JP3491121B2 - 連続焼鈍ラインおよび該連続焼鈍ラインにおける鋼帯の進行方向変更方法 - Google Patents
連続焼鈍ラインおよび該連続焼鈍ラインにおける鋼帯の進行方向変更方法Info
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Description
よび該連続焼鈍ラインにおける鋼帯の進行方向変更方法
に関する。
インの中央セクションに連続焼鈍炉を配置し、焼鈍炉と
入側セクションおよび焼鈍炉と出側セクションとはそれ
ぞれルーパーを介して連結することが一般的である。入
側セクションには鋼帯の払出し装置、溶接機、電解脱脂
(クリーニング)設備が配置され、一方、出側セクショ
ンには、通常、鋼帯のせん断装置(シャー)および巻き
取り装置が、また、最近ではせん断装置と巻取装置との
間に調質圧延機や精整設備が配置される。
給や出側セクションでの巻取コイルの切断・抜き取りの
際には、入側および出側セクションでのライン速度の低
減若しくは停止が当然必要となるため、入出側セクショ
ンでの加減速に伴うストリップ張力の変動が中央セクシ
ョンの焼鈍炉内にも伝播して該ストリップの蛇行やヒー
トバックル、クーリングバックルといった炉内ストリッ
プの安定通板を阻害する要因となる。
よび出側にそれぞれフリーピットを配置して焼鈍炉内と
入側および出側セクションとの張力との縁切りを行い、
これにより、入側および出側セクションでの加減速に伴
うストリップ張力の変動を吸収するようにしている。
来の連続焼鈍ラインでは、以下の第1〜第3の問題があ
る。 (第1の問題)フリーピットにおいて張力が“0”とな
るため該フリーピットの前後にブライドルロールが必要
となり、しかも、ブライドルロール上で鋼帯が常にスリ
ップし易いという問題がある。また、炉の入出側に高精
度ダンサーロールを配置するとともにライン全体の厳密
な慣性保償を行うために高精度且つ面倒な張力制御が必
要となり、更には、既設改造においては、高精度ダンサ
ーロールの設置スペースの確保の問題がある。 (第2の問題)近年、生産性および歩留りの向上を目的
として、焼鈍炉の出側に調質圧延機や精整設備を連続さ
せることが行われている。その際に、既設の連続焼鈍ラ
インであって該ラインに対して焼鈍炉の出側に直線的に
連続するスペースがない場合や、新設の場合であって
も、一直線上に長いラインであるとレイアウト上好まし
くなかったり建設コストが高くなったりすることがある
ため、焼鈍炉の出側で鋼帯の進行方向を変更する(所定
角度だけ曲がった方向に案内する)装置が提案されてい
る。
は、図12に示すように、複数個のローラ61を鋼帯S
の進行方向に沿って外形線が略円状となるように配置
し、各ローラ61に鋼帯Sを螺旋状に巻き付けて案内す
るものが知られている。このようなローラ61を用いた
装置では、ローラ径が大きいほど鋼帯を螺旋状に案内す
る際にローラとの間にスリップが生じやすいため、例え
ば直径100mm程度の小径のローラを使用している。
速いラインで用いると、ローラの回転数が高くなるため
ローラ表面の肌荒れや軸受の損耗が激しく、ローラ表面
や軸受の寿命が短くなる。
ールを用いた場合のローラ表面寿命と通板速度との関係
を示すグラフである。このグラフの斜線部分は一般的な
ライン補修周期を示すが、小径ロールの場合には通板速
度が400mpmを超えると、一般的なライン補修周期
より短い期間でローラ表面の交換が必要となる。
板厚が1.0mm以下の薄板である場合には、各小径ロ
ーラとの接触面で折れが生じやすく、押し疵も入りやす
いため、鋼帯に負荷する単位張力(鋼帯1mm2 当たり
にかかる張力)を例えば0.2kgf/mm2 程度まで
小さくする必要がある。ところが、張力を低くすると、
高速通板ラインでは鋼帯に蛇行が生じやすい。
(蛇行の振幅)と通板速度との関係の一例を示すグラフ
である。このグラフから分かるように、通板速度が40
