JP3484386B2 - 酵母におけるタンパク質の高レベル発現 - Google Patents

酵母におけるタンパク質の高レベル発現

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,組換えDNA技術
により酵母内で異種タンパクを生産するのに有用な方
法,および材料に関する。より詳しくは,本発明は,酵
母が酵母アルコールデヒドロゲナーゼイソ酵素II(A
DHII)遺伝子プロモーターまたはその上流の活性化
配列(UAS)の制御下で発現される場合に,該酵母内
で作られる異種タンパクの収率を改善する方法および材
料に関する。
【0002】
【従来の技術】ADHIIの発現を引き起こす系によっ
て調節される酵母の異種遺伝子の発現は,非常に有益で
あることが証明されている。このような発現は,通常,
異種タンパクをコードする配列を,ADH2遺伝子由来
のプロモーター,あるいはハイブリッドプロモーターの
制御下に配置することを包含する。このハイブリッドプ
ロモーターは,強カな酵母プロモーター(例えば,グリ
セルアルデヒド−3−リン酸(GAP)プロモーター)
と組み合わせて,ADH2プロモーターの上流の調節領
域を使用する。例えば,EPO公開公報第164,55
6号;EPO公開公報第196,056号;および共有
する米国特許出願第868,639号(1986年5月
29日付で出願)を参照されたい。ADH2調節領域を
用いる異種タンパク用の発現カセットは,通常,高いコ
ピー数で酵母発現宿主中に存在する。このような発現系
を用いて良好な結果が得られてはいるが,依然として,
異種タンパクの収率を増す必要がある。
【0003】酵母ADR1遺伝子によるADH2遺伝子
の調節に関して,若干の研究が報告されている。例え
ば,Shusterら(1986)Mol.Cell.
Biol.,6:1894−1902;Denisら
(1983)Mol.Cell.Biol.,3:36
0−370を参照されたいADR1の発現レベルと,天
然のADH2遺伝子の発現レベルとの間の関係を調べた
いくつかの研究が報告されている。Iraniら(19
87)Mo1.Cell.Biol.,7:1233−
1241;Denis(1987)Mol.Gen G
enet208:101−106を参照されたい。しか
しながら,これらの研究は,ADR1の発現の増加が,
ADH2調節配列の制御下で発現される異種タンパクの
収率を,最終的に改善するかどうかは示していない。例
えば,100を越えるADR1のコピーが,多重ADH
2プロモーターにより引き起こされるADH2転写にお
ける3〜4倍の阻害を克服しなかったことが,Iran
iら(1987)によって観察された。この結果によ
り,ADR1とは別の,ADH2の発現を積極的に制限
する因子が存在するADHII調節モデルが支持される
ことが示唆された。Denis(1987)も,ADR
1遺伝子の用量増加が,明らかに酵母宿主に有毒であ
り,その結果,細胞倍加時間に有意の増加を生じるとい
うことを報告している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】異種タンパクの収率を
増すこと。
【0005】
【課題を解決するための手段】驚くべきことに,ADH
2調節系を用いる異種タンパク用発現カセットで形質転
換された酵母宿主による異種タンパクの収率が,酵母宿
主中のADR1遺伝子でコードされたタンパクの発現を
増加させることにより,有意に増加させ得ることが発見
された。この結果は,報告されているADR1遺伝子の
用量増加による毒性と,多重ADH2プロモーターで形
質転換された酵母宿主におけるADHII活性に対す
る,ADR1遺伝子の100を越えるコピーの効果が小
さいことから考えて,驚くべきことである。
【0006】ある実施態様では,本発明は,酵母内で異
種タンパクを発現させる方法に関する。該発現方法は,
次の工程(a),(b)および(c)を包含する:
(a)次の(i)および(ii)により形質転換された
酵母宿主を提供すること:(i)酵母が認識し,該酵母
宿主内で機能する転写開始配列および転写終結配列の制
御下に,該非酵母タンパクのDNAコード配列を有す
る,該非酵母タンパクの発現カセットであって,該転写
開始配列がさらに酵母ADH2上流活性化部位を含む,
発現カセット;および(ii)酵母が認識し,該酵母宿
主内で機能する転写開始配列および転写終結配列の制御
下にADRIのDNAコード配列を有する,ADRIの
発現カセット;(b)該非酵母タンパクおよび該ADR
Iが発現される条件下で,形質転換された該酵母宿主の
クローン集団を培養すること;(c)該クローン集団か
ら該非酵母タンパクを回収すること。
【0007】他の実施態様では,本発明は,次の(a)
および(b)により形質転換された酵母細胞に関する:
(a)酵母が認識し,該酵母宿主で機能する転写開始配
