JP3482878B2 - 蒸気滅菌器の運転方法 - Google Patents

蒸気滅菌器の運転方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、蒸気滅菌器の運
転方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】病院や各種研究設備などにおいては、感
染を防止するために、患者の使用した衣服や手術衣,手
術用機器などを滅菌処理することが行われている。この
滅菌処理には、たとえば蒸気滅菌器が用いられる。この
蒸気滅菌器は、被滅菌物を滅菌槽内密閉収容し、この
滅菌槽内加圧した蒸気(一般には、飽和蒸気)を送り
込むことによって滅菌処理するものである。
【0003】前記被滅菌物は、そのまま滅菌する場合
、適宜の収納容器内へ収納した状態で滅菌する場合が
ある。そして、前記被滅菌物を滅菌処理する前には、
滅菌槽内の空気のみならず、衣類などの多孔質の前記
被滅菌物の空気や、手術用機器などを収容する前記収
納容器内の空気を排除しておく必要がある。この理由
は、空気が残留していると滅菌不良をもたらすからであ
る。そして、このような空気の残留による滅菌不良は、
滅菌時間や滅菌温度を調整したとしても解決することが
できない。そのため、前記蒸気滅菌器においては、実際
の滅菌処理の前に、前記蒸気滅菌器が、前記滅菌槽内や
前記被滅菌物内から空気を充分に排除することができる
かどうかを確認しておく必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、この発明
が解決しようとする課題は、蒸気滅菌器の空気を排除す
る機能を判定する工程を備えた蒸気滅菌器の運転方法を
提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記課題を
解決するためになされたものであって、請求項1に記載
の発明は、通常運転の前に暖気運転を行う蒸気滅菌器の
運転方法であって、滅菌槽内の空気を排除する機能をテ
ストパックを用いて判定するテスト工程を前記暖気運転
中に行うことを特徴としている。
【0006】請求項2に記載の発明は、前記暖気運転の
運転条件が、前記滅菌槽内の空気を排除する機能を判定
するためのテスト条件を満足するように予め設定されて
いることを特徴としている。
【0007】さらに、請求項3に記載の発明は、前記暖
気運転が、前記滅菌槽内の空気を真空排気する処理と、
この真空排気処理よりも後に前記滅菌槽内蒸気を導入
することにより前記滅菌槽内を所定時間所定温度に維
持する処理とを含むことを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明の実施の形態に
ついて説明する。この発明は、蒸気滅菌器において実現
される。この蒸気滅菌器は、暖気運転の後、通常運転を
行う。
【0009】前記暖気運転は、通常、一日の最初の起動
時や前記蒸気滅菌器の運転を停止してから長時間経過し
た後の起動時のように、滅菌槽が冷えた状態からの起動
時(いわゆる冷態起動時)に行うものである。すなわ
ち、前記蒸気滅菌器では、起動直後は、前記滅菌槽やそ
の内部の空気が冷えた状態にあり、そのまま前記通常運
転を行うと空気の排出がしにくく、そのために後の滅
菌処理も不充分になる。また、前記滅菌槽内導入した
蒸気が凝縮しやすく、発生するドレンの量も多くなるた
め、このドレンが被滅菌物に付着して蒸気の浸透を阻害
したり、被滅菌物の乾燥不良生じる。そこで、前記
常運転の前に、前記滅菌槽やその内部の空気を予め昇温
させておくために、前記暖気運転を実行する。
【0010】また、前記通常運転においては、前記滅菌
槽内へ前記被滅菌物を密閉収容し、前記滅菌槽内の空気
を排除した後、前記滅菌槽内蒸気を導入することによ
り、前記滅菌槽内を所定時間所定温度に維持すること
によって滅菌処理を行う
【0011】そして、前記蒸気滅菌器においては、前記
暖気運転中に、前記蒸気滅菌器における前記滅菌槽内の
空気を排除する機能(以下、「空気排除機能」とい
