JP3485347B2 - 自動注入弁 - Google Patents

自動注入弁

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JP3485347B2
JP3485347B2 JP07318294A JP7318294A JP3485347B2 JP 3485347 B2 JP3485347 B2 JP 3485347B2 JP 07318294 A JP07318294 A JP 07318294A JP 7318294 A JP7318294 A JP 7318294A JP 3485347 B2 JP3485347 B2 JP 3485347B2
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克政 藤井
裕二 中里
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株式会社東京ダイス
エスティエンジニアリング有限会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばインク、シーラ
ント、ペンキ等の各種の流動体を容器に充填するのに好
適な自動注入弁に係り、特に、液垂れを防止しつつ液体
の吐出状態と停止状態とを選択的に切換えることのでき
る自動注入弁に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、工場で連続的に大量に生産され
るインク、シーラント、ペンキ等の各種の液体は、オー
トガン等と称される自動注入弁を用いて石油缶やペール
缶等の各種の容器に充填されている。
【0003】以下、この種の従来の自動注入弁の一例に
ついて図9および図10により説明する。
【0004】図9および図10は従来の自動注入弁を示
すものであり、図9は停止位置を示す要部の縦断面図で
あり、図10は吐出位置を示す要部の縦断面図である。
【0005】図9および図10に示すように、従来の自
動注入弁1は、略円筒形状に形成されたケース部材2を
有している。このケース部材2は、基端側に位置するケ
ース本体2aと先端側に位置するノズル体2bとを軸方
向に接続して構成されている。
【0006】前記ケース本体2a内には、軸方向に延在
する本体貫通孔3が穿設されており、この本体貫通孔3
の基端側に位置する上端内には、環状に形成されたVパ
ッキン等の周知の密封装置4が装着されており、先端側
に位置する下端内には、略環状に形成されたスリーブ5
が装着されている。さらに、ケース本体2aには、本体
貫通孔3の密封部材4とスリーブ5との間に連通するよ
うにして、外周面から本体貫通孔3に向かって軸心方向
に貫通する供給ポート6が穿設されており、この供給ポ
ート6には、図示しない液体供給管が接続されている。
また、ケース部材2の上端部の外周面には、径方向に延
出されたフランジ部2cが固着されている。
【0007】前記ノズル体2b内には、軸方向に延在す
るノズル貫通孔7が穿設されている。このノズル貫通孔
7は、基端側に位置し本体貫通孔3とほぼ同一寸法とさ
れた大径部7aと、先端側に位置する小径部7bとがロ
ート状に形成された段状部7cを介して接続されてお
り、この小径部7bが吐出口8になっている。
【0008】前記ケース部材2の上方には、駆動手段と
して空気圧等により軸方向に往復移動自在とされた駆動
軸9aを有する周知の駆動シリンダ9が、ケース部材2
のフランジ部2cの上面に立設された適宜な複数のステ
ー10により支持されるようにして配設されている。こ
の駆動シリンダ9の駆動軸9aの先端は、ケース本体2
aの本体貫通孔3に対向するようにして配設されてお
り、後述するロッド部材11の上端が取着されるように
なっている。
【0009】前記ケース部材2内には、ケース部材2の
内径寸法より小径とされたロッド部材11が、スリーブ
5の内孔5aに摺動し得るようにして挿入されており、
軸方向に相対移動自在とされている。このロッド部材1
1の基端側に位置する上端は、前記駆動シリンダ9の駆
動軸9aの先端に取着されており、ロッド部材11の先
端は、ケース部材2のノズル体2b内に位置するように
