JP3487979B2 - 拡散接合性に優れたフェライト系ステンレス鋼板及びその製造方法 - Google Patents

拡散接合性に優れたフェライト系ステンレス鋼板及びその製造方法

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車排ガス浄化用触
媒の担体等として使用され、拡散接合性に優れた耐高温
酸化性フェライト系ステンレス鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車排ガス浄化用触媒の担体として、
軽量性,耐衝撃性に優れた金属担体が従来からのセラミ
ック質に代わるものとして注目されている。金属担体
は、0.05mm前後の厚みをもった平板状鋼板及び波
板状鋼板を2枚重ねて巻き上げられ、蜂の巣状の断面形
状を持った円筒構造体である。鋼板としては、耐高温酸
化性に優れた材料特性が要求されることから、Fe−C
r−Alフェライト系ステンレス鋼が使用されている。
金属担体の作製にあたっては、通常Niろう付けによっ
て平板と波板とを接合している。しかし、Niろう付け
は高価な材料を消費することから製造コストが高く、最
近では拡散接合による担体製造も検討されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】拡散接合で金属担体を
作製するとき、高価なNiが不要となるため、Niろう
付けした金属担体に比較してコスト的にも軽量化の面か
らも有利になる。しかし、金属担体を構成するFe−C
r−Alフェライト系ステンレス鋼は、鋼板表面に強固
な酸化皮膜を形成し易い。表面の酸化皮膜は、耐高温酸
化性の向上に有効なものであるが、拡散接合に際しては
拡散反応を妨げる作用を呈する。そのため、十分な接合
強度をもった金属担体が得られない。本発明は、このよ
うな問題を解消すべく案出されたものであり、ステンレ
ス鋼板の表面に生成する酸化皮膜の組成を規制すること
により、本来の耐高温酸化性に悪影響を与えることな
く、拡散接合性を改良したFe−Cr−Alフェライト
系ステンレス鋼板を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のフェライト系ス
テンレス鋼板は、その目的を達成するため、1〜6重量
%のAlを含むフェライト系ステンレス鋼を基材とし、
その表面に形成される酸化皮膜の組成を(a)〜(c)
の何れか1つ又は複数で規制していることを特徴とす
る。 (a)表面から100Åの範囲でN濃度が7.0原子%
以下 (b)酸化皮膜の酸化物を構成する金属が原子%でAl
%/(Fe%+Cr%+Al%)≦0.75の条件を満
足すること。 (c)酸化皮膜に含まれるO原子に対するAl原子の比
がAl%/O%≦0.5を満足すること。 また、表面酸化皮膜は、厚みが1000Å以下であるこ
とが好ましい。更に、圧延方向に直交する方向におい
て、表面の十点平均粗さRZが1.0μm以下であると
き、拡散接合性が更に向上する。基材として使用される
フェライト系ステンレス鋼は、耐高温酸化性を付与する
ために1重量%以上のAlを含む。しかし、Al含有量
が多すぎると製造性が劣化するため、Al含有量を6重
量%以下にする。このフェライト系ステンレス鋼は、7
0容量%以上のH2を含む還元性ガス雰囲気の露点をT
DP,焼鈍温度を示す鋼板温度をTSとするとき、TDP
−60〜−40(℃),TS=700〜950(℃)及
びTDP(℃)≧0.036×TS(℃)−90.6の条
件下で焼鈍することにより製造される。また、焼鈍後に
行われる冷間圧延では、平均表面粗さRaが0.10μ
m以下のロールを使用して冷間圧延の最終パスを実施す
ることが好ましい。
【0005】
【作用】拡散接合では、重ね合わせた二つの金属の界面
を介して原子が相互に拡散し、時間経過に従って二つの
