JP3490481B2 - オリゴ糖の製造方法 - Google Patents
オリゴ糖の製造方法Info
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- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Description
る新規な真菌を提供するものである。さらに本発明は、
菌体の並存した状態で或いは存在しない状態で、澱粉及
びその分解物の中から選ばれた基質の非還元末端グルコ
ース部の3位に、グルコース単位をα−1→3結合する
新規な酵素に関する。さらにまた本発明は、該酵素の調
製法並びにそれを用いた、α−1→3結合を分子内に含
むニゲロース[3−O−α−D−グルコピラノシルグルコー
ス]等のオリゴ糖の製造法に関するものである。
立体構造に応じ、従来から甘味料、医薬品、酵素の検定
用基質、あるいは種々の薬品中間体などの用途に使用さ
れている。天然のものに加え、これまでマルトオリゴ
糖、イソマルトオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、ガラクト
オリゴ糖、カップリングシュガー等のオリゴ糖が開発さ
れてきた。特にイソマルトオリゴ糖、カップリングシュ
ガー等は、糖転移反応で生成するオリゴ糖であり、前者
はトランスグルコシダーゼによるα−1→6結合のグル
コオリゴ糖、後者はサイクロデキストリン合成酵素(CG
Tase)によるα−1→4結合のマルトオリゴシルシュク
ロース等を主成分としている。
な栄養素として、また食生活に不可欠な甘味料として広
く利用されてきた。甘味料のみに着目するとしても、砂
糖等のオリゴ糖は自然な味質のため各種人工甘味料に比
べ圧倒的シェアを有している一方、資化され易く肥満原
因になり、血糖値上昇につながる等の問題も指摘されて
いる。最近、前記したα−1→4及びα−1→6結合の
オリゴ糖が砂糖に比べ低カロリー食品であるとして利用
されつつあるが、いずれもまだ資化され易く十分なもの
ではない。
ニゲロシルグルコース[3−O−α−D−グルコピラノ
シルマルトース]等のα−1→3結合を分子中に有する
ニゲロオリゴ糖を新しい機能性甘味料・食品素材または
医薬品用途に活用する可能性が探索されつつある。しか
しながらこれを可能とするには、この種のオリゴ糖の大
量調製法の開発が不可欠である。
く微量にしか存在しない。その上、一般に利用可能な基
質からこれを酵素的又は化学的に取得しようとしても、
公知のα−グルコシダーゼによる縮合・転移反応では極
く僅かしか生成しない(フジモト,H.,ニシダ,H.
及びアジサカ,K.:Agric.Biol.Che
m.,52,1345−,1988)。麹カビAspergil
lus oryzaeの酵素により、マルトースからニゲロースが
得られた旨の学術報告はあるものの、その生成量は少な
く実用上の価値は小さい。僅かに、α−1→3及びα−
1→4結合を有するElsinoe 属微生物産生の特殊な多糖
(エルシナン)を、α−アミラーゼで酵素分解して調製
した例(特開昭55−19004)が見られる程度であ
る。しかし、この方法では原料となる微生物産生多糖が
大量に得られず、α−1→3結合のオリゴ糖を大量に安
価に供給することは困難であった。
もたらすCGTaseを用い、澱粉からニゲロースを調製せん
とした例もあるが、通常の50倍以上の強い条件が必要
であったという(コバヤシ,S.:食品工業,20−,
1988,特開平3−22958)。
の問題点に鑑み、本発明者らは、選択的にα−1→3結
合の転移反応をもたらす糖転移酵素を探索し、これをα
−1→4グルコシド結合したポリサッカライドまたはオ
リゴサッカライドを含む基質に作用させることにより、
α−1→3結合を分子内に含むニゲロース等のオリゴ糖
を大量かつ安価に供給することを試みた。選択性が重視
