JP3487491B2 - 斜角探傷法およびその波形表示方法 - Google Patents

斜角探傷法およびその波形表示方法

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JP3487491B2
JP3487491B2 JP01633498A JP1633498A JP3487491B2 JP 3487491 B2 JP3487491 B2 JP 3487491B2 JP 01633498 A JP01633498 A JP 01633498A JP 1633498 A JP1633498 A JP 1633498A JP 3487491 B2 JP3487491 B2 JP 3487491B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は斜角探傷法およびそ
の波形表示方法に関し、特に、被検体内の傷の両端部の
ピークホールド波形を検査者が同時に視認できるように
同じ表示画面に表示する波形表示方法に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波探傷器による斜角探傷法は、被検
体の表面に沿って超音波プローブを一定方向に移動させ
ながら、超音波プローブから被検体に対して或る角度で
傾斜させた方向に超音波を発射し、被検体の内部からの
反射エコーを検出する方法である。上記斜角探傷法によ
れば、例えば被検体の内部で深さ方向に割れや巣等の傷
が存在する場合に、傷の上側端部と下側端部で反射エコ
ーが大きくなるという特性を利用して、傷の上側端部と
下側端部を検出することができ、それによって例えば傷
の大きさを測定して傷の大きさを評価でき、同様にして
傷の形態や種類等も評価することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の斜角探傷法で
は、反射エコーの波形を表示する装置において、例えば
先に検出される上側端部の反射エコーの波形と後に検出
される下側端部の反射エコーの波形をそれぞれ別々の画
面に表示させ、検査者は、各々画面で自身の判断でその
ピークホールド波形を見つけるようにしていた。この作
業は、ピークホールド波形を見つけることが難しく、検
査者にとって面倒なものであった。
【0004】また1つの画面には上側端部または下側端
部の1つの波形しか表示されないため、検査者が画面上
で傷を評価することをできないという不具合もあった。
さらに、検査結果を依頼者に報告する際にも、1つの画
面の上で傷の両端部の2つのピークホールド波形を示す
ことができれば、検査者にとって有効な検査情報を提供
できるという利点がある。
【0005】さらに傷の大きさを求めるときには、検査
者は、上側端部のピークホールド波形の位置に関する情
報を書き留め、さらに下側端部のピークホールド波形の
位置に関する情報を情報を書き留めて、その後、手計算
で傷の大きさを算出するようにしていた。検査の現場
で、かかる計算を行うことは実際上面倒であった。
【0006】本発明の目的は、上記の問題を解決するこ
とにあり、反射エコーの波形を表示する画面において傷
の両端部の反射エコーを容易に見出すことができ、画面
上で傷の種類や大きさを簡単に評価でき、さらに傷の深
さや大きさを自動的に算出でき、検査作業者の負担を軽
減した斜角探傷法およびその波形表示方法を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用】第1の本発明
(請求項1に対応)に係る斜角探傷法の波形表示方法
は、上記目的を達成するために、被検体の表面で超音波
プローブを移動させ、被検体の内部に存在する傷の両端
部のエコーの各々を検出し、そのピークホールド波形を
表示画面に表示し、傷の大きさを評価する斜角探傷法に
おいて、先に検出された第1端部のピークホールド波形
と後に検出された第2端部のピークホールド波形を表示
画面で同時に視認されるように表示画面上に固定表示す
る方法である。
【0008】上記の本発明では、表示部の波形表示領域
の画面に第1端部および第2端部のピークホールド波形
の両方を同時に表示し、これにより検査者は両端部のピ
