JP3481736B2 - 孔版式製版印刷装置及びマスタ着脱用カセット - Google Patents

孔版式製版印刷装置及びマスタ着脱用カセット

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JP3481736B2
JP3481736B2 JP19203195A JP19203195A JP3481736B2 JP 3481736 B2 JP3481736 B2 JP 3481736B2 JP 19203195 A JP19203195 A JP 19203195A JP 19203195 A JP19203195 A JP 19203195A JP 3481736 B2 JP3481736 B2 JP 3481736B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製版・印刷一体型
の孔版式製版印刷装置及びそれに用いるマスタ着脱用カ
セットに関する。
【0002】
【従来の技術】孔版式製版印刷装置において、印刷画質
の向上や版そのもののコストを下げるために実質的に熱
可塑性樹脂フィルムのみからなるマスタ(以下、単に
「マスタ」という)を用いることが提案されている。従
来の孔版式製版印刷装置に使用される孔版マスタは、熱
可塑性樹脂フィルムに和紙等の多孔質支持体を貼り合わ
せたものであるため腰が強く、孔版マスタ自体の腰の強
さを利用して印刷ドラムへ搬送し、印刷ドラムの外周面
に巻き付ける給版搬送上での不具合は発生しなかった。
けれども、上記のようなマスタは、それ自体の腰が弱い
ため給版搬送上でシワが発生しやすく、孔版マスタ自体
の腰の強さを利用して給版搬送する従来方式の採用は困
難となった。
【0003】上記不具合を解決するものとして、上記マ
スタを使用することを前提として考えた場合に、例えば
特公平5−70595号公報に示されているような技術
が有効であると考えられる。ところが、この技術を採用
した場合には次のような不具合が発生する。すなわち、 排版ロール(排版巻取部)にマスタ(孔版原紙)の他
端をセッティングするのが非常に困難である。
【0004】印刷ドラムへのマスタの初期巻き付けや
ジャム処理時等のセッティングを自動で行おうとすると
複雑な機構が必要となってしまう。
【0005】印刷ドラムが印刷時に給版ロールの他に
インキを含んだ排版ロールも保持しながら回転するの
は、イナーシャが大になり、回転バランスが大きく崩れ
て高速印刷ができなくなる。
【0006】そこで、上述したようなマスタの給版搬送
の困難さ、セッティングの困難さ等を解決し、機構の簡
略化を図って高速印刷を可能とするために、本願出願人
は、以前に特開平6−270524、特開平6−328
831、特開平7−52513号公報、特願平5−27
5690、特願平5−328897、特願平5−328
898、特願平5−331774、特願平6−1287
5、特願平6−75139号等で新規な技術を提案し
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記各
技術においては、マスタをセッティングするときや排版
されたマスタを捨てるとき、ユーザもしくはオペレータ
(以下、単に「ユーザ等」という)が、それらの装置の
中で手動処理をすると手を汚してしまう問題点がある。
【0008】 したがって、本発明はかかる問題点を解
決するために、マスタをセッティングするときや排版さ
れたマスタを捨てるとき、マスタのセッティングをより
容易にすると共に、ユーザ等の手を汚してしまうことが
ない孔版式製版印刷装置及びそれに用いるマスタ着脱用
カセットを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために、請求項1記載の発明は、マスタが外周面に巻き
付けられ回転中心軸の周りに回転する印刷ドラムと、上
記印刷ドラムの内周面にインキを供給するインキ供給手
段と、上記マスタの一端が給版ロール軸の周りに巻き付
けられ該マスタを上記印刷ドラムに供給する給版ロール
の上記給版ロール軸を着脱自在に支持する給版ロール軸
支持手段と、上記マスタを製版する製版手段と、上記マ
スタの他端が排版ロール軸の周りに巻き付けられ使用済
マスタを上記印刷ドラムから巻き取る排版ロールの上記
排版ロール軸を着脱自在に支持する排版ロール軸支持手
段と、上記回転中心軸の周りに上記印刷ドラムに対して
回動自在であり、上記給版ロール軸支持手段を有する給
版ユニットと、上記回転中心軸の周りに、上記印刷ドラ
ム及び上記給版ユニットに対して回動自在であり、上記
排版ロール軸支持手段を有する排版ユニットと、記給
版ユニットに回転力を伝達して上記回転中心軸の周りに
上記給版ユニットを回転させる回転駆動機構とを具備す
る孔版式製版印刷装置において、上記給版ユニットにお
ける上記給版ロール軸支持手段の近傍にあり、かつ、上
記給版ロールから供給される上記マスタを周面の一部に
巻き付けマスタ搬送方向に搬送するプラテンローラと、
上記排版ロール軸を選択的に回転させる排版ロール駆動
機構とを有し、上記製版手段は、上記プラテンローラに
対して接離自在に上記孔版式製版印刷装置の本体に設け
られており、未使用の上記マスタを上記外周面に巻き付
ける初期巻き付け動作時に、上記本体に対して上記排版
ユニット及び上記印刷ドラムを初期巻付停止位置に停止
させ、かつ、上記使用済マスタを上記外周面から巻き取
る終了巻き取り時に、上記本体に対して上記排版ユニッ
トを終了巻取停止位置に停止させるための排版ユニット
停止機構と、製版・給版及び排版動作時及び上記終了巻
き取り時の初期に、上記本体に対して上記給版ユニット
を給版ユニット停止位置に停止させるための給版ユニッ
ト停止機構とを有し、上記初期巻き付け動作時に、上記
排版ユニット停止機構により上記排版ユニット及び上記
印刷ドラムが上記初期巻付停止位置に停止されて上記回
転駆動機構により上記給版ユニットが回転され、上記製
版・給版及び排版動作時及び上記終了巻き取り時の初期
に、上記給版ユニット停止機構により上記給版ユニット
が上記給版ユニット停止位置に停止されて上記排版ロー
ル駆動機構により上記使用済マスタを介して上記印刷ド
ラムが連れ回りされ、上記終了巻き取り時の初期後に、
上記排版ユニット停止機構により上記排版ユニットが上
記終了巻取停止位置に停止されて上記回転駆動機構によ
り上記給版ユニット及び上記印刷ドラムが一体的に回転
され、少なくとも、上記初期巻き付け及び上記終了巻き
取りの各動作を自動的に行うことを特徴とする。
【0010】 請求項2記載の発明は、請求項1記載の
孔版式製版印刷装置において、上記排版ユニット停止機
構は、上記本体に配設された、上記排版ユニット及び上
記印刷ドラムを上記初期巻付停止位置に停止させる排版
第1変位位置と、上記終了巻取停止位置に上記排版ユニ
ットを停止させる排版第2変位位置と、上記排版第1変
位位置及び上記排版第2変位位置から離間した排版離間
位置とに選択的に変位自在な排版ユニット停止手段と、
上記排版ユニット停止手段を、上記排版第1変位位置と
上記排版第2変位位置と上記排版離間位置とに選択的に
変位させる、上記本体に配設された排版ユニット停止駆
動手段と、上記排版ユニットに配設された、上記排版ユ
ニット停止手段と選択的に係合する被排版ユニット停止
手段とからなり、上記給版ユニット停止機構は、上記本
体に配設された、上記給版ユニット停止位置に上記給版
ユニットを停止させる給版変位位置とこの給版変位位置
から離間した給版離間位置とに選択的に変位自在な給版
ユニット停止手段と、上記給版ユニット停止手段を、上
記給版変位位置と上記給版離間位置とに選択的に変位さ
せる、上記本体に配設された給版ユニット停止駆動手段
と、上記給版ユニットに配設された、上記給版ユニット
停止手段と選択的に係合する被給版ユニット停止手段と
からなることを特徴とする。
【0011】 請求項3記載の発明は、請求項2記載の
孔版式製版印刷装置において、上記給版ユニットと上記
排版ユニットとに選択的に係合して上記給版ユニットと
上記排版ユニットとを一体的に結合し、かつ、上記排版
ユニット停止手段により選択的に係合されて上記給版ユ
ニットと上記排版ユニットとの結合を解除するための、
若しくは上記排版ユニット停止手段により選択的に係合
されて上記印刷ドラムと上記排版ユニットとを一体的に
結合するための、上記排版ユニットに配設された第1の
接合手段と、上記印刷ドラムと選択的に係合して一体的
に結合し、かつ、上記給版ユニット停止手段により選択
的に係合されて上記印刷ドラムと上記給版ユニットとの
結合を解除するための、上記給版ユニットに配設された
第2の接合手段と、第1の接合手段により選択的に係合
されて上記印刷ドラムと上記排版ユニットとを一体的に
結合するための、上記印刷ドラムに配設された第1の被
接合手段と、第1の接合手段により選択的に係合されて
上記給版ユニットと上記排版ユニットとを一体的に結合
するための、上記給版ユニットに配設された両ユニット
被接合手段と、第2の接合手段により選択的に係合され
て上記印刷ドラムと上記給版ユニットとを結合自在にす
るための、上記印刷ドラムに配設された第2の被接合手
段と、第2の接合手段により選択的に係合されて上記印
刷ドラムと上記給版ユニットとを結合自在にするため
の、上記印刷ドラムに配設された第3の被接合手段とを
有することを特徴とする。
【0012】 請求項4記載の発明は、請求項3記載の
孔版式製版印刷装置において、上記初期巻き付け動作時
に、第2の接合手段と第2の被接合手段との係合を解除
するための接合解除手段と、第2の接合手段と第3の被
接合手段との係合を補助するための接合補助手段とを有
することを特徴とする。
【0013】 請求項5記載の発明は、請求項1,2,
3又は4記載の孔版式製版印刷装置において、上記回転
駆動機構は、上記本体に配設された、上記回転力を生じ
る回転駆動手段と、上記回転駆動手段に配設された、上
記給版ユニットに上記回転力を伝達する回転力伝達手段
と、上記給版ユニットに配設された、上記回転力伝達手
段からの上記回転力が伝達される被回転力伝達手段と
有することを特徴とする。
【0014】 請求項6記載の発明は、請求項1乃至5
の何れか1つに記載の孔版式製版印刷装置において、
記給版ロール軸を支持する給版ロール軸保持手段及び上
記排版ロール軸を着脱自在に支持する排版ロール軸着脱
手段を備えた1つのマスタ着脱用カセットを用いて、上
記マスタの着脱を行うことを特徴とする。
【0015】 請求項7記載の発明は、請求項記載の
孔版式製版印刷装置において、上記マスタの着脱は、少
なくとも、上記マスタ着脱用カセットに装着された上記
給版ロール軸が上記給版ロール軸支持手段に装着された
ままの状態で行われることを特徴とする。
【0016】 請求項8記載の発明は、請求項6又は7
記載の孔版式製版印刷装置に使用される上記マスタ着脱
用カセットであって、上記排版ロール軸着脱手段は、第
1の排版ロール軸着脱手段と第2の排版ロール軸着脱手
段とを具備し、第1の排版ロール軸着脱手段は、上記初
期巻き付け及び上記終了巻き取りをするときに、上記回
転中心軸を中心とし上記排版ロール軸支持手段に支持さ
れた上記排版ロール軸の中心を通る円弧に沿って切り欠
かれた、上記排版ロール軸を着脱するための第1の受け
溝を有し、第2の排版ロール軸着脱手段は、上記初期巻
き付けを終了するときに、上記円弧に沿って切り欠かれ
第1の受け溝の反対側に配設された、上記排版ロール軸
支持手段に支持された上記排版ロール軸を回転自在に保
持するための第2の受け溝を有し、上記マスタ着脱用カ
セットは、上記排版ロール軸が、上記円弧上に沿って第
1の受け溝と第2の受け溝とに選択的に着脱されること
により、上記排版ユニットにセットされることを特徴と
する。
【0017】 請求項9記載の発明は、請求項記載
スタ着脱用カセットにおいて上記初期巻き付け及び
上記終了巻き取りをするときに、上記給版ロール軸保持
手段に配設された、上記回転中心軸を中心とし上記給版
ロール軸支持手段に支持された上記給版ロール軸の中心
を通る第1の円弧に沿って切り欠かれたスライド用受け
溝と、第1の受け溝の近傍に配設され上記回転中心軸を
中心とし上記プラテンローラの軸の中心を通る第2の円
弧に沿って切り欠かれた、上記軸を逃がすためのスライ
ド用逃げ溝とを有し、上記マスタ着脱用カセットは、上
記給版ロール軸が第1の円弧に沿って上記スライド用受
け溝に、上記軸が第2の円弧に沿って上記スライド用逃
げ溝にそれぞれ選択的にスライドして支持されることに
より、上記給版ユニットにセットされることを特徴とす
る。
【0018】 請求項10記載の発明は、マスタが外周
面に巻き付けられ回転中心軸の周りに回転する印刷ドラ
ムと、上記印刷ドラムの内周面にインキを供給するイン
キ供給手段と、上記マスタの一端が給版ロール軸の周り
に巻き付けられ該マスタを上記印刷ドラムに供給する給
版ロールの上記給版ロール軸を着脱自在に支持する給版
ロール軸支持手段と、上記マスタを製版する製版手段
と、上記マスタの他端が排版ロール軸の周りに巻き付け
られ使用済マスタを上記印刷ドラムから巻き取る排版ロ
ールの上記排版ロール軸を着脱自在に支持する排版ロー
ル軸支持手段と、上記回転中心軸の周りに上記印刷ドラ
ムに対して回動自在であり、上記給版ロール軸支持手段
及び上記排版ロール軸支持手段を有する給排版ユニット
と、上記給排版ユニットに回転力を伝達して上記回転中
心軸の周りに上記給排版ユニットを回転させる回転駆動
機構とを具備した孔版式製版印刷装置において、上記給
排版ユニットにおける上記給版ロール軸支持手段の近傍
にあり、かつ、上記給版ロールから供給される上記マス
タを周面の一部に巻き付けマスタ搬送方向に搬送するプ
ラテンローラと、上記排版ロール軸を選択的に回転させ
る排版ロール駆動機構とを有し、上記製版手段は、上記
プラテンローラに対して接離自在に上記孔版式製版印刷
装置の本体に設けられており、未使用の上記マスタを上
記外周面に巻き付ける初期巻き付け動作時に、上記本体
に対して上記印刷ドラムをドラム停止位置に停止させる
ためのドラム停止機構と、製版・給版及び排版動作時及
び上記使用済マスタを上記外周面から巻き取る終了巻き
取り時の初期に、上記本体に対して給排版ユニット停止
位置に上記給排版ユニットを停止させるための給排版ユ
ニット停止機構と、上記初期巻き付け及び上記終了巻き
取り時に、上記排版ロール軸を回転自在に保持するスイ
ングユニットとを有し、上記初期巻き付け動作時に、上
記ドラム停止機構により上記印刷ドラムが上記ドラム停
止位置に停止されると共に、上記スイングユニットによ
り上記排版ロール軸が保持されて上記回転駆動機構によ
り上記給排版ユニットが回転され、上記製版・給版及び
排版動作時及び上記終了巻き取り時の初期に、上記給排
版ユニット停止機構により上記給排版ユニットが上記給
排版ユニット停止位置に停止されると共に、上記スイン
グユニットにより上記排版ロール軸が保持されて上記排
版ロール駆動機構により上記使用済マスタを介して上記
印刷ドラムが連れ回りされ、上記終了巻き取り時の初期
後に、上記回転駆動機構により上記給排版ユニット及び
上記印刷ドラムが一体的に回転され、少なくとも、上記
初期巻き付け及び上記終了巻き取りの各動作を自動的に
行うことを特徴とする。
【0019】 請求項11記載の発明は、請求項10記
載の孔版式製版印刷装置において、上記ドラム停止機構
は、上記本体に配設された、上記ドラム停止位置に上記
印刷ドラムを停止させるドラム変位位置と、このドラム
変位位置から離間したドラム離間位置とに選択的に変位
自在なドラム停止手段と、上記ドラム停止手段を、上記
ドラム変位位置と上記ドラム離間位置とに選択的に変位
させる、上記本体に配設されたドラム停止駆動手段と、
上記印刷ドラムに配設された、上記ドラム停止手段と選
択的に係合する被ドラム停止手段とからなり、上記給排
版ユニット停止機構は、上記本体に配設された、上記給
排版ユニット停止位置に上記給排版ユニットを停止させ
る給排版変位位置とこの給排版変位位置から離間した給
排版離間位置とに選択的に変位自在な給排版ユニット停
止手段と、上記給排版ユニット停止手段を、上記給排版
変位位置と上記給排版離間位置とに選択的に変位させ
る、上記本体に配設された給排版ユニット停止駆動手段
と、上記給排版ユニットに配設された、上記給排版ユニ
ット停止手段と係合する被給排版ユニット停止手段とか
らなることを特徴とする。
【0020】 請求項12記載の発明は、請求項11記
載の孔版式製版印刷装置において、上記印刷ドラムと上
記給排版ユニットとに選択的に係合して上記印刷ドラム
と上記給排版ユニットとを一体的に結合し、かつ、上記
給排版ユニット停止手段により選択的に係合されて上記
印刷ドラムと上記給排版ユニットとの結合を解除するた
めの、上記給排版ユニットに配設された給排版用接合手
段と、上記給排版用接合手段に選択的に係合して上記印
刷ドラムと上記給排版ユニットとを結合自在にするため
の、上記印刷ドラムに配設された第1の給排版用被接合
手段と、上記給排版用接合手段に選択的に係合して上記
印刷ドラムと上記給排版ユニットとを結合自在にするた
めの、上記印刷ドラムに配設された第2の給排版用被接
合手段とを有することを特徴とする。
【0021】 請求項13記載の発明は、請求項12記
載の孔版式製版印刷装置において、上記初期巻き付け動
作時に、上記給排版用接合手段と第1の給排版用被接合
手段との係合を解除するための給排版用接合解除手段
と、上記給排版用接合手段と第2の給排版用被接合手段
との係合を補助するための給排版用接合補助手段とを有
することを特徴とする。
【0022】 請求項14記載の発明は、請求項10,
11,12又は13記載の孔版式製版印刷装置におい
て、上記回転駆動機構は、上記本体に配設された、上記
回転力を生じる回転駆動手段と、上記回転駆動手段に配
設された、上記給排版ユニットに上記回転力を伝達する
回転力伝達手段と、上記給排版ユニットに配設された、
上記回転力伝達手段からの上記回転力が伝達される被回
転力伝達手段とを有することを特徴とする。
【0023】 請求項15記載の発明は、請求項10乃
至14の何れか1つに記載の孔版式製版印刷装置におい
て、上記排版ロール軸支持手段は、第1の排版ロール軸
支持手段と第2の排版ロール軸支持手段とを具備し、第
1の排版ロール軸支持手段は、少なくとも、上記初期巻
き付け及び上記終了巻き取りをするときに、上記回転中
心軸を中心とし第1の排版ロール軸支持手段に支持され
た上記排版ロール軸の中心を通る円弧に沿って切り欠か
れた、上記排版ロール軸を着脱するための第1の溝を有
し、第2の排版ロール軸支持手段は、少なくとも、上記
初期巻き付けを終了するときに、上記円弧に沿って切り
欠かれ第1の受け溝の反対側に配設された、第2の排版
ロール軸支持手段に支持された上記排版ロール軸を回転
自在に保持するための第2の溝を有し、上記排版ロール
軸が、上記円弧上に沿って第1の溝と第2の溝とに選択
的に着脱されることを特徴とする。
【0024】 請求項16記載の発明は、請求項10
至15の何れか1つに記載の孔版式製版印刷装置におい
て、上記スイングユニットは、上記本体側に配設されて
いて、上記排版ロール軸を回転自在に保持する保持位置
とこの保持位置から離間した非保持位置とに選択的に変
位自在になされており、上記保持位置と上記非保持位置
とに上記スイングユニットを選択的に変位させる、上記
本体側に配設されたスイングユニット駆動機構を有する
ことを特徴とする。
【0025】 請求項17記載の発明は、請求項10
14の何れか1つに記載の孔版式製版印刷装置におい
て、上記排版ロール軸支持手段は、少なくとも、上記初
期巻き付けを終了するときに、上記回転中心軸を中心と
し上記排版ロール軸支持手段に支持された上記排版ロー
ル軸の中心を通る円弧に沿って切り欠かれた、上記排版
ロール軸を着脱するための溝を有することを特徴とす
る。
【0026】 請求項18記載の発明は、請求項17
載の孔版式製版印刷装置において、上記スイングユニッ
トは、上記排版ロール軸を回転自在に保持する保持位置
に固定されていることを特徴とする。
【0027】 請求項19記載の発明は、請求項10乃
至18の何れか1つに記載の孔版式製版印刷装置におい
て、上記スイングユニットは、上記排版ロール軸を着脱
自在に支持する排版ロール軸受渡し手段を有し、上記排
版ロール軸受渡し手段は、上記排版ロール軸を着脱する
溝と、この溝に嵌入された上記排版ロール軸を回転自在
に保持する軸保持位置とこの軸保持位置から退避した非
軸保持位置とに揺動自在な軸保持手段と、この軸保持手
段を揺動自在に支持する軸と、上記排版ロール軸に対し
て上記軸保持手段を圧接する向きに付勢する付勢手段と
からなることを特徴とする。
【0028】 請求項20記載の発明は、請求項10
至19の何れか1つに記載の孔版式製版印刷装置におい
て、上記給版ロール軸を支持する給版ロール軸保持手段
及び上記排版ロール軸を着脱自在に支持する排版ロール
軸着脱手段を備えた1つのマスタ着脱用カセットを用い
て、上記マスタの着脱を行うことを特徴とする。
【0029】 請求項21記載の発明は、請求項20
載の孔版式製版印刷装置において、上記マスタの着脱
は、少なくとも、上記マスタ着脱用カセットに装着され
た上記給版ロール軸が上記給版ロール軸支持手段に装着
されたままの状態で行われることを特徴とする。
【0030】 請求項22記載の発明は、請求項20又
21記載の孔版式製版印刷装置に使用される上記マス
タ着脱用カセットであって、上記排版ロール軸着脱手段
は、第1の排版ロール軸着脱手段と第2の排版ロール軸
着脱手段とを具備し、第1の排版ロール軸着脱手段は、
上記初期巻き付け及び上記終了巻き取りをするときに、
上記回転中心軸を中心とし上記排版ロール軸支持手段に
支持された上記排版ロール軸の中心を通る円弧に沿って
切り欠かれた、上記排版ロール軸を着脱するための第1
の受け溝を有し、第2の排版ロール軸着脱手段は、上記
初期巻き付けを終了するときに、上記円弧に沿って切り
欠かれ第1の受け溝の反対側に配設された、上記排版ロ
ール軸支持手段に支持された上記排版ロール軸を回転自
在に保持するための第2の受け溝を有し、上記マスタ着
脱用カセットは、上記排版ロール軸が、上記円弧上に沿
って第1の受け溝と第2の受け溝とに選択的に着脱され
ることにより、上記給排版ユニットにセットされること
を特徴とする。
【0031】 請求項23記載の発明は、請求項22
のマスタ着脱用カセットにおいて上記初期巻き付け
及び上記終了巻き取りをするときに、上記給版ロール軸
保持手段に配設された、上記回転中心軸を中心とし上記
給版ロール軸支持手段に支持された上記給版ロール軸の
中心を通る第1の円弧に沿って切り欠かれたスライド用
受け溝と、第1の受け溝の近傍に配設され上記回転中心
軸を中心とし上記プラテンローラの軸の中心を通る第2
の円弧に沿って切り欠かれた、上記軸を逃がすためのス
ライド用逃げ溝とを有し、上記マスタ着脱用カセット
は、上記給版ロール軸が第1の円弧に沿って上記スライ
ド用受け溝に、上記軸が第2の円弧に沿って上記スライ
ド用逃げ溝にそれぞれ選択的にスライドして支持される
ことにより、上記給排版ユニットにセットされることを
特徴とする。
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の実施例に
ついて詳述する。
【0042】(実施例1) 図1乃至図16を参照して本発明に係る実施例1の構成
について述べる。図1は、この実施例1が適用された孔
版式製版印刷装置の要部構成を示しており、まず、この
要部構成について説明する。
【0043】なお、以下参照する図1、図2、図5及び
図6において、給版ロール2については未使用給版ロー
ル2Uに近くて径の太い状態を、排版ロール71につい
ては給版ロール2から繰り出されるマスタ1を印刷ドラ
ム5の外周面に巻き付ける径の細い初期巻き付け時の状
態をそれぞれ示している。また同時に、排版ロール71
についてはインキが付着した使用済マスタ1bを略全て
巻き取り径の太くなった状態を仮想線で随時示す。ま
た、図5において、サーマルヘッド11は、図を見やす
くするために、回転中心軸6に対して垂直な方向へずら
せてその本体のみを仮想線で示す。また図1及び図2に
おいては、図面の簡明化を図るため随時、プラテンロー
ラ17への回転力伝達用の歯車20及び排版ロール用歯
車74の図示をそれぞれ省略しており、さらに図5等に
おいては、接合アーム組50及び90等の詳細な構成要
素の図示をそれぞれ省略している。
【0044】図1において、符号130は孔版式製版印
刷装置を示す。符号131は孔版式製版印刷装置130
の本体側(以下、単に「印刷装置本体側」というときが
ある)の所定位置に配設された本体フレームを示す。こ
の孔版式製版印刷装置130は、本体フレーム131に
支持されていてその外周面にマスタ1が巻き付けられ回
転中心軸6の周りに回転する印刷ドラム5と、印刷ドラ