されるのは、基質に大量に存在するα−1→4グルコシ
ド結合に作用して、α−1→3結合の糖転移反応ではな
く 、 主として分解反応を触媒するようでは、酵素利用効
率が極端に低下し、ニゲロース等のオリゴ糖を効率良く
生産することができなくなるからである。
しくは菌体とともに選択的にα−1→3結合への転移反
応を触媒するような糖転移酵素を産生する菌を探索した
結果、群馬県の土壌より本目的に適合するAcremo
nium属に属するS4G13株を発見した。本株を好
気的に培養することにより、選択的にα−1→3結合へ
の転移反応を触媒する新規糖転移酵素を生産・蓄積せし
め、これを適当な基質、特にマルトオリゴ糖に作用させ
ると、α−1→3結合を分子内に含むニゲロース等のオ
リゴ糖が高生産率で生成することを見いだし、本発明を
完成した。
し、α−1→3結合をもたらす糖転移酵素の1種または
2種以上を生産する能力を有する真菌に関する。この目
的には、Acremonium属に属するS4G13株
が適している。
属し、α−1→3結合をもたらす糖転移酵素の1種また
は2種以上を生産する能力を有する真菌を培養し、培養
物中の該糖転移酵素を蓄積せしめ、これを採取すること
を特徴とする糖転移酵素の製造法である。
移酵素(1)に関する。
mM燐酸緩衝液(pH=7.0)0.2mlに本酵素
(1U)を40℃で作用させると、1時間後に5.0%
のニゲロシルグルコースが、また12時間後に3.8%
のニゲロース、18.7%のニゲロシルグルコース及び
3.6%のニゲロシルマルトース[3−O−α−D−グ
ルコピラノシルマルトトリオース]が生成する。
糖、例えばマルトース、マルトトリオース、マルトテト
ラオースによく作用し、重合度の高い可溶性澱粉、アミ
ロース、アミロペクチン、プルラン等には作用しにく
い。また、α,β,γ−サイクロデキストリン等の環状
オリゴ糖やトレハロース、イソマルトース、イソマルト
トリオース、パノース等には作用しない。
が至適であり、pH4−10で安定である。
50−60℃であり、55℃では66%の残存活性を有
する。
ルトイオン、銀イオン、亜鉛イオン、ニッケルイオンに
より阻害される。SDS、EDTAによっては阻害され
ない。
で240000、SDS−PAGEで128000と5
3000である。後者の数字は、このそれぞれの分子量
を有する二つのサブユニットが酵素中に存在することを
示唆する。
る。
移酵素(2)に関する。
mM燐酸緩衝液(pH=7.0)0.2mlに本酵素
(1U)を40℃で作用させると、1時間後に5.0%
のニゲロシルグルコースが、また12時間後に3.0%
のニゲロース、16.4%のニゲロシルグルコース及び
2.3%のニゲロシルマルトースが生成する。
糖、例えばマルトース、マルトトリオース、マルトテト
ラオースによく作用し、重合度の高い可溶性澱粉、アミ
ロース、アミロペクチン、プルラン等には作用しにく
い。また、α,β,γ−サイクロデキストリン等の環状
オリゴ糖やトレハロース、イソマルトース、イソマルト
トリオース、パノース等には作用しない。
が至適であり、pH5−10で安定である。
50−60℃であり、55℃では39%の残存活性を有
する。
ン、銅イオン、マンガンイオン、コバルトイオン、銀イ
オン、亜鉛イオン、ニッケルイオンにより阻害される。
SDS、EDTAによっては阻害されない。
で140000、SDS−PAGEで70000と53
000である。ここで第2のサブユニットの分子量が、
糖転移酵素(1)のそれと共通していることは興味深
い。
る。
したポリサッカライドまたはオリゴサッカライドを含む
基質に、α−1→3結合をもたらす糖転移酵素のうち1
種または2種以上を作用させることを特徴とするオリゴ
糖の製造法に関する。
いる真菌は、Acremonium属に属し、所期の性
能を有するものであれば良く、例えば本発明者らが群馬
県の土壌中より単離したAcremonium sp.
