JP3486950B2 - スパークプラグの製造方法 - Google Patents

スパークプラグの製造方法

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JP3486950B2
JP3486950B2 JP07404294A JP7404294A JP3486950B2 JP 3486950 B2 JP3486950 B2 JP 3486950B2 JP 07404294 A JP07404294 A JP 07404294A JP 7404294 A JP7404294 A JP 7404294A JP 3486950 B2 JP3486950 B2 JP 3486950B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,中心電極の先端部の側
面に設けた金属チップと接地電極とが対向するスパーク
プラグ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】従来,スパークプラグとしては,例えば,
中心電極の先端部の側面と接地電極とが対向し,上記側
面と接地電極との間隙において火花放電を発生させるも
のがある。そして,上記中心電極の側面には,耐消耗性
に優れた貴金属部材が配設されている。
【0003】上記貴金属部材としては,例えば白金(P
t)−イリジウム(Ir)−ニッケル(Ni)合金等,
過酷な条件下での使用にも耐え得るものが用いられてい
る。上記貴金属部材は,リング状,またはキャップ状等
に形成され,中心電極の先端に嵌合し,接合されてい
る。中心電極は,耐熱Ni合金等の金属素材が用いられ
ている。
【0004】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記従来のス
パークプラグにおいては,以下の問題点がある。即ち,
中心電極の消耗抑制に役立つ貴金属部材は,中心電極の
側面全周を囲んでいるが,接地電極と対向している部分
は,全量の内の一部分である。そのため,他の部分の貴
金属部材は何の働きもないまま,スパークプラグの寿命
と共に廃棄されてしまう。
【0005】このように,貴金属部材は,未使用の部分
を多く残しながら,廃棄されるため,資源保護の立場か
ら好ましくない。また,コスト高でもある。加えて,キ
ャップ状の貴金属部材を用いる場合には,キャップ上面
の貴金属が全く無駄である。
【0006】また,上記のごとく,貴金属部材は,中心
電極の金属素材に比べて,線膨張係数が小さい。従っ
て,上記のように,リング状又はキャップ状の貴金属部
材を中心電極に接合した場合,貴金属部材には,中心電
極との線膨張係数差による熱応力が加わり,多大な影響
を受ける。そのため,貴金属部材にクラックが発生する
おそれがある。甚だしい場合には,貴金属部材の剥離,
脱落を招く。また,剥離した貴金属片が火花ギャップ間
を橋絡する可能性もある。そのため,長期間の使用に耐
えることができないという問題がある。
【0007】そこで,上記熱応力を回避するため,例え
ば上記貴金属部材を中心電極の先端部に挿入し,ろう付
けにより接合する方法がある(特開平4─92383
号)。この方法においては,貴金属部材と中心電極との
間にろう材層が形成されるため,貴金属部材と中心電極
との熱応力が緩和される。しかし,このろう付け方法に
おいては,使用するろう材が高価であること,ろう付け
のための工程数が多いことなどのため,スパークプラグ
の製造コストが高くなる。
【0008】また,他の方法として,リング状の貴金属
部材を中心電極の先端部に嵌合した後,中心電極を押し
出し成形し,中心電極の先端部の側面に環状貴金属部分
を配設する方法がある(特公昭62─31797号)。
そして,この方法を実用化するためには,貴金属部材の
線膨張係数を中心電極の金属素材の線膨張係数に近づけ
て,熱応力を緩和する方法が採られる。
【0009】例えば,貴金属部材としてPt−Ir−N
i合金を用い,中心電極としてNi合金を用いる場合に
は,貴金属部材に合金成分としてNiを多く添加するこ
とにより,貴金属部材の線膨張係数を増加させ,中心電
極の線膨張係数に近づけることができる。
【0010】しかしながら,貴金属部材の熱膨張係数を
増加するために,合金成分(Ni)を増加する場合に
は,貴金属部材の融点が低下し,火花放電による消耗量
が増加するおそれがある。そのため,貴金属部材の寿命
を長期化するためには,非常に多くの貴金属を用いなけ
ればならない。そのため,コスト高となる。
【0011】本発明はかかる従来の問題点に鑑み,貴金
属の使用量を最少限にし,金属チップの接合信頼性に優
れ,かつ長期間使用することができる,スパークプラグ
の製造方法を提供しようとするものである。
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】本発明は,第一電極を設けた金属ハウジン
グの内孔に碍子が挿入固定され,該碍子の内孔の中に第
二電極の脚部が挿入固定され,上記第二電極の先端部と
第一電極とが対向配置されており,かつ上記第二電極の
先端部には,上記第一電極と対向する位置に,上記第二
電極に比べて耐火花消耗性の金属又はその合金よりなる
金属チップを配置してなるスパークプラグの製造方法に
おいて,上記第二電極の製造は,金属素材を押し出し加
工して円柱状の第二電極に成形すると共にその先端部の
側面に平坦部を形成する平坦部形成工程と,上記平坦部
に金属チップを接合するチップ接合工程と,上記金属チ
ップを接合した上記第二電極の先端部を,塑性加工によ
り略円柱状に成形する塑性加工工程とよりなることを特