列および転写終結配列の制御下に,非酵母タンパクのD
NAコード配列を有する発現カセットであって,該転写
開始配列がさらに酵母ADH2上流活性化部位を含む,
発現カセット;および(b)酵母が認識し,該酵母宿主
内で機能する転写開始配列および転写終結配列の制御下
に,ADRIのDNAコード配列を有する,ADRIの
発現カセット。
【0008】さらに他の実施態様では,本発明は,酵母
が認識する転写開始配列および転写終結配列の制御下に
ADRIのコード配列を含むゲノムに組込まれた発現カ
セットを有する形質転換された酵母を包含する。該転写
開始配列は,ADR1プロモーター以外のプロモーター
である。上記酵母は、酵母における非酵母タンパク質
(異種タンパク質)の高収率発現のために、非酵母タン
パク質の発現カセットを用いて形質転換される。ここ
で、この発現カセットは、酵母において機能する、酵母
が認識する転写開始配列および転写終結配列の制御下
に、非酵母タンパク質のDNAコード配列を含み、転写
開始配列は酵母ADH2上流活性化部位をさらに含む。
したがって、さらに別の実施形態において、本発明は、
非酵母タンパク質の高収率発現に使用されるキットであ
って、(a)酵母が認識する転写開始配列および転写終
結配列の制御下にADRIのコード配列を含む発現カセ
ットを有する形質転換された酵母(ただし、転写開始配
列はADR1プロモーター以外である)と;(b)
(a)の酵母を、非酵母タンパク質の発現カセットを用
いて形質転換するよう指示する指示書を含む、キットに
関する。ここで、この非酵母タンパク質の発現カセット
は、酵母において機能する、酵母が認識する転写開始配
列および転写終結配列の制御下に、非酵母タンパク質の
DNAコード配列を含み、転写開始配列は酵母ADH2
上流活性化部位をさらに含む。本発明は、さらに、上記
形質転換された酵母細胞を作製するためのキットであっ
て、(i)第1の酵母が認識する転写開始配列および転
写終結配列の制御下にあるADR IのDNAコード配
列を含む、第1のベクター;ならびに(ii)非酵母タ
ンパク質のDNAコード配列が挿入されるべきクローニ
ング部位を、第2の酵母が認識する転写開始配列および
転写終結配列の制御下に含む、第2のベクターを含むキ
ットに関する。ここで、上記第2の転写開始配列は酵母
ADH2上流活性化部位を含む。
【0009】本発明のこれらの実施態様および他の実施
態様は,以下の記述から当業者には容易に明らかとな
る。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明を実施するためには,特に
指示しない限り,当該技術分野の範囲内の通常の分子生
物学,微生物学,および組換えDNA技術を用いるもの
とする。このような技術は,文献に詳細に説明されて
る。例えば,Maniatis,Fritsch&Sa
mbrook,Molecular Cloning:
A Laboratory Manual(198
2);DNA Cloning,IおよびII巻(D.
N.Glover編,1985);Oligonucl
eotide Synthesis(M.J.Gait
編,1984);Transcription and
Translation(B.D.Hames&S.
J.Higgins編,1984);Immobili
zed Cells and Enzymes(IRL
プレス,1986);B.Perbal,A Prac
tical Guide Molecular to
Cloning(1984)を参照されたい。
【0011】本発明を記述するにあたって,以下の用語
は下記の定義に従って使用される。
【0012】「ADH II」は,酵母(特にサッカロ
ミセス属,特にS.cerevisiae)に由来する
グルコース抑制性アルコールデヒドロゲナーゼIIを意
味する。「ADH2」は,ADHIIをコードする酵母
遺伝子およびその関連調節配列を意味する。例えば.R
ussellら(1983)J.Biol.Che
m.,258:2674−2682を参照されたい。
【0013】「UAS」は,上流活性化配列またはエン
ハンサー領域に対して当該技術分野で認められた用語で
ある。これらは,通常,プロモーターのTATAボック
スの上流に位置する短い反復DNA配列である。本発明
で特に興味深いのは,ADH2 UASである。これ
は,ADH2 TATAボックスから上流に位置する,
22bpの完全逆転反復配列である。Shusterら
(1986)Mol.Cell.Biol.,6:18
94−1902を参照されたい。
【0014】「ADR1」は,ADHIIの発現に必要
な酵母由来の正の調節遺伝子を意味する。例えば、De
nisら(1983)Mol.Cell.Biol.,
3:360−370を参照されたい。ADR1遺伝子に
よりコードされるタンパクは,ここでは「ADRI」と
呼ばれる。
【0015】「レプリコン」は,インビボでのDNA複
