JP3486203B2 - アルコキシシランの製造方法 - Google Patents

アルコキシシランの製造方法

Info

Publication number
JP3486203B2
JP3486203B2 JP12483293A JP12483293A JP3486203B2 JP 3486203 B2 JP3486203 B2 JP 3486203B2 JP 12483293 A JP12483293 A JP 12483293A JP 12483293 A JP12483293 A JP 12483293A JP 3486203 B2 JP3486203 B2 JP 3486203B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alkoxysilane
polysiloxane
group
sih
catalyst
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP12483293A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06312996A (ja
Inventor
弘 淡路
克哉 大内
俊文 広瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kaneka Corp
Original Assignee
Kaneka Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kaneka Corp filed Critical Kaneka Corp
Priority to JP12483293A priority Critical patent/JP3486203B2/ja
Publication of JPH06312996A publication Critical patent/JPH06312996A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3486203B2 publication Critical patent/JP3486203B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この出願発明は、シリコーン工業
おける中間体の一つであるアルコキシシランの製造方法
に関するものであって、さらに詳しくは、高収率でアル
コキシシランを製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一般式 RSiH(OR (式中、Rは未置換アルキル基、Rは未置換炭化水
素基を表す)で表されるアルコキシシランを製造する方
法として、Si−H結合を有するポリシロキサンとアル
コキシシランとをチタンアルコキシドなどのチタン化合
物触媒存在下に反応させる方法が開示されている。この
方法においては、チタン化合物触媒によるポリシロキサ
ンのSi−O結合の開裂とその部分へのアルコキシシラ
ンからのアルコキシ基の挿入反応(解重合反応)によっ
て目的とするアルコキシシランが生成することが、たと
えば、特開平1−132590号公報に記載されて公知
となっている。
【0003】
【発明が解決すべき課題】しかし、この方法によると、
目的とするアルコキシシランの収率は、70%程度で製
造コストが高いという問題点があった。とくに、目的と
するアルコキシシランがその分子中にSi−H結合を有
するものである場合には、原料として用いるポリオルガ
ノシロキサンのSi−H基とアルコキシシランのアルコ
キシ基との交換反応や、生成したアルコキシハイドロシ
ランの不均化反応によるものと考えられる複数の副反応
生成物が多量に生成するために、高純度品が得られにく
く、収率も低いという問題点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】この出願発明はこのよう
な従来技術の欠点を解決し、アルコキシシランを高収率
で製造する方法を提供することを目的とする。この出願
の発明者らは、このような目的を達成するためにSi−
H結合を有するポリシロキサンとアルコキシシランのモ
ル比(ポリシロキサン中のSi−H結合/アルコキシシ
ラン)を検討した結果、チタンアルコキシドあるいはア
ルミニウムアルコキシド触媒の存在下にポリシロキサン
中Si−H結合のモル数に対し過剰モル数のアルコキシ
シランを反応させると、従来法に比べて目的のアルコキ
シシランが高収率で得られ、しかも、過剰に使用したア
ルコキシシランは回収され再利用できるということを見
出し、この出願発明を完成したものである。
【0005】 すなわち、この出願発明は、分子中にS
i−H結合を有するポリシロキサンと、このSi−H結
合のモル数に対し過剰モル数の一般式 R Si(OR4−a (式中、Rは1価の未置換炭化水素基を表し、R
未置換アルキル基を表し、aは0、1、2または3を表
す)で示されるアルコキシシランをチタンアルコキシド
あるいはアルミニウムアルコキシド触媒の存在下に反応
させ、過剰のアルコキシシランを回収することを特徴と
する一般式 RSiH(OR (式中、Rは上記と同じ、Rは未置換炭化水素基を
表す)で示されるアルコキシシランの製造方法に関す
る。この出願発明の方法に用いられるアルコキシシラン
において、ROで表されるアルコキシ基としてはメト
キシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等があ