ークホールド波形を容易に見つけることが可能となり、
2つの端部エコーの関係に関する情報を容易に得ること
が可能となる。また同一画面にて共通時間軸に表示され
た2つの端部エコーを提示することにより、有効な検査
資料として活用することが可能である。
【0009】 第2の本発明(請求項2に対応)に係る
斜角探傷法の波形表示方法は、第1の発明において、第
1端部または第2端部のピークホールド波形が得られる
前の段階で、第1端部または第2端部の周辺のピークホ
ールド波形と、リアルタイム波形とが、表示画面で同時
に視認されるように表示される。これによれば、ピーク
ホールド波形とリアルタイム波形の比較を常に行うこと
ができるので、最大のピークホールド波形を容易に探し
出せる。
【0010】第3の本発明(請求項3に対応)に係る斜
角探傷法の波形表示方法は、第1の発明において、同時
に視認可能に表示画面に表示された第1端部のピークホ
ールド波形と第2端部のピークホールド波形の位置関係
に基づいて傷を評価することを特徴とする。同じ画面に
上端部エコーと下端部エコーを表示することにより、傷
の評価を容易に行える。
【0011】第4の本発明(請求項4に対応)に係る斜
角探傷法の波形表示方法は、上記の各発明において、好
ましくは、表示画面に表示された複数の波形の表示色は
互いに異なることを特徴とする。これにより、波形の識
別性を高めることが可能となる。
【0012】さらに本発明(請求項5に対応)に係る斜
角探傷法は、被検体内で深さ方向に存在する傷から反射
される上端部エコーと下端部エコーに基づき傷の大きさ
を求める探傷法であり、上端部エコーと下端部エコーの
各波形を表示画面で同時に視認されるように表示画面上
に固定表示し、上端部エコーの波形と下端部エコーの波
形に基づき、自動的に、各波形の高さとビーム路程を算
出し、ビーム路程と超音波プローブから出射される超音
波の出射角とから傷の深さと大きさを算出する方法であ
る。表示画面に2つの端部エコーの波形を表示できるよ
うに構成し、傷の大きさを自動的に計算するように構成
される。これにより、検査者の検査作業の負担を軽減す
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施形態
を添付図面に基づいて説明する。
【0014】図1〜図3を参照して本発明に係る斜角探
傷法とその波形表示方法が適用される超音波探傷器を説
明する。図1は超音波探傷器の外観図、図2は超音波探
傷器の装置本体の正面図、図3は超音波探傷器の電気シ
ステムの構成を示すブロック図である。本実施形態の超
音波探傷器は本来的に携帯型装置であるが、図1では設
置状態での使用を示している。超音波探傷器10は、超
音波を利用した探傷検査を行う装置本体11と、装置本
体11を取付けて据え置くための支持筐体12とから構
成されている。
【0015】支持筐体12は例えば金属板を用いて箱状
に形成され、装置本体11を支持するのに必要な強度を
備えている。支持筐体12は、手前部分に装置本体11
を取り付けるための開口部を有している。また支持筐体
12の両側壁の間には、開口部に近い箇所で回転自在な
取手13が設けられている。この取手13は、設置型で
使用するときに支柱としての働きを有している。
【0016】装置本体11の正面部には液晶で作られた
表示部21が設けられている。表示部21の液晶として
例えばTFTを利用し、好ましくは横長に形成され、カ
ラー大画面として作られる。表示部21には測定で得ら
れたエコー波形等が表示される。表示部21の周囲に
は、測定の際に用いられる各種の複数の操作キー22、
電源スイッチ23、ブザー24、LED25、入力端子
26、出力端子27などが設けられている。入力端子2
6には、超音波プローブ(以下プローブ)36がケーブ
ル46を介して接続されている。また装置本体11の上
部には携帯用バンドを取り付けるための掛止部28が両
側の2箇所に設けられている。
【0017】上記装置本体11の内部にはメイン基板が
内蔵され、このメイン基板上には、超音波探傷測定を実
行する目的で各種の制御処理および信号処理等を行う電
気回路部が設けられている。図3は当該電気回路部30
のシステム構成を示す。この電気回路部30は、超音波
