JP2597113B2 - アルコキシシランの製造方法 - Google Patents

アルコキシシランの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明はシリコーン工業における重要な中間体の1つ
であるアルコキシシランの製造方法に関するものであ
り、さらに詳しくは好ましくない副生物を生成すること
なくアルコキシシランを効率よく製造する方法に関する
ものである。
〔発明の技術的背景とその問題点〕
従来、一般式 (R1O)bHcSiR2 4-(b+c) で表されるアルコキシシランを製造する方法は種々知ら
れている。かかるアルコキシシランがその分子中にSi−
H結合を有するものである場合には、例えばオルガノハ
イドロジェンハロゲノシランとアルコールとを反応させ
る方法がある。〔ウラジミール・バジャン編「オルガノ
シリコン コンパウンズ」第1巻125ページ(1965年発
行)〕しかし、この反応で副生する塩化水素は生成物で
あるシランのアルコキシ基に作用して逆反応を起こす他
に、該シランのSi−H結合を切断して水素を発生させ、
目的とするヒドロシランの収率を低下させるという欠点
をもっている。かかる塩化水素を除去するには受酸剤を
併用して反応を行わせることが提案されているが、その
場合には塩化水素と受酸剤との反応生成物を除去しなけ
ればならず工程が煩雑になる。
一方、正ギ酸トリエチルをメチルハイドロジェンジク
ロロシランと反応させる方法が知られている。〔熊田、
大河原編「有機ケイ素化学」241ページ(1959年発
行)〕この方法によれば塩化水素は副生しないが、原料
である正ギ酸トリエチルが高価なため工業的に実施する
には不利である。
他方、Si−Hを含有するポリシロキサンとアルキルア
ルコキシシランとを「アルカリ金属、第3アミン、強
酸、金属ハライド等」の触媒存在下に反応させる方法が
提案されている。〔特公昭61−55516号公報〕しかしな
がら、この方法における触媒として、例えば塩化アルミ
ニウムを用いると反応によりクロロシランが副生するの
で、適当な中和剤によりこのクロロシランを中和し除去
する必要があるため工程が煩雑になる。また、かかる触
媒として、塩基性物質や酸性物質を用いた場合には反応
原料および生成物中のSi−H結合が切断され、ヒドロシ
ランの収率が低下する。さらにアルミニウムアセチルア
セトネートを触媒として用いた場合には不都合な副生物
は生じないが、かかる触媒の活性が低いために比較的低
い温度条件、例えば100℃以下においては反応が起こら
ないという欠点があった。
また、目的とするアルコキシシランがその分子中にSi
−H結合を含まないものである場合には以下のような方
法が知られている。
(1)オルガノハロゲノシランとアルコールとを反応さ
せる方法。
(2)オルガノハロゲノシランとナトリウムアルコラー
トとを反応させる方法。
(3)オルトケイ酸アルキルエステルにグリニアル試薬
を反応させる方法。
〔以上、熊田、大河原編前掲書241、242ページ〕さらに (4)ジメチルシクロシロキサンとテトラブチルチタネ
ートを加圧下に180℃ないし200℃に加熱してジメチルジ
ブトキシシランを得る方法。
〔ラオウル・フェルド、ピーター・エル・カウ共著「ジ
オーガニック ケミストリー オブ チタニウム」10
4、105ページ(1965年発行)〕しかしながら、(1)の
方法においては塩化水素が副生するので前述のような理
由から好ましくない。(2)の方法では塩化ナトリウム
が副生するので、反応系にn−ヘキサンのような分散媒
を加えた上で、かかる塩を除去せねばならなくなり工程
が煩雑になる。(3)の方法ではグリニアル試薬の取扱
いがむずかしく工業的には実施が困難である。(4)の
方法では、アルコキシシランの生成に供給されるアルコ
キシ基はテトラアルキルチタネートからのものであるた
め、ジメチルシクロシロキサンと等モルの多量なテトラ
アルキルチタネートが必要となって不経済である他、生
成するアルコキシシランのアルコキシ基の種類が制限さ
れる。さらに加圧下で反応を行わなければならないので
工業的に不利である。
〔発明の開示〕
本発明はかかる従来技術の欠点を解決し、アルコキシ
シランを効率よく製造する方法を提供することを目的と
する。
本発明者らは、かかる目的を達成するために種々検討
した結果、特定構造のアルコキシシランと、ポリオルガ
ノシロキサンとをチタン化合物触媒の存在下に反応させ
ると、主としてかかるポリシロキサンのSi−O結合の開