ム5の内周面にインキを供給するインキ供給手段10
と、マスタ1の一端が給版ロール軸3の周りに巻き付け
られマスタ1を印刷ドラム5に供給する給版ロール2の
給版ロール軸3を摩擦軸受4を介して着脱自在に支持す
る給版ロール軸支持手段28と、上記印刷装置本体側に
支持された、マスタ1を製版する製版手段としてのサー
マルヘッド11と、マスタ1の他端が排版ロール軸72
の周りに巻き付けられ使用済マスタ1bを印刷ドラム5
から巻き取る排版ロール71の排版ロール軸72を摩擦
軸受73を介して着脱自在に支持する排版ロール軸支持
手段75と、回転中心軸6の周りに印刷ドラム5に対し
て回動自在であり、給版ロール軸支持手段28を有する
給版ユニット26と、給版ユニット26における給版ロ
ール軸支持手段28の近傍に配設され給版ロール2から
供給されるマスタ1を周面の一部に巻き付け、製版時に
マスタ1をサーマルヘッド11に押し付けながらマスタ
搬送方向に搬送するプラテンローラ17と、回転中心軸
6の周りに印刷ドラム5及び給版ユニット26に対して
回動自在であり、排版ロール軸支持手段75を有する排
版ユニット69と、給版ユニット26に回転力を伝達し
て回転中心軸6の周りに給版ユニット26を回転させる
回転駆動機構110(図3のみに示す)とから主に構成
されている。
【0045】印刷ドラム5、給版ユニット26、排版ユ
ニット69及びインキ供給手段10がドラムユニット1
05を構成していて、ドラムユニット105は印刷装置
本体側から本体フレーム131及び後述する脱着機構1
15を介して着脱自在となっている(図3参照)。
【0046】給版ユニット26は、後述する、給版アー
ム対27a,27b、給版ロール軸支持手段28、プラ
テンローラ17、基軸部36a,36b、軸受38、バ
ランサウェイト43a,43b、ステー39a,39b
及び接合アーム組50から主に構成される。
【0047】排版ユニット69は、後述する、排版アー
ム対70a,70b、排版ロール軸支持手段75、軸受
78、基軸部79a,79b、バランサウェイト82
a,82b、図示しない連結部材及び接合アーム組90
から主に構成される。
【0048】以下、印刷ドラム5、インキ供給手段1
0、回転駆動機構110、給版ユニット26の各構成要
素、排版ユニット69の各構成要素及びサーマルヘッド
11廻りの構成について説明する。
【0049】図3及び図4において、印刷ドラム5は、
回転中心軸6方向に延在して設けられていて、インキ通
過性の多数かつ微細な開孔部5hが形成された樹脂ある
いは金属製の支持円筒体5aと、その外周面に巻き付け
られた複数層のメッシュスクリーン5bとの2層構造と
なっている。支持円筒体5aには、その円周上の略3分
の2の範囲にわたり開孔部5hが形成された印刷可能領
域Paと、開孔部5hが形成されていない、インキ不通
過性の非印刷領域Hとが形成されている。印刷ドラム5
の印刷可能領域Paは、後述する圧胴120の凸部と対
応する範囲で、かつ、マスタ1の幅よりも狭い範囲で開
孔部5hが形成されていて、それ以外の部分は非開孔部
となっている。印刷ドラム5の非印刷領域Hは、両図に
示すように、その両側端縁部にも設けられている。な
お、メッシュスクリーン5bの厚さは、0.1mm程度
であるが、両図にはこれを誇張して示す。なお、図1、
図2、図5及び図6においては、図の簡明化を図るため
メッシュスクリーン5bの図示を省略している。
【0050】支持円筒体5a及びメッシュスクリーン5
bの両側端部には、円板状のドラムフランジ部5Fa,
5Fbが取り付けられている。支持円筒体5a及びメッ
シュスクリーン5bの両側端部は、各ドラムフランジ部
5Fa,5Fbの外周内側に取り付けられている。印刷
ドラム5は、各ドラムフランジ部5Fa,5Fbの中央
基部に介装されたドラム軸受5Fjを介して回転中心軸
6の周りに回動可能に支持されている。
【0051】回転中心軸6上には、各ドラムフランジ部
5Fa,5Fbを挟んで、各基軸部36a,36bにそ
れぞれ一体的に形成された一対の給版アーム27a,2
7b(以下、「給版アーム対27a,27b」というと
きがある)が、円筒ころ軸受等からなるころがり軸受3
8を介して回動自在に設けられている。各基軸部36
a,36bの略中央部の外周面には、すべり軸受面36
cが形成されている。基軸部36aの外端側の外周に
は、後述する被回転力伝達手段としての給版アーム歯車
37が一体的に形成されている。一方、各給版アーム2
7a,27bの外側における各基軸部36a,36bの
すべり軸受面36c上には、各基軸部79a,79bに
それぞれ一体的に形成された一対の排版アーム70a,
70b(以下、「排版アーム対70a,70b」という
ときがある)が、すべり軸受78を介して回動自在に設
けられている。したがって、排版アーム対70a,70
bは、回転中心軸6に対して回動自在に設けられてい
る。
【0052】なお、回転中心軸6の軸方向におけるドラ
ム軸受5Fj及びころがり軸受38の位置決め保持を行
うための止め輪等の図示は、図の簡明化を図るために省
略している。なお、ころがり軸受38はこれに限らず、
例えば玉軸受やすべり軸受であってもよく、またすべり
軸受78は、これに限らず、例えば玉軸受や円筒ころ軸
受等であってもよいことは言うまでもない。
【0053】回転駆動機構110は、印刷装置本体側に
配設された、上記回転力を生じる回転駆動手段としての
駆動モータ111と、印刷装置本体側に配設された、給
版アーム歯車37に上記回転力を伝達する回転力伝達手
段としての駆動歯車112と、給版ユニット26に配設
された、駆動歯車112と選択的に噛合して駆動モータ
111からの上記回転力が伝達される被回転力伝達手段
としての給版アーム歯車37とから主に構成されてい
る。駆動歯車112は、軸受113を介して本体フレー
ム131に回動可能に支持された駆動モータ111の出
力軸111sの軸端に固設されていて、給版アーム歯車
37と選択的に噛合する。また駆動モータ111と出力
軸111sとの間には、図示しない変速機構が配設され
ていて、これらの回転駆動機構110の構成により後述
する給紙装置の給紙タイミング及び後述する圧胴120
の印圧タイミング等が決定されるようになっている。
【0054】脱着機構115は、回転中心軸6、後述す
る、固定具6Ba,6Bb、後フレーム6Aa、前フレ
ーム6Ab、それぞれ図示を省略した、把持フレーム、
導入コロ及び軸受117から主に構成される。
【0055】図3に示すように、回転中心軸6の一端で
ある後側には、本体フレーム131に固設された軸受1
17が装着されていて、この軸受117により回転中心
軸6の後端部が着脱自在に支持されるようになってい
る。各基軸部36a,36bの外端部における回転中心
軸6の両端部には、リング状の一対の固定具6Ba,6
Bbを介して後フレーム6Aa、前フレーム6Abが図
示しないねじを介して締結されている。以下に述べる脱
着機構115の各構成要素は、例えば特開平7−477
55号公報の図3に示されている構成と同様であるた
め、それらの図示を省略している。すなわち、前フレー
ム6Ab及び後フレーム6Aaの上端部は、長板状の把
持フレームの両端部に固設されていて、上記把持フレー
ムの一端部には一対のコロが軸をもって回動自在に取り
付けられている。本体フレーム131には、上記把持フ
レームを着脱自在に保持するための保持手段が固設され
ている。上記保持手段は、下向きに開口を持つ断面コの
字状をなしていて、回転中心軸6の軸線方向に延在して
設けられている。上記保持手段の入口部には導入コロ対
が取り付けられている。
【0056】ドラムユニット105は、上記導入コロ対
により上記把持フレームの上記コロ対を先頭にして上記
保持手段に導入され、あるいは上記コロ対を後端として
引き出される。このとき、ドラムユニット105は、上
記保持手段の内側部に対向しその長さ方向に延在する一
対のレール部(図示せず)上を上記コロ対が転動するこ
とによって、上記把持フレームが上記保持手段の長さ方
向に収納されると共に、回転中心軸6の前端が軸受11
7に嵌入して支持され、あるいは引き出されるようにな
っている。そして、ドラムユニット105は、脱着機構
115によって印刷装置本体側へ向かって図中矢印Xb
方向に挿入・装着されたときに駆動歯車112と給版ア
ーム歯車37とが噛合し、脱着機構115によって印刷
装置本体側から矢印Xa方向へ抜き出されたときに駆動
歯車112と給版アーム歯車37との噛合状態が外れる
ようになっていて、印刷装置本体側に対して着脱自在と
なっている。
【0057】図3及び図4のみに示すように、各給版ア
ーム27a,27bの基軸部36a,36b及び各排版
アーム70a,70bの基軸部79a,79bには、図
1の定位置(給版ユニット停止位置あるいは製排版位置
ともいう)状態における各給版アーム27a,27b及
び各排版アーム70a,70bに対して回転中心軸6を
介して対称位置に、回転バランスを保持するための、比
重大の材料から成る一対のバランサウエィト43a,4
3b及び82a,82bがそれぞれ固設されている。バ
ランサウエィト43a,43b及び82a,82bは、
給版アーム対27a,27b及び排版アーム対70a,
70bが回転した場合に干渉しないようにそれぞれ配置
されている。バランサウエィト43a,43b及び82
a,82bは、側面視において略扇状を成し、回転中心
軸6に対する給版ユニット26及び排版ユニット69の
各回転モーメント成分と釣り合うようにその大きさ及び
重量が設定されている。後述するように、特に印刷工程
において、印刷ドラム5、給版ユニット26及び排版ユ
ニット69は、一体となって高速で回転する。このと
き、上記のように、バランサウエィト43a,43b及
び82a,82bが設けられているため、これらの一体
化した物体の全体としては、回転バランスが良くなって
回転時の負荷変動が小さくなるので、より安定した高速
印刷を行える。
【0058】各給版アーム27a,27bの自由端部の
間には、これらのアームを連結して剛性を保持するため
の2本のステー39a,39bが橋架されている。同様
に、各排版アーム70a,70bの自由端部の間には、
これらのアームを連結して剛性を保持するための図示し
ない連結部材が橋架されている。
【0059】インキ供給手段10は、図1に示すよう
に、印刷ドラム5の内部に配設され印刷ドラム5の内周
面、すなわち支持円筒体5aの内周面にインキを供給す
るインキローラ7と、インキローラ7と微小間隙を置い
て平行に配置されていて、インキローラ7との間にイン
キ溜り8を形成するドクターローラ9と、印刷ドラム5
の回転中心軸6を兼ねると共にインキ溜り8へインキを
供給するインキ供給パイプ6とから主に構成されてい
る。インキローラ7は、回転中心軸6に固設された図示
しない印刷ドラム5内の側板によりその軸部を回転自在
に支持されていて、図示しない歯車及びベルト等の駆動
伝達手段により印刷ドラム5の回転と同期して印刷ドラ
ム5の回転方向と同じ方向に回転駆動される。インキロ
ーラ7の表面部には、耐油性ニトリルゴム、フッ素ゴ
ム、あるいは樹脂等からなる弾性体が形成されており、
後述する印圧加圧手段が接触するときの衝撃音を低減し
ている。
【0060】インキ溜り8へのインキの供給は、インキ
供給パイプ6に明けられた複数の図示しない供給孔より
なされる。インキ供給パイプ6へのインキの供給は、印
刷ドラム5の外側に配設された、インキ供給装置を構成
するインキパック等から図示しないインキポンプを介し
て吸引されることによりなされる。
【0061】インキローラ7に対向する印刷ドラム5の
外周面下方の近傍には、印圧加圧手段としての圧胴12
0が偏心軸121の周りに図中矢印A方向(時計回り方
向)及び反時計回り方向に回動可能に設けられている。
偏心軸121は、本体フレーム131に支持されてい
る。圧胴120の図示しない端板の中央基軸部には、給
版アーム27aの回動動作と同期をとるための同期歯車
(図示せず)が設けられていて、上記同期歯車は駆動歯
車112と噛合している。圧胴120の外周部の一部に
は、給版ユニット26や排版ユニット69の自由端部等
の突出部分、あるいは未使用給版ロール2U及び使用済
マスタ1bが最後まで巻き取られて満杯状態になった排
版ロール71等との干渉を避けるための凹部122が形
成されている。圧胴120は、給版ユニット26や排版
ユニット69の上記突出部分と凹部122とが合致する
ように、後述する給紙装置等と相互に動作タイミングが
取られて、すなわち相互に同期して印刷ドラム5と略同
じ周速度で回転駆動されるようになっている。圧胴12
0の凹部122の一部には、圧胴軸線に平行に印刷用紙
Pの先端を挾持するための開閉自在なクワエ爪(図示せ
ず)が設けられている。上記クワエ爪は、図示しないカ
ム等を有し上記クワエ爪を強制的に開閉する開閉手段に
より所定位置で開閉される。圧胴120は、以下参照す
る各図面において随時、印刷ドラム5の外周面に接する
ように図示の便宜上描かれているが、後述する版付けを
含む印刷時以外、すなわち初期巻き付け、製版・給版及
び排版、並びに終了巻き取り動作(以下、これらの各動
作を工程というときがある)時は、印刷ドラム5の外周
面に接触しない程度に離れている。圧胴120は、印刷
時に印刷用紙Pを介して印刷ドラム5に圧接する印刷位
置と、非印刷時に印刷ドラム5の外周面から離間した非
印刷位置とを選択的に占めるようになっている。なお、
圧胴120は、例えば、特開平5−201115号公報
に記載されているプレス胴、あるいは実公昭55−23
867号公報に記載されている圧胴4と類似であるため
その細部の説明を省略する。
【0062】圧胴120の図において左側近傍には、図
示しない給紙装置より図示しない用紙搬送手段によって
その上流側より分離給送される印刷用紙Pを、印刷ドラ
ム5と圧胴120との間に所定のタイミングを取って搬
送する上下一対のレジストローラ対125a,125b
が配設されている。レジストローラ対125a,125
bは、印刷装置本体側の本体フレーム131に回転自在
に支持されている。印刷ドラム5とレジストローラ対1
25a,125bとの間の用紙搬送路の上方には、レジ
ストローラ対125a,125bからの印刷用紙Pの給
送を検知するための用紙検知センサ124が配設されて
いる。
【0063】圧胴120の図において右側近傍には、圧
胴120に近接して印刷済みの印刷用紙Pを剥離する排
紙爪129と、本体フレーム131に回転自在に支持さ
れた搬送ローラ前126及び搬送ローラ後127との間
に張設された搬送ベルト128、図示しない吸着ファン
から構成された吸着搬送装置とが設けられている。搬送
ベルト128は、図示しない駆動手段により、印刷ドラ
ム5の周速度よりも速い搬送速度で駆動されるように設
定されている。
【0064】図1、図2、図5、図6、図7及び図10
等において、マスタ1は、非常に薄い2.5μm厚の実
質的に熱可塑性樹脂フィルムのみからなり、給版ロール
2の小径の給版ロール軸3に連続シート状に巻かれてい
る。マスタ1のサーマルヘッド11との当接面には帯電
防止剤が塗布されている。熱可塑性樹脂フィルムは、例
えばポリエステルでできている。ここで、実質的に熱可
塑性樹脂フィルムのみからなるマスタとは、マスタが熱
可塑性樹脂フィルムのみからなるものの他、熱可塑性樹
脂フィルムに帯電防止剤等の微量成分を含有させてなる
もの、さらには熱可塑性樹脂フィルムの両主面、すなわ
ち表面及び裏面のうち少なくとも一方にオーバーコート
層等の薄膜層を1層又は複数層形成してなるものを含
む。
【0065】給版ロール軸3は、図10に詳しく示すよ
うに、マスタ1の幅よりも長く形成されていて丸棒状を
なしている。給版ロール軸3は、ポリフェニレンサルフ
ァイド(PPS)の合成樹脂でできている。給版ロール
軸3の両端には摩擦軸受4が予め装着されていて、摩擦
軸受4の内周部には給版ロール軸3に適度の制動力を付
与し、かつ、給版ロール軸3を回動自在に支持するため
のすべり抵抗部材が設けられている。上記すべり抵抗部
材は、給版アーム対27a,27bの給版ロール軸支持
手段28の溝29に摩擦軸受4を介して給版ロール軸3
を装着したときに、初期巻き付けや印刷時等において未
使用給版ロール2Uや給版ロール2が自然に回動した
り、印刷ドラム5の外周面に巻き付けたマスタ1が弛ん
だりしない程度の適度の制動力を給版ロール軸3に付与
すると共に、給版ロール軸3を回動自在に支持するよう
にそのすべり抵抗が設定されている。摩擦軸受4は、給
版ロール軸3の両端部の内側に一体形成された鍔状の位
置決め突起(図示せず)及び給版ロール軸3の両端部に
止め輪(図示せず)を介して、給版ロール軸3の両端部
に位置決め装着されるようになっている。
【0066】図7のみに詳しく示すように、給版ロール
軸支持手段28は、後述する、溝29、軸固定レバー3
0、引張りコイルばね31及び軸解除レバー32で主に
構成される。
【0067】給版ロール軸支持手段28は、摩擦軸受4
を介して給版ロール軸3を着脱する溝29と、その一端
としての斜辺部30cを溝29の内部に進入させた軸受
受入位置(図中仮想線で示す)と摩擦軸受4を溝29の
奥に通過させる軸受通過位置と摩擦軸受4を溝29の奥
の溝底部29bとの間で圧接し固定する軸受固定位置
(図中実線で示す)とに選択的に揺動自在な軸受固定手
段としての軸固定レバー30と、この軸固定レバー30
を揺動自在に支持する軸30sと、溝29に嵌入された
摩擦軸受4に対して軸固定レバー30を圧接する向きに
付勢する軸受付勢手段としての引張りコイルばね31
と、摩擦軸受4を介して給版ロール軸3を溝29から取
り出すときのみ軸固定レバー30の操作に連動して揺動
し、摩擦軸受4を図において上方に突き上げる軸解除レ
バー32とから主に構成される。
【0068】 溝29は、略U字状をなし、給版アーム
対27a,27bの自由端部にそれぞれ開口形成されて
いる。軸固定レバー30は、溝29の一側壁近傍におけ
る給版アーム対27a,27bの外側の所定位置に、給
版アーム対27a,27bの外壁に植設された軸30s
を介して揺動自在に設けられている。軸固定レバー30
は、略板状をなし、略く字状に形成されている。軸固定
レバー30の上部には手動で上記レバーを操作する操作
部30aが、軸固定レバー30の下部端には摩擦軸受4
の外周部を固定するための、軸30sを中心とする円弧
状をなす固定部30bがそれぞれ形成されている。また
軸固定レバー30の下部側の左側には軸受受入位置を選
択的に占める斜辺部30cが、対向する右側には選択的
に軸解除レバー32の連動部32aに接触する背面部3
0dがそれぞれ形成されている。軸固定レバー30にお
ける軸30s及び操作部30aの中央部と給版アーム対
27a,27bの自由端の所定位置に植設されたピン2
7pとの間には、軸固定レバー30を図中矢印A方向に
回動させる向きに付勢する引張りコイルばね31が設け
られている。軸固定レバー30の下方における給版アー
ム対27a,27bの自由端部の外壁には、軸固定レバ
ー30の回動動作に連動して摩擦軸受4を介して給版ロ
ール軸3の溝29からの取り外しを補助する軸解除レバ
ー32が、給版アーム対27a,27bに植設された軸
32sを介して回動自在に設けられている。軸解除レバ
ー32は、軸32sの支持部を中心とした直角をなす2
本のレバーが一体形成されていて、正面視略アングル状
をなしている。軸解除レバー32の一端には軸固定レバ
ー30の背面部30dと所定時期に係合する連動部32
aが、他端には摩擦軸受4の上記外周部下面を押圧し突
き上げて給版ロール軸3を溝29から取り外しやすくす
るための押し上げ部32bがそれぞれ形成されている。
軸解除レバー32には、軸32sに巻着されると共に、
その一端が軸解除レバー32の一側壁に他端が同レバー
の他側壁に掛け渡され軸解除レバー32を図中矢印A
向に回動させる向きに付勢するねじりコイルばね(図示
せず)が設けられている。軸固定レバー30の一側近傍
における給版アーム対27a,27bの自由端には、軸
固定レバー30の上記一側部に係合して軸固定レバー3
0の回動範囲を規制するストッパー27cが設けられて
いる。また軸解除レバー32の押し上げ部32b近傍の
給版アーム対27a,27bには、軸解除レバー32の
押し上げ部32b近傍の一側壁に係合して軸解除レバー
32の回動範囲を規制するストッパピン27dが設けら
れている。
【0069】ここで、給版ロール軸支持手段28の動作
を簡単に述べておく。摩擦軸受4を介して給版ロール軸
3を溝29に嵌入するとき、摩擦軸受4が軸受受入位置
を占めた軸固定レバー30の斜辺部30cに係合して、
軸固定レバー30の斜辺部30cが溝29の内側壁から
外側へ押し出されて軸固定レバー30が軸受通過位置
(図示せず)を占め、摩擦軸受4の外周部下面が溝29
の溝底部29bに達したとき、ばね31の付勢力によ
り、軸固定レバー30が軸受固定位置を占める。一方、
摩擦軸受4を介して給版ロール軸3を給版ロール軸支持
手段28の溝29から取り出すとき、ばね31の付勢力
に抗して、軸受固定位置を占めていた軸固定レバー30
の操作部30aを、斜辺部30cをして軸受通過位置を
占めるべく軸30sを中心として矢印B方向に揺動操作
し、上記軸受通過位置を経由してさらに軸固定レバー3
0を矢印B方向に揺動させて、背面部30dが軸解除レ
バー32の連動部32aを押圧することにより、軸解除
レバー32が軸32sを中心として矢印A方向に揺動さ
れ、軸解除レバー32の押し上げ部32bが摩擦軸受4
の外周部下面を押圧し押し上げることにより、摩擦軸受
4を介して給版ロール軸3が溝29から取り出される。
【0070】なお、後述する実施例2及び4、その変形
例等でカセット140,150を用いてマスタ着脱を行
う場合には、上記給版ロール軸支持手段28を構成する
軸解除レバー32は必ずしも必要ではなく、インキで手
を汚すことなく上記操作を行えるので無くてもよい。
【0071】上記構成により、給版ロール軸支持手段2
8に支持された給版ロール2の両端部の給版ロール軸3
には常時所定の制動力が負荷されていて、給版ロール2
から引き出されるマスタ1には常に一定の張力が付与さ
れる。給版ロール2は、その外径寸法が従来のものに比
べて著しく小さくなっている。
【0072】プラテンローラ17は、図1、図2、図5
及び図6に示すように、給版アーム対27a,27bの
自由端部に回転自在に支持された軸17sに一体的に取
り付けられている。プラテンローラ17は、JIS硬度
A40°の合成ゴムから成る帯電防止材料でできてい
て、回転中心軸6と平行にその軸方向に延在して設けら
れている。プラテンローラ17の軸17sの一端には、
歯車20が固設されている。
【0073】図6において、符号18はプラテンローラ
駆動機構を示す。プラテンローラ駆動機構18は、後述
する、DCモータ23、カム22、カムフォロアブラケ
ット24、引張りコイルばね25、パルスモータ19及
び駆動歯車21から主に構成される。
【0074】上記印刷装置本体側の上記本体フレーム1
31には、回転駆動軸23sに連結されたDCモータ2
3が設けられていて、この回転駆動軸23sにカム22
が取り付けられている。また、印刷装置本体側における
カム22の近傍には、カム22の輪郭周面に接触して転
動するローラ24a付きのカムフォロアブラケット24
が配設されている。カムフォロアブラケット24は、3
角形状の板に腕が突出した形状をなし、その3角状部の
一端がローラ24aの取付部を形成していて、その基端
が軸24sで上記本体フレーム131に枢着されてい
る。また、カムフォロアブラケット24の突出した腕状
の自由端と上記本体フレーム131に植設されたピン1
31pとの間には、引張りコイルばね25が設けられて
いて、この引張りコイルばね25によりカムフォロアブ
ラケット24の自由端は、図において反時計回り方向の
回動習性が与えられている。また、カムフォロアブラケ
ット24の突出した腕の一側端には、パルスモータ19
が取り付けられており、パルスモータ19の回転駆動軸
19sには、歯車20と後述する所定時期に噛合する駆
動歯車21が固設されている。
【0075】図1のみに示すように、符号12は、サー
マルヘッド11を、製版時にプラテンローラ17にマス
タ1を介して当接させる製版位置(図中仮想線で示す)
と、非製版時に製版位置から離間させる非製版位置(図
中実線で示す)とに選択的に変位させるためのサーマル
ヘッド接離機構を示す。サーマルヘッド接離機構12
は、サーマルヘッド11、後述する、DCモータ13、
カム14、カムフォロアアーム15及び引張りコイルば
ね16から主に構成される。
【0076】印刷装置本体側にはDCモータ13が配設
されていて、DCモータ13の出力軸13sは上記本体
フレーム131に回動自在に支持されている。出力軸1
3sには、カム14が一体的に取り付けられている。ま
た、カム14の近傍には、印刷装置本体側の上記本体フ
レーム131に軸15sで枢着されていて、カム14の