の送信・受信の制御、測定データの演算・処理、表示部
21の表示に関連する制御等を実行するMPU31を含
んでいる。このMPU31と入力部および出力部との間
には入出力制御回路32が介設される。入出力制御回路
32は、MPU31の指令を受けて入力部または出力部
を制御する。入力部としてはキースイッチ33が含まれ
る。このキースイッチ33は前述の各種の操作キー22
に対応し、実際には複数のキースイッチが備えられる。
また出力部としては、例えばパルサ34、レシーバ3
5、さらに前述のLED25やブザー24等が含まれ
る。
【0018】入出力制御回路32から出力された超音波
出射信号はパルサ34に供給され、パルサ34はプロー
ブ36に対してパルス信号を周期的に出力する。プロー
ブ36は圧電素子を含み、圧電変換作用でパルス信号を
超音波37に変換する。当該超音波37は被検体38の
内部に送信される。被検体38の内部に欠陥があると、
そこで超音波の反射波すなわち欠陥エコーが発生し、プ
ローブ36に戻り、受信される。欠陥エコーはプローブ
36で電気的エコー信号に変換される。このエコー信号
はレシーバ35に供給される。レシーバ35では、入出
力制御回路32からの制御信号を受けてゲイン等が設定
される。レシーバ35で受信されたエコー信号(波形信
号)はA/D変換器39でアナログ信号からディジタル
信号に変換され、波形メモリ40に記憶される。
【0019】操作キーの操作に対応して複数のキースイ
ッチ33を通して入力される各種の操作信号は入出力制
御回路32に入力される。各種のキースイッチ33のオ
ン・オフ動作によって測定に関する各種の指令が入力制
御回路32を経由してMPU31に入力される。複数の
キースイッチ33による指示内容としては、例えばゲイ
ンの設定、パルスやゲートの位置、ゲート幅、波形の拡
大、各種パラメータの設定等がある。また入出力制御回
路32は、LED25やブザー24を駆動し、測定操作
者(検査者)に必要なメッセージを提供する。
【0020】測定データの演算・処理等を行うMPU3
1に対して、前述の波形メモリ40と、さらにタイミン
グ回路41、ROM42、RAM43、表示部コントロ
ーラ44がバス45を経由して接続されている。タイミ
ング回路41は、パルサ34の出力動作とA/D変換器
39の変換動作と波形メモリ40の記憶動作のタイミン
グを調整する。ROM42の中には、MPU31におい
て各種機能部を実現するためのプログラムが格納されて
いる。本実施形態では、ROM42に、例えば演算部
(欠陥の深さの演算等)を形成するプログラム42a、
斜角探傷法を実行するプログラム42b、本発明に係る
波形表示方法を実行するプログラム42c等が格納され
ている。MPU31は、ROM42に格納されたプログ
ラムを読み出して必要な機能部を実現する。表示部21
は液晶表示部である。
【0021】次に、図4〜6を参照して斜角探傷法(ま
たは斜角端部エコー法という)について説明する。図4
は被検体での検査状態を示す外観図、図5は当該検査状
態を示す縦断面図、図6は斜角探傷法の計算法を解説す
る図である。
【0022】被検体38の内部には探傷面(表面)38
aに対して垂直(深さ方向)に形成された割れ等の傷5
1が存在していると仮定する。傷51の上端をAとし、
下端をBとする。傷51は被検体38の深さ方向に一定
の長さを有しかつその幅方向に長さLを有している。図
4に示した例では、プローブ36は、被検体38の探傷
面38a上において接触状態で、位置から位置へ移
動させ、さらに位置から位置へ移動させて超音波エ
コーを受信している。位置から位置へのプローブ3
6の移動状態(前後方向の移動とする)を断面図で示す
と、図5のごとくなる。図5では、位置でのプローブ
36が送信した超音波37が傷51の上端Aで反射さ
れ、上端部エコー波を検出する状態と、位置でのプロ
ーブ36が送信した超音波37が傷51の下端Bで反射
され、下端部エコー波として検出される状態が示されて
いる。上記のように被検体38の内部でその深さ方向に
傷51が形成されている場合に、プローブ36から或る
角度(後述の屈折角θ)の出射角で超音波37を送信し
て斜角探傷を行うと、傷51の上端と下端の各端部で反
