JP3488409B2 - 配線基板の製造方法 - Google Patents

配線基板の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも有機樹
脂を含有する絶縁基板と、導電性ペーストを充填したビ
アホール導体を具備し、転写法による配線基板の製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来技術】近年、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等の
熱硬化性樹脂を含む絶縁基板の表面に配線回路層を形成
した、いわゆるプリント基板が、回路基板や半導体素子
を載したパッケージ等に適用されている。従来のプリン
ト基板は、絶縁基板の表面に銅箔を接着した後、これを
エッチングして配線回路を形成する方法または、絶縁基
板の表面に金属メッキ法によって回路を形成する方法が
用いられている。
【0003】また、配線の多層化を行う場合、一般に、
配線基板の所定の箇所にドリル等で貫通穴(スルーホー
ル)を開けた後に、スルーホールの内壁にメッキを施し
て異なる層間に形成された配線回路層を電気的に接続す
ることが行われている。
【0004】ところが、このような方法で多層配線基板
を作製すると、一部の層にスルーホールが必要な場合、
必要でない層にも貫通孔が形成され、配線の密度が低く
なってしまうことが問題であった。また、化学的なメッ
キ処理にかかる処理薬品が高価であり、処理時間も長い
など生産性と経済性に難があった。また、メッキの廃液
処理が難しく環境面でも問題があった。
【0005】近年、配線基板の所定の箇所にレーザー等
でビアホールを開けた後に、ビアホール内に導電性ペー
ストを充填して異なる層間を電気的に接続することも行
われている。この方法は上記の問題をある程度解決して
いるが、基本的な多層化プロセスは従来のプリント配線
板のプロセスを踏襲しており、多層配線基板の積層数が
増加すると工程が急激に増加する問題点は解決されてい
なかった。
【0006】この問題点に対し、本発明者らは、未硬化
の絶縁シートにスルーホールを形成して導電性ペースト
を充填した後、この未硬化の絶縁シート表面にCu箔か
らなる配線回路層を転写し、それらの絶縁シートを積層
して一括硬化する多層配線基板の製造方法を提案した。
この方法は従来のプリント配線基板の問題点を解決する
と同時に、多層配線基板の一括硬化ができるため、積層
数が増加しても工程の増加が少ないことが特徴であっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記本出願人による方
法は、あらゆる形態の配線基板に柔軟に適用することが
できるが、その中の応用分野の1つである半導体パッケ
ージの分野では非常に微細な配線回路層の形成が要求さ
れており、これに伴い転写する回路も非常に微細になっ
ている。
【0008】ところが、配線回路層がビアホール導体の
径に比較して大きい場合には、配線回路層は絶縁シート
との接着力によってビアホール導体との接続性を保つこ
とができるが、配線回路層の微細化、即ち、回路線幅が
ビアホール導体の径より2倍以下になると、配線回路層
のビアホール導体との接続性は、ビアホール導体との固
着性によって大きく支配されることになる。
【0009】しかしながら、従来、配線回路層を絶縁シ
ート表面に転写した場合、導電性ペースト中のバインダ
は未硬化または溶融した状態であることから、配線回路
層の転写後に配線回路層が剥がれやすくなる、いわゆる
転写不良が発生し、最終的にビアホール導体と配線回路
層との接続信頼性が損なわれやすくなるという問題があ
った。
【0010】従って、本発明は、高密度化の配線回路層
が形成可能でビアホール導体形成部における配線回路層
の転写不良がない配線基板の製造方法を提供することを
目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題に
対して検討を重ねた結果、ビアホールに充填する導電性
ペースト中の熱硬化性樹脂成分として、配線回路層を転
写して熱圧着させる段階で硬化可能な低重合開始温度を