げられる。なかでもメトキシ基やエトキシ基は反応性が
高いのでとくに好ましい。またアルコキシ基の結合数
(4−a)は1から4までのものを用いることができ、
これらのうち結合数が3あるいは4のものが反応性が高
いので好ましい。
【0006】 このようなアルコキシシランにおいてR
で表される未置換の1価の炭化水素基としては、例え
ば、Rに示したような未置換アルキル基、ビニル基、
アリル基などのようなアルケニル基、フェニル基、トリ
ル基などのようなアリール基などがあげられる。好まし
いアルコキシシランとしては例えば、メチルトリメトキ
シシラン、エチルトリメトキシシラン、メチルトリエト
キシシラン、エチルトリエトキシシラン、テトラメトキ
シシラン、テトラエトキシシラン等があり、メチルトリ
メトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、テトラメ
トキシシラン、テトラエトキシシランがとくに好まし
い。
【0007】この出願発明の方法により得られるアルコ
キシシランとしては、たとえば、ジメトキシメチルシラ
ン、ジエトキシメチルシラン、ジエトキシエチルシラ
ン、ジメトキシビニルシラン、ジメトキシフェニルシラ
ンなどの分子中にSi−H結合を有するアルコキシシラ
ンがあげられる。
【0008】この出願発明において、原料として用いら
れるポリシロキサンは分子中にSi−H結合を有するも
のが用いられる。このようなポリシロキサンの構造は直
鎖状、分岐状、環状のいずれでもよく、これらの混合物
でもよい。
【0009】 このようなポリシロキサンにおいてケイ
素原子に結合した水素原子以外の有機基としては、R
に示したような未置換アルキル基であって、メチル基、
エチル基のような未置換アルキル基、ビニル基、アリル
基などのようなアルケニル基、フェニル基、トリル基な
どのようなアリール基などをあげることができる。なか
でもメチル基、エチル基などが価格の点で好ましい。こ
のようなポリシロキサンの具体例としては次のようなも
のがあげられる。
【0010】
【化1】
【0011】(ただし、pは0〜100、qは0〜10
0の整数を示す。)で表される直鎖状ポリハイドロジェ
ンシロキサン。
【0012】
【化2】
【0013】(ただし、pは1〜100、qは0〜10
0の整数を示す。)で表される直鎖状ポリハイドロジェ
ンシロキサン。
【0014】(CH32HSiO0.5単位とSiO2単位
からなる分岐状のポリハイドロジェンシロキサン。
【0015】
【化3】 (ただし、mは1〜6、nは0〜6の整数を示す。)で
表される環状ポリハイドロジェンシロキサン。
【0016】このようなポリシロキサン中のSi−H結
合の含有量は、とくに制限されるものではないが、分子
中にSi−H結合を有するアルコキシシランの製造を目
的とする場合、この結合が多い方が目的とするアルコキ
シシランの収率が向上するので好ましい。前記のポリシ
ロキサンのさらに具体的な例としてはつぎのようなもの
があげられる。
【0017】
【化4】
【0018】
【化5】 (CH32HSiO0.5単位とSiO2単位とからなり、
水素原子の含有量が1.03重量%で、25℃における
粘度が24cStの分岐状メチルハイドロジェンポリシ
ロキサン、および
【0019】
【化6】 (nは3〜8の整数を示す。)
【0020】これらの中でポリメチルハイドロジェンシ
ロキサンが収率とコストの点で好ましい。原料として用
いられる分子中にSi−H結合を有するポリシロキサン
とアルコキシシランとのモル比(Si−H結合:アルコ
キシシラン)は、1:1.1〜1:5.0の範囲が好ま
しく、1:1.2〜1:2.0の範囲が収率と価格の点
でとくに好ましい。この出願発明において触媒として用
いられるチタンアルコキシドとしては、たとえば、チタ
ンテトラブトキシド、チタンテトラ第2ブトキシド、チ
タンテトラプロポキシド、チタンテトライソプロポキシ
ドなどがあげられる。
【0021】この出願発明において触媒として用いられ
るアルミニウムアルコキシドは、一般式 (R4O)dAlX3-d
【0022】(式中、Rは未置換アルキル基、Xはア
ルコキシ基以外の1価の陰性基、dは1、2または3を
示す)で示される。最も好ましいアルミニウムアルコキ
シドは、(RO)Alで示されるアルミニウムトリ
アルコキシドであるが、ROの一部がXなどで置換さ
れた化合物を用いてもよい。Xとしては、F、C
、Brなどのハロゲン原子や、一般式
【0023】
【化7】
【0024】(Y1およびY2は、炭素数が1〜8までの
アルキル基またはアルコキシ基を示す。)で表される陰
性基が好ましい。具体的には、アルミニウムトリイソプ
ロポキシド、アルミニウムトリ第2ブトキシド、アルミ
ニウムジイソプロポキシ第2ブトキシド、アルミニウム
ジイソプロポキシドアセチルアセトナート、アルミニウ
ムジ第2ブトキシドアセチルアセトナート、アルミニウ
ムジイソプロポキシドエチルアセトアセテート、アルミ
ニウムジ第2ブトキシドエチルアセトアセテートなどが
あげられる。これらのチタタンアルコキシドあるいはア
ルミニウムアルコキシドとしてはそのままの形で使用し
てもよく、また、アルコールなどの適当な溶媒に溶解し
て用いてもよい。
【0025】この出願発明の反応温度は、反応生成物が
容易に溜出できる温度範囲から選択される。この目的の
ためには、減圧下または加圧下で反応を行うことができ
るが、一般には、常圧下で実施される。反応温度は、一
般に約60〜300℃で行われ、110〜200℃で行
うのが好適である。
【0026】この出願発明の原料の添加方法としては、