徴とするスパークプラグの製造方法にある。
【0018】本発明の製造方法において最も注目すべき
ことは,第二電極を製造するに当たって,まず第二電極
の先端部の側面に平坦部を形成すること,次いで該平坦
部に金属チップを接合すること,次に金属チップを接合
した上記先端部を塑性加工することである。
【0019】上記平坦部形成工程において,平坦部の形
成は,上記第二電極の押し出し加工の際又は押し出し加
工の後に行うことができる。上記平坦部は,第一電極と
対向配置させる金属チップを接合する部分であり,第一
電極の数に対応した数だけ1個ないし数個の面が形成さ
れる。上記第二電極としては,Ni合金及び銅芯よりな
る複合材等の金属素材を用いる。
【0020】チップ接合工程において,上記平坦部に金
属チップを接合する方法としては,抵抗溶接方法,レー
ザー溶接等がある。上記金属チップは,円形,四角形等
の偏平のチップが好ましい。金属チップの平坦部への接
合及び上記塑性加工を,確実に行うことができるからで
ある。
【0021】塑性加工工程において,塑性加工は,スウ
ェージング加工を行うことが好ましい。上記スウェージ
ング加工においては,例えば,内側加工面が弧状に湾曲
した加工型を用い,この加工型により第二電極の側面を
叮きながら押圧する。これにより,第二電極の先端部
を,円柱状,又は楕円柱状等の略円柱状に押圧成形す
る。
【0022】上記円柱状の第二電極は,図1(d)に示
すごとく,その断面が真円又は略円状である。また,第
二電極の先端部は略円柱状であり,その断面はおおよそ
円形である。具体的には,図1(c),図26(b)に
示すごとく,第二電極の先端部の断面は略円状,または
楕円状であり,第二電極の上記平坦部が完全に円状に成
形されていない状態のものである。又は,真円形であっ
てもよい。
【0023】また,上記塑性加工は,転造加工により行
うこともできる。転造加工においては,例えば同円周上
に配置された複数個の加工用ロールが回転しながら,第
二電極の側面に径方向の力を与える。これにより,第二
電極の先端部を略円柱形状に押圧成形する。
【0024】また,上記スパークプラグの製造方法にお
いては,上記塑性加工工程よりも以前において,上記金
属チップの接合位置を識別するための識別手段を付与す
る識別手段付与工程を設け,次に,上記塑性加工を行っ
た第二電極の脚部を上記碍子の内孔内に挿入固定する脚
部固定工程を行い,次に,上記第二電極を固定した碍子
を金属ハウジングの内孔内に挿入固定すると共に,上記
識別手段の位置を所定の位置に位置決めして,第二電極
に設けた金属チップが第一電極に対向配置されるように
上記碍子を金属ハウジングに装着固定する装着工程を行
うことを特徴とするスパークプラグの製造方法がある。
【0025】上記識別手段の付与は,塑性加工工程にお
いて,或いはそれ以前に行われる。上記識別手段は,例
えば,平坦部形成工程において形成することが好まし
い。この場合,識別手段は,平坦部,即ち,金属チップ
が接合される部位に対して定まった方向を示すように付
与される。
【0026】上記識別手段の具体例としては,例えば,
第二電極の先端面又は側面に付与された,溝状,凸状,
ツノ状などの立体形状を有する識別マークがある。或い
は,線又は複数の点等,上記第二電極の先端面,側面な
どに塗料で平面的に描かれた識別マークなどがある。
【0027】上記溝状,凸状等の立体形状を有する識別
マーク,或いは線又は複数の点等の識別マークは,第二
電極に平坦部を形成する際に付与することができる。上
記ツノ状の識別マークは,例えば第二電極の先端部を塑
性加工する際に付与することができる。上記識別手段は
それ以外の部分と表面光沢,表面粗度が相違するため,
CCDカメラなどの視覚装置等で認識することができ,
識別容易である。
【0028】そして,以下に述べる装着工程において,
上記識別手段の位置及び方向をCCDカメラ等の視覚手
段により認識し,第二電極を回転させる。そして金属チ
ップが第一電極に対向するように,識別手段の位置を位
置決めする。これにより,金属チップが第一電極に対向
配置される。
【0029】また,塑性加工工程において,上記金属チ
ップを接合した上記第二電極の平坦部を,塑性加工によ
り略円柱状に成形し,上記金属チップの接合部位以外の
部位に,平坦部を残しておいてもよい。この平坦部は識
別手段として作用し,その位置を,視覚手段により認識
することにより,金属チップの位置を識別することがで
きる。上記残される平坦部は,第二電極の先端部の金属
チップの接合部位以外ならどこでもよく,例えば第二電
極の脚部に隣接した頸部や,第二電極の先端部の頭部で
もよい。
【0030】また,塑性加工工程において,上記金属チ
ップを接合した上記第二電極の先端部を,塑性加工によ
り楕円柱状に成形してもよい。楕円柱状の先端部は識別
手段として作用し,その長径と短径との差を視覚手段に
より認識することにより,金属チップの位置を識別する
ことができる。この場合には楕円柱状の楕円の長径と短
径との差を0.05mm以上とすることが好ましい。
0.05mm未満の場合には,楕円柱状の長径と短径と
の差を識別することが困難となる。
【0031】上記脚部固定工程においては,従来と同様
に,第二電極の脚部を碍子の内孔内に挿入し,これらを
ガラス溶着等により固定する。上記装着工程において
は,第二電極を挿入固定した碍子を金属ハウジングの内
孔内に挿入し,かしめなどにより固定する際,または上
記碍子を金属ハウジングに挿入する以前に,上記識別手
段の位置を,上記のごとく所定の位置に位置決めする。
そして,金属チップと第一電極との対向位置の調整を行
う。
【0032】上記金属ハウジングには,予め第一電極が