有し、且つ短時間に重合反応が進むような熱硬化性樹脂
成分を配合することにより、配線回路層の転写時にビア
ホール導体と配線回路層とを強固に固着させることがで
きる結果、配線回路層の転写不良を防止でき、上記目的
が達成できることを見いだし本発明に至った。
【0012】即ち、本発明の配線基板の製造方法は、熱
硬化性樹脂を含有する未硬化あるいは半硬化状態の絶縁
シートにビアホールを形成する工程と、該ビアホール内
に、導電性粉末と、重合開始温度が80〜150℃の熱
硬化性樹脂成分を含み、前記重合開始温度以上で3分間
の加熱によってペーストの粘度が10000Pa・s以
上となる導電性ペーストを充填してビアホール導体を形
成する工程と、前記絶縁シートの前記ビアホール導体形
成部表面にあらかじめ支持基材表面に形成した金属箔か
らなる配線回路層を積層するとともに、前記ペーストの
粘度が10000Pa・s以上となるように加熱圧着し
て前記導電性ペースト中の熱硬化性樹脂を硬化または半
硬化させて前記配線回路層と前記ビアホール導体とを固
着させる工程と、前記支持基材を剥離する工程と、該配
線回路層およびビアホール導体が形成された絶縁シート
を加熱加圧して前記絶縁シート中の熱硬化性樹脂を完全
硬化させる工程と、を具備することを特徴とするもので
ある。
【0013】また、前記導電性ペースト中の熱硬化性樹
脂成分は、液状エポキシ樹脂とその硬化剤とからなるこ
とが、また前記導電性ペースト中の熱硬化性樹脂成分
が、トリアリルイソシアヌレート樹脂またはトリアリル
シアヌレートとその硬化触媒とからなることが望まし
い。
【0014】本発明によれば、導電性ペースト中の熱硬
化性樹脂成分として、重合開始温度が80〜150℃で
あり、重合開始温度以上で3分間加熱した時のペースト
の粘度が10000Pa・s以上となるような熱硬化性
樹脂成分を用いることによって、未硬化の熱硬化性樹脂
を含有する絶縁シートに上記導電性ペーストを用いてビ
アホール導体を形成した後に、その表面に配線回路層を
熱圧着して転写させた段階でビアホール導体中の熱硬化
性樹脂成分のみを硬化または半硬化させることができる
結果、ビアホール導体と微細な線幅の小さい配線回路層
との固着性を高めることができる。そのために、配線回
路層の転写不良やその後の配線基板製造工程において配
線回路層がビアホール導体との接続性が変化することが
ないために、配線回路層とビアホール導体との接続信頼
性を高めることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明における導電性ペースト
は、基本成分として、導電性粉末と、熱硬化性樹脂成分
を含有するものである。
【0016】導電性粉末としては、銅、金、銀、パラジ
ウム、ニッケル、錫および鉛の群から選ばれる少なくと
も1種を含有する金属およびそれらの合金あるいは混合
物、さらには上記から選ばれる金属の核に他の金属を被
覆したもの、及び公知の金属粉末が好適に用いられる。
【0017】本発明によれば、導電性ペースト中の、い
わゆる有機バインダとして用いられる熱硬化性樹脂成分
は、主として熱硬化型樹脂と、重合開始剤とから構成さ
れるものである。
【0018】熱硬化性樹脂としては、液状エポキシ樹脂
(ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、フェノー
ルノボラック型、脂環式エポキシ化合物)その他の液状
樹脂(トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌ
レート)の群から選ばれる少なくとも1種からなること
が望ましい。
【0019】また、重合開始剤としては、上記熱硬化性
樹脂に対する硬化剤、重合開始剤(硬化触媒)として公
知のものが用いられ、例えば、液状エポキシ樹脂に対し
てはアミン系、酸無水物系、イミダゾール系の群から選
ばれる1種、または2種以上の混合物が使用可能であ
る。また、その他の液状樹脂(トリアリルイソシアヌレ
ート、トリアリルシアヌレート)に対しては、重合開始
剤として過酸化物系の触媒が有効に用いられる。
【0020】この硬化剤は、液状エポキシ樹脂に対して
当量添加することを基準として、転写後の硬化状態を確
