JP3485503B2 - 撮像レンズ - Google Patents
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Description
特に携帯型のコンピュータやテレビ電話等に搭載される
CCD、CMOS等の固体撮像素子を利用した撮像装置
(例えば、画像取込み用のCCDカメラ)に用いられ、
広い画角を確保するとともに、小型軽量化を図ることを
可能とした3枚レンズ構成の撮像レンズに関する。
例えば、携帯型のコンピュータやテレビ電話等に搭載す
るためのCCD、CMOS等の撮像素子を利用したカメ
ラ、例えば、CCDカメラの需要が著しく高まってい
る。このようなCCDカメラは、限られた設置スペース
に搭載する必要があることから、小型であり、かつ、軽
量であることが望まれている。そのため、このようなC
CDカメラに用いられる撮像レンズも、同様に、小型軽
量であることが要求されている。
ら、1枚のレンズを用いた1枚構成のレンズ系や2枚の
レンズを用いた2枚構成のレンズ系が用いられている。
の小型軽量化には極めて有利であるものの、近年、撮像
レンズに要求される高画質、高解像度化には適していな
いという問題がある。
た3枚構成のレンズ系を用い、これにより、高画質、高
解像度化に対応することが行なわれている。
真カメラの分野においては長い歴史があり、種々の構成
の光学系レンズが開発されてきている。
ンズ系は、レンズ径が大きく、しかも、焦点距離が長い
ことから、これをそのままの形状で縮小して撮像素子用
の撮像レンズとして適用したとしても、レンズの中心厚
やフランジ部分が極端に薄くなってしまったり、射出瞳
が像面に近くなりすぎたり、バックフォーカス距離が短
くなってしまう等の多くの不具合が生じ、そのまま適用
することは不可能であった。
構成の撮像レンズが開発されており、このような撮像レ
ンズとして、例えば、物体側から、この物体側の第1面
を凸面に形成してなる負のパワーを持つレンズ、負のパ
ワーを持つレンズ、正のパワーを持つレンズを順次配列
したものがある。
来の撮像レンズにおいては、第1レンズの第1面を凸面
に形成しているので、バックフォーカス距離を大きく確
保することができず、色収差を中心とする各収差を適正
に補正することができず、さらに、像面から射出瞳まで
の距離を大きく確保することが困難であり、テレセント
リック性を確保することができないという問題を有して
いる。
で、広い画角を確保し、所望の光学性能を維持しつつ、
バックフォーカス距離を十分に確保することができると
ともに、高いテレセントリック性を確保することがで
き、しかも、各収差を良好に補正することができ、容易
に製造することのできる撮像レンズを提供することを目
的とするものである。
請求項1に記載の発明に係る撮像レンズは、物体側か
ら、光軸近傍において物体側に凹面が形成された正のパ
ワーを持つ第1レンズと、絞りと、負のパワーを持つ第
2レンズと、正のパワーを持つ第3レンズとを順次配列
し、さらに、前記第1レンズの物体側の第1面の中心曲
率半径|r 1 |が、光学系全体の焦点距離fl以下であ
ることを特徴とするものである。
1レンズを、光軸近傍において物体側に凹面が形成され
た正のパワーを持つレンズとしているので、所望の光学
性能を維持するとともに、広い画角を確保しつつ、バッ
クフォーカス距離を十分に確保することができるととも
に、像面から射出瞳までの距離を確保して高いテレセン
トリック性を確保することができ、しかも、光学系全体
の小型化を図ることができ、容易に製造することができ
る。また、絞りを第1レンズと第2レンズとの間に配置
することにより、絞りを第1レンズより物体側に配置す
る場合に比較して、フレア等の原因となる軸外光束の不
要光を効果的に補正、除去することができる。さらに、
前記第1レンズの物体側の第1面の中心曲率半径|r 1
|が、前記条件を満足することにより、バックフォーカ
ス距離を大きく確保することができるとともに、光学系
全体の小型化を図りつつ、より一層の広画角化、短焦点
化を実現することができる。
いて、前記第1レンズと第2レンズとの間の中間地点よ
り第1レンズ寄りに前記絞りを配設したことを特徴とす
るものである。
りを前記の位置に配設するようにしているので、撮像面
から射出瞳までの距離を十分に確保しつつ、各レンズ、
特に第3レンズの大型化を防止することができる。
1または請求項2において、少なくとも前記第2レンズ