S4G13が挙げられる。
る。
ートミール培地、PDA培地、MY培地での生育は緩や
かであり、20℃10日間で直径15−36mmに達す
る。集落は最初やや黄色味を帯びた白色で、後に淡橙色
を呈する。
を呈する。生育pHは4−10.5で最適pHは中性付
近、生育温度範囲は20−35℃で、最適生育温度は2
5−30℃である。
無色で菌糸には隔壁が認められる。
μm)で、無色、球状に塊る。分生子柄は無色で細長く
先細りし、無分岐あるいは輪生状に菌糸側面より突出し
ている。
と、本菌はAcremonium属に属しており、本発
明者らは本菌をAcremonium sp.S4G1
3と命名した。本菌は平成5年8月2日付にて工業技術
院生命工学工業技術研究所にFERM BP−4373
として国際寄託されている。前述した如く本発明におい
て使用する真菌は、Acremonium属に属し、か
つまた上述の性能を有するもので有れば良く、Acre
monium sp.S4G13及びその変種・変異種
に限定されるものではない。
は、培地に菌株を接種し、常法に従い培養すれば良い。
培地中には、資化し得る炭素源及び窒素源を適量含有せ
しめると好ましい。この窒素源及び炭素源については、
特に制限はないが、例えば、コーングルテン、大豆粉、
コーンスティープリカー、カザミノ酸、酵母エキス、ペ
プトン、肉エキス等が挙げられる。
シド結合を有するポリサッカライドまたはオリゴサッカ
ライド、例えば澱粉やその分解物・加工物やマルトー
ス、マルトオリゴ糖などの資化し得るマルトオリゴ糖が
挙げられる。中でも、マルトース、マルトオリゴ糖が好
ましい。
n2+、Co2+、Na+ 、K+ 等の無機塩や、更には無機
・有機微量栄養源を適宜培地中に添加することもでき
る。
精製は常法に準じて行うことができる。即ち、遠心分離
又は瀘過等の固液分離手段により菌体を除去して粗酵素
液とすることができる。また、必要に応じて塩析・有機
溶媒による沈殿処理・限外瀘過等の分離手段により粗酵
素標品を得、更に、例えば各種カラムクロマトグラフィ
ー等の手法を用いることで精製結晶化して、精製酵素と
して使用することも可能である。酵素の精製は各種方法
により行う事ができるが、その一例を示すと次の通りで
ある。
よって得られた培養液を遠心分離後、限外瀘過(13K
Cut)により濃縮し、更に20mM燐酸緩衝液(p
H7.0)に透析して、粗酵素液(156U/ml)6
6mlを調製する。
(pH7.0)により平衡化したDEAE−トヨパール
カラム(50mm内径×14cm)に載せ、0.15→
0.3M NaClでグラジェント溶出する。主要な活
性ピークを回収し、20mM燐酸緩衝液(pH7.0)
に透析し、0.1M NaCl−50mM燐酸緩衝液
(pH7.0)で平衡化したTSKgel G3000
SW(8mm×30cm)HPLCカラムに供し、同緩
衝液で溶出する。
電気泳動的に単一バンドを示す2つの標品((1),
(2))を得る事ができる。尚、この標品の回収率はそ
れぞれ19%,9%で、比活性は粗酵素液からそれぞれ
40倍、41倍に上昇した。
(1)は以下の性質を有する。
H=7.0)0.2mlに本酵素(1U、活性測定法は
下記(4)に示す)を40℃で作用させると、1時間後
に5.0%のニゲロシルグルコースが、また12時間後