設けられている。該第一電極の放電部は,該放電部と対
向配置している第二電極の先端部と同心円状の凹状の曲
面であることが好ましい(図11参照)。これにより,
第一電極の放電部は,金属ハウジングとの対向面積が大
きくなり,より安定した火花放電を形成することができ
る。
【0033】
【作用及び効果】本発明の製造方法により製造されるス
パークプラグは,第二電極の先端部には,金属チップ
が,第一電極と対向する位置にのみ接合している。その
ため,スパークプラグの寿命に対応した必要最少限の貴
金属もしくは貴金属合金を用いることになる。それ故,
資源の無駄使いもない。また,スパークプラグのコスト
も安くすることができ,経済的である。
【0034】また,第二電極の先端部側面には,金属チ
ップが部分的に接合されており,従来のように上記先端
部の全周にわたって貴金属が環状に配設されていない。
そのため,第二電極と金属チップとの熱膨張係数が異な
っていても,第二電極の先端部は,金属チップの熱応力
を,吸収し,緩和することができる。
【0035】従って,従来のように,キャップ状,又は
リング状の貴金属部材が第二電極の側面全周を締めつけ
ることがない。それ故,金属チップには亀裂が発生する
ことがなく,耐消耗性に優れている。従って,長寿命の
スパークプラグを得ることができる。
【0036】また,金属チップは,第二電極の平坦部に
接合された後に,略円柱状に塑性成形される。この際,
金属チップの表面は,略円柱状に湾曲する。そのため,
上記金属チップを第一電極と対向配置するように金属ハ
ウジングに組み付けた場合,金属チップと接地電極との
位置に多少のズレが生じても,ばらつきのない火花放電
を発生させることができる。
【0037】また,金属チップと第一電極との位置にズ
レが生じた場合,第二電極において,第一電極と最も接
近する部分は,常に金属チップである。そのため,第二
電極における金属チップの接合していない部分と第一電
極との間で火花放電が発生することもない。それ故,第
二電極が火花放電により消耗することを抑制することが
できる。
【0038】また,本発明の上記製造方法によれば,上
記のごとき優れたスパークプラグが得られる。また,こ
の製造方法によれば,金属チップは,塑性加工を行うこ
とにより,第二電極の側面にその裏面が埋設されるた
め,第二電極の先端部との接合信頼性に優れている。
【0039】また,塑性加工に先立って,金属チップを
第二電極の平坦部に仮接合するに当たっては,接合法の
制約がなく,通常の簡易な接合方法を行うことができ
る。そのため,抵抗溶接などの安価で大量生産に向いた
接合方法を行うことができる。以上のごとく,本発明に
よれば,金属チップの使用量を最少限にし,金属チップ
の接合信頼性に優れ,かつ長期間使用することができ
る,スパークプラグ及びその製造方法を提供することが
できる。
【0040】
【実施例】実施例1 本発明の実施例にかかるスパークプラグ及びその製造方
法について,図1〜図9を用いて説明する。上記スパー
クプラグは,図2に示すごとく,接地電極21,22を
設けた金属ハウジング5の内孔50に,碍子4が挿入固
定されている。該碍子4の内孔40の中には,中心電極
1の脚部11が挿入固定されている。
【0041】上記中心電極1の先端部10は,一対の接
地電極21,22と対向配置されている。上記先端部1
0における,接地電極21,22と対向する位置には,
金属チップ31,32が配置されている。金属チップ3
1,32は,図1(d),図8に示すごとく,円柱状の
中心電極1における先端部10の側面に埋設接合されて
いると共に,金属チップ31,32の外周面は中心電極
1の側面に沿って円弧状に形成されている。上記接地電
極21,22の先端は,図9に示すごとく,それぞれ平
面状の放電部23,24を有する。
【0042】次に,上記スパークプラグの製造方法につ
いて説明する。まず,中心電極を製造するに当たって
は,図1(a)に示すごとく,金属素材を押し出し加工
して円柱状の中心電極1に成形すると共に,その先端部
10の側面に平坦部111,112を形成する平坦部形
成工程を行う。
【0043】次に,図1(b)に示すごとく,上記平坦
部111,112に金属チップ31,32を接合するチ
ップ接合工程を行う。次に,図1(c),(d)に示す
ごとく,上記金属チップ31,32を接合した上記先端
部10を塑性加工により,略円柱状に成形する塑性加工
工程を行う。これにより,中心電極1が得られる。
【0044】以下,上記製造方法について,図1〜図8
を用いて詳説する。まず,平坦部形成工程においては,
図3,図1(a)に示すごとく,Ni合金及び銅芯より
なる複合材を押し出し加工して,円柱状の中心電極1に
成形する。また,該中心電極1の先端部10の側面に,
平坦部111,112を形成する。平坦部111,11
2の形成は,中心電極1の押し出し加工の際,又は押し
出し加工の後に両側面を切除或いは押しつぶすことによ
り行う。
【0045】次に,チップ接合工程においては,図4に
示すごとく,一方の平坦部111に金属チップ31を接
合する。接合に当たっては,溶接電極61,69により
上記先端部10及び金属チップ31に加圧通電し,抵抗
溶接する。次いで,図5に示すごとく,他方の平坦部1
12に金属チップ32を,上記と同様にして溶接接合す
る。
【0046】これにより,図6,図1(b)に示すごと
く,中心電極1の平坦部111,112に,各々金属チ
ップ31,32が接合される。金属チップ31,32
は,直径0.9mm,厚み0.4mmの円板状であり,
78wt%Pt─20wt%Ir─2wt%Ni合金を
用いている。
【0047】次に,塑性加工工程においては,図7に示