の第1面を非球面形状に形成したことを特徴とするもの
である。
2レンズの物体側の第1面を非球面形状に形成するよう
にしているので、この第2レンズにより効果的に各収差
の補正を行なうことができる。
請求項3のいずれかにおいて、前記第2レンズを光軸近
傍において物体側に凹面が形成された負のパワーを持つ
レンズとしたことを特徴とするものである。
2レンズの物体側の面(第1面)を凹面としているの
で、軸上色収差を中心とした各収差を良好に補正するこ
とができ、光学系の全長を短くしつつ、射出瞳位置を像
面側から遠くすることができ、高いテレセントリック性
を確保することができる。さらに、第2レンズを偏心に
対して強くすることができ、容易に製造することが可能
となる。
1から請求項3のいずれかにおいて、前記第2レンズを
光軸近傍において物体側に凸面が形成された負のパワー
を持つレンズとしたことを特徴とするものである。
2レンズの物体側の面(第1面)を凸面としているの
で、この面を凹面とした場合に比較して、ある程度高い
テレセントリック性を確保しながら、光学系全体のより
一層の小型化を図ることができる。
ら図11を参照して説明する。
を示したもので、本実施形態の撮像レンズは、物体側か
ら、光軸近傍において物体側に凹面が形成された正のパ
ワーを持つ第1レンズ1と、負のパワーを持つ第2レン
ズ2と、正のパワーを持つ第3レンズ3とを順次配列し
てなり、これら各第1レンズ1、第2レンズ2および第
3レンズ3のうち、少なくとも前記第2レンズ2の物体
側に位置する第1面が非球面形状に形成されている。
の間には、絞り4が配設されており、本実施形態におい
ては、前記絞り4は、第1レンズ1と第2レンズ2との
間の中心点より物体側寄りに配置されている。
量制限板5が配設されており、第3レンズ3の第2面側
には、撮像素子としてのCCDが実装されている。な
お、符号6は、CCDの撮像面を示している。
Dの撮像面6の保護等の目的で、第3レンズ3の第2面
とCCDの撮像面6との間に、必要に応じてカバーガラ
スを配置する場合もある。また、カバーガラスに代え
て、あるいはカバーガラスに加えてローパスフィルタ等
を配置してもよい。
は、バックフォーカス距離は、次の条件を満たすことが
好ましいとされている。
ォーカス距離である。
距離Bfが0.5flより小さいと、各種フィルタ等を
挿入することができなくなり、バックフォーカス距離B
fが1.2flより大きいと、光学系全体が大型化して
しまうためである。
は、光軸近傍において物体側に凹面が形成された正のパ
ワーを持つレンズとされており、これにより、前記式
(1)を満たすように、バックフォーカス距離を大きく
確保することができるようになっている。
満たすようになっている。 (2)|r1 |≦fl ただし、r1 は第1レンズ1の物体側の第1面の中心曲
率半径、flは光学系全体の焦点距離である。
ックフォーカス距離を大きく確保することができるとと
もに、光学系全体の小型化を図ることができるための条
件であり、この式(2)を満足するように第1レンズ1
の第1面の中心曲率半径を規定することにより、バック
フォーカス距離を確保することができるとともに、広画
角化、短焦点化を図ることができる。
を第1レンズ1と第2レンズ2との間の中間地点より第
1レンズ1寄りに配置するようにしているので、撮像面
から射出瞳までの距離を十分に確保しつつ、各レンズ
1,2,3、特に第3レンズ3の大型化を防止すること
ができる。また、絞り4を第1レンズ1と第2レンズ2
との間に配置することにより、絞り4を第1レンズ1よ
り物体側に配置する場合に比較して、フレア等の原因と
なる軸外光束の不要光を効果的に補正、除去することが
できる。
レンズ2の物体側の第1面が非球面形状に形成されてお
り、この第2レンズ2の第1面は、凹面、あるいは凸面
のいずれであってもよい。このように、第2レンズ2の
物体側の第1面を非球面形状に形成することにより、こ
の第2レンズ2により効果的に各収差の補正を行なうこ
とができる。
は、軸上色収差を中心とした各収差を良好に補正するこ
とができ、光学系の全長を短くしつつ、射出瞳位置を像
面側から遠くすることができ、高いテレセントリック性
を確保することができる。さらに、第2レンズ2を偏心
に対して強くすることができ、容易に製造することが可
能となる。
場合には、この第1面を凹面とした場合に比較して、あ
る程度高いテレセントリック性を確保しながら、光学系