に3.8%のニゲロース、18.7%のニゲロシルグル
コース及び3.6%のニゲロシルマルトースが生成す
る。
ス、マルトトリオース、マルトテトラオースによく作用
し、重合度の高い可溶性澱粉、アミロース、アミロペク
チン、プルラン等には作用しにくい。また、α,β,γ
−サイクロデキストリン等の環状オリゴ糖やトレハロー
ス、イソマルトース、イソマルトトリオース、パノース
等には作用しない。
4−10で安定である。pH値と糖転移活性との関係は
図1に示す如くであり、その測定法は以下の条件で下記
(4)に示す測定法に従った。
0では50mM酢酸緩衝液、pH6.0−8.0では5
0mM燐酸緩衝液、pH9.0−11.0では50mM
グリシン緩衝液を用いた。
燐酸緩衝液(pH7.0)0.2mlを加え、40℃で
1時間反応させた後、グルコアミラーゼ3Uを含む1M
酢酸緩衝液(pH4.5)0.1mlを加えて40℃2
時間反応させ、未反応の基質マルトースをグルコースに
完全分解した。本反応液をHPLC分析に供し、上記条
件下で、ピーク面積で1%のニゲロシルグルコースを生
じる酵素濃度を1U/mlと便宜的に定義した。
HPX−42A(Bio−Rad) カラム温度80℃ 移動相脱気純水0.6ml/min 検出器RI (5)至適温度と温度安定性 至適温度は各温度で上記(4)に従って活性を測定し
た。温度安定性は酵素液を各温度に30分間保持した
後、残存活性を測定した。
至適温度は50−60℃であり、55℃では66%の残
存活性を有する。
のイオンについては1mM)及び界面活性剤(1mM)
を活性測定時に共存させ、その影響を検討し、その結果
を表1に示す。
オン、銀イオン、亜鉛イオン、ニッケルイオンにより阻
害される。SDS、EDTAによっては阻害されない。
0、SDS−PAGEで128000と53000であ
る。
る。
素(2)は以下の性質を有する。
H=7.0)0.2mlに本酵素(1U)を40℃で作
用させると、1時間後に5.0%のニゲロシルグルコー
スが、また12時間後に3.0%のニゲロース、16.
4%のニゲロシルグルコース及び2.3%のニゲロシル
マルトースが生成する。
ス、マルトトリオース、マルトテトラオースによく作用
し、重合度の高い可溶性澱粉、アミロース、アミロペク
チン、プルラン等には作用しにくい。また、α,β,γ
−サイクロデキストリン等の環状オリゴ糖やトレハロー
ス、イソマルトース、イソマルトトリオース、パノース
等には作用しない。
5−10で安定である。pH値と糖転移活性との関係は
図3に示す通りである。条件は酵素(1)の場合に準じ
た。
0−60℃であり、55℃では39%の残存活性を有す
る。
イオン、マンガンイオン、コバルトイオン、銀イオン、
亜鉛イオン、ニッケルイオンにより阻害される。SD
S、EDTAによっては阻害されない。
0、SDS−PAGEで70000と53000であ
る。
る。
むニゲロース等のオリゴ糖を効率よく大量に生産するこ
とが可能であり、この種オリゴ糖を前記の用途をはじめ
とする各種利用分野において活用することが期待され
る。
明するが、これらを本発明を限定する趣旨のものと解し
てはならない。
ン 0.5%、K2 HPO4 0.1%、MgSO4 ・
7H2 O 0.02%を含む100mlの培地にAcr