すごとく,スウェージング加工により,金属チップ1を
接合した上記先端部10を,塑性加工により略円柱状に
成形する。塑性加工を行うに当たっては,加工面が凹状
の円弧状に湾曲した複数の歯91〜94を用いる。そし
て,この歯を中心電極1の周囲に回転させながら,その
側面を打撃し,径方向に力を与える。また,中心電極1
の側面を上記歯で押圧すると共に,中心電極1の先端面
から軸方向の所定加工長さに達するまで押圧する。
【0048】これにより,図8,図1(d)に示すごと
く,上記先端部10及び先端面100が押圧成形され
て,その断面が直径D1 =D2 の真円形となる。また,
先端部10の形状は,図1(c)に示す略円柱状でもよ
い。即ち,図1(c)に示す中心電極は,金属チップ3
1,32が中心電極1中に完全に埋め込まれておらず,
同図(d)に示すごとく,断面が真円状ではない。しか
し,中心電極1の外周面119と金属チップ31,32
の外周面319,329はほぼ同一の円上にある。ま
た,中心電極1の先端面100はダイにより押圧され
て,平面状に成形される。
【0049】次に,図2に示すごとく,上記中心電極1
の脚部11を碍子4の内孔40内に挿入する。次いで,
内孔40の中に導電性ガラス134,及び内蔵抵抗13
5を投入し,端子136を挿入する。次に,上記碍子4
を加熱し,導電性ガラス134を溶融固着させる。これ
により,碍子4,中心電極1,導電性ガラス134,内
蔵抵抗135,及び端子136が一体化される。
【0050】一方,金属ハウジング5には,予め接地電
極21,22を溶接し,これを所定の形状と向きに曲げ
加工しておく。次に,上記のように中心電極1と一体化
された碍子4を,中心電極1の金属チップ31,32が
接地電極21,22に対向配置するように,位置決めを
行う。そして,上記碍子4を金属ハウジング5の内孔5
0内に挿入固定し,中心電極1の金属チップ31,32
と接地電極21,22とを対向配置させる。
【0051】この際,碍子4と金属ハウジング5との気
密性を確保するために,ガスケット131,132も同
時に組み付ける。次いで,金属ハウジング5の上下両端
に高電圧を流すと共に,金属ハウジング5の腹部51を
押圧し,かしめる。これにより,碍子4が金属ハウジン
グ5に固定され,一体化され,スパークプラグが得られ
る。
【0052】次に,本例の作用効果について説明する。
上記スパークプラグにおいては,中心電極1の先端部1
0に,金属チップ31,32を,各々接地電極21,2
2と対向する位置のみに接合している。そのため,スパ
ークプラグの火花放電に用いる必要最少限の貴金属合金
を用いることになる。それ故,金属チップ31,32
は,その殆どが有効に火花放電に用いられ,未使用の部
分が殆どない状態で,スパークプラグの寿命と共に廃棄
される。従って,資源の無駄使いがなく,スパークプラ
グのコストも安くすることができ,経済的である。
【0053】また,中心電極1の先端部10の側面に
は,金属チップ31,32が部分的に接合されている。
そのため,中心電極1と金属チップ31,32との熱膨
張係数が異なっていても,中心電極1の先端部10は,
金属チップ31,32の熱応力を,吸収し,緩和するこ
とができる。それ故,金属チップ31,32には亀裂が
発生することがなく,耐消耗性に優れている。従って,
スパークプラグの長寿命化を図ることができる。
【0054】また,金属チップ31,32は,塑性加工
を行うことにより,中心電極1の側面に埋設された状態
となるため,中心電極1の先端部10との接合信頼性に
優れている。また,上記金属チップを接合するに当たっ
ては,通常の接合方法でかつ簡易な抵抗溶接等を行って
いる。そのため,安価で大量に,スパークプラグを生産
することができる。
【0055】また,図9に示すごとく,接地電極21,
22と金属チップ31,32とを対向させるように,中
心電極1を金属ハウジングに組み付ける場合,接地電極
21,22の中心線に対する中心電極1の回転ズレθは
不可避な場合がある。しかし,本例のスパークプラグ
は,中心電極1の先端部10及び金属チップ31,32
が略円柱状に湾曲しているので,この回転ズレθは火花
放電に悪影響を与えない。
【0056】即ち,中心電極1の先端部10を塑性加工
により円柱状とすると,回転ズレθがあっても火花ギャ
ップG1 は,殆どバラつかない。また,回転ズレθが大
きくても,中心電極1において接地電極21,22と最
も接近する部分は,常に金属チップ31,32である。
そのため,火花放電は,常に金属チップ31,32と接
地電極21,22の間で形成される。
【0057】従って,中心電極1における金属チップ3
1,32が接合されていない部分と,接地電極1との間
で火花放電が発生することもない。そのため,中心電極
1が火花放電により消耗することを抑制することができ
る。
【0058】比較例1 本例においては,実施例1のスパークプラグとの比較の
ために,図10に示すごとく,塑性加工を行わない中心
電極1,即ち平坦部111,112に金属チップ31,
32を接合したままの中心電極1を,金属ハウジングに
組み付けた。接地電極21,22の中心線に対して中心
電極1の断面は,接地電極21,22と金属チップ3
1,32との回転ズレθにより線対称の関係でなくな
る。そのため,接地電極21,22の放電部23,24
と金属チップ31,32との間の火花ギャップG2 ,G
3 は,大きくばらつく。
【0059】また,回転ズレθの大きい場合には,中心
電極1において,接地電極21,22と最も接近する部
分は平坦部111,112の縁部1110,1120と
なる。そのため,火花ギャップG2 ,G3 は,金属チッ