0mpm以上の場合には、張力が0.5kgf/mm2
以上でないと蛇行量が大きく、板破断が生じる可能性が
高くなることが判る。
変更装置においては、高速通板される板厚の薄い鋼帯
を、折れや疵を生じさせずに且つ大きく蛇行させずに、
焼鈍炉の出側で所定角度だけ曲がった方向に案内するこ
とが困難である。 (第3の問題)焼鈍炉の出側に調質圧延機を有する連続
焼鈍ラインにおいては、材料の時効劣化の問題から調質
圧延機の入側板温は通常50°C以下に規制されるた
め、焼鈍炉と調質圧延機との間に水冷装置を配置して板
を冷却をすることが一般に行われているが、このように
水冷装置を用いると、焼鈍炉において表面濃化する鋼中
元素(Mn,Si,Alなど)が水冷装置の液中内にコ
ンタミネーションとして濃化していくとともに鋼帯表面
に再付着し、スキンパス時に肌荒れ状の外観欠陥となる
という問題がある。
設備を設置することにより、鋼中表面濃化元素を化学的
に除去することが可能であるが、酸洗設備の設置スペー
ス、建設コストおよびランニングコストの面で新たな問
題が生じる。
されたものであり、請求項1の発明の目的は、焼鈍炉の
入側、出側での張力変動を良好に吸収することができ、
また、焼鈍炉の出側において鋼帯の進行方向を変更する
際に、高速通板される板厚の薄い鋼帯であっても、折れ
や疵が生じないように且つ大きな蛇行が生じないように
することができる連続焼鈍ラインを提供することにあ
る。
の目的に加えて、浮上量の制御を介して鋼帯の張力を制
御することにより、優れた応答性を有する張力制御を行
うことができる連続焼鈍ラインを提供することにある。
の発明の目的に加えて、調質圧延機の入側での鋼帯の冷
却を簡単且つ低コストで行うことができる連続焼鈍ライ
ンを提供することにある。
側、出側での浮上量の制御を介して鋼帯の張力を制御す
ることにより、優れた応答性を有する張力制御を行うこ
とができる連続焼鈍ラインにおける進行方向の変更方法
を提供することにある。
めに、請求項1に係る連続焼鈍ラインは、流体噴出部を
周面に有し、螺旋状に巻きかけられた鋼帯を前記流体噴
出部から噴出した流体圧により浮上支持した状態で前記
周面に沿って案内することにより前記鋼帯の進行方向を
変更するフローターを、焼鈍炉の入側と出側の少なくと
もいずれか一方に配置し、前記周面上を通板される前記
鋼帯の浮上量の変化として前記鋼帯の張力変動を吸収可
能であり、前記焼鈍炉の出側に二基のルーパーを配置し
て、各ルーパーの間に前記フローターを設けたことを特
徴とする。
1において、前記鋼帯の浮上量を制御する浮上量制御手
段を前記フローターに備えたことを特徴とする。
1又は2において、焼鈍炉の出側に調質圧延機を配置し
て、前記焼鈍炉と前記調質圧延機との間に前記フロータ
ーを設けたことを特徴とする。
鋼帯の進行方向変更方法は、連続焼鈍ラインにおいて、
周面から流体が噴出するフローターを焼鈍炉の入側と出
側の少なくともいずれか一方に配置し、鋼帯を前記フロ
ーターに螺旋状に巻きかけて前記周面に沿って浮上状態
で案内することにより該鋼帯の進行方向を変更するとと
もに、前記周面上を通板される前記鋼帯の浮上量を制御
して変化させ、前記鋼帯の張力を制御することを特徴と
する。
参照して説明する。図1は本発明の実施の形態の一例で
ある連続焼鈍ラインを説明するための説明的平面図、図
2はフローターと鋼帯との関係を説明するための説明
図、図3は図2の右側方から見た図、図4〜図10はラ
イン構成の変形例を説明するための説明的平面図、図1
1はベンドタイプのフローターを説明するための説明図
である。
は、焼鈍炉1の入側にクリーニング設備7および入側ル
ーパー8を配置するとともに、該焼鈍炉1の出側に二台
のフローター2(2a,2b)を配置して鋼帯Sの進行
方向を90°ずつ変更してから焼鈍炉1側のラインと並
列配置された出側ルーパー3、調質圧延機4および精整
設備5に向かうように構成されている。
2はヘリカルターナー形式のものであり、円筒体21の