金属が結合し、最終的に界面が消失し二つの金属が一体
化される。このとき、金属表面に酸化物,窒化物等の非
金属からなる強固な皮膜が存在すると、拡散接合中に原
子拡散が妨げられる。また、皮膜の一部は、接合後の旧
接合界面近傍に残存することもある。その結果、接合部
の強度や靭性が低くなる。他方、金属の表面は、通常、
酸化物等の表面皮膜で覆われている。特に、Alを含む
フェライト系ステンレス鋼板では、強固な表面皮膜が鋼
板表面に生成し、拡散接合によって十分な接合強度をも
ったものが得られ難い。この強固な表面皮膜は、本発明
者等による表面分析の結果、Fe,Cr及びAlの各酸
化物とAlの窒化物から構成されており、窒化物の生成
を抑制し、酸化物を構成している金属の割合においてA
lの比率が低く、相対的にFe及びCrの比率が高いも
のほど拡散接合性が良好であることが判った。
【0006】拡散接合性は、鋼板表面にAlの窒化物が
形成されるとき極端に悪化する。本発明者等の調査・研
究によるとき、Alの窒化物による影響は、表面から深
さ100Åの範囲におけるN濃度を7.0原子%以下に
規制することにより抑制できることが判った。更に、種
々の鋼板についての表面皮膜の分析結果と拡散接合性の
良否との関係を調査したところ、表面酸化皮膜の表層部
において酸化物を構成する金属が原子%で式(1)及び
(2)の一つ又は双方を満足するとき、拡散接合性が良
好になることを解明した。 Al%/(Fe%+Cr%+Al%)≦0.75 ・・・・(1) Al%/O%≦0.5 ・・・・(2) また、拡散接合性をより一層改善するためには、表面か
ら30Åの範囲で式(1)及び(2)で規定される条件
を満足していることが有効であることを見い出した。
【0007】拡散接合性は、鋼板表面の酸化皮膜が厚く
なるほど悪化する傾向にある。この点では、酸化皮膜の
厚みを1000Å以下に規制することが好ましい。厚み
が1000Å以下の酸化皮膜は、拡散接合性に悪影響を
与えず、十分な耐高温酸化性を確保する。鋼板表面の酸
化皮膜の主たるものは、鋼板焼鈍時に形成される。した
がって、焼鈍条件を制御することにより、拡散接合性の
良好な鋼板が製造される。焼鈍温度及び焼鈍雰囲気の露
点は、金属表面に生成する皮膜の組成に影響を及ぼし、
焼鈍された鋼板の拡散接合性を左右する。雰囲気の露点
が一定で焼鈍温度が高いときには、拡散接合性に有害な
表面皮膜におけるAl酸化物の比率が高くなる。また、
焼鈍温度が低いときには、逆に表面皮膜中のAl酸化物
量が減少し、Fe及びCrの酸化物量の比率が増加す
る。
【0008】本発明者等は、焼鈍温度が皮膜組成に及ぼ
す影響について種々実験した結果、焼鈍温度を鋼板温度
として700〜950℃の範囲に維持するとき、拡散接
合性に適切な酸化皮膜の組成が得られることを解明し
た。なお、焼鈍温度は、低いほど拡散接合性の改善に有
効であるが、過度に低い焼鈍温度では鋼板の再結晶が生
じない。その結果、焼鈍後の鋼板を冷間圧延するとき、
形状よく圧延できなくなる。このような場合、焼鈍温度
は、鋼板温度として720℃以上に保つことが好まし
い。焼鈍雰囲気の露点も、焼鈍温度と同様に表面酸化皮
膜の組成に影響を与える。すなわち、露点が高い場合に
比較して露点が低い雰囲気で焼鈍すると、表面皮膜中の
Al酸化物量の比率が高くなり、拡散接合性を劣化させ
る。しかし、過度に高い露点では、酸化物皮膜が厚くな
りすぎて拡散接合性を劣化させる。この点から、雰囲気
ガスの露点は、−40〜−60℃の範囲に設定される。
【0009】また、表面酸化皮膜の厚みも、酸化皮膜の
組成と同様に焼鈍時の温度及び雰囲気ガスの露点によっ
て変化する。焼鈍温度が高い場合、或いは雰囲気ガスの
露点が高い場合には、酸化皮膜の成長が早くなり、厚い
酸化皮膜が形成され、拡散接合性が劣化する。拡散接合