輪郭周面と接触して転動するローラ15a付きのカムフ
ォロアアーム15が配設されている。カムフォロアアー
ム15の基端部側にはローラ15aの取付部が形成され
ており、その自由端にはプラテンローラ17の軸17s
と平行な方向に延在して設けられたサーマルヘッド11
が取り付けられている。またカムフォロアアーム15の
ローラ15aの取付部と軸15sとの間には、その一端
が印刷装置本体側の上記本体フレーム131に掛止され
た引張りコイルばね16の他端が掛止されている。引張
りコイルばね16により、サーマルヘッド11には図に
おいて反時計回り方向の回動習性が与えられている。サ
ーマルヘッド11は、マスタ1の副走査搬送方向と直交
する方向、すなわち主走査方向に一列に多数の微細発熱
体が配列された周知の構成を有する。
【0077】図3、図12及び図13において、符号6
0は給版ユニット停止機構を示す。給版ユニット停止機
構60は、製版・給版及び排版動作時及び終了巻き取り
時の初期に、上記印刷装置本体側に対して給版ユニット
26を給版ユニット停止位置に停止させる機能を有す
る。給版ユニット停止機構60は、上記印刷装置本体側
に配設された、給版ユニット停止位置(図1及び図2等
に示す)に給版ユニット26を停止させる給版変位位置
(図13に示す)とこの給版変位位置から離間した給版
離間位置(図12に示す)とに選択的に変位自在な給版
ユニット停止手段としてのスライドロッド61と、スラ
イドロッド61を、上記給版変位位置と上記給版離間位
置とに選択的に変位させる、上記印刷装置本体側に配設
された給版ユニット停止駆動手段65と、給版ユニット
26に配設された、スライドロッド61と選択的に係合
する被給版ユニット停止手段としての停止孔形成部34
の停止用孔34aとから主に構成される。
【0078】スライドロッド61は、断面丸棒状をな
し、後述するロッドガイド62のガイド孔62a内にス
ライド自在に設けられている。スライドロッド61の先
端部61aは、ドラムユニット105が矢印Xb方向に
挿入され上記印刷装置本体側に装着されたとき、給版ア
ーム27aの停止孔形成部34の停止用孔34a及び接
合アーム51のロッド押圧部51aに対向するように、
ドラムユニット105とスライドロッド61とがそれぞ
れ位置決めされるようになっている。スライドロッド6
1の先端部61aは、停止孔形成部34の停止用孔34
aに嵌入しやすくするために略半球面状に形成されてい
る。スライドロッド61の後端にはピン61pが垂直に
固設されていて、このピン61pは後述する確動カム6
3のカム溝63a内に嵌入されている。
【0079】図3、図12及び図13において、給版ユ
ニット停止駆動手段65は、後述するように、ロッドガ
イド62、確動カム63及びロッド駆動モータ64で主
に構成される。
【0080】ロッド駆動モータ64は、DCモータから
なり、本体フレーム131に固設された図示しないブラ
ケットに取り付けられている。ロッド駆動モータ64の
出力軸64sには確動カム63が固設されている。確動
カム63は、出力軸64sが本体フレーム131に固設
された図示しない軸受に支持されていることにより、本
体フレーム131に対して回転可能に支持されている。
確動カム63の一側壁には、出力軸64sから偏心した
大径部及び小径部の輪郭を有するカム溝63aが形成さ
れている。確動カム63の近傍における上記ブラケット
には、スライドロッド61を往復直線摺動させる案内の
ためのガイド孔62aが形成されたロッドガイド62が
固設されている。カム溝63aの輪郭形状は、スライド
ロッド61の先端部61aが上述した2つの位置(給版
離間位置又は給版変位位置)を選択的に占めるように形
成されている。
【0081】図2及び図3に詳しく示すように、符号5
0は第2の接合手段としての接合アーム組を示す。接合
アーム組50は、印刷ドラム5と選択的に係合して一体
的に結合し、かつ、スライドロッド61により選択的に
係合されて印刷ドラム5と給版ユニット26との結合を
解除する機能を有する。
【0082】接合アーム組50は、その一端側に形成さ
れたロッド押圧部51aが薄い肉厚で形成され、他端が
厚い肉厚で二俣状に分岐した部分から一体的に形成され
ている接合アーム51と、その両端部を軸受35に回動
自在に支持されていて、接合アーム51の長手方向に対
して直交して同アームの略中央部に固設されたアーム軸
53と、接合アーム51の上記他端側にピン軸54を介
して同ピン軸54の周りに揺動可能に支持された接合ピ
ン52と、接合アーム51をして接合ピン52を図中矢
印X1方向に変位させるように付勢する図示しない付勢
部材から主に構成される。接合アーム51の上記他端に
は、ピン軸54を回動自在に支持するためのU字状のU
溝55が形成されている。
【0083】接合ピン52は、丸棒状をなしていて、そ
の先端に丸みが形成された円錐状の半球状部52aと、
半球状部52aに連続して形成されたテーパ部52bと
を有する。上記付勢部材は、例えば接合アーム51の上
記一端寄りの部分と給版アーム27a外壁面との間に介
装された圧縮コイルばね(図示せず)である。ピン軸5
4は、接合ピン52の外周面より突出して接合ピン52
の後端部に固設されている。
【0084】給版アーム27aの自由端部と基軸部36
aとの間には、図2及び図3に詳しく示すように、接合
アーム51が給版アーム27aと干渉しないように接合
アーム51を滑動自在に嵌入する矩形状のアーム開口部
33が設けられている。給版アーム27aの自由端寄り
の外壁面には、スライドロッド61の先端部61aと係
合して給版ユニット26を上記給版ユニット停止位置に
停止させる停止用孔34aを形成する停止孔形成部34
が一体的に設けられている。基軸部36a寄りの給版ア
ーム27a外壁面には、アーム開口部33を挟んで一対
の軸受35が取り付けられている。
【0085】基軸部36a近傍の給版アーム27aに
は、後述する3個の孔が明けられている。すなわち、基
軸部36a近傍の給版アーム27aには、接合アーム組
50の接合ピン52が常時嵌入されていて、図中矢印X
1及びX2方向への接合ピン52の直線変位をガイドす
るガイド孔40が明けられている。接合ピン52は、ガ
イド孔40内をガタつきなく滑動するようになってい
る。図2において、ガイド孔40の右側及び左側近傍の
給版アーム27aには、後述する接合アーム組90の接
合ピン92が所定時期に嵌入・嵌合して給版ユニット2
6と排版ユニット69とを一体的に結合する両ユニット
被接合手段としてのテーパ孔41及び係合孔42がそれ
ぞれ明けられている。
【0086】図1、図2及び図8に示すように、印刷ド
ラム5のドラムフランジ部5Fa外側壁面上の所定位置
には、側面視L字状をなす第2接合板58がねじ44を
介して取り付けられている。基軸部36a寄りの第2接
合板58には、接合アーム組50の接合ピン52の半球
状部52aが選択的に嵌入・嵌合されて印刷ドラム5と
給版ユニット26とを結合自在にするための第2の被接
合手段としての係合孔58aが形成されている。係合孔
58aは、略V字状をなし、接合ピン52の半球状部5
2aがガタつきなく嵌入・嵌合し、かつ、給版ユニット
26に伝達された上記回転力によりその嵌入・嵌合状態
が解除され得る寸法形状となっている。係合孔58aの
右横の第2接合板58には、後述する接合解除手段によ
り接合ピン52の半球状部52aと第2接合板58の係
合孔58aとの嵌入・嵌合が解除された後、接合ピン5
2の半球状部52aを滑らかに導くための傾斜面58b
が形成されている。上記のとおり、上記初期巻き付け動
作時に、接合ピン52の半球状部52aと第2接合板5
8の係合孔58aとの嵌入・嵌合を解除するための接合
解除手段は、接合アーム組50に配設された上記圧縮コ
イルばね、接合アーム51、アーム軸53、接合ピン5
2の半球状部52a及び第2接合板58の係合孔58a
で主に構成される。
【0087】図1、図3及び図9に示すように、第2接
合板58の左横近傍のドラムフランジ部5Fa外側壁面
上の所定位置には、第2接合板58と線対称的なL字状
をなす第3接合板59がねじ44を介して取り付けられ
ている。基軸部36a寄りの第3接合板59には、接合
アーム組50の接合ピン52のテーパ部52bが選択的
に嵌入・嵌合されて印刷ドラム5と給版ユニット26と
を結合自在にするための第3の被接合手段としてのテー
パ孔59bが形成されている。テーパ孔59bは、接合
ピン52のテーパ部52bがガタつきなく嵌入・嵌合す
るテーパ状となっていて、その下部には接合ピン52の
半球状部52aを逃がすための逃げ孔59aが形成され
ている。テーパ孔59bと接合ピン52のテーパ部52
bとの嵌合状態は、給版ユニット26に伝達された上記
回転力により解除しないようにその寸法形状等が設定さ
れている。テーパ孔59bの左横の第3接合板59に
は、後述する接合補助手段による接合ピン52の半球状
部52aと第3接合板59のテーパ孔59bとの嵌入・
嵌合を補助し滑らかに導くための傾斜面59cが形成さ
れている。
【0088】上記のとおり、上記初期巻き付け動作時
に、接合ピン52の半球状部52aと第3接合板59の
テーパ孔59bとの係合を補助するための接合補助手段
は、接合アーム組50に配設された上記圧縮コイルば
ね、接合アーム51、アーム軸53、接合ピン52の半
球状部52a、第3接合板59のテーパ孔59b及び傾
斜面59cで構成される。
【0089】次に、排版ユニット69側の構成要素につ
いて説明する。排版ロール軸72は、図1、図2、図
5、図6、図7及び図10等に示すように、丸棒状をな
していて、マスタ1の幅よりも長く形成されている。排
版ロール軸72は、多孔質構造を有するポリフェニレン
サルファイド(PPS)樹脂から成るインキ吸収性部材
でできている。排版ロール軸72には、未使用給版ロー
ル2U若しくは給版ロール2から繰り出されたマスタ1
の他端が予め接着されて巻き付けられている。排版ロー
ル71は、排版ロール軸72で使用済マスタ1bをロー
ル円状に巻き取るものである。排版ロール軸72の両端
には、摩擦軸受73が予め装着されている。排版ロール
軸72の外周面と摺接する摩擦軸受73の内周面には、
摩擦軸受73を介して排版ロール軸72を排版アーム対
70a,70bの溝76に装着したときに、初期巻き付
けや印刷時等において排版ロール71が自然に回動した
り、印刷ドラム5の外周面に巻き付けたマスタ1が弛ん
だりしない程度の適度の制動力を付与するすべり抵抗部
材やスプリングクラッチが設けられている。排版ロール
軸72の一端には、図11等に示すように、切り殺ぎ部
72aが形成されている。一方、切り殺ぎ部72aに
は、使用済マスタ1bを巻き取るための回転駆動力を伝
達する回転伝達部材としての、嵌合孔74aが形成され
た排版ロール用歯車74が同嵌合孔74aを介して着脱
自在に取り付けられるようになっている。排版ロール用
歯車74は、切り殺ぎ部72a端から抜け出ないように
割ピン等の部材で位置決め固定されている。
【0090】上記した摩擦軸受4及び73の外周部は、
ステンレススチール(SUS)等の金属やポリフェニレ
ンサルファイド(PPS)又はポリカーボネート(P
C)等の合成樹脂で剛体的に形成されている。摩擦軸受
4及び73のすべり抵抗部材は、例えばリン青銅等の金
属、あるいは金属粉入りポリフェニレンサルファイド
(PPS)又は金属粉入りポリカーボネート(PC)等
の合成樹脂、あるいは金属粉入りウレタンゴム又は金属
粉入りフッ素ゴム等のゴムでできている。
【0091】図7のみに詳しく示すように、排版ロール
軸支持手段75は、溝76、軸固定レバー30、引張り
コイルばね31及び軸解除レバー32で主に構成され
る。排版アーム対70a,70bの自由端部には、排版
ロール軸72を着脱するための略U字状の溝76がそれ
ぞれ形成されている。なお、排版ロール軸支持手段75
の構成は、給版ロール軸支持手段28の構成要素の溝2
9に代えて溝76を有することが主に相違し、他の構成
要素の配置等の微小な差異は給版ロール軸支持手段28
の配置から容易に想定可能なため、その相違する構成要
素の符号に括弧を付して記載するに止める。
【0092】なお、給版ロール軸支持手段28や排版ロ
ール軸支持手段75の引張りコイルばね31の付勢力
(ばね荷重)は、少なくとも軸解除レバー32に配設さ
れた上記ねじりコイルばねの付勢力よりも大きく、か
つ、未使用給版ロール2Uや使用済マスタ1bで略満杯
になった使用済排版ロール71’(仮想線で随時示す)
が給版ユニット26及び/又は排版ユニット69と共に
回転中心軸6の周りを回動するときに、それらの自重及
び慣性力等によって軸固定レバー30の固定部30bと
摩擦軸受4あるいは73との係合・固定状態を解除しな
いような所定の値に設定されている。
【0093】上記構成により、摩擦軸受73を介して排
版ロール軸支持手段75に支持された排版ロール71の
両端部の排版ロール軸72には、常時所定の制動力が負
荷されていて、印刷ドラム5の外周面から巻き取られた
使用済マスタ1b若しくはマスタ1には常に一定の張力
が付与されるようになっている。
【0094】孔版式製版印刷装置130は、ロールセッ
ト89の給版ロール2によりマスタ1が供給され、排版
された使用済マスタ1bを排版ロール軸72に巻き取る
マスタ供給排版方式である。後述する初期巻き付けや終
了巻き取り動作時において、印刷ドラム5の外周面への
マスタ1の巻装や、印刷ドラム5の外周面からの使用済
マスタ1bの取り外しを行うための、いわゆるマスタの
着脱は、図10に示すようなロールセット89で行われ
る。使用済ロールセット89’は、排版ロール71が使
用済マスタ1bで満杯になると、マスタ1が消費され略
無くなった給版ロール2’の給版ロール軸3及び使用済
マスタ1bで満杯になった使用済排版ロール71’と一
緒に廃棄される、いわゆる使い捨て仕様として設定され
ている。一方、摩擦軸受4及び73並びに排版ロール用
歯車74は、リサイクル用品として再使用されるように
なっている。
【0095】図6において、符号83は、排版ロール7
1の排版ロール軸72を回転させる排版ロール駆動機構
を示す。排版ロール駆動機構83は、後述する、排版巻
取モータ84、駆動歯車86、連結アーム対87及び歯
車88で主に構成される。
【0096】印刷装置本体側の上記本体フレーム131
には、排版巻取モータ84が固設されている。排版巻取
モータ84には、その回転出力軸85に駆動歯車86が
固設されている。駆動歯車86の隣には、連結アーム対
87によって所定の間隔に保たれ軸88sの周りに回転
可能に支持されると共に駆動歯車86と常時噛合する歯
車88が設けられ、その軸受部に組み込まれているワン
ウェイクラッチ(図示せず)により、図中矢印B方向の
みに回転可能になっている。
【0097】 排版ロール用歯車74と歯車88とが後
述する所定の動作時期において噛合若しくはその噛合を
解除する連結アーム7の揺動動作は、回転出力軸8
5、軸88s及び排版ロール軸72との位置関係が、回
転出力軸85と軸88sとを結ぶ半直線と、排版ロール
軸72と軸88sとを結ぶ半直線とが略直角又はそれよ
り大きい鈍角になるように設定されているので、排版巻
取モータ84の回転駆動による駆動歯車86の回転動作
だけで実施可能なようになされている。すなわち、後述
する製版開始時においては、排版巻取モータ84の駆動
歯車86が図中矢印A方向に回転すると、歯車の回転モ
ーメントの作用を受けて連結アーム対87を介して歯車
88が、排版ロール用歯車74に接近する方向に揺動し
て排版ロール用歯車74に噛み合い、排版巻取モータ8
4の回転力が排版ロール軸72に伝達される。一方、製
版終了時においては、排版巻取モータ84の駆動歯車8
6が図中矢印A方向と反対方向に若干逆回転されること
により、連結アーム対87を介して歯車88が、排版ロ
ール用歯車74から離れる方向に揺動して排版ロール用
歯車74との噛み合いが外れる。
【0098】図4及び図14乃至図16において、符号
99は排版ユニット停止機構を示す。排版ユニット停止
機構99は、未使用のマスタ1を印刷ドラム5の外周面
に巻き付ける初期巻き付け動作時に、上記印刷装置本体
側に対して排版ユニット69及び印刷ドラム5を初期巻
付停止位置(後述する)に停止させ、かつ、使用済マス
タ1bを印刷ドラム5の外周面から巻き取る終了巻き取
り時に、上記印刷装置本体側に対して排版ユニット69
を終了巻取停止位置(後述する)に停止させる機能を有
する。排版ユニット停止機構99は、上記印刷装置本体
側に配設された、排版ユニット69及び印刷ドラム5を
上記初期巻付停止位置に停止させる排版第1変位位置
(図16に示す)と、この排版第1変位位置から離間し
て上記終了巻取停止位置に排版ユニット69を停止させ
る排版第2変位位置(図15に示す)と、上記排版第1
変位位置及び上記排版第2変位位置から離間した排版離
間位置(図14に示す)とに選択的に変位自在な排版ユ
ニット停止手段としてのスライドロッド101と、スラ
イドロッド101を、上記排版第1変位位置と上記排版
第2変位位置と上記排版離間位置とに選択的に変位させ
る、上記印刷装置本体側に配設された排版ユニット停止
駆動手段100と、排版ユニット69に配設された、ス
ライドロッド101と選択的に係合する被排版ユニット
停止手段としての停止用開孔77aとから主に構成され
る。
【0099】スライドロッド101は、断面丸棒状をな
し、ロッドガイド102のガイド孔102a内にスライ
ド自在に設けられている。スライドロッド101の先端
部101aは、ドラムユニット105が矢印Xb方向に
挿入され上記印刷装置本体側に装着されたとき、排版ア
ーム70aのアーム開口部77に形成された停止用開孔
77a及び接合アーム91のロッド押圧部91aに対向
するように、ドラムユニット105とスライドロッド1
01とがそれぞれ位置決めされるようになっている。ス
ライドロッド101の先端部101aは、停止用開孔7
7aに嵌入・嵌合しやすくするために略半球面状に形成
されている。スライドロッド101の後端には図示しな
いピンがスライドロッド101の長手方向に対して垂直
に固設されていて、このピンは確動カムのカム溝(共に
図示せず)内に嵌入されている。
【0100】図1、図2、図4及び図14乃至図16に
おいて、排版ユニット停止駆動手段100は、後述する
ように、ロッドガイド102、上記確動カム及びロッド
駆動モータ(図示せず)で主に構成される。
【0101】上記確動カム及び上記ロッド駆動モータ
は、上述した確動カム63及びロッド駆動モータ64と
類似の構成を有し、図3から容易に類推することが可能
であり、かつ、図の簡明化を図るためそれらの図示を省
略している。上記確動カムの近傍における本体フレーム
131に固設されたブラケットには、スライドロッド1
01を往復直線摺動させる案内のためのガイド孔102
aが形成されたロッドガイド102が固設されている。
上記カム溝の輪郭形状は、スライドロッド101の先端
部101aが上述した3つの位置(排版第1変位位置、
排版第2変位位置又は排版離間位置)を選択的に占める
ように形成されている。
【0102】図2及び図4に詳しく示すように、符号9
0は第1の接合手段としての接合アーム組を示す。接合
アーム組90は、その一端側に形成されたロッド押圧部
91aが薄い肉厚で形成され、他端が厚い肉厚で二俣状
に分岐した部分から一体的に形成された接合アーム91
と、その両端部を軸受78に回動自在に支持されてい
て、接合アーム91の長手方向に対して直交して同アー
ムの略中央部に固設されたアーム軸93と、接合アーム
91の上記他端側にピン軸94を介して同ピン軸94の
周りに揺動可能に支持された接合ピン92と、接合アー
ム91をして接合ピン92を図中矢印X1方向に変位さ
せるように付勢する図示しない付勢部材から主に構成さ
れる。接合アーム91の上記一端側には、矢印X2方向
に延びた係合片91bが一体形成されている。係合片9
1bは、スライドロッド101の先端部101aが上記
3つの各位置を占めた場合において、常時、後述するア
ーム開口部77内にガタなく滑動可能に嵌入されてい
て、図14乃至図16に示す各動作状態B1〜B3にお
いて、後述する各係合状態をより確実にすることに寄与
している。接合アーム91の上記他端側には、ピン軸9
4を回動自在に支持するためのU字状のU溝95が形成
されている。
【0103】接合ピン92は、丸棒状をなしていて、そ
の先端に円錐状のテーパが形成されたテーパ部92aを
有する。上記付勢部材は、例えば接合アーム91の上記
一端寄りの部分と排版アーム70a外壁面との間に介装
した圧縮コイルばね(図示せず)である。ピン軸94
は、接合ピン92の外周面より突出して接合ピン92の
後端部に固設されている。
【0104】排版アーム70aの自由端部と基軸部79
aとの間には、図2及び図4に詳しく示すように、接合
アーム91が排版アーム70aと干渉しないように接合
アーム91を滑動可能に嵌入するための矩形状のアーム
開口部77が設けられている。排版アーム70aの自由
端寄りの外壁面には、スライドロッド101の先端部1
01aを選択的に係合・嵌入・嵌合して排版ユニット6
9を上記初期巻付停止位置や上記終了巻取停止位置に停
止させるための停止用開孔77aが明けられている。基
軸部79a寄りの排版アーム70a外壁面には、アーム
開口部77を挟んで一対の軸受78が取り付けられてい
る。
【0105】基軸部79a近傍の排版アーム70aに
は、図2及び図4に詳しく示すように、接合アーム組9
0の接合ピン92が常時嵌入されていて、矢印X1及び
X2方向への接合ピン92の直線変位をガイドするガイ
ド孔80が明けられている。接合ピン92は、ガイド孔
80内をガタつきなく滑動するようになっている。
【0106】図1、図2及び図4等に示すように、印刷
ドラム5のドラムフランジ部5Fa外側壁面上端部の所
定位置には、矩形状をなす第1接合板98がねじ44を
介して取り付けられている。第1接合板98の中央部に
は、接合アーム91の背面に形成された先細りテーパ状
の係合部91cを嵌入・嵌合する第1の被接合手段とし
ての停止用溝98aが形成されている。停止用溝98a
は、第1の接合手段としての接合アーム組90の接合ア
ーム91により選択的に係合されて印刷ドラム5と排版
ユニット69とを一体的に結合する機能を有する。
【0107】次に、図1乃至図35を参照して動作につ
いて説明する。なお、図12乃至図16においては、接
合アーム組50、給版ユニット停止機構60、接合アー
ム組90及び排版ユニット停止機構99等の動作状態を
表すものとして符号A1,A2,B1〜B3を付して詳
細に説明する。図17乃至図35の動作図においては、
各動作状態を見やすくするために、給版ユニット26の
給版アーム対27a,27b及び基軸部36a,36
b、排版ユニット69の排版アーム対70a,70b及
び基軸部79a,79b並びに回転中心軸6等の形状
を、図1乃至図16の形状に対して多少簡略化して示
す。また、図及び説明の簡明化を図るため、摩擦軸受
4、インキ供給手段10、サーマルヘッド11、サーマ
ルヘッド接離機構12、プラテンローラ駆動機構18、
給版ロール軸支持手段28、接合アーム組50、給版ユ
ニット停止機構60、摩擦軸受73、排版ロール軸支持
手段75、排版ロール駆動機構83、接合アーム組9
0、排版ユニット停止機構99及び圧胴120等の詳細
な構成要素の図示を随時省略する。また、図17乃至図
35においては、初期巻き付け、製版・給版及び排版、
印刷及び終了巻き取りの各工程別の動作状態が描かれて
いるが、接合アーム組50、給版ユニット停止機構6
0、接合アーム組90及び排版ユニット停止機構99等
の動作を簡明に説明するために、図12乃至図16の説
明に用いた動作状態を表す符号A1,A2,B1〜B3
を併記するに止める。さらに、図18以降の各動作図に
おいて、図の簡明化を図るため、給版ロール軸3、排版
ロール軸72を溝29,76に直接嵌入されているよう
に適宜描いてあるが、摩擦軸受4,73を介して給版ロ
ール軸3、排版ロール軸72が、溝29,76あるいは
実施例3で述べる溝221、231,173にそれぞれ
嵌入されるようになっていることは言うまでもない。
【0108】まず、図12乃至図16の動作状態を詳細
に述べる。図12における符号A1は、接合アーム組5
0及び給版ユニット停止機構60の動作状態を表してい
て、次の2つの動作状態が含まれる。すなわち、第1の
動作状態A1は、給版ユニット停止駆動手段65がスラ
イドロッド61の先端部61aをして給版離間位置を占
めるように作動していて、給版ユニット26が給版ユニ
ット非停止位置状態にあることを示す。また同時に、図
8にも詳しく示したように、接合アーム組50の上記ば
ねの付勢力により、接合ピン52の半球状部52aが第
2接合板58の係合孔58aに嵌入・嵌合されていて、
印刷ドラム5と給版ユニット26とが一体的に結合され
