JP3482673B2 - ゼオライトβの製造方法 - Google Patents

ゼオライトβの製造方法

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、吸着剤または触媒とし
て有用なゼオライトβの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ゼオライトβは、米国特許第3,30
8,069号明細書で初めて提示された物質である。こ
れに開示されている合成方法の特徴は、シリカ源、アル
ミナ源、アルカリ源及び水にテトラエチルアンモニウム
(R)イオンをR2O/SiO2モル比として0.15以
上共存させることにある。しかし、テトラエチルアンモ
ニウム化合物は、非常に不安定であり、かつ高価であ
る。
【0003】特開昭61−281015号公報には、テ
トラエチルアンモニウムイオンがR2O/SiO2モル比
0.01〜0.1のように低い割合でもゼオライトβの
合成が可能であることを示している。しかしながら、こ
のようにテトラエチルアンモニウムイオンの量が少ない
系でゼオライトβを合成しようとすると、種結晶の存在
下、150℃で結晶化を行っても6日の結晶化時間を要
する。
【0004】一方、M.A.CamblorらはZEO
LITES,1991,Vol 11,p202及びp
792でアモルファスシリカ,テトラエチルアンモニウ
ムハイドロオキサイド40%水溶液,ソディウムアルミ
ネート,アルミニウム,水酸化ナトリウム,水酸化カリ
ウム等の原料を用いて、135℃で30時間以内にゼオ
ライトβを生成させている。
【0005】また、テトラエチルアンモニウムイオンの
代わりに他の有機化合物を使用してゼオライトβを製造
する試みが特開昭60−235714或いは特開昭60
−235715で提案されている。しかしこれらの提案
において使用されている物質は何れも特殊な有機化合物
であり、入手が困難である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、テト
ラエチルアンモニウム化合物の使用量が少なく、テトラ
エチルアンモニウム化合物以外の原料はゼオライトの合
成に慣用の原料のみでよく、しかも温和な条件で短い時
間でβゼオライトを製造することができる方法の提供に
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、アルカリ金
属珪酸塩水溶液および含アルミニウム水溶液を平均滞留
時間が3〜120分となるように撹拌下に同時に一定比
率で連続的に供給し、温度0〜55℃およびpH5〜9
の条件で反応させ、反応スラリーを一定比率で排出して
えられた、酸化物のモル比で表して、 SiO2/Al23 10〜200 M2O/Al23 0.8〜1.2 (ここで、Mはアルカリ金属を意味する。以下、同じ)
の組成比率の粒状無定型アルミノ珪酸塩を分取し、該粒
状無定型アルミノ珪酸塩をアルカリ金属水酸化物、テト
ラエチルアンモニウム化合物および水と酸化物のモル比
で表して、 SiO2/Al23 10〜200 M2O/SiO2 0.01〜1 H2O/SiO2 8〜30 R2O/SiO2 0.05〜0.7 (ここで、Rはテトラエチルアンモニウムを意味する。
以下、同じ)となる割合で70〜160℃で24〜12
0時間接触させて結晶化させることからなるゼオライト
βの製造方法、ならびににおける「アルカリ金属珪
酸塩水溶液および含アルミニウム水溶液を平均滞留時間
が3〜120分となるように供給し反応液を一定比率で
排出する」かわりに、「反応液を排出させることなくア
ルカリ金属珪酸塩水溶液および含アルミニウム水溶液を
5分以上かけて供給する」点を除いてはと同じ条件と
するゼオライトβの製造方法、を要旨とするものであ
る。
【0008】以下、本発明の詳細について説明する。
【0009】本発明の中間体である粒状無定型アルミノ
珪酸塩の一方の製造原料であるアルカリ金属珪酸塩水溶
液としては、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、珪酸リチ
ウム等の水溶液や珪酸溶解アルカリ水溶液を好適に使用
することができる。他方の含アルミニウム水溶液として
は、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カリウム、塩化
アルミニウム、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム等
の水溶液や水酸化アルミニウム、酸化アルミニウムの鉱