性を損なわない酸化皮膜の厚みを確保する条件は、拡散
接合性の良好な皮膜組成を形成するための焼鈍条件と同
じであり、鋼板温度が700〜950℃で且つ雰囲気ガ
スの露点が−40〜−60℃の範囲である。本発明で規
定した焼鈍温度及び露点が満足される場合でも、拡散接
合性が改善されないことがある。これは、焼鈍温度が高
いとき、Al酸化物の生成量が増えると同時に、接合性
に非常に有害な窒化物が生成することに原因があるもの
と考えられる。この場合には、雰囲気ガスの露点を高く
することにより、FeやCrの酸化物の生成を強化し、
窒化物の生成を抑制することにより、良好な拡散接合性
を確保する。このとき、焼鈍温度TS と焼鈍雰囲気の露
点TDPとの間にTDP(℃)≧0.036×TS (℃)−
90.6の関係が成立するように焼鈍条件を定める。
【0010】焼鈍雰囲気は、金属表面の皮膜組成に影響
を及ぼす。焼鈍は、通常、H2 及びN2 からなる還元性
ガス雰囲気中で行われるが、N2 ガスの比率が高いと表
面皮膜に窒化物が生成し、拡散接合性に悪影響を及ぼ
す。この点、窒化物の生成を抑制するため、焼鈍時の還
元性雰囲気ガス中のH2 量を70容量%以上とすること
が必要である。拡散接合では、接合部界面における拡散
反応から接合部における金属相互の接触面積が広いほど
良好な接合性が示される。たとえば、二つの金属を貼り
合わせたとき、表面の凹凸が大きいほど、金属は互いに
凸部同士の点接触となり易く、接触面積が小さくなる。
逆に表面の凹凸が小さいと、面による接触となり、接触
面が大きくなる。そこで、鋼板の圧延方向に直交するC
方向に関する十点平均粗さRZ によって表面の凹凸の大
小を評価したところ、十点平均粗さRZ が1.0μm以
下のとき、特に拡散接合性が良好となることを見い出し
た。鋼板の表面粗さは、冷間圧延時に使用されるロール
の表面粗さに影響される。本発明者等は、鋼板の拡散接
合性と冷間圧延で使用したロールの表面粗さとの関係に
ついて調査検討した結果、冷間圧延の最終パスで平均表
面粗さRa が0.10μm以下のロールを使用すると
き、十点平均粗さRz が1.0μm以下の鋼板を安定し
て製造できることを見い出した。
【0011】
【実施例】表1に示した成分をもつフェライト系ステン
レス鋼を熱間圧延した後、焼鈍,冷間圧延を繰り返して
板厚50μmの冷延板にした。
【0012】
【0013】各鋼板から短冊状試験片を切り出した。試
験片の端部を重ね合わせ、重合せ部に6.3×10-2
/mm2 の荷重を加え、Ar置換した10-4トールの真
空雰囲気中で1250℃×1時間の熱処理によって拡散
接合した。そして、引張り試験によって各試験片の接合
状態を調査した。なお、接合状態の判定基準を表2に示
す。
【0014】
【0015】鋼種a〜eについて、拡散接合される前の
表面状態をESCA分析した、分析結果を表面からの深
さ方向に沿ったAl%/(Fe%+Cr%+Al%)比
の変化を求めた。Al%/(Fe%+Cr%+Al%)
比の変化と接合状態の判定結果との関係をみると、図1
に示すようにAl%/(Fe%+Cr%+Al%)≦
0.75のとき、良好な拡散接合性が得られていること
が判る。同様に、ESCA分析の分析結果を表面からの
深さ方向に沿ったAl%/O%比の変化を求めた。そし
て、Al%/O%比の変化と接合状態の判定結果との関
係をみると、図2に示すようにAl%/O%≦0.5の
とき、良好な拡散接合性が得られていることが判る。鋼
種a,b,f〜jについて、拡散接合前の鋼板表面から
深さ100Åまでの範囲におけるN濃度を調査した。調
査結果を示す表3にみられるように、この範囲における
N濃度を7.0原子%以下にするとき良好な拡散接合性
が得られた。
【0016】
【0017】鋼種f,g,k〜oについて、拡散接合前
のステンレス鋼板をAES分析し、表面皮膜の厚みを調