う。)を判定するテスト工程を行う。すなわち、このテ
スト工程は、前記蒸気滅菌器において、滅菌処理のため
の蒸気を前記滅菌槽内導入する前に、前記滅菌槽内か
ら空気を排除することができるかどうか,すなわち空気
排除機能の良否を判定するもので、所定のテスト条件
たとえば前記滅菌槽内の空気を排除した後、前記滅菌槽
内を所定温度で所定時間維持することが必要となる。そ
こで、前記暖気運転の運転条件は、このテスト条件を満
足するように予め設定される。前記暖気運転の運転条件
前記滅菌槽内の圧力や温度の制御条件であり、この
制御条件を実行すると前記テスト条件が実現される。
【0012】したがって、前記暖気運転時に、所定のテ
ストパックを前記滅菌槽内に密閉収容し、前記滅菌槽内
の空気を真空吸引によって排除した後、前記滅菌槽内
蒸気を導入することにより、前記滅菌槽内を所定温度で
所定時間維持し、前記テストパック内に入れたテストシ
ートの変化によって前記滅菌槽内の空気の残留を判定す
ることで前記テスト工程が行われる。
【0013】このようにして、前記通常運転を行う前に
前記蒸気滅菌器自体の空気排除機能の良否を判定するこ
とができるため、この後の前記通常運転において、空気
排除機能の不良すなわち空気の残留による滅菌不良を
未然に防止することができる。さらに、空気排除機能が
不良の場合は、その原因として真空ポンプなどの真空排
気系の機能の不良や、前記滅菌槽とその扉との間や各配
管からの漏れが考えられるので、これらの原因となる部
分を点検し、修理する。このように空気排除機能の良否
を判定することにより、前記蒸気滅菌器における空気排
除機能に関連する部分の点検や修理を確実に行うことが
できる
【0014】また前記暖気運転中に前記テスト工程を
行うことにより、前記テスト工程のための時間が増加す
ることなく、前記暖気運転の所要時間のみで前記通常運
転を行うことができるため、時間のロスも、また熱のロ
スもない。
【0015】さらに、前記暖気運転の運転条件を前記
スト条件を満足するように予め設定することにより、
暖気運転時に前記滅菌槽内へ前記テストパックを収容
しておくと、前記暖気運転中に前記テスト工程を行うこ
とができる。したがって、前記暖気運転の運転条件をこ
のように設定した場合には、前記テスト工程を別に設け
たり、前記テスト条件を新たに設定する必要がない。
【0016】
【実施例】以下、この発明の具体的実施例を図1〜図3
に基づいて詳細に説明する。ここで、図1は、この発明
の実施例における蒸気滅菌器の運転状況の説明図であ
、図2は、この発明の実施例における蒸気滅菌器の運
転手順の説明図であり、図3は、この発明の運転方法を
適用する蒸気滅菌器の一例を示す説明図である。
【0017】まず、この発明の運転方法を適用する蒸気
滅菌器について、図3を参照しながら説明する。図3に
示す蒸気滅菌器において、滅菌槽1は、扉(図示省略)
を備えた被滅菌物の出入口を備えており、この扉を閉じ
ることで前記滅菌槽1を完全に密閉することができる。
前記被滅菌物は、カストやコンテナなどの半閉塞型の収
納容器に収納したり、通気性を有する滅菌パックにて包
装した状態で、前記滅菌槽1内の各棚2に載せるように
してある。前記滅菌槽1は、その周囲に蒸気ジャケット
または加熱管のような加熱手段(図示省略)を設け、こ
の加熱手段に蒸気を供給することにより、前記滅菌槽1
を外側から加熱する構成となっている
【0018】前記滅菌槽1には、蒸気供給弁3を設けた
蒸気供給ライン4を接続してある。そして、前記蒸気供
給弁3の開閉を制御することにより、前記滅菌槽1への
蒸気の供給を制御する。
【0019】前記滅菌槽1には、空気供給ライン5を接
続している。この空気供給ライン5には、上流側から順
に、フィルタ6および空気供給弁7を設けてある。この
空気供給ライン5は、前記フィルタ6によって細菌やほ
こりなどを除去した清浄な空気を前記滅菌槽1供給す
るためのものである。
【0020】前記滅菌槽1の底壁には、第一排出ライン
8を接続してある。この第一排出ライン8には、第一排
出弁9,第一逆止弁10および真空ポンプ11を設けて