なっている。そして、駆動シリンダ9を稼動することに
より、ロッド部材11の先端が吐出口8から後退した図
9に示す停止位置と、ロッド部材11の先端が吐出口8
に接近した図10に示す吐出位置との2位置を選択的に
切換し得るように往復動自在とされている。さらに、ケ
ース部材2の内周面とロッド部材11の外周面との隙間
は、スリーブ5を境界として軸方向上方側(密封部材4
側)に位置し外部に対して密閉された供給側連通室12
と、スリーブ5を境界として軸方向下方側(吐出口8
側)に位置し吐出口8を介して外部に対して連通する吐
出側連通室13とに軸方向に分割されている。また、ロ
ッド部材11には、前記ロッド部材11の相対移動によ
り供給側連通室12と吐出側連通室13とを吐出位置に
おいて連通し、停止位置において遮断する液体通路14
が形成されている。
【0010】すなわち、図9に示す停止状態において
は、ロッド部材11は、駆動シリンダ9の稼動により後
退位置に位置し、液体通路14の排出口14aがスリー
ブ5の内孔5aにより覆われるようにして閉塞され、ケ
ース部材2の供給ポート6から供給側連通室12に供給
された液体(図示せず)が吐出側連通室13へ移動する
のを停止し得るようになっており、また、図10に示す
吐出状態においては、駆動シリンダ9の稼動により前進
位置に位置し、液体通路14の排出口14aが吐出側連
通室13と連通され、ケース部材2の供給ポート6から
供給側連通室12に供給された液体が図において矢印に
て示すように吐出側連通室14へ移動して吐出口8から
吐出し得るように形成されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来の自動注入弁1においては、駆動シリンダ9をも
ってロッド部材11を停止位置または吐出位置に選択的
に切換えることにより、液体の吐出を停止したり、液体
を吐出させたりすることはできるものの、吐出口8が大
気に対して常に開放(連通)されており、自動注入弁の
ロッド部材11を吐出位置から停止位置に切換えて長時
間保持した場合に、図9に示すように、吐出側連通室1
3内に液体15が付着して残留し、停止状態にもかかわ
らず時間の経過とともに吐出口8から液体15が漏れ落
ちるという液垂れが生じるという問題点があった。この
液体15の液垂れは、例えば、高粘度のものや、例え
ば、マヨネーズ、オフセット用インク等の高粘度材料で
ありながら粘弾性に乏しく、重力により流動し続けるも
のほど顕著に生じるという問題点があった。
【0012】本発明はこれらの点に鑑みてなされたもの
であり、吐出位置から停止位置に切換えて長時間保持し
た場合の液垂れを防止することのできる自動注入弁を提
供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ため請求項1に記載の本発明の自動注入弁は、筒状に形
成されたケース部材と、このケース部材内に軸方向に相
対移動自在に挿入されたロッド部材とを有する自動注入
弁において、前記ロッド部材に、外部から供給口を介し
て供給される液体を当該ロッド部材の先端面を除く位置
に設けた吐出口から吐出自在とする液体通路を形成する
とともに、前記吐出口より先端側の前記ロッド部材に、
前記ケース部材の内周面と接合することにより流体通路
の吐出口を閉塞するシール部を形成し、前記ケース部材
に液体の供給ポートを形成するとともに、吐出位置にお
いてこの供給ポートに前記液体通路の供給口を連通さ
せ、前記ケース部材の内周面およびロッド部材の外周面
の少なくとも一方に、外部に対して密閉され、かつ、前
記供給ポートおよび供給口の両者に連通しうる液体連通
室を形成したことを特徴としている。
【0014】
【0015】
【0016】 また、請求項に記載の本発明の自動注
入弁は、筒状に形成されたケース部材と、このケース部
材内に軸方向に相対移動自在に挿入されたロッド部材と
を有する自動注入弁において、前記ケース部材に外部か
ら内部へ連通する液体の供給ポートを形成し、前記ロッ
ド部材の先端面を除く位置に吐出口を形成し、前記吐出
口より先端側の前記ロッド部材に、前記ケース部材の内
周面と接合することにより流体流路の吐出口を閉塞する
シール部を形成し、前記ケース部材の内周面およびロッ