半円周面21aに鋼帯Sの面を対向させる螺旋帯状の案
内面22が設けてある。この案内面22の全面には空気
供給装置(図示せず。)から円筒体21内に導入された
空気(流体)を鋼帯Sの面に向けて噴出する図示しない
多数の空気噴出口(流体噴出部)が設けてあり、また、
案内面22の幅は通板させる鋼帯Sの幅より広く形成さ
れている。このフローター2に鋼帯Sを下側から案内面
22と同じ螺旋角(ここでは45°)で導入して該案内
面22に螺旋状に巻きかけると、鋼帯Sは空気噴出口か
ら噴出する空気圧によって浮上支持された状態で案内面
22に沿って螺旋状に案内されてその進行方向が変更さ
れる。
気を用いているが、これに限定されず、空気以外の気体
や液体であってもよい。また、鋼帯を浮上支持するフロ
ーターの形式としては、鋼帯の進路を該鋼帯の縦方向に
約180°変更するベンドタイプ(図11参照)もある
が、このベンドタイプ形式のフローターは構成上前後に
ロールを要するため該ロールが鋼帯の疵発生原因とな
る。また、捩じりが足りないため鋼帯に張力を付与しに
くく、したがって、通常、張力が低く、それに応じて浮
上量も少ない(5mm以下)ため、張力制御代を得にく
い。更に、ラインに平面状にフローターを設けても張力
付与が困難である。これらの理由から、フローターは鋼
帯の幅方向に進路を変更するヘリカルターナー形式とす
る。
図1に示すように、焼鈍炉1の中心線C1 に対して円筒
体21の軸方向C2 が45°となり、且つ案内面22の
始点における幅方向中心点が入側ラインの中心線C1 上
となるように配置してある。また、他方のフローター2
bの軸方向C3 は、フローター2aの軸方向C2 に対し
て90°となり、且つ案内面の始点における幅方向中心
点とフローター2aの案内面の終点における幅方向中心
点とが一直線上となり、且つ案内面の終点における幅方
向中心点がルーパ3以降のライン中心線C4 上となるよ
うに配置してある。
ローター2aの案内面22に下側から上側に向けて螺旋
状に巻きかけられて、案内面22に沿って浮上状態で案
内されてその進行方向が90°変更された後に、次のフ
ローター2bの案内面22の始点(上側)に向かう。そ
の後、フローター2bの案内面22に上側から下側に向
けて螺旋状に巻きかけられて、案内面22に沿って浮上
状態で案内されてその進行方向が90°変更された後に
出側ルーパ3に向かい、出側ルーパ3から調質圧延機4
および精整設備5へ通板される。
半径Rは、鋼帯Sの板厚tおよび鋼帯Sの案内面22か
らの浮上量hに応じて、下記の(1)式を満たす大きさ
としてある。
り、フローター2に巻きかけられた鋼帯Sの曲げ半径
(R+h)が、鋼帯Sの応力が降伏点以下となるように
設定されるため、鋼帯Sをフローター2で螺旋状に曲げ
ながら案内する際に、鋼帯Sに塑性変形が生じないよう
にすることができる。
帯Sに塑性変形が生じるおそれがあり、通板性や鋼帯形
状に悪影響を及ぼすことがある。具体的に扱いやすい円
筒体21の半径Rは500〜2500mmで、特に10
00mm前後が好適である。500mm未満では鋼帯の
浮上の安定性を保ちにくくなり、一方、2500mmを
越えると設備費およびランニングコストがかかり経済的
でない。
の浮上量と張力とが相関するため、浮上量の制御による
張力制御が好適である。浮上量の制御はフローター2の
案内面22の空気噴出口から噴出する空気圧の変更や、
該噴出口の部分的開閉によって容易に行うことができ
る。なお、浮上量制御は例えばレーザー変位計などで測
定しながら行ってもよいし、試験的実測または計算に基
づく浮上量と空気圧などとの関係をモデル化し、そのモ
デルに沿って空気圧をコントロールするようにしてもよ
い。
鋼帯Sの浮上量は5〜50mmの範囲が好ましく、特に
操業の安定性および空気圧の負担を考慮して浮上量は1
0〜20mm程度が更に好ましい。
に変化させると、幾何学的理由により、鋼帯が浮上量の