裂とその部分へのアルコキシシランからのアルコキシ基
の挿入反応が起こり、アルコキシシランが極めて効率よ
く生成することを見出し本発明をなすに到った。すなわ
ち、本発明は、 一般式 (R1O)aSiR2 4-a (式中、R1はアルキル基を表わし、R2はアルキル基、置
換アルキル基、アルケニル基、アリール基を表わし、a
は1、2、3または4を表わす)で示されるアルコキシ
シランと、ポリオルガノシロキサンとを、チタン化合物
触媒の存在下に反応させることを特徴とする、一般式 (R1O)bHcSiR3 4-(b+c) (式中、R1はアルキル基を表わし、R3はアルキル基、置
換アルキル基、アルケニル基、アリール基を表わし、b
は1または2を表わし、cは0、1または2を表わし、
b+cは1、2または3を表わし、前記一般式(R1O)a
SiR2 4-aの同一の場合を除く)で示されるアルコキシシ
ランの製造方法である。
本発明の方法に用いられるアルコキシシランにおい
て、R1Oで表わされるアルコキシ基としてはメトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などがあげ
られる。なかでもメトキシ基やエトキシ基は反応性が高
いので好ましい。また、アルコキシ基の結合数aは1か
ら4までのものを用いることができる。これらのうちa
が3あるいは4のものは反応性が高いので好ましい。と
りわけaが4のものが反応性の面からは好ましい。かか
るアルコキシシランにおいてR2としては、R1に示したよ
うなアルキル基;クロロメチル基のような置換アルキル
基;ビニル基、アリル基などのようなアルケニル基;フ
ェニル基、トリル基などのようなアリール基が挙げられ
る。なかでもメチル基、エチル基などがアルコキシシラ
ンの反応性を高めるため好ましい。このような好ましい
アルコキシシランの例としては、メチルトリメトキシシ
ラン、エチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシ
シラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン
などをあげることができる。とりわけテトラメトキシシ
ランおよびテトラエトキシシランが好ましい。
本発明の方法により得られるアルコキシシランの例と
としては、ジメチルトメトキシシラン、ジメチルエトキ
シシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシ
シラン、メチルビニリメトキシシラン、メチルフェニル
メトキシシランなどの分子中にSi−H結合を有するアル
コキシシラン;ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジ
エトキシシシラン、ジメチルジプロポキシシランなどの
分子中にSi−H結合を含まないアルコキシシランがあげ
られる。ただ、得られるアルコキシシランが反応に用い
るアルコキシシランと同一の場合は、その反応を行う技
術的意義がないので、本発明に含むものではない。
本発明の方法において、反応に用いるポリオルガノシ
ロキサンとしては、次に示すものをいうものである。
すなわち、まず、目的とするアルコキシシランがその
分子中にSi−H結合を有するものである場合には、原料
として用いられるポリオルガノシロキサンは分子中にか
かる結合を有するものが用いられる。このようなポリオ
ルガノシロキサンの構造は直鎖状、分岐状、環状のいず
れでもよく、これらの混合物であってもよい。かかるポ
リオルガノシロキサンにおいてケイ素原子に結合した水
素原子以外の有機基としては、R1に示したようなアルキ
ル基;クロロメチル基のような置換アルキル基;フェニ
ル基、トリル基のようなアリール基などを例示すること
ができる。なかでもメチル基、エチル基などが好まし
い。このようなポリオルガノシロキサンの具体例として
は以下のa〜dで示したものがあげられる。
(ただし式中、pは0〜100、qは0〜100の整数を示
す)で表わされる直鎖状ポリオルガノハイドロジェンシ
ロキサン。
(ただし式中、pは0〜100、qは0〜100の整数を示
す)で表わされる直鎖状ポリオルガノハイドロジェンシ
ロキサン。
c.(CH32HSiO0.5単位とSiO2単位からなる分岐状のポ
リオルガノハイドロジェシロキサン。
(ただし式中、mは1〜6、nは0〜6の整数)で表わ
される環状ポリオルガノハイドロジェンシロキサン。
かかるポリオルガノハイドロジェンシロキサン中のSi