製の自律的単位として機能する(すなわち,それ自体の
制御下で複製が可能である)遺伝子学的要素(例えば,
プラスミド,コスミド,染色体,ウイルス)である。
【0016】「ベクター」は,他のDNAセグメントが
付着することにより,該付着セグメントの複製が引き起
こされるレプリコン(例えば,プラスミド,ファージ,
またはコスミド)である。
【0017】「二本鎖DNA分子」とは,その正常な二
本らせん構造のデオキシリボヌクレオチド(アデニン,
グアニン,チミジン,またはシトシン)の重合形態を意
味する。この用語は,分子の一次構造および二次構造に
ついてのみ用いられており,この分子を特定の三次元形
態に限定するものではない。従って,この用語は,特に
鎖状DNA分子(例えば,制限断片),ウイルス,プラ
スミド,および染色体中に見られる二本鎖DNAを包含
する。特定の二本鎖DNA分子の構造について考察する
際には,DNAの非転写鎖に沿って5’から3’の方向
の配列のみを記述するという通常の慣行に従って配列を
記載する。つまり,鎖は,特定のコード配列から産生さ
れたmRNAと相同の配列を有する。
【0018】DNA「コード配列」は,適切な調節配列
の制御下に配置された場合,インビボで転写され,ポリ
ペプチドヘ翻訳され得るDNA配列である。コード配列
の境界は,5’(アミノ)末端の翻訳開始コドンおよび
3’(カルボキシ)末端の翻訳終結コドンにより決定さ
れ,かつこれらを包含する。コード配列は,原核DNA
配列,ウイルスDNA配列,真核細胞源(例えば,哺乳
動物のcDNAまたはゲノムDNA配列,および合成D
NA配列さえ包含し得るが,これらに限定はされない。
【0019】「酵母が認識する転写開始配列および転写
終結配列」は,コード化配列に隣接し,該コード配列と
相同なmRNAの酵母内における転写に関与するDNA
調節領域を意味する。該mRNAは,次いで該コード配
列によりコードされたポリペプチドに翻訳され得る。転
写開始配列は,酵母プロモーター配列を有する。これら
は,細胞中の酵母RNAポリメラーゼを結合し,下流
(3’方向)のコード配列の転写を開始し得るDNA調
節配列である。本発明を定義するために,プロモーター
配列は,その3’末端においてコード配列の翻訳開始コ
ドンに接しており(ただし,該翻訳開始コドンは含まれ
ない),上流(5’方向)はバックグラウンドを越えて
検知し得るレベルで転写を開始させるのに必要な最少数
のヌクレオチドまたは要素を包含する範囲まで及んでい
る。プロモーター配列内には,転写開始部位(S1ヌク
レアーゼを用いてマッピングすることにより都合よく定
義される)および酵母RNAポリメラーゼの結合に関与
するタンパク結合ドメイン(コンセンサス配列,例えば
TATAボックス)が見られる。転写開始配列はまた,
例えばプロモーターの調節または増強に関与する他の調
節領域(例えば,UAS)を含んでいてもよい。
【0020】本発明において有用なプロモーターには,
野生型ADR1プロモーターおよび他の酵母プロモータ
ーが含まれる。特に好ましいものとしては,解糖経路の
酵素(例えば,ホスホグルコイソメラーゼ,ホスホフル
クトキナーゼ,ホスホトリオースイソメラーゼ,ホスホ
グルコムターゼ,エノラーゼ,ピルビン酸キナーゼ,グ
リセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(GA
PD),ADHI,ADHII)と関連するプロモータ
ー、およびこれらのプロモーターのハイブリッドがあ
る。特に好ましいハイブリッドプロモーターは,ADH
2遺伝子の5’調節配列(UASを含む)と,GAPD
プロモーターの転写開始部位およびコンセンサス配列と
から形成されたハイブリッドである。これらは,「AD
H2/GAPDハイブリッドプロモーター」と呼ばれ
る。例えば,EPO公開公報第120,551号および
第164,556号,そして第196,056号を参照
されたい。同様に,翻訳終結コドンの3’側に位置する
転写終結配列は,野生型ADR1,ADH2,またはG
APD転写終結配列か,あるいは酵母が認識する他の終
結配列(例えば,他の解糖酵素の遺伝子由来の終結配
列)のいずれかであり得る。
【0021】コード配列は,RNAポリメラーゼが転写
開始配列に結合し,かつコード配列をmRNAに転写
し,この転写が転写終結配列において終結する場合,転
写開始配列および転写終結配列の「制御下にある」。次
いで,mRNAは,コード配列によりコードされたポリ
ペプチドヘ翻訳される(すなわち,「発現」)。
【0022】「発現カセット」は,転写開始配列および
転写終結配列の制御下にコード配列を有するDNA構築
物である。本発明の実施において,このような構築物
は,酵母が認識する転写開始配列および転写終結配列を
包含する。該発現カセットは,例えばADR1タンパク
または非酵母タンパク,あるいはこれらの両方のコード