アルコキシシランの一部とチタンアルコキシドあるいは
アルミニウムアルコキシド触媒を混合してあらかじめ加
熱しておき、これにアルコキシシランの残部とポリシロ
キサンの混合物を滴下して反応させてもよく、あるい
は、アルコキシシランの全部と前記触媒を混合してあら
かじめ加熱しておき、これにポリシロキサンを滴下して
反応させてもよく、または、アルコキシシラン、ポリシ
ロキサンおよび前記触媒を混合した後、加熱して反応さ
せてもよい。いずれの場合も、反応生成物を迅速に留去
させることが副反応を押さえる意味でとくに望ましい。
【0027】この出願発明に用いられる触媒の量は、希
望する反応速度に応じて種々選択できる。一般には、約
0.1〜10重量%(出発化合物基準)が使用される
が、好ましくは約0.5〜5重量%の範囲である。
【0028】この出願発明は、溶媒の存在下に反応を行
ってもよく、たとえば、反応混合物の粘度増加を押さえ
るために、不活性で、かつ、目的とするアルコキシシラ
ンの沸点よりも高い沸点を有する溶媒、例えば、トルエ
ンまたはキシレン等が好適に使用される。この出願発明
の方法によりアルコキシシランを高収率で製造すること
ができ、しかも、過剰のアルコキシシランは回収され再
利用できる。通常、一方が安価な原料の場合、その原料
を過剰に用いることによって経済的に有利に生産をする
ことが知られているが、比較的高価なシラン化合物を原
料とする反応においては、その添加量を最小限に抑える
のが一般的である。ところが、この出願発明において
は、触媒として、チタンアルコキシドを用いるときは、
アルコキシシラン原料としてアルキルアルコキシシラン
を用いることにより意外なことに副反応生成物が少な
く、目的とするアルコキシシランが高収率で得られ、し
かも、原料アルキルアルコキシシランが高回収率で得ら
れ、また、触媒として、アルミニウムアルコキシドを用
いることにより、アルコキシシラン原料がアルキルアル
コキシシラン、テトラアルコキシシラン、その部分縮合
物等に関係なく、副反応生成物が少なく、目的とするア
ルコキシシランが高収率で得られ、かつ、原料アルコキ
シシランが高回収率で得られる。この出願発明の方法に
よれば、残渣、ポリシロキサンの増粘や、ゲル化による
生産性の低下を避けることができるので工程が安定化す
る。
【0029】
【実施例】つぎに実施例および比較例によってこの出願
発明を具体的に説明する。 実施例1 温度計、メカニカルスターラー、滴下ロート、精留管
(ラシヒリング充填、長さ30cm)および蒸留ヘッド
を備えた容量300mlの4つ口フラスコに、メチルト
リメトキシシラン13.40g(0.0987mol
信越化学社製)およびチタンテトラブトキシドモノマー
0.23g(0.00067mol、シランおよびポリ
シロキサン総量の0.40重量%和光純薬社製)を加え
た。フラスコ内容物を攪拌しながら110℃に加熱し、
これにメチルトリメトキシシラン41.62g(0.3
06mol)および 式 Me3SiO−(MeHSi
O)40−SiOMe3のポリメチルハイドロジェンシロ
キサン17.30g(Si−H結合換算で0.270m
ol、信越化学社製)の混合物を約1時間かけて滴下し
た。滴下後、フラスコ内容物の温度を190℃程度まで
昇温しながら、2時間攪拌を続けた。滴下開始から加熱
攪拌終了までの間に40〜62℃の沸点範囲の留分が5
1.92g得られた。ガスクロマトグラフィーと1
NMRによる分析の結果、この留分は、Me(MeO)
2SiHを50%、Me(MeO)SiH2を4%、原料
のMeSi(OMe)3を46%含むものであった。原
料ポリシロキサン中のSi−H基を基準にした収率は、
Me(MeO)2SiHが91%、Me(MeO)Si
2が10%であった。原料のMeSi(OMe)3は6
9%回収された。アルカリ分解法で分析した残渣中の残
留Si−Hは0%であった(原料ポリシロキサン中のS
i−H基基準)。
【0030】比較例1 実施例1と同様な装置を使用し、そのフラスコにメチル
トリメトキシシラン8.95g(0.066mol、信
越化学社製)およびチタンテトラブトキシドモノマー
0.23g(0.00068mol、シランおよびポリ
シロキサン総量の0.43重量%、和光純薬社製)を加
えた。フラスコ内容物を攪拌しながら110℃に加熱
し、これにメチルトリメトキシシラン27.70g
(0.204mol)および式Me3SiO−(MeH
SiO)40−SiOMe3のポリメチルハイドロジェン
シロキサン17.30g(Si−H結合換算で0.27
0mol、信越化学社製)の混合物を約1時間かけて滴
下した。滴下後、フラスコ内容物の温度を190℃程度
まで昇温しながら2時間攪拌を続けた。滴下開始から加
熱攪拌終了までの間に40〜62℃の沸点範囲を有する
留分が30.84g得られた。ガスクロマトグラフィー
1H NMRによる分析の結果、この留分はMe(M
eO)2SiHを63%、Me(MeO)SiH2を6%
および原料のMeSi(OMe)3を31%含むもので
あった。原料ポリシロキサン中のSi−H基を基準にし
た収率はMe(MeO)2SiHが68%、Me(Me
O)SiH2が17%であった。原料のMeSi(OM
e)3は26%回収された。アルカリ分解法で分析した
残渣中の残留Si−H基は0%であった(原料ポリシロ
キサン中のSi−H基基準)。
【0031】実施例2 実施例1と同様な装置を使用し、そのフラスコにメチル
トリメトキシシラン13.40g(0.099mol、
信越化学社製)およびアルミニウムトリイソプロポキシ
ド0.46g(0.0024mol、シランおよびポリ