変化量と同程度幅方向に移動する。通板ラインの幅方向
の移動は蛇行や疵等の発生要因となるため、浮上量の意
図的変更は好ましくないと考えられるが、実際に調査し
てみた結果、必要な張力制御には数mm程度の変更で足
り、ライン中に通常のCPC(Central Pos
ition Control)を設置することで問題な
く補正可能であることが判った。この理由により、浮上
量の制御代は多くとも±10mm以下、好ましくは±5
mm以下の範囲とする。
以上の高速通板における操業の安定性から0.5kgf
/mm2 以上必要である。上限は5kgf/mm2 程度
まで可能であるが、1〜2.5kgf/mm2 が好まし
い。また、ライン速度が極端に大きくなると、慣性が大
きくなって張力制御が難しくなるため、ライン速度は1
500mpm以下、好ましくは1000mpm以下とす
る。
形態においては、焼鈍炉1の出側に設けられたフロータ
ー2の案内面22に鋼帯Sを螺旋状に巻きかけ、該案内
面22の空気噴出口から噴出する空気圧によって鋼帯S
を浮上支持した状態で前記案内面22に沿って螺旋状に
案内してその進行方向を変更するようにしているので、
出側セクションでの巻取コイルの切断・抜き取りの際の
ライン速度の低減若しくは停止による加減速によって生
じる鋼帯Sの張力の変動をフローター2の案内面22上
を通板される鋼帯Sの浮上量の変化として吸収して焼鈍
炉1内との張力の縁切りを行うことができ、これによ
り、該張力変動の焼鈍炉1内への伝播が回避されて該鋼
帯Sの蛇行やヒートバックル、クーリングバックルとい
った炉内鋼帯の安定通板を阻害する要因を排除すること
ができる。
される鋼帯Sの浮上量を制御して該鋼帯Sに出側ルーパ
ー3の張力とほぼ同等の張力を付与することにより、フ
リーピットで問題となっていたブライドルロールのスリ
ップ問題を解消することができ、しかも、ダンサーロー
ルのように機械的摺動部や回転部を持たないので張力制
御に対して抜群の応答性を発揮することができるととも
に、機械的故障もないためラインの安定稼働を確保する
ことができる。
された調質圧延機4との間にフローター2を設けている
ので、焼鈍炉1から出た鋼帯Sをフローター2の空気噴
出口から噴出する空気によって強制空冷して調質圧延機
4の入側板温を50°C以下とすることが可能になり、
この結果、従来必要であった水冷装置及び酸洗設備が不
要になってラインの省スペース化及び低コスト化を図る
ことができる。
を設けているので、鋼帯Sの空冷効果を最大にすること
ができるとともに、焼鈍炉1内張力およびライン速度と
ヘリカルターナーにおける好適張力および好適速度範囲
とを一致しやすくなるすることができる。
2a,2bを設けているので、縦長の設置スペースに好
適なものとすることができるとともに、張力制御機能お
よび鋼帯冷却機能の向上を図ることができる。
(円周面)22から流体が噴出する構造のフローター2
(2a,2b)に螺旋状に巻きかけて該案内面22に沿
って浮上状態で案内することにより鋼帯Sの進行方向を
変更しているため、鋼帯Sの通板速度が400mpm
で、且つ、板厚が1.0mm以下の場合においても、鋼
帯Sに負荷される単位張力を0.5kgf/mm2 以上
にすることができ、しかも、フローター2の円筒体21
の半径Rが鋼帯Sをフローター2で螺旋状に曲げながら
案内する際に鋼帯Sに塑性変形が生じない大きさに設定
されている。
m以上と速く、且つ、鋼帯Sの板厚が1.0mm以下と
薄い場合においても、鋼帯Sに負荷される単位張力を
0.5kgf/mm2 以上とすることにより、焼鈍炉1
の出側でのフローター2a,2bによる通板中に該鋼帯
Sに折れや疵、および大きな蛇行が生じないようにする
ことができる。
側に二台のフローター2a,2bを設置して、鋼帯Sの
進行方向を焼鈍炉1に対して90°ずつ合計180°変
更しているが、フローター2による変更角度は90°に
限定されないとともに、フローター2の設置台数も二台