配列を含む。適切なベクターに発現カセットを都合よく
クローニングするために与えられる制限部位を,該発現
カセットに隣接するように配置することが特に好まし
い。
【0023】外来DNAがある細胞内に導入されている
場合,この細胞は該外来DNAにより「形質転換され
る」という。外来DNAを維持するような細胞の後代
を,ここでは同様に「形質転換された」細胞と呼ぶ。外
来DNAは,必ずしも細胞のゲノムを構成する染色体D
NAに組込む(共有結合させる)必要はない。外来DN
Aは,形質転換された細胞中で,染色体外のプリコン
(例えば,プラスミド)上に維持されてもよい。外来D
NAが染色体に組込まれた場合,該外来DNAは染色体
の複製により娘細胞に受け継がれる。染色体中に組込ま
れた外来DNAにより形質転換された細胞は,「安定
に」形質転換された細胞と呼ばれる。
【0024】「クローン」または「クローン集団」は,
単一の細胞または共通の祖先細胞から有糸分裂により誘
導された細胞集団である。
【0025】2つのDNA配列は,ヌクレオチドの少な
くとも約60%(好ましくは少なくとも約75%,最も
好ましくは少なくとも90%)が,これらの分子の一定
の長さ(例えば,100bp,200bp,500b
p,1kb,2kbまたはそれ以上)にわたって一致す
る場合に,「実質的に相同」である。実質的に相同な配
列は,特定の系について定義される選択された厳密性の
条件下でのサザンハイブリダイゼーション実験において
同定され得る。適切なハイブリダイゼーション条件の決
定は,当該技術分野の範囲内のものである。例えば,M
aniatisら(前出);DNA Cloning
(前出);Nucleic Acids Hybrid
ization(前出)を参照されたい。
【0026】DNA分子の「異種」領域は、天然の大き
なDNA分子には見られない該DNA分子内の同定可能
なDNAセグメントである。同定可能なセグメントは、
大きな該DNA分子またはその起源である生物に対して
外来となる起源を有するものとして同定するのに充分な
長さの配列である。従って,異種領域が哺乳動物タンパ
クをコードする場合、該異種領域には,起源である生物
のゲノム中では哺乳動物DNA配列に隣接していないD
NAが通常隣接している。異種コード配列の他の例とし
て,コード配列自体が天然には存在しない構築物がある
(例えば,ゲノムのコード配列がイントロンを含むcD
NA,あるいは同じタンパクまたは類似のタンパクをコ
ードする,生物とは異なるコドンを有する合成配列)。
対立遺伝子変異,点突然変異,あるいは自然に発生する
突然変異現象は,ここで用いられているようなDNAの
「異種」領域を生じない。ある生物に対する「異種」タ
ンパクは,該生物のゲノムにより天然ではコードされな
いタンパクである。「非酵母」タンパクは,問題の酵母
に対して異種である。
【0027】ここで使用されているように,「酵母」に
は,有子嚢胞子酵母(Endomycetales),
有担子胞子酵母,および不完全菌類に属する酵母(Bl
astomycetes)が含まれる。有子嚢胞子酵母
は,2つの科(すなわち,Spermophthora
ceae科およびSaccharomycetacea
e科)に分けられる。後者は,4つの亜科〔すなわち,
Schizosaccharomycoideae亜科
(例えば,Schizosaccharomyces
属),Nadsonioideae亜科,Lipomy
coideae亜科,およびSaccharomyco
ideae亜科,(例えば,Pichia属,Kluy
veromyces属,Saccharomyces
属)〕からなる。有担子胞子酵母には,Leucosp
oridium属,Rhodosporidium属,
Sporidiobolus属,Filobasidi
um属,およびFilobasidiella属が含ま
れる。不完全菌類に属する酵母は,2つの科〔すなわ
ち,Sporobolomycetaceae科(例え
ば,Sporobolomyces属,Bullera
属)およびCryptococcaceae科(例え
ば,Candida属)〕に分けられる。本発明で特に
興味があるのは,Pichia属,Kluyverom
yces属,Saccharomyces属,Schi
zosaccharomyces属,およびCandi
da属に属する種である。特に興味があるのは,Sac
charomyces種のS.cerevisiae,
S.carlsbergensis,S.diasta
ticus,S.douglasii,S.kluyv
eri,S.norbensis,およびS.ovif
ormisである。Kluyveromyces属で特
に興味のある種には,K.lactisが含まれる。酵
母の分類は将来変わるかもしれないので,本発明では,
酵母は,Biologyand Activities
of Yeast(F.A.Skinner,S.