査した。調査結果を示す表4にみられるように、皮膜厚
みが1000Å以下のときに高い接合強度が示されてい
る。このことから、良好な拡散接合性を得るためには、
表面皮膜の厚みを1000Å以下にする必要があること
が判る。
【0018】
【0019】鋼種e〜g,j,p〜sについて、拡散接
合前の各ステンレス鋼板についてC方向に沿った十点平
均粗さRz を測定し、十点平均粗さRz と接合強度との
関係を求めたところ、表5に示す結果が得られた。表5
から、十点平均粗さRz が1.0μm以下のときに良好
な拡散接合性が得られることが判る。
【0020】
【0021】実施例2:表6に示す成分をもつフェライ
ト系ステンレス鋼を板厚0.1mmに冷間圧延し、冷間
圧延ままの鋼板を焼鈍した後、再度冷間圧延によって板
厚0.05mmの鋼板を製造した。得られた鋼板から試
験片を切り出し、実施例1と同様に拡散接合性を調査し
た。このときの焼鈍条件及び拡散接合の強度試験の結果
を表7に示す。また、表7に掲げた鋼板の拡散接合前の
表面皮膜に含まれている酸化物に関し、実施例1と同様
なESCA分析を行った結果を図3及び図4に示す。
【0022】
【表6】
【0023】本発明で規定する条件を満足する焼鈍を施
した試料2a〜2eは、何れも酸化皮膜の組成が本発明
の範囲を満足しており、拡散接合性が良好であった。一
方、鋼板温度が950℃を超える温度で焼鈍した試料2
hは、酸化皮膜のAl濃度が高く、拡散接合性に劣るも
のであった。また、試料2gのように鋼板温度が700
℃に達しない焼鈍を施したものでは、酸化皮膜中のAl
濃度が低く、拡散接合性は良好であるものの、材料の再
結晶が不十分であり、後工程としての冷間圧延時に鋼板
の形状不良が発生した。更に、雰囲気ガス露点が−60
℃より低い露点で焼鈍した試料2iでは、酸化物を構成
するAl量が高く、接合強度が低い値を示した。雰囲気
ガスの露点が−40℃よりも高い試料2lでは、焼鈍時
に鋼板表面に形成される酸化皮膜が1000Å以上に厚
くなりすぎ、拡散接合性が低下した。他方、雰囲気ガス
の露点が本発明で規定した範囲にある試料2dでは、酸
化皮膜が薄く、拡散接合性は良好であった。
【0024】雰囲気ガスのH2 濃度についてみると、H
2 濃度が本発明で規定した範囲にある試料2dは拡散接
合性が良好であった。他方、本発明で規定する範囲を外
れる試料2jでは、H2 濃度が65容量%と低いことか
ら酸化皮膜中の窒化物量が8.0原子%と多くなってお
り、接合性が悪化していた。このように拡散接合に及ぼ
す焼鈍時の鋼板温度と雰囲気ガスの露点との関係を調べ
たところ、両者の間に図5に示す関係が成立していた。
なお、図5では、雰囲気ガスの組成及び圧延ロールの表
面粗さが他の試料と著しく異なる試料2j,2kはプロ
ットを省略した。図5から明らかなように、良好な拡散
接合性を得るためには、焼鈍温度が高いほど、雰囲気ガ
スの露点を高くする必要があることが判る。すなわち、
鋼板温度Ts 及び雰囲気ガスの露点TDPが斜線領域にあ
る条件下で焼鈍したものは、良好な拡散接合性を呈し
た。また、冷間圧延の最終パスに表面粗さRa が0.1
0μm以下のロールを使用した試料2c,2d及び2f
の冷延板は、表面粗さRz が1.0μm以下になってお
り、拡散接合性に優れていた。他方、表面粗さRa
0.10μmを超えるロールを使用した試料2kの冷延
板は、表面粗さRz が1.0μmを超え、低い拡散接合
性を示した。
【0025】
【表7】
【0026】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のフェラ
イト系ステンレス鋼は、鋼板表面に形成されている酸化
皮膜の組成を規制することにより、耐高温酸化性を確保
しながら、拡散接合性を改良させている。そのため、高
価なNiろうを使用する従来のNiろう付けに替えて、
