JP3482073B2 - 薄膜トランジスタアレイの製造方法 - Google Patents

薄膜トランジスタアレイの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、一対のソース/
ドレイン電極上に選択的にオーミックコンタクト層が形
成され、特にソース/ドレイン電極が透明導電性薄膜に
より形成されて、何れか一方が画素電極を兼ねるような
薄膜トランジスタアレイの製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ガラス、窒化シリコン等よりなる絶縁性
の基板上に、金属或いは酸化物導電膜よりなる配線、或
いは電極上にのみ選択的にシリコン膜を成長させる技術
が次の文献に報告されている。 1 G. N. Parsons, Appl. Phys. Lett. 59 (1991) p.2
546 2 G. N. Parsons, IEEE Electron Device Lett. vol.
13 (1992) p.80 3 Y. Takizawa, et al., AM-LCD 94 (1994) p.172 これらの文献では、H2 ガスプラズマ中にSiH4 ガス
とPH3 ガスを同時に導入してn+ 型シリコン薄膜を堆
積するプロセスとH2 ガスプラズマのみでシリコンをエ
ッチングするプロセスを交互に繰り返すことで、導電性
の配線、或いは電極上にのみ選択的に低抵抗のn+ 型微
結晶シリコン薄膜を形成できることが示されている。こ
の技術を応用した従来技術の一例として、液晶表示装置
に用いる薄膜トランジスタアレイ(以後TFTアレイと
略す)とその製造方法について、図8〜図12を用いて
説明する。
【0003】透光性基板上に所定のパターンの遮光膜3
1を形成し、全面にSiOx 膜よりなる層間絶縁膜32
を成膜(図8)した後、スズ添加酸化インジウム(以後
ITOと略す)膜33を成膜し、所定のパターンの走査
配線SB、TFTのソース及びドレイン電極S及びD、
及び画素電極PIを形成する(図9)。次いでプラズマ
CVD装置を用い、前述のn+ 型微結晶シリコン薄膜を
形成する方法で、ITO膜33よりなる前記走査配線S
B、TFTのソース/ドレイン電極S、D、及び画素電
極PI上にのみ選択的にオーミックコンタクト層34を
形成し(図10)、続けて半導体層35、及びゲート絶
縁膜36を全面に成膜する。更に導電膜37を成膜した
後、所定のパターンのフォトレジスト38を形成し(図
11)、このフォトレジスト38をマスクとして導電膜
37をエッチング除去してゲート電極G及び信号配線G
Bを形成し、更に続けて画素電極PI上のゲート絶縁膜
36、及び半導体層35をエッチング除去し、フォトレ
ジスト38を除去してTFTアレイが完成する(図1
2)。この様なTFTアレイプロセスを用いることによ
り、従来に比べてフォトマスクの枚数を大幅に低減する
ことができ、低コスト化と生産性の向上を図ることがで
きる。
【0004】次にシリコン薄膜を所定の配線、若しくは
電極上にのみ選択的に形成する方法について詳しく説明
する。SiH4 等の反応性ガスを用いたプラズマCVD
法でシリコン薄膜が成長する場合、先ず成膜表面に核と
なるシリコン微粒子が発生し、この成長核を中心として
シリコン薄膜が形成される。この時、成長核の発生する
時間は下地基板表面を構成する材料、表面状態、或いは
パターン等によって異なるが、特に表面を構成する材料
に強く依存する。そこで、シリコン薄膜を形成しようと
する配線或いは電極等と下地膜材料を適当に選択すれ
ば、特定の材料表面にのみ選択的にシリコンが成長す
る。一般的にこの選択的に成長する時間は非常に短か
く、実際のプロセスでは、選択面よりは薄いものの、非
選択面にもシリコンが成長してしまう。そこで、プラズ