ド部材の外周面の少なくとも一方に、外部に対して密閉
され、かつ、前記供給ポートに連通しうる供給側連通室
を形成し、前記ケース部材の内周面に、前記吐出口に連
通しうる吐出側連通室を前記供給側連通室に対し前記ロ
ッド部材の軸方向に間隔を隔てて形成するとともに、前
記ロッド部材に、ロッド部材の相対移動により前記供給
側連通室と吐出側連通室とを選択的に連通または遮断す
る供給側液体通路と、前記ロッド部材の相対移動により
前記吐出側連通室と吐出口とを選択的に連通または遮断
する吐出側液体通路とを前記ロッド部材の軸方向に間隔
を隔てて形成し、かつ、前記ロッド部材の相対移動によ
り前記吐出口が閉塞状態となった場合に、供給側連通室
と吐出側連通室とを遮断するとともにこの位置において
前記吐出口と連通する吐出側連通室内が負圧となるよう
に形成したことを特徴としている。
【0017】
【作用】請求項1に記載の本発明の自動注入弁によれ
ば、吐出口より先端側に設けたケース部材と接合するシ
ール部により、吐出口を閉塞することができる。また、
ケース部材に液体の供給ポートを形成するとともに、吐
出位置においてこの供給ポートに液体通路の供給口を連
通させることにより、液体の流動抵抗を低減することが
できる。さらに、液体連通室を設けることにより、液体
の流動抵抗をより低減することができる。
【0018】
【0019】
【0020】 請求項に記載の本発明の自動注入弁に
よれば、停止位置において吐出口が収納される吐出側連
通室を負圧とすることにより、吐出口からの液垂れをよ
り確実に防止することができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例により説明
する。
【0022】図1および図2は本発明に係る自動注入弁
の第1実施例を示すものであり、図1は吐出位置を示す
全体の縦断面図であり、図2は停止位置を示す要部の拡
大縦断面図である。
【0023】図1および図2に示すように、本実施例の
自動注入弁16は、略円筒形状に形成されたケース部材
17を有しており、このケース部材17の内部には、軸
方向に延在する貫通孔18が穿設されている。そして、
ケース部材17の上端部の外周面には、径方向に延出さ
れたフランジ部19が固着されている。このフランジ部
19はケース部材17と一体であってもよい。また、貫
通孔18の上端内には、貫通孔18より大径とされた環
状の密封装置装着部20が形成されており、この密封装
置装着部20の図において下方に示す奥側には、Yパッ
キン、Uパッキン、往復動用オイルシール等からなる2
個の周知の密封装置21が軸方向に並んで装着されてい
る。そして、密封装置装着部20の図において上方に示
す軸端側には、環状のパッキンナット22が、その上端
を突出するようにして螺着されている。このパッキンナ
ット22の内部には、下端側に装着したウエブワッシャ
23およびパッキンナット22の上部に突出するように
してパッキンナット22の上端側に螺着された略環状の
アダプタ24により軸方向に挟持されるようにしてVパ
ッキン等からなる周知の密封装置21aが装着されてい
る。また、パッキンナット22の外周面にはOリング等
からなる密封装置21bが装着されており、この密封装
置21bに支持されるようにしてウエットカップ25が
装着されている。
【0024】前記ケース部材17の上方には、駆動手段
として空気圧、油圧等により軸方向に往復移動自在とさ
れた駆動軸26aを有する周知の駆動シリンダ26が、
ケース部材17のフランジ部19の上面に立設されたタ
イロッド等からなる適宜な支持部材27により支持され
るようにして配設されている。この駆動シリンダ26の
駆動軸26aの先端は、ケース部材17の貫通孔18に
対向するようにして配設されており、後述するロッド部
材28の上端が取着されている。また、駆動シリンダ2
6は、タイマー等により自動的に通路が2方向に切り換
わる2方向切換弁等からなる適宜な制御部(図示せず)
により、駆動軸26aを前進させた図1に示す吐出位置
と、駆動軸26aを後退させた図2に示す停止位置との
2位置を所望のタイミングで自動的に選択的に取り得る
ようになっている。
【0025】前記ケース部材17内には、ケース部材1