プ31,32により被覆されていない上記縁部111
0,1120において形成される。そのため,中心電極
1の消耗が激しく,短期間で使用不能となる。このこと
から,実施例1に示した塑性加工を行わない場合には,
スパークプラグは,品質のバラツキが大きく,短寿命な
ものとなる。
【0060】比較例2 本例においては,実施例1のスパークプラグとの比較の
ために,円柱状の中心電極側面に,平面状の金属チップ
を溶接した。この場合,金属チップの平面と中心電極の
曲面とが接触して溶接が開始されるが,両者の接触面積
が小さいため,接触抵抗が大きく,過度に発熱してしま
う。そのため,中心電極のNi合金の多くが金属チップ
と溶融し合金化する。これにより,金属チップに低融点
のNiが固溶し,金属チップの融点が低下する。
【0061】また,溶融した部分が一部四散し,バリと
なって外観を損なう。また,このバリが火花放電を橋絡
する可能性もある。このような過度の溶融を避けるため
に,溶接電流を低くすることが考えられるが,その場合
には溶接不充分となる。特に,溶接初期に接触しない部
位は,殆ど溶接されない。
【0062】このことから,金属チップが平面であり,
中心電極の側面が曲面である場合の溶接は不充分となり
やすい。それ故,上記実施例1のごとく,中心電極の側
面を平坦部となし,これに金属チップを溶接することが
良いことが分かる。
【0063】比較例3 本例においては,実施例1のスパークプラグとの比較の
ために,中心電極側面に,予め曲面状に成形された金属
チップを溶接した。該金属チップは,円柱状の中心電極
側面に沿うように,湾曲している。この場合には,金属
チップを曲面とするのに複雑な工程を要し,コストがか
かる。また,加工の寸法バラツキにより,平面−曲面の
溶接(比較例2)のように,非常に小さい部分でしか接
触しない場合がある。
【0064】即ち,中心電極側面の曲率よりも金属チッ
プの曲率が大きい場合には,金属チップの周辺部が中心
電極側面と接触して溶接が開始される。逆に,中心電極
側面の曲率よりも金属チップの曲率が小さい場合には,
金属チップの中央部が中心電極側面と接触して溶接が開
始される。いずれの場合にも,中心電極と金属チップと
の溶接が不安定となり,その品質にバラツキが生じやす
い。そのため,本比較例のスパークプラグは,大量生産
には不向きである。
【0065】実施例2 本例のスパークプラグは,図11に示すごとく,接地電
極21,22の放電部25,26が中心電極1の先端部
10と同心円状の凹状曲面である。その他は,実施例1
と同様である。上記スパークプラグにおいては,接地電
極21,22の放電部25,26と金属チップ31,3
2との対向面積が大きい。
【0066】そのため,接地電極21,22の中心線に
対する中心電極1の回転ズレθが大きくても,常に上記
放電部25,26と金属チップ31,32との距離は一
定である。それ故,両者間で形成される火花ギャップG
4 ,G5 ,G6 には,バラつきがない。従って,本例の
スパークプラグによれば,より安定した火花放電を得る
ことができる。その他,本例によれば,実施例1と同様
の効果を得ることができる。
【0067】実施例3 本例のスパークプラグは,図12,図13に示すごと
く,中心電極1の先端部10に,3つの金属チップ3
5,36,37を接合している。そして,金属ハウジン
グには,上記各金属チップに対応した3つの接地電極が
設けられている(図示略)。
【0068】次に,上記スパークプラグの製造方法につ
いて説明する。まず,中心電極1を作製する。即ち,図
12(a),(b)に示すごとく,中心電極1の先端部
10の3か所に,平坦部113,114,115を形成
する。次いで,上記平坦部113,114,115に,
金属チップ35,36,37を溶接接合する。
【0069】次に,実施例1と同様にして,中心電極1
の先端部10に塑性加工を施し,図13に示すごとく,
略円柱形状にする。その後,実施例1と同様にして,上
記中心電極1を碍子に固定する。次いで,3つの接地電
極を設けた金属ハウジングに,上記碍子を固定する。こ
れにより,本例のスパークプラグを得る。その他は,実
施例1と同様である。本例においても,実施例1と同様
の効果を得ることができる。
【0070】実施例4 本例のスパークプラグは,図14に示すごとく,四角形
状の金属チップ38,39を,中心電極1の先端部10
に接合している。その他は,実施例1と同様である。本
例においても,実施例1と同様の効果を得ることができ
る。
【0071】実施例5 本例のスパークプラグにおいては,図15,図16に示
すごとく,中心電極1に金属チップ31,32の位置を
識別するための識別マーク116を施したものである。
そして,該識別マーク116をCCDカメラなどの視覚
装置71により識別して,中心電極1の位置決めをおこ
なっている。
【0072】以下,上記スパークプラグの製造方法につ
いて詳説する。まず,図15に示すごとく,識別マーク
116を付与した中心電極1を製造する。即ち,平坦部
形成工程において中心電極1を押し出し成形にて加工す
る際に平坦部111,112を設けると共に,中心電極
1の先端面100にV字状溝の識別マーク116を設け
る識別手段付与工程を行う。
【0073】識別マーク116は,平坦部111,11
2における金属チップが接合する部位に対して,定まっ
た方向に形成されている。上記識別マーク116は,平
坦部111,112に対して平行に設けてあるが,垂直
であってもよい。また,任意の方向に向けることができ
る。
【0074】次に,チップ接合工程において,実施例と
同様に平坦部111,112に,各々金属チップ31.