認して増減するのが望ましい。具体的には液状エポキシ
樹脂100重量部に対して、2〜30重量部の割合で添
加されることが望ましい。
【0021】また、重合開始剤(硬化触媒)は、液状樹
脂(トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレ
ート)100重量部に対して、0.3〜15重量部添加
することが望ましい。
【0022】本発明によれば、上記熱硬化性樹脂および
重合開始剤による反応開始温度、即ち重合開始温度が8
0〜150℃であることが重要である。これは、重合開
始温度が80℃よりも低いと、回路転写時の加熱以前に
ペーストが硬化してしまい、ペーストが先に硬化するた
めに転写する金属箔との粘着力が低下し接続が不十分と
なる、150℃よりも高いと回路転写時の加熱ではペー
ストの重合が始まらず、ペーストの粘着力が高くならな
いために金属箔からなる配線回路層の転写性が改善され
なくなるためである。
【0023】また、前記導電性ペースト中における前記
導電性粉末と前記熱硬化性樹脂成分との重量比率は8
5:15〜95:5であることがビアホールへの充填
性、ビアホール導体の抵抗制御の上で望ましい。
【0024】なお、導電性ペースト中には、ペーストの
粘度調整のために熱硬化性樹脂成分が溶解可能な溶剤、
例えば、イソプロピルアルコール、テルピネオール等を
添加することが可能であるが、配線基板製造時に絶縁基
板を硬化させる際に溶剤成分が揮発しビアホール導体の
充填密度が低下するとともに揮発気体により絶縁層間に
膨れが生じる等の問題があるために実質的に溶剤を配合
しない方が望ましい。
【0025】このペーストは、埋め込みに使用する時点
では、レーザーなどで加工されたビアホールへの埋め込
みに適した粘度であることが必要であり、具体的には、
せん断速度=100s-1において20〜1000Pa・
sであることが望ましく、この粘度が20Pa・sより
低いと、印刷した時にダレ、にじみが生じやすくファイ
ンピッチのビアホール導体を形成することが難しく、粘
度が1000Pa・sを越えると、ペーストをビアホー
ル内に充填することが難しくなる。
【0026】このペーストの粘度は、埋め込み時には上
記の粘度を有するものであるが、埋め込み後、配線回路
層を転写した時には、転写時の加熱により粘度が100
00Pa・s以上、特に100000Pa・s以上とな
るまで硬化または半硬化することによって、ビアホール
導体と金属箔からなる配線回路層との密着力を高めるこ
とができる結果、金属箔からなる配線回路層の転写歩留
まりを格段に向上させることができる。
【0027】かかる観点から、このペーストは、加熱に
よって短時間で粘度が高まる性質を有することが、転写
時の取り扱いや、製造工程の適性の点から必要であっ
て、特に、ペーストの反応速度が重要であり、重合開始
温度以上で3分間加熱した時のペーストの粘度が100
00Pa・s以上、特に100000Pa・s以上であ
ることが必要である。反応速度がこれよりも遅いと、加
熱による粘度の向上、すなわち金属箔との密着力の向上
が遅れ、配線回路層の転写性が改善されない。反応速度
が速い場合でも特に問題が生じないが、一般に保存安定
性が低下する場合が多い。
【0028】次に、上記の導電性ペーストを用いた配線
基板の製造方法について具体的に図1の工程図をもとに
説明する。図1(a)に示すように未硬化または半硬化
状態の軟質の絶縁シート1に対して、レーザー加工など
によってビアホール2を形成する。
【0029】ここで用いられる絶縁シート1は、少なく
とも熱硬化性樹脂を含む絶縁材料から構成され、例え
ば、PPE(ポリフェニレンエーテル)、BTレジン
(ビスマレイミドトリアジン)、エポキシ樹脂、ポリイ
ミド樹脂等のプリプレグが好適に用いられる。
【0030】次に、図1(b)に示すように、そのビア
ホール2内に、前述したようにして所定の粘度に調整さ
れた導電性ペーストをスクリーン印刷法等によって充填
してビアホール導体3を形成する。
【0031】一方、図1(c)に示すように、支持基材
として樹脂フィルムや金属フィルムなどの転写フィルム
4の表面に、金属箔からなる配線回路層5を形成する。