に限定されない。例えば、図4に示すように、一台のフ
ローター2で進行方向を90°変更して焼鈍炉1からル
ーパ3へ鋼帯Sを搬送してもよい。
ター2を用いているが、本発明で使用できるフローター
2はこれに限定されず、鋼帯Sが螺旋状に巻きかけられ
る周面を有するものであれば、例えば、半円筒状や断面
が円弧と多角形とをつなげた形状のものでもよい。
み図示しているが、付帯設備のライン内への追加は任意
である。また、上流設備及び下流設備を省略している
が、コイルの払出し、巻取及び溶接やこれらに付随した
ルーパーなどを上流及び下流に付加することができるの
は勿論のこと、上流工程(冷間圧延など)、下流工程
(化成処理など)を付加してもよい。また、水冷設備な
どのように設備能力によっては不要となるものを除くこ
ともできる。
に、フローター2を用いることによって、鋼帯Sの通板
速度が400mpm以上と速く、且つ、板厚が1.0m
m以下と薄くい場合であっても、鋼帯Sに負荷される単
位張力を0.5kgf/mm2以上と大きくすることが
できるとしているが、一般的な連続焼鈍ラインの能力か
ら通板速度は1000mpm以下とし、張力は経済的な
観点から蛇行が問題とならない範囲で最小(例えば5.
0kgf/mm2 以下)とし、板厚は例えば0.1mm
〜1.0mmとする。板厚が1.0mmを越えると、大
きな浮上圧が必要なために設備コストがかかり、また、
螺旋状の曲げが不規則になりがちで通板性に劣る。板厚
の薄い側には特に制限はないが、ラインそのものの通板
性に左右され、通常は0.1mmを下限値とする。
成の変形例を説明する。なお、図5〜図10についても
主要な設備のみ図示しており、したがって、付帯設備の
ライン内への追加は任意である。また、上流設備及び下
流設備を省略しているが、コイルの払出し、巻取及び溶
接やこれらに付随したルーパーなどを上流及び下流に付
加することができるのは勿論のこと、上流工程(冷間圧
延など)、下流工程(化成処理など)を付加してもよ
い。また、水冷設備などのように設備能力によっては不
要となるものを除くこともできる。
炉1の入側にクリーニング設備7および入側ルーパー8
を配置するとともに、出側に出側ルーパー3を直線状に
配置し、更に、出側ルーパー3の後に二台のフローター
2(2a,2b)を配置して鋼帯Sの進行方向を出側ル
ーパー3に対して90°ずつ合計180°変更してから
焼鈍炉1側のラインと並列配置された調質圧延機4およ
び精整設備5に向かうように構成されている。
と調質圧延機4との間にフローター2を配置することに
より、ライン停止を比較的簡単に行うことができるとと
もに、フローター2のメンテナンスを行うに際して焼鈍
炉1を停止しなくて済むため該メンテナンスを簡単に行
うことができる。
入側にクリーニング設備7および入側ルーパー8を配置
するとともに、出側に第1の出側ルーパー3aを直線状
に配置し、更に、第1の出側ルーパー3aの後に二台の
フローター2(2a,2b)を配置して鋼帯Sの進行方
向を第1の出側ルーパー3aに対して90°ずつ合計1
80°変更してから焼鈍炉1側のラインと並列配置され
た第2の出側ルーパー3b、調質圧延機4および精整設
備5に向かうように構成されている。
パー3a,3bを配置して、各出側ルーパー3a,3b
間にフローター2を設置することにより、ライン停止を
比較的簡単に行うことができるとともに、比較的、低張
力及び低ライン速度の位置にフローター2が配置される
ため、鋼帯Sの冷却を効果的に行うことができ、いわ
ば、図1および図5に示す連続焼鈍ラインの長所を兼ね
備えた効果を得ることができる。
入側に入側設備7aおよび入側ルーパー8を配置すると
ともに、出側に第1の出側ルーパー3aを直線状に配置
し、次いで、第1の出側ルーパー3aの後に二台のフロ
ーター2(2a,2b)を配置して鋼帯Sの進行方向を
第1の出側ルーパー3aに対して90°ずつ合計180
°変更してから焼鈍炉1側のラインと平行配置された第