ている状態を示す。なお、上記動作状態の第2接合板5
8及び係合孔58aの符号に括弧を付して、第3接合板
59のテーパ孔59bと区別する。
【0109】第2の動作状態A1は、上記したと同様に
給版ユニット26が給版ユニット非停止位置状態にある
ことを示すと共に、図9にも詳しく示したように、接合
アーム組50の上記ばねの付勢力により、接合ピン52
のテーパ部52bが第3接合板59のテーパ孔59bに
嵌入・嵌合していて、印刷ドラム5と給版ユニット26
とが一体的に結合されている状態を示す。
【0110】図13における符号A2は、動作状態A1
とは別の、接合アーム組50及び給版ユニット停止機構
60の動作状態を表している。動作状態A2は、給版ユ
ニット停止駆動手段65がスライドロッド61の先端部
61aをして給版変位位置を占めるように作動してい
て、スライドロッド61の先端部61aが停止用孔34
aに嵌入・嵌合し、給版ユニット26が給版ユニット停
止位置状態にあることを示す。同時に、スライドロッド
61の先端部61aが接合アーム51のロッド押圧部5
1aに圧接することにより、接合アーム51及び接合ピ
ン52が上記ばねの付勢力に抗してアーム軸53を中心
として矢印X2方向にガイド孔40を介してスライド変
位されて、接合ピン52のテーパ部52bと第3接合板
59のテーパ孔59bとの嵌合状態が解除された状態を
示す。
【0111】図14における符号B1は、接合アーム組
90及び排版ユニット停止機構99の動作状態を表して
いて、次の2つの動作状態が含まれる。すなわち、第1
の動作状態B1は、排版ユニット停止駆動手段100が
スライドロッド101の先端部101aをして排版離間
位置を占めるように作動していて、接合アーム組90の
上記ばねの付勢力により、接合アーム91の接合ピン9
2がガイド孔80に略ガタなく嵌入し、かつ、接合ピン
92のテーパ部92aが給版アーム27aのテーパ孔4
1に嵌合していて、給版ユニット26及び排版ユニット
69が一体的に結合された両ユニット接合位置状態にあ
ることを示す。
【0112】第2の動作状態B1は、上記したと同様に
排版ユニット停止駆動手段100がスライドロッド10
1の先端部101aをして排版離間位置を占めるように
作動していて、接合アーム組90の上記ばねの付勢力に
より、接合アーム91の接合ピン92がガイド孔80に
略ガタなく嵌入し、かつ、接合ピン92が給版アーム2
7aの係合孔42に嵌合していて、給版ユニット26及
び排版ユニット69が一体的に結合された両ユニット接
合位置状態にあることを示す。なお、上記動作状態の係
合孔42の符号に括弧を付して、テーパ孔41と区別す
る。
【0113】 図15における符号B2は、動作状態B
1とは別の、接合アーム組90及び排版ユニット停止機
構99の動作状態を表している。動作状態B2は、排版
ユニット停止駆動手段100がスライドロッ101の先
端部101aをして排版第2変位位置を占めるように作
動していて、スライドロッド101が停止用開孔77a
に略ガタなく嵌入し、排版ユニット69が終了巻取停止
位置状態にあることを示す。これと同時に、スライドロ
ッド101の先端部101aが接合アーム91のロッド
押圧部91aに圧接することにより、接合アーム91及
び接合ピン92が上記ばねの付勢力に抗してアーム軸9
3を中心として矢印X2方向にガイド孔80を介してス
ライド変位されて、接合ピン92のテーパ部92aと給
版アーム27aのテーパ孔41との嵌合状態が解除され
た状態を示す。
【0114】 図16における符号B3は、動作状態B
1及びB2とは別の、接合アーム組90及び排版ユニッ
ト停止機構99の動作状態を表している。動作状態B3
は、排版ユニット停止駆動手段100がスライドロッ1
01の先端部101aをして排版第1変位位置を占める
ように作動していて、スライドロッド101が停止用開
孔77aに略ガタなく嵌入し、排版ユニット69が初期
巻付停止位置状態にあることを示す。これと同時に、ス
ライドロッド101の先端部101aが排版第1変位位
置にスライド変位して接合アーム91のロッド押圧部9
1aに圧接することにより、接合アーム91及び接合ピ
ン92が上記ばねの付勢力に抗してアーム軸93を中心
として矢印X2方向にガイド孔80を介してさらにスラ
イド変位されて、接合ピン92のテーパ部92aと給版
アーム27aの係合孔42との嵌合状態がさらに解除さ
れる矢印X2方向へスライド変位されると共に、接合ア
ーム91の係合部91cが第1接合板98の停止用溝9
8aに嵌合されて、印刷ドラム5と排版ユニット69と
が一体的に結合された状態を示す。
【0115】 図17乃至図21に、初期巻き付け工程
を示す。先ず、初期巻き付け工程のマスタセット時につ
いて説明する。このとき、ドラムユニット105は、上
記印刷装置本体側にセットされていて駆動歯車112と
給版アーム歯車37とが噛み合った状態となっている。
図17に示すように、動作状態A1,B1により、給版
ユニット26が給版ユニット非停止位置を占めていて、
かつ、給版ユニット26及び排版ユニット69が両ユニ
ット接合位置を占めている状態にある。すなわち、給版
ユニット26と排版ユニット69とが、また印刷ドラム
5と給版ユニット26とがそれぞれ一体的に結合されて
いて、排版ユニット69が初期巻付停止位置近傍に停止
されている(以下、この状態を「マスタ着脱位置を占め
ている」というときがある)。なお、上記の動作状態A
1,B1において、給版ユニット26は、上記印刷装置
本体側に配設された印刷ドラム5の回転位置を検知する
回転位置センサ(図示せず)等からの位置信号に基づ
き、図3に示す回転駆動機構110の駆動モータ111
が図示しない制御装置を介して制御されていることによ
り、初期巻付停止位置近傍に停止されている。また上記
の動作状態A1,B1において、動作状態A1について
は、接合ピン52の半球状部52aが第2接合板58の
係合孔58aに嵌合されていて、印刷ドラム5と給版ユ
ニット26とが一体的に結合されている第1の動作状態
A1(図8に示す)を、B1については接合ピン92が
給版アーム27aの係合孔42に嵌合している第2の動
作状態B1をそれぞれ示す。第1の動作状態A1、第2
の動作状態B1において、図17に示すように、ロール
セット89により、新品の未使用給版ロール2Uが給版
ロール軸支持手段28に、排版ロール軸72が排版ロー
ル軸支持手段75にそれぞれ供給される。
【0116】図7に示すように、摩擦軸受4を介して未
使用給版ロール2Uの給版ロール軸3を給版ロール軸支
持手段28に、摩擦軸受73を介して排版ロール軸72
を排版ロール軸支持手段75にそれぞれ取り付ける(以
下、「セットする」という)。このとき、給版ロール軸
3の両端部の摩擦軸受4が、図示しない押し付け治具等
を介して手動で溝29内に押し込まれ、上述した動作に
より、摩擦軸受4が溝29の溝底部29bと固定部30
bとの間に挾持され固定・セットされる。これと同様に
して、排版ロール軸72の両端部の摩擦軸受73が、手
動で溝76内に押し込まれ、溝76の溝底部76bと固
定部30bとの間に挾持され固定・セットされる。そし
て、排版ロール軸72と未使用給版ロール2Uとの間の
マスタ1が、プラテンローラ17の外周面上に当接され
配索される(図18参照)。
【0117】次いで、図示しないマスタセットキーを押
下することにより、図18に示すように、第1の動作状
態A1はそのままであることにより、給版ユニット26
は、給版ユニット非停止位置を占めたままで、第2の動
作状態B1から動作状態B3になるように、排版ユニッ
ト停止駆動手段100がスライドロッド101の先端部
101aをして排版第1変位位置を占めるように作動し
て、スライドロッド101が停止用開孔77aに嵌入
し、排版ユニット69が初期巻付停止位置を占める。こ
れと同時に、スライドロッド101の先端部101aが
排版第1変位位置にスライド変位して接合アーム91の
ロッド押圧部91aに圧接することにより、接合アーム
91及び接合ピン92が矢印X2方向へスライド変位さ
れて、接合アーム組90の接合ピン92と給版アーム2
7aの係合孔42との嵌合状態が解除されると共に、接
合アーム91の係合部91cが第1接合板98の停止用
溝98aに嵌合されて、印刷ドラム5と排版ユニット6
9とが一体的に結合される。
【0118】次いで、図18乃至図19において、回転
駆動機構110が作動する。すなわち、駆動モータ11
1が回転駆動されることにより、その回転力が駆動歯車
112から給版アーム歯車37に伝達され、給版ユニッ
ト26のみが図中矢印A方向に緩やかに回転され始める
と直ぐに、図8に示した上記接合解除手段が作動する。
すなわち、図8において、給版ユニット26に伝達され
た上記回転力が、接合アーム組50の上記ばねの付勢力
により生じている、接合ピン52の半球状部52aと第
2接合板58の係合孔58aとの嵌合力に打ち勝ってそ
の嵌入・嵌合状態が解除される。こうして、給版ユニッ
ト26のみが矢印A方向に回転されると共に、給版ロー
ル軸3が時計回り方向に回転されることにより、給版ロ
ール2から順次マスタ1が繰り出されつつ所定の張力を
もってシワを発生すること無く印刷ドラム5の外周面に
巻き付けられる。給版ロール2の給版ロール軸3には摩
擦軸受4により、所定の制動力が作用しているので、給
版ロール軸3から引き出されたマスタ1には所定の張力
が付与され、シワを発生すること無くプラテンローラ1
7に繰り出して後述する製版に供することができる。ま
たこのとき、図示を省略した圧胴120(図1等に示
す)は、給版ユニット26の回転に同期して矢印B方向
に回転され、図19等に示すように、給版ユニット26
が下方に至ると、給版ユニット26の給版ロール2やプ
ラテンローラ17等の上記突出部分が圧胴120の凹部
122内に逃げる周知の動作が行われる。そして、上記
印刷装置本体側に支持されていてそれぞれ図示を省略し
た、サーマルヘッド11、駆動歯車21及び歯車88
は、上記各手段によりドラムユニット105から離間さ
れているため干渉等の不具合は発生しない。
【0119】 次いで、図20乃至図21において、給
版ユニット26の給版アーム対27a,27bが、排版
ユニット69の排版アーム対70a,70bの左側に重
なり合う状態の所定位置に至ると、第2の動作状態A
1、動作状態B3となる。すなわち、図9に示した上記
接合補助手段が作動し、給版ユニット26に伝達された
上記回転力により、図9において、接合ピン52の半球
状部52aが、接合アーム組50の上記ばねの付勢力に
抗して第3接合板59の傾斜面59cに案内され、テー
パ部52bがテーパ孔59bに嵌入・嵌合して、給版ユ
ニット26と印刷ドラム5とが一体的に結合する。こう
にして、印刷ドラム5の外周面上へのマスタ1の所定長
さの巻装、すなわち初期巻き付け工程が完了する。
【0120】次いで、図22乃至図25において、製版
・給版及び排版工程が行われる。先ず、図22におい
て、動作状態A2となることにより、給版ユニット26
は給版ユニット停止位置を占めると同時に、給版ユニッ
ト26と印刷ドラム5との結合状態が解除される。これ
と同時に、第1の動作状態B1となることにより、給版
ユニット26と排版ユニット69とが一体的に結合され
る。したがって、これらの動作状態A2、第1の動作状
態B1では、上記印刷装置本体側に対して、給版ユニッ
ト26が給版ユニット停止位置を占めていて、かつ、給
版ユニット26及び排版ユニット69が両ユニット接合
位置を占めている状態にある。以下、このように、図
1、図2、図6及び図22等に示すような給版ユニット
26及び排版ユニット69の停止位置を、「製排版位
置」と言い替えるときがある。つまり、図22では、給
版ユニット26と排版ユニット69とが製排版位置を占
めて停止・保持されていて、印刷ドラム5だけが回転自
在なフリーの状態となっている。ここまでが製版前の準
備工程である。
【0121】次いで、製排版位置において、周知の、製
版・給版及び排版が同時的に行われる。図示しない製版
スタートキーをオンすると、先ず、原稿の画像情報が原
稿読取装置(共に図示せず)で読み取られる。これと並
行して、給版ユニット26側において、サーマルヘッド
11が、サーマルヘッド接離機構12(図1のみに示
す)の作動により、プラテンローラ17にマスタ1を介
して当接する製版位置に変位される。すなわち、図1に
示すように、DCモータ13の回転駆動によりカム14
が回転されその大径部とローラ15aとの係合状態が解
除されると共に、引張りコイルばね16の付勢力によっ
てカムフォロアアーム15が、矢印D方向に回動し、サ
ーマルヘッド11の発熱体部がマスタ1を介してプラテ
ンローラ17に押し付けられることになる。
【0122】一方、上記動作と同時に、製版は、図6に
示すように、プラテンローラ駆動機構18の作動を伴っ
て行われる。すなわち、DCモータ23の回転駆動によ
りカム22が、図中矢印B方向に回転されることによっ
て、カムフォロアブラケット24が軸24sを中心とし
て回動されて、駆動歯車21が歯車20に噛合すること
となる。このとき、パルスモータ19が回転駆動される
ことによって、歯車20及びプラテンローラ17が図中
矢印B方向に回転されて、マスタ1が給版ロール2から
順次引き出されつつ搬送されると共に、図示しない原稿
読取装置から読み込まれた画像情報に応じて、サーマル
ヘッド11の発熱体部が選択的に発熱しマスタ1の先端
から順次穿孔され製版が行われる。
【0123】この製版動作と同時に、図6に示すよう
に、排版ユニット69側において、排版ロール駆動機構
83の作動により排版ロール用歯車74と歯車88とが
噛合される。この状態において、排版巻取モータ84が
回転駆動されることにより、排版ロール軸72が矢印A
方向に回転され、排版ロール軸72の周囲に所定長さ
(通常一版分)の使用済マスタ1bがロール状に巻き取
られていく。上述の排版ロール軸72の回転によって、
印刷ドラム5は回転自在(フリー)となっていること及
び印刷ドラム5の外周面とマスタ1との摩擦力及び/又
は印刷ドラム5の外周面に滲み出たインキの粘着力によ
り矢印B方向へ連れ回りされ、上記印刷装置本体側の回
転駆動機構110やインキ供給手段10の負荷の影響を
受けることなくスムーズに回転される。こうして、製版
済マスタ1aが印刷ドラム5の外周面に巻き付けられて
いく。なお、プラテンローラ17から供給される製版済
マスタ1aに適正な張力を与えて印刷ドラム5の外周面
に巻き付けるために、排版巻取モータ84の回転駆動に
よる排版ロール軸72の周速度は、パルスモータ19の
回転駆動によるプラテンローラ17の周速度よりもわず
かに速くなるように制御・設定されている。
【0124】製版・給版及び排版終了後、図1におい
て、サーマルヘッド11は、サーマルヘッド接離機構1
2の作動によりマスタ1を介してプラテンローラ17か
ら矢印U方向に離間されて非製版位置を占める。
【0125】これと同時に、図6において、プラテンロ
ーラ駆動機構18が作動する。先ず、パルスモータ19
の回転が停止される。次いで、DCモータ23の回転駆
動によりカム22が、図中矢印B方向にさらに回転され
ることによってその大径部とローラ24aとの係合が解
除され、引張りコイルばね25の付勢力によりカムフォ
ロアブラケット24が軸24sを中心として反時計回り
方向に回動される。これにより、駆動歯車21と歯車2
0との噛合状態が解除されて、駆動歯車21が、給版ユ
ニット26及び排版ユニット69の上記突出部分と干渉
しない位置を占める。
【0126】一方、上記各動作と同時に、図6におい
て、排版ロール駆動機構83が作動する。すなわち、排
版巻取モータ84の駆動が停止されることにより、上述
した動作で排版ロール軸72の回転が停止され、さら
に、排版巻取モータ84が若干逆回転されることにより
歯車88が排版ロール用歯車74から離れる方向に揺動
する(図25参照)。
【0127】次いで、図26乃至図29において、印刷
工程が行われる。図26において、第2の動作状態A
1、第1の動作状態B1となることにより、給版ユニッ
ト26は給版ユニット停止位置(製排版位置)から給版
ユニット非停止位置を占めると同時に、給版ユニット2
6と印刷ドラム5とが一体的に結合される。なお、上記
の第2の動作状態A1は、図9に示したように、接合ピ
ン52のテーパ部52bが第3接合板59のテーパ孔5
9bに嵌合していて、印刷ドラム5と給版ユニット26
とが一体的に結合されている状態を示す。したがって、
この第2の動作状態A1、第1の動作状態B1の状態
は、印刷ドラム5、給版ユニット26及び排版ユニット
69が一体的に結合されていて、上記印刷装置本体側に
対して回転自在(フリー)の状態である。
【0128】次いで、回転駆動機構110が作動し、そ
の回転力が給版ユニット26に伝達されて、印刷ドラム
5、給版ユニット26及び排版ユニット69が一体とな
って矢印B方向に回転される。印刷ドラム5、給版ユニ
ット26及び排版ユニット69が図27乃至図28に至
ると、圧胴120が、給版ユニット26の回転に同期し
て矢印B方向と反対の時計回り方向に回転され、給版ユ
ニット26及び排版ユニット69の上記突出部分が圧胴
120の凹部122内に逃げる周知の動作が行われる。
図示しない給紙台上に積載されている印刷用紙Pが、図
示しない用紙搬送手段によりレジストローラ対125
a,125b(図1に示す)へ向けて送られ、さらにレ
ジストローラ対125a,125bにより印刷ドラム5
の回転と同期した所定のタイミングで印刷ドラム5の外
周面と圧胴120との間に送出される。そして、印刷ド
ラム5、給版ユニット26及び排版ユニット69が、図
28に示すような、製版済マスタ1aの製版初頭位置を
圧胴120との対向位置に臨ませる回転位置に至ると、
非印刷位置を占めて印刷ドラム5の外周面からわずか下
方に離間していた圧胴120が、上述した機構により上
方に移動して印刷用紙Pを介して印刷ドラム5の外周面
に圧接する印刷位置を占め、矢印A方向に同期して回転
されながら、同図中の矢印B方向に回転する印刷ドラム
5の外周面に巻装された製版済マスタ1aに印刷用紙P
が押圧されることにより、製版済マスタ1aの穿孔部分
からインキが印刷用紙Pの表面に転移される。
【0129】なお、この時、図1に示すインキローラ7
も印刷ドラム5の回転方向と同一方向に回転し、インキ
を印刷ドラム5の内周面に供給する。このようにして、
印刷された印刷用紙Pは、圧胴120を過ぎると、上記
排紙爪129によって印刷ドラム5の外周面から剥離さ
れ、上記吸着搬送手段によって排紙台上に排紙積載され
て、1枚目の試し刷り、いわゆる版付けが終了する。
【0130】次に、テンキー(図示せず)により印刷枚
数を入力し、印刷スタートキー(図示せず)を押下する
ことにより、上記した印刷、給紙、排紙の各工程が所定
回数繰り返されて印刷が行われる。このようにして、製
版・給版、排版及び印刷の各工程が図1、図2、図6、
図22及び図29の製排版位置状態から再び繰り返さ
れ、給版ロール2に巻き付けられているマスタ1が略全
て消費されて無くなって略給版ロール軸3だけの状態に
なると、マスタ1は使用済マスタ1bとして排版ロール
軸72に略全量巻き取られ、使用済マスタ1bで満杯と
なった排版ロール71’(図29に仮想線で示す)とな
る。そして印刷ドラム5、給版ユニット26及び排版ユ
ニット69は製排版位置に復帰する。
【0131】次いで、図30乃至図35において、給版
ロール2のマスタ1が使用済マスタ1bとして排版ロー
ル軸72に略全量巻き取られる寸前の終了巻き取り工程
が行われる。この終了巻き取り工程では、給版ユニット
26及び排版ユニット69を図17に示した初期巻き付
け工程におけるマスタセット時の状態にして、使用済給
版ロール2’を給版ロール軸支持手段28から、また使
用済排版ロール71’を排版ロール軸支持手段75から
それぞれ取り外したいので、印刷ドラム5及び給版ユニ
ット26を初期巻き付け工程のマスタセット時の状態に
移動させる以下の動作が行われる。
【0132】先ず、図30において、図示しないマスタ
巻取キーを押下すると動作状態A2となることにより、
給版ユニット26は給版ユニット停止位置を占めると同
時に、印刷ドラム5と給版ユニット26との結合状態が
解除される。また給版ユニット26と排版ユニット69
とは、第1の動作状態B1のままであることにより、一
体的に結合されている状態のままである。したがって、
上記動作状態A2、第1の動作状態B1の状態は、上記
印刷装置本体側に対して、給版ユニット26と排版ユニ
ット69とが給版ユニット停止位置を占めて停止・保持
されていて、印刷ドラム5だけが回転自在なフリー状態
となっている。そして上記の動作状態A2、第1の動作
状態B1の状態で、再び、排版ユニット69側におい
て、図6に示す排版ロール駆動機構83が作動されるこ
とによって、排版巻取モータ84が図示しない制御装置
を介して回転駆動される。上記制御装置は、排版ロール
軸72が時計回り方向に回転されて排版ロール軸72の
周囲に使用済マスタ1bを所定長さ分巻き取ることによ
り、すなわち印刷ドラム5が矢印B方向へ連れ回りされ
て、第2接合板58の係合孔58aが接合ピン52の半
球状部52aの極近傍に至る位置にあることが上記回転
位置センサにより検知されることにより、その位置信号
に基づいて排版巻取モータ84を制御するようになって
いる。そして図31に示すように、第2接合板58の係
合孔58aが接合ピン52の半球状部52aの極近傍に
至る位置まで、印刷ドラム5が連れ回りされた時点で排
版ロール駆動機構83の排版巻取モータ84の回転駆動
のみが一度停止される。
【0133】次いで、図31において、第1の動作状態
A1となることにより、給版ユニット26は給版ユニッ
ト非停止位置を占め、同時に印刷ドラム5と給版ユニッ
ト26とが一体的に結合される。すなわち、給版ユニッ
ト停止駆動手段65がスライドロッド61の先端部61
aをして給版離間位置を占めるように作動し、給版ユニ
ット26が給版ユニット非停止位置状態となる。また同
時に、接合ピン52の半球状部52aが第2接合板58
の係合孔58aに嵌合され、印刷ドラム5と給版ユニッ
ト26とが一体的に結合される。そして、排版ユニット
69は終了巻取停止位置に停止されると共に、給版ユニ
ット26と排版ユニット69との結合状態が解除される
(動作状態B2)。つまり、上記第1の動作状態A1、
動作状態B2の状態では、印刷ドラム5と給版ユニット
26とが一体となり、かつ、印刷ドラム5と給版ユニッ
ト26とが、上記印刷装置本体側に対して回動自在なフ
リー状態になると共に、上記印刷装置本体側に対して排
版ユニット69が終了巻取停止位置に停止され保持され
る。
【0134】図31における第1の動作状態A1、動作
状態B2の状態で、排版ロール駆動機構83が再び作動
されることによって、排版巻取モータ84が上記制御装
置を介して回転駆動され、排版ロール軸72が時計回り
方向に回転されて排版ロール軸72の周囲に使用済マス
タ1bが順次巻き取られていく。この動作と同時に、回
転駆動機構110が作動し、その回転力が給版ユニット
26に伝達されて、印刷ドラム5及び給版ユニット26
が一体となって矢印B方向に回転される(図31乃至図
33)。なお、上記の第1の動作状態A1は、接合ピン
52の半球状部52aが第2接合板58の係合孔58a
に嵌合された状態であって、上記接合解除手段の作用に
よりその結合状態が解除しやすいが、このときには上述
したように回転駆動機構110の駆動モータ111の回
転力の他に排版巻取モータ84による使用済マスタ1b
の巻き取り回転力、すなわち印刷ドラム5を連れ回りさ
せる回転力が加わり、接合ピン52の半球状部52aと
第2接合板58の係合孔58aとが同じ矢印B方向に略
同一の周速度で回転することとなるので、上記解除の生
じるおそれはない。
【0135】図34に示すように、第1の動作状態A
1、動作状態B2の状態で、給版ユニット26が排版ユ
ニット69の右側近傍に至った時点で、回転駆動機構1
10及び排版ロール駆動機構83の作動が上述したと同
様の動作で停止される。
【0136】次いで、図35において、給版ユニット2
6が給版ユニット非停止位置を、排版ユニット69が両
ユニット接合位置をそれぞれ占める。すなわち、同図に
おいて、給版ユニット26と排版ユニット69とが、ま
た印刷ドラム5と給版ユニット26とがそれぞれ一体的
に結合されていて、排版ユニット69が終了巻取停止位
置近傍(若しくは図17に示した初期巻付停止位置近
傍)に停止されている状態、マスタ着脱位置を占める。
なお、図35において、第1の動作状態A1については
接合ピン52の半球状部52aが第2接合板58の係合
孔58aに嵌合されていて、印刷ドラム5と給版ユニッ
ト26とが一体的に結合されている状態(図8に示す状
態)であり、第2の動作状態B1については接合ピン9
2が給版アーム27aの係合孔42に嵌合している状態
である。