この配線回路層5は、転写フィルム4の表面に金属箔を
接着剤によって接着した後、この金属箔の表面にレジス
トを回路パターン状に塗布した後、エッチング処理およ
びレジスト除去を行って形成される。この時、金属箔か
らなる配線回路層5露出面は、エッチング等により表面
粗さ(Ra)0.1〜5μm、特に0.2〜4μm程度
に粗化されていることが望ましい。
【0032】また、配線回路層5を形成する導体成分と
しては、銅、アルミニウム、金、銀のうちから選ばれる
少なくとも1種、または2種以上の合金からなることが
望ましく、特に、銅あるいは銅を含む合金からなる厚さ
5〜40μmの金属箔によって形成することにより、ビ
アホール導体3の両端を封止して外気の影響を防止で
き、しかも導電性ペーストを充填して形成したビアホー
ル導体3との電気的な接続性に優れることから最も望ま
しい。
【0033】次に、図1(d)に示すように、表面に配
線回路層5が形成された転写フィルム4の配線回路層形
成をビアホール導体3が形成された絶縁シート1の表面
に積層して、ついで、ビアホール導体中のペーストの粘
度が10000Pa・s以上となるような条件で加熱圧
着して導電性ペースト中の熱硬化性樹脂を硬化または半
硬化させて配線回路層とビアホール導体とを固着させ
る。
【0034】この時の条件としては、ペースト中の熱硬
化性樹脂の重合開始温度t(℃)に対して、加熱温度T
(℃)がT>=t−10を満足するように加熱すると
も、10〜200kg/cm2の圧力を印加する。
【0035】また、この時、絶縁シート1中の熱硬化性
樹脂成分としては重合開始温度が導電性ペースト中の重
合開始温度よりも高いことが望ましい。これは、絶縁シ
ート1の重合開始温度が同じ、またはそれより低いと上
記配線回路層5転写時の熱圧着時に絶縁シート1も硬化
または半硬化してしまい、その後の多層化処理が困難と
なるとともに、配線回路層5の絶縁シート1への密着性
や転写性も低下してしまう虞があるためである。また、
上記の転写時の加熱温度が絶縁シート中の熱硬化性樹脂
の重合開始温度以上では、この転写工程時に絶縁シート
1が硬化してしまい、多層化処理する場合には、その後
の絶縁シート同士の積層に影響を与えてしまうために、
この時の熱処理温度は多層配線基板を作製する場合に
は、絶縁シート中の熱硬化性樹脂の重合開始温度よりも
10℃以上低いことが望ましい。
【0036】このようにして、配線回路層5とビアホー
ル導体3との強固な接着が確保できた後に、転写フィル
ム6を剥がして配線回路層5を絶縁シート1表面に転写
させ絶縁シート1の両面に配線回路層5を形成すること
ができる。
【0037】そして、ビアホール導体3とその両面に配
線回路層5が形成された未硬化または半硬化の絶縁シー
ト1を絶縁シート1中の熱硬化性樹脂が硬化するに十分
な温度で加熱することにより、2層の配線回路層5が形
成され、それらがビアホール導体3によって電気的に接
続された配線基板を作製することができる。
【0038】なお、この配線基板を多層化する場合に
は、各絶縁シートに上記と同様にしてビアホール導体と
一方の表面または両面に配線回路層を転写形成したもの
を、複数層積層圧着し、その後、上記の絶縁シート1中
の熱硬化性樹脂が硬化するに十分な温度で加熱するか、
またはビアホール導体と一方の表面または両面に配線回
路層を形成した絶縁シートをそれぞれ熱硬化させた後
に、複数層積層することにより、多層配線基板を作製す
ることができる。
【0039】
【実施例】まず、銀被覆銅粉末(平均粒径5μm、銀含
有量6重量%)90重量%と、熱硬化性樹脂成分とし
て、表1の熱硬化性樹脂および重合開始剤を用いた熱硬
化性樹脂成分を10重量%の割合で調合した。そしてこ
の混合物を3本ロールで混練して導電性ペースト(せん
断速度100s−1における粘度800Pa・s)を調
製した。なお、各ペーストの重合開始温度および重合開
始温度で3分間熱処理した時の粘度を表1に示した。
【0040】一方、ポリフェニレンエーテル樹脂(重合
開始温度130℃)を含有するプリプレグを準備し、未
硬化のプリプレグに対して、炭酸ガスレーザーによって
直径が100μmのビアホールをビアホールの中心間の