排ガス浄化触媒用の金属担体を始め、拡散接合が容易な
材料として提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 鋼板の表面皮膜に含まれている酸化物を構成
している金属原子のうち、Al原子の比率を表面からの
深さ方向に表したグラフ
【図2】 鋼板の表面皮膜に含まれているO原子に対す
るAl原子の比率を表面からの深さ方向に表したグラフ
【図3】 鋼板の表面皮膜に含まれている酸化物を構成
している金属原子のうち、Al原子の比率を表面からの
深さ方向に表したグラフ
【図4】 鋼板の表面皮膜に含まれているO原子に対す
るAl原子の比率を表面からの深さ方向に表したグラフ
【図5】 焼鈍時の鋼板温度及び雰囲気ガスの露点と拡
散接合性との関係を表したグラフ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 20/00 310 B23K 20/227 C21D 9/46 C22C 38/00 302 C23C 8/18

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1〜6重量%のAlを含むフェライト系
    ステンレス鋼を基材とし、表面から100Åの範囲でN
    濃度が7.0原子%以下に規制された表面酸化皮膜が形
    成されている拡散接合性に優れたフェライト系ステンレ
    ス鋼板。
  2. 【請求項2】 1〜6重量%のAlを含むフェライト系
    ステンレス鋼を基材とし、酸化物を構成する金属が原子
    %でAl%/(Fe%+Cr%+Al%)≦0.75の
    条件を満足する表面酸化皮膜が形成されている拡散接合
    性に優れたフェライト系ステンレス鋼板。
  3. 【請求項3】 1〜6重量%のAlを含むフェライト系
    ステンレス鋼を基材とし、酸化物に含まれるO原子に対
    するAl原子の比がAl%/O%≦0.5の条件を満足
    する表面酸化皮膜が形成されている拡散接合性に優れた
    フェライト系ステンレス鋼板。
  4. 【請求項4】 1〜6重量%のAlを含むフェライト系
    ステンレス鋼を基材とし、表面から100Åの範囲でN
    濃度が7.0原子%以下に規制され、且つ酸化物を構成
    する元素が原子%でAl%/(Fe%+Cr%+Al
    %)≦0.75又はAl%/O%≦0.5の条件を満足
    する表面酸化皮膜が形成されている拡散接合性に優れた
    フェライト系ステンレス鋼板。
  5. 【請求項5】 表面酸化皮膜の厚みが1000Å以下で
    ある請求項1〜4の何れかに記載のフェライト系ステン
    レス鋼板。
  6. 【請求項6】 圧延方向に直交する方向において、表面
    の十点平均粗さRZが1.0μm以下である請求項1〜
    5の何れかに記載のフェライト系ステンレス鋼板。
  7. 【請求項7】 70容量%以上のH2を含む還元性ガス
    雰囲気の露点をTDP,焼鈍温度を示す鋼板温度をTS
    するとき、TDP=−60〜−40(℃),TS=700
    〜950(℃)及びTDP(℃)≧0.036×T
    S(℃)−90.6の条件下で焼鈍することを特徴とす
    る請求項1〜6の何れかに記載の拡散接合性に優れたフ
    ェライト系ステンレス鋼板の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の焼鈍後に冷間圧延する
    際、平均表面粗さRaが0.10μm以下のロールを使
    用して冷間圧延の最終パスを実施する拡散接合性に優れ
    たフェライト系ステンレス鋼板の製造方法。
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