JP3483896B2 - 半導体メモリの記憶用キャパシタ - Google Patents
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はDRAMなどの半導体メ
モリの記憶用キャパシタおよびその製法に関する。 【0002】 【従来の技術】図4はたとえば特開平3-21104号公報に
示された従来のDRAMのメモリ部を構成するトランジ
スタの断面図である。図中、1はp型基板、2はn+ 領
域、3は素子分離領域でSiO2である。4はSiO2、
5はワード線である。6は多結晶Siでキャパシタの下
部電極にあたる。7は記憶用キャパシタの誘電体層でS
iO2とSiNからなるON膜である。8は多結晶Si
で記憶用キャパシタの上部電極にあたる。9は層間絶縁
膜でSiO2からなり、10はビット線である。 【0003】つぎに動作について説明する。ワード線5
に信号電圧が印加されるとトランジスタはオン状態とな
り、ビット線10に印加されているデータ信号「1」また
は「0」がトランジスタを介して記憶用キャパシタに書
き込まれる。こののちワード線5に信号電圧が印加され
なくなるとトランジスタはオフ状態となり、データ信号
が記憶用キャパシタに保存される。このようにデータは
記憶用キャパシタに保存されているが、パッケージング
材などからのα線により生じた電子−正孔対が記憶用キ
ャパシタに保存されているデータを変化させることがあ
る。このため記憶用キャパシタ容量をある程度大きくす
る必要がある。 【0004】一方、DRAMの高密度化に伴なってメモ
リセル面積は減少してきている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】そこで、記憶用キャパ
シタ容量をある程度大きくし、かつメモリセル面積の減
少に対処するために、誘電体材料としてPLZT、PZ
Tなどの強誘電体やTa2O5などの高い誘電率を有する
材料を用いた記憶用キャパシタが検討されている。 【0006】しかしながら、これらの誘電体材料からな
る膜は、酸素雰囲気下、 600℃以上のきわめて高い温度
で成膜されるため、成膜時に下部電極が酸化されて低誘
電率層が形成され、記憶用キャパシタ容量が低下してし
まうという問題がある。このため、従来から強誘電体を
成膜するばあいには下部電極としてPtが主に使われて
いるが、Ptはドライエッチングによる加工が難しく、
微細なパターン形成が簡単にできない。 【0007】本発明は前記のような問題を解消するため
になされたものであり、容量が大きく、その製造時に誘
電体が 600℃以上で成膜されても、下部電極が酸化され
て下部電極上に低誘電率層が形成されることがなく、し
たがって記憶用キャパシタ容量の低下がなく、さらにド
ライエッチングによる加工が容易な下部電極を有する記
憶用キャパシタをうることを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明の半導体メモリの
記憶用キャパシタは、データ書き込みのためのワード
線、ビット線およびデータ保存のためのキャパシタを有
するトランジスタの記憶用キャパシタであって、誘電体
層と前記誘電体層を挟む下部電極および上部電極とから
構成され、前記下部電極の材料として、PbTi合金な
どの強誘電体を構成する金属元素のみからなる合金より
なる電極が用いられ、前記誘電体層と電極とのあいだに
該合金の酸化物である強誘電体が設置されたことを特徴
とするものである。 【0009】 【作用】本発明の記憶用キャパシタにおける下部電極材
料である強誘電体を構成する金属元素の合金は、酸化さ
れると強誘電体になるため、記憶用キャパシタ容量の低
下にはほとんど関係しない。 【0010】 【0011】 【実施例】まず本発明の記憶用キャパシタ(1)の一実施
例を図1を用いて説明する。図1はDRAMの記憶用キ
ャパシタ部分のみを示している。図中、1はp型基板、
2はn+領域、3はSiO2などからなる素子分離領域、
4はSiO2、5はワード線である。11はバリアメタル
であり、Siと電極材料間の相互拡散を防ぐためのもの
で、通常TiNなどが用いられる。12は金属電極であ
り、下部電極の低抵抗化のために設けられたもので、通
常Ti、W、Mo等の酸化によりTiO 2 、WO 2 、Mo
O 2 等の酸化物導電体を形成する金属材料が用いられ
る。13は酸化物導電体、14は誘電体、15は上部電極であ