M.Passmore&R.R.Davenport
編,1980年)(Soc.App.Bacterio
l.Symp.Series No.9)に記載されて
いるように定義されるものとする。上記のことに加え
て,当業者は,酵母の生物学および酵母の遺伝子操作に
ついて,おそらく熟知している。例えば,Bio−ch
emistry and Genetics of Y
east(M.Bacila,B.L.Horecke
r&A.O.M.Stoppani編,1978年):
The Yeasts(A.H.Rose&J.S.H
arrison編,第2版,1987年):The M
olecular Biology of the Y
east Saccharomyces(Strath
ernら編,1981年)を参照されたい。
【0028】本発明は,一例として,Saccharo
myces属(特に,S.cerevisiae)の酵
母に関して記載される。しかしながら,本発明はこれら
の酵母に限定されない。
【0029】本発明(すなわち,酵母における異種タン
パクの増強発現)は,異種タンパクのコード配列を酵母
宿主内のADH2調節配列の制御下に配置し.該酵母宿
主におけるADRI発現を増強することにより達成され
る。ADH2プロモーター(ADH2/GAPDハイブ
リッドプロモーターのようなハイブリッドADH2プロ
モーターを包含する)を用いる非酵母タンパク用の発現
カセットの構築は,EPO公開公報第120,551号
および第164,556号に詳細に記載されている。
【0030】本発明は,野生型酵母株と比べてADRI
発現が増強された酵母宿主を用いるこのような酵母宿主
を,ADH2プロモーターに基づく上記の発現カセット
と共に用いた場合,ADH2カセットから産生される異
種タンパクの生産量が実質的に増加する。ADRI発現
が増強された酵母宿主は,数多くの方法で提供すること
ができる。
【0031】ある好ましい実施態様では,増強されたA
DRI発現は,(通常,ADR1遺伝子に由来する)A
DRIのコード配列を含む発現カセットで酵母宿主を形
質転換することにより与えられる。該発現カセットは,
宿主におけるADRIのより高い発現レベルを与える。
該発現カセットは,ADR1転写開始配列および転写終
結配列の制御下にあるコード配列を含み得る。あるい
は,異種の転写開始配列および転写終結配列を用いても
よい。ある好ましい実施態様では,ADRIカセット
は,ADR1プロモーターの代わりに,強力な酵母プロ
モーター(すなわち,ADR1プロモーターに比べて,
コード配列の転写を少なくとも5倍増加させるプロモー
ターである)を用いて構築される。このようなプロモー
ターの例として,GAPDプロモーターがある。
【0032】ADRIカセットは,カセットを染色体外
ベクター(例えば,コピー数の多いベクター)上に維持
するか,あるいは組込みベクターを用いて酵母宿主ゲノ
ム内に組込むことにより,酵母宿主を形質転換するのに
用いることができる。ADRIカセットおよび非酵母タ
ンパクカセットは,酵母宿主の内部における同じベクタ
ーまたは異なるベクター上に維持するか,あるいは同じ
組込みベクターまたは異なる組込みベクターを用いて宿
主ゲノム内に組込むことができる。
【0033】特に好ましい実施態様では,酵母宿主は,
強力な酵母プロモーターを用いたADRIカセットを有
する組込みベクターにより形質転換され,異種タンパク
カセットは,染色体外の高コピーベクター上に維持され
る。例えば,組込まれたADRIカセットは,GAPD
プロモーターを用いることができ,染色体外非酵母タン
パクカセットは,ADH2プロモーターまたはADH2
/GAPDハイブリッドプロモーターを用いることがで
きる。
【0034】本発明において使用されるレプリコン(通
常,プラスミド)は,1つまたはそれ以上の複製系,望
ましくは発現用の酵母宿主とクローニング用の細菌宿主
(例えば,E.coliとの両方において,レプリコン
の維持を可能にする2つの複製系を包含する。このよう
な酵母−細菌シャトルベクターの例には,YEp24
〔Botsteinら(1979)Gene,8:17
−24〕,pC1/1〔Brakeら(1984)Pr
oc.Natl.Acad.Sci.USA,81:4
642−4646〕,およびYRp17〔Stinch
ombら(1982)J.Mol.Bio1.158:
157〕が挙げられる。さらに,染色体外ベクターは,
コピー数が多いかまたは少ないベクターであってもよ
い。コピー数は,一般に約1〜約500である。高コピ
ー数酵母ベクターを用いると,単一宿主内におけるコピ
ー数は,一般に少なくとも10,好ましくは少なくとも
20であり,通常は約150〜500を越えない。選択
された非酵母タンパクによって,宿主に対するベクター
および異質タンパクの影響により,コピー数の多いベク
ターまたはコピー数の少ないベクターが望ましい。例え
ば,Brakeら(前出)を参照されたい。本発明のD
NA構築物はまた,組込みベクターによって酵母ゲノム
内に組込むことができる。このようなベクターの例は,
当該技術分野で知られている。例えば,Botstei
nら(前出)を参照されたい。ゲノムに組込まれるカセ
ットのコピー数は,好ましくは50より少なく,より好
ましくは約10より少なく,通常は約5より少ない(野
生型遺伝子に加えて)。典型的には,組込まれるカセッ
トのコピー数は,1または2である。