7の貫通孔18内を軸方向に摺動し得るロッド部材28
が挿入されている。このロッド部材28の上端は、前記
駆動シリンダ26の駆動軸26aの先端に取着されてい
る。そして、駆動シリンダ26を稼動させることによ
り、ロッド部材28の先端がケース部材17の先端から
突出した図1に示す吐出位置と、ロッド部材28の先端
がケース部材17の貫通孔18内に収納された図2に示
す停止位置との2位置を選択的に切換し得るように往復
動自在とされている。また、ロッド部材28の先端面近
傍の外周面には、適宜な形状の吐出口29が形成されて
おり、この吐出口29は、吐出位置においてケース部材
17の先端側の外部に位置して外部に開放され、停止位
置においてケース部材17の貫通孔18内に収納可能と
されている。そして、この吐出口29内には、ロッド部
材28のケース部材17より上方に設け外部に開放され
た供給口30に連通する液体通路31の一端が接続され
ている。さらに、ロッド部材28の先端面を除く吐出口
29より先端側の外周面には、ケース部材17の貫通孔
18と接合することにより液体通路31の吐出口29を
閉塞し得るシール部32が形成されている。つまり、吐
出口29は、吐出位置において外部に開放され、停止位
置においてケース部内に収納されるように形成されてい
る。また、液体通路31の供給口30には、図示しない
液体供給管が接続されている。
【0026】なお、本実施例においては、ケース部材1
7に対してロッド部材28が軸方向に往復移動するよう
に構成されているが、ロッド部材28に対してケース部
材17が往復移動する構成としてもよく、何れか一方が
他方に対して軸方向に相対的に移動自在な構成であれば
よい。さらに、供給口30および吐出口29としては、
軸心方向に貫通する複数の貫通孔(図示せず)を径方向
に放射状に設けた構成としてもよく、特に、本実施例の
構成に限定されるものではない。
【0027】また、図において破線にて示すように、前
記シール部32の軸方向略中央部に、Oリング、Xリン
グ、Uパッキン、往復動用オイルシール等の適宜な密封
装置21cを必要に応じて装着するようにしてもよい。
この密封装置21cを設けることにより、低粘度の液体
(図示せず)を用いた場合のシール部32の密封性能を
向上させるとともに、安定した密封性能をより長期間に
亘り保持させることができる。さらに、ケース部材17
と接合するシール部32に複数の環状溝(図示せず)を
形成してシール部32の密封性能を向上させるようにし
てもよい。
【0028】また、本実施例においては、ロッド部材2
8の軸方向を垂直配置と称される重力方向に配置した
が、必要に応じて、ロッド部材28の軸方向を水平配置
と称される重力方向に対して直交する方向に配置して使
用することもできる。
【0029】つぎに、前述した構成からなる本実施例の
作用について説明する。
【0030】本実施例の自動注入弁16は、駆動シリン
ダ26の作動状態をタイマー等からなる制御機器(図示
せず)により自動的に所望のタイミングで制御する(切
換える)ことにより、吐出位置と停止位置とを切換え
て、液体供給管(図示せず)からロッド部材28の供給
口30に供給された所望の液体を吐出口29から吐出し
たり、その吐出を停止させたりすることができる。
【0031】更に詳しく説明すると、吐出位置において
は、図1に示すように、駆動シリンダ26の駆動軸26
aおよびロッド部材28が、図において下方に示す前進
位置に位置している。そして、ロッド部材28の吐出口
29は、ケース部材17の先端側から外部に突出され開
放されている。これにより、ロッド部材28の供給口3
0に接続した図示しない液体供給管から供給された所望
の液体は、図1において矢印にて示すように、ロッド部
材28に形成された液体通路31を通って吐出口29か
ら吐出され、吐出口29の下方に配置された適宜な容器
(図示せず)に収納(充填)される。
【0032】ついで、所定のタイミングにて駆動シリン
ダ26を逆方向(後退方向)に動作させる。すると、ロ
ッド部材28は、駆動シリンダ26の駆動軸26aに連
動して図において上方側へ向かってケース部材17の貫
通孔18内を摺動するようにして後退を開始する。そし