−H結合の含有量は特に制限されるものではなく、これ
が多い方が上述のアルコキシシランとの反応性が高まる
ため好ましい。a〜dに示したポリオルガノハイドロジ
ェンシロキサンのさらに具体的な例としては次のような
ものがあげられる。
(CH32HSiO0.5単位とSiO2単位とからなり水素原子の
含有量が1.03重量%で25℃における粘度が24cStの分岐
状メチルハイドロジェンポリシロキサン、および これらの中で、100℃より低い反応温度で目的とするア
ルコキシシランを生成することができることから1,1,3,
3−テトラメチルジシロキサンが好ましいものの例とし
てあげられる。
本発明の方法において、目的とするアルコキシシラン
がその分子中にSi−H結合を含まないものである場合に
は、原料として用いられるポリオルガノシロキサンは分
子中にかかる結合を含まないものが用いられる。このよ
うなポリオルガノシロキサンの構造は環状のものが好ま
しい。直鎖状や分岐状のものを用いると反応性が著しく
低下する。かかるポリオルガノシロキサンにおいてケイ
素原子に結合する有機基としては、メチル基、エチル
基、プロピル基などのアルキル基;クロロメチル基、ト
リフルオロプロピル基などの置換アルキル基;ビニル
基、アリル基などのアルケニル基;フェニル基、トリル
基のようなアリール基などをあげることができる。この
ようなポリオルガノシロキサンの具体的な例としては、
ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシク
ロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサ
ン、1,3,5−トリス(トリフルオロプロピル)−1,3,5−
トリメチルシクロトリシロキサン、1,3,5,7−テトラビ
ニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン
などをあげることができる。なかでもヘキサメチルシク
ロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサ
ンが反応性に優れており好ましい。
本発明の方法で触媒として用いられるチタン化合物と
しては、テトラブチルチタネート、テトライソプロピル
チタネートなどのテトラアルキルチタネート及びそれら
の部分縮合物;ジイソプロポキシチタンビス(アセチル
アセトネート)、ジブトキシチタンビス(オクチレング
リコレート)、1,3−プロパンジオキシチタンビス(エ
チルアセトアセテート)などのチタンキレート化合物が
例示される。こられのチタン化合物はそのままの形で使
用してもよく、またアルコール等の適当な溶媒に溶解し
て溶いてもよい。
本発明の方法は、上述のアルコキシシラン、ポリシロ
キサンおよびチタン化合物触媒を混合した後これを加熱
して反応させてもよく、またはアルコキシシランの一部
とチタン化合物触媒を混合して予め加熱しておき、その
上からアルコキシシランの残部とポリシロキサンの混合
物を滴下して反応させてもよい。
本発明の方法においては、上述の反応を不活性な溶媒
でかつ目的とするアルコキシシランの沸点よりも高い沸
点を有するものの存在下に行っても差しつかえない。
本発明方法によれば、塩化水素やクロロシランなどの
好ましくない物質を副生することなく、また、アルコキ
シシランの収率が57〜72%と高くアルコキシシランを効
率よく製造することができるので生産性向上効果が大き
い。
〔発明の実施例〕
以下において、実施例及び比較例を掲げ、本発明を更
に詳しく説明する。実施例および比較例中Me,Etはそれ
ぞれメチル基、エチル基を表わす。
実施例1 温度計、マグネチックスターラー、滴下ロート、ラシ
ヒリングを充填した長さ30cmの蒸留用カラム、および蒸
留ヘッドを備えた容量300mlの3つ口フラスコにSi(OE
t)431g(0.15モル)およびテトラブチルチタネート1.7
g(反応用シラン、シロキサン総量の1重量%)を仕込
んだ。フラスコ内容物を攪拌しながら80℃に加熱し、そ
こにSi(OEt)473g(0.35モル)と式H(Me)2SiOSi(M
e)2Hのメチルハイドロジェンジシロキサン67g(Si−H
結合換算で1モル)との混合物を約1時間かけて滴下し
た。滴下開始から約1時間30分の間に53〜58℃の沸点範
囲を有する留分が80.0g得られた。ガスクロマトグラフ
ィーによる分析の結果、この留分はMe2HSi(OEt)が78.