間隔250μmで形成し、そのビアホール内に前記のよ
うにして調製した導電性ペーストをスクリーン印刷によ
って充填した。
【0041】そして、上記のプリプレグの両面に、厚さ
12μmの銅箔からなる配線回路層を樹脂フィルム上に
形成したもの積層するとともに、表1の温度に加熱しな
がら、30kg/cm2の条件で3分間加熱圧着した。
前記ビアホール導体の両端を挟持するように貼り合わせ
た後、樹脂フィルムを剥離して単層の未硬化基板を作製
した。
【0042】得られた配線基板におけるビアホール導体
の抵抗値を配線回路層−ビアホール導体−配線回路層間
の体積固有抵抗値として測定し、結果は表1に示した。
【0043】また、転写性について、直径200μmの
ビアランドを直径100μmのビアホール導体上に転写
して転写が正常に行なわれた数と正常に行なわれなかっ
た数を数えてその正常数の比率を表1に示した。
【0044】
【表1】
【0045】表1の結果によれば、重合開始温度が80
℃よりも低い試料No.5、10のペーストでは、工程
途中でビアホール導体が固化したため、ビアホール導体
と回路との接続が不十分であり、重合開始温度が150
℃よりも高い試料No.11では、硬化が進まないため
に転写歩留りが低かった。また3分間加熱後の粘度が1
0000Pa・sよりも低い試料No.1、6では転写
歩留りが低いものであった。
【0046】これらの比較例に対して本発明の試料N
o.2〜4、7〜9、11〜15、17は、いずれもも
ビアホール導体の抵抗値は8mΩ以下と低く、しかも金
属箔による微細な配線回路層の転写性も99%以上と非
常に良好な特性を示した。
【0047】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
熱硬化性樹脂成分を回路転写時の加熱により、転写時の
金属箔からなる配線回路層とビアホール導体との固着性
を高めることができる結果、転写時の歩留まりを向上す
ることができ、ビアホール小径化やランドの小径化など
により導体間の間隔を狭くすることができ、配線の高密
度化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における配線基板の製造方法を説明する
ための工程図である。
【符号の説明】
1 絶縁シート 2 ビアホール 3 ビアホール導体 4 転写フィルム 5 配線回路層

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱硬化性樹脂を含有する未硬化あるいは半
    硬化状態の絶縁シートにビアホールを形成する工程と、
    該ビアホール内に、導電性粉末と、重合開始温度が80
    〜150℃の熱硬化性樹脂成分を含み、前記重合開始温
    度以上で3分間の加熱によってペーストの粘度が100
    00Pa・s以上となる導電性ペーストを充填してビア
    ホール導体を形成する工程と、前記絶縁シートの前記ビ
    アホール導体形成部表面にあらかじめ支持基材表面に形
    成した金属箔からなる配線回路層を積層するとともに、
    前記ペーストの粘度が10000Pa・s以上となるよ
    うに加熱圧着して前記導電性ペースト中の熱硬化性樹脂
    を硬化または半硬化させて前記配線回路層と前記ビアホ
    ール導体とを固着させる工程と、前記支持基材を剥離す
    る工程と、該配線回路層およびビアホール導体が形成さ
    れた絶縁シートを加熱加圧して前記絶縁シート中の熱硬
    化性樹脂を完全硬化させる工程と、を具備することを特
    徴とする配線基板の製造方法。
  2. 【請求項2】前記導電性ペースト中の熱硬化性樹脂成分
    が、液状エポキシ樹脂とその硬化剤とからなることを特
    徴とする請求項1の配線基板の製造方法。
  3. 【請求項3】前記導電性ペースト中の熱硬化性樹脂成分
    が、トリアリルイソシアヌレート樹脂またはトリアリル
    シアヌレートとその硬化触媒とからなることを特徴とす
    る請求項1の配線基板の製造方法。
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