【0035】本発明を実施するのに適切な酵母および他
の微生物宿主(例えば,二倍体,一倍体,栄養要求株な
ど)の選択は,当該技術の範囲内のことである。発現用
の酵母宿主を選択する場合,適切な宿主には,特に,良
好な分泌能力,低いタンパク分解活性,および全体的な
強さを有することが知られているものが含まれる。酵母
および他の微生物は,一般に様々な供給源から入手でき
る。これらの中には,カリフォルニア州バークレーのカ
リフォルニア大学生物物理および医学物理学部の酵母遺
伝子ストックセンター,およびメリーランド州ロックビ
ルのアメリカンタイプカルチャーコレクションが含まれ
る。
【0036】外来DNAを酵母宿主内に導入する方法
は,当該技術分野でよく知られている。酵母を形質転換
するには,種々様々な方法がある。例えば,スフェロプ
ラスト形質転換が教示されている(例えば,Hinne
nら(1978)Proc.Natl.Acad.Sc
i.USA,75,1919−1933;およびSti
nchcombら,EPO公開公報第45,573
号)。形質転換体は,適切な栄養培地で増殖し,適切な
場所で,内存DNAの保持を確実にする選択圧下で維持
される。発現を誘発させ得る場合,酵母宿主を増殖させ
て細胞密度を高くすることができ,次いで発現を誘発さ
せる。非酵母タンパクは,従来の手段により採集され,
クロマトグラフィー,電気泳動,透析,溶媒抽出などに
より精製される。
【0037】
【実施例】以下の実施例は,単に例示を目的とするもの
であり本発明の範囲を限定するものではない。この発明
を実施するのに必要な生物学的出発材料は,同一もしく
は同等物を公に入手できるので,寄託する必要はないと
思われる。本願明細書に引用されているすべての文献に
記載されている内容は,当業者が熟知していると思わ
れ,特に本願に引用文献として用いる。
【0038】実施例1 この実施例では,ADRIの発現が強化された発現カセ
ットの構築,自律的に複製する酵母ベクターへの該カセ
ットの挿入,および該ベクターによる酵母株の形質転換
について述べる。第1図は,ベクター構築の流れ図を示
し,第2図は,得られたベクターの部分制限地図を示
す。
【0039】プラスミドYPp7−ADR1−411
〔デニス(Denis)ら.Mol.Cell.Bio
l.3巻,360〜370頁,1983年〕は酵母AD
R1遺伝子を有する。このプラスミドを,制限酵素Hi
ncIIで切断し,5’末端の最初の16個のアミノ酸の
コドンを欠いたADR1遺伝子を含む断片を単離した。
標準方法で,N末端コドンを置換してBglII制限部位
を含む5’延長部分を付与し,ひとつのオリゴヌクレオ
チドを合成した。ADR1遺伝子に通常存在するコドン
の代わりに酵母に好ましいコドンを用いて調製したオリ
ゴヌクレオチドアダプターの配列は下記のとおりであ
る。
【0040】
【化1】
【0041】このアダプターを,YPp7−ADR1−
411由来の上記HincII断片に,標準条件下で連結
した。リガーゼを不活性化した後,得られた混合物をB
glIIで切断し,ADRIの最初の641個のアミノ酸
のコード配列を有する1.9kbのBglII断片を創製
した。次にこのBglII断片を精製し,再クローン化
し,プラスミドpAB27のGAPDプロモーターとG
APDターミネーターとの間のBglII部位に連結し
た。上記連結は,このプロモーターが,ADRIをコー
ドする配列の正確な転写を指示するように行なわれた。
得られたプラスミドをpJS118と命名した。
【0042】プラスミドpAB27は,酵母の2ミクロ
ンプラスミド,E.coli pBR322プラスミ
ド,酵母の標識遺伝子URA3およびLEU−2d由来
の配列,そして,GAPDプロモーターおよびGAPD
ターミネーターの配列の間に配置されたBglII挿入部
位を有する”空の”(empty)GAPD発現カセッ
トを含む酵母シャトル発現ベクターである。
【0043】プラスミドpJS118は,ADRIの最
初の641個のアミノ酸のみをコードするので,中間体
である。次に,ADR1遺伝子由来のコード配列の残り
の部分をこのベクターに付加してpJS119を得た。
まず,YRp7−ADR1−411をSacIで切断
し,ADR1由来の残りのコード配列と,ADR1の
3’隣接配列とを有する4kbの断片を単離した。次い
でこの4kbの断片を,SacIで切断してアルカリホ
スファターゼで処理したpJS118に連結して,プラ
スミドpJS119を創製した。ADR1コード配列の
完全性を制限酵素分析法で試験して,断片が正しい方向
に挿入されていることを確認した。プラスミドpJS1
19を,標準法を用いて,2種の異なる酵母宿主株AB
110およびJC482に形質転換した。〔例えばヒネ
ン(Hinnen)ら,Proc.Natl.Aca
d.Sci.USA,75巻,1929頁,1978
年,を参照〕。
【0044】エス.セレビシエ(S.cerevisi
ae)2150−2−3(ワシントン大学のリー ハー
トウェルより入手)と,pCl/l誘導体を有するエ
ス.セレビシエABl03.1形質転換体とを交雑させ
ることによって酵母株AB110を得た。二倍体の胞子
が形成され,四分染色体は全裂であった。酵母株は,プ
ラスミドの保持を確実にするためにロイシン選択プレー
ト上に維持した。なぜなら親株が栄養素要求体だからで
ある。一連のコロニーを,いくつかの標識(Matα,
ura3,leu2,pep4−3)について,その遺