【0137】このように、印刷ドラム5、給版ユニット
26及び排版ユニット69がマスタ着脱位置を占めた状
態において、使用済ロールセット89’の取り外し、す
なわち使用済給版ロール2’の給版ロール軸3の給版ロ
ール軸支持手段28からの取り外しが摩擦軸受4を介し
て、使用済排版ロール71’の排版ロール軸72の排版
ロール軸支持手段75からの取り外しが摩擦軸受73を
介してそれぞれ行われる。すなわち、軸固定レバー30
の操作部30aを引張りコイルばね31の付勢力に抗し
て反時計回り方向に手動で回すことにより、軸固定レバ
ー30の固定部30bと摩擦軸受4あるいは73の上部
外周面との押圧・固定状態が解除されると共に、軸固定
レバー30の背面部30dと軸解除レバー32の連動部
32aとが接触して軸解除レバー32が軸32sを中心
として時計回り方向に回動される。これにより、軸解除
レバー32の押し上げ部32bが摩擦軸受4あるいは7
3の外周部下面を押圧することにより、摩擦軸受4ある
いは73が溝29の溝底部29bからあるいは溝76の
溝底部76bから上方へ押し上げられることにより、使
用済ロールセット89’の取り外しが完了する。
【0138】なお、この実施例1の場合において、使用
済マスタ1bに付着したインキが排版ロール軸72上に
滲み出た状態であっても、上記押し上げ動作中に給版ロ
ール軸3あるいは排版ロール軸72を受けて保持するた
めの受け治具等を併用することにより、上記インキが付
着した排版ロール軸72や使用済排版ロール71’等に
直接手を触れて上記インキで手を汚すことなく使用済ロ
ールセット89’の取り外しを行うことが可能である。
【0139】したがって、実施例1によれば、給版ユニ
ットに直接駆動力を伝えられるので、排版ユニットと印
刷ドラムとの結合や動きがスムーズに行え、かつ、初期
巻き付け工程から終了巻き取り工程に至る一連のマスタ
の着脱動作を自動的に行うことができると共に、マスタ
のセッティングを容易に行うことができる利点がある。
【0140】 また、本願出願人により先に提案した、
例えば特開平7−52513号公報に記載されている給
版アーム(給版ユニット)及び排版アーム(排版ユニッ
ト)を備えた従来型のダブルアーム(ダブルユニット)
式の孔版式製版印刷装置おいては、版胴(印刷ドラ
ム)と給版ユニット及び/又は排版ユニットとを係脱す
る手段として図4乃至図6に示されている給排版アーム
接合手段40、あるいは図3に示されている給版用摩擦
クラッチ15及び排版用摩擦クラッチ16を採用してい
る。このように、印刷ドラムと給版ユニット及び/又は
排版ユニットとを係脱する手段としてソレノイドとか電
磁クラッチ等を用いた場合には、印刷ドラムや給版ユニ
ットや排版ユニット等の回転体に通電するための手段や
部材とかが新たに必要になり、どうしても重量増と共に
高価になってしまう問題点があったが、上述したような
実施例1の係脱手段によれば、上記利点に加えて、複雑
な電気的構成や制御手段を必要とせず、簡単な機械的構
成及び動作により誤動作なども防止されると共に、装置
の信頼性が高くなり、軽量、かつ、安価に製作すること
ができる利点がある。
【0141】(実施例2) 図36乃至図38を参照して本発明に係る実施例2の構
成について述べる。 この実施例2は、実施例1で用い
られたロールセット89に代えて、1つのマスタ着脱用
カセット140(以下、単に「カセット140」と略記
する)を用いてマスタの着脱が行われることのみ相違す
る。カセット140には、給版ロール軸3を着脱自在、
かつ、回転自在に支持する給版ロール軸保持手段147
並びに排版ロール軸72を着脱自在、かつ、回転自在に
支持する、第1の排版ロール軸着脱手段146(以下、
単に「排版ロール軸着脱手段146」と略記する)及び
第2の排版ロール軸着脱手段146A(以下、単に「排
版ロール軸着脱手段146A」と略記する)がそれぞれ
備えられている。カセット140には、通常、未使用給
版ロール2Uを持つ給版ロール軸3及び未使用給版ロー
ル2Uから引き出されたマスタ1の他端が接着された、
排版ロール71を構成する排版ロール軸72が収納され
ている。またマスタ1の一端は、排版ロール軸72に使
用済マスタ1bとしてその略全量が巻き取られたとき
に、給版ロール軸3から容易に外れないような接着強度
で給版ロール軸3に貼着されている。
【0142】給版ロール軸保持手段147は、後述す
る、受け溝149及び板ばね部148で構成される。
【0143】排版ロール軸着脱手段146は、後述す
る、第1の受け溝142及び板ばね部148で構成され
る。排版ロール軸着脱手段146Aは、第2の受け溝1
43及び板ばね部148で構成される。
【0144】排版ロール軸着脱手段146は、図38に
詳しく示すように、少なくとも、孔版式製版印刷装置1
30にカセット140をセットし、上記初期巻き付け及
び上記終了巻き取りをするときに、回転中心軸6を中心
とし排版ロール軸支持手段75に支持された排版ロール
軸72の中心を通る円弧CL(1点鎖線で示す)に沿っ
て切り欠かれた、排版ロール軸72を着脱するための第
1の受け溝142(以下、単に「受け溝142」とい
う)を有する。排版ロール軸着脱手段146Aは、少な
くとも、孔版式製版印刷装置130にカセット140を
セットし、上記初期巻き付けを終了するときに、上記円
弧CLに沿って切り欠かれ受け溝142の反対側に配設
された、排版ロール軸支持手段75に支持された排版ロ
ール軸72を回転自在に保持するための第2の受け溝1
43(以下、単に「受け溝143」という)を有する。
【0145】カセット140は、後述する動作で詳述す
るように、排版ロール軸72が、円弧CL上に沿って受
け溝142と受け溝143とに選択的に着脱されること
により、排版ユニット69にセットされるようになって
いる。
【0146】図36乃至図38において、符号141は
カセットフレームを示す。カセットフレーム141の下
部壁には、マスタ1及び使用済マスタ1bを着脱するた
めの開口部141aが形成されている。カセットフレー
ム141の一端部の左右の側壁には、排版ロール軸着脱
手段146を構成する略U字状の受け溝142が形成さ
れている。一方、カセットフレーム141の他端部の左
右の側壁には、排版ロール軸着脱手段146Aを構成す
る略U字状の受け溝143が形成されている。受け溝1
42側の左右の側壁下部には、プラテンローラ17の軸
17sを逃げるためのU字状の逃げ溝145が形成され
ている。逃げ溝145と受け溝143との間における左
右の側壁下部には、給版ロール軸3を着脱自在に支持す
るための略U字状の受け溝149が形成されている。カ
セットフレーム141は、ポリフェニレンサルファイド
(PPS)の合成樹脂で一体成形されている。
【0147】図37にのみ詳しく示すように、受け溝1
42及び受け溝143の各内部壁には、少なくとも、使
用済排版ロール71’の自重及び排版ユニット69の回
転時の慣性力で、その排版ロール軸72が外れない程度
に支持すると共に排版ロール軸72を回転自在に支持す
る機能を有する、排版ロール軸着脱手段146,146
Aを構成する板ばね部148が形成されている。同様
に、受け溝149の両内部壁にも、少なくとも、未使用
給版ロール2Uの自重及び給版ユニット26の回転時の
慣性力で、その給版ロール軸3が外れない程度に支持す
ると共に給版ロール軸3を回転自在に支持する板ばね部
148が形成されている。また、排版ロール軸72及び
給版ロール軸3には、板ばね部148により、非常に軽
い所定範囲の制動力がそれぞれ付与されている。これら
の所定範囲の制動力は、カセット140の持ち運び、及
び後述するカセット140のセッティング時等の通常の
取り扱い状態において、排版ロール軸72や給版ロール
軸3が容易に回転してマスタ1や使用済マスタ1bが弛
まない程度に設定されている。
【0148】また、逃げ溝145の両内部壁にも、後述
する動作において、給版ユニット26が印刷ドラム5の
下方に回転したときに給版ロール軸3を中心としてカセ
ット140が傾くのを防止すると共に、プラテンローラ
17の回転動作に支障とならない程度に軸17sを回転
自在に支持する、板ばね部148に類似した支持部(図
示せず)が形成されている。カセットフレーム141の
中央部上部壁には、サーマルヘッド11を受け入れてマ
スタ1を介してプラテンローラ17に圧接するための逃
げ窓144が開口形成されている なお、図36及び図38並びに以下に示す動作図等にお
いては、図の簡明化を図るため、板ばね部148の図示
を省略しており、該当部に同一符号を付してその図示に
代えるものとする。
【0149】使用済カセット140’は、排版ロール7
1が使用済マスタ1bで満杯になると、マスタ1が消費
され略無くなった給版ロール2’の給版ロール軸3及び
使用済マスタ1bで満杯になった使用済排版ロール7
1’と一緒に廃棄される、いわゆる使い捨て仕様として
設定されている。一方、摩擦軸受4及び73並びに排版
ロール用歯車74は、リサイクルされるようになってい
る。
【0150】次に、図39乃至図47を参照して動作に
ついて説明する。なお、実施例1の動作説明と同様に、
説明の簡明化を図り各動作状態を見やすくするために、
接合アーム組50及び90等の詳細な構成要素を適宜省
略すると共に、給版アーム対27a,27b及び排版ア
ーム対70a,70b等の形状を図1乃至図16の形状
に対して簡略化して示す。なお、実施例1の動作説明時
の図の省略に加えて、さらに第1接合板98、第2接合
板58及び第3接合板59等の詳細な構成要素の図示を
省略する。また、初期巻き付け、製版・給版及び排版、
印刷及び終了巻き取りの各工程における印刷ドラム5、
給版ユニット26及び排版ユニット69等の動きは、実
施例1の動きと同様なので詳細な説明は省略する。ま
た、製版・給版及び排版並びに印刷の各工程は、実施例
1の各工程から容易に推測可能であるためその説明を省
略する。また、印刷ドラム5の外周面内に白抜き三角形
で示した記号は、印刷ドラム5の回転位置を明確にする
ための識別記号である。
【0151】図39乃至図42に、初期巻き付け工程を
示す。先ず、マスタセット時は、図39において、給版
ロール軸保持手段147に装着された未使用給版ロール
2Uの給版ロール軸3及び受け溝142側の排版ロール
軸着脱手段146に装着された排版ロール71の排版ロ
ール軸72を有するカセット140を、マスタ着脱位置
(排版ユニット69は初期巻付停止位置近傍に停止され
ている状態)に停止されている排版ユニット69及び給
版ユニット26にそれぞれセットする。すなわち、摩擦
軸受73を介して排版ロール71の排版ロール軸72を
排版ロール軸支持手段75に、摩擦軸受4を介して未使
用給版ロール2Uの給版ロール軸3を給版ロール軸支持
手段28にそれぞれセットする。そして、排版ロール軸
72と未使用給版ロール2Uとの間のマスタ1が、プラ
テンローラ17の外周面上に所定の張力を負荷されつつ
当接される(図40参照)。
【0152】次いで、図示しないマスタセットキーを押
下することにより、図41に示すように、排版ロール7
1の排版ロール軸72を擁した排版ユニット69と印刷
ドラム5とが、一体的に結合され初期巻付停止位置に保
持される。次いで、未使用給版ロール2Uの給版ロール
軸3を擁した給版ユニット26のみが矢印A方向に回転
され始めると、排版ロール軸72が、受け溝142側の
排版ロール軸着脱手段146からその回転力により取り
外され、給版ロール軸3が時計回り方向に回転され給版
ロール2からマスタ1が順次繰り出されつつ印刷ドラム
5の外周面に巻き付けられていく。こうして、図42の
状態において、カセット140における受け溝143側
の排版ロール軸着脱手段146Aに排版ロール軸72が
装着された段階で、初期巻き付け工程が完了する。また
圧胴120は、給版ユニット26の回転に同期して上記
手段により矢印B方向に回転される。
【0153】次に、図43乃至図47において、終了巻
き取り工程が行われる。このとき、図示しないマスタ巻
取キーを押下することにより、図43に示す動作状態A
2、第1の動作状態B1の状態において、給版ユニット
26が給版ユニット停止位置を、使用済マスタ1bで略
満杯状態となった使用済排版ロール71’の排版ロール
軸72を擁した排版ユニット69が終了巻取停止位置を
それぞれ占めて上記印刷装置本体側に対して停止・保持
されていて、印刷ドラム5だけが回転自在なフリー状態
となる。そして実施例1と同様の動作状態A2、第1の
動作状態B1の状態で、再び、排版ユニット69側にお
いて、図6に示す排版ロール駆動機構83が作動される
ことによって、排版巻取モータ84が上記したと同様に
図示しない制御装置を介して回転駆動され、図31(図
44には不図示)に示すように、第2接合板58の係合
孔58aが接合ピン52の半球状部52aの極近傍に至
る位置まで、印刷ドラム5が連れ回りされた時点で排版
ロール駆動機構83の排版巻取モータ84の回転駆動の
みが一度停止される。
【0154】次いで、図44において、第1の動作状態
A1となることにより、実施例1と同様に、給版ユニッ
ト26は給版ユニット非停止位置を占め、同時に印刷ド
ラム5と給版ユニット26とが一体的に結合される。そ
して、排版ユニット69は終了巻取停止位置に停止され
ると共に、給版ユニット26と排版ユニット69との結
合状態が解除される(動作状態B2)。つまり、上記第
1の動作状態A1、動作状態B2の状態では、印刷ドラ
ム5と給版ユニット26とが一体となり、かつ、印刷ド
ラム5と給版ユニット26とが、上記印刷装置本体側に
対して回動自在なフリー状態になると共に、上記印刷装
置本体側に対して排版ユニット69が終了巻取停止位置
に停止され保持される。
【0155】図44における第1の動作状態A1、動作
状態B2の状態で、排版ロール駆動機構83が再び作動
されることによって、排版巻取モータ84が上記制御装
置を介して回転駆動され、排版ロール軸72が時計回り
方向に回転されて排版ロール軸72の周囲に使用済マス
タ1bが順次巻き取られていく。この動作と同時に、上
記したと同様に回転駆動機構110が作動し、マスタ1
が使用されて略無くなった給版ロール2の給版ロール軸
3を擁した給版ユニット26と印刷ドラム5とが一体的
に結合されて矢印B方向に回転され始めると、使用済排
版ロール71’の排版ロール軸72を受け溝143側の
排版ロール軸着脱手段146Aに装着していたカセット
140が、給版ユニット26と印刷ドラム5との回転に
より、排版ロール軸支持手段75に支持されている排版
ロール軸72から取り外される。そして、排版ロール軸
72が時計回り方向に回転されることにより、印刷ドラ
ム5の外周面から使用済マスタ1bが順次排版ロール7
2に巻き取られつつ、カセット140を擁した給版ユニ
ット26及び印刷ドラム5が一体となって矢印B方向に
回転され図46の状態に至る。
【0156】図46において、カセット140における
受け溝142側の排版ロール軸着脱手段146に使用済
排版ロール71’の排版ロール軸72が装着されること
により、終了巻き取り工程が完了する。
【0157】次いで、図47に示すように、排版ユニッ
ト69及び給版ユニット26から使用済カセット14
0’を取り外し、使用済カセット140’の取り出しが
完了する。このように、マスタ1の着脱は、少なくと
も、カセット140に装着された給版ロール軸3が給版
ロール軸保持手段147に装着されたままの状態で行わ
れる。
【0158】したがって、実施例2によれば、実施例1
の利点と同様に、初期巻き付け工程から終了巻き取り工
程に至る一連のマスタの着脱動作を自動的に行うことが
できて、マスタのセッティングを容易に行うことができ
ると共に、カセット140により使用済排版ロール7
1’及び排版ロール軸72がガードされているので、上
記インキが付着した排版ロール軸72や使用済排版ロー
ル71’等に直接手を触れて上記インキで手を汚すこと
もない。
【0159】(実施例2の変形例) 図48及び図49を参照して本発明に係る実施例2の変
形例の構成について述べる。なお、実施例2と同一の機
能及び形状等を有する構成要素については、同一符号を
付してその説明を省略する。 この変形例は、実施例2
のカセット140に代えて、カセット150を用いるこ
とのみ相違する。カセット150には、給版ロール軸3
を着脱自在、かつ、回転自在に支持する給版ロール軸保
持手段157及び排版ロール軸72を着脱自在、かつ、
回転自在に支持する実施例2と同様の2つの排版ロール
軸着脱手段146,146Aがそれぞれ備えられてい
る。給版ロール軸3を着脱自在に支持する給版ロール軸
保持手段157及び排版ロール軸72を着脱自在に支持
する排版ロール軸着脱手段146が備えられていて、通
常は、未使用給版ロール2Uを持つ給版ロール軸3及び
未使用給版ロール2Uのマスタ1の他端が接着された排
版ロール71の排版ロール軸72が収納されている。ま
たマスタ1の一端は、排版ロール71の排版ロール軸7
2に使用済マスタ1bとしてその略全量が巻き取られた
ときに、給版ロール軸3から容易に外れないような接着
強度で給版ロール軸3に貼着されている。
【0160】給版ロール軸保持手段157は、後述する
スライド用受け溝152及び板ばね部148で構成され
る。
【0161】カセット150は、カセット140に対し
て、給版ロール軸保持手段147に代えて給版ロール軸
保持手段157が、逃げ溝145に代えてスライド用逃
げ溝153がそれぞれ配設されていることが主に相違す
る。すなわち、図49に詳しく示すように、カセット1
50は、初期巻き付け及び終了巻き取りをするときに、
給版ロール軸保持手段157に配設された、回転中心軸
6を中心とし給版ロール軸支持手段28に支持された給
版ロール軸3の中心を通る第1の円弧CL1(1点鎖線
で示す)に沿って切り欠かれたスライド用受け溝152
と、受け溝142の近傍に配設され回転中心軸6を中心
としプラテンローラ17の軸17sの中心を通る第2の
円弧CL2(1点鎖線で示す)に沿って切り欠かれた、
軸17sを逃がすためのスライド用逃げ溝153とを有
していることが主に相違する。カセット150は、上述
したようなスライド機能をカセット140に付設したも
のであり、それ故にカセット140に対して小型化され
ている。
【0162】カセット150は、給版ロール軸3が第1
の円弧CL1に沿ってスライド用受け溝152に、軸1
7sが第2の円弧CL2に沿ってスライド用逃げ溝15
3にそれぞれ選択的にスライドして支持されることによ
り、給版ユニット26にセットされるようになってい
る。
【0163】図48及び図49において、符号151は
カセットフレームを示す。カセットフレーム151の下
部壁には、マスタ1及び使用済マスタ1bを着脱するた
めの開口部151aが形成されている。カセットフレー
ム151の略中央部の両側壁の下部には、略U字状のス
ライド用逃げ溝153の一端が開口し、この一端に略U
字状のスライド用受け溝152が連通して形成されてい
る。また、スライド用逃げ溝153には、上記のような
板ばね部148に類似した支持部は形成されていなく、
スライド用逃げ溝153は、プラテンローラ17の回転
動作に支障とならない程度に軸17sを回転自在に支持
する機能を有する。カセットフレーム151の中央部上
部壁には、逃げ窓144と同一の機能を有する逃げ窓1
54が開口形成されている。
【0164】使用済カセット150’は、使用済カセッ
ト140’と同様に、いわゆる使い捨て仕様として設定
されていて、摩擦軸受4及び73並びに排版ロール用歯
車74はリサイクルされるようになっている。
【0165】次に、図50乃至図59を参照して動作に
ついて説明する。なお、実施例2の動作説明と同様に、
説明の簡明化を図り各動作状態を見やすくするために、
接合アーム組50及び90等の詳細な構成要素を適宜省
略していると共に、給版アーム対27a,27b及び排
版アーム対70a,70b等の形状を図1乃至図16の
形状に対して簡略化して示し、また第1接合板98、第
2接合板58及び第3接合板59等の詳細な構成要素の
図示を省略する。また、初期巻き付け、製版・給版及び
排版、印刷及び終了巻き取りの各工程における印刷ドラ
ム5、給版ユニット26及び排版ユニット69等の動き
は、実施例2の動きと同様なので詳細な説明は省略す
る。また製版・給版及び排版並びに印刷の各工程は、実
施例1の各工程から容易に推測可能であるためその説明
を省略する。
【0166】図50乃至図54に、初期巻き付け工程を
示す。先ず、マスタセット時は、給版ロール軸保持手段
157に装着された未使用給版ロール2Uの給版ロール
軸3及び受け溝142側の排版ロール軸着脱手段146
に装着された排版ロール71の排版ロール軸72を有す
るカセット150を、マスタ着脱位置(排版ユニット6
9は初期巻付停止位置近傍に停止されている状態)に停
止されている排版ユニット69及び給版ユニット26に
それぞれセットする。すなわち、摩擦軸受73を介して
排版ロール71の排版ロール軸72を排版ロール軸支持
手段75に、摩擦軸受4を介して未使用給版ロール2U
の給版ロール軸3を給版ロール軸支持手段28にそれぞ
れセットする。そして、排版ロール軸72と未使用給版
ロール2Uとの間のマスタ1が、プラテンローラ17の
外周面上に所定の張力を負荷されつつ当接される(図5
1参照)。
【0167】次いで、図51に示すように、カセット1
50のセット後、カセット150を図中矢印AS方向に
スライド回転させると、受け溝142が排版ロール軸7
2を、スライド用受け溝152が給版ロール軸3をそれ
ぞれ中心とし同矢印AS方向にスライドして、図52の
状態になる。そして、図示しないマスタセットキーを押
下することにより、排版ロール71の排版ロール軸72
を擁した排版ユニット69と印刷ドラム5とが、一体的
に結合され初期巻付停止位置に保持される。
【0168】次いで、未使用給版ロール2Uの給版ロー
ル軸3を擁した給版ユニット26のみが矢印A方向に回
転され始めると、排版ロール軸72が、受け溝142側
の排版ロール軸着脱手段146からその回転力により取
り外され、給版ロール軸3が時計回り方向に回転され給
版ロール2からマスタ1が順次繰り出されつつ印刷ドラ
ム5の外周面に巻き付けられていく。こうして、図54
の状態において、カセット150における受け溝143
側の排版ロール軸着脱手段146Aに排版ロール軸72
が装着された段階で、初期巻き付け工程が完了する。ま
た圧胴120は、給版ユニット26の回転に同期して上
記手段により矢印B方向に回転される。
【0169】次に、図55乃至図59において、終了巻
き取り工程が行われる。このとき、図示しないマスタ巻
取キーを押下することにより、実施例2の図43に相当
する一部図示を省略したが、実施例2の動作と同様に、
給版ユニット26が給版ユニット停止位置を、使用済マ
スタ1bで略満杯状態となった使用済排版ロール71’
の排版ロール軸72を擁した排版ユニット69が終了巻
取停止位置をそれぞれ占めて上記印刷装置本体側に対し
て停止・保持されていて、印刷ドラム5だけが回転自在
なフリー状態となる。そして実施例1と同様の動作状態
A2、第1の動作状態B1の状態で、再び、排版ユニッ
ト69側において、図6に示す排版ロール駆動機構83
が作動されることによって、排版巻取モータ84が上記
したと同様に図示しない制御装置を介して回転駆動さ
れ、図31(図55には不図示)に示すように、第2接
合板58の係合孔58aが接合ピン52の半球状部52
aの極近傍に至る位置まで、印刷ドラム5が連れ回りさ
れた時点で排版ロール駆動機構83の排版巻取モータ8
4の回転駆動のみが一度停止される。
【0170】次いで、図55において、第1の動作状態
A1となることにより、実施例1と同様に、給版ユニッ
ト26は給版ユニット非停止位置を占め、同時に印刷ド
ラム5と給版ユニット26とが一体的に結合される。そ
して、排版ユニット69は終了巻取停止位置に停止され
ると共に、給版ユニット26と排版ユニット69との結
合状態が解除される(動作状態B2)。つまり、上記第
1の動作状態A1、動作状態B2の状態では、印刷ドラ
ム5と給版ユニット26とが一体となり、かつ、印刷ド
ラム5と給版ユニット26とが、上記印刷装置本体側に
対して回動自在なフリー状態になると共に、上記印刷装
置本体側に対して排版ユニット69が終了巻取停止位置
に停止され保持される。
【0171】図55における第1の動作状態A1、動作
状態B2の状態で、排版ロール駆動機構83が再び作動
されることによって、排版巻取モータ84が上記制御装
置を介して回転駆動され、排版ロール軸72が時計回り
方向に回転されて排版ロール軸72の周囲に使用済マス
タ1bが順次巻き取られていく。この動作と同時に、上
記したと同様に回転駆動機構110が作動し、マスタ1
が使用されて略無くなった給版ロール2の給版ロール軸
3を擁した給版ユニット26と印刷ドラム5とが一体的
に結合されて矢印B方向に回転され始めると、使用済排