全体のより一層の小型化を図ることができる。これは、
第2レンズ2の第1面を凸面とすることにより、第3レ
ンズ3の有効径を小さくすることが可能となり、これに
より、光学系全体の小型化を図ることができるためであ
る。
系全体の焦点距離flとは、次の条件を満たすようにな
っている。 (3)fl<f1 このような関係としておけば、撮像レンズとしての実用
上十分なバックフォーカス距離を確保することができ
る。
各レンズ1,2,3を上述したように構成することによ
り、所望の光学性能を維持しながら、バックフォーカス
距離を十分に確保することができるとともに、像面から
射出瞳までの距離を確保して高いテレセントリック性を
確保することができ、しかも、光学系全体の小型化を図
ることができ、容易に製造することができる。
の対角長を10mm以下とした広角光学系に極めて好適
である。
1を参照して説明する。
全体の焦点距離、f1 は第1レンズ1の焦点距離、f2
は第2レンズ2の焦点距離、f3 は第3レンズ3の焦点
距離、FはFナンバー、2ωは対角画角、rは各レンズ
面の曲率半径、dはレンズ厚または空気間隔、ndは屈
折率、νdはアッベ数を示す。
にZ軸、光軸からの高さをxとし、光の進行方向を正と
し、k、a、b、cを非球面係数としたとき次式で表し
ている。
示したもので、この第1実施例は前記図1に示す構成の
撮像レンズであり、本実施例においては、第1レンズ1
および第3レンズ3をノルボネン系の樹脂材料により、
また、第2レンズ2をフルオレン系の樹脂材料により形
成するとともに、第2レンズ2の物体側の面を凹面に形
成するようにしたものである。この第1実施例の撮像レ
ンズは以下の条件に設定されている。
り、各種フィルタ等を挿入するのに十分なバックフォー
カス距離を確保することができるものであった。
の曲率半径r1 は−3.936、光学系全体の焦点距離
flは4.506であり、前記(2)式を満足するもの
であった。
面収差、非点収差、歪曲収差を図3に示す。
差、歪曲収差のいずれもほぼ満足できる値となり、十分
な光学特性を得ることができることがわかる。 <実施例2>図4は本発明の第2実施例を示したもの
で、この第2実施例は前記図1に示す構成の撮像レンズ
であり、本実施例においては、実施例1のものに代えて
第1レンズ1および第3レンズ3をより安価な樹脂であ
るPMMAにより形成するとともに、第2レンズ2の物
体側の面(第1面)を凹面に形成するようにしたもので
ある。この第2実施例の撮像レンズは以下の条件に設定
されている。
り、各種フィルタ等を挿入するのに十分なバックフォー
カス距離を確保することができるものであった。
の曲率半径r1 は−4.109、光学系全体の焦点距離
flは4.505であり、前記(2)式を満足するもの
であった。
面収差、非点収差、歪曲収差を図5に示す。
差、歪曲収差のいずれもほぼ満足できる値となり、十分
な光学特性を得ることができることがわかる。 <実施例3>図6は本発明の第3実施例を示したもの
で、この第3実施例は前記図1に示す構成の撮像レンズ
であり、本実施例においては、各レンズ1,2,3の材
質は実施例1のものと同様であり、第2レンズ2の物体
側の面(第1面)を凹面に形成するとともに、第2レン
ズ2の像面側の面(第2面)も凹面に形成するようにし
たものである。この第3実施例の撮像レンズは以下の条
件に設定されている。
り、各種フィルタ等を挿入するのに十分なバックフォー
カス距離を確保することができるものであった。
の曲率半径r1 は−4.043、光学系全体の焦点距離
flは4.504であり、前記(2)式を満足するもの
であった。
面収差、非点収差、歪曲収差を図7に示す。
差、歪曲収差のいずれもほぼ満足できる値となり、十分
な光学特性を得ることができることがわかる。 <実施例4>図8は本発明の第4実施例を示したもの
で、この第4実施例は前記図1に示す構成の撮像レンズ
であり、本実施例においては、各レンズ1,2,3の材
質は実施例1のものと同様であり、第2レンズ2の物体
側の面(第1面)を凸面に形成するようにしたものであ
る。この第4実施例の撮像レンズは以下の条件に設定さ
れている。
り、各種フィルタ等を挿入するのに十分なバックフォー
カス距離を確保することができるものであった。
の曲率半径r1 は−3.300、光学系全体の焦点距離
flは4.601であり、前記(2)式を満足するもの
であった。
面収差、非点収差、歪曲収差を図9に示す。