伝子型を選別した。得られた雑種株を,ロイシンの存在
下(すなわち選択圧なし)で増殖することによってその
常在性プラスミドを除去(cure)し,次にレプリカ
平板法でleuコロニーを選別することによって,AB
110株を得た。AB110は,遺伝子型Matα,u
ra3−52,leu2−04,またはleu2−3と
leu2−112,pep4−3,his4−580,
cir°を有する。種々の非相同プラスミドを有する上
記の株の試料は,1984年5月9日付でATCCに寄
託番号第20709号で寄託された。EPO公開公報第
164,556号を参照されたい。
【0045】JC482株は,米国,ペンシルヴェニア
州,フィラデルフィアのペンシルヴェニア大学のジョン
キャノン博士(Dr.John Cannon)から
入手した。この株は常在性2ミクロンプラスミドが除去
されている。
【0046】上記の株は,ADHII活性が増強されてい
るので,ADH2調節配列,特に組込みベクター上の発
現カセットの制御下にある,非相同タンパクの発現カセ
ットで形質転換するのに適している。あるいは,このよ
うな発現カセットは,pJS119の通常の制限部位に
挿入され,得られたベクターを適当な酵母株を形質転換
するのに使用することができる。
【0047】実施例II この実施例では,ADRIの発現カセットを有する組込
みベクターの構築と,そのベクターによる,酵母株の形
質転換について述べる。組込みプラスミドpDM15を
第3図に示し,その構築を第1図の流れ図に示す。
【0048】プラスミドpJS132は,pBR322
配列と;クライベロミセス ラクティス(Kluyve
romyces lactis)ADH1のプロモータ
ーおよびターミネーター配列の制御下で酵母のG418
耐性をコードする遺伝子と;を有するプラスミドであ
る。このプラスミドをSmaIとSalIとで切断し,
得られた大きい方の線状断片を精製した。
【0049】プラスミドpJS119をPstIで切断
した。このPstIは,ADRIをコードする配列の
3’末端から下流の部位で切断する。次に,切断された
プラスミドを一重鎖に特異的に作用するS1ヌクレアー
ゼで処理して平滑断端をつくり出し,次にSalIで切
断してADRI発現カセットを有する6.2kbの断片
を得た。フェノールによる抽出とエタノールによる沈澱
とを,各逐次工程の間に行った。SalIによる平滑断
端を有する断片を,前記の大きい方のpJS132断片
に連結してプラスミドpDM15を作製した。
【0050】次にプラスミドpDM15を用い,標準方
法を使用して酵母を形質転換することによって,ADR
Iを過剰生産するサッカロミセスを作製した。例えば,
AB110株を,G418耐性株に形質転換し,ADR
I過剰生産性を示す株を分離した。この株をJSC30
0と命名した。もうひとつのADRI過剰生産株JSC
302を、常在性プラスミドを除去したBJ2168
(前出のYeast Genetic Center)
から同様の方法で作製した。さらに他のADRI過剰生
産株はJSC308である。
【0051】実施例III 以下の実施例では,非相同性タンパクの発現宿主とし
て,ADRI生産性を強化された酵母株が有用であるこ
とを証明する。
【0052】酵母株JSC300を,スーパーオキシド
ジスムターゼ(SDD)/インスリン様増殖因子II(I
GFII)融合タンパクの発現カセットと,塩基性ヒト繊
維芽細胞増殖因子(hFGF)の発現カセットとで形質
転換した。
【0053】SOD/IGFII発現ベクターであるpY
LUIGF2−14はEPO公開公報第196,056
号に記載されている。またこのベクターは,ATCC寄
託番号第20745号で寄託されている(1985年2
月27日)。
【0054】塩基性hFGF発現ベクターのpA/G−
hFGFは次のようにして作製した。最初に,標準的な
方法で下記の配列を有する合成hFGF遺伝子を作製し
た。
【0055】
【化2】
【0056】プラスミドpBSl00(EPO公開公報
第181,150号)はADH2/GAPDハイブリッ
ドプロモーターカセットを有する。合成hFGF配列を
ゲルで精製し,Ncol/Sallで消化したpBSl
00にクローン化して,hFGF配列をカセット中に配
置した。このカセットを,BamHIで,pBSl00
/FGFプラスミドから切取り,次いで酵母シャトルベ
クターpAB24のBamHI部位にクローン化した。
EPO特許出願第88312306.9および特願昭6
3−335685号、ならびにBrosch、Mole
cular Biology of the Yeas
t Saccharomyces、第1巻、445頁
(1981)を参照されたい。得られたベクターをpA
/G−hFGFと命名した。
【0057】上記発現カセットは,ADH2遺伝子由来
のUASをもっていた。酵母株を形質転換後増殖させ,
標準法で非相同性タンパクを回収した。分離したタンパ
クをSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動法で分析し
た。酵母株AB110(対照)およびJSC300内
に,SOD/IGFII融合タンパクとhFGFとが発現
したということが,JSC300を宿主として用いた時
に非酵母のタンパクの収量が300倍も増加したことに
よって証明された。
【0058】高収量発現の他の例としては,ヒト免疫不
全症ウイルス(HIV)タイプ1由来のポリペプチドが