版ロール71’の排版ロール軸72を受け溝143側の
排版ロール軸着脱手段146Aに装着していたカセット
150が、給版ユニット26と印刷ドラム5との回転に
より、排版ロール軸支持手段75に支持されている排版
ロール軸72から取り外される(図56参照)。そし
て、排版ロール軸72が時計回り方向に回転されること
により、印刷ドラム5の外周面から使用済マスタ1bが
順次排版ロール軸72に巻き取られつつ、カセット15
0を擁した給版ユニット26及び印刷ドラム5が一体と
なって矢印B方向に回転され図57の状態に至る。
【0172】図57において、カセット150を図中矢
印BS方向にスライド回転させると、受け溝142が給
版ロール軸72を、スライド用受け溝152が給版ロー
ル軸3をそれぞれ中心とし同矢印BS方向にスライドし
て、図58の状態になる。こうして、カセット150に
おける受け溝142側の排版ロール軸着脱手段146の
受け溝142の奥において使用済排版ロール71’の排
版ロール軸72が確実に装着されることにより、終了巻
き取り工程が完了する。
【0173】次いで、図59に示すように、排版ユニッ
ト69及び給版ユニット26から使用済カセット15
0’を取り外し、使用済カセット150’の取り出しが
完了する。このように、マスタ1の着脱は、少なくと
も、カセット150に装着された給版ロール軸3が給版
ロール軸保持手段157に装着されたままの状態で行わ
れる。
【0174】したがって、実施例2の変形例によって
も、実施例1の利点と同様に、初期巻き付け工程から終
了巻き取り工程に至る一連のマスタの着脱動作を自動的
に行うことができて、マスタのセッティングを容易に行
うことができると共に、カセット150により使用済排
版ロール71’及び排版ロール軸72がガードされてい
るので、上記インキが付着した排版ロール軸72や使用
済排版ロール71’等に直接手を触れて上記インキで手
を汚すこともない。また、実施例2の変形例によれば、
上述したようなスライド機能を有するカセット150を
用いるので、実施例2で用いたカセット140に対し
て、カセットを小型化することができる利点がある。
【0175】(実施例3) 図60乃至図67を参照して本発明に係る実施例3の構
成について述べる。
【0176】なお、図63において、サーマルヘッド1
1は、図を見やすくするために、回転中心軸6に対して
垂直な方向へずらせてその本体のみを仮想線で示す。こ
れと同様に、図63において、後述するスイングユニッ
ト170は、図を見やすくするために、回転中心軸6に
対して垂直な方向へずらせて仮想線で示す。また図60
においては、図面の簡明化を図るため、プラテンローラ
17への回転力伝達用の歯車20及び排版ロール用歯車
74の図示をそれぞれ省略しており、さらに図63等に
おいては、接合アーム組350等の詳細な構成要素の図
示を省略している。
【0177】また、以下の説明において、実施例1と略
同様の構成を有していてその機能、配置状態及び/又は
動作のみ異なる構成要素には、実施例1の構成要素の符
号に数字300を加えた符号を付して、その構成の説明
をできる限り省略する。実施例1と同一の構成を有して
いてその機能及び動作が同じ構成要素には、同一の符号
を付してその説明を省略する。
【0178】 図60において、符号168は実施例3
の孔版式製版印刷装置を示す。実施例3の孔版式製版印
刷装置168は、実施例1の孔版式製版印刷装置130
に対して、排版ロール軸支持手段75に代えて、第1の
排版ロール軸支持手段220及び第2の排版ロール軸支
持手段230を有すること、給版ユニット26及び排版
ユニット69に代えて、回転中心軸6の周りに印刷ドラ
ム5に対して回動自在であり、給版ロール軸支持手段2
8、第1の排版ロール軸支持手段220及び第2の排版
ロール軸支持手段230を備えた給排版ユニット200
を有すること、回転駆動機構110に代えて回転駆動機
410を有すること、給版ユニット停止機構60及び
排版ユニット停止機構99に代えて、給排版ユニット停
止機構360及びドラム停止機構210を有すること、
上記初期巻き付け及び上記終了巻き取り時に、排版ロー
ル軸72を回転自在に保持するための、上記印刷装置本
体側に配設されたスイングユニット170を有すること
が主に相違する。
【0179】印刷ドラム5、給排版ユニット200及び
インキ供給手段10がドラムユニット205を構成して
いて、ドラムユニット205は上記印刷装置本体側から
本体フレーム168F及び実施例1と同様の構成を有す
る脱着機構115を介して着脱自在となっている(図6
1参照)。
【0180】給排版ユニット200は、給版ロール軸支
持手段28、プラテンローラ17、後述する、第1の排
版ロール軸支持手段220、第2の排版ロール軸支持手
段230、給排版アーム対201a,201b、基軸部
336a,336b、バランサウェイト202a,20
2b、軸受338、ステー339a,339b、及び接
合アーム組350から主に構成される。
【0181】以下、実施例1と異なる機能や配置を有す
る、あるいは動作を行う構成要素、給排版ユニット20
0の各構成要素及びスイングユニット170廻りの構成
について説明する。
【0182】印刷ドラム5は、本体フレーム168Fに
支持されていてその外周面に孔版用のマスタ1が巻き付
けられ回転中心軸6の周りに回転する。回転中心軸6上
には、各ドラムフランジ部5Fa,5Fbを挟んで、各
基軸部336a,336bにそれぞれ一体的に形成され
た一対の給排版アーム201a,201b(以下、「給
排版アーム対201a,201b」というときがある)
が、ころがり軸受338を介して回動自在に設けられて
いる。基軸部336aの外端側の外周には、後述する被
回転力伝達手段としての給排版アーム歯車337が一体
的に形成されている。
【0183】回転駆動機構410は、給排版ユニット2
00に回転力を伝達して回転中心軸6の周りに給排版ユ
ニット200を回転させる機能を有する。回転駆動機構
410は、実施例1と略同様の構成、すなわち印刷装置
本体側に配設された、上記回転力を生じる回転駆動手段
としての駆動モータ411と、印刷装置本体側に配設さ
れた、給排版アーム歯車337に上記回転力を伝達する
回転力伝達手段としての駆動歯車412と、給排版ユニ
ット200に配設された、駆動歯車412と選択的に噛
合して駆動モータ411からの上記回転力が伝達される
被回転力伝達手段としての給排版アーム歯車337とか
ら主に構成されている。
【0184】ドラムユニット205は、図61に示すよ
うに、脱着機構115によって印刷装置本体側へ向かっ
て図中矢印Xb方向に挿入・装着されたときに、駆動歯
車412と給排版アーム歯車337とが噛合し、脱着機
構115によって印刷装置本体側から矢印Xa方向へ抜
き出されたときに、駆動歯車412と給版アーム歯車3
37との噛合状態が外れるようになっていて、印刷装置
本体側に対して着脱自在となっている。
【0185】図60乃至図62のみに示すように、各給
排版アーム201a,201bの基軸部336a,33
6bには、図60の定位置(製排版位置ともいう)状態
における各給排版アーム201a,201bに対して回
転中心軸6を介して対称位置に、回転バランスを保持す
るための、比重大の材料から成る一対のバランサウエィ
ト202a,202bがそれぞれ固設されている。バラ
ンサウエィト202a,202bは、給排版アーム対2
01a,201bが回転した場合に干渉しないようにそ
れぞれ配置されている。バランサウエィト202a,2
02bは、側面視において略扇状を成し、回転中心軸6
に対する給排版ユニット200の各回転モーメント成分
と釣り合うようにその大きさ及び重量が設定されてい
る。後述するように、特に印刷工程において、印刷ドラ
ム5及び給排版ユニット200は、一体となって高速で
回転する。このとき、上記のように、バランサウエィト
202a,202bが設けられているため、これらの一
体化した物体の全体としては、回転バランスが良くなっ
て回転時の負荷変動が小さくなるので、より安定した高
速印刷を行える。
【0186】各給排版アーム201a,201bの自由
端部の間には、これらのアームを連結して剛性を保持す
るための2本のステー339a,339bが橋架されて
いる。ステー339aは丸棒状をなし、ステー339b
は板状をなす。
【0187】図60において、給版ロール軸支持手段2
8を構成する溝29は、給排版アーム対201a,20
1bの略中央部における自由端部に形成されている。
【0188】プラテンローラ17は、図60及び図63
に示すように、給排版アーム対201a,201bにお
ける給版ロール軸支持手段28の左側近傍の自由端部に
回転自在に支持された軸17sに一体的に取り付けられ
ている。プラテンローラ17の軸17sの一端には、実
施例1と同様の歯車20が固設されていて、軸17s方
向における歯車20の端部は、スイングユニット170
の揺動によりスイングアーム171aに干渉しないよう
に、スイングアーム171a及び排版ロール用歯車74
の内側に短い寸法をもって配置されている。給排版ユニ
ット200が製排版位置を占めた給排版ユニット停止状
態において、実施例1と同様のプラテンローラ駆動機構
18(図6にのみ示し、図60及び図63等に図示せ
ず)が配設されており、プラテンローラ駆動機構18の
駆動歯車21が歯車20と所定時期に噛合するようにな
っている。
【0189】第1の排版ロール軸支持手段220(以
下、単に「排版ロール軸支持手段220」という)は、
後述する、第1の溝としての溝221、保持アーム22
2及び引張りコイルばね223で主に構成される。排版
ロール軸支持手段220は、後述する初期巻き付け及び
終了巻き取りをするときに、排版ロール71の排版ロー
ル軸72を摩擦軸受73を介して着脱自在に、かつ、回
転可能に支持する機能を有する。
【0190】第2の排版ロール軸支持手段230(以
下、単に「排版ロール軸支持手段230」という)は、
後述する、第2の溝としての溝231、保持アーム23
2及び引張りコイルばね233で主に構成される。排版
ロール軸支持手段230は、少なくとも、後述する初期
巻き付けを終了するときに、排版ロール71の排版ロー
ル軸72を摩擦軸受73を介して着脱自在に、かつ、回
転可能に支持する機能を有する。
【0191】給排版アーム対201a,201bの自由
端部における左側壁端には、回転中心軸6を中心とし排
版ロール軸支持手段220に摩擦軸受73を介して支持
された排版ロール軸72の中心を通る円弧軌道EL(1
点鎖線で示す)に沿って切り欠かれた、摩擦軸受73を
介して排版ロール軸72を着脱するための略U字状の溝
221が開口・形成されている。一方、給排版アーム対
201a,201bの自由端部における溝221の反対
側の右側壁端には、上記円弧軌道ELに沿って切り欠か
れ排版ロール軸支持手段230に摩擦軸受73を介して
支持された排版ロール軸72を着脱自在、かつ、回転自
在に保持するための略U字状の溝231が開口・形成さ
れている。
【0192】図60のみに詳しく示すように、溝221
の一側壁近傍における給排版アーム対201a,201
bの外壁には、略台形状に形成された保持アーム222
が上記外壁に植設された軸222sで枢着されている。
軸222sの反対側の保持アーム222端部には、突起
部222aが形成されている。突起部222aの形状
は、摩擦軸受73を介して排版ロール軸72を溝221
に着脱するときに、摩擦軸受73が同突起部222aに
接触した際に、軸222sを回動支点として保持アーム
222がスムーズに回動するように形成されている。保
持アーム222の中央部と給排版アーム対201a,2
01bの自由端の上部に植設されたピン224との間に
は、保持アーム222を時計回り方向に回動させる向き
に付勢する引張りコイルばね223が設けられている。
保持アーム222の中央部上方近傍における給排版アー
ム対201a,201bの自由端には、保持アーム22
2の上側部に係合して保持アーム222の回動範囲を規
制するストッパピン225が植設されている。
【0193】なお、引張りコイルばね223の付勢力
は、後述する保持位置を占めたスイングユニット170
のスイングアーム対171a,171bにおける溝17
3と保持アーム174の突起部174aとの間に排版ロ
ール軸72の各軸端部を保持する保持力よりも小さく設
定されている。
【0194】図60のみに詳しく示すように、溝231
の一側壁近傍における給排版アーム対201a,201
bの外壁には、略鎌状に形成された保持アーム232が
上記外壁に植設された軸232sで枢着されている。保
持アーム232の一端には摩擦軸受73を介して排版ロ
ール軸72を溝231の底部に押圧するための押圧部2
32aが、保持アーム232の他端には後述するスイン
グユニット170の係合ピン178により選択的に圧接
される係合部232bが形成されている。押圧部232
aの外周面形状は、軸232sを回動中心とする円弧状
をなしており、また係合部232bの外周面形状は、ス
イングユニット170の係合ピン178と選択的に接触
する特有の円弧状をなしている。また係合部232bの
厚さは、係合ピン178とのみ選択的に係合するよう
に、保持アーム232の係合部232b以外の一般部の
肉厚よりも大きく形成されている。保持アーム232の
略中央部と給排版アーム対201a,201bの自由端
の下部に植設されたピン234との間には、保持アーム
232を、時計回り方向に回動させる向きに付勢する引
張りコイルばね233が設けられている。保持アーム2
32の係合部232b近傍における給排版アーム対20
1a,201bの自由端には、係合部232bと係合し
て保持アーム232の回動範囲を規制するストッパピン
235が植設されている。
【0195】なお、引張りコイルばね233の付勢力
は、少なくとも使用済マスタ1bで満杯になった排版ロ
ール71’(仮想線で随時示す)が給排版ユニット20
0と共に回転中心軸6の周りを回動するときに、その自
重及び慣性力等によって押圧部232aと摩擦軸受73
との係合・固定状態を解除しないような所定の値に設定
されている。
【0196】図60において、上記印刷装置本体側に対
して給排版ユニット200が給排版ユニット停止位置を
占めている停止位置に対向して、同図に図示していない
実施例1と同様の排版ロール駆動機構83(図6のみに
示し、同図では省略している)が配設されている。排版
ロール駆動機構83の歯車88(図6のみに示し、同図
では省略している)は、実施例1と同様の動作により、
排版ロール軸支持手段230若しくは後述するスイング
ユニット170の排版ロール軸受渡し手段172に摩擦
軸受73を介して支持された排版ロール軸72の軸端の
排版ロール用歯車74(図6に示し、図60では省略し
ている)と選択的に噛合するようになっている。
【0197】 図61、図64及び図65において、符
号360は給排版ユニット停止機構を示す。給排版ユニ
ット停止機構360は、製版・給版及び排版動作時及び
使用済マスタ1bを印刷ドラム5の外周面から巻き取る
終了巻き取り時の初期に、上記印刷装置本体側に対して
給排版ユニット停止位置(製排版位置ともいい、図60
に示す停止位置)に給排版ユニット200を停止させる
ための機能を有する。給排版ユニット停止機構360
は、上記印刷装置本体側に配設された、給排版ユニット
停止位置に給排版ユニット200を停止させる給排版変
位位置(図65参照)とこの給排版変位位置から離間し
た給排版離間位置(図64参照)とに選択的に変位自在
な給排版ユニット停止手段としてのスライドロッド36
1と、スライドロッド361を、上記給排版変位位置と
上記給排版離間位置とに選択的に変位させる、上記印刷
装置本体側に配設された給排版ユニット停止駆動手段3
65と、給排版ユニット200に配設された、スライド
ロッド361と係合する被給排版ユニット停止手段とし
ての停止孔形成部334の停止用孔334aとから主に
構成される。
【0198】給排版ユニット停止機構360を構成する
スライドロッド361、給排版ユニット停止駆動手段3
65及び停止孔形成部334の停止用孔334a廻りの
詳細構成は、実施例1で詳述した給版ユニット停止機構
60を構成するスライドロッド61、給版ユニット停止
駆動手段65及び停止孔形成部34の停止用孔34a廻
りの詳細構成と同様であるため、給版ユニット停止機構
60の各構成要素の符号に数字300を加えた符号を付
して、上記したように、給排版ユニット停止機構360
の詳細な構成の説明を省略する。なお、カム溝363a
の輪郭形状は、スライドロッド361の先端部361a
が上述した2つの位置(給排版変位位置又は給排版離間
位置)を選択的に占めるように形成されている。
【0199】図62、図66及び図67において、符号
210はドラム停止機構を示す。ドラム停止機構210
は、未使用のマスタ1を印刷ドラム5の外周面に巻き付
ける初期巻き付け動作時に、上記印刷装置本体側に対し
て印刷ドラム5をドラム停止位置に停止させるための機
能を有する。ドラム停止機構210は、上記印刷装置本
体側に配設された、ドラム停止位置に印刷ドラム5を停
止させるドラム変位位置(図67参照)と、このドラム
変位位置から離間したドラム離間位置(図66参照)と
に選択的に変位自在なドラム停止手段としてのスライド
ロッド211と、スライドロッド211を、上記ドラム
変位位置と上記ドラム離間位置とに選択的に変位させ
る、上記印刷装置本体側に配設されたドラム停止駆動手
段213と、印刷ドラム5に配設された、スライドロッ
ド211と選択的に係合する被ドラム停止手段としての
ドラム接合板209のテーパ孔209aとから主に構成
される。 スライドロッド211は、丸棒状をなし、ロ
ッドガイド212のガイド孔212a内にスライド自在
に設けられている。スライドロッド211の先端部21
1aは、ドラムユニット205が矢印Xb方向に挿入さ
れ上記印刷装置本体側に装着されたとき、印刷ドラム5
のドラムフランジ部5Faに形成されたドラム接合板2
09のテーパ孔209aに対向するように、ドラムユニ
ット205とスライドロッド211とがそれぞれ位置決
めされるようになっている。スライドロッド211の先
端部211aは、テーパ孔209aに嵌入・嵌合しやす
くするためにテーパ加工されている。スライドロッド2
11の後端には図示しないピンがスライドロッド211
の長手方向に対して垂直に固設されていて、このピンは
確動カムのカム溝(共に図示せず)内に嵌入されてい
る。
【0200】図62、図66及び図67において、ドラ
ム停止駆動手段213は、後述するように、ロッドガイ
ド212、上記確動カム及びロッド駆動モータ(図示せ
ず)で主に構成される。
【0201】上記確動カム及び上記ロッド駆動モータ
は、上述した確動カム63及びロッド駆動モータ64と
類似の構成を有し、図3から容易に類推することが可能
であり、かつ、図の簡明化を図るためそれらの図示を省
略している。上記確動カムの近傍における本体フレーム
168Fに固設されたブラケットには、スライドロッド
211を往復直線摺動させる案内のためのガイド孔21
2aが形成されたロッドガイド212が固設されてい
る。上記カム溝の輪郭形状は、スライドロッド211の
先端部211aが上述した2つの位置(ドラム変位位置
又はドラム離間位置)を選択的に占めるように形成され
ている。
【0202】図60、図61、図64及び図65に詳し
く示すように、符号350は給排版用接合手段としての
接合アーム組を示す。接合アーム組350は、印刷ドラ
ム5と給排版ユニット200とに選択的に係合して印刷
ドラム5と給排版ユニット200とを一体的に結合し、
かつ、給排版ユニット停止手段としてのスライドロッド
361により選択的に係合されて印刷ドラム5と給排版
ユニット200との結合を解除する機能を有する。
【0203】接合アーム組350は、実施例1で詳述し
た接合アーム組50を構成する各構成要素廻りの構成と
同様であるため、接合アーム組50の各構成要素の符号
に数字300を加えた符号を付して、上記したように、
接合アーム組350の詳細な構成の説明をできるだけ省
略する。
【0204】給排版アーム201aの自由端部と基軸部
336aとの間には、接合アーム351が給排版アーム
201aと干渉しないように接合アーム351を滑動自
在に嵌入する矩形状のアーム開口部333が設けられて
いる。給排版アーム201aの自由端寄りの外壁面に
は、スライドロッド361の先端部361aと係合して
給排版ユニット200を上記給排版ユニット停止位置に
停止させる停止用孔334aを形成する停止孔形成部3
34が一体的に設けられている。基軸部336a寄りの
給排版アーム201a外壁面には、アーム開口部333
を挟んで一対の軸受335が取り付けられている。
【0205】基軸部336a近傍の給排版アーム201
aには、接合アーム組350の接合ピン352が常時嵌
入されていて、図中矢印X1及びX2方向への接合ピン
352の直線変位をガイドするガイド孔340が明けら
れている。
【0206】図60、図61、図64及び図65に示す
ように、印刷ドラム5のドラムフランジ部5Fa外側壁
面上の所定位置には、符号358で示す第2接合板、符
号359で示す第3接合板がそれぞれねじ44を介して
取り付けられている。
【0207】 第2接合板358は、給排版用接合手段
としての接合アーム組350の接合ピン352に選択的
に係合して印刷ドラム5と給排版ユニット200とを結
合自在にする第1の給排版用被接合手段としての機能を
有する。また、第3接合板359は、接合アーム組35
0の接合ピン352に選択的に係合して印刷ドラム5と
給排版ユニット200とを結合自在にする第2の給排版
用被接合手段としての機能を有する。なお、第2接合板
358は実施例1の第2接合板58と、第3接合板35
9は実施例1の第3接合板59とそれぞれ同様の構成を
有しているため、第2接合板58又は第3接合板59
各構成要素の符号に数字300を加えた符号を付して、
上記したように、第2接合板358及び第3接合板35
9の詳細な構成の説明を省略する。
【0208】上記のとおり、上記初期巻き付け動作時
に、接合ピン352の半球状部352aと第2接合板3
58の係合孔358aとの嵌入・嵌合を解除するための
接合解除手段は、接合アーム組350に配設された上記
圧縮コイルばね、接合アーム351、アーム軸353、
接合ピン352の半球状部352a及び第2接合板35
8の係合孔358aで主に構成される。上記初期巻き付
け動作時に、接合ピン352の半球状部352aと第3
接合板359のテーパ孔359bとの係合を補助するた
めの接合補助手段は、接合アーム組350に配設された
上記圧縮コイルばね、接合アーム351、アーム軸35
3、接合ピン352の半球状部352a、第3接合板3
59のテーパ孔359b及び傾斜面359cで構成され
る。
【0209】次に、スイングユニット170廻りの構成
について述べる。図60及び図63において、符号16
9はスイングユニット装置を示す。スイングユニット装
置169は、上記初期巻き付け及び上記終了巻き取り時
に、排版ロール71の排版ロール軸72を回転自在に保
持する保持位置と、この保持位置から離間した非保持位
置(図60に示す)とに選択的に変位自在なスイングユ
ニット170と、上記保持位置と上記非保持位置とに選
択的にスイングユニット170を変位させるスイングユ
ニット駆動機構180とから構成される。
【0210】スイングユニット170は、上記本体フレ
ーム168Fに回動自在に支持された支軸170sと、
支軸170sの両端部にその一端部が一体的に固設され
た左右一対のスイングアーム171a,171b(以
下、「スイングアーム対171a,171b」というと
きがある)と、支軸170sの一端部に固設された歯車
183と、支軸170sに対して反対側のスイングアー
ム対171a,171bの他端部にそれぞれ配設された
排版ロール軸受渡し手段172とから主に構成される。
スイングアーム対171a,171bは、板状をなして
いる。
【0211】排版ロール軸受渡し手段172(以下、単
に「受渡し手段172」という)は、排版ロール軸72
を着脱する溝173と、この溝173に嵌入された排版
ロール軸72を回転自在に保持する軸保持位置とこの軸
保持位置から退避した非軸保持位置とに揺動自在な軸保
持手段としての保持アーム174と、この保持アーム1
74を揺動自在に支持する軸174sと、排版ロール軸
72に対して保持アーム174を圧接する向きに付勢す
る付勢手段としての引張りコイルばね175と、給排版
ユニット200の両保持アーム232の係合部232b
と選択的に係合し、摩擦軸受73を介してスイングユニ
ット170に保持された排版ロール軸72を排版ロール
軸支持手段230に受渡すための係合ピン178とから
主に構成されている。それ故に、受渡し手段172は、
摩擦軸受73を介して排版ロール軸72を着脱自在に支
持する機能を有する。