ある。前記第一排出ライン8からは、第二排出ライン1
2を分岐させてある。前記第二排出ライン12には、第
二排出弁13および第二逆止弁14を設けてある。前記
第一排出ライン8および前記第二排出ライン12は、下
流位置で合流させてある。
【0021】さらに、前記滅菌槽1には、壁面温度を検
出する温度センサ15と、内部の圧力を検出する圧力セ
ンサ16を設けてある。この温度センサ15および圧力
センサ16は、前記蒸気供給弁3,前記第一排出弁9,
前記第二排出弁13および前記真空ポンプ11ととも
に、前記制御装置17に接続してある。
【0022】前記制御装置17は、前記温度センサ15
や前記圧力センサ16からの検出信号に基づき、予め設
定した手順にしたがって前記蒸気滅菌器の運転を制御す
るものである。前記制御装置17は、記憶装置18,入
出力装置19および演算処理装置20を備えている。
【0023】前記記憶装置18は、前記蒸気滅菌器の運
転手順をソフトウェア(プログラム)として記憶すると
ともに、暖気運転や通常運転の運転条件滅菌条件など
の各種設定値をデータとして記憶するものである。ま
た、前記記憶装置18には、前記暖気運転の運転条件に
関する各設定値(前記滅菌槽内の温度,圧力や、これ
らの維持時間などの各設定値)もデータとして記憶させ
てあるが、この各設定値は、前記滅菌槽1内の空気を排
除する機能を判定するためのテスト条件を満足するよう
に予め設定してある。
【0024】前記入出力装置19は、前記温度センサ1
5や前記圧力センサ16からの検出信号を前記演算処理
装置20で演算可能な信号に変換して前記演算処理装置
20出力し、また前記演算処理装置20からの制御信
号を前記蒸気供給弁3,前記第一排出弁9,前記第二排
出弁13および前記真空ポンプ11を制御可能な信号に
変換して出力するものである。
【0025】前記演算処理装置20は、前記各センサ1
5,16からの検出信号に基づき、前記記憶装置18に
記憶してある前記手順にしたがって、また各種設定値を
参照することにより演算を行い、前記制御信号を出力す
る。
【0026】また、前記制御装置17には、操作盤21
を接続してある。この操作盤21は、前記制御装置17
対して前記蒸気滅菌器の運転を指示したり、滅菌条
件の設定を行うほか、前記蒸気滅菌器の運転状態などを
表示する。
【0027】さて、前記蒸気滅菌器についてその運転
方法図1および図2に基づいて説明する。ここで、図
1は、前記蒸気滅菌器の運転状況を示すもので、各運転
状況における前記滅菌槽1内の圧力変化(図中実線)と
温度変化(図中点線)とを示している。
【0028】まず、図2に示すステップS1前記
作盤21の電源スイッチ(図示省略)をオン状態にする
と、前記滅菌槽1の外側に設けた前記加熱手段への蒸気
の供給が始まる。前記加熱手段への蒸気の供給は、前記
電源スイッチをオフ状態にするまでは継続して行われ、
前記滅菌槽1の加熱が継続される
【0029】つぎのステップS2で、前記制御装置17
は、前記温度センサ15からの検出信号に基づいて、起
動後に前記暖気運転を行うかどうかを判定する。すなわ
ち、前記蒸気滅菌器の起動時において、前記滅菌槽1の
温度が設定値よりも低く、冷態起動時と判定した場合に
は、前記暖気運転が必要である旨を前記操作盤21に表
示し、ステップS3移行して待機状態となる。前記滅
菌槽1の温度が設定値よりも高い場合には、ステップS
移行する。この実施例では、一日の最初の起動時で
あり、前記滅菌槽1内の温度は設定値よりも低くなって
いるため、前記操作盤21には、前記暖気運転が必要で
ある旨の表示が行われる。ここで、前記暖気運転が必要
である旨の表示を行わず、冷態起動時と判定した場合に
自動的に前記暖気運転を行うように構成することも
できる。
【0030】この状態で空気排除機能のテスト工程
行う場合にはテストパック22を前記滅菌槽1内の温
度が上昇しにくい場所たとえば前記第一排出ライン8
に連なる開口部の近く(この実施例では、前記棚2の最
下段前記扉寄り)に置いた後、前記扉を閉める。そし