て、ロッド部材28の後退運動により、吐出口29は徐
々にケース部材17の貫通孔18内に収納されるととも
に、ロッド部材28のシール部32がケース部材17の
貫通孔18と接合して貫通孔18に付着した液体を掻き
取るようにして貫通孔18内に収納され、液体の吐出口
29からの吐出が停止され、図2に示す停止位置とされ
る。
【0033】すなわち、ロッド部材28の先端部がケー
ス部材17の貫通孔18内に収納されることにより、ロ
ッド部材28の吐出口29が貫通孔18内に位置して閉
塞され、ロッド部材28の供給口30から供給されて液
体通路31を通って吐出口29に位置した液体の吐出が
停止される。
【0034】なお、液体が吐出口29からロッド部材2
8の外周面とケース部材17の貫通孔18との間に何ら
かの原因により漏洩した場合には、ケース部材17の上
方に設けた各密封部材21、21aと、ロッド部材28
の先端側に設けたシール部32により外部への漏洩を確
実に防止することができる。
【0035】また、吐出口29が確実に閉塞されている
ので、従来と異なり、吐出位置から停止位置に切換えて
長時間保持した場合に、時間の経過とともに吐出口29
から液体が漏れ落ちるという液垂れを確実に防止するこ
とができる。
【0036】つぎに、容器を交換して、所定のタイミン
グにて駆動シリンダ26を正方向(前進方向)に動作さ
せる。すると、ロッド部材28は、駆動シリンダ26の
駆動軸26aに連動して図において下方側へ向かってケ
ース部材17の貫通孔18内を摺動するようにして前進
を開始し、図1に示す吐出位置に復帰する。
【0037】以上のように本実施例によれば、駆動シリ
ンダ26の動作を所定のタイミングで自動的に切換える
ことにより、液体の吐出と停止を自動的に切換えるとと
もに、吐出位置から停止位置に切換えて、長時間保持し
た場合の液体の液垂れを確実に防止することができる。
【0038】また、本実施例の自動注入弁16は、吐出
位置と停止位置とを繰り返し切換える毎に、ロッド部材
28のシール部32が貫通孔18と摺動するようにして
ケース内部に収納されるので、吐出位置においてシール
部32近傍のロッドの外周面に付着した液体は、ロッド
部材28の停止位置への移動時に掻き落とされ、シール
部32を清浄に保持することができる。
【0039】なお、ケース部材17を、固定配置したロ
ッド部材28に対して軸方向に往復移動する構成とする
ことにより、吐出口29の位置を常に所定の位置に保持
させることができる。
【0040】図3および図4は本発明に係る自動注入弁
の第2実施例を示すものであり、図3は吐出位置を示す
要部の縦断面図であり、図4は停止位置を示す要部の縦
断面図である。
【0041】本実施例の自動注入弁16aは、ロッド部
材28の供給口30がケース部材17の貫通孔18内に
位置するように形成されており、この供給口30に液体
を供給するように、ケース部材17の外周面に吐出位置
において供給口30に連通する供給ポート33を形成
し、この供給ポート33に図示しない液体供給管を接続
したものである。すなわち、この自動注入弁16aは、
吐出状態において、液体をケース部材17の貫通孔18
に連通するロッド部材28の供給口30に供給可能とし
たものである。その他の構成は、前述した第1実施例と
同様とされている。
【0042】このような構成とすることにより、本実施
例は前述した第1実施例と同様の効果を奏するととも
に、液体通路31の軸方向の長さを短くすることがで
き、液体が液体通路31を通過するときの流動抵抗を低
減し、液体の吐出を円滑にすることができる。
【0043】図5および図6は本発明に係る自動注入弁
の第3実施例を示すものであり、図5は吐出位置を示す
要部の縦断面図であり、図6は停止位置を示す要部の縦
断面図である。
【0044】本実施例の自動注入弁16bは、ケース部
材17とロッド部材28との間、すなわちケース部材1
7の貫通孔18の内周面に、外部に対して密閉され、か
つ、供給ポート33および供給口30の両者に連通する
液体連通室34を形成したものである。その他の構成
は、前述した第2実施例と同様とされている。
【0045】このような構成とすることにより、本実施
例は前述した第2実施例と同様の効果を奏することがで