emonium sp.S4G13を植菌し、30℃で
2日間振とう培養することによって前培養液を得た。こ
の前培養液を上述の培地1000mlに接種し、30℃
で2日間振とう培養した。この培養液を遠心分離して上
清液を調製し、更に限外瀘過により濃縮して、ニゲロオ
リゴ糖生成活性25.6U/ml、α−グルコシダーゼ
活性8.1×10-3U/mlを有する粗酵素36mlを
調製した。
%G6,7(マルトヘキサオース/ヘプタオース含有シ
ロップ)10mlを加え、40℃で15時間反応させ
た。更に、グルコアミラーゼ60Uを含む1M酢酸緩衝
液(pH4.5)を0.4ml加えて40℃で2時間反
応せしめ、未反応の基質をグルコースに完全分解し、H
PLC分析に供した。図5に示す如く2糖、3糖、4糖
及び5糖の溶出位置にグルコアミラーゼで分解されない
オリゴ糖が検出され、このオリゴ糖を分取しNMR等の
機器解析により構造を決定した。2糖の 1H、13C−N
MRチャートは標品ニゲロースと一致し、3糖はアセチ
ル化してHMBC、 1H− 1H COSY、13C− 1H
COSY等の2次元NMR解析によりニゲロシルグル
コースと同定した。同様にして4糖はニゲロシルマルト
ースと同定した。
ら、限外瀘過により培養上清液(粗酵素)500mlを
調製し、マルトース100gを加えて40℃、9日間反
応させた。この反応液を混床イオン交換クロマトグラフ
ィー、活性炭処理に供して不純物及び単糖を除去した
後、精密瀘過(0.22μm)した。更に、凍結乾燥法
により粉末化し、ニゲロース、ニゲロシルグルコースな
どを含むオリゴ糖含有シロップ75gを得た。その分析
チャートを図6に示す。
により培養上清液(粗酵素)1000mlを調製し、マ
ルトース200gを加えて40℃、9日間反応させた。
この反応液をpH=4.5に調整し、α−グルコシダー
ゼ1g(天野製薬AF6000)を加えて40℃、10
日間反応せしめ、未反応の基質を完全分解した。その後
混床イオン交換クロマトグラフィー、活性炭クロマトグ
ラフィーに供して、精密瀘過(0.22μm)した。更
に、凍結乾燥法により粉末化し、ニゲロース30gを得
た。分析チャートを図7に示す。
6.0×10-3U/mlの粗酵素液0.1mlに、2%
各種基質溶液0.5mlを加え40℃、12時間反応さ
せた。この反応液に、グルコアミラーゼ(2U 生化学
工業)を加え40℃、1.5時間反応せしめ、未反応の
基質を完全分解した。その後、反応液をAmide−8
0 HPLCカラム(東ソー)に供し、グルコース、ニ
ゲロース、ニゲロシルグルコース、ニゲロシルマルトー
ス及びより高重合度のオリゴ糖の生成量を分析した。図
8に示すように、上記反応条件ではグルコースには反応
せず、マルトース以上のマルトオリゴ糖および可溶性澱
粉には反応可能である。2%マルトヘキサオース/マル
トヘプタオースシラップを基質としたとき、ニゲロー
ス、ニゲロシルグルコース、ニゲロシルマルトース及び
より高重合度のオリゴ糖の総生成量が最大となった。
6.0×10-3U/mlの粗酵素液0.1mlに、1
%、2%、5%、10%可溶性澱粉またはマルトヘキサ
オース/マルトヘプタオースシラップ溶液0.5mlを
加え40℃、12時間反応させた。この反応液に、グル
コアミラーゼ(2U 生化学工業)を加え40℃、1.