マ放電を止めずにH2 ガス等のエッチング性ガスを導入
することで、非選択面に僅かに成長したシリコンのみエ
ッチング除去する。この時選択面に成長したシリコン薄
膜も同時にエッチングされるが、上述のように非選択面
よりも厚く堆積しているため、選択面のみシリコン薄膜
が残ることになる。この様に、シリコンの成長と非選択
面のエッチングを一定の時間サイクルで交互に繰り返す
ことで、結果的に選択面にのみシリコン薄膜を形成する
ことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、シ
リコン薄膜を特定の電極上にのみ選択的に形成する際、
電極としてITO膜の様な酸化物の透明導電膜を用いて
いる。これは、特に液晶表示装置の様な半導体素子で
は、画素電極として透光性の電極が必要であることに因
る。しかしながら、上述のようにITO膜上にH2 ガス
が含まれるような反応性プラズマを用いて成膜を行う
と、ITO膜がH2 プラズマによって還元されて透過率
が低下(黒化)したり、オーミックコンタクトが高抵抗
化するといった問題や、ITO膜上で直径数μmに至る
シリコンの異常成長粒が発生するといった問題があっ
た。上述のように、ITO膜がTFTのソース/ドレイ
ン電極と画素電極を兼ねるような素子構造では、ITO
膜の透過率の低下は画面輝度やコントラストの低下、或
いは消費電力の上昇につながる。また配線上のシリコン
の異常成長粒は、信号配線と走査配線とのクロスショー
トや構成膜の剥離等を引き起こし、製造歩留まりが著し
く低下するといった問題があった。
【0006】したがって、この発明の目的は、例えば上
述のTFTアレイのように、ITOなどの酸化物の透明
導電膜を配線、或いは電極に用いた構造の半導体装置に
おいて、オーミックコンタクト部形成時の歩留まりや信
頼性の向上を実現することにあり、また透明導電膜をT
FTのソース/ドレイン電極や画素電極に用いるような
液晶表示装置のTFTアレイにおいて、その表示性能を
劣化させずに低コスト化と生産性の向上を実現すること
である。
【0007】
【0008】
【0009】
【課題を解決するための手段】 請求項記載の薄膜トラ
ンジスタアレイの製造方法は、透光性基板上に透光性の
絶縁性薄膜を形成し、絶縁性薄膜上に透明導電性薄膜と
金属珪化物薄膜とを連続的に形成し、透明導電性薄膜と
少なくともその表面に形成された金属珪化物薄膜との
層膜よりなる一対のソース/ドレイン電極を形成し、金
属珪化物薄膜上にのみ選択的にオーミックコンタクト層
を形成し、半導体層、ゲート絶縁膜およびゲート電極を
形成することを特徴とするものである。
【0010】 このように、絶縁性薄膜上に透明導電性
薄膜と金属珪化物薄膜とを連続的に形成し、透明導電性
薄膜と少なくともその表面に形成された金属珪化物薄膜
との積層膜よりなる一対のソース/ドレイン電極を形成
し、金属珪化物薄膜上にのみ選択的にオーミックコンタ
クト層を形成するので、SiHとHガスを含むよう
な反応性プラズマ中でオーミックコンタクト層を形成し
ても、透明導電性薄膜が表面に露出していないため、透
明導電性薄膜が黒化したり、シリコンの異常成長粒が生
じたりといった問題を防止することができる。このた
め、信頼性の高いオーミックコンタクトを実現すること
ができる。さらに、表面が金属珪化物薄膜で構成されて
いるので、オーミックコンタクト層を形成する際に、表
面に存在しているシリコンの結合手が初期の結晶核の発
生速度を高める効果もある。
【0011】 請求項記載の薄膜トランジスタアレイ
の製造方法は、請求項において、金属珪化物薄膜を形
成する際の基板温度が180℃以上350℃以下であ
り、オーミックコンタクト層を形成する際の基板温度が
180℃以上350℃以下であり、かつオーミックコン