2の出側ルーパー3b、調質圧延機4および精整設備5
に向かうように構成されている。なお、作用効果につい
ては、図6に示す連続焼鈍ラインと同様であるのでその
説明を省略する。
状に配置されたクリーニング設備7及び入側ルーパー8
の後に一台のフローター2を設けて鋼帯Sの進行方向を
90°変更して該変更ラインに焼鈍炉1を配置し、次い
で、該焼鈍炉1の出側に一台のフローター2を設けて鋼
帯Sの進行方向を90°変更して該変更ラインに出側ル
ーパー3を配置し、次いで、出側ルーパー3の後に一台
のフローター2を設けて鋼帯Sの進行方向を90°変更
してから焼鈍炉1側のラインと並列配置された調質圧延
機4および精整設備5に向かうように構成されている。
および出側ルーパー3の後ろにそれぞれフローター2を
配置することにより、焼鈍炉1の入側及び出側における
鋼帯Sの張力変動の吸収、張力制御および出側での鋼帯
Sの冷却をフローター2のみで賄うことができる。な
お、出側ルーパー3の後ろのフローター2は図5の場合
と同じであるが、この例では設備スペースを有効に活用
する一助にもなっている。
状に配置された入側設備7a及び入側ルーパー8の後に
一台のフローター2aを設けて鋼帯Sの進行方向を90
°変更して該変更ラインに焼鈍炉1を配置し、次いで、
該焼鈍炉1の出側に一台のフローター2bを設けて鋼帯
Sの進行方向を90°変更して該変更ラインに第1の出
側ルーパー3aを配置し、次いで、第1の出側ルーパー
3aの後に一台のフローター2cを設けて鋼帯Sの進行
方向を90°変更してから焼鈍炉1側のラインと並列配
置された第2の出側ルーパー3b、調質圧延機4、精整
設備5及び出側設備7bに向かうように構成されてい
る。
および第1の出側ルーパー3aと第2の出側ルーパー3
bとの間にそれぞれフローター2a,2b,2cを配置
することにより、焼鈍炉1の入側及び出側における鋼帯
Sの張力変動の吸収が可能となる。また、フローター2
b,2cを配置することにより、出側での鋼帯Sの冷却
を同時に行うことができるという効果がある。
線状に配置された酸洗設備9、冷間圧延機10、第1の
入側ルーパ8aの後に、二台のフローター2(2a,2
b)を配置して鋼帯Sの進行方向を第1の入側ルーパー
8aに対して90°ずつ合計180°C変更してから酸
洗設備9側のラインと並列配置されたクリーニング設備
7、第2の入側ルーパー8b、焼鈍炉1、水冷設備1
1、出側ルーパー3および調質圧延機4に向かうように
構成されている。
−冷間圧延設備を連続して足す場合に有効な例である。
なお、冷間圧延機10の出側は張力が高いので、冷間圧
延機10の出側の第1の入側ルーパー8aで張力を落と
した後、該第1の入側ルーパー8aと焼鈍の前処理設備
であるクリーニング設備7との間をフローター2でつな
ぐのが好適である。
mであるフローター2a,2bを用い、両フローター2
a,2bとも浮上量hを15mmとし、板厚0.5m
m、板幅1000mmの鋼帯に対してライン速度500
mpm、単位張力1.0kgf/mm2 として、焼鈍炉
1後の鋼帯Sの進行方向を前述のように二回変更して出
側ルーパ3に向かわせたところ、フローター2a,2b
による通板中に鋼帯Sに折れや疵が生じなかった。ま
た、板破断の原因となるような大きな蛇行も生じなかっ
た。 (実施例2)図7のライン構成で、半径Rが1000m
mであるフローター2a,2bを用い、両フローター2
a,2bとも浮上量hを15mmとし、通板板厚0.1
〜0.8mm、板幅600〜1200mmの鋼帯に対し
てライン速度800mpm、平均操業張力1.5kgf
/mm2 として調査した結果、浮上量1mmが0.03
〜0.05kgf/mm2 の張力に相当した。操業中に
対応すべき変動を±10%程度とすると、±3〜5mm
程度の浮上量制御を行えば足りるので、浮上量変化によ
る板の幅位置変更は問題なくCPCによる補正で十分に
対応できることが判った。
1の発明によれば、以下の効果が得られる。すなわち、