酸溶解水溶液を好適に使用することができる。それらの
濃度については、格別の制限はなく、薄すぎると生産性
が劣るというだけのことにすぎない。
【0010】反応系の反応スラリーのpHを5〜9、好
ましくは6〜8に保たねばならない。pHがこの範囲か
らはずれると、糊状のものが生成し、それが脱水性に乏
しく、結晶化工程の原料混合物のH2O/SiO2モル比
を30以下にすることが難しくななるからである。pH
は、この範囲内の一定値に維持するのが望ましい。上記
両水溶液だけでは所望のpHがえられない場合は、上記
両水溶液のほか、塩酸、硫酸などの鉱酸または水酸化ナ
トリウム水溶液などのアルカリを反応系に直接供給する
かまたは上記原料水溶液に添加して反応系のpHを5〜
9に維持すればよい。
【0011】本発明の特徴は、結晶化に供される粒状無
定型アルミノ珪酸塩の組成的な均一性にある。即ち、粒
状無定型アルミノ珪酸塩のAl原子は酸化物単位で均一
に分散されており、そのためゼオライトの結晶化時に必
要な原子の規則的な配列を容易にしていると思われる。
この組成の均一性に劣るものを結晶化すると、不純物が
共生して純度の高いβゼオライトを合成することが困難
である。
【0012】粒状無定型アルミノ珪酸塩の原料は、上記
アルカリ金属珪酸塩水溶液、含アルミニウム水溶液およ
び必要に応じて使用されるpH調整用の酸またはアルカ
リであり、該アルカリ金属珪酸塩水溶液と含アルミニウ
ム水溶液との供給比率をSiO2/Al23換算モル比
で10〜200とすることによって、酸化物のモル比で
表して、 SiO2/Al23 10〜200 M2O/Al23 0.8〜1.2 の粒状無定型アルミノ珪酸塩がえられる。各酸化物モル
比がこれらの範囲にないと純度の高いゼオライトβを合
成することができない。
【0013】上記両水溶液を撹拌下で同時に且つ連続的
に供給して反応させなければならない。これらの条件を
一つでも欠くと、上記の組成の均一な粒状無定形アルミ
ノ珪酸塩がえられず、純度の高いゼオライトβを合成す
ることができないこととなる。この反応の方式として、
オーバーフロー型のように反応スラリーを排出させつつ
反応させる完全な連続方式と、反応スラリーを排出させ
ることなく反応させる回分連続方式のいずれかをとりう
る。
【0014】いずれの方式による場合も反応温度は、0
〜55℃好ましくは25〜50℃でなければならない。
また、上記の完全な連続方式による場合の反応槽での平
均滞留時間は3〜120分好ましくは3〜60分でなけ
ればならず、回分連続方式による場合の原料供給時間は
5分以上好ましくは30〜120分でなければならな
い。
【0015】反応温度は主に、えられる無定形アルミノ
珪酸塩の反応性を左右する因子である。これを上げるに
したがい、えられる無定形アルミノ珪酸塩は緻密になり
反応性の乏しいものとなる。反応温度が55℃を超える
条件下で得られた粒状無定形アルミノ珪酸塩では、ゼオ
ライトβが生成する、M2O/SiO2モル比およびSi
2/Al23モル比の領域が極めて狭くなり、その狭
い生成域で合成しうるとしても160時間以上の結晶化
時間が必要となり、生産性が著しく低下する。また、結
晶化時間を短縮する手段として、結晶化温度を上げるこ
ともできる。しかしながら、有機鉱化剤として使用され
るテトラエチルアンモニウムイオンは分解性の物質であ
り、例えば、160℃でゼオライトβの結晶化を行った
場合、オートクレーブの内圧は35kgf/cm2以上
に達し、過大な設備投資が必要となる。一方、反応温度
が低すぎると、粒状の無定型アルミノ珪酸塩均一相化合
物は得られにくくなる。即ち、このような低温で析出さ
せた無定型アルミノ珪酸塩は、反応性は高いが、糊状で
あって脱水性に乏しく、結晶化工程の原料混合物のH2
O/SiO2モル比を30以下にすることが難しくな
り、生産性の著しく低くせざるをえないことになる。こ
のような理由から、0℃以上でなければならず、とくに
25℃以上が好ましい。また、25℃以下で反応させる
には反応槽の冷却設備が必要となる。
【0016】反応時間は主に、無定型アルミノ珪酸塩の
粒子状態を左右する因子である。上記完全な連続方式に
おける平均滞留時間が3分より短い場合や回分連続方式
における原料供給時間が5分より短い場合のように反応
時間が短すぎると、1μ以下の微細な粒子の割合が増加
し、えられたスラリーの粘度が上昇し、濾過・洗浄工程
での負荷が急激に上昇して生産効率は著しく低下し、さ
らに結晶化工程での固形分濃度も低下して、ゼオライト
βの生産効率全体が悪化してしまう。しかし、完全な連