タクト層を形成する際の基板温度を、金属珪化物薄膜を
形成する際の基板温度と等しいか若しくは低くする。
【0012】オーミックコンタクト層は堆積とエッチン
グを繰り返して薄膜を堆積していくために非常に緻密な
膜となっており、条件によっては非常に応力の高い膜と
なってしまい、金属珪化物薄膜と下層の透明導電性薄膜
との間で剥離が生じる場合があるが、180℃以上35
0℃以下の範囲でオーミックコンタクト層を形成する際
の基板温度を、金属珪化物薄膜を形成する際の基板温度
と等しいか若しくは低くすることにより、剥離が生じず
良好なオーミックコンタクト層を実現できる。
【0013】 請求項記載の薄膜トランジスタアレイ
の製造方法は、請求項またはにおいて、透光性基板
の表面に形成された透光性の絶縁性薄膜が、シリコンを
主成分とする酸化物の薄膜である。透光性基板の表面に
形成された透光性の絶縁性薄膜が、シリコンを主成分と
する酸化物の薄膜である場合に、ソース/ドレイン電極
の表面に形成された金属珪化物薄膜にのみ選択的にシリ
コンを成長させることが可能である。
【0014】 請求項記載の薄膜トランジスタアレイ
の製造方法は、請求項またはにおいて、金属珪化物
薄膜を構成する金属元素がモリブデン、チタン、クロ
ム、タングステンの何れかである。このように、金属珪
化物薄膜を構成する金属元素をモリブデン、チタン、ク
ロム、タングステンの何れかとすることにより、信頼性
の高いオーミックコンタクト層を実現することができ
る。
【0015】 請求項記載の薄膜トランジスタアレイ
の製造方法は、請求項またはにおいて、透明導電性
薄膜が、スズ酸化物薄膜、スズ添加インジウム酸化物薄
膜、酸化亜鉛薄膜の何れかである。このように、透明導
電性薄膜を、スズ酸化物薄膜、スズ添加インジウム酸化
物薄膜、酸化亜鉛薄膜の何れかとすることにより、透光
性の電極を得ることができ、特に液晶表示装置のような
半導体素子において透明導電性薄膜が画素電極を兼ねる
場合に有効である。
【0016】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態の薄膜トラ
ンジスタアレイおよびその製造方法を図1ないし図7に
基づいて説明する。図1はこの発明の製造方法により製
造された薄膜トランジスタアレイの断面図を示す。この
薄膜トランジスタアレイは、表面を透光性の絶縁性薄膜
2で覆われた透光性基板10上に、走査配線SB、信号
配線GB、薄膜トランジスタ(TFT)および画素電極
PIが形成され、薄膜トランジスタを形成する一対のソ
ース/ドレイン電極S,Dの何れか一方、この場合ドレ
イン電極Dが画素電極PIを兼ねている。また、一対の
ソース/ドレイン電極S,Dが共に、透明導電性薄膜3
と少なくともその表面に形成された金属珪化物薄膜4と
の積層構造であり、かつ金属珪化物薄膜4上にのみ選択
的にオーミックコンタクト層5が形成されている。6は
半導体層、7はゲート絶縁膜、Gはゲート電極である。
【0017】つぎに、この薄膜トランジスタアレイの製
造方法について説明する。透光性基板10上に所定のパ
ターンの遮光膜1を形成し、全面にSiOx 膜よりなる
層間絶縁膜(絶縁性薄膜)2を成膜する(図2)。全面
にITO膜(透明導電性薄膜)3を成膜し、続けてスパ
ッタリング装置を用い、所定の基板温度T1 で珪化モリ
ブデン(MoSix )膜(金属珪化物薄膜)4を成膜し
(図3)、所定のパターンの走査配線SB、TFTのソ
ース及びドレイン電極S及びD、及び画素電極PIを形
成する(図4)。
【0018】次にプラズマCVD装置を用い、所定の基
板温度T2 に加熱後、先ずH2 ガスを導入してプラズマ
放電し、基板表面をH2 ガスプラズマにより清浄化す
る。続いてプラズマ放電を維持したままの状態で、H2
ガス中にSiH4 及びPH3 ガスを供給し所定の時間シ