て、ステップS3で、前記操作盤21の運転スイッチ
(図示省略)をオン状態とすると、ステップS4移行
し、前記暖気運転を行う。ここで、前記テスト工程が不
要な場合には、前記滅菌槽1内何も入れず、通常通り
前記暖気運転を行う。
【0031】ステップS4の前記暖気運転では、図1に
示すように、まず前記滅菌槽1内の空気を排出する。す
なわち、前記記憶装置18に記憶させた手順にしたがっ
て、前記制御装置17は、前記第一排出弁9を開くとと
もに、前記真空ポンプ11を稼動させて、前記滅菌槽1
内を真空引きする。そして、前記第一排出弁9を閉じる
とともに前記真空ポンプ11を停止する。つぎに、
第二排出弁13を閉じたまま前記蒸気供給弁3を開い
て前記滅菌槽1内蒸気を2.1kg/cm2Gまで導入す
る。前記滅菌槽1内の圧力は、前記圧力センサ16によ
って監視し、前記滅菌槽1内の圧力が、前記圧力に到達
したことを検出すれば、前記制御装置17は、前記蒸気
供給弁3を閉じるとともに、前記第二排出弁13を開い
て、前記滅菌槽1から蒸気を排出し、前記滅菌槽1内の
圧力をほぼ大気圧とする。前記の蒸気の導入と排出は、
図1では2回繰り返しているが、この繰り返し回数は適
宜変更可能である。
【0032】つぎに、前記第二排出弁13を閉じ、前記
蒸気供給弁3を開くことにより、前記蒸気供給ライン4
を通して前記滅菌槽1内蒸気を供給する。そして、前
記滅菌槽1内に蒸気を充満させ、所定時間所定圧力に
維持する。前記滅菌槽1内の圧力は、たとえ温度13
4℃に対応する飽和蒸気圧力2.1kg/cm2Gであり、
この圧力の維持時間は約3.5分間である。このとき、
前記滅菌槽1内の蒸気の状態は、前記温度センサ15お
よび前記圧力センサ16のうち少なくとも前記圧力セン
サ16によって監視し、前記蒸気供給弁3を適宜開閉す
ることにより、前記温度を維持する。ここで、蒸気の導
入によって前記滅菌槽1内に生じたドレンは、適宜ドレ
ンライン(図示省略)から外部排出する。
【0033】前記滅菌槽1内に蒸気を満たしてから所定
時間経過した後、前記制御装置17は、前記蒸気供給弁
3を閉じ、前記滅菌槽1への蒸気の供給を停止する。そ
して、前記第一排出弁9を開くとともに、前記真空ポン
プ11を稼動し、前記滅菌槽1内を減圧する。つぎに、
前記空気供給弁7を開き、前記フィルタ6を通して清浄
空気を前記滅菌槽1内導入し、前記滅菌槽1内を大気
圧とする。以上の前記暖気運転が終了すると、前記運転
スイッチは自動的にオフ状態切り替わり、ステップS
移行し、待機状態となる。このようにして前記
菌槽1内を蒸気で満たすことにより、前記滅菌槽1およ
前記扉は予熱される。
【0034】以上の前記暖気運転終了後、前記扉を開い
前記滅菌槽1から前記テストパック22を取り出し、
テストシートの変色の度合いを確認する。このテストシ
ートの変色の度合いが均一であれば、空気の排除が適切
であり、空気の残留による滅菌不良を生じることなく滅
菌処理を確実に行うことができる保証となる。一方、変
色の度合いが不均一であれば、空気の排除が不適切であ
り、前記蒸気滅菌器における空気排除機能に関連する部
分を点検し修理する。この空気排除機能に関連する部分
は、真空排気系(前記第一排出弁9,前記第一逆止弁1
0および前記真空ポンプ11を含む前記第一排出ライン
8)の機能の不良や、前記滅菌槽1と前記扉との間や各
配管(前記蒸気供給ライン4,前記空気供給ライン5お
よび前記第二排出ライン12など)からの漏れが考えら
れるので、これらの原因となる部分を点検し、修理す
る。以上のように、前記暖気運転中にテスト工程を行っ
た後、前記蒸気滅菌器の空気排除機能が充分であると判
断されれば、前記通常運転移行し、実際の滅菌処理を
行う。
【0035】つぎに、前記通常運転について説明する。
前記暖気運転を行った後は、前記滅菌槽1および前記
は予熱された状態にある。この状態で前記扉を開け、前
記滅菌槽1内被滅菌物を収容し、前記扉を閉める。そ
して、所望の滅菌条件を設定した後、前記ステップS5
で、運転スイッチをオン状態とすると、ステップS6
移行し、前記通常運転を行う。