シロキサン総量の0.64重量%、半井化学社製)を加
えた。フラスコ内容物を攪拌しながら130℃に加熱
し、これにメチルトリメトキシシラン41.62g
(0.306mol)および式Me3SiO−(MeH
SiO)40−SiOMe3のポリメチルハイドロジェン
シロキサン17.30g(Si−H結合換算で0.27
0mol、信越化学社製)の混合物を約1時間かけて滴
下した。滴下後、フラスコ内容物の温度を190℃程度
まで昇温しながら2時間攪拌を続けた。滴下開始から加
熱攪拌終了までの間に40〜62℃の沸点範囲を有する
留分が40.45g得られた。ガスクロマトグラフィー
1H NMRによる分析の結果、この留分はMe(M
eO)2SiHを60%、Me(MeO)SiH2を2
%、原料のMeSi(OMe)3を38%含むものであ
った。原料ポリシロキサン中のSi−H基を基準にした
収率はMe(MeO)2SiHが84%、Me(Me
O)SiH2が5%であった。原料のMeSi(OM
e)3は43%回収された。アルカリ分解法で分析した
残渣中の残留Si−H基は1%であった(原料ポリシロ
キサン中のSi−H基基準)。
【0032】比較例2 実施例1と同様な装置を使用し、そのフラスコにメチル
トリメトキシシラン8.95g(0.066mol、信
越化学社製)およびアルミニウムトリイソプロポキシド
0.46g(0.0024mol、シランおよびポリシ
ロキサン総量の0.85重量%、半井化学社製)を加え
た。フラスコ内容物を攪拌しながら130℃に加熱し、
これにメチルトリメトキシシラン27.70g(0.2
04mol)および式Me3SiO−(MeHSiO)
40−SiOMe3のポリメチルハイドロジェンシロキサ
ン17.30g(Si−H結合換算で0.270mo
l、信越化学社製)の混合物を約1時間かけて滴下し
た。滴下後、フラスコ内容物の温度を190℃程度まで
昇温しながら2時間攪拌を続けた。滴下開始から加熱攪
拌終了までの間に40〜62℃の沸点範囲を有する留分
が21.23g得られた。ガスクロマトグラフィーと1
H NMRによる分析の結果、この留分はMe(Me
O)2SiHを95%、Me(MeO)SiH2を5%含
むものであった。原料ポリシロキサン中のSi−H基を
基準にした収率はMe(MeO)2SiHが71%、M
e(MeO)SiH2が5%であった。アルカリ分解法
で分析した残渣中の残留Si−H基は3%であった(原
料ポリシロキサン中のSi−H基基準)。
【0033】実施例3 実施例1と同様な装置を使用し、そのフラスコにテトラ
メトキシシラン15.04g(0.099mol、信越
化学社製)およびアルミニウムトリイソプロポキシド
0.46g(0.0023mol、シランおよびポリシ
ロキサン総量の0.58重量%、半井化学社製)を加え
た。フラスコ内容物を攪拌しながら130℃に加熱し、
これにテトラメトキシシラン46.56g(0.306
mol)および式MeSiO−(MeHSiO)40
−SiOMeのポリメチルハイドロジェンシロキサン
17.30g(Si−H結合換算で0.270mol、
信越化学杜製)の混合物を約1時間かけて滴下した。滴
下後、フラスコ内容物の温度を190℃程度まで昇温し
ながら2時間攪拌を続けた。滴下開始から加熱攪拌終了
までの間に40〜62℃の沸点範囲を有する留分が4
1.37g得られた。ガスクロマトグラフィーと
NMRによる分析の結果、この留分はMe(MeO)
SiHを58%、MeSi(OMe)を2%、原料の
Si(OMe)を5%含むものであった。原料ポリシ
ロキサン中のSi−H基を基準にした収率はMe(Me
O)SiHが91%、MeSi(OMe)が2%で
あった。原料のSi(OMe)は39%回収された。
アルカリ分解法で分析した残渣中の残留Si−H基は4
%であった(原料ポリシロキサン中のSi−H基基
準)。
【0034】比較例3 実施例1と同様な装置を使用し、そのフラスコにテトラ
メトキシシラン10.0g(0.066mol、信越化
学社製)およびアルミニウムトリイソプロポキシド0.
46g(0.0023mol、シランおよびポリシロキ
サン総量の0.78重量%、半井化学社製)を加えた。
フラスコ内容物を攪拌しながら130℃に加熱し、これ
にテトラメトキシシラン31.04g(0.204mo
l)および式Me3SiO−(MeHSiO)40−Si
OMe3のポリメチルハイドロジェンシロキサン17.
30g(Si−H結合換算で0.270mol、信越化
学社製)の混合物を約1時間かけて滴下した。滴下後、
フラスコ内容物の温度を190℃程度まで昇温しながら
2時間攪拌を続けた。滴下開始から加熱攪拌終了までの
間に40〜62℃の沸点範囲を有する留分が24.00
g得られた。ガスクロマトグラフィーと1H NMRに
よる分析の結果、この留分はMe(MeO)2SiHを
98%、Me(MeO)SiH2を2%含むものであっ
た。原料ポリシロキサン中のSi−H基を基準にした収
率はMe(MeO)2SiHが82%、Me(MeO)
SiH2が1%であった。アルカリ分解法で分析した残
渣中の残留Si−H基は5%であった。(原料ポリシロ
キサン中のSi−H基基準)。
【0035】
【発明の効果】以上のように、この出願発明は、チタン
アルコキシドあるいはアルミニウムアルコキシドなどの
存在下に、ポリシロキサンに過剰のアルコキシシランを
反応させることにより、アルコキシシランを高収率で製
造するという優れた効果を得ることができたものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07F 7/18