続方式の場合は、平均滞留時間を120分より長くして
も、無定型アルミノ珪酸塩の粒度のそれ以上の向上は望
めず、必要以上に反応槽を大きくして生産性を低下させ
るにすぎない。通常は、平均滞留時間は60分以内とす
るのが望ましい。
【0017】以上のようにして得られた粒状無定形アル
ミノ珪酸塩にアルカリ金属水酸化物、テトラエチルアン
モニウム化合物及び水を混合して原料混合物を調製す
る。このときの原料混合物組成は酸化物のモル比で表し
て SiO2/Al23 10〜200 M2O/SiO2 0.01〜1 H2O/SiO2 8〜30 R2O/SiO2 0.05〜0.7 でなければならない。
【0018】アルカリ金属水酸化物としては、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウムあるいはその混合物が好適で
ある。
【0019】原料混合物のSiO2/Al23モル比は
10〜200、かつM2O/SiO2モル比は0.01〜
1でなければならない。この両者の条件を満たさない
と、高純度のゼオライトβがえられないからである。ま
た、生成するゼオライトβのSiO2/Al23モル比
は、原料混合物のSiO2/Al23モル比およびM2
/SiO2モル比によって決まる。また、原料混合物の
2O/SiO2モル比が一定でも、アルカリ金属の比率
または結晶化温度によってゼオライトβの結晶サイズや
そのSiO2/Al23モル比を微調整することができ
る。たとえば、原料混合物のSiO2/Al23モル比
を一定にしてM2O/SiO2モル比を大きくすると、ゼ
オライトβのSiO2/Al23モル比は小さくなる。
また、M2O/SiO2モル比が一定でも、たとえばK2
0/ (K20+Na2O)モル比を大きくすると、ゼオ
ライトβの結晶サイズは大きくなる。
【0020】R2O/SiO2モル比0.05未満でも、
ゼオライトβ合成は可能であるが、結晶化速度が著しく
低下してしまう。その比が0.7をこえると、0.7の
場合にくらべて結晶化時間の短縮効果は認められない。
【0021】水は、ゼオライトβが生成するか否かと言
った点では重要な因子ではない。しかし、H2O/Si
2モル比が高くなるにつれスラリー中の固形分濃度は
低下し、スラリーの単位重量当たりのゼオライトβの収
量は低下し、いっぽう、その比が低すぎると原料混合物
スラリーの撹拌が困難になる。
【0022】さらに、原料混合物に対してゼオライトβ
を種結晶として添加すれば、生成するゼオライトβの結
晶直径制御が容易になり、かつ結晶化時間が短縮され
る。原料混合物中に存在させる種結晶の添加量は、乾量
基準の原料の0.01〜10wt%好ましくは0.05
〜1wt%の範囲とするのが好ましい。種結晶の添加が
0.01wt%よりも少ない場合は、その添加効果が十
分見られない。また、種結晶を10wt%より多く添加
しても結晶直径制御や合成時間の短縮に対して大きな効
果の向上は認められない。種結晶として使用するゼオラ
イトβの結晶直径は、0.5〜1μ程度の大きさのもの
が適当であり、結晶はそれぞれが分散した状態にあるこ
とが望ましい。結晶同志が凝集したものしか用意出来な
い場合は、ボールミル等で粉砕して使用すると効果的で
ある。種結晶として使用するゼオライトβのSiO2
Al23モル比は重要な要素ではないが、生成するゼオ
ライトβとほぼ同程度のSiO2/Al23モル比の結
晶を使用すれば均一なSiO2/Al23モル比のゼオ
ライトβが生成物として得られる。種結晶の添加は、種
結晶が原料混合物中に均一に分散される方法であればよ
く、実際には原料混合物中に種結晶を投入し撹拌によっ
て十分に混合すればよい。
【0023】結晶化は、オートクレーブ中で70〜16
0℃、24〜120時間の条件で行う。結晶化は、静置
状態でも撹拌状態でも可能である。工業的には伝熱の問
題から撹拌下での結晶化が望ましい。撹拌下で結晶化を
行う場合の撹拌強度は、原料混合物中の固形分が沈降し
ない程度であればよく、過度の撹拌は必要はない。
【0024】結晶化が完了した後、スラリーからゼオラ
イトβを分離し、洗浄して結晶に付着残存する余剰のア
ルカリ分を除去し、ついで乾燥することによって高純度
のゼオライトβが得られる。
【0025】以上のようにしてえられたゼオライトβ
は、必要に応じて焼成し、イオン交換を行うなどによ
り、触媒、吸着剤または分子ふるいとすることができ
る。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、少量のテトラエチルア
ンモニウム化合物および入手の容易な工業原料により、