32を抵抗溶接する。次に,塑性加工工程において中心
電極1の先端部10を略円柱状に加工し,次いで,脚部
固定工程において中心電極1の脚部11を碍子の内孔内
に挿入固定する。
【0075】次に,装着工程において,図16に示すご
とく,中心電極1の先端面100側の上方に,CCDカ
メラ等の視覚装置71を設置し,光7を中心電極1の先
端面100に向けて発する。このとき,上記識別マーク
116における光7の反射状態は,中心電極1の先端面
100における他の部位と異なる。そのため,この光の
反射量の違いを認識して,識別マーク116の位置及び
方向,即ち金属チップ31,32の位置を識別する。
【0076】そして,図17に示すごとく,上記のよう
に中心電極1が固定されている碍子4を,ステッピング
モータ等により回転させ,金属チップ31,32が金属
ハウジング5の接地電極22,23と対面するように,
識別マーク116の位置を位置決めする。これにより,
金属チップ31,32が接地電極21,22に対向配置
される。
【0077】次に,上記碍子4をその状態で金属ハウジ
ング5の内孔50内に挿入し,実施例1に示したよう
に,かしめ固定する。これにより,中心電極1の金属チ
ップ31,32と接地電極21,22の放電部210,
220とが対向配置される。その他は,実施例1と同様
である。
【0078】次に,本例の作用効果について説明する。
本例のスパークプラグにおいては,図16に示すごと
く,中心電極1の先端面100に識別マーク116を形
成している。そのため,該識別マーク116の位置及び
方向を視覚装置71により識別することにより,中心電
極1と接地電極21,22の方向を正確にあわせること
ができる。それ故,中心電極1に接合された金属チップ
31,32と接地電極21,22の放電部210,22
0とを,確実に対向配置させることができる。その他,
実施例1と同様の効果を得ることができる。
【0079】実施例6 本例においては,図18(a),(b)に示すごとく,
凸状の識別マーク117が中心電極1の先端面100に
付与されている。その他は,実施例5と同様である。本
例においても,実施例5と同様の効果を得ることができ
る。
【0080】実施例7 本例においては,図19に示すごとく,中心電極1の先
端面100に,線状の識別マーク118が付与されてい
る。該識別マーク118は,レーザ加工により形成され
たもので,先端面100における他の部位と表面粗度が
異なる。その他は,実施例5と同様である。本例におい
ても,実施例5と同様の効果を得ることができる。
【0081】実施例8 本例においては,図20に示すごとく,中心電極1の先
端面100に,2つの点からなる識別マーク119が付
与されている。その他は,実施例7と同様である。本例
において,識別マーク119は,2つの点からなる。そ
のため,実施例7と同様に識別マーク119の方向を視
覚装置等により識別することにより,正確に中心電極1
の位置合わせを行うことができる。その他,実施例7と
同様の効果を得ることができる。
【0082】実施例9 本例においては,塑性成形工程において,図21
(a),(b)に示すごとく,中心電極1の先端面10
0に,ツノ状の識別マーク121,122を形成してい
る。上記識別マーク121,122は,先端面100に
おける他の部位に比べて,一段と高くツノ状に突出して
いる。
【0083】即ち,塑性成形工程において,中心電極の
先端面を押圧することなく,中心電極の側面のみを歯に
より押圧する。これにより,平坦部以外の中心電極側面
は,その部分に対向する歯により,最も押圧される(図
7参照)。そして,押圧されていない先端面,特に平坦
部以外の側面上端に,先端部の金属素材が押し上げられ
る。こうして,平坦部以外の側面上端,即ち,金属チッ
プ31,32に対して垂直な部位に,ツノ形状の識別マ
ーク121,122が形成される。
【0084】上記識別マークを識別するに当たっては,
図22に示すごとく,中心電極1の両側に視覚装置71
と光源72を設置する。そして,光源72から,中心電
極1の側面に向けて光70を発する。この時,中心電極
1をステッピングモータ等により回転させる。この光
は,ツノ状の識別マーク121,122の部分では遮断
され,両者の間は通過するため,中心電極1の回転に伴
い,通過する光の量が変化して視覚装置71に入る。そ
れ故,ツノ状の識別マーク121,122の位置及び方
向が識別される。
【0085】そして,前記のごとく,一体化された中心
電極1及び碍子4を回転させて,金属チップ31,32
の位置を正確に合わせる。その後,実施例5と同様に,
上記碍子4を金属ハウジングに固定する。その他は,実
施例5と同様である。
【0086】本例においては,塑性成形工程において,
中心電極1の塑性成形と同時に識別マーク121,12
2を形成している。そのため,識別マークの付与が容易
である。その他,実施例5と同様の効果を得ることがで
きる。
【0087】実施例10 本例においては,図23に示すごとく,塑性加工として
転造加工を用い,略円柱状の中心電極1を作製した。転
造加工においては,同円周上に配置された複数個の円形
状の加工用ロール95,96,97が回転しながら,中
心電極1の側面部に径方向の力を与える。これにより,
中心電極1は,側面方向から加圧されて,径方向の断面
積が減少する。また,中心電極1の先端部10も略円柱
形状に押圧成形される。その他は実施例1と同様であ
る。本例においても,実施例1と同様の効果を得ること
ができる。
【0088】実施例11 本例においては,図24,図25に示すごとく,中心電
極1の頸部109における対向面を,平坦部111,1
12としたものである。即ち,図24に示すごとく,塑
性加工工程において,中心電極1の金属チップ31,3