焼鈍炉の入側、出側での巻取コイルの切断・抜き取りの
際のライン速度の低減若しくは停止による加減速によっ
て生じる鋼帯の張力の変動をフローターの案内面上を通
板される鋼帯の浮上量の変化として吸収することができ
るので、該張力変動の焼鈍炉内への伝播が回避されて該
鋼帯の蛇行やヒートバックル、クーリングバックルとい
った炉内鋼帯の安定通板を阻害する要因を排除すること
ができるという効果が得られる。
鋼帯の浮上量を制御して該鋼帯に出側ルーパーの張力と
ほぼ同等の張力を付与することにより、フリーピットで
問題となっていたブライドルロールのスリップ問題を解
消することができ、しかも、ダンサーロールのように機
械的摺動部や回転部を持たないので機械的故障もなくラ
インの安定した稼働を確保することができるという効果
が得られる。
であっても、焼鈍炉の出側でのフローターによる通板中
に、鋼帯に折れや疵、および大きな蛇行が生じないよう
にすることができるという効果が得られる。また、焼鈍
炉の出側に二基のルーパーを配置して、各ルーパーの間
にフローターを設けることにより、ライン停止を比較的
簡単に行うことができるとともに、比較的、低張力及び
低ライン速度の位置にフローターが配置されるため、張
力制御および鋼帯の冷却を効果的に行うことができると
いう効果が得られる。
明に加えて、浮上量の制御で張力を制御することによ
り、張力制御に対して抜群の応答性を発揮することがで
きるという効果が得られる。
の発明に加えて、焼鈍炉と該焼鈍炉の出側に配置された
調質圧延機との間にフローターを設けることにより、焼
鈍炉から出た鋼帯をフローターの流体噴出部から噴出す
る流体によって強制冷却して調質圧延機の入側板温を5
0°C以下とすることが可能になり、この結果、従来必
要であった水冷装置及び酸洗設備が不要になってライン
の省スペース化及び低コスト化を図ることができるとい
う効果が得られる。
得られる。すなわち、焼鈍炉の入側、出側での巻取コイ
ルの切断・抜き取りの際のライン速度の低減若しくは停
止による加減速によって生じる鋼帯の張力の変動をフロ
ーターの案内面上を通板される鋼帯の浮上量の変化とし
て吸収することができるので、該張力変動の焼鈍炉内へ
の伝播が回避されて該鋼帯の蛇行やヒートバックル、ク
ーリングバックルといった炉内鋼帯の安定通板を阻害す
る要因を排除することができるという効果が得られる。
また、フローターの案内面上を通板される鋼帯の浮上量
を制御して該鋼帯に出側ルーパーの張力とほぼ同等の張
力を付与することにより、フリーピットで問題となって
いたブライドルロールのスリップ問題を解消することが
でき、しかも、ダンサーロールのように機械的摺動部や
回転部を持たないので機械的故障もなくラインの安定し
た稼働を確保することができるという効果が得られる。
さらに、高速通板される板厚の薄い鋼帯であっても、焼
鈍炉の出側でのフローターによる通板中に、鋼帯に折れ
や疵、および大きな蛇行が生じないようにすることがで
きるという効果が得られる。また、焼鈍炉の入側、出側
での浮上量の制御を介して鋼帯の張力を制御することに
より、優れた応答性を有する張力制御を行うことができ
るという効果が得られる。
ンを説明するための説明的平面図である。
明図である。
面図である。
面図である。
面図である。
面図である。
面図である。
面図である。
平面図である。
説明図である。
めの説明的側面図である。
ラフ図である。
幅)と通板速度との関係の一例を示すグラフ図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 流体噴出部を周面に有し、螺旋状に巻き
かけられた鋼帯を前記流体噴出部から噴出した流体圧に
より浮上支持した状態で前記周面に沿って案内すること
により前記鋼帯の進行方向を変更するフローターを、焼
鈍炉の入側と出側の少なくともいずれか一方に配置し、
前記周面上を通板される前記鋼帯の浮上量の変化として