差、歪曲収差のいずれもほぼ満足できる値となり、十分
な光学特性を得ることができることがわかる。 <実施例5>図10は本発明の第5実施例を示したもの
で、この第5実施例は前記図1に示す構成の撮像レンズ
であり、本実施例においては、第4実施例と同様に、第
2レンズ2の物体側の面(第1面)を凸面に形成すると
ともに、この第2レンズ2をフルオレン系の樹脂材料に
代えてポリカーボネートにより形成するようにしたもの
である。この第5実施例の撮像レンズは以下の条件に設
定されている。
り、各種フィルタ等を挿入するのに十分なバックフォー
カス距離を確保することができるものであった。
の曲率半径r1 は−3.035、光学系全体の焦点距離
flは4.613であり、前記(2)式を満足するもの
であった。
面収差、非点収差、歪曲収差を図11に示す。
差、歪曲収差のいずれもほぼ満足できる値となり、十分
な光学特性を得ることができることがわかる。
されるものではなく、必要に応じて種々変更することが
可能である。
に係る撮像レンズは、第1レンズを、光軸近傍において
物体側に凹面が形成された正のパワーを持つレンズとし
ているので、所望の光学性能を維持するとともに広い画
角を確保しつつ、バックフォーカス距離を十分に確保す
ることができるとともに、像面から射出瞳までの距離を
確保して高いテレセントリック性を確保することがで
き、しかも、光学系全体の小型化を図ることができ、容
易に製造することができる。また、絞りを第1レンズと
第2レンズとの間に配置することにより、絞りを第1レ
ンズより物体側に配置する場合に比較して、フレア等の
原因となる軸外光束の不要光を効果的に補正、除去する
ことができる。さらに、式の条件を満足することによ
り、バックフォーカス距離を大きく確保することができ
るとともに、光学系全体の小型化を図りつつ、より一層
の広画角化、短焦点化を図ることができる。
ンズと第2レンズとの間の中間地点より第1レンズ寄り
に配設するようにしているので、撮像面から射出瞳まで
の距離を十分に確保しつつ、各レンズ、特に第3レンズ
の大型化を防止することができる。
ンズの物体側の第1面を非球面形状に形成するようにし
ているので、この第2レンズにより効果的に各収差の補
正を行なうことができる。
物体側の面(第1面)を凹面としているので、軸上色収
差を中心とした各収差を良好に補正することができ、光
学系の全長を短くしつつ、射出瞳位置を像面側から遠く
することができ、高いテレセントリック性を確保するこ
とができる。さらに、第2レンズを偏心に対して強くす
ることができ、容易に製造することが可能となる。
ンズの物体側の面(第1面)を凸面としているので、こ
の面を凹面とした場合に比較して、ある程度高いテレセ
ントリック性を確保しながら、光学系全体のより一層の
小型化を図ることができる等の効果を奏する。
す概略構成図
構成図
曲収差を示す説明図
構成図
曲収差を示す説明図
構成図
曲収差を示す説明図
構成図
曲収差を示す説明図
略構成図
差、歪曲収差を示す説明図
Claims (5)
- 【請求項1】 物体側から、光軸近傍において物体側に
凹面が形成された正のパワーを持つ第1レンズと、絞り
と、負のパワーを持つ第2レンズと、正のパワーを持つ
第3レンズとを順次配列し、さらに、前記第1レンズは、 |r 1 |≦fl ただし、 r 1 :第1レンズの物体側の面(第1面)の中心曲率半
径 fl:光学系全体の焦点距離 の条件を満足する ことを特徴とする撮像レンズ。 - 【請求項2】 前記第1レンズと第2レンズとの間の中
間地点より第1レンズ寄りに前記絞りを配設したことを
特徴とする請求項1に記載の撮像レンズ。 - 【請求項3】 少なくとも前記第2レンズの第1面を非
球面形状に形成したことを特徴とする請求項1または請
求項2に記載の撮像レンズ。 - 【請求項4】 前記第2レンズを光軸近傍において物体
側に凹面が形成された負のパワーを持つレンズとしたこ
とを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載
の撮像レンズ。 - 【請求項5】 前記第2レンズを光軸近傍において物体
側に凸面が形成された負のパワーを持つレンズとしたこ
とを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載
の撮像レンズ。
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