【0212】スイングアーム対171a,171bの他
端部の下端部には、排版ロール71の排版ロール軸72
の両端部を着脱するための、略く字状に折れ曲がった特
有の形状を有する溝173が開口・形成されている。保
持アーム174は、スイングアーム対171a,171
bにおける他端部下部の外壁に植設された軸174sを
介して、スイングアーム対171a,171bの他端部
に対して回動自在に設けられている。保持アーム174
は、正面視擬似L字状の板状をなしている。保持アーム
174の上記L字状の一端と他端とを結ぶ係合壁面17
4bは、通常、溝173の上記折れ曲がり部付近に位置
するように設けられている。係合壁面174bは特有の
形状を有しており、係合壁面174bには、溝173の
上記折れ曲がり部と開口端部との間の溝173内に突出
した突起部174aが形成されている。溝173の一側
部開口端近傍におけるスイングアーム対171a,17
1bに植設されたピン176と保持アーム174の一端
との間には、軸174sを中心として保持アーム174
を常に反時計回り方向に回動させる向きに付勢する引張
りコイルばね175が設けられている。保持アーム17
4の一端部近傍のスイングアーム対171a,171b
の外壁面上には、保持アーム174の係合壁面174b
に係合して保持アーム174の回動範囲を規制するスト
ッパピン177が植設されている。スイングアーム対1
71a,171bの他端部の内壁面の所定位置には、係
合ピン178が植設されている。係合ピン178は、両
保持アーム232の係合部232bとのみ選択的に係合
するような所定の長さを有していて、保持アーム222
等とは係合しないようになっている。
【0213】なお、引張りコイルばね175の付勢力
は、スイングアーム対171a,171b及び給排版ア
ーム対201a,201bの各動作を規制しない程度
に、かつ、排版ロール軸72を保持するのに十分な力に
設定されている。
【0214】スイングユニット駆動機構180は、図6
0にのみ示すように、上記印刷装置本体側の上記本体フ
レーム168Fに固設された駆動モータ181と、駆動
モータ181の出力軸181sに固設され歯車183と
常時噛合する駆動歯車182とから主に構成されてい
る。駆動モータ181は、ステッピングモータでなり、
駆動回路を介してユニット制御装置(共に図示せず)に
信号線で接続されている。上記ユニット制御装置は、図
示しないマイクロコンピュータを具備していて、CPU
(中央演算処理装置)、I/O(入出力)ポート及びR
OM(読み出し専用記憶装置)、RAM(読み書き可能
な記憶装置)等を備え、信号バスによって接続された周
知の構成を有する。
【0215】なお、スイングアーム対171a,171
b及び保持アーム174は、アルミニウム合金等の軽合
金あるいはステンレススチール等の金属でできている。
【0216】次に、図60乃至図88を参照して動作に
ついて説明する。なお、図64乃至図67においては、
接合アーム組350、給排版ユニット停止機構360及
びドラム停止機構210等の動作状態を表すものとして
符号C1,C2,D1,D2を付して詳細に説明する。
図68乃至図88の動作図においては、各動作状態を見
やすくするために、給排版ユニット200の給排版アー
ム対201a,201b、基軸部336a,336b及
び回転中心軸6等の形状を、図60乃至図67の形状に
対して多少簡略化して示す。また、図及び説明の簡明化
を図るため、摩擦軸受4、インキ供給手段10、サーマ
ルヘッド11、サーマルヘッド接離機構12、プラテン
ローラ駆動機構18、給版ロール軸支持手段28、接合
アーム組350、給排版ユニット停止機構360、摩擦
軸受73、排版ロール軸支持手段220,230、排版
ロール駆動機構83、ドラム停止機構210及び圧胴1
20等の詳細な構成要素の図示を随時省略する。また、
図68乃至図88においては、初期巻き付け、製版・給
版及び排版、印刷及び終了巻き取りの各工程別の動作状
態が描かれているが、接合アーム組350、給排版ユニ
ット停止機構360、及びドラム停止機構210等の動
作を簡明に説明するために、図64乃至図67の説明に
用いた動作状態を表す符号C1,C2,D1,D2を併
記するに止める。また、図68乃至図88において、排
版ロール軸支持手段220、排版ロール軸支持手段23
0及びスイングユニット170の受渡し手段172の詳
細な動作の図示は省略してあり、後述する実施例4で詳
述する。
【0217】まず、図64乃至図67の動作状態を詳細
に述べる。図64における符号C1は、接合アーム組3
50及び給排版ユニット停止機構360の動作状態を表
していて、実施例1と類似する次の2つの動作状態が含
まれる。すなわち、第1の動作状態C1は、給排版ユニ
ット停止駆動手段365がスライドロッド361の先端
部361aをして給排版離間位置を占めるように作動し
ていて、給排版ユニット200が給排版ユニット非停止
位置状態にあることを示す。また同時に、実施例1の場
合と略同様に(図8参照)、接合アーム組350の上記
ばねの付勢力により、接合ピン352の半球状部352
aが第2接合板358の係合孔358aに嵌入・嵌合し
ていて、印刷ドラム5と給排版ユニット200とが一体
的に結合されている状態を示す。なお、上記動作状態の
第2接合板358及び係合孔358aの符号に括弧を付
して、第3接合板359のテーパ孔359bと区別す
る。
【0218】第2の動作状態C1は、上記したと同様に
給排版ユニット200が給排版ユニット非停止位置状態
にあることを示すと共に、実施例1の場合と略同様に
(図9参照)、接合アーム組350の上記ばねの付勢力
により、接合ピン352のテーパ部352bが第3接合
板359のテーパ孔359bに嵌入・嵌合していて、印
刷ドラム5と給排版ユニット200とが一体的に結合さ
れている状態を示す。
【0219】図65における符号C2は、動作状態C1
とは別の、接合アーム組350及び給排版ユニット停止
機構360の動作状態を表している。動作状態C2は、
給排版ユニット停止駆動手段365がスライドロッド3
61の先端部361aをして給排版変位位置を占めるよ
うに作動していて、スライドロッド361の先端部36
1aが停止用孔334aに嵌入・嵌合し、給排版ユニッ
ト200が給排版ユニット停止位置状態にあることを示
す。同時に、スライドロッド361の先端部361aが
接合アーム351のロッド押圧部351aに圧接するこ
とにより、接合アーム351及び接合ピン352が上記
ばねの付勢力に抗してアーム軸353を中心として矢印
X2方向にガイド孔340を介してスライド変位され
て、接合ピン352のテーパ部352bと第3接合板3
59のテーパ孔359bとの嵌合状態が解除された状態
を示す。
【0220】図66における符号D1は、ドラム停止機
構210の動作状態を表している。動作状態D1は、ド
ラム停止駆動手段213がスライドロッド211の先端
部211aをしてドラム離間位置を占めるように作動し
ていて、印刷ドラム5が回転自在なフリー状態にあるこ
とを示す。
【0221】図67における符号D2は、動作状態D1
とは別の、ドラム停止機構210の動作状態を表してい
る。動作状態D2は、ドラム停止駆動手段213がスラ
イドロッド211の先端部211aをしてドラム変位位
置を占めるように作動していて、スライドロッド211
の先端部211aがドラム接合板209のテーパ孔20
9aに嵌入・嵌合し、印刷ドラム5がドラム停止位置
(初期巻付停止位置ともいう)状態にあることを示す。
【0222】図68乃至図74に、初期巻き付け工程を
示す。先ず、初期巻き付け工程のマスタセット時につい
て説明する。このとき、ドラムユニット205は、上記
印刷装置本体側にセットされていて駆動歯車412と給
排版アーム歯車337とが噛み合った状態となってい
る。図68に示すように、動作状態C1,D1により、
給排版ユニット200が給排版ユニット非停止位置を占
めていて、かつ、印刷ドラム5がドラム非停止位置を占
めている状態にある。すなわち、給排版ユニット200
と印刷ドラム5とが一体的に結合されていて、給排版ユ
ニット200が初期巻付停止位置近傍に停止されている
(以下、この状態を「マスタ着脱位置を占めている」と
いうときがある)。なお、上記の動作状態C1,D1に
おいて、実施例1と同様に、給排版ユニット200は、
上記印刷装置本体側に配設された印刷ドラム5の回転位
置を検知する回転位置センサ(図示せず)等からの位置
信号に基づき、図61に示す回転駆動機構410の駆動
モータ411が図示しない制御装置を介して制御されて
いることにより、初期巻付停止位置近傍に停止されてい
る。また上記の動作状態C1,D1において、動作状態
C1については、接合ピン352の半球状部352aが
第2接合板358の係合孔358aに嵌入・嵌合されて
いて、印刷ドラム5と給排版ユニット200とが一体的
に結合されている第1の動作状態C1(図64に示す)
を示す。第1の動作状態C1、動作状態D1において、
図89に示すようなロールセット89Aにより、新品の
未使用給版ロール2Uが給版ロール軸支持手段28に、
排版ロール71の排版ロール軸72が排版ロール軸支持
手段220にそれぞれ供給される。
【0223】摩擦軸受73を介して排版ロール軸72を
排版ロール軸支持手段220に、摩擦軸受4を介して未
使用給版ロール2Uの給版ロール軸3を給版ロール軸支
持手段28に、実施例1と同様の上記押し付け治具を介
して、手動でそれぞれセットする。このとき、給版ロー
ル軸3は、実施例1と同様の動作により、摩擦軸受4が
溝29の溝底部29bと固定部30bとの間に挾持され
固定・セットされる。これと同様にして、排版ロール軸
72の両端部の摩擦軸受73が、保持アーム222の先
端に接触し、その突起部222aを押圧してばね223
の付勢力に抗して軸222sを中心として保持アーム2
22を反時計回り方向に回動させる。そして摩擦軸受7
3が、溝221の溝底部方向に押し込まれ、溝221の
溝底部近傍に至った時点で、ばね223の付勢力により
保持アーム222が時計回り方向に回動されることによ
り、排版ロール軸72の両端部の摩擦軸受73が、溝2
21の溝底部と保持アーム222の突起部222a側壁
との間に固定・セットされる。そして、排版ロール軸7
2と未使用給版ロール2Uとの間のマスタ1が、プラテ
ンローラ17の外周面上に当接され配索される(図69
参照)。
【0224】ロールセット89Aは、ロールセット89
に対して、排版ロール軸72に予め装着された摩擦軸受
73の長さ寸法が長く形成されていて、排版ロール軸支
持手段220,230の溝221,231あるいはスイ
ングユニット170の溝173に着脱されることのみ相
違する(図63参照)。
【0225】次いで、図示しないマスタセットキーを押
下することにより、図69に示すように、第1の動作状
態C1はそのままであることにより、給排版ユニット2
00は、給排版ユニット非停止位置を占めたままで、動
作状態D1からD2になるように、ドラム停止駆動手段
213がスライドロッド211の先端部211aをして
ドラム変位位置を占めるように作動して、スライドロッ
ド211の先端部211aがドラム接合板209のテー
パ孔209aに嵌入・嵌合し、印刷ドラム5がドラム停
止位置、すなわち初期巻付停止位置を占める 上記動作と同時に、スイングユニット駆動機構180が
作動する。駆動モータ181が回転駆動されることによ
り、駆動歯車182及び歯車183を介してその回転駆
動力がスイングユニット170のスイングアーム対17
1a,171bに伝達され、スイングユニット170の
スイングアーム対171a,171bが図中矢印方向に
揺動・下降して保持位置を占める。この保持位置におい
て、スイングアーム対171a,171bに設けられた
受渡し手段172と排版ロール軸支持手段220との係
合動作により、排版ロール軸支持手段220に支持され
ていた排版ロール軸72が、受渡し手段172の溝17
3と保持アーム174の突起部174aとの間に受け渡
され保持される(図70参照)。なお、この受渡し手段
172と排版ロール軸支持手段220との係合動作によ
る排版ロール軸支持手段220からの受渡し手段172
への排版ロール軸72の受け渡し動作の詳細は、カセッ
ト150を用いてマスタ1の着脱を行う後述する図9
4、図95、図97及び図98で詳述することとし、こ
こでは簡単に述べる。
【0226】次いで、図70乃至図71において、回転
駆動機構410が作動する。すなわち、駆動モータ41
1が回転駆動されることにより、その回転力が駆動歯車
412から給排版アーム歯車337に伝達され、給排版
ユニット200のみが図中矢印A方向に緩やかに回転さ
れ始めると直ぐに、上記接合解除手段が作動する。すな
わち、図8を借りて説明すると、給排版ユニット200
に伝達された上記回転力が、接合アーム組350の上記
ばねの付勢力により生じている、接合ピン352の半球
状部352aと第2接合板358の係合孔358aとの
嵌合力に打ち勝ってその嵌入・嵌合状態が解除される。
こうして、給排版ユニット200のみが矢印A方向に回
転されると共に、実施例1と同様に、給版ロール軸3が
時計回り方向に回転されることにより、給版ロール2か
ら順次マスタ1が繰り出されつつ所定の張力をもってシ
ワを発生すること無く印刷ドラム5の外周面に巻き付け
られていく。またこのとき、図示を省略した圧胴120
(図1及び図81等に示す)は、給排版ユニット200
の回転に同期して矢印B方向に回転され、図71に示す
ように、給排版ユニット200が下方に至ると、給排版
ユニット200の給版ロール2やプラテンローラ17等
の上記突出部分が圧胴120の凹部122内に逃げる周
知の動作が行われる。
【0227】 次いで、図72乃至図73において、給
排版ユニット200の給排版アーム対201a,201
bが、図73に示す状態に近づき所定位置に至ると、図
9に示した同様の上記接合補助手段が作動し、給排版
ユニット200に伝達された上記回転力により、図9を
借りて説明すると、接合ピン352の半球状部352a
が、接合アーム組350の上記ばねの付勢力に抗して第
3接合板359の傾斜面359cに案内され、テーパ部
352bがテーパ孔359bに嵌入・嵌合して、給排版
ユニット200と印刷ドラム5とが一体的に結合する。
【0228】 次いで、図73乃至74において、ス
イングユニット駆動機構180が作動する。すなわち、
駆動モータ181が逆回転駆動されることにより、駆動
歯車182及び歯車183を介してその回転駆動力がス
イングユニット170のスイングアーム対171a,1
71bに伝達され、スイングユニット170のスイング
アーム対171a,171bが図中矢印方向に揺動上昇
して非保持位置を占める。なお、スイングユニット17
0が非保持位置を占める前にスイングユニット170の
保持位置において、スイングアーム対171a,171
bに設けられた受渡し手段172と排版ロール軸支持手
段230との係合動作により、受渡し手段172の溝1
73と保持アーム174の突起部174aとの間に保持
されていた排版ロール軸72が放され、排版ロール軸7
2が排版ロール軸支持手段230に受け渡され支持され
る。なお、この受渡し手段172と排版ロール軸支持手
段230との係合動作による受渡し手段172からの排
版ロール軸支持手段230への排版ロール軸72の受け
渡し動作の詳細は、カセット150を用いてマスタ1の
着脱を行う後述する図101〜103、図105、図1
06で詳述することとし、ここでは簡単に述べる。こう
して、印刷ドラム5の外周面上へのマスタ1の所定長さ
の巻装、すなわち初期巻き付け工程が完了する。
【0229】次いで、図75乃至図78において、製版
・給版及び排版工程が行われる。先ず、図75におい
て、動作状態C2となることにより、給排版ユニット2
00は定位置(給排版ユニット停止位置あるいは製排版
位置)を占めると同時に、動作状態D1となることによ
り、給排版ユニット200と印刷ドラム5との結合状態
が解除される。したがって、これらの動作状態C2,D
1では、上記印刷装置本体側に対して、給排版ユニット
200が給排版ユニット停止位置を占めて停止・保持さ
れていて、印刷ドラム5のみが回転自在なフリー状態に
ある。ここまでが製版前の準備工程である。
【0230】次いで、製排版位置において、実施例1と
同様の周知の、製版・給版及び排版が同時的に行われ
る。すなわち、図示しない製版スタートキーをオンする
と、先ず、原稿の画像情報が原稿読取装置(共に図示せ
ず)で読み取られる。これと並行して、給排版ユニット
200側において、サーマルヘッド11が、サーマルヘ
ッド接離機構12の作動により、プラテンローラ17に
マスタ1を介して当接する製版位置(仮想線で示す)に
変位される。実施例1と同様の動作により、サーマルヘ
ッド11が、矢印D方向に回動し、サーマルヘッド11
の発熱体部がマスタ1を介してプラテンローラ17に押
し付けられることになる。
【0231】一方、上記動作と同時に、製版は、図60
に示す状態において図6を借りて説明すると、プラテン
ローラ駆動機構18の作動を伴って行われる。すなわ
ち、DCモータ23の回転駆動によりカム22が、図中
矢印B方向に回転されることによって、カムフォロアブ
ラケット24が軸24sを中心として回動されて、駆動
歯車21が歯車20に噛合することとなる。このとき、
パルスモータ19が回転駆動されることによって、歯車
20及びプラテンローラ17が図中矢印B方向に回転さ
れて、マスタ1が給版ロール2から順次引き出されつつ
搬送されると共に、図示しない原稿読取装置から読み込
まれた画像情報に応じて、サーマルヘッド11の発熱体
部が選択的に発熱し、マスタ1の先端から順次穿孔され
製版が行われる。
【0232】この製版動作と同時に、図60に示す状態
において図6を借りて説明すると、排版ロール軸支持手
段230側において、排版ロール駆動機構83の作動に
より排版ロール用歯車74と歯車88とが噛合される。
この状態において、排版巻取モータ84が回転駆動され
ることにより、排版ロール軸72が矢印A方向に回転さ
れ、排版ロール軸72の周囲に所定長さ(通常一版分)
の使用済マスタ1bがロール状に巻き取られていく。上
述の排版ロール軸72の回転によって、印刷ドラム5は
回転自在(フリー)となっていること及び印刷ドラム5
の外周面とマスタ1との摩擦力及び/又は印刷ドラム5
の外周面に滲み出たインキの粘着力により矢印B方向へ
連れ回りされ、上記印刷装置本体側の回転駆動機構41
0やインキ供給手段10の負荷の影響を受けることなく
スムーズに回転される。こうして、製版済マスタ1aが
印刷ドラム5の外周面に巻き付けられていく。なお、プ
ラテンローラ17から供給される製版済マスタ1aに適
正な張力を与えて印刷ドラム5の外周面に巻き付けるた
めに、排版巻取モータ84の回転駆動による排版ロール
軸72の周速度は、パルスモータ19の回転駆動による
プラテンローラ17の周速度よりもわずかに速くなるよ
うに制御・設定されている。
【0233】製版・給版及び排版終了後、図60におい
て、サーマルヘッド11は、サーマルヘッド接離機構1
2の作動により、マスタ1を介してプラテンローラ17
から矢印U方向に離間されて非製版位置(実線で示す)
を占める。
【0234】これと同時に、図60に示す状態において
図6を借りて説明すると、プラテンローラ駆動機構18
が作動する。先ず、パルスモータ19の回転が停止され
る。次いで、DCモータ23の回転駆動によりカム22
が、図中矢印B方向にさらに回転されることによってそ
の大径部とローラ24aとの係合が解除され、引張りコ
イルばね25の付勢力によりカムフォロアブラケット2
4が軸24sを中心として反時計回り方向に回動され
る。これにより、駆動歯車21と歯車20との噛合状態
が解除され、駆動歯車21が、給排版ユニット200の
上記突出部分と干渉しない位置を占める。
【0235】一方、上記各動作と同時に、図60に示す
状態において図6を借りて説明すると、排版ロール駆動
機構83が作動する。すなわち、排版巻取モータ84の
駆動が停止されることにより、上述した動作で排版ロー
ル軸72の回転が停止され、さらに排版巻取モータ84
が若干逆回転されることにより歯車88が排版ロール用
歯車74から離れる方向に揺動する(図78参照)。
【0236】次いで、図79乃至図82において、印刷
工程が行われる。図79において、第2の動作状態C
1、動作状態D1となることにより、給排版ユニット2
00は給排版ユニット停止位置(製排版位置)から給排
版ユニット非停止位置を占めると同時に、給排版ユニッ
ト200と印刷ドラム5とが一体的に結合される。な
お、上記第2の動作状態C1は、図9に示したと同様の
動作により、接合ピン352のテーパ部352bが第3
接合板359のテーパ孔359bに嵌入・嵌合して、印
刷ドラム5と給排版ユニット200とが一体的に結合さ
れている状態を示す。したがって、この第2の動作状態
C1、動作状態D1の状態は、印刷ドラム5と給排版ユ
ニット200とが一体的に結合されていて、上記印刷装
置本体側に対して回転自在(フリー)の状態である。
【0237】次いで、回転駆動機構410が作動し、そ
の回転力が給排版ユニット200に伝達されて、印刷ド
ラム5及び給排版ユニット200が一体となって矢印B
方向に回転される。印刷ドラム5及び給排版ユニット2
00が図80乃至図81に至ると、圧胴120が、給排
版ユニット200の回転に同期して矢印B方向と反対の
時計回り方向に回転され、給排版ユニット200の上記
突出部分が圧胴120の凹部122内に逃げる周知の動
作が行われる。そして、実施例1と同様の印刷動作が行
われる。そして、印刷ドラム5及び給排版ユニット20
0が、図81に示すような、製版済マスタ1aの製版初
頭位置を圧胴120との対向位置に臨ませる回転位置に
至ると、非印刷位置を占めて印刷ドラム5の外周面から
わずか下方に離間していた圧胴120が、上述した機構
により上方に移動して印刷用紙Pを介して印刷ドラム5
の外周面に圧接する印刷位置を占め、矢印A方向に同期
して回転されながら、同図中の矢印B方向に回転する印
刷ドラム5の外周面に巻装された製版済マスタ1aに印
刷用紙Pが押圧されることにより、製版済マスタ1aの
穿孔部分からインキが印刷用紙Pの表面に転移される。
【0238】なお、この時、図1に示すインキローラ7
も印刷ドラム5の回転方向と同一方向に回転し、インキ
を印刷ドラム5の内周面に供給する。このようにして、
印刷された印刷用紙Pは、圧胴120を過ぎると、上記
排紙爪129によって印刷ドラム5の外周面から剥離さ
れ、上記吸着搬送手段によって排紙台上に排紙積載され
て、1枚目の試し刷り、いわゆる版付けが終了する。
【0239】次に、テンキー(図示せず)により印刷枚
数を入力し、印刷スタートキー(図示せず)を押下する
ことにより、上記した印刷、給紙、排紙の各工程が所定
回数繰り返されて印刷が行われる。このようにして、製
版・給版、排版及び印刷の各工程が図60及び図75の
製排版位置状態から再び繰り返され、給版ロール2に巻
き付けられているマスタ1が略全て消費されて無くなっ
て略給版ロール軸3だけの状態になると、マスタ1は使
用済マスタ1bとして排版ロール軸72に略全量巻き取
られ、使用済マスタ1bで満杯となった使用済排版ロー
ル71’(図82に仮想線で示す)となる。そして印刷
ドラム5及び給排版ユニット200は製排版位置に復帰
する。
【0240】次いで、図83乃至図88において、終了
巻き取り工程が行われる。この終了巻き取り工程では、
給排版ユニット200を図68に示した初期巻き付け工
程におけるマスタセット時の状態にして、使用済給版ロ
ール2’を給版ロール軸支持手段28から、また使用済
排版ロール71’を排版ロール軸支持手段230からそ
れぞれ取り外したいので、印刷ドラム5及び給排版ユニ
ット200を初期巻き付け工程のマスタセット時の状態
に移動させる以下の動作が行われる。
【0241】先ず、図示しないマスタ巻取キーを押下す
ると、図82に示す状態から図83に示すように、スイ
ングユニット駆動機構180が作動することにより、上
述したと同様の動作で、スイングユニット170のスイ
ングアーム対171a,171bが図中矢印方向に揺動
・下降して保持位置を占める。この保持位置において、
スイングアーム対171a,171bに設けられた受渡
し手段172と排版ロール軸支持手段230との係合動
作により、排版ロール軸支持手段230に摩擦軸受73
を介して支持されていた排版ロール軸72が、受渡し手
段172の溝173と保持アーム174の突起部174
aとの間でも並行して保持される(図83参照)。な
お、この受渡し手段172と排版ロール軸支持手段23
0との係合動作の詳細は、カセット150を用いてマス
タ1の着脱を行う後述する図108〜図112で詳述す
ることとし、ここでは簡単に述べる。
【0242】上記動作と並行して、図82に示す第2の