1%および原料であるH(Me)2SiOSi(Me)2Hが21.9%
からなるものであった。すなわちSi−H結合のモル数を
基準としたMe2HSi(OEt)の収率は60.0%であった。
比較例1 実施例1において、テトラブチルチタネートの代わり
に、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)を用
い、Si(OEt)をそれぞれ31g(0.15モル)、73g(0.3
5モル)用いる代わりにMeSi(OEt)をそれぞれ27g
(0.15モル)、62g(0.35モル)用い、フラスコ内容物
の温度を95℃とした他は実施例1と同様に反応を行わせ
た。滴下開始から約1時間30分の間に65〜71℃の沸点範
囲を有する留分が60.0g得られた。ガスクロマトグラフ
ィーによる分析の結果、この留分は原料であるH(Me)
2SiOSi(Me)2Hが95.2%およびMeSi(OEt)が4.8%か
らなるものであり、目的とするMe2HSi(OEt)は得られ
なかった。
実施例2 実施例1における3つ口フラスコの容量を1のもの
と交換した他は実施例1の同様な装置を組んだ。このフ
ラスコにSi(OMe)4100g(0.66モル)およびテトラブチ
ルチタネート4.5g(フラスコに仕込むシラン及びシロキ
サン総量の0.8重量%)を入れた。フラスコ内容物を攪
拌しながら80℃に加熱し、そこにSi(OMe)4295g(1.95
モル)と式Me3SiOMeHSiO25SiMe3のメチルハイドロ
ジェンポリシロキサン173g(Si−H結合換算で2.6モ
ル)との混合物を約5時間かけて滴下した。滴下中徐々
にフラスコ内容物の温度を上昇させ滴下終了後さらに30
分間加熱攪拌を継続したところ、最終的なフラスコ内容
物温度は160℃になった。滴下開始から加熱攪拌終了ま
での間に沸点範囲が50〜70℃の留分が235g得られた。ガ
スクロマトグラフィーによる分析の結果、この留分はMe
HSi(OMe)284.6%,MeH2Si(OMe)が8.9%およびSi(OM
e)が6.5%からなるものであった。すなわちSi−H結
合のモル数を基準としたMeHSi(OMe)の収率は72.0%
であった。なお、フラスコ内の残留物は粘稠な液状物で
ありNMRによる分析の結果、Si−Me、Si−HおよびS−O
Meの各結合が存在することが確認された。
比較例2 実施例2において、テトラブチルチタネートの代り
に、塩化アルミニウムを用いSi(OMe)をそれぞれ100
g(0.66モル)、295g(1.94モル)用いる代わりにMeSi
(OMe)をそれぞれ90g(0.66モル)、264g(1.94モ
ル)用いた他は実施例2と同様にして反応を行わせた。
滴下開始から加熱攪拌終了までの間に沸点範囲が50〜70
℃の留分が230g得られた。ガスクロマトグラフィーによ
る分析の結果、この留分はMeHSi(OMe)が81.5%、Me
H2Si(OMe)が4.3%、MeHSi(OMe)Clが0.5%、MeH2SiC
lが12.7%およびMeSi(OMe)が1.0%からなるもので
あった。すなわちSi−H結合のモル数を基準としたMeHS
i(OMe)の収率は68.0%であるものの、同時に相当な
量のクロロシランが副生するものであった。
実施例3 実施例1と同様な装置を組み、そのフラスコにMeSi
(OMe)382.0g(0.60モル)と式Me3SiOMeHSiO25SiM
e3のメチルハイドロジェンポリシロキサン40.0g(Si−
H結合換算で0.60モル)およびテトラブシルチタネート
の部分縮合物であるTBT−400〔商品名、日本曹達(株)
製〕1.2g(1.0重量%)を入れた。フラスコ内容物を攪
拌しながら加熱し反応を行わせた。フラスコ内の温度が
120℃になったところから留分を捕集し始め160℃になる
まで続けた。沸点範囲が35〜72℃の留分が43.1g得られ
た。ガスクロマトグラフィーによる分析の結果、この留
分はMeHSi(OMe)を84.7%含むものであり、Si−H結
合のモル数を基準としたMeHSi(OMe)の収率は57.4%
であった。
比較例3 実施例3においてTBT−400の代わりにKOHを用いた他
は、実施例3と同様にして反応を行わさた。得られた留
分をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、Si−
H結合のモル数を基準としたMeHSi(OMe)の収率は2
7.3%であった。
比較例4 実施例3においてTBT−400の代わりにH2SO4を用いた
他は、実施例3と同様にして反応を行わせた。得られた
留分をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、Si