きる。そして、液体連通室34を設けることにより、液
体通路31の軸方向の長さを第2実施例よりさらに短く
することができるとともに、液体連通室34の断面積を
液体通路31の断面積より大きくすることができ、吐出
状態における液体の流動抵抗をより低減し、液体の吐出
をより円滑にすることができる。
【0046】なお、液体連通室34は、ケース部材17
の内周面およびロッド部材28の外周面の少なくとも一
方に形成されていればよく、特に、本実施例の構成に限
定されるものではない。
【0047】図7および図8は本発明に係る自動注入弁
の第4実施例を示すものであり、図7は吐出位置を示す
要部の縦断面図であり、図8は停止位置を示す要部の縦
断面図である。
【0048】本実施例の自動注入弁16cは、前述した
第3実施例における液体連通室34を供給ポート33お
よび供給口30側に位置する供給側連通室34aと吐出
口29側に位置する吐出側連通室34bとに軸方向に分
割するとともに、液体通路31をロッド部材28の相対
移動により供給側連通室34aと吐出側連通室34bと
を連通または遮断する供給側液体通路31aと、吐出側
連通室34bと吐出口29とを連通する吐出側液体通路
31bとに軸方向に分割し、かつ、ロッド部材28の相
対移動によりロッド部材28が停止位置となった場合
に、供給側連通室34aと吐出側連通室34bとを遮断
するとともに吐出側連通室34b内が負圧となるように
形成したものである。
【0049】更に詳しく説明すると、本実施例において
は、ケース部材17は、基端側(駆動シリンダ26側)
に位置するケース本体17aと先端側に位置するノズル
体17bとを軸方向に接続して構成されている。このケ
ース本体17a内には、前述した実施例と同様に軸方向
に延在する貫通孔18が穿設されており、この貫通孔1
8の先端側に位置する下端内には、略環状に形成された
軸受を兼ねたスリーブ35が装着されている。そして、
ケース本体17aには、貫通孔18に装着された密封部
材21とスリーブ35との間に連通するようにして、外
周面から貫通孔18に向かって軸心方向に貫通する供給
ポート33が穿設されており、この供給ポート33に
は、図示しない液体供給管が接続されている。また、ス
リーブ35の内孔35aの先端側角部には、円錐台形状
の斜面が形成されバルブシート36とされている。そし
てノズル体17b内には、軸方向に延在するノズル貫通
孔37が穿設されている。このノズル貫通孔37は、基
端側に位置し貫通孔18とほぼ同一寸法とされた大径部
37aと、先端側に位置する小径部37bとがロート状
に形成された接続部37cを介して接続されている。
【0050】そして、本実施例のケース部材17内に
は、ケース部材17の内径寸法より小径とされたロッド
部材28が、スリーブ35の内孔35aに摺動し得るよ
うにして挿入されており、ケース部材17の内周面とロ
ッド部材28の外周面との隙間は、スリーブ35を境界
として軸方向上方側(密封部材21側)に位置する供給
側連通室34aと、スリーブ35を境界として軸方向下
方側(吐出口29側)に位置する吐出側連通室34bと
に軸方向に分割されている。
【0051】さらに、本実施例の液体通路31は、ロッ
ド部材28の往復移動により供給側連通室34aと吐出
側連通室34bとを吐出位置において連通し、停止位置
において遮断する供給側液体通路31aと、吐出側連通
室34bと吐出口29とを常に連通する吐出側液体通路
31bとに軸方向に分割されている。
【0052】また、ロッド部材28の供給側液体通路3
1aと吐出側液体通路31bとの間の外周面には、停止
位置においてスリーブ35に形成したバルブシート36
に対して密着する円錐台形状のバルブ面38が設けられ
ている。
【0053】さらにまた、ロッド部材28は、供給側液
体通路31aが形成されるスリーブ35の内孔35aに
対して摺動し得る部位の径寸法が、吐出側液体通路31
bおよび吐出口29が形成されるノズル貫通孔37の小
径部37b対して摺動し得る部位の径寸法より大きく形
成されている。
【0054】すなわち、本実施例の自動注入弁16cに
よれば、ロッド部材28が吐出位置から停止位置に移動
する途中で、供給側液体通路31aの排出孔39がスリ