リコン薄膜を堆積した後、SiH4 及びPH3 ガスの供
給を止めてH2 ガスプラズマのみで所定の時間、基板表
面のエッチングを行う。このシリコン薄膜の堆積とエッ
チングを所定の回数繰り返すことで、走査配線SB、T
FTのソース及びドレイン電極S及びD、及び画素電極
PI上にのみ所望の厚さのn+ 型微結晶シリコン薄膜よ
りなるオーミックコンタクト層5が形成される(図
5)。
【0019】一旦放電を止め、真空を破らずに異なる成
膜室に基板を移動し、再度プラズマCVD法を用いて、
基板全面にイントリンシックa−Si半導体層6、及び
SiNx 膜よりなるゲート絶縁膜7を成膜する。更に導
電膜8を成膜した後、所定のパターンのフォトレジスト
9を形成し(図6)、このフォトレジスト9をマスクと
して導電膜8をエッチング除去してゲート電極G及び信
号配線GBを形成し、更に続けて画素電極PI上のゲー
ト絶縁膜7、半導体層6、及びMoSix 膜4をエッチ
ング除去し、フォトレジスト9を除去してTFTアレイ
が完成する(図1)。
【0020】上述のプロセスにおいて、MoSix 膜4
を成膜する際の基板温度T1 と、n + 型微結晶シリコン
薄膜(オーミックコンタクト層)5を選択的に成膜する
際の基板温度T2 について以下に説明する。上述の選択
的に形成されたn+ 型微結晶シリコン薄膜5は比抵抗が
非常に低く、また放電プラズマ中のH2 濃度が非常に高
いので基板表面のクリーニング効果も高く、非常に良好
なオーミックコンタクトが実現される。一方、堆積とエ
ッチングを繰り返して薄膜を堆積していくために非常に
緻密な膜となっており、条件によっては非常に応力の高
い膜となってしまい、n+ 型微結晶シリコン薄膜5の堆
積後にMoSix 膜4と下層のITO膜3との間で剥離
が生じる場合がある。そこで、MoSix 膜4を成膜す
る際の基板温度T1 と、n+ 型微結晶シリコン薄膜5を
選択的に成膜する際の基板温度T2 について詳細に検討
したところ、図2に示すような事実を見いだすことがで
きた。図7において、縦軸はn+ 型微結晶シリコン薄膜
5を形成する際の基板温度(n+ 層成膜温度)T2、横
軸はMoSix 膜4を形成する際の基板温度(MoSi
成膜温度)T1である。図中の×は膜浮き発生を示し、
○は膜浮き無しを示している。その結果、n+ 型微結晶
シリコン薄膜5を選択的に成膜する際の基板温度T2
を、MoSix 膜4を成膜する際の基板温度T1 と同じ
か低くすることで、剥離が生じずに良好なオーミックコ
ンタクトを実現できることが明らかとなった。
【0021】応力を制御するためには、金属珪化物薄膜
4の組成比制御も有効である。この実施の形態のMoS
ix 膜4であれば、Moに対するSiの組成比x は、2
〜3が適している。この様なTFTアレイプロセスを用
いることにより、従来に比べてフォトマスクの枚数を大
幅に低減することができ、低コスト化と生産性の向上を
図ることができる。
【0022】この実施の形態では、透明導電性薄膜3と
少なくともその表面に形成された金属珪化物薄膜4との
積層膜よりなる一対のソース/ドレイン電極S,Dを形
成し、金属珪化物薄膜4上にのみ選択的にオーミックコ
ンタクト層5を形成するので、SiH4 とH2 ガスを含
むような反応性プラズマ中でオーミックコンタクト層5
を形成しても、透明導電性薄膜3が表面に露出していな
いため、透明導電性薄膜3が黒化したり、シリコンの異
常成長粒が生じたりといった問題を防止することができ
る。このため、透明導電性薄膜3の品質劣化を引き起こ
すことなく、透明導電性薄膜3を有する配線もしくは電
極上にのみ、信頼性の高い低抵抗のオーミックコンタク
ト層5が形成される。さらに、表面が金属珪化物薄膜4
で構成されているので、オーミックコンタクト層5を形