前記鋼帯の張力変動を吸収可能であり、 前記焼鈍炉の出側に二基のルーパーを配置して、各ルー
パーの間に前記フローターを設けた ことを特徴とする連
続焼鈍ライン。 - 【請求項2】 前記鋼帯の浮上量を制御する浮上量制御
手段を前記フローターに備えたことを特徴とする請求項
1に記載の連続焼鈍ライン。 - 【請求項3】 焼鈍炉の出側に調質圧延機を配置して、
前記焼鈍炉と前記調質圧延機との間に前記フローターを
設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の連続焼
鈍ライン。 - 【請求項4】 連続焼鈍ラインにおいて、周面から流体
が噴出するフローターを焼鈍炉の入側と出側の少なくと
もいずれか一方に配置し、鋼帯を前記フローターに螺旋
状に巻きかけて前記周面に沿って浮上状態で案内するこ
とにより該鋼帯の進行方向を変更するとともに、前記周
面上を通板される前記鋼帯の浮上量を制御して変化さ
せ、前記鋼帯の張力を制御することを特徴とする連続焼
鈍ラインにおける鋼帯の進行方向変更方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08024397A JP3491121B2 (ja) | 1996-04-30 | 1997-03-31 | 連続焼鈍ラインおよび該連続焼鈍ラインにおける鋼帯の進行方向変更方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8-109835 | 1996-04-30 | ||
JP10983596 | 1996-04-30 | ||
JP08024397A JP3491121B2 (ja) | 1996-04-30 | 1997-03-31 | 連続焼鈍ラインおよび該連続焼鈍ラインにおける鋼帯の進行方向変更方法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003198190A Division JP2004027369A (ja) | 1996-04-30 | 2003-07-17 | 連続焼鈍ラインおよび該連続焼鈍ラインにおける鋼帯の進行方向変更方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1015609A JPH1015609A (ja) | 1998-01-20 |
JP3491121B2 true JP3491121B2 (ja) | 2004-01-26 |
Family
ID=26421285
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08024397A Expired - Fee Related JP3491121B2 (ja) | 1996-04-30 | 1997-03-31 | 連続焼鈍ラインおよび該連続焼鈍ラインにおける鋼帯の進行方向変更方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3491121B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10109056B4 (de) * | 2001-02-24 | 2010-03-11 | Sms Siemag Aktiengesellschaft | Anlage und Verfahren zur Behandlung eines Metallbandes oder- bleches |
-
1997
- 1997-03-31 JP JP08024397A patent/JP3491121B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1015609A (ja) | 1998-01-20 |
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