ーブ35の内孔35aにより閉塞された状態においてロ
ッド部材28のシール部32がノズル貫通孔37の小径
部37bと接合を開始し、排出孔39がスリーブ35の
内孔35aにより閉塞された状態を保持しつつ、スリー
ブ35に形成したバルブシート36にロッド部材28に
設けたバルブ面38が密着し、かつ、ロッド部材28の
シール部32がケース部材17のノズル体17b内に収
納された停止位置まで移動するようにされている。ま
た、ロッド部材28が吐出位置から停止位置に移動する
にしたがって、供給側液体通路31aが形成された断面
積の大きい大径の部位が供給側連通室34aに徐々に収
納されることにより、吐出側連通室34bの容積が徐々
に増加して、吐出側連通室34b内が負圧となる。
【0055】なお、本実施例のロッド部材28は、製造
を容易とするために、軸方向に複数に分割した構成とす
ることが好ましい。その他の構成は、前述した第3実施
例と同様とされている。
【0056】このような構成とすることにより、本実施
例は前述した第3実施例と同様の効果を奏するととも
に、ロッド部材28を吐出位置から停止位置に切換えた
場合に、吐出側連通室34b内を負圧とすることができ
るので、吐出位置から停止位置に切換えて、長時間保持
した場合の吐出側連通室34b内に残留した液体の液垂
れをより確実に防止することができる。さらに、仮に何
らかの原因により、多少の液垂れが発生した場合には、
漏洩しようとする液体を吐出側連通室34b内に吸引さ
せることもできる。また、停止位置において、バルブシ
ート36にバルブ面38を密着させることができるの
で、吐出側連通室34b内の負圧を長時間保持すること
ができるとともに、供給側連通室34aと吐出側連通室
34bとの遮断をより確実にすることができる。
【0057】また、前記各実施例に記載した自動注入弁
16、16a、16b、16cは、低粘度から高粘度ま
での広範囲の粘度の各種の液体、例えば、塗料、イン
ク、接着剤、潤滑油、食品等に適用することができる。
【0058】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、必要に応じて変更することができる。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載のよ
うに構成した本発明の自動注入弁によれば、吐出位置と
停止位置とを確実に切換えることができるとともに、吐
出位置において液体を吐出口から確実に吐出させ、停止
位置において吐出口を確実に閉塞して液体の外部への漏
洩を確実に防止するとともに、吐出位置から停止位置に
切換えて長時間保持した場合に時間の経過とともに吐出
口から液体が漏れ落ちるという液垂れを確実に防止する
ことができるという極めて優れた効果を奏する。さら
に、ケース部材に液体の供給ポートを形成するととも
に、吐出位置においてこの供給ポートに液体通路の供給
口を連通させることにより、液体通路の軸方向の長さを
短くすることができ、液体の流動抵抗を低減し、液体の
吐出を円滑にすることができるという極めて優れた効果
を奏する。さらにまた、流体通路の断面積より大きな断
面積を有する液体連通室を設けることにより、液体通路
の軸方向の長さをさらに短くし、吐出状態における液体
の流動抵抗をより低減し、液体の吐出をより円滑にする
ことができるという極めて優れた効果を奏する。
【0060】
【0061】 また、請求項に記載のように構成した
本発明の自動注入弁によれば、液体通路の軸方向の長さ
を短くすることができ、液体の流動抵抗を低減し、液体
の吐出を円滑にすることができるとともに、ロッド部材
を吐出位置から停止位置に切換えた場合に、吐出側連通
室内を負圧とすることができるので、吐出位置から停止
位置に切換えて、長時間保持した場合の吐出側連通室内
に残留した液体の液垂れをより確実に防止することがで
きるという極めて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動注入弁の第1実施例の吐出位
置を示す全体の縦断面図
【図2】本発明に係る自動注入弁の第1実施例の停止位
置を示す要部の縦断面図
【図3】本発明に係る自動注入弁の第2実施例の吐出位