5時間反応せしめ、未反応の基質を完全分解した。その
後、反応液をAmide−80 HPLCカラム(東ソ
ー)に供し、グルコース、ニゲロース、ニゲロシルグル
コース、ニゲロシルマルトース及びより高重合度のオリ
ゴ糖の生成量を分析した。図9に示したように、ともに
基質濃度が2%のときに、ニゲロース、ニゲロシルグル
コース、ニゲロシルマルトース及びより高重合度のオリ
ゴ糖の総生成量が最大となった。
シラップに、実施例1のようにして得たα−グルコシダ
ーゼ活性6.0×10-3U/mlの粗酵素を、液量を変
えて添加し、40℃、12時間反応させた。この反応液
に、グルコアミラーゼ(2U 生化学工業)を加え40
℃、1.5時間反応せしめ、未反応の基質を完全分解し
た。その後、反応液をAmide−80 HPLCカラ
ム(東ソー)に供し、グルコース、ニゲロース、ニゲロ
シルグルコース、ニゲロシルマルトース及びより高重合
度のオリゴ糖の生成量を分析した。図10に示したよう
に、いずれの場合も粗酵素液0.1mlを添加したと
き、ニゲロース、ニゲロシルグルコース、ニゲロシルマ
ルトース及びより高重合度のオリゴ糖の総生成量が最大
となった。
シラップ0.5mlに、実施例1の方法に従って得たα
−グルコシダーゼ活性6.0×10-3U/mlの粗酵素
を加え、pH=4,6,9に調整し40℃、12時間反
応させた。この反応液に、グルコアミラーゼ(2U 生
化学工業)を加え40℃、1.5時間反応せしめ、未反
応の基質を完全分解した。その後、反応液をAmide
−80HPLCカラム(東ソー)に供し、グルコース、
ニゲロース、ニゲロシルグルコース、ニゲロシルマルト
ース及びより高重合度のオリゴ糖の生産量を分析した。
図11に示したように、基質がマルトヘキサオース/マ
ルトヘプタオースシラップの時は、弱アルカリ側でオリ
ゴ糖の総生成量が減少した。一方、基質が可溶性澱粉の
場合は、中性付近でオリゴ糖の総生成量が最大となっ
た。
スシラップ0.5mlに、実施例1の方法に従って得た
α−グルコシダーゼ活性6.0×10-3U/mlの粗酵
素を加え、反応温度を30,40,50℃と変化させ、
12時間反応せしめた。この反応液に、グルコアミラー
ゼ(2U 生化学工業)を加え40℃、1.5時間反応
せしめ、未反応の基質を完全分解した。その後、反応液
をAmide−80 HPLCカラム(東ソー)に供
し、グルコース、ニゲロース、ニゲロシルグルコース、
ニゲロシルマルトース及びより高重合度のオリゴ糖の生
成量を分析した。図12で示したように基質が澱粉の時
は、40℃でオリゴ糖の総生成量が最大となり、一方、
基質がマルトヘキサオース/ヘプタオースシラップの時
は40℃、50℃と高温になるにつれてオリゴ糖の総生
成量が増大する。
る。
る。
ゲロシルグルコース、ニゲロシルマルトース及びより高
重合度のオリゴ糖の総生成量を示す図である。G1はグ
ルコース、G2はマルトース(以下同様)であり、但し
G6,7はマルトヘキサオース/ヘプタオースシラップ
を意味する。図9以降でも同じ。
シルグルコース、ニゲロシルマルトース及びより高重合
度のオリゴ糖の総生成量との関係図である。
ゲロシルグルコース、ニゲロシルマルトース及びより高
重合度のオリゴ糖の総生成量との関係図である。
ロシルグルコース、ニゲロシルマルトース及びより高重
合度のオリゴ糖の総生成量との関係図である。
ロシルグルコース、ニゲロシルマルトース及びより高重
合度のオリゴ糖の総生成量との関係図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 Acremonium sp.S4G1
3(FERM BP−4373)またはα−1→3結合
をもたらす糖転移酵素を生産する能力を有するその変種
もしくは変異株。 - 【請求項2】 Acremonium属に属し、α−1
→3結合をもたらす糖転移酵素を生産する能力を有する
真菌を培養し、培養物中に該糖転移酵素を蓄積せしめ、
これを採取することを特徴とする糖転移酵素の製造法。 - 【請求項3】 真菌が、Acremonium sp.
S4G13(FERM BP−4373)またはα−1
→3結合をもたらす糖転移酵素を生産する能力を有する
その変種もしくは変異株であることを特徴とする、請求
項2に記載の糖転移酵素の製造法。 - 【請求項4】 培養が好気的になされる請求項3に記載
の製造法。
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JP20952493A JP3490481B2 (ja) | 1993-08-24 | 1993-08-24 | オリゴ糖の製造方法 |
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