2の接合部位を円形断面(図24(b))に加工し,か
つ金属チップ31,32の接合部位以外の部分,即ち頸
部109を,加工前の平坦部111,112のまま残し
て加工している(図24(c))。
【0089】金属チップ31,32の接合部位の直径D
1 =D2 は,金属チップ31,32の断面積分だけ,中
心電極1の平坦部111,112の径dよりも大きくな
る。上記加工は,スウェージングもしくは転造加工によ
り行なう。
【0090】次に,図25に示すごとく,レーザ光源7
3から,レーザ光7を,平坦部111,11が残った中
心電極1の先端部10を狙って照射する。中心電極1の
先端部10により遮られなかったレーザ光7の光量を,
受光センサ74により計測する。
【0091】中心電極1をステップモータ等により回転
させつつ,上記光量を測定すると,平坦部111,11
2の面がレーザ光7の照射方向と同一方向に位置したと
き,レーザ光7の通過量が最大となる。このときのレー
ザ光の最大量を受光センサ74で認識することにより,
平坦部111,112の真上に位置する金属チップ3
1,32の位置が識別できる。
【0092】上記金属チップの位置の識別は,中心電極
を碍子や金属ハウジング4に組み付ける工程の前,中,
後,いずれの場合にも行なうことができる。その他は実
施例1と同様である。
【0093】本例においては,塑性加工を金属チップ3
1,32の接合部位だけに施すことにより,識別手段と
しての平坦部111,112が残る。かかる平坦部11
1,112の位置を認識することにより,金属チップ3
1,32の位置を識別することができる。それ故,中心
電極1に識別手段を形成する工程を別途設ける必要もな
い。従って,本例によれば,容易に金属チップ31,3
2の位置を識別することができる。その他,本例におい
ても,実施例1と同様の効果を得ることができる。
【0094】実施例12 本例においては,図26に示すごとく,塑性加工工程に
おいて,中心電極1の先端部10を楕円柱状に加工して
いる。楕円柱の形状は,先端部10が真円柱状となる前
に塑性加工を終了することにより形成される。先端部1
0の断面は,短径D1 と長径D2 との差が0.05mm
以上の楕円である。
【0095】実施例11と同様に中心電極1の先端部1
0にレーザ光を照射すると,長径D2 がレーザ光の照射
方向と同一方向に位置したとき,レーザ光の通過量が最
大となる。このときのレーザ光の最大量を受光センサで
認識することにより,長径D2 の部分に位置する金属チ
ップ31,32の位置が識別できる。その他は実施例1
1と同様である。
【0096】本例においては,中心電極の先端部10
が,真円柱状となる以前に楕円柱状で加工を終了してい
る。そのため,塑性加工を短時間に行なうことができ
る。また,金属チップ31,32の表面は略円弧状であ
るため,図27に示すごとく,接地電極21,22との
間に,ばらつきの少ない火花放電を行なうことができ
る。その他,本例においても実施例11と同様の効果を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のスパークプラグの製造工程説明図。
【図2】実施例1のスパークプラグの一部断面側面図。
【図3】実施例1の平坦部形成工程における,中心電極
の正面図(a)及び平面図(b)。
【図4】図3に続く,実施例1のチップ接合工程説明
図。
【図5】図4に続く,チップ接合工程説明図。
【図6】実施例1のチップ接合工程において,金属チッ
プが接合された,中心電極の正面図(a),平面図
(b),及び斜視図(c)。
【図7】図6に続く,実施例1の塑性加工工程の説明
図。
【図8】実施例1の塑性加工工程において加工された,
中心電極の正面図(a)及び断面図(b)。
【図9】実施例1のスパークプラグにおいて,中心電極
の金属チップと接地電極との配置状態を示す説明図。
【図10】比較例1のスパークプラグにおいて,中心電
極の金属チップと接地電極との配置状態を示す説明図。
【図11】実施例2のスパークプラグにおいて,中心電
極の金属チップと接地電極との配置状態を示す説明図。
【図12】実施例3のチップ接合工程において,金属チ
ップが接合された中心電極の正面図(a)及び平面図
(b)。
【図13】実施例3の塑性加工工程において,塑性加工
された中心電極の正面図(a)及び平面図(b)。
【図14】実施例4において,塑性加工された中心電極
の正面図(a)及び平面図(b)。
【図15】実施例5の平坦部形成工程における,中心電
極の斜視図(a)及び平面図(b)。
【図16】実施例5において,視覚装置により識別マー
クを識別している状態を示す説明図。
【図17】実施例5において,一体化された中心電極及
び碍子を,金属ハウジングの内孔内に挿入する状態を示
す説明図。
【図18】実施例6の平坦部形成工程における,中心電
極の正面図(a)及び平面図(b)。
【図19】実施例7の平坦部形成工程における,中心電
極の平面図。
【図20】実施例8の平坦部形成工程における,中心電
極の平面図。
【図21】実施例9の塑性加工工程により加工された中
心電極の斜視図(a)および平面図(b)。
【図22】実施例9において,視覚装置により識別マー
クを識別している状態を示す説明図。
【図23】実施例10の塑性加工工程の説明図。
【図24】実施例11の,中心電極の,正面図(a),
その先端部の断面図(b),及びその頸部の断面図
(c)。
【図25】実施例11の,金属チップの位置の識別方法
を示す説明図。
【図26】実施例12の,中心電極の正面図(a)及び
断面図(b)。
【図27】実施例12の,中心電極の金属チップと接地
電極との配置状態を示す説明図。
【符号の説明】