置を示す要部の縦断面図
【図4】本発明に係る自動注入弁の第2実施例の停止位
置を示す要部の縦断面図
【図5】本発明に係る自動注入弁の第3実施例の吐出位
置を示す要部の縦断面図
【図6】本発明に係る自動注入弁の第3実施例の停止位
置を示す要部の縦断面図
【図7】本発明に係る自動注入弁の第4実施例の吐出位
置を示す要部の縦断面図
【図8】本発明に係る自動注入弁の第4実施例の停止位
置を示す要部の縦断面図
【図9】従来の自動注入弁の停止位置を示す要部の縦断
面図
【図10】従来の自動注入弁の吐出位置を示す要部の縦
断面図
【符号の説明】
16、16a、16b、16c 自動注入弁 17 ケース部材 18 貫通孔 21、21a、21b 密封装置 26 (駆動手段としての)駆動シリンダ 28 ロッド部材 29 吐出口 30 供給口 31 液体通路 32 シール部 34 液体連通室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−168477(JP,A) 実開 昭49−70520(JP,U) 実開 昭57−16067(JP,U) 実開 昭63−154497(JP,U) 実開 平4−119673(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16K 21/00 - 24/06 B05B 5/00 - 5/16 B67D 5/028 B67D 5/34

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状に形成されたケース部材と、このケ
    ース部材内に軸方向に相対移動自在に挿入されたロッド
    部材とを有する自動注入弁において、前記ロッド部材
    に、外部から供給口を介して供給される液体を当該ロッ
    ド部材の先端面を除く位置に設けた吐出口から吐出自在
    とする液体通路を形成するとともに、前記吐出口より先
    端側の前記ロッド部材に、前記ケース部材の内周面と接
    合することにより流体通路の吐出口を閉塞するシール部
    を形成し、前記ケース部材に液体の供給ポートを形成す
    るとともに、吐出位置においてこの供給ポートに前記液
    体通路の供給口を連通させ、前記ケース部材の内周面お
    よびロッド部材の外周面の少なくとも一方に、外部に対
    して密閉され、かつ、前記供給ポートおよび供給口の両
    者に連通しうる液体連通室を形成したことを特徴とする
    自動注入弁。
  2. 【請求項2】 筒状に形成されたケース部材と、このケ
    ース部材内に軸方向に相対移動自在に挿入されたロッド
    部材とを有する自動注入弁において、前記ケース部材に
    外部から内部へ連通する液体の供給ポートを形成し、前
    記ロッド部材の先端面を除く位置に吐出口を形成し、前
    記吐出口より先端側の前記ロッド部材に、前記ケース部
    材の内周面と接合することにより流体流路の吐出口を閉
    塞するシール部を形成し、前記ケース部材の内周面およ
    びロッド部材の外周面の少なくとも一方に、外部に対し
    て密閉され、かつ、前記供給ポートに連通しうる供給側
    連通室を形成し、前記ケース部材の内周面に、前記吐出
    口に連通しうる吐出側連通室を前記供給側連通室に対し
    前記ロッド部材の軸方向に間隔を隔てて形成するととも
    に、前記ロッド部材に、ロッド部材の相対移動により前
    記供給側連通室と吐出側連通室とを選択的に連通または
    遮断する供給側液体通路と、前記ロッド部材の相対移動
    により前記吐出側連通室と吐出口とを選択的に連通また
    は遮断する吐出側液体通路とを前記ロッド部材の軸方向
    に間隔を隔てて形成し、かつ、前記ロッド部材の相対移
    動により前記吐出口が閉塞状態となった場合に、供給側
    連通室と吐出側連通室とを遮断するとともにこの位置に
    おいて前記吐出口と連通する吐出側連通室内が負圧とな
    るように形成したことを特徴とする自動注入弁。
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