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子中にSi−H結合を有するポリシロ
    キサンと、このSi−H結合の1モルに対し1.2〜
    2.0モルの一般式 R Si(OR4−a (式中、Rは1価の未置換炭化水素基を表し、R
    未置換アルキル基を表し、aは0、1、2または3を表
    す)で示されるアルコキシシランを、チタンアルコキシ
    ドあるいはアルミニウムアルコキシドの触媒存在下に反
    応させ過剰のアルコキシシランを回収することを特徴と
    する一般式 RSiH(OR (式中、Rは上記と同じ、Rは1価の未置換炭化水
    素基を表す)で示されるアルコキシシランの製造方法。
  2. 【請求項2】 アルコキシシランがモノアルキルトリア
    ルコキシシランであり、触媒がチタンアルコキシドある
    いはアルミニウムアルコキシドであることを特徴とする
    請求項1に記載の方法
  3. 【請求項3】 アルコキシシランがテトラアルコキシシ
    ランであり、触媒がアルミニウムアルコキシドであるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の方法
  4. 【請求項4】 ポリシロキサンがポリメチルハイドロジ
    ェンシロキサンであり、アルコキシシランがメチルトリ
    メトキシシランであり、触媒がチタンテトラブトキシド
    あるいはアルミニウムトリイソプロポキシドであること
    を特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 ポリシロキサンがポリメチルハイドロジ
    ェンシロキサンであり、アルコキシシランがテトラメト
    キシシランであり、触媒がアルミニウムトリイソプロポ
    キシドであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
JP12483293A 1993-04-30 1993-04-30 アルコキシシランの製造方法 Expired - Fee Related JP3486203B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12483293A JP3486203B2 (ja) 1993-04-30 1993-04-30 アルコキシシランの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12483293A JP3486203B2 (ja) 1993-04-30 1993-04-30 アルコキシシランの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06312996A JPH06312996A (ja) 1994-11-08
JP3486203B2 true JP3486203B2 (ja) 2004-01-13