る。金属電極を用いない場合、Si上に酸化物導電体13
を直接形成すると、酸化物導電体形成時にSi上にSi
O2が形成されてしまい、コンタクトが取れなくなる等
の問題が生じるが、バリアメタル11を酸化物導電体13と
Siの間に挿入することにより、Si上にSiO2が形
成されるのを防止することができ、コンタクト抵抗の上
昇を防止することができる。バリアメタル11として要求
される性質は、高温でSiや上部電極(金属、酸化物)
と反応しないこと、高温でSi、上部電極材料の拡散を
防止できること、耐酸化性があること等が挙げられる。
TiNは、高温で安定であり、緻密な膜が形成されるの
で、高温でもSiや上部電極(金属、酸化物)と殆ど反
応せず、拡散防止能力も高い。また、酸化されるには、
窒素Nと金属の結合を切った後、金属と酸素が反応する
必要があるため、酸化するために必要なエネルギーは大
きく、金属に比べて酸化されにくいといった特徴を有す
るので、特に優れている。また、酸化物導電体13の比抵
抗は高いため、電極の横方向の抵抗が極めて高くなり、
一定時間内にキャパシタに電荷の蓄積ができないおそれ
があるが、低抵抗の金属電極12を設けることにより、電
極の抵抗を低減でき、上記のような問題を解決できる。 【0012】図1に示す例では、記憶用キャパシタは酸
化物導電体13、バリアメタル11および金属電極12からな
る下部電極と、誘電体層14と、上部電極15とから構成さ
れている。バリアメタル11と金属電極12は、いずれか一
方、あるいは両方を設置しないばあいもある。 【0013】前記酸化物導電体13の具体例としては、た
とえばZnO、SnO2、SrVO3、ReO3、WO2、
VO2、CrO2、MoO2、TiO2などがあげられる。
酸化物導電体13は、たとえばCVD法、スパッタ法、蒸
着法、ICB法、レーザーアブレージョン法、MBE法
などにより形成される。 【0014】前記誘電体層14としては、たとえばPLZ
T、PZTなどの強誘電体やTa2O5などの高い誘電率
を有する材料からなるものが用いられる。とくに強誘電
体は誘電率が1000以上と極めて高いので好ましい。 【0015】前記上部電極15は、通常、多結晶Si、
W、Ti、TiN、Moなどからなる。 【0016】つぎに下部電極の材料として、強誘電体を
構成する金属の合金を用いた記憶用キャパシタ(2)の一
実施例を、図2のcを用いて説明する。 【0017】図中、16は強誘電体を構成する金属元素の
合金、17はその合金の一部が酸化されてできた酸化膜で
ある。1〜5、11、12、14および15は図1と同じものを
示す。図2全体は記憶用キャパシタ製造工程のフローを
示しており、aは強誘電体を構成する金属元素の合金16
の層が形成された段階、bは誘電体層14が形成された段
階である。 【0018】図2に示す例では、記憶用キャパシタは強
誘電体を構成する金属元素の合金16、バリアメタル11お
よび金属電極12からなる下部電極と、合金の一部が酸化
されてできた酸化膜(強誘電体)17および誘電体層14か
らなる誘電体層と、上部電極15とから構成されている。
バリアメタル11と金属電極12は図1に示す記憶用キャパ
シタと同様に設置しないばあいもある。 【0019】前記強誘電体を構成する金属元素の合金と
してはBa、Nd、Gd、Li、Cs、K、Na、R
b、Tl、Sr、Ca、Cd、Pb、Y、La、Biの
うちの1種以上の元素と、Ge、Mg、Cd、Ca、S
c、Al、Sb、Cr、Mn、Ni、Fe、Ti、Z
r、Hf、Sn、Nb、Ta、W、Moのうちの1種以
上の元素との組合わせからなる合金があげられる。その
組合わせの具体例としては、たとえばPb−Ta、Ba
-Ti、Sr-Ba-Ti、Pb-Ti、Pb-Zr-Ti、
Pb-La-Zr-Ti、Pb-Zr、Bi-Fe、Na-N
b、K-Nb、Na-Ta、Li-Nb 、Li-Ta、P
b-Nb、Sr-Nb、La-Ti、Nd-Ti、Ca-N
b、Pb-Ge、Bi-W、Bi-Ti、Gd-Moなどが
あげられる。 【0020】前記合金の酸化膜17は、誘電体層14を形成
するときに強誘電体を構成する金属元素からなる合金16
の一部が酸化されて生じるものである。酸化膜17の膜厚
は通常 100A以下程度であり、誘電体層14の膜厚の1/
10以下である。なお、誘電体層14の膜厚は記憶用キャパ
シタの容量値を考慮して設定される。 【0021】前記誘電体層14は図1に示す例と同様に、
たとえばPLZT、PZTなどの強誘電体やTa2O5な
どの高い誘電率を有する材料からなるものが用いられ
る。とくに強誘電体は誘電率が1000以上と極めて高いの
で好ましい。 【0022】また、図3のcに示すように、下部電極と
なる強誘電体を構成する金属元素の合金16の一部を酸化
してできた酸化膜(強誘電体)17を誘電体層としてもよ
い。このばあい、酸化膜17の膜厚は酸化時間により決ま
り、記憶用キャパシタの容量値を考慮して設定される。 【0023】つぎに本発明のキャパシタのうち、強誘電
体を構成する金属元素の合金が用いられた下部電極と、
強誘電体層と、上部電極とから構成されたキャパシタの
製法の一例を、図3を用いて説明する。 【0024】まず、図3のaに示すように、強誘電体を
構成する金属元素の合金16の層をCVD法、スパッタ
法、蒸着法、ICB法、MBE法などにより形成する。 【0025】つぎに図3のbに示すように、前記合金16
の層の一部を酸化して酸化膜17(強誘電体層)を形成す
る。 【0026】前記酸化法としては、合金16の層を、 800
℃以上の高温で酸化雰囲気(たとえばウェットO2 )な
どにさらす方法、酸素プラズマにさらして酸素イオンを
打込む方法、酸素雰囲気中で紫外線(たとえば 200nm以
下)を照射する方法、電解液中で電圧を印加して陽極酸
化する方法などがあげられる。 【0027】ついで図3のcに示すように上部電極15を
形成することにより、キャパシタが製造される。 【0028】[実施例1]下部電極の材料として酸化物
導電体を用いた記憶用キャパシタを製造した。記憶用キ
ャパシタの下部電極としてSrVO3 を用い、誘電層と
してPZTを成膜し、その上に上部電極としてTiを1
mm角で形成した。SrVO3 の膜厚は5000A、PZTの
膜厚は4000Aである。えられた記憶用キャパシタの容量
は35.4nFであり、多結晶Siを下部電極に用いたばあい
の容量4.6nFに比べ大きな値がえられていた。 【0029】[実施例2]記憶用キャパシタの下部電極
としてPbTi合金を2元スパッタにより形成し、その
上にPZTを成膜し、さらに上部電極としてTiを1mm
角で形成した。PbTi合金の膜厚は5000A、PZTの
膜厚は4000Aである。えられた記憶用キャパシタ容量は
29.5nFであり、前記の多結晶Siを下部電極に用いたば
あいに比べ大きな値となっていた。 【0030】 【発明の効果】本発明の半導体メモリの記憶用キャパシ
タにおいては、下部電極材料として強誘電体を構成する
金属元素のみからなる合金を用いることにより、その製
造時に誘電体が600℃以上で酸化されても、下部電極が
酸化されて下部電極上に低誘電率層が形成されることが
ないので、記憶用キャパシタ容量が低下することがな
い。また、下部電極のドライエッチング加工が容易とな
る。 【0031】
モリの記憶用キャパシタおよびその製法に関する。 【0002】 【従来の技術】図4はたとえば特開平3-21104号公報に
示された従来のDRAMのメモリ部を構成するトランジ
スタの断面図である。図中、1はp型基板、2はn+ 領
域、3は素子分離領域でSiO2である。4はSiO2、
5はワード線である。6は多結晶Siでキャパシタの下
部電極にあたる。7は記憶用キャパシタの誘電体層でS
iO2とSiNからなるON膜である。8は多結晶Si
で記憶用キャパシタの上部電極にあたる。9は層間絶縁
膜でSiO2からなり、10はビット線である。 【0003】つぎに動作について説明する。ワード線5
に信号電圧が印加されるとトランジスタはオン状態とな
り、ビット線10に印加されているデータ信号「1」また
は「0」がトランジスタを介して記憶用キャパシタに書
き込まれる。こののちワード線5に信号電圧が印加され
なくなるとトランジスタはオフ状態となり、データ信号
が記憶用キャパシタに保存される。このようにデータは
記憶用キャパシタに保存されているが、パッケージング
材などからのα線により生じた電子−正孔対が記憶用キ
ャパシタに保存されているデータを変化させることがあ
る。このため記憶用キャパシタ容量をある程度大きくす
る必要がある。 【0004】一方、DRAMの高密度化に伴なってメモ
リセル面積は減少してきている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】そこで、記憶用キャパ
シタ容量をある程度大きくし、かつメモリセル面積の減
少に対処するために、誘電体材料としてPLZT、PZ
Tなどの強誘電体やTa2O5などの高い誘電率を有する
材料を用いた記憶用キャパシタが検討されている。 【0006】しかしながら、これらの誘電体材料からな
る膜は、酸素雰囲気下、 600℃以上のきわめて高い温度
で成膜されるため、成膜時に下部電極が酸化されて低誘
電率層が形成され、記憶用キャパシタ容量が低下してし
まうという問題がある。このため、従来から強誘電体を
成膜するばあいには下部電極としてPtが主に使われて
いるが、Ptはドライエッチングによる加工が難しく、
微細なパターン形成が簡単にできない。 【0007】本発明は前記のような問題を解消するため
になされたものであり、容量が大きく、その製造時に誘
電体が 600℃以上で成膜されても、下部電極が酸化され
て下部電極上に低誘電率層が形成されることがなく、し
たがって記憶用キャパシタ容量の低下がなく、さらにド
ライエッチングによる加工が容易な下部電極を有する記
憶用キャパシタをうることを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明の半導体メモリの
記憶用キャパシタは、データ書き込みのためのワード
線、ビット線およびデータ保存のためのキャパシタを有
するトランジスタの記憶用キャパシタであって、誘電体
層と前記誘電体層を挟む下部電極および上部電極とから
構成され、前記下部電極の材料として、PbTi合金な
どの強誘電体を構成する金属元素のみからなる合金より
なる電極が用いられ、前記誘電体層と電極とのあいだに
該合金の酸化物である強誘電体が設置されたことを特徴
とするものである。 【0009】 【作用】本発明の記憶用キャパシタにおける下部電極材
料である強誘電体を構成する金属元素の合金は、酸化さ
れると強誘電体になるため、記憶用キャパシタ容量の低
下にはほとんど関係しない。 【0010】 【0011】 【実施例】まず本発明の記憶用キャパシタ(1)の一実施
例を図1を用いて説明する。図1はDRAMの記憶用キ
ャパシタ部分のみを示している。図中、1はp型基板、
2はn+領域、3はSiO2などからなる素子分離領域、
4はSiO2、5はワード線である。11はバリアメタル
であり、Siと電極材料間の相互拡散を防ぐためのもの
で、通常TiNなどが用いられる。12は金属電極であ
り、下部電極の低抵抗化のために設けられたもので、通
常Ti、W、Mo等の酸化によりTiO 2 、WO 2 、Mo
O 2 等の酸化物導電体を形成する金属材料が用いられ
る。13は酸化物導電体、14は誘電体、15は上部電極であ
る。金属電極を用いない場合、Si上に酸化物導電体13
を直接形成すると、酸化物導電体形成時にSi上にSi
O2が形成されてしまい、コンタクトが取れなくなる等
の問題が生じるが、バリアメタル11を酸化物導電体13と
Siの間に挿入することにより、Si上にSiO2が形
成されるのを防止することができ、コンタクト抵抗の上
昇を防止することができる。バリアメタル11として要求
される性質は、高温でSiや上部電極(金属、酸化物)
と反応しないこと、高温でSi、上部電極材料の拡散を
防止できること、耐酸化性があること等が挙げられる。
TiNは、高温で安定であり、緻密な膜が形成されるの
で、高温でもSiや上部電極(金属、酸化物)と殆ど反
応せず、拡散防止能力も高い。また、酸化されるには、
窒素Nと金属の結合を切った後、金属と酸素が反応する
必要があるため、酸化するために必要なエネルギーは大
きく、金属に比べて酸化されにくいといった特徴を有す
るので、特に優れている。また、酸化物導電体13の比抵
抗は高いため、電極の横方向の抵抗が極めて高くなり、
一定時間内にキャパシタに電荷の蓄積ができないおそれ
があるが、低抵抗の金属電極12を設けることにより、電
極の抵抗を低減でき、上記のような問題を解決できる。 【0012】図1に示す例では、記憶用キャパシタは酸
化物導電体13、バリアメタル11および金属電極12からな
る下部電極と、誘電体層14と、上部電極15とから構成さ
れている。バリアメタル11と金属電極12は、いずれか一
方、あるいは両方を設置しないばあいもある。 【0013】前記酸化物導電体13の具体例としては、た
とえばZnO、SnO2、SrVO3、ReO3、WO2、
VO2、CrO2、MoO2、TiO2などがあげられる。
酸化物導電体13は、たとえばCVD法、スパッタ法、蒸
着法、ICB法、レーザーアブレージョン法、MBE法
などにより形成される。 【0014】前記誘電体層14としては、たとえばPLZ
T、PZTなどの強誘電体やTa2O5などの高い誘電率
を有する材料からなるものが用いられる。とくに強誘電
体は誘電率が1000以上と極めて高いので好ましい。 【0015】前記上部電極15は、通常、多結晶Si、
W、Ti、TiN、Moなどからなる。 【0016】つぎに下部電極の材料として、強誘電体を
構成する金属の合金を用いた記憶用キャパシタ(2)の一
実施例を、図2のcを用いて説明する。 【0017】図中、16は強誘電体を構成する金属元素の
合金、17はその合金の一部が酸化されてできた酸化膜で
ある。1〜5、11、12、14および15は図1と同じものを
示す。図2全体は記憶用キャパシタ製造工程のフローを
示しており、aは強誘電体を構成する金属元素の合金16
の層が形成された段階、bは誘電体層14が形成された段
階である。 【0018】図2に示す例では、記憶用キャパシタは強
誘電体を構成する金属元素の合金16、バリアメタル11お
よび金属電極12からなる下部電極と、合金の一部が酸化
されてできた酸化膜(強誘電体)17および誘電体層14か
らなる誘電体層と、上部電極15とから構成されている。
バリアメタル11と金属電極12は図1に示す記憶用キャパ
シタと同様に設置しないばあいもある。 【0019】前記強誘電体を構成する金属元素の合金と
してはBa、Nd、Gd、Li、Cs、K、Na、R
b、Tl、Sr、Ca、Cd、Pb、Y、La、Biの
うちの1種以上の元素と、Ge、Mg、Cd、Ca、S
c、Al、Sb、Cr、Mn、Ni、Fe、Ti、Z
r、Hf、Sn、Nb、Ta、W、Moのうちの1種以
上の元素との組合わせからなる合金があげられる。その
組合わせの具体例としては、たとえばPb−Ta、Ba
-Ti、Sr-Ba-Ti、Pb-Ti、Pb-Zr-Ti、
Pb-La-Zr-Ti、Pb-Zr、Bi-Fe、Na-N
b、K-Nb、Na-Ta、Li-Nb 、Li-Ta、P
b-Nb、Sr-Nb、La-Ti、Nd-Ti、Ca-N
b、Pb-Ge、Bi-W、Bi-Ti、Gd-Moなどが
あげられる。 【0020】前記合金の酸化膜17は、誘電体層14を形成
するときに強誘電体を構成する金属元素からなる合金16
の一部が酸化されて生じるものである。酸化膜17の膜厚
は通常 100A以下程度であり、誘電体層14の膜厚の1/
10以下である。なお、誘電体層14の膜厚は記憶用キャパ
シタの容量値を考慮して設定される。 【0021】前記誘電体層14は図1に示す例と同様に、
たとえばPLZT、PZTなどの強誘電体やTa2O5な
どの高い誘電率を有する材料からなるものが用いられ
る。とくに強誘電体は誘電率が1000以上と極めて高いの
で好ましい。 【0022】また、図3のcに示すように、下部電極と
なる強誘電体を構成する金属元素の合金16の一部を酸化
してできた酸化膜(強誘電体)17を誘電体層としてもよ
い。このばあい、酸化膜17の膜厚は酸化時間により決ま
り、記憶用キャパシタの容量値を考慮して設定される。 【0023】つぎに本発明のキャパシタのうち、強誘電
体を構成する金属元素の合金が用いられた下部電極と、
強誘電体層と、上部電極とから構成されたキャパシタの
製法の一例を、図3を用いて説明する。 【0024】まず、図3のaに示すように、強誘電体を
構成する金属元素の合金16の層をCVD法、スパッタ
法、蒸着法、ICB法、MBE法などにより形成する。 【0025】つぎに図3のbに示すように、前記合金16
の層の一部を酸化して酸化膜17(強誘電体層)を形成す
る。 【0026】前記酸化法としては、合金16の層を、 800
℃以上の高温で酸化雰囲気(たとえばウェットO2 )な
どにさらす方法、酸素プラズマにさらして酸素イオンを
打込む方法、酸素雰囲気中で紫外線(たとえば 200nm以
下)を照射する方法、電解液中で電圧を印加して陽極酸
化する方法などがあげられる。 【0027】ついで図3のcに示すように上部電極15を
形成することにより、キャパシタが製造される。 【0028】[実施例1]下部電極の材料として酸化物
導電体を用いた記憶用キャパシタを製造した。記憶用キ
ャパシタの下部電極としてSrVO3 を用い、誘電層と
してPZTを成膜し、その上に上部電極としてTiを1
mm角で形成した。SrVO3 の膜厚は5000A、PZTの
膜厚は4000Aである。えられた記憶用キャパシタの容量
は35.4nFであり、多結晶Siを下部電極に用いたばあい
の容量4.6nFに比べ大きな値がえられていた。 【0029】[実施例2]記憶用キャパシタの下部電極
としてPbTi合金を2元スパッタにより形成し、その
上にPZTを成膜し、さらに上部電極としてTiを1mm
角で形成した。PbTi合金の膜厚は5000A、PZTの
膜厚は4000Aである。えられた記憶用キャパシタ容量は
29.5nFであり、前記の多結晶Siを下部電極に用いたば
あいに比べ大きな値となっていた。 【0030】 【発明の効果】本発明の半導体メモリの記憶用キャパシ
タにおいては、下部電極材料として強誘電体を構成する
金属元素のみからなる合金を用いることにより、その製
造時に誘電体が600℃以上で酸化されても、下部電極が
酸化されて下部電極上に低誘電率層が形成されることが
ないので、記憶用キャパシタ容量が低下することがな
い。また、下部電極のドライエッチング加工が容易とな
る。 【0031】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記憶用キャパシタの一実施例を示す断
面図である。 【図2】本発明の記憶用キャパシタの製造工程を示す断
面図である。 【図3】本発明の記憶用キャパシタの製造工程を示す断
面図である。 【図4】従来の記憶用キャパシタの断面図である。 【符号の説明】 5 ワード線 11 バリアメタル 12 金属電極 13 酸化物導電体 14 誘電体層 15 上部電極 16 強誘電体を構成する金属元素の合金 17 合金16の酸化膜
面図である。 【図2】本発明の記憶用キャパシタの製造工程を示す断
面図である。 【図3】本発明の記憶用キャパシタの製造工程を示す断
面図である。 【図4】従来の記憶用キャパシタの断面図である。 【符号の説明】 5 ワード線 11 バリアメタル 12 金属電極 13 酸化物導電体 14 誘電体層 15 上部電極 16 強誘電体を構成する金属元素の合金 17 合金16の酸化膜
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 データ書き込みのためのワード線、ビッ
ト線およびデータ保存のためのキャパシタを有するトラ
ンジスタの記憶用キャパシタであって、誘電体層と前記
誘電体層を挟む下部電極および上部電極とから構成さ
れ、前記下部電極の材料として、強誘電体を構成する金
属元素のみからなる合金よりなる電極が用いられ、前記
誘電体層と電極とのあいだに該合金の酸化物である強誘
電体が設置されたことを特徴とする半導体メモリの記憶
用キャパシタ。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17861491A JP3483896B2 (ja) | 1991-07-19 | 1991-07-19 | 半導体メモリの記憶用キャパシタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17861491A JP3483896B2 (ja) | 1991-07-19 | 1991-07-19 | 半導体メモリの記憶用キャパシタ |
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ID=16051526
Family Applications (1)
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JP17861491A Expired - Fee Related JP3483896B2 (ja) | 1991-07-19 | 1991-07-19 | 半導体メモリの記憶用キャパシタ |
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Country | Link |
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- 1991-07-19 JP JP17861491A patent/JP3483896B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH0529567A (ja) | 1993-02-05 |
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