせ点 31 第3の加え合わせ点 11、21 第1、2の操作調節器 30 デジタル平均化処理装置 32 演算器
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−109216(JP,A) 特開 平6−262661(JP,A) 特開 平6−180613(JP,A) 特開 平5−237892(JP,A) 特開 平9−85794(JP,A) 特開 平10−272654(JP,A) 特開 平10−315289(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/00 - 45/84

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 個々に制御される加熱ヒータ(NH1、
    NH2)が複数個設けられている射出ノズル(N)と、
    この射出ノズル(N)が取り付けられている加熱シリン
    ダ(K)とからなる射出成形機の射出ノズル(N)の温
    度を制御するとき、 前記射出ノズル(N)の先端部と、軸方向の略中心部に
    位置する胴体中心部との間の、軸方向の平均温度(T”
    1)が、設定平均温度(T”1s)になるように制御する
    ことを特徴とする射出ノズルの温度制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の平均温度(T”1
    は、射出ノズル(N)の先端部に設けられている先端側
    加熱ヒータ(NH1)により制御し、射出ノズル(N)
    の胴体中心部の温度(T2)は、加熱シリンダ側に位置
    する根元側加熱ヒータ(NH2)により制御する、射出
    ノズルの温度制御方法。
  3. 【請求項3】 先端部には先端側加熱ヒータ(NH1)
    が、そして根元側には根元側加熱ヒータ(NH2)が設
    けられている射出ノズル(N)と、この射出ノズル
    (N)が取り付けられている加熱シリンダ(K)とから
    なる射出成形機の射出ノズル(N)の温度を制御すると
    き、 前記射出ノズル(N)の先端部と、軸方向の略中心部に
    位置する胴体中心部との間の、軸方向の平均温度(T”
    1)が、設定平均温度(T”1s)になるように制御する
    と共に、前記根元側加熱ヒータ(NH2)には、該根元
    側加熱ヒータ(NH2)の操作量(u2)から前記先端
    側加熱ヒータ(NH1)の操作量(u1)に補正係数
    (α)を乗じた値を減じた操作量を印加することを特徴
    とする射出ノズルの温度制御方法。
  4. 【請求項4】 先端部には先端側加熱ヒータ(NH1)
    が、そして根元側には根元側加熱ヒータ(NH2)が設
    けられている射出ノズル(N)と、この射出ノズル
    (N)が取り付けられている加熱シリンダ(K)とから
    なる射出成形機の射出ノズル(N)の温度を制御すると
    き、 前記射出ノズル(N)の先端部と、軸方向の略中心部に
    位置する胴体中心部との間の、軸方向の平均温度(T”
    )が、設定平均温度(T”1s)になるように制御す
    ると共に、前記先端側加熱ヒータ(NH1)には、該先
    端側加熱ヒータ(NH1)の操作量(u前記根元
    側加熱ヒータの操作量(u)に補正係数(β)を乗じ
    た値を加算した操作量を印加することを特徴とする射出
    ノズルの温度制御方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかの項に記載の平
    均温度(T”1)が、射出ノズル(N)の先端部に取り
    付けられている温度センサ(S1)により検出される温
    度(T1)と、射出ノズル(N)の略胴体中心部に取り
    付けられている温度センサ(S2)により検出される温
    度(T2)とから演算された温度である、射出ノズルの
    温度制御方法。
  6. 【請求項6】 請求項5項に記載の平均温度(T”1
    の演算に、射出ノズル(N)の先端部に取り付けられて
    いる温度センサ(S1)により検出される温度(T1
    をフィルタ処理(30)された値を用いる、射出ノズル
    の温度制御方法。
  7. 【請求項7】 個々に制御される加熱ヒータ(NH1、
    NH2)が複数個設けられている射出ノズル(N)と、
    この射出ノズル(N)が取り付けられている加熱シリン
    ダ(K)とからなる射出成形機の射出ノズル(N)の温
    度を制御する制御装置であって、 前記制御装置は、射出ノズル(N)の先端部と、軸方向
    の略中心部に位置する胴体中心部との間の、軸方向の平
    均温度(T”1)と、設定平均温度(T”1s)とが加え
    られる加え合わせ点(1)と、該加え合わせ点(1)で
    得られる偏差(e”)から加熱ヒータ(NH1、NH
    2)の操作量(u1)を調節する操作調節器(11)と
    からなる、射出ノズルの温度制御装置。
  8. 【請求項8】 先端部には先端側加熱ヒータ(NH1)
    が、そして根元側には根元側加熱ヒータ(NH2)が設
    けられている射出ノズル(N)と、この射出ノズル
    (N)が取り付けられている加熱シリンダ(K)とから
    なる射出成形機の射出ノズル(N)の温度を制御する制
    御装置であって、 前記制御装置は、射出ノズル(N)の先端部と、軸方向
    の略中心部に位置する胴体中心部との間の、軸方向の平
    均温度(T”)と、設定平均温度(T”1s)とが加
    えられる第1の加え合わせ点(1)と、該第1の加え合
    わせ点(1)で得られる偏差(e”)から前記先端側加
    熱ヒータ(NH1)の操作量(u)を調節する第1の
    操作調節器(11)と、射出ノズル(N)の軸方向の略
    中心部に位置する胴体中心部の温度(T)と、設定温
    度(T2s)とが加えられる第2の加え合わせ点(2)
    と、該第2の加え合わせ点(2)で得られる偏差
    (e)から前記根元側加熱ヒータ(NH2)の操作量
    (u)を調節する第2の操作調節器(21)とからな
    る、射出ノズルの温度制御装置。
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