射エコーが大きく生じる。従って反射エコー高さが大き
い2点すなわち傷51の上端Aと下端Bを見つけること
により、傷51の大きさを評価できる。
【0023】図6(a),(b)を参照して斜角探傷法
について詳述する。図6(a)は図5に示した探傷の状
態において各要素に符号を付しており、図6(b)は送
信波形に対する2つの端部エコーの関係を共通の時間軸
上で示している。図6において、dは傷51の深さ(単
位:mm)、d1 は傷51の上端Aの深さ(mm)、d
2 は傷51の下端Bの深さ(mm)、Hは傷51の高さ
(mm)、W1 は上端部エコー52のビーム路程(m
m)、W2 は下端部エコー53のビーム路程(mm)、
1 は傷51から位置までの水平距離(mm)、y2
は傷51から位置までの水平距離(mm)、θはプロ
ーブの屈折角(°)、h1 は上端部エコー52の高さ
(dB)、h2 は下端部エコー53の高さ(dB)であ
る。波形Tは送信波の波形を示している。
【0024】図5または図6(a)に示されるように、
プローブ36を走査移動させて探傷を行った場合、内部
の傷51から反射エコーのピークは矢印54のように変
化する。その結果、上端部エコー52と下端部エコー5
3が生じる。図6(b)に示された関係に基づき、音速
と反射エコーが戻るまでの時間とを利用して、送信波形
Tを基準としてのビーム路程W1 ,W2 を求めることが
できる。次にビーム路程W1 ,W2 とプローブの屈折角
θの三角関数から内部の傷51の上端Aと下端Bの深さ
1 ,d2 を算出する。次に深さd1 ,d2 の差から内
部の傷51の高さHを求め、さらに傷51の深さdを求
める。またビーム路程W1 ,W2 と屈折角θによって水
平距離y1 ,y2 を求める。さらに水平距離y1 ,y2
の差として位置,の間の距離を求める。なお斜角探
傷法における計算式は既に知られているので、ここでは
示すことを省略する。
【0025】次に、表示部21の画面例を示す図7〜9
とフローチャートを示した図10を参照して本実施形態
による斜角探傷法とその波形表示方法を説明する。
【0026】斜角探傷を行う前の段階で、超音波探傷器
10の正面部に設けられた操作キー22を操作して、プ
ローブ36や音速等に関して各種のパラメータの設定を
行う(ステップS11)。次に斜角探傷法(斜角端部エ
コー法)を起動する(ステップS12)。そのときプロ
グラム42bが読み出され実行される。このとき波形表
示プログラム42cも併せて実行される。斜角探傷法に
従ってピークホールド機能が起動される(ステップS1
3)。以上の動作によって、プローブ36から被検体3
8の内部へ屈折角θで超音波37が送信され、被検体内
部からの反射エコーがプローブ36で受信される。そし
て上記ピークホールド機能によって反射エコーのピーク
値が抽出され、波形データとして波形メモリ40に記憶
される。波形メモリ40に記憶された波形データは表示
部コントローラ44等に基づき適時なタイミングで読み
出され、表示部21にて時間軸上で表示される。被検体
38の探傷面38a上でプローブ36を移動させること
により、傷51の上端Aのエコーを探す。表示部21の
画面に表示されるエコー波形の中の最大値を探す。その
結果、図8に示されるように、表示部21の画面(波形
表示領域)21aでは、送信波形Tと共に、最大エコー
高さとなるホールド波形62が示される(ステップS1
4)。また画面21aではリアルタイム波形(図示せ
ず)も示され、そのため最大エコー高さのホールド波形
62を容易に認識することができる。このホールド波形
62が前述の上端部エコー52に相当する。最大エコー
高さのホールド波形62が見つかった段階でカーソル6
1を移動してホールド波形62を選択してSETキー2
2を操作する(ステップS15)。それによって図8に
示されるように、上端部エコーであるピークホールド波
形62が固定表示される(ステップS16)。上端部エ
コー波形が固定されると、カーソル61内の最大値から
1 とW1 が算出される(ステップS16)。
【0027】次に、再びプローブ36を被検体38の探
傷面38a上で前後に移動させ、傷51の下端Bのエコ
ーを探す。画面21aに表示されるエコー波形の中の最