Family

ID=14895205

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12483293A Expired - Fee Related JP3486203B2 (ja) 1993-04-30 1993-04-30 アルコキシシランの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3486203B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6262289B1 (en) 1997-06-11 2001-07-17 Kaneka Corporation Process for preparing cyclic oligosiloxanes

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06312996A (ja) 1994-11-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3592813B2 (ja) アルキルヒドリドシロキサンの製造方法
JPH0718077A (ja) カルビノール・官能シロキサンの製造法
JP2000327782A (ja) 部分付加環状オルガノハイドロジェンシロキサンの製造方法
EP0687679B1 (en) Method for decomposing polysiloxane
JP2652307B2 (ja) 分子鎖末端に水酸基を有する直鎖状オルガノポリシロキサンの製造方法
JP3556642B2 (ja) 第二級アミノイソブチルアルコキシシラン類の調製
US6255428B1 (en) Preparation of epoxy group-bearing organopolysiloxane or organosilane
JP3486203B2 (ja) アルコキシシランの製造方法
JP3341923B2 (ja) アルコキシシランの製造方法
US6596892B2 (en) Preparation of low molecular weight branched siloxanes
JP2597113B2 (ja) アルコキシシランの製造方法
JP3022161B2 (ja) 含フッ素オルガノポリシロキサン化合物の製造方法
JPS6220194B2 (ja)
JPS6155516B2 (ja)
JP3580403B2 (ja) 環状オリゴシロキサンの製造方法
JP3529858B2 (ja) アルコキシシランの製造方法
JP2613111B2 (ja) α―ハイドロジエンオルガノポリシロキサンの製造法
US5391797A (en) Process for preparing alkoxysilane
JPH07102066A (ja) アルコキシシランの製造方法
EP0990660B1 (en) Process for preparing cyclic oligosiloxanes
JP3816683B2 (ja) 環状オリゴシロキサンの製造方法
JP2718617B2 (ja) ポリオルガノシランの製造方法
JP2758106B2 (ja) ポリオルガノシランの製造方法
JP4362690B2 (ja) 分岐状低分子シロキサンの製造方法
JP4542639B2 (ja) アルコキシシランとポリシロキサンの併産方法

Legal Events

Date Code Title Description
S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071024

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081024

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees