JP3483290B2 - 紙葉類の排出装置 - Google Patents

紙葉類の排出装置

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JP3483290B2
JP3483290B2 JP04014694A JP4014694A JP3483290B2 JP 3483290 B2 JP3483290 B2 JP 3483290B2 JP 04014694 A JP04014694 A JP 04014694A JP 4014694 A JP4014694 A JP 4014694A JP 3483290 B2 JP3483290 B2 JP 3483290B2
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功 甘利
秀年 小林
晴昭 中尾
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紙幣等の紙葉類を一旦
保留部に給送し、この保留部から所定方向に排出する紙
葉類の排出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のような紙葉類の排出装置と
して、特開平4−12964号公報に示されるものが知
られている。この装置は、紙幣収納部に収納された紙幣
(紙葉類)をまず一時保留部に給送するとともに、この
給送時に重送、斜め搬送、半券等の異常が発生している
か否かを検出しておき、異常が検出されない場合には、
上記一時保留部に給送された紙幣を通常通り所定の払出
口から外部へ排出し、異常が検出された場合には、上記
一時保留部の紙幣を払い出さずに装置内部のリジェクト
収納部へ回収するように構成されている。このような装
置によれば、不適当な状態(例えば一時保留部における
紙幣枚数に過不足がある状態)のまま紙幣が払い出され
るのを未然に防ぐことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記装置では、給送時
に異常が発生して紙幣がリジェクト収納部に回収された
場合、紙幣は払い出されないことになり、その後の対応
に使用者が戸惑うおそれがある。例えば、リジェクト収
納部への回収後、所定のボタンを操作することにより新
たに払出動作が再開されるように装置を構成しても、使
用者が上記ボタンを即座に見つけるとは限らず、このボ
タンを見つけて再払出動作を行わせるまでに時間がかか
り、最悪の場合には困惑して係員を呼出してしまうおそ
れがある。このような事態が生ずると、次の使用者は長
時間待たなければならず、装置の使用効率は著しく低下
することになる。
【0004】本発明は、このような事情に鑑み、異常発
生時に紙幣等の紙葉類をリジェクト収納部へ回収して異
常搬出を防ぎながら、その後正常な排出を迅速に行うこ
とができる紙葉類の排出装置を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、本発明は、紙葉類の排出経路中に設けら
れ、底壁上に複数枚の紙葉類が載置された状態でこれら
の紙葉類を一時収容可能な保留部と、紙葉類を収容し、
この紙葉類を上記保留部に順次給送する給送手段と、給
送される紙葉類の異常の有無を検出する異常検出手段
と、上記保留部の紙葉類を所定方向へ排出する排出手段
と、上記保留部の紙葉類をリジェクト収納部へ搬送する
リジェクト搬送手段と、上記異常検出手段により異常が
検出されなかった場合には上記保留部の紙葉類を上記排
出手段により排出させ、上記異常検出手段により異常が
検出された場合には上記保留部の紙葉類を上記リジェク
ト搬送手段により上記リジェクト収納部へ搬送させる搬
出制御手段と、上記リジェクト搬送手段により紙葉類が
リジェクト収納部へ搬送された場合にその後連続して上
記給送手段に再度給送動作を行わせるリトライ制御手段
とを備え、上記保留部の一方の側部に上方に立ち上がる
受部を設け、この受部が設けられている側の側部を中心
として、上記給送手段から給送される紙葉類を受取可能
な位置であって上記排出手段及びリジェクト搬送手段か
ら離れかつ当該保留部の底壁が上記給送手段による給送
方向と略等しい方向に傾斜する受取位置と、この保留部
の底壁が略水平な位置であって当該底壁に載置される紙
葉類を上記排出手段及びリジェクト搬送手段により搬出
することが可能な搬出位置との間で回動可能となるよう
に当該保留部を構成するとともに、この保留部を上記受
取位置と搬出位置との間で移動させる保留部駆動手段
と、上記給送手段による紙葉類の給送時には上記保留部
を上記受取位置に位置させ、上記排出手段もしくはリジ
ェクト搬送手段による紙葉類の搬出時には上記保留部を
上記搬出位置に位置させる保留部駆動制御手段とを備え
たものである(請求項1)。
【0006】上記リトライ制御手段は、上記給送動作が
予め設定された回数だけ繰り返された後さらに給送異常
が生じた場合に次の給送動作を一旦中止するものが、よ
り好ましく(請求項2)、さらには警告を行うものであ
ることがよい(請求項3)。
【0007】また、上記装置では、上記保留部に紙葉類
が残留しているか否かを検出する残留検出手段を備え、
上記リジェクト搬送手段による搬送後、上記残留検出手
段により紙葉類の残留が検出されない場合にのみ再度給
送動作を行わせるように上記リトライ制御手段を構成す
ることが、より好ましい(請求項4)。
【0008】
【作用】請求項1記載の装置によれば、紙葉類が収容位
置からまず保留部に給送され、この給送時に紙葉類の異
常の有無が検出される。異常が検出されなかった場合、
通常通り、上記保留部における紙葉類が上記排出手段に
より所定方向に排出され、異常が検出された場合、上記
保留部の紙葉類が上記リジェクト搬送手段により上記リ
ジェクト収納部へ搬送されることにより、異常状態のま
ま紙葉類が排出されることが防がれる。しかもこの場合
には、リジェクト搬送後連続して上記給送手段による給
送動作が自動的に再開されるため、使用者は途中何の操
作も行わずに最終的な正常な状態で排出された紙葉類を
受け取ることができる。
【0009】さらに、紙葉類は、排出手段から離れた受
取位置にある保留部に給送されるため、上記排出手段等
と接触せずに上記保留部底壁上に円滑に順次ストックさ
れる。ストック完了後は、上記保留部が上記受取位置か
ら上記排出手段及びリジェクト搬送手段のある搬出位置
へ移動し、この搬出位置から上記排出手段によって上記
紙葉類が排出され、またはリジェクト収納部に収納され
る。
【0010】しかも、上記受取位置で上記保留部の底壁
を上記給送手段による給送方向と略等しい方向に傾斜さ
せることにより、当該底壁上には紙葉類をより円滑に給
送でき、また、上記搬出位置では上記保留部の底壁を略
水平とすることにより紙葉類をより安定した状態で排出
できることになる。
【0011】この装置において、上記給送手段に異常が
ある場合等には、何度給送動作を繰り返しても異常が発
生し、紙葉類の排出が行われないおそれがあるが、ここ
で請求項2記載の装置では、上記給送動作が予め設定さ
れた回数だけ繰り返された時点で次の給送動作が自動的
に一旦止められ、故障の点検等の機会が確保される。
【0012】さらに、請求項3記載の装置では、上記中
止の際に警告が実行されることにより、外部に故障の点
検等が促される。
【0013】請求項4記載の装置では、上記リジェクト
搬送手段による搬送後、上記残留検出手段により保留部
での紙葉類の残留が検出されない場合にのみ次の給送動
作が行われる。換言すれば、リジェクト搬送が終了して
も、紙葉類の残留が検出されている場合には次の給送動
作が行われないので、保留部に紙葉類が残留したままこ
の保留部に次の紙葉類が給送されて結果的に過剰の紙葉
類が排出されるといった不都合が未然に防がれる。
【0014】
【実施例】本発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。なお、この実施例では、紙幣払出装置について説明
するが、本発明は他の紙葉類、例えば用紙や原稿、商品
券等の排出装置としても良好に適用できるものである。
【0015】図において、ハウジング10内の上部に
は、複数枚の紙幣11が重ねて載置されるホッパー底壁
12が設けられ、このホッパー底壁12の上面は前下が
り(図1では右下がり)に傾斜している。ホッパー底壁
12の前部中央には切欠14が形成され、この切欠14
の左右両外側には切欠13が形成されている。
【0016】上記ハウジング10の側壁(図1では右側
壁)には、案内板16が設けられている。この案内板1
6は、上記切欠14が形成された部分におけるホッパー
底壁12の前端12aから前方(図1では右方)に離間
している。この案内板16において上記ホッパー底壁1
2の前端12aと対向する面(案内面;図1では左側
面)16aは、ホッパー底壁12よりも上側の面が下側
の面よりもホッパー底壁前端12aに近づく向きにホッ
パー底壁12上面に対して傾斜しており、図例では鉛直
面とされている。
【0017】上記切欠13,14の下方の位置には、左
右方向に延びるローラ回転軸18がハウジング10に回
転可能に支持されている。このローラ回転軸18には、
後記図10に示すローラ駆動モータ19が連結され、こ
のローラ駆動モータ19により上記ローラ回転軸18が
図2の矢印方向(図1では時計回り方向)に回転駆動さ
れる。このローラ回転軸18において上記切欠14に対
応する中央位置には分離ローラ20が設けられ、上記切
欠13に対応する左右両翼部には搬出ローラ22が設け
られている。これら分離ローラ20及び搬出ローラ22
は、上記ローラ回転軸18と一体回転するようにこのロ
ーラ回転軸18に固定されている。
【0018】上記分離ローラ20の外周面において所定
の角度領域には、分離用摩擦材24が円弧状に配設され
ている。この分離用摩擦材24は、ゴム等のように紙幣
11との摩擦係数が高い材料で形成され、あるいはこの
摩擦係数が高まるように表面処理が施されたものであ
り、その外径は、この分離用摩擦材24が図2のように
切欠14の下方の位置にある状態でホッパー底壁12上
の紙幣11の下面と離間し、あるいはほんの軽く触る程
度に小さく設定されている。
【0019】上記案内板16の下方の位置であって、上
記分離用摩擦材24と対向可能な位置には、分離用摩擦
ローラ28が設けられている。分離用摩擦ローラ28
は、上記ローラ回転軸18と平行な軸26の周囲にワン
ウェイクラッチ27を介して取付けられており、ワンウ
ェイクラッチ27は、上記ローラ回転軸18の回転方向
と同方向(図1の時計回り方向)のみ、上記軸26に対
する分離用摩擦ローラ28の相対回転を許容し、逆方向
への相対回転を規制するように構成されている。 一
方、各搬出ローラ22の外周面には、上記分離用摩擦材
24と同様の高摩擦部材である搬出用摩擦材30が配設
されている。この搬出用摩擦材30の配設角度領域は上
記分離用摩擦材24のそれよりも小さく設定され、外径
は上記分離用摩擦材24の外径よりも大きく設定されて
おり、この搬出用摩擦材30が上記切欠13の下方に位
置する状態でこの搬出用摩擦材30と紙幣11との下面
が十分な程度に接触するように構成されている。そし
て、この搬出用摩擦材30と上記紙幣11下面との接触
が始まる時点で上記分離用摩擦材24が上記分離用摩擦
ローラ28と対向するように、分離用摩擦材24の回転
方向前端位置が搬出用摩擦材30の回転方向前端位置よ
りも回転方向前方へ十分にずらされている。
【0020】分離用摩擦ローラ28の下方には、ガイド
板32及び搬送ローラ36が設けられている。ガイド板
32は、上記両ローラ20,22の外周面に沿う略円弧
状に形成され、上記分離用摩擦ローラ28から搬送ロー
ラ36に至る領域に設けられている。搬送ローラ36
は、上記ローラ回転軸18及び軸26に平行な軸34回
りに回転可能とされ、紙幣11を下方へ搬送する方向、
すなわち図2の矢印(同図時計回り方向)に回転駆動さ
れるようになっている。
【0021】上記ガイド板32により形成された紙幣1
1の搬送経路中には、左右一対の給送紙幣検出センサ
(異常検出手段)33が設けられている。この給送紙幣
検出センサ33は、透過型フォトセンサ等が適用可能な
ものであり、給送紙幣に短券(左右のうちの一方のセン
サ33のみが紙幣11の存在を検出した場合やセンサ3
3が紙幣11を検出する時間が許容値未満の場合)、長
券(センサ33が紙幣11を検出する時間が許容値を超
えている場合)、重送(紙幣11が通過した時の光透過
量が過剰に少ない場合)、枚数不足(紙幣11の通過回
数が所定値に達していない場合)、異種の紙葉類混在
(紙幣11が通過した時の光透過量が許容範囲から外れ
ている場合)、等の異常の発生の有無を検出する。
【0022】上記ローラ20,22の下方には、上記搬
送ローラ36による紙幣11の搬送方向(斜め下方)と
平行に延びる案内板38が設けられ、その下方にテーブ
ル(保留部底壁)40が設けられている。このテーブル
40の一方の側部(案内板38の延長上に位置する側の
側部)は上方に立ち上がる受部41とされ、この受部4
1が設けられている側の側部が上記ローラ回転軸18と
平行な軸42を中心として回動可能にハウジング10に
装着されている。この回動により、上記テーブル40
は、図6に示すように上記案内板38と略平行に傾斜す
る受取位置と、図1に示すように上記受取位置よりも下
方で略水平な搬出位置との間を移動するようになってお
り、この搬出位置では上記テーブル40の回動端部がそ
の自重でハウジング10側のテーブル支持片43と当接
することにより、このテーブル40自身が上記搬出位置
に保持されるようになっている。
【0023】このテーブル40の下方には、図3にも示
すようなテーブル駆動モータ44が設けられ、その出力
軸46にアーム48の基端が固定されている。このアー
ム48の先端にはテーブル押し上げローラ50が回転可
能に取付けられており、上記テーブル駆動モータ44の
駆動でアーム48が上向きに回動駆動されることによ
り、図4(a)(b)にも示すように、上記テーブル押
し上げローラ50によってテーブル40が上記搬出位置
から上記受取位置へ向けて押し上げられるようになって
いる。
【0024】なお、図1において52はテーブル押し上
げローラ50をテーブル40とともに十分な隙間をおい
て挾むようにテーブル40底面に固定された挾持片であ
る。
【0025】図3に示すように、上記テーブル駆動モー
タ44の出力軸46には、互いに位相をずらして搬出位
置検出レバー54A及び受取位置検出レバー54Bが固
定されている。そして、テーブル40が上記搬出位置に
ある状態で上記搬出位置検出レバー54Aを検出する位
置に、フォトスイッチ等からなる搬出位置検出用のテー
ブル検出センサ56Aが設けられ、テーブル40が上記
受取位置にある状態で上記受取位置検出レバー54Bを
検出する位置に受取位置検出用のテーブル検出センサ5
6Bが設けられている。
【0026】上記テーブル40の下方には、図4(a)
及び図10,図11に示すように、前後方向(排出方
向)に並ぶ3つの右側搬出プーリ58F,58M,58
Rと、同じく3つの左側搬出プーリ60F,60M,6
0Rとが設けられている。左右の後側搬出プーリ58
R,60Rは、図略の回転軸によって相互連結されてお
り。この回転軸に図10及び図11に示すような搬出プ
ーリ駆動モータ61が連結されている。右側搬出プーリ
58F,58M,58Rには右側搬出ベルト62が掛け
られ、左側搬出プーリ60F,60M,60Rには左側
搬出ベルト63が掛けられており、上記搬出プーリ駆動
モータ61の作動により全搬出プーリが連動駆動される
ようになっている。
【0027】右側搬出プーリ58M,58R同士の間、
及び左側搬出プーリ60M,60R同士の間において、
搬出位置にあるテーブル40よりも下方の位置には、そ
れぞれテンションプーリ57が設けられ、このテンショ
ンプーリ57により搬出ベルト62,63が上から押圧
されて下方に略M字状に凹まされることにより、搬出ベ
ルト62,63とテーブル40との干渉が避けられてい
る。さらに、左側搬出プーリ60F,60M同士の間で
も、搬出位置にあるテーブル40よりも下方の位置に凹
み用プーリ59が設けられており、この凹み用プーリ5
9により搬出ベルト63の上側中央部が下方に押圧され
て略M字状に凹んだ状態となっている。
【0028】図8及び図9に示すように(図10及び図
11では図示省略)、前側搬出プーリ58Fの回転軸に
はパルス板64が固定され、このパルス板64の周縁部
と対応する位置に光センサからなる排出距離検出センサ
66が設けられている。上記パルス板64の周縁部には
間欠的に切欠65が形成されている。従って、このパル
ス板64が上記搬出プーリ58F等とともに回転するの
に伴い、上記排出距離検出センサ66からはパルス信号
が出力され、このパルス信号のパルス数のカウントによ
って、上記搬出プーリ58F等による紙幣11の排出距
離が検出可能となっている。
【0029】上記の各プーリ等に対し、テーブル40に
は、前後に延びる右側貫通孔67と、前後に相互離間し
た一対の左側貫通孔68F,68Rとが貫設されてい
る。右側貫通孔67は、テーブル40が上記搬出位置に
ある状態でこの右側貫通孔67を上記右側搬出プーリ5
8F,58M及び搬出ベルト62が突き抜けるような位
置に形成されている。左側貫通孔68F,68Rは、テ
ーブル40が上記搬出位置にある状態で上記左側搬出プ
ーリ60F,60M及び上記搬出ベルト63の一部が各
左側貫通孔68F,68Rを突き抜けるような位置に形
成されており、両左側貫通孔68F,68R同士の間で
はテーブル40がつながって連続部分69が確保された
状態となっている。
【0030】上記テーブル40の回動中心である軸42
の近傍には、これと平行に回動中心軸70が設けられ、
この回動中心軸70の周囲に、前後一対のローラアーム
72の下端部が相対回動可能に装着されている。図5に
も示すように、各ローラアーム72の上端部(回動端
部)にはブロック74が固定され、各ブロック74に左
右に延びる回転支持軸76が固定されており、この回転
支持軸76の両端に左右一対の搬出ローラ(上側搬出
体)78が回転可能に装着されている。
【0031】なお、上記案内板38には図略の切欠が設
けられ、この切欠を通って上記ブロック74等が回動移
動するようになっている。
【0032】回動中心軸70の周囲には前後一対のねじ
りコイルばね80が固定され、各ねじりコイルばね80
の端部が各ローラアーム72の基部に固定されている。
従って、上記回動中心軸70の回転に伴って各ローラア
ーム72も回動し、このローラアーム72の回動によ
り、各搬出ローラ78が、上記搬出プーリ58F,58
M,60F,60Mに対向する搬出位置とこの搬出位置
から上方に退避する待機位置との間を移動するようにな
っており、しかも、上記ねじりコイルばね80の弾性変
形分だけ回動中心軸70に対する各ローラアーム72の
相対回動が許容されるようになっている。
【0033】上記回動中心軸70の一方の端部には、ギ
ア82が固定されている。この回動中心軸70の近傍に
はローラアーム駆動モータ84が設けられ、その出力軸
に上記ギア82と噛み合うギア86が固定されている。
従って、ローラアーム駆動モータ84の作動により上記
回動中心軸70が自軸回りに回動駆動されるようになっ
ている。
【0034】この回動中心軸70の他方の端部には、互
いに位相をずらして待機位置検出レバー88A及び搬出
位置検出レバー88Bが固定されている。そして、搬出
プーリ78が上記搬出位置にある状態で上記待機位置検
出レバー88Aを検出する位置に、フォトセンサ等から
なる待機位置検出用のローラアーム検出センサ90Aが
設けられ、搬出プーリ78が上記搬出位置にある状態で
上記搬出位置検出レバー88Bを検出する位置に搬出位
置検出用のローラアーム検出センサ90Bが設けられて
いる。
【0035】図8及び図9に示すように、ハウジング1
0の下部には紙幣払出口93が設けられ、その下流側に
紙幣払出トレイ91が水平方向に延設されており、上記
紙幣払出口93にはこれを開閉するシャッタ92が設け
られている。このシャッタ92は、リンク機構94を介
してシャッタソレノイド96の作動軸97に連結されて
おり、このシャッタソレノイド96のオンオフにより上
記シャッタ92が開閉駆動されるようになっている。ま
た、紙幣払出口93近傍には光センサ等からなる紙幣抜
取検出センサ98が設けられ、この紙幣抜取検出センサ
98のオンオフにより、上記紙幣払出トレイ91上の紙
幣11が抜き取られたか否かが検出されるようになって
いる。
【0036】図10及び図11に示すように、上記各搬
出プーリ58F〜58R,60F〜60Rの下方にはリ
ジェクト収納トレイ(リジェクト収納部)126が配置
され、その前方のハウジング10には、上記リジェクト
収納トレイ126取出し用の開閉可能な扉128が設け
られている。
【0037】後側搬出プーリ58R,60Rの後方に
は、略く字状のプーリ支持部材122が設けられ、この
プーリ支持部材122の上端部、中間部、及び下端部に
リジェクト搬送プーリ124A,124B,124Cが
回転可能に取付けられており、これらのリジェクト搬送
プーリ124A〜124Cにリジェクト搬送ベルト12
5が掛けられている。上記プーリ支持部材122はその
下端部において軸120を中心に揺動可能とされてお
り、この揺動に伴い、リジェクト搬送プーリ124A〜
124C及びリジェクト搬送ベルト125は、図10実
線に示すようにリジェクト搬送ベルト125が上記搬送
ベルト62,63に圧接する搬送位置と、同図二点鎖線
に示すように上記リジェクト搬送ベルト125が上記搬
送ベルト62,63から大きく離れるジャム処理位置と
に切換可能とされている。そして、上記搬送位置に係止
された状態で、テーブル40上から後方に搬出された紙
幣11をそのまま下方のリジェクト収納トレイ126へ
案内するように構成されている。
【0038】また、上記搬出位置におけるテーブル40
を挾む位置には、光センサ等からなる残留センサ(残留
検出手段)99Aが設けられ、リジェクト搬送ベルト1
25によるリジェクト搬送経路途中の位置にも、光セン
サ等からなる残留センサ99Bが設けられている。これ
らの残留センサ99A,99Bは、その配設位置におけ
る紙幣11の有無を検出するものである。
【0039】この紙幣払出装置には、図12に示すよう
な制御装置100、指令部110、及び警告器112が
設けられている。指令部110は、上記ハウジング10
外面の適所に設けられ、外部からのキー操作等を受ける
ことにより指令信号を制御装置100に入力するもので
あり、警告器112は、制御信号を受けた場合に警告を
発するものである。
【0040】制御装置100は、マイクロコンピュータ
等からなり、給送制御手段102、テーブル起伏制御手
段(保留部駆動制御手段)104、ローラアーム起伏制
御手段(搬出体移動制御手段)106、搬出制御手段1
08、及びリトライ制御手段109を備えている。
【0041】給送制御手段102は、指令部110から
給送指令信号を受けた場合、及び後述のリトライ制御手
段109からリトライ指令信号(図12破線矢印参照)
を受けた場合に、上記給送ローラ駆動モータ19を始動
させ、後述のような給送動作を行わせるものである。
【0042】テーブル起伏制御手段104は、後述のロ
ーラアーム起伏制御手段106の制御によりローラアー
ム72が上記搬出位置から待機位置に到達した時点で、
テーブル40を上記搬出位置から受取位置へ移動させる
方向にテーブル駆動モータ44を作動させ始め、受取位
置検出用のテーブル検出センサ56Bがオフからオンに
切換わった時点で上記テーブル駆動モータ44を停止さ
せる一方、上記給送制御手段102の制御による給送動
作が完了した時点、すなわち所定枚数の紙幣11が受取
位置のテーブル40上に給送された時点から、テーブル
40を上記受取位置から搬出位置へ移動させる方向にテ
ーブル駆動モータ44を作動させ始め、搬出位置検出用
のテーブル検出センサ56Aがオフからオンに切換わっ
た時点でテーブル駆動モータ44を停止させるものであ
る。
【0043】ローラアーム起伏制御手段106は、上記
テーブル40が上記搬出位置に到達した時点で、各搬出
ローラ78を上記待機位置から搬出位置へ移動させる方
向にローラアーム駆動モータ84を始動させ、搬出位置
検出用のローラアーム検出センサ90Bがオフからオン
に切換わった時点で上記ローラアーム駆動モータ84を
停止させる一方、紙幣抜取検出センサ98がオンからオ
フに切換わった時点、すなわち紙幣抜取が検出された時
点で、搬出ローラ78を上記搬出位置から待機位置へ移
動させる方向にローラアーム駆動モータ84を始動さ
せ、待機位置検出用のローラアーム検出センサ90Aが
オフからオンに切換わった時点で上記ローラアーム駆動
モータ84を停止させるものである。
【0044】搬出制御手段108は、上記給送紙幣検出
センサ33により異常が検出されなかった場合には、テ
ーブル40上における紙幣11の所定の排出動作を行わ
せる一方、異常が検出された場合には、上記紙幣11の
リジェクト搬送動作を行わせる制御を行うものであり、
その詳細は後述する。
【0045】リトライ制御手段109は、上記搬出制御
手段108の制御下でリジェクト搬送動作が行われた場
合に、次のような制御を行うものである。
【0046】1)原則:リジェクト搬送動作終了後、直
ちに給送制御手段102に上記リトライ指令信号を出力
する。
【0047】2)例外:リトライ指令信号の連続出力回
数nが予め設定された回数Nに到達した場合、及び残留
センサ99A,99Bにより紙幣11の残留が検出され
ている場合には、上記リトライ指令信号を出力せず、警
告器112に指令信号を出力する。
【0048】次に、この制御装置100の行う具体的な
制御動作を図13〜図15のフローチャートに基づいて
説明する。なお、このフローチャートの開始時点では、
テーブル40が受取位置にあり、搬出ローラ78が待機
位置にあるものとする。
【0049】まず、払出要求があった時点、すなわち指
令部110から給送指令信号の入力があった時点で(図
3ステップS1でYES)、給送ローラ駆動モータ19
を作動させ、受取位置にあるテーブル40へ向けて紙幣
11を給送させる(ステップS2)。
【0050】具体的には、上記ローラ駆動モータ19に
より、ローラ回転軸18、搬出ローラ22及び分離ロー
ラ20が一体に回転駆動されると、まず分離用摩擦材2
4が切欠14の下方の位置に臨むことになるが、この分
離用摩擦材24は搬出用摩擦材30よりも小径であり、
上記位置に臨んでもこの分離用摩擦材24は上記ホッパ
ー底壁12上の紙幣11の下面には接触せず、あるいは
接触しても軽い接触であり、この時点で紙幣11は搬出
されない。その後、上記分離用摩擦材24よりも大径の
搬出用摩擦材30が切欠13の下方の位置に臨むと、こ
の搬出用摩擦材30が上記紙幣11の下面に接触しなが
ら上記ホッパー底壁12前端12aから案内板16へ向
かう方向に回転することにより、この回転の方向と同方
向の搬出力が上記紙幣11に与えられる。しかし、この
紙幣11の前端は案内板16の案内面16aすなわちホ
ッパー底壁12上面に対して傾斜する面と当接している
ため、この案内面16aの向き(下向き)に紙幣11の
搬出方向が変換される。
【0051】このような搬出方向の変換により、上記紙
幣11の前端はやがて第2の分離用摩擦ローラ28の配
設位置に到達するが、この時点では、上記搬出用摩擦材
30に先行して上記分離用摩擦材24が既に上記第2の
分離用摩擦部材と対向しているため、上記紙幣11前端
が分離用摩擦材24と分離用摩擦ローラ28との間に噛
み込まれる。ここで、上記紙幣11の一方の面と接触す
る分離用摩擦材24は紙幣給送方向(図1時計回り方
向)に回転駆動されるのに対し、他方の面と接触する分
離用摩擦ローラ28はワンウェイクラッチ27によって
給送方向(同図反時計回り方向)への回転が規制される
ため、この時点で紙幣11の重送が生じていていても、
分離用摩擦ローラ28に接触している側の紙幣11の搬
送が留められ、分離用摩擦材24と接触している紙幣1
1のみが給送される。これにより、紙幣11が分離され
て1枚の紙幣11のみが給送され、図6に示すように搬
送ローラ36によってテーブル40上に供給される。
【0052】ここで、テーブル40は上記給送方向と略
平行な方向に傾斜しているので、このテーブル40上に
は紙幣11が円滑に1枚ずつストックされることにな
る。しかも、テーブル40は搬出プーリ58F,58
R,60F,60R等の排出手段から離れた位置にある
ので、上記排出手段と紙幣11とが接触して紙幣11の
良好なストックが妨げられることがない。また、テーブ
ル40が傾いているために、ストックされた紙幣11は
全てその自重で受部41に当接することになり、この当
接によってストック紙幣11のエッジが自動的にかつ確
実に揃えられることになる。
【0053】このような給送時に上記給送紙幣検出セン
サ33により給送紙幣の異常が検出された場合には(ス
テップS2′でYES)、異常発生記憶のためのフラグ
を0から1に切換え(ステップS3′)、給送ローラ駆
動モータ19を停止させる。異常なく所定枚数の紙幣1
1の給送を完了した場合には(ステップS3でYE
S)、上記フラグを0にしたまま給送ローラ駆動モータ
19を停止させる(ステップS4)。
【0054】次に、テーブル駆動モータ44を正転すな
わちアーム48を倒す方向に回転させる(ステップS
5)。これにより、それまでテーブル40を支持してい
たテーブル持ち上げローラ50が次第に下降し、これに
伴ってテーブル40もその自重で下向きに回動を始め
る。そして、搬出位置検出用テーブル検出センサ56A
がオンに切換わった時点、すなわち、テーブル40がテ
ーブル支持片43と当接する搬出位置に到達した時点で
(ステップS6でYES)、テーブル駆動モータ44を
停止させる(ステップS7)。ここで、上記テーブル駆
動モータ44の停止に応答遅れがあっても、テーブル4
0は上記テーブル支持片43との当接によって正確に搬
出位置に保持され、テーブル持ち上げローラ50はテー
ブル40の下面から僅かに離間した状態で停止すること
となる。また、下側の各搬出プーリ58F,58R,6
0F,60Rはテーブル40の貫通孔67,68F,6
8Rを通じてテーブル40上面から上方に突出し、これ
ら搬出プーリ58F,58R,60F,60Rに掛けら
れている搬出ベルト62,63がテーブル40上のスト
ック紙幣11の下面に接触する状態となる。
【0055】次いで、今度はローラアーム駆動モータ8
4を正転すなわちローラアーム72を倒す方向に回転さ
せ(ステップS8)、これにより、搬出ローラ78を上
記待機位置から次第に下降させる。そして、搬出位置検
出用ローラアーム検出センサ90Bがオンに切換わった
時点、すなわち、各搬出ローラ78が各搬出ローラ58
F,58M,60F,60Mと対向する搬出位置に到達
した時点で(ステップS9でYES)、ローラアーム駆
動モータ84を停止させる(ステップS10)。これに
より、図7及び図8に示すように、上記テーブル40上
のストック紙幣11は上側の搬出ローラ78と下側の搬
出ベルト62,63とで挾まれた状態となる。
【0056】なお、上記紙幣11のストック枚数が毎回
変わる場合や、紙幣11の一部に折れ等が発生している
場合には、紙幣11のストック厚さに変動が生ずること
になるが、上記搬出ローラ78はローラアーム72とと
もに回動中心軸70に対してねじりコイルばね80の変
形分だけ相対移動が可能であるため、この相対移動によ
って上記ストック厚さの変動を吸収することができ、常
に搬出ローラ78を紙幣11の上面に良好に圧接させる
ことが可能である。
【0057】この段階から、制御装置10は、上記フラ
グが0であるか1であるか、すなわち、給送紙幣に異常
が発生していたか否かによって異なる制御を行うことに
なる。
【0058】A)異常がなかった場合(フラグが0の場
合;ステップS10′でNO)
【0059】シャッタソレノイド96をオンにしてシャ
ッタ92を開かせ(すなわち上昇させ;図14のステッ
プS11)、搬出プーリ駆動モータ61を正転させる
(ステップS12)。これにより、テーブル40上の紙
幣11は紙幣払出口93に向けて搬出され、紙幣払出ト
レイ91上に払出される。この時、排出距離検出センサ
98からはパルス信号が出力されるが、そのパルス信号
が一定数に達した時点で(ステップS13でYES)、
搬出プーリ駆動モータ61を停止させる(ステップS1
4)。これにより紙幣11は、排出距離オーバーで落下
するといったことなく、図9に示すように紙幣払出トレ
イ91上に好ましい寸法だけ排出されることになる。
【0060】その後、この紙幣払出トレイ91上の紙幣
11が抜き取られると、それまで紙幣11の存在により
オフとなっていた紙幣抜取検出センサ98がオンに復帰
し、これにより紙幣の抜取が検出される(ステップS1
5でYES)。この時点で、シャッタソレノイド96を
オフにしてシャッタ92を閉じ(ステップS16)、ロ
ーラアーム駆動モータ84の逆転を開始することにより
(ステップS17)ローラアーム72を起こす。そし
て、待機位置検出用のローラアーム検出センサ90Aが
オフからオンに切換わった時点、すなわち搬出ローラ7
8が上記待機位置に到達した時点で(ステップS18で
YES)、ローラアーム駆動モータ84を停止させる
(ステップS19)。
【0061】次いで、今度はテーブル駆動モータ44を
逆転させ(ステップS20)、テーブル40を搬出位置
からテーブル持ち上げローラ50によって持ち上げる。
そして、受取検出用のテーブル検出ローラ56Bがオフ
からオンに切換わった時点、すなわちテーブル40が受
取位置に到達した時点で(ステップS21でYES)、
テーブル駆動モータ44を停止させる(ステップS2
2)。
【0062】B)異常があった場合(フラグが1の場
合;ステップS10′でYES)
【0063】搬出プーリ駆動モータ61を逆転させる
(ステップS31)。これにより、テーブル40上の紙
幣11は紙幣払出口93と逆の方向すなわち後方に向け
て搬出され、リジェクト搬送ベルト125に案内されな
がら下方のリジェクト収納トレイ126内に回収され
る。
【0064】ここで、リジェクト搬送に異常が生じた場
合(ステップS32でYES)、例えば、残留センサ9
9Bがオンの状態を一定時間以上持続した場合(すなわ
ちリジェクト搬送ベルト125と搬出ベルト62,63
との間でジャムが発生した場合)や、リジェクト搬送動
作が終了したにもかかわらず残留センサ99Aがオンの
場合(すなわち一部の紙幣11がリジェクト収納トレイ
126へ回収されずにテーブル40上に取り残された場
合)には、動作を直ちに中止し、警告器112に指令信
号を出力して外部に警告を行わせる(ステップS3
8)。
【0065】一方、リジェクト動作が正常に完了した場
合には(ステップS33でYES)、搬出プーリ駆動モ
ータ61を停止させて(ステップS34)前記ステップ
S17〜S22と同様の復帰動作を行わせ(ステップS
35)、リトライ回数n(最初は0)に1を加算する
(ステップS36)。そして、このリトライ回数nが予
め設定された回数Nに満たない場合には(ステップS3
7でNO)、直ちに前記ステップS2に戻り、給送動作
を再開させる。これに対し、リトライ回数nが予め設定
された回数Nに達した場合(ステップS37でYE
S)、すなわち、給送動作をN回繰返したにもかかわら
ず給送異常が検出された場合には、装置内部に故障等が
存在すると考えられるため、次の給送動作は行わせず、
警告器112に警告を行わせる(ステップS38)。
【0066】以上のように、この装置は、給送異常の検
出によりリジェクト搬送を行った場合に、その後連続し
て自動的に給送動作を再開するようにしたものであるの
で、使用者は、途中リジェクト搬送が実行されても、何
の操作も行わずに、最終的に正常状態で紙幣払出口93
から排出される紙幣11を受け取ることができる。従っ
て、リジェクト搬送を実行する度に動作を停止する装置
に比べ、迅速な紙幣払出を行うことができ、その使用効
率を大幅に高めることができる。
【0067】さらに、この実施例では、リトライ回数n
が一定回数Nに到達した場合に自動的に動作を一旦中止
し、警告を行って故障の点検等の機会を与えるようにし
ているので、装置内部に給送異常の原因となる故障等が
存在している場合に、再給送が無意味に繰り返されるの
を防ぐことができる。
【0068】また、この実施例では、上記リジェクト搬
送後でも、残留センサ99Aにより紙幣11が検出され
ている場合には、次の給送動作を行わないようにしてい
るので、テーブル40上に紙幣11が残留したままこの
テーブル40上に次の紙幣11が給送されて結果的に過
剰の紙幣11が払い出される不都合を未然に防ぐことが
可能となっている。
【0069】また、上記実施例では、右側搬出プーリ5
8F,58R及び左側搬出プーリ60F,60Rの間に
それぞれ搬出ベルト62,63を掛け渡すだけの簡単な
構造で、前後搬出プーリを連動駆動して排出方向にもリ
ジェクト搬送方向にも安定した紙幣11の搬出を行うこ
とができるともに、テーブル40上への紙幣11の搬入
の際に上記紙幣11が引掛かり易い左側の貫通孔68
F,68Rについてはこれらを前後に離間させ、両者間
にテーブル40の連続部分69を確保しておくことによ
り、上記紙幣11の引掛かりを防いで良好な紙幣11の
搬入を確保することができる。しかも、左側の搬出ベル
ト63についてはその上側中央部を凹み用プーリ59に
よって凹ませているので、上記のように貫通孔68F,
68Rを前後に離間させてもこれら貫通孔68R,68
Rから前後の搬出プーリ60F,60R及び搬出ベルト
63の前後両端部のみをテーブル40の上面から上方に
臨ませることが可能となっている。
【0070】さらに、上記テーブル40を、紙幣払出の
ための搬出位置と、搬出ベルト62,63等の排出手段
から離れた受取位置との間で移動させ、受取位置で給送
装置からの紙幣11を受け取るようにしているので、給
送される紙幣11が上記排出手段と接触してテーブル4
0上にうまくストックされないといった不都合を未然に
防ぐことができ、しかもその後は搬出位置から紙幣11
の円滑な一括払出を実現することができる。
【0071】この場合、テーブル40を昇降やスライド
といった並進運動によって位置切換することも可能であ
るが、上記実施例のような構成にすることにより、テー
ブル40は回動だけの単純な動きによって上記受取位置
と搬出位置との間を移動できる。しかも、上記受取位置
で上記テーブル40を上記給送手段による給送方向と略
等しい方向に傾斜させることにより、テーブル40上に
は上記紙幣11をより円滑に給送でき、また、上記搬出
位置ではテーブル40を略水平とすることにより紙幣1
1をより安定した状態で排出できることになる。
【0072】特に、上記実施例では、上記テーブル40
を上記紙幣11の短辺方向が半径方向となる方向に回動
させ、かつ、紙幣11をその長辺方向と等しい方向に払
い出すようにしているため、装置全体の幅方向の設置ス
ペース(図1では左右方向のスペース)を大幅に削減す
ることが可能となっている。
【0073】なお、本発明はこのような実施例に限定さ
れるものでなく、例として次のような態様をとることも
可能である。
【0074】(1)本発明では、紙葉類の給送手段の構造
は問わず、受取位置にあるテーブル40等の保持部底壁
に所定数の紙葉類を給送するものであれば、従来公知の
ものを適用することも可能である。
【0075】(2)本発明では、排出手段とリジェクト搬
送手段とを別々に設けるようにしてもよい。ただし、上
記実施例のように排出方向とリジェクト回収方向とを互
いに逆の方向に設定し、搬送ベルト62,63の駆動方
向の切換によって排出とリジェクト搬送との切換を行え
るようにすれば、上記搬送ベルト62,63等を排出手
段及びリジェクト搬送手段として兼用することにより、
装置をより簡素化できる。
【0076】(3)本発明では、保留部の具体的な構造を
問わず、上記実施例のテーブル40のような底壁のみを
もつものの他、箱状に形成されたものであってもよい。
【0077】
【発明の効果】以上のように本発明は、保留部への紙葉
類の給送時にその異常の有無を検出し、異常を検出した
場合には、上記保留部の紙葉類をリジェクト収納部へ搬
送して異常排出を防ぐとともに、このリジェクト搬送
後、連続して上記給送手段による給送動作を自動的に再
開するようにしたものであるので、使用者に煩わしい操
作を行わせることなく、リジェクト搬送後迅速に紙葉類
を正常な状態で排出することができる。
【0078】さらに、上記保留部を、排出手段により紙
葉類を排出するための搬出位置と、上記排出手段から離
れた受取位置との間で移動させ、給送手段により給送さ
れる紙葉類を上記受取位置で保持部に受け取るようにし
ているので、上記排出手段と紙葉類との接触を避けて、
上記保留部上に紙葉類を円滑に順次ストックしながら、
この紙葉類を上記排出手段によって不都合なく円滑に一
括排出することができる効果がある。
【0079】しかも、上記受取位置で上記保留部の底壁
を上記給送手段による給送方向と略等しい方向に傾斜さ
せることにより、その底壁上には紙葉類をより円滑に給
送でき、また、上記搬出位置では上記底壁を略水平とす
ることにより紙葉類をより安定した状態で排出できるこ
とになる。
【0080】また、上記受取位置で上記保留部の底壁が
傾いているために、ストックされた紙葉類は全てその自
重で受部に当接することになり、この当接によってスト
ック紙葉類のエッジが自動的にかつ確実に揃えられるこ
とになる。
【0081】さらに、請求項2記載の装置では、上記給
送動作が予め設定された回数だけ繰り返された場合に次
の給送動作を自動的に一旦中止するようにしたものであ
るので、給送異常の原因となる故障が装置内部に発生し
ている場合等に再給送動作が無意味に繰り返されるのを
防ぎ、適切なタイミングで故障の点検等の機会を確保す
ることができる効果がある。
【0082】特に、請求項3記載の装置では、上記中止
時に警告を実行することにより、外部に故障の点検等を
促すことができる効果がある。
【0083】請求項4記載の装置では、上記リジェクト
搬送手段による搬送後、上記残留検出手段により保留部
での紙葉類の残留が検出されない場合にのみ次の給送動
作が行い、リジェクト搬送が終了しても紙葉類の残留が
検出されている場合には次の給送動作を行わないように
しているので、保留部に紙葉類が残留したままこの保留
部に次の紙葉類が給送されて結果的に過剰の紙葉類が排
出されるといった不都合を未然に防ぐことができ、異常
排出をより確実になくすことができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における紙幣払出装置の断面
正面図である。
【図2】上記紙幣払出装置に設けられる紙幣給送装置の
斜視図である。
【図3】上記紙幣払出装置におけるテーブル駆動構造を
示す斜視図である。
【図4】(a)は上記テーブルが搬出位置にある状態を
示す斜視図、(b)は上記テーブルが受取位置にある状
態を示す斜視図である。
【図5】上記紙幣払出装置におけるローラアーム及びそ
の駆動構造を示す斜視図である。
【図6】上記紙幣払出装置において上記テーブルが受取
位置にある状態を示す断面正面図である。
【図7】上記紙幣払出装置において上記テーブル上の紙
幣が挾まれた状態を示す断面正面図である。
【図8】上記紙幣払出装置において上記テーブル上の紙
幣が挾まれた状態を示す断面側面図である。
【図9】上記紙幣払出装置において上記テーブル上の紙
幣が払い出されている状態を示す断面側面図である。
【図10】上記紙幣払出装置において上記テーブル上の
紙幣がリジェクト搬送されている状態を示す断面側面図
である。
【図11】上記紙幣払出装置において上記紙幣がリジェ
クト収納トレイに収納された状態を示す断面側面図であ
る。
【図12】上記紙幣払出装置に設けられる制御装置の機
能構成及び入出力信号を示すブロック図である。
【図13】上記制御装置により行われる紙幣払出制御動
作を示すフローチャートの一部である。
【図14】上記制御装置により行われる紙幣払出制御動
作を示すフローチャートの一部である。
【図15】上記制御装置により行われる紙幣払出制御動
作を示すフローチャートの一部である。
【符号の説明】
11 紙幣(紙葉類) 19 給送ローラ駆動モータ(給送手段) 20 分離ローラ(給送手段) 22 搬出ローラ(給送手段) 33 給送紙幣検出センサ(異常検出手段) 40 テーブル(保留部底壁) 41 受部 44 テーブル駆動モータ(保持部駆動手段) 58F,58M,58R 右側搬出プーリ 59 凹み用プーリ 60F,60M,60R 左側搬出プーリ 62,63 搬出ベルト 78 搬出ローラ(上側搬出体) 84 ローラアーム駆動モータ(搬出体移動手段) 99 残留センサ(残留検出手段) 100 制御装置 102 給送制御手段 104 テーブル起伏制御手段(保留部駆動制御手段) 106 ローラアーム起伏制御手段(搬出体移動制御手
段) 108 搬出制御手段 109 リトライ制御手段 126 リジェクト収納トレイ(リジェクト収納部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B65H 31/36 B65H 31/36 G07D 9/00 413 G07D 9/00 413Z (72)発明者 中尾 晴昭 大阪市平野区西脇2丁目3番15号 日本 金銭機械株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−212634(JP,A) 特開 昭63−87467(JP,A) 実開 昭59−49981(JP,U) 実開 昭60−96343(JP,U) 実開 昭57−162256(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65H 3/06 B65H 7/00 - 7/20 B65H 29/58 B65H 29/60 B65H 31/30 B65H 31/34 - 31/36 G07D 9/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙葉類の排出経路中に設けられ、底壁上
    に複数枚の紙葉類が載置された状態でこれらの紙葉類を
    一時収容可能な保留部と、紙葉類を収容し、この紙葉類
    を上記保留部に順次給送する給送手段と、給送される紙
    葉類の異常の有無を検出する異常検出手段と、上記保留
    部の紙葉類を所定方向へ排出する排出手段と、上記保留
    部の紙葉類をリジェクト収納部へ搬送するリジェクト搬
    送手段と、上記異常検出手段により異常が検出されなか
    った場合には上記保留部の紙葉類を上記排出手段により
    排出させ、上記異常検出手段により異常が検出された場
    合には上記保留部の紙葉類を上記リジェクト搬送手段に
    より上記リジェクト収納部へ搬送させる搬出制御手段
    と、上記リジェクト搬送手段により紙葉類がリジェクト
    収納部へ搬送された場合にその後連続して上記給送手段
    に再度給送動作を行わせるリトライ制御手段とを備え、
    上記保留部の一方の側部に上方に立ち上がる受部を設
    け、この受部が設けられている側の側部を中心として、
    上記給送手段から給送される紙葉類を受取可能な位置で
    あって上記排出手段及びリジェクト搬送手段から離れか
    つ当該保留部の底壁が上記給送手段による給送方向と略
    等しい方向に傾斜する受取位置と、この保留部の底壁が
    略水平な位置であって当該底壁に載置される紙葉類を上
    記排出手段及びリジェクト搬送手段により搬出すること
    が可能な搬出位置との間で回動可能となるように当該保
    留部を構成し、かつ、その搬出位置の保留部に載置され
    た紙葉類が上記排出手段により当該保留部の回動半径方
    向と直交する方向に搬出され、その搬出の向きと逆の向
    きに上記リジェクト搬送手段により搬出されるように構
    成するとともに、この保留部を上記受取位置と搬出位置
    との間で移動させる保留部駆動手段と、上記給送手段に
    よる紙葉類の給送時には上記保留部を上記受取位置に位
    置させ、上記排出手段もしくはリジェクト搬送手段によ
    る紙葉類の搬出時には上記保留部を上記搬出位置に位置
    させる保留部駆動制御手段とを備えたことを特徴とする
    紙葉類の排出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の紙葉類の排出装置におい
    て、上記給送動作が予め設定された回数だけ繰り返され
    た後さらに給送異常が生じた場合には次の給送動作を一
    旦中止するように上記リトライ制御手段を構成したこと
    を特徴とする紙葉類の排出装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の紙葉類の排出装置におい
    て、上記給送動作が予め設定された回数だけ繰り返され
    た後さらに給送異常が生じた場合には警告を行うように
    上記リトライ制御手段を構成したことを特徴とする紙葉
    類の排出装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の紙葉類
    の排出装置において、上記保留部に紙葉類が残留してい
    るか否かを検出する残留検出手段を備え、上記リジェク
    ト搬送手段による搬送後、上記残留検出手段により紙葉
    類の残留が検出されない場合にのみ再度給送動作を行わ
    せるように上記リトライ制御手段を構成したことを特徴
    とする紙葉類の排出装置。
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