大値を探す。その結果、図9に示されるように、表示部
21の画面21aでは、送信波形Tおよび上端部Aのピ
ークホールド波形62と共に、下端Bに対応する最大エ
コー高さとなるホールド波形63が示される(ステップ
S17)。上端Aのピークホールド波形62は波形メモ
リ40に記憶される波形データを用いて表示が行われ
る。画面21aでは、図7に示されるようにリアルタイ
ム波形64がホールド波形62の周囲に示され、そのた
め最大エコー高さのホールド波形を容易に認識すること
ができる。このホールド波形63が前述の下端部エコー
53に相当する。最大エコー高さのホールド波形63が
見つかった段階でカーソル61を移動してホールド波形
63を選択してSETキー22を操作する(ステップS
18)。それによって図9に示されるように、上端部エ
コーである上記ピークホールド波形62と共に、下端部
エコーであるピークホールド波形63が固定表示される
(ステップS19)。下端部エコー波形が固定される
と、カーソル61内の最大値からh2 とW2 が算出され
る(ステップS19)。
【0028】その後、ステップS20では、前述の傷5
1の高さHと深さdと水平距離yが算出される。またス
テップS21では位置から位置までの距離すなわち
傷51の長さLが入力される。最終のステップS22で
は、演算結果が表示部21の画面の一部に表示される。
【0029】以上のごとく本実施形態による斜角探傷法
による波形表示方法によれば、図9に示すごとく、表示
部21の画面21aに共通の時間軸の上で上端部エコー
に対応するピークホールド波形62と下端部エコーに対
応するピークホールド波形63を同時に表示することが
できる。それ故に、端部エコーを探し出すことが容易と
なり、上端部エコーと下端部エコーの位置的関係が明確
になる。さらに表示画面21aに表示された2つの端部
エコーを記録することができ、検査結果を明確な資料と
して残すことができる。検査者にとって、検査依頼者に
報告書で報告する場合に都合がよい。また共通の画面に
おいて上端部エコーと下端部エコーを確認できることに
より傷の評価を容易に行える。例えば傷が割れであるの
か、巣であるのかの判別を容易に行うことができる。
【0030】また図10のフローチャートで明らかなよ
うに、ステップS16,S19,S20等で上端部エコ
ーや下端部エコーの高さh1 ,h2 、ビーム路程W1
2、傷51の高さH、傷51の深さd1 ,d2 ,d、
水平距離y1 ,y2 を自動的に計算することができる。
従って検査者にとって検査作業の負担が軽減される。
【0031】さらに表示部21の画面21aにおいて、
上端部エコーに対応するピークホールド波形62、ある
いは下端部エコーに対応するピークホールド波形63を
探し出すときには、例えば図7に示されるようにピーク
ホールド波形63と共にその周囲のリアルタイム波形6
4が表示されるため、最大のピークホールド波形を容易
に見つけることができる。
【0032】上記実施形態において、表示画面に表示さ
れる複数の波形について、表示色を互いに異ならせるよ
うに構成することも可能である。これにより波形の識別
性を高めることができる。
【0033】また、プローブ36の移動距離をエンコー
ダ等の移動距離計測器で測定するように構成することも
可能である。この移動距離計測器で計測された第1端部
のピークホールド波形と第2端部のピークホールド波形
の間の間隔と、超音波プローブから出射される超音波の
出射角とに基づいて傷の大きさを自動的に算出するよう
に斜角探傷法を構成することも可能である。さらに、L
の長さを測定して手入力を行っているが、エンコーダを
用いて図4のからまでの距離を同様に測定するよう
に構成すると、欠陥長さ(L)も容易に入力可能とな
る。
【0034】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明によ
れば、斜角探傷法において上端部エコーの波形と下端部
エコーの波形を示画面に同時に表示するように構成した
ため、傷の両端部の反射エコーを容易に見出すことがで
き、画面上で傷の種類や大きさを簡単に評価できる。さ
らに傷の深さや大きさを自動的に算出でき、検査作業者