−H結合のモル数を基準としたMeHSi(OMe)の収率は
36.9%であった。
実施例4 実施例3と同様な装置を組み、そのフラスコにヘキサ
メチルシクロトリシロキサン30.0g(Si原子換算で0.405
モル)とSi(OEt)484.3g(0.405モル)およびテトラブ
チルチタネート1.94g(1.7重量%)を入れた。フラスコ
内容物を攪拌しながら加熱し反応を行わせた。フラスコ
内の温度が120℃になったところから留分を捕集し始め1
70℃になるまで続けた。ガスクロマトグラフィーおよび
NMR、IRによる分析の結果、この留分はMe2Si(OEt)
を40.3g含むものであり、ヘキサメチルシクロトリシロ
キサンのSi原子を基準としたMe2Si(OEt)の収率は6
7.2%であった。
実施例5 実施例4におけるヘキサメチルシクロトリシロキサン
30.0gの代わりにオクタメチルシクロテトラシロキサン3
0.0g(Si原子換算で0.405モル)を用いた他は実施例4
と同様にして留分を捕集した。ガスクロマトグラフィー
およびNMR、IRによる分析の結果、この留分はMe2Si(OE
t)を36.4g含むのもであり、オクタメチルシクロテト
ラシロキサンのSi原子を基準としたMe2Si(OEt)の収
率は60.7%であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B01J 31/02 101 B01J 31/02 101Z C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 茂木 久雄 群馬県太田市西新町133番地 東芝シリ コーン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭54−128526(JP,A)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (R1O)aSiR2 4-a (式中、R1はアルキル基を表わし、R2はアルキル基、置
    換アルキル基、アルケニル基、アリール基を表わし、a
    は1、2、3または4を表わす)で示されるアルコキシ
    シランと、ポリオルガノシロキサンとを、チタン化合物
    触媒の存在下に反応させることを特徴とする、一般式 (R1O)bHcSiR3 4-(b+c) (式中、R1はアルキル基を表わし、R3はアルキル基、置
    換アルキル基、アルケニル基、アリール基を表わし、b
    は1または2を表わし、cは0、1または2を表わし、
    b+cは1、2または3を表わし、前記一般式(R1O)a
    SiR2 4-aの同一の場合を除く)で示されるアルコキシシ
    ランの製造方法。
  2. 【請求項2】チタン化合物がテトラアルキルチタネー
    ト、その部分縮合物およびチタンのキレート化合物から
    成る群から選ばれた化合物である特許請求の範囲第1項
    記載のアルコキシシランの製造方法。
  3. 【請求項3】チタン化合物がテトラブチルチタネートで
    ある特許請求の範囲第2項記載のアルコキシシランの製
    造方法。
  4. 【請求項4】アルコキシシランがテトラアルコキシシラ
    ンである特許請求の範囲第1項記載のアルコキシシラン
    の製造方法。
  5. 【請求項5】アルコキシシランがテトラメトキシシラン
    またはテトラエトキシシランである特許請求の範囲第1
    項記載のアルコキシシランの製造方法。
  6. 【請求項6】ポリオルガノシロキサンが、分子中にSi−
    H結合を有するものである特許請求の範囲第1項記載の
    アルコキシシランの製造方法。
  7. 【請求項7】ポリオルガノシロキサンが、1,1,3,3−テ
    トラメチルジシロキサンである特許請求の範囲第6項記
    載のアルコキシシランの製造方法。
  8. 【請求項8】ポリオルガノシロキサンが、分子中にSi−
    H結合を含まないものである特許請求の範囲第1項記載
    のアルコキシシランの製造方法。
  9. 【請求項9】ポリオルガノシロキサンが、ポリオルガノ
    シクロシロキサンである特許請求の範囲第8項記載のア
    ルコキシシランの製造方法。
  10. 【請求項10】ポリオルガノシロキサンが、ヘキサメチ
    ルシクロシロキサンまたはオクタメチルシクロシロキサ
    ンである特許請求の範囲第9項記載のアルコキシシラン
    の製造方法。
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