ある。例えば,HIV gp120envの1/2のカ
ルボキシ末端に相当するポリペプチドを,高レベルで発
現することができる。適切な発現ベクターの例は,EP
O公開公報第181,150号および特願昭60−24
6102号に開示されている。これらの文献に開示され
る特に好ましいベクターは,pBS24/SOD−SF
2env4である。 生物材料の寄託 下記の株およびプラスミドの試料は,American
Type Culture Collection
(ATCC)(米国,メリーランド州,ロックビル,パ
ークローン ドライブ12301)に寄託され,ブダペ
スト条約の規定に基づいて保管されている。これらの寄
託番号と寄託日を以下に別記する。 寄託物 ATCC寄託No. 寄託日 S.Cerevisiae JSC300 20878 1988年5月5日 S.Cerevisiae JSC308 20879 1988年5月5日 pDM15 DNA 40453 1988年5月5日 pJS119 DNA 40454 1988年5月5日 これらの寄託は,当業者の便宜のために行われるもので
ある。これらの寄託は,このような寄託物がこの発明を
実施するのに必要であることを認めるものではなく,ま
た,同等の実施態様が,本願の開示からみて,当該技術
分野に含まれていないということを認めるものではな
い。これらの寄託物が公に入手できるとはいえ,この特
許もしくは他の特許に基づいて寄託された材料を使用し
て,製造,使用もしくは販売する認可を承認しているわ
けではない。寄託された材料の核酸配列は参照のため本
願に組み込まれ,本願に記載の配列と矛盾するか否かを
コントロールされている。
【0059】本発明は,明確さと理解を目的として,図
示と実施例とでいくぶん詳細に説明したが,添付の特許
請求の範囲から逸脱することなく改変および修飾が行な
われ得ることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は,プラスミドpJS119およびpDM
15の構築を示すフローチャートである。
【図2】図2は,プラスミドpJS119の制限地図で
ある。すべての制限部位が示されているわけではない。
この図では以下の略号が用いられている:URA3,酵
母URA3遺伝子;LEU2−d,酵母LEU2−d遺
伝子;GAP−t,グリセルアルデヒド−3−リン酸デ
ヒドロゲナーゼmRNA終結配列;ADR1,酵母AD
R1遺伝子;p−GAP,グリセルアルデヒド−3−リ
ン酸デヒドロゲナーゼmRNAプロモーター開始配列;
pBR322,E.coliプラスミド配列;2μm,
酵母2ミクロンプラスミド配列。
【図3】図3は,プラスミドpDM15の制限地図であ
る。すべての制限部位が示されているわけではない。略
号は第2図と同じであるが,以下のものが付け加えられ
ている。:G418,G418(Geneticin)
に対する耐性を与える遺伝子;(Sma/Pst),S
maIとPstIとの制限部位間の融合部位。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−268193(JP,A) Mol. Gen. Genet., 208(1−2), 101−106 (1987) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 15/00 - 15/90 C12N 1/19 C12P 21/00 BIOSIS/WPI(DIALOG)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 形質転換された酵母であって、ADH2
    調節系のもとでの異種タンパク質の発現を増強するため
    の発現カセットを含み、 該カセットは、酵母が認識する転写開始配列および転写
    終結配列の制御下にあるADRIのコード配列を含み、 該転写開始配列がADR1プロモーター以外である、 形質転換された酵母。
  2. 【請求項2】 前記発現カセットがゲノムに組み込まれ
    ている、請求項1に記載の酵母。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の酵母であっ
    て、前記転写開始配列が強力な酵母プロモーターであ
    り、 該強力な酵母プロモーターは、該プロモーターの制御下
    にあるコード配列の転写を、ADR1プロモーターと比
    較して少なくとも5倍増加させる、 酵母。
  4. 【請求項4】 前記強力な酵母プロモーターが酵母解糖
    酵素プロモーターである、請求項3に記載の酵母。
  5. 【請求項5】 前記強力な酵母プロモーターがGAPD
    プロモーターである、請求項3に記載の酵母。
  6. 【請求項6】 キットであって、以下: (a)請求項1〜5のうちのいずれか1項に記載の酵
    母;および (b)(a)の酵母を、非酵母タンパク質の発現カセッ
    トを用いて形質転換するよう指示する指示書であって、 該発現カセットが、該酵母において機能する、酵母が認
    識する転写開始配列および転写終結配列の制御下に、該
    非酵母タンパク質のDNAコード配列を含み、 該転写開始配列は酵母ADH2上流活性化部位をさらに
    含む、 指示書、 を含む、キット。
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