【0036】前記通常運転では、前記真空ポンプ11に
よる真空吸引および蒸気の導入と排出とによって前記
菌槽1内の空気の排除を行った後、前記滅菌槽1内
菌用の蒸気を導入し、たとえば滅菌温度135℃に対応
する飽和蒸気圧力2.2kg/cm2Gを所定時間維持する
ことによって滅菌処理を行う。また、滅菌処理が終了す
ると、前記滅菌槽1への蒸気の供給を停止し、前記第二
排出ライン12から蒸気を排出した後、前記真空ポンプ
11による前記滅菌槽1内の減圧操作と、前記空気供給
ライン5からの清浄空気の供給操作との繰り返しによ
り、前記滅菌槽1内壁や前記被滅菌物に付着した水分
を真空乾燥する。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、暖気運転中に、蒸気滅菌器の空気排除機能の良否を
判定することができるため、この後の通常運転におい
て、空気排除の不良すなわち空気の残留による滅菌不
良を未然に防ぐことができる。
【0038】また、テスト工程のためだけに余計に時間
をさく必要がく、暖気運転の所要時間のみでテスト工
程が終了し、通常運転へ移行することができるため、時
間のロスや、熱のロスを防止することができる。
【0039】また、空気排除機能が不良の場合には、そ
の原因として蒸気滅菌器における真空排気系の機能の不
良や、滅菌槽とその扉との間のシールや各種配管におけ
る漏れが生じていると判定することができるので、これ
らの箇所の動作不良や故障を点検し、修理することがで
きる。
【0040】さらに、暖気運転の運転条件テスト条件
を満足するように予め設定することにより、暖気運転時
に滅菌槽内テストパックを予め収容しておくと、暖気
運転中にテスト工程を行うことができる。したがって、
暖気運転の運転条件をこのように設定した場合には、テ
スト工程を別に設けたり、テスト条件を新たに設定する
必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例における蒸気滅菌器の運転状
況の説明図である。
【図2】この発明の実施例における蒸気滅菌器の運転手
順の説明図である。
【図3】この発明の運転方法を適用する蒸気滅菌器の一
例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 滅菌槽 22 テストパック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−127736(JP,A) 特開 平10−127740(JP,A) 特開 平9−266943(JP,A) 実開 平2−63849(JP,U) 特公 昭60−34391(JP,B2) 特公 昭60−34392(JP,B2) 特公 昭60−34393(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61L 2/06 A61L 2/24 A61L 2/26

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通常運転の前に暖気運転を行う蒸気滅菌
    器の運転方法であって、滅菌槽1内の空気を排除する機
    能をテストパック22を用いて判定するテスト工程を前
    記暖気運転中に行うことを特徴とする蒸気滅菌器の運転
    方法。
  2. 【請求項2】 前記暖気運転の運転条件が、前記滅菌槽
    1内の空気を排除する機能を判定するためのテスト条件
    を満足するように予め設定されていることを特徴とする
    請求項1に記載の蒸気滅菌器の運転方法。
  3. 【請求項3】 前記暖気運転が、前記滅菌槽1内の空気
    を真空排気する処理と、この真空排気処理よりも後に前
    記滅菌槽1内蒸気を導入することにより前記滅菌槽1
    内を所定時間所定温度に維持する処理とを含むことを
    特徴とする請求項1または請求項2に記載の蒸気滅菌器
    の運転方法。
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