しかも温和な条件で短い操業時間でβゼオライトを安定
にかつ再現性よく製造することができる。
【0027】また、種結晶を使用することにより、結晶
直径制御および合成時間の短縮が可能となり、触媒、吸
着剤及び分子ふるいとして極めて有用なゼオライトβを
経済的に提供することが可能となった。
【0028】
【実施例】以下に、本発明の実施例を説明する。
【0029】<粒状無定型アルミノ珪酸均一相化合物の
調製>撹拌状態にあるオーバーフロータイプの反応槽
(実容積4.8リットル)に珪酸ソーダ水溶液(SiO
2 130g/l、Na2O 41.8g/l、Al23
0.05g/l)および硫酸アルミニウム水溶液(A
2321.3g/l、SO4 240g/l)をそれ
ぞれ18.2リットル/Hrおよび4.5リットル/H
rの流量で同時に供給し、撹拌下で反応させ、スラリー
状生成物を得た。このときスラリーの平均滞留時間は1
2.5分であった。また、反応中反応槽のpHは6〜8
となるように、珪酸ソーダ水溶液の供給量を微調整し、
反応槽の温度は40℃に保った。
【0030】反応槽からオーバーフローしたスラリー状
生成物は、ヌッチェで脱水した後、水洗して粒状無定形
アルミノ珪酸塩Aを得た。
【0031】粒状無定形アルミノ珪酸塩AのSO4 2-
1000ppm以下であり、粉末X線回折試験を行った
ところ無定形であった。
【0032】さらに、条件を変えて粒状無定形アルミノ
珪酸塩B、CおよびDを得た。
【0033】このときの珪酸ソーダ水溶液及び硫酸アル
ミニウム水溶液の組成、反応条件および得られた粒状無
定形アルミノ珪酸塩の組成を表1および表2に示す。
【0034】<ゼオライトβの合成> 実施例 1 粒状無定形アルミノ珪酸塩Aの湿ケーキ(含水率70w
t%)187g、固形水酸化ナトリウム1.5g、固形
水酸化カリウム3.5g及び20wt%テトラエチルア
ンモニウムヒドロオキシ水溶液480gを2.0リット
ルビーカー中で30分間撹拌し、原料混合物を調製し
た。この原料混合物を1リットルオートクレーブに入
れ、周速0.8m/secで撹拌下、135℃で120
時間結晶化した。
【0035】反応生成物は固液分離し、70℃の温水で
洗浄した後、110℃で一晩乾燥し、ゼオライトβを得
た。
【0036】実施例 2 粒状無定形アルミノ珪酸塩Bの湿ケーキ(含水率72w
t%)295g、固形水酸化ナトリウム0.26g、固
形水酸化カリウム7.45g及び20wt%テトラエチ
ルアンモニウムヒドロオキシ水溶液497gを2.0リ
ットルビーカー中で30分間撹拌し、原料混合物を調製
した。他は実施例1と同様な操作を行い、ゼオライトβ
を得た。
【0037】実施例 3 実施例1で得たゼオライトβ4gを種晶として添加し、
結晶化時間を48時間とした以外は実施例1と同様な操
作を行い、ゼオライトβを得た。
【0038】実施例 4 粒状無定形アルミノ珪酸塩Cの湿ケーキ(含水率60w
t%)237g、固形水酸化ナトリウム1.1g、固形
水酸化カリウム7.4g及び20wt%テトラエチルア
ンモニウムヒドロオキシ水溶液554gを2.0リット
ルビーカー中で30分間撹拌し、原料混合物を調製し
た。他は実施例1と同様な操作を行い、ゼオライトβを
得た。
【0039】実施例 5 粒状無定形アルミノ珪酸塩Aの湿ケーキ(含水率70w
t%)285g、固形水酸化カリウム1.4g及び20
wt%テトラエチルアンモニウムヒドロオキシ水溶液4
81gを2.0リットルビーカー中で30分攪拌し、原
料混合物を調製した。他は実施例1と同様な操作を行
い、ゼオライトβを得た。
【0040】実施例 6 粒状無定形アルミノ珪酸塩Aの湿ケーキ(含水率70w
t%)334g、固形水酸化ナトリウム6.3g、20
wt%テトラエチルアンモニウムヒドロオキシ水溶液4
60g及び実施例1で得たゼオライトβ4gを種晶とし
て添加し、結晶化時間を48時間とした以外は実施例1
と同様な操作を行い、ゼオライトβを得た。
【0041】実施例 7 粒状無定形アルミノ珪酸塩Aの湿ケーキ(含水率70w
t%)382g、固形水酸化ナトリウム7.2g、純水
229gおよび20wt%テトラエチルアンモニウムヒ
ドロオキシ水溶液131gならびに実施例1で得たゼオ
ライトβ4gを種晶として添加し、結晶化温度を150
℃、結晶化時間を72時間とした以外は実施例1と同様
な操作を行い、ゼオライトβを得た。
【0042】比較例 1 粒状無定形アルミノ珪酸塩Dの湿ケーキ(含水率46w
t%)105.2g、固形水酸化ナトリウム1.3g、
固形水酸化カリウム2.3g及び10wt%テトラエチ
ルアンモニウムヒドロオキシ水溶液641.3gを2.