の負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】携帯型超音波探傷器の外観図である。
【図2】超音波探傷器の装置本体の正面図である。
【図3】超音波探傷器のシステム構成を示すブロック図
である。
【図4】検査状態を示す外観図である。
【図5】検査状態を示す縦断面図である。
【図6】斜角探傷法の計算法を詳述するための解説図で
ある
【図7】表示画面における波形表示のイメージを示す図
である。
【図8】表示画面において上端部エコー波形が表示され
た状態を示す図である。
【図9】表示画面において2つの端部エコー波形が表示
された状態を示す図である。
【図10】波形表示処理と傷の大きさ等を算出する処理
を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 超音波探傷器 11 装置本体 12 支持筐体 21 表示部 21a 表示画面 22 操作キー 36 超音波プローブ 37 超音波 38 被検体 51 傷 62,63 ピークホールド波形
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三輪 茂 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 水野谷 一 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 エンジニアリング株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−113249(JP,A) 特開 平2−6747(JP,A) 特開 昭59−141061(JP,A) 特開 昭59−193347(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 29/00 - 29/28

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体の表面で超音波プローブを移動さ
    せ、前記被検体の内部に存在する傷の両端部のエコーの
    各々を検出し、そのピークホールド波形を表示画面に表
    示し、前記傷の大きさを評価する斜角探傷法において、 先に検出された第1端部の前記ピークホールド波形と後
    に検出された第2端部の前記ピークホールド波形を、前
    記表示画面で同時に視認されるように表示画面上に固定
    表示することを特徴とする斜角探傷法の波形表示方法。
  2. 【請求項2】 前記第1端部または前記第2端部のピー
    クホールド波形が得られる前の段階で、前記第1端部ま
    たは前記第2端部の周辺のピークホールド波形と、リア
    ルタイム波形とを、前記表示画面で同時に視認されるよ
    に表示することを特徴とする請求項1記載の斜角探傷
    法の波形表示方法。
  3. 【請求項3】 同時に視認可能に前記表示画面に表示さ
    れた前記第1端部のピークホールド波形と前記第2端部
    のピークホールド波形の位置関係に基づき前記傷を評価
    することを特徴とする請求項1記載の斜角探傷法の波形
    表示方法。
  4. 【請求項4】 前記表示画面に表示された複数の前記波
    形の表示色は互いに異なることを特徴とする請求項1〜
    3のいずれか1項に記載の斜角探傷法の波形表示方法。
  5. 【請求項5】 被検体内で深さ方向に存在する傷から反
    射される上端部エコーと下端部エコーに基づき前記傷の
    大きさを求める斜角探傷法において、前記上端部エコー
    と前記下端部エコーの各波形を表示画面で同時に視認さ
    れるように表示画面上に固定表示し、前記上端部エコー
    の波形と前記下端部エコーの波形に基づき、自動的に、
    前記各波形の高さとビーム路程を算出し、前記ビーム路
    程と超音波プローブから出射される超音波の出射角とか
    ら前記傷の深さと大きさを算出することを特徴とする斜
    角探傷法。
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