1...中心電極, 10...先端部, 11...脚部, 100...先端面, 111〜115...平坦部, 116〜119,121,122...識別マーク, 116〜119...接地電極, 31,32,35〜39...金属チップ, 4...碍子, 40,50...内孔, 5...金属ハウジング,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−290952(JP,A) 特開 平5−129063(JP,A) 特開 昭58−57280(JP,A) 特開 昭60−62084(JP,A) 特開 平5−114455(JP,A) 特開 昭57−40885(JP,A) 実開 昭53−41529(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01T 13/00 - 21/06

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一電極を設けた金属ハウジングの内孔
    に碍子が挿入固定され,該碍子の内孔の中に第二電極の
    脚部が挿入固定され,上記第二電極の先端部と第一電極
    とが対向配置されており,かつ上記第二電極の先端部に
    は,上記第一電極と対向する位置に,上記第二電極に比
    べて耐火花消耗性の金属又はその合金よりなる金属チッ
    プを配置してなるスパークプラグの製造方法において, 上記第二電極の製造は,金属素材を押し出し加工して円
    柱状の第二電極に成形すると共にその先端部の側面に平
    坦部を形成する平坦部形成工程と,上記平坦部に金属チ
    ップを接合するチップ接合工程と,上記金属チップを接
    合した上記第二電極の先端部を,塑性加工により略円柱
    状に成形する塑性加工工程とよりなることを特徴とする
    スパークプラグの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において,上記平坦部の形成
    は,上記押し出し加工の際又は押し出し加工の後に行う
    ことを特徴とするスパークプラグの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において,上記塑性加工
    は,スウェージング加工もしくは転造加工であることを
    特徴とするスパークプラグの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項において,
    上記塑性加工工程よりも以前において,上記金属チップ
    の接合位置を識別するための識別手段を付与する識別手
    段付与工程を設け,次に,上記塑性加工を行った第二電
    極の脚部を上記碍子の内孔内に挿入固定する脚部固定工
    程を行い,次に,上記第二電極を固定した碍子を金属ハ
    ウジングの内孔内に挿入固定すると共に,上記識別手段
    の位置を所定の位置に位置決めして,第二電極に設けた
    金属チップが第一電極に対向配置されるように上記碍子
    を金属ハウジングに装着固定する装着工程を行うことを
    特徴とするスパークプラグの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4において,上記識別手段は,第
    二電極の先端面又は側面に付与された,溝状,凸状,ツ
    ノ状,線状,又は点状の識別マークであることを特徴と
    するスパークプラグの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5において,上記識別手段
    は,平坦部形成工程において形成することを特徴とする
    スパークプラグの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項4〜6のいずれか1項において,
    上記装着工程における識別手段の位置決めは,第二電極
    を固定した碍子を金属ハウジングの内孔内に挿入する以
    前に行うことを特徴とするスパークプラグの製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか1項において,
    塑性加工工程において,上記金属チップを接合した上記
    第二電極の平坦部を,塑性加工により略円柱状に成形
    し,上記金属チップの接合部位以外の部位に,平坦部を
    残しておくことを特徴とするスパークプラグの製造方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか1項において,
    塑性加工工程において,上記金属チップを接合した上記
    第二電極の先端部を,塑性加工により楕円柱状に成形す
    ることを特徴とするスパークプラグの製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか1項におい
    て,塑性加工工程において,上記金属チップを接合した
    上記第二電極の先端部を,塑性加工により,長径と短径
    との差が0.05mm以上の楕円柱状に成形することを
    特徴とするスパークプラグの製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれか1項におい
    て,上記第一電極は接地電極であり,上記第二電極は中
    心電極であることを特徴とするスパークプラグの製造方
    法。
  12. 【請求項12】 請求項1〜11のいずれか1項におい
    て,上記金属チップは,貴金属又はその合金であること
    を特徴とするスパークプラグの製造方法。
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