0リットルビーカー中で30分間撹拌し、原料混合物を
調製した。この原料混合物を1リットルオートクレーブ
に入れ、周速0.8m/secで撹拌下、160℃で1
40時間結晶化した。
【0043】反応生成物は固液分離し、70℃の温水で
洗浄した後110℃で一晩乾燥し、ゼオライトβを得
た。
【0044】比較例 2 20wt%テトラエチルアンモニウムヒドロオキシ水溶
液736gを2リットルビーカーに入れアルミン酸ナト
リウム(Na2O 26.3wt%、Al23 43.
2wt%)3.1g、固形水酸化ナトリウム13.5
g、ホワイトカーボン(日本シリカ工業社製、商品名:
ニップシール、SiO287.7wt%、Al23
0.5wt%)137gを撹拌しながら混合した。
【0045】この原料混合物を1リットルオートクレー
ブに入れ、静置条件下、150℃で96時間結晶化し
た。反応生成物は固液分離し、70℃の温水で洗浄した
後110℃で一晩乾燥し、ゼオライトβを得た。
【0046】以上の各例における原料混合物の組成、結
晶化条件及び生成物の粉末X線回折法による純度を表3
および表4に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
【表3】
【0050】
【表4】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたゼオライトβのCu−Kα
線によるX線回折図である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルカリ金属珪酸塩水溶液および含アルミ
    ニウム水溶液を平均滞留時間が3〜120分となるよう
    に撹拌下に同時に一定比率で連続的に供給し、温度0〜
    55℃およびpH5〜9の条件で反応させ、反応スラリ
    ーを一定比率で排出してえられた、酸化物モル比で表し
    て SiO2/Al23 10〜200 M2O/Al23 0.8〜1.2 (ここで、はアルカリ金属を意味する。以下、同じ)の
    組成比率の粒状無定型アルミノ珪酸塩を分取し、該粒状
    無定型アルミノ珪酸塩をアルカリ金属水酸化物、テトラ
    エチルアンモニウム化合物および水と酸化物のモル比で
    表して、 SiO2/Al23 10〜200 M2O/SiO2 0.01〜1 H2O/SiO2 8〜30 R2O/SiO2 0.05〜0.7 (ここで、Rはテトラエチルアンモニウムを意味する)
    となる割合で70〜160℃で24〜120時間接触さ
    せて結晶化させることを特徴とする、ゼオライトβの製
    造方法。
  2. 【請求項2】アルカリ金属珪酸塩水溶液および含アルミ
    ニウム水溶液を撹拌下に同時に一定比率で連続的に5分
    以上かけて供給し、温度0〜55℃およびpH5〜9の
    条件で反応させてえられた、酸化物のモル比で表して、 SiO2/Al23 10〜200 M2O/Al23 0.8〜1.2 の組成比率の粒状無定型アルミノ珪酸塩を分取し、該粒
    状無定型アルミノ珪酸塩をアルカリ金属水酸化物、テト
    ラエチルアンモニウム化合物および水と酸化物のモル比
    で表して、 SiO2/Al23 10〜200 M2O/SiO2 0.01〜1 H2O/SiO2 8〜30 R2O/SiO2 0.05〜0.7 となる割合で70〜160℃で24〜120時間接触さ
    せて結晶化させることを特徴とする、ゼオライトβの製
    造方法。
  3. 【請求項3】粒状無定型アルミノ珪酸塩とアルカリ金属
    水酸化物およびテトラエチルアンモニウム化合物の水溶
    液との合計に対して0.01〜10wt%のゼオライト
    βを種晶として添加して結晶化させる、請求項1または
    請求項2記載のゼオライトβの製造方法。
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