JP3490696B2

JP3490696B2 - 化粧料

Info

Publication number: JP3490696B2
Application number: JP2001113601A
Authority: JP
Inventors: 和幸坪根
Original assignee: カネボウ株式会社
Priority date: 2001-04-12
Filing date: 2001-04-12
Publication date: 2004-01-26
Anticipated expiration: 2021-04-12
Also published as: JP2002308719A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は化粧料に関する。

【０００２】

【従来の技術】化粧料には様々な種類の界面活性剤が目
的に応じて配合されている。この中で両性界面活性剤
は、陰イオン界面活性剤、または非イオン界面活性剤と
の組み合わせ、特に陰イオン界面活性剤との組み合わせ
でシャンプーなどの頭髪洗浄料、洗顔料などの化粧料に
多く配合されている。しかし、化粧料に両性界面活性剤
を配合するとき、それはべたつきの大きな原因となり、
実用上の問題があった。また、陰イオン界面活性剤を含
有する化粧料は、皮膚に対する異和感が問題となってい
た。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、使用上のべたつきのない化粧料を開発する
ことである。また、陰イオン界面活性剤由来の皮膚に対
する異和感の無い化粧料を開発することである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の事情
に鑑み、鋭意研究した結果、後記一般式（１）もしくは
一般式（２）で表される両性界面活性剤を含有する化粧
料はべたつきがなく、むしろ非常にさっぱり感を与える
ことを見出し、本発明を完成した。また、陰イオン界面
活性剤を含有する化粧料に、後記一般式（１）もしくは
一般式（２）で表される両性界面活性剤を配合すると、
該陰イオン界面活性剤に由来する皮膚に対する異和感が
顕著に緩和されることを見出し、本発明を完成した。

【０００５】即ち、本発明の請求項１は、一般式（１）

【０００６】

【化３】

【０００７】（RｘCOOは炭素原子数８〜２０のアシルオ
キシ基、Rｙは炭素原子数８〜２０の直鎖もしくは分岐
鎖アルキル基である）で表される両性界面活性剤を含有
することを特徴とする化粧料である。

【０００８】本発明の請求項２は、一般式（２）

【０００９】

【化４】

【００１０】（RzOは炭素原子数８〜２０のアルコキシ
基、Rwは炭素原子数８〜２０の直鎖もしくは分岐鎖アル
キル基である）で表される両性界面活性剤を含有するこ
とを特徴とする化粧料である。

【００１１】本発明の請求項３は、陰イオン界面活性剤
を含有することを特徴とする請求項１もしくは請求項２
に記載の化粧料である。

【００１２】

【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を説明す
る。本発明の請求項１にかかる両性界面活性剤は、次の
スキームにしたがって得ることができる。またこのスキ
ームの中でグリシジルアルキルエステルの代わりにグリ
シジルアルキルエーテルを用いて本発明の請求項２にか
かる両性界面活性剤を得ることができる。

【００１３】

【化５】

【００１４】２つの疎水基の炭化水素鎖の炭素原子数は
８から２０が任意に選択される。これらは、本発明の化
粧料に０．００１から３０質量％配合される。

【００１５】本発明の請求項３にかかる請求項１ないし
請求項２の両性界面活性剤と併用される陰イオン界面活
性剤は、通常化粧料分野で汎用されるものが適用され、
たとえば、N-アシルグルタミン酸塩、アルキル硫酸塩、
POE付加アルキル硫酸塩等が挙げられる。

【００１６】本発明の化粧料には上記の成分の他に、色
素、香料、防腐剤、イオン性界面活性剤、両性界面活性
剤、顔料、抗酸化剤、保湿剤、紫外線吸収剤などを、本
発明の目的を達成する範囲内で適宜配合することができ
る。

【００１７】本発明の化粧料は、皮膚・頭髪に適用でき
るすべての化粧料であり、化粧料の剤型としては、クリ
ーム、乳液、化粧水、パック、頭髪化粧料、洗浄剤、入
浴剤など化粧料に一般に使用されている剤型であればい
ずれでもよいが、特に、洗浄を目的とする化粧料に用い
られる。以下、実施例にて本発明を説明する。配合量の
数値は質量％である。実施例に記載の官能試験方法は次
の通りである。

【００１８】官能試験方法被験者２０名が１０日間連用した後の試料の特性を評価
した。評価は、官能試験のアンケート項目に対し、「べ
たつきがなく、むしろさっぱり感が感じられた」と回答
した人数で示した。また、陰イオン界面活性剤を含有す
る化粧料用洗浄剤の場合、「皮膚に対する異和感が無
い」という官能試験についても評価し、そのように回答
した人数も示した。

【００１９】

【実施例】実施例１化粧水［組成］上記一般式（１）でRｘCOOがC₁₁H₂₃COO,RｙがC
₁₂H₂₅である両性界面活性剤Ａ０．５グリセリン４．０１，３−ブチレングリコール４．０エタノール７．０メチルパラベン０．５クエン酸０．０１クエン酸ソーダ０．１香料０．０５精製水残量

【００２０】上記成分を常法によって混合し、化粧水を
得た。これを実施例１の試料とする。また、両性界面活
性剤Ａの代わりにラウリル酢酸ベタインを配合する他
は、同様の成分を用いて混合して得た化粧水を比較例１
の試料とする。これらの試料の使用時の官能特性を上記
の評価試験（さっぱり感の評価）に従って比べた結果、
「べたつきがなく、むしろさっぱり感が感じられた」と
回答した人数は、実施例１の試料で１７名、比較例１の
試料で２名であった。

【００２１】実施例２洗顔料［組成］上記一般式（２）でRzおよびRｗがいずれもC₁₂
H₂₅である両性界面活性剤Ａ０．５ラウリン酸カリウム５．０ POE(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム５．０ POE(5)ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド１．０ジステアリン酸エチレングリコール２．０グリセリン４．０１，３−ブチレングリコール４．０メチルパラベン０．５香料０．０５精製水残量

【００２２】上記成分を常法によって混合し、洗顔料を
得た。これを実施例２の試料とする。また、両性界面活
性剤Ａの代わりにラウリル酢酸ベタインを配合する他
は、同様の成分を用いて混合して得た洗顔料を比較例２
の試料とする。これらの試料の使用時の官能特性を上記
の評価試験（異和感の評価）に従って比べた結果、「皮
膚に対する異和感が無い」と回答した人数は、実施例２
の試料で１５名、比較例２の試料で２名であった。尚、
これらの試料の使用時の官能特性を上記の評価試験（さ
っぱり感の評価）に従って比べた結果、「べたつきがな
く、むしろさっぱり感が感じられた」と回答した人数
は、実施例２の試料で１６名、比較例２の試料で２名で
あった。

【００２３】

【発明の効果】以上の通り、本発明はすぐれた官能特性
と機能を持つ化粧料を提供することができる。

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】一般式（１）【化１】（RｘCOOは炭素原子数８〜２０のアシルオキシ基、Rｙ
は炭素原子数８〜２０の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基
である）で表される両性界面活性剤を含有することを特
徴とする化粧料。
【請求項２】一般式（2）【化２】（RzOは炭素原子数８〜２０のアルコキシ基、Rwは炭素
原子数８〜２０の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基であ
る）で表される両性界面活性剤を含有することを特徴と
する化粧料。
【請求項３】陰イオン界面活性剤を含有することを特徴
とする請求項１もしくは請求項２に記載の化粧料。