成する際に、表面に存在しているシリコンの結合手が初
期の結晶核の発生速度を高める効果もある。また、金属
珪化物薄膜4はn+ 型微結晶シリコン薄膜5と同一エッ
チング条件で除去できるため、プロセス工数が増加する
ことのない効果を有する。
【0023】また、n+ 型微結晶シリコン薄膜を選択的
に成膜する表面の材料としてMoSix を用いたが、T
iSix やCrSix 、WSix 等の金属珪化物薄膜で
も上述のような信頼性の高いオーミックコンタクトを実
現することができる。また、上記金属珪化物薄膜4の厚
さは特に規定しないが、素子構成、プロセスマージン等
を考慮すれば10〜50nm程度が適している。
【0024】また、n+ 型微結晶シリコン薄膜5を選択
的に成膜する際に用いる堆積用のガスとしてSiH4
用いたが、堆積用ガスとしてSi26 、SiH2 Cl
2 等のシリコンを含む反応性ガスを用いることができ
る。また、この実施の形態では、オーミックコンタクト
層5が形成される素子として液晶表示装置等に用いられ
る薄膜トランジスタアレイについて説明したが、この発
明の主たる要件は、透明導電性薄膜3と少なくともその
表面に形成された金属珪化物薄膜4との積層構造よりな
る配線、若しくは電極上にのみオーミックコンタクト層
を選択的に形成した素子構造、及びその製造方法にある
ことは明らかである。従って、この様な素子構成を有す
る半導体素子であれば、この発明の要件を満たすことが
できることは言うまでもない。
【0025】
【0026】
【発明の効果】 この発明の請求項記載の薄膜トランジ
スタアレイの製造方法によれば、絶縁性薄膜上に透明導
電性薄膜と金属珪化物薄膜とを連続的に形成し、透明導
電性薄膜と少なくともその表面に形成された金属珪化物
薄膜との積層膜よりなる一対のソース/ドレイン電極を
形成し、金属珪化物薄膜上にのみ選択的にオーミックコ
ンタクト層を形成するので、SiHとHガスを含む
ような反応性プラズマ中でオーミックコンタクト層を形
成しても、透明導電性薄膜が表面に露出していないた
め、透明導電性薄膜が黒化したり、シリコンの異常成長
粒が生じたりといった問題を防止することができる。こ
のため、信頼性の高いオーミックコンタクトを実現する
ことができる。さらに、表面が金属珪化物薄膜で構成さ
れているので、オーミックコンタクト層を形成する際
に、表面に存在しているシリコンの結合手が初期の結晶
核の発生速度を高める効果もある。
【0027】 請求項では、オーミックコンタクト層
は堆積とエッチングを繰り返して薄膜を堆積していくた
めに非常に緻密な膜となっており、条件によっては非常
に応力の高い膜となってしまい、金属珪化物薄膜と下層
の透明導電性薄膜との間で剥離が生じる場合があるが、
180℃以上350℃以下の範囲でオーミックコンタク
ト層を形成する際の基板温度を、金属珪化物薄膜を形成
する際の基板温度と等しいか若しくは低くすることによ
り、剥離が生じず良好なオーミックコンタクト層を実現
できる。
【0028】 請求項では、透光性基板の表面に形成
された透光性の絶縁性薄膜が、シリコンを主成分とする
酸化物の薄膜である場合に、ソース/ドレイン電極の表
面に形成された金属珪化物薄膜にのみ選択的にシリコン
を成長させることが可能である。請求項では、金属珪
化物薄膜を構成する金属元素をモリブデン、チタン、ク
ロム、タングステンの何れかとすることにより、信頼性
の高いオーミックコンタクト層を実現することができ
る。
【0029】 請求項では、透明導電性薄膜を、スズ
酸化物薄膜、スズ添加インジウム酸化物薄膜、酸化亜鉛
薄膜の何れかとすることにより、透光性の電極を得るこ
とができ、特に液晶表示装置のような半導体素子におい
て透明導電性薄膜が画素電極を兼ねる場合に有効であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態の薄膜トランジスタアレ
イの構造断面図である。
【図2】この発明の実施の形態の薄膜トランジスタアレ
イの製造方法において層間絶縁膜を成膜した状態の工程
断面図である。
【図3】図2の次の工程でITO膜、珪化モリブデン膜
を成膜した状態の工程断面図である。
【図4】図3の次の工程で走査配線、各電極を形成した
状態の工程断面図である。
【図5】図4の次の工程でオーミックコンタクト層を形
成した状態の工程断面図である。
【図6】図5の次の工程で半導体層、ゲート絶縁膜、導
電膜を成膜した状態の工程断面図である。
【図7】この発明の実施の形態による選択的にオーミッ
クコンタクト層を形成するときの基板温度と、金属珪化
物薄膜を形成するときの基板温度の関係を示すグラフで
ある。
【図8】従来の薄膜トランジスタアレイの製造方法にお
いて層間絶縁膜を成膜した状態の工程断面図である。
【図9】図9の次の工程でITO膜を成膜した後、走査
配線、各電極を形成した状態の工程断面図である。
【図10】図10の次の工程でオーミックコンタクト層
を形成した状態の工程断面図である。
【図11】図10の次の工程で半導体層、ゲート絶縁
膜、導電膜を成膜した状態の工程断面図である。
【図12】従来の薄膜トランジスタアレイの構造断面図
である。
【符号の説明】
1,31 遮光膜 2,32 層間絶縁膜 3,33 透明導電膜 4 金属珪化物薄膜 5,34 オーミックコンタクト層 6,35 半導体層 7,36 ゲート絶縁膜 8,37 導電膜 9,38 フォトレジスト 10 透光性基板 SB 走査配線 S ソース電極 D ドレイン電極 G ゲート電極 GB 信号配線 PI 画素電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/786 H01L 21/336

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透光性基板上に透光性の絶縁性薄膜を形
    成し、前記絶縁性薄膜上に透明導電性薄膜と金属珪化物
    薄膜とを連続的に形成し、前記透明導電性薄膜と少なく
    ともその表面に形成された前記金属珪化物薄膜との積層
    膜よりなる一対のソース/ドレイン電極を形成し、前記
    金属珪化物薄膜上にのみ選択的にオーミックコンタクト
    層を形成し、半導体層、ゲート絶縁膜およびゲート電極
    を形成することを特徴とする薄膜トランジスタアレイの
    製造方法。
  2. 【請求項2】 金属珪化物薄膜を形成する際の基板温度
    が180℃以上350℃以下であり、オーミックコンタ
    クト層を形成する際の基板温度が180℃以上350℃
    以下であり、かつ前記オーミックコンタクト層を形成す
    る際の基板温度を、前記金属珪化物薄膜を形成する際の
    基板温度と等しいか若しくは低くする請求項1記載の
    膜トランジスタアレイの製造方法。
  3. 【請求項3】 透光性基板の表面に形成された透光性の
    絶縁性薄膜が、シリコンを主成分とする酸化物の薄膜で
    ある請求項1または2記載の薄膜トランジスタアレイの
    製造方法。
  4. 【請求項4】 金属珪化物薄膜を構成する金属元素がモ
    リブデン、チタン、クロム、タングステンの何れかであ
    る請求項1または2記載の薄膜トランジスタアレイの製
    造方法。
  5. 【請求項5】 透明導電性薄膜が、スズ酸化物薄膜、ス
    ズ添加インジウム酸化物薄膜、酸化亜鉛薄膜の何れかで
    ある請求項1または2記載の薄膜トランジスタアレイの
    製造方法。
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