動作状態C1から図83に示す動作状態C2となること
により、給排版ユニット200が給排版ユニット停止位
置を占めると同時に、印刷ドラム5と給排版ユニット2
00との結合状態が解除される。また給排版ユニット2
00は、動作状態D1のままであることにより、ドラム
非停止位置を占めている状態のままである。したがっ
て、上記第2の動作状態C2、動作状態D1の状態は、
上記印刷装置本体側に対して、給排版ユニット200が
給排版ユニット停止位置を占めて停止・保持されてい
て、印刷ドラム5だけが回転自在なフリー状態となって
いる。そして上記の動作状態C2,D1で、図6に示す
排版ロール駆動機構83が作動されることによって、排
版ロール軸支持手段230及びスイングユニット170
の受渡し手段172に回転自在に支持されている排版ロ
ール軸72が、時計回り方向に回転される。これによ
り、排版ロール軸72の周囲に使用済マスタ1bを所定
長さ分巻き取ることにより、すなわち印刷ドラム5が矢
印B方向へ連れ回りされて、第2接合板358の係合孔
358aが接合ピン352の半球状部352aの極近傍
に至る位置にあることが上記回転位置センサにより検知
されることにより、その位置信号に基づいて上記制御装
置が排版巻取モータ84を制御するようになっている。
そして図83に示すように、第2接合板358の係合孔
358aが接合ピン352の半球状部352aの極近傍
に至る位置まで、印刷ドラム5が連れ回りされた時点で
排版ロール駆動機構83の排版巻取モータ84の回転駆
動のみが一度停止される。
【0243】次いで、図84において、第1の動作状態
C1、動作状態D1となることにより、給排版ユニット
200は給排版ユニット非停止位置を占めると共に、印
刷ドラム5と給排版ユニット200とが一体となる。つ
まり、印刷ドラム5と給排版ユニット200とが一体と
なり、上記印刷装置本体側に対して回動自在なフリー状
態になる。この状態で排版ロール軸72は、給排版ユニ
ット200の排版ロール軸支持手段230から相対的に
離れてスイングユニット170の受渡し手段172に受
渡され回転自在に保持されている状態となる。
【0244】図84における第1の動作状態C1、動作
状態D1の状態で、排版ロール駆動機構83が再び作動
されることによって、排版巻取モータ84が上記制御装
置を介して回転駆動され、スイングユニット170の受
渡し手段172に回転自在に保持されている排版ロール
軸72が時計回り方向に回転されて、排版ロール軸72
の周囲に使用済マスタ1bが順次巻き取られていく。こ
の動作と同時に、回転駆動機構410が作動することに
より、印刷ドラム5及び給排版ユニット200が一体と
なって矢印B方向に回転される(図85参照)。なお、
上記の第1の動作状態C1は、接合ピン352の半球状
部352aが第2接合板358の係合孔358aに嵌合
された状態であって、上記接合解除手段の作用によりそ
の結合状態が解除しやすいが、このときには上述したよ
うに回転駆動機構410の駆動モータ411の回転力の
他に排版巻取モータ84による使用済マスタ1bの巻き
取り回転力、すなわち印刷ドラム5を連れ回りさせる回
転力が加わり接合ピン352の半球状部352aと第2
接合板358の係合孔358aとが同じ矢印B方向に略
同一の周速度で回転することとなるので、上記解除の生
じるおそれはない。
【0245】図86に示す第1の動作状態C1、動作状
態D1の状態に至った時点で、回転駆動機構410及び
排版ロール駆動機構83の作動が上述したと同様の動作
で停止される。
【0246】次いで、図86に示す状態になると、スイ
ングユニット駆動機構180が作動し、上記したと同様
に、スイングユニット170のスイングアーム対171
a,171bが図中矢印方向に揺動上昇して、図87に
示すような非保持位置を占めるように動作し始める。こ
の保持位置から非保持位置における動作では、スイング
アーム対171a,171bに設けられた受渡し手段1
72と排版ロール軸支持手段220との係合動作によ
り、受渡し手段172の溝173と保持アーム174の
突起部174aとの間に保持されていた排版ロール軸7
2が放され、排版ロール軸72が排版ロール軸支持手段
220に受け渡され支持される。なお、この受渡し手段
172と排版ロール軸支持手段220との係合動作によ
る受渡し手段172からの排版ロール軸支持手段220
への排版ロール軸72の受け渡し動作の詳細は、カセッ
ト150を用いてマスタ1の着脱を行う後述する図11
5、図116、図118、図120及び図123で詳述
することとし、ここでは簡単に述べる。
【0247】図88に示す第1の動作状態C1、動作状
態D1は、上記したように、給排版ユニット200が給
排版ユニット非停止位置を占めていて、印刷ドラム5と
給排版ユニット200とが一体的に結合されていて、印
刷ドラム5と給排版ユニット200とが終了巻取停止位
置近傍(若しくは図68に示した初期巻付停止位置近
傍)に停止されている状態、すなわちマスタ着脱位置を
占める。なお、第1の動作状態C1については接合ピン
352の半球状部352aが第2接合板358の係合孔
358aに嵌合されていて、印刷ドラム5と給排版ユニ
ット200とが一体的に結合されている状態にある。
【0248】このように、印刷ドラム5及び給排版ユニ
ット200がマスタ着脱位置を占めた状態において、使
用済ロールセット89A’の取り外し、すなわちマスタ
1の略全量が使用された使用済給版ロール2’(給版ロ
ール軸3)の給版ロール軸支持手段28からの取り外し
が摩擦軸受4を介して、使用済排版ロール71’の排版
ロール軸72の排版ロール軸支持手段220からの取り
外しが摩擦軸受73を介してそれぞれ行われる。すなわ
ち、使用済給版ロール2’(給版ロール軸3)の給版ロ
ール軸支持手段28からの取り外しは実施例1と同様に
して、使用済排版ロール71’の排版ロール軸72の排
版ロール軸支持手段220からの取り外しは、排版ロー
ル軸72の両端部を受けて保持する図示しない受け治具
を併用し、この受け治具の両端部を持って排版ロール軸
72を図において左側に押しつけながら上方へ引き上げ
ることで、保持アーム222の突起部222aが軸22
2sを中心としてばね223の付勢力に抗して反時計回
り方向に回動し、保持アーム222の突起部222aと
摩擦軸受73の外周面との押圧・固定状態が解除される
ことで行われ、使用済ロールセット89A’の取り外し
が完了する。
【0249】なお、この実施例3の場合において、使用
済マスタ1bに付着したインキが排版ロール軸72上に
滲み出た状態であっても、上記取り外し動作中の給版ロ
ール軸3あるいは排版ロール軸72を受けて保持するた
めの上記受け治具等を併用することにより、上記インキ
が付着した排版ロール軸72や使用済排版ロール71’
等に直接手を触れて上記インキで手を汚すことなく使用
済ロールセット89’の取り外しを行うことが可能であ
る。
【0250】したがって、実施例3によっても、初期巻
き付け工程から終了巻き取り工程に至る一連のマスタの
着脱動作を自動的に行うことができると共に、マスタの
セッティングを容易に行うことができる。
【0251】 また、シングルアーム式の従来の版式
製版印刷装置のように、印刷ドラムと給排版ユニットと
を係脱する手段としてソレノイドとか電磁クラッチ等を
用いた場合には、印刷ドラムや給排版ユニット等の回転
体に通電するための手段や部材とかが新たに必要にな
り、どうしても重量増と共に高価になってしまう問題点
があったが、上述したような実施例3の係脱手段によれ
ば、上記利点に加えて、複雑な電気的構成や制御手段を
必要とせず、簡単な機械的構成及び動作により誤動作な
ども防止されると共に、装置の信頼性が高くなり、軽
量、かつ、安価に製作することができる利点がある。
【0252】(実施例4) 図90乃至図123を参照して本発明に係る実施例4の
構成及び動作について述べる。この実施例4は、実施例
3のロールセット89Aに代えて、実施例2の変形例で
使用した1つのカセット150を用いてマスタの着脱が
行われることのみ相違する。
【0253】次に動作を説明する。なお、実施例3の動
作説明と同様に、説明の簡明化を図り各動作状態を見や
すくするために、接合アーム組350、保持アーム22
2及び摩擦軸受4,73等の図示を適宜省略すると共
に、給排版アーム対201a,201b及び保持アーム
222等の形状を図60乃至図63の形状に対して簡略
化して示す。また、初期巻き付け、製版・給版及び排
版、印刷及び終了巻き取りの各工程における印刷ドラム
5及び給排版ユニット200等の動きは、実施例3の動
きと同様なので詳細な説明は省略する。また、製版・給
版及び排版並びに印刷の各工程は、実施例3の各工程か
ら容易に推測可能であるためその説明を省略する。ま
た、図90以降の動作図においては、同上の趣旨からカ
セット150の図示を全て仮想線で示す。また、図92
以降の動作図においては、印刷ドラム5の外周面に圧胴
120の外周面が接触しているように便宜上描かれてい
るが、印刷工程以外の初期巻き付け、製版・給版及び排
版、及び終了巻き取りの各工程では、接触しない程度に
離れていることは言うまでもない。また、実施例3に係
る図面を適宜併用して説明する。
【0254】図90乃至図106に、初期巻き付け工程
を示す。先ず、マスタセット時は、図61に示すよう
に、上記印刷装置本体側からドラムユニット205を矢
印Xa方向に引き出し、給版ロール軸保持手段157に
装着された未使用給版ロール2Uの給版ロール軸3及び
受け溝142側の排版ロール軸着脱手段146に装着さ
れた排版ロール71の排版ロール軸72を有するカセッ
ト150を給排版ユニット200にセットする。すなわ
ち、図90及び図91に示すように、実施例3と同様に
摩擦軸受73を介して排版ロール71の排版ロール軸7
2を排版ロール軸支持手段220に、摩擦軸受4を介し
て未使用給版ロール2Uの給版ロール軸3を給版ロール
軸支持手段28にそれぞれセットする。図61に示すよ
うに、カセット150がセットされたドラムユニット2
05を矢印Xb方向に挿入して上記印刷装置本体側に装
着する。このとき、ドラムユニット205は、給排版ユ
ニット200が初期巻付停止位置近傍に停止されている
状態のマスタ着脱位置になるように、上記印刷装置本体
側に装着され、駆動歯車412と給排版アーム歯車33
7とが噛み合った状態となる。そして、排版ロール軸7
2と未使用給版ロール2Uとの間のマスタ1が、プラテ
ンローラ17の外周面上に当接され配索される(図91
参照)。
【0255】次いで、図92に示すように、カセット1
50のセット後、カセット150を図中矢印AS方向に
スライド回転させると、受け溝142が排版ロール軸7
2を、スライド用受け溝152が給版ロール軸3をそれ
ぞれ中心とし同矢印AS方向にスライドして、同図の状
態になる。そして、図示しないマスタセットキーを押下
することにより、カセット150を擁した給排版ユニッ
ト200と印刷ドラム5とが、一体的に結合され初期巻
付停止位置に保持される。
【0256】上記動作と略同時に、スイングユニット駆
動機構180が作動し、図93に示すように、スイング
ユニット170のスイングアーム対171a,171b
が図中矢印D方向に揺動・下降して保持位置を占める。
この保持位置において、図94乃至図95に詳しく示す
ように、スイングアーム対171a,171bの受渡し
手段172と排版ロール軸支持手段220との係合動作
により、排版ロール軸支持手段220に摩擦軸受73を
介して支持されていた排版ロール軸72が、受渡し手段
172における溝173と保持アーム174の突起部1
74aとの間に受け渡され保持される。この受け渡し動
作の詳細は、図94において、先ず、保持アーム174
の突起部174aが摩擦軸受73を介して排版ロール軸
72に当たり、保持アーム174が軸174sを中心と
してばね175(図60にのみ示す)の付勢力に抗して
図中矢印Aa方向に回動され、溝173の開口部及び突
起部174aが排版ロール軸72を通過した直後に、排
版ロール軸72が、ばね175の付勢力により、溝17
3の上記折れ曲がり部と突起部174aを乗り越えた係
合壁面174bとの間に保持される(図95参照)。
【0257】次いで、図96、図97乃至図98に詳し
く示すように、カセット150を擁した給排版ユニット
200のみが、給排版ユニット200に伝達された上記
回転力によって矢印A方向に回転され始めると同時に、
排版ロール軸72を擁したスイングユニット170はそ
のまま上記印刷装置本体側に保持された状態で、スイン
グユニット170側に排版ロール軸72が確実に保持さ
れていることにより、排版ロール軸支持手段220の保
持アーム222が軸222sを中心として図中矢印Bb
方向に回動され、排版ロール軸72が摩擦軸受73を介
して排版ロール軸支持手段220から取り外される。こ
れと同時に排版ロール軸72がカセット150における
受け溝142側の排版ロール軸着脱手段146から取り
外されて、給排版ユニット200から離脱される。こう
して、給排版ユニット200からのスイングユニット1
70への排版ロール軸72の受渡しが完了する。
【0258】そして、図96から図99に示すように、
カセット150を擁した給排版ユニット200のみが矢
印A方向に回転され、給版ロール軸3が時計回り方向に
回転されながら給版ロール2からマスタ1が順次繰り出
されつつ印刷ドラム5の外周面に巻き付けられていく。
また圧胴120は、給排版ユニット200の回転に同期
して上記手段により矢印B方向に回転される。
【0259】次いで、図100の状態に至る動作におい
て、カセット150における受け溝143側の排版ロー
ル軸着脱手段146Aに排版ロール軸72が装着される
と共に、図101乃至図103に詳しく示すように、ス
イングユニット170からの給排版ユニット200への
排版ロール軸72の受渡しが行われる。図99の状態か
ら矢印A方向に回転してきた給排版ユニット200は、
図101に示すように、スイングユニット170に摩擦
軸受73を介して保持された排版ロール軸72に近づく
と、図102に示すように、保持アーム232の係合部
232bがスイングユニット170の係合ピン178に
係合・圧接し、係合部232bが係合ピン178に押さ
れて保持アーム232がばね233(図60にのみ示
す)の付勢力に抗して軸232sを中心として図中矢印
Bb方向に回動される。このとき同時に、摩擦軸受73
を介して排版ロール軸72が給排版ユニット200にお
ける排版ロール軸支持手段230の溝231に、排版ロ
ール軸72がカセット150における排版ロール軸着脱
手段146Aの受け溝143にそれぞれ嵌入される。
【0260】給排版ユニット200がさらに矢印A方向
に回転されて、係合ピン178が係合部232bと係合
・圧接し、保持アーム232を回動拘束する位置から外
れると、図103に示すように、保持アーム232がば
ね233の付勢力によって軸232sを中心として図中
矢印Aa方向に回動され、摩擦軸受73を介して排版ロ
ール軸72が、保持アーム232の押圧部232aに押
さえつけられることにより排版ロール軸支持手段230
の溝231の溝底部にセットされる所定位置まで完全か
つ確実に嵌入される。これと同様にして、排版ロール軸
72が排版ロール軸着脱手段146Aの受け溝143に
セットされる所定位置まで完全かつ確実に嵌入される。
【0261】次いで、図104において、スイングユニ
ット駆動機構180が作動し、スイングユニット170
が図中矢印U方向に揺動・上昇して、保持位置から非保
持位置を占めると共に、排版ロール軸72を擁した給排
版ユニット200から離脱する動作が行われる。この離
脱動作は、図105乃至図106に詳しく示すように、
スイングユニット170が図中矢印U方向に揺動・上昇
し始めると、摩擦軸受73を介して排版ロール軸支持手
段230に支持されていた排版ロール軸72が、保持ア
ーム174の突起部174aが摩擦軸受73を介して排
版ロール軸72に当たり、保持アーム174が軸174
sを中心としてばね175(図60にのみ示す)の付勢
力に抗して図中矢印Aa方向に回動されることにより、
溝173の上記折れ曲がり部と突起部174aとの間か
ら離脱する。このとき、排版ロール軸支持手段230に
摩擦軸受73を介して支持されている排版ロール軸72
の保持力は、保持アーム174の突起部174a、係合
壁面174b及び溝173の間にばね175の付勢力を
介して保持されている押さえ保持力よりも十分に大き
い。したがって、スイングユニット170による矢印U
方向の揺動・上昇動作により、保持アーム174が軸1
74sを中心としてばね175の付勢力に抗して図中矢
印Aa方向に回動されることになる。さらに詳しく述べ
ると、保持アーム232の押圧部232aにより排版ロ
ール軸72が摩擦軸受73を介して排版ロール軸支持手
段230の溝231底部に保持されている保持力は、給
排版アーム対201a,201bの回転方向における略
反時計回り方向を向いていて、排版ロール軸72が、摩
擦軸受73を介して保持アーム232の押圧部232a
により溝231底部であって上記保持力の方向に確実に
押し付けられている。それ故に、保持アーム174のば
ね175の付勢力により突起部174a、係合壁面17
4b及び溝173の上記折れ曲がり部間に摩擦軸受73
を介して排版ロール軸72を押さえ保持している押さえ
保持力は、スイングアーム対171a,171bが矢印
U方向に揺動・上昇することで上記保持力よりも弱くな
り、上記押さえ保持力が上記保持力に負けて、保持アー
ム174が軸174sを中心としてばね175の付勢力
に抗して矢印Aa方向に回動され、摩擦軸受73を介し
て排版ロール軸72が溝173の上記折れ曲がり部と突
起部174aとの間から離脱することになる。
【0262】こうして、スイングユニット170が矢印
U方向にさらに揺動・上昇し非保持位置を占めて、スイ
ングユニット170から給排版ユニット200への排版
ロール軸72の受渡しが完了する。そして、印刷ドラム
5の外周面上へのマスタ1の所定長さの巻装、すなわち
初期巻き付け工程が完了する。
【0263】図107乃至図123に、終了巻き取り工
程を示す。先ず、図示しないマスタ巻取キーを押下する
と、図104に示す状態から図107に示すように、ス
イングユニット駆動機構180が作動することにより、
スイングユニット170のスイングアーム対171a,
171bが図中矢印D方向に揺動・下降して保持位置を
占める。この保持位置において、スイングアーム対17
1a,171bの受渡し手段172と排版ロール軸支持
手段230との係合動作により、排版ロール軸支持手段
230に摩擦軸受73を介して支持されていた排版ロー
ル軸72が、受渡し手段172における溝173と保持
アーム174の突起部174aとの間でも並行して保持
される。この動作の詳細は、図108乃至図110に詳
しく示すように、先ず、スイングアーム対171a,1
71bが排版ロール軸支持手段230に摩擦軸受73を
介して支持されている排版ロール軸72に近づくことに
より、保持アーム174の突起部174aが摩擦軸受7
3を介して排版ロール軸72に当たり、保持アーム17
4が軸174sを中心としてばね175(図60に示
す)の付勢力に抗して図中矢印Aa方向に回動され、溝
173の開口部及び突起部174aが摩擦軸受73を介
して排版ロール軸72を通過した直後に、摩擦軸受73
を介して排版ロール軸72が、ばね175の付勢力によ
り、溝173の上記折れ曲がり部と突起部174aを乗
り越えた係合壁面174bとの間に保持される。
【0264】次いで、実施例3の動作と同様にして、排
版ロール軸72の時計回り方向の回転により、印刷ドラ
ム5の外周面から使用済マスタ1bが巻き取られなが
ら、印刷ドラム5だけが矢印B方向に回転され、図10
7に示す状態になる。図107において、使用済マスタ
1bで略満杯状態になった使用済排版ロール71’及び
カセット150を擁した給排版ユニット200は、上記
印刷装置本体側に対して、給排版ユニット停止位置を占
めて停止・保持されていて、印刷ドラム5だけが回転自
在なフリー状態となっている。
【0265】次いで、図111乃至図112に詳しく示
すように、カセット150を擁した給排版ユニット20
0と印刷ドラム5とが一体的に結合され、給排版ユニッ
ト200に伝達された上記回転力によって矢印B方向に
回転され始めると同時に、排版ロール71の排版ロール
軸72を擁したスイングユニット170はそのまま上記
印刷装置本体側に保持された状態において、係合ピン1
78が保持アーム232の係合部232bに係合・圧接
することにより、保持アーム232が軸232sを中心
として図中矢印Bb方向に回動され押し上げられていく
ことで、摩擦軸受73を介して排版ロール軸72と押圧
部232aとの押圧状態が解除されて、排版ロール軸支
持手段230による摩擦軸受73を介しての排版ロール
軸72の支持状態が解除される。上記動作と同時に、保
持アーム232が、摩擦軸受73を介して排版ロール軸
72を解除するまでの間、給排版ユニット200と印刷
ドラム5とは一体となって矢印B方向に少しずつ回転さ
れているため、摩擦軸受73を介して排版ロール軸72
が、保持アーム174の係合壁面174bに当たり、ス
イングユニット170の溝173に沿って軸174sを
中心として矢印Aa方向に保持アーム174を回動させ
る。そして、保持アーム232による摩擦軸受73を介
しての排版ロール軸72の支持・拘束状態が解除される
と、保持アーム174は、ばね175(図60のみに示
す)の付勢力により元の状態に戻ろうとし、摩擦軸受7
3を介して排版ロール軸72は、スイングユニット17
0の上記所定位置に保持され、給排版ユニット200の
排版ロール軸支持手段230から離脱する。また同時
に、排版ロール軸72がカセット150における受け溝
143側の排版ロール軸着脱手段146Aから取り外さ
れて、給排版ユニット200から離脱される。このよう
にして、給排版ユニット200からスイングユニット1
70への排版ロール軸72の受渡しが完了する。
【0266】そして、図113乃至図114に示すよう
に、保持位置を占めているスイングユニット170側に
回転自在に保持されている排版ロール軸72が、実施例
3と同様に、時計回り方向に回転されることにより、排
版ロール軸72の周囲に使用済マスタ1bが順次巻き取
られていく。この動作と同時に、カセット150を擁し
た給排版ユニット200と印刷ドラム5とが一体となっ
て矢印B方向に回転されると共に、圧胴120は上記回
転動作に同期して矢印A方向に回転する。
【0267】次いで、図115乃至図116に詳しく示
すように、カセット150を擁した給排版ユニット20
0が、スイングユニット170側に回転自在に保持され
ている排版ロール軸72に近づくと、保持アーム222
の突起部222aが摩擦軸受73を介して排版ロール軸
72に押され、保持アーム222が軸222sを中心と
して矢印Bb方向に回動されることにより、摩擦軸受7
3を介して排版ロール軸72が溝221内に嵌入してい
く。そして、図117及び図118に詳しく示すよう
に、カセット150の受け溝142側の排版ロール軸着
脱手段146に排版ロール軸72が装着されると共に、
ばね223の付勢力により、摩擦軸受73を介して排版
ロール軸72が、保持アーム222の突起部222aと
溝221の底部との間の所定位置に支持される。
【0268】 次いで、スイングユニット駆動機構18
0が作動し、上記したと同様に、スイングユニット17
0のスイングアーム対171a,171bが図中矢印U
方向に揺動上昇して非保持位置を占めるように動作し始
める。この保持位置から非保持位置に至る動作の前に、
スイングアーム対171a,171bの受渡し手段17
2と排版ロール軸支持手段220との係合動作により、
受渡し手段172の溝173と保持アーム174の突起
部174aとの間に保持されていた排版ロール軸72が
放され、排版ロール軸72が排版ロール軸支持手段22
0に受け渡され支持される。この受渡し動作の詳細は、
図120に詳しく示すように、スイングユニット170
のスイングアーム対171a,171bが図中矢印U方
向に揺動上昇し始めると、保持アーム174の突起部1
74aが摩擦軸受73を介して排版ロール軸72に押さ
れ、保持アーム174が軸174sを中心として矢印A
a方向に回動されることにより、摩擦軸受73を介して
排版ロール軸72が、スイングアーム対171a,17
1bの上記所定位置から離脱し、スイングユニット17
0から給排版ユニット200への排版ロール軸72の受
渡しが完了する。このとき、摩擦軸受73を介して排版
ロール軸72に加わる力のベクトルVFは、スイングア
ーム対171a,171bが揺動・上昇する時計回り方
向に向いていて、このとき排版ロール軸72が摩擦軸受
73を介して溝221の下部部分で確実に押さえられて
いると共に、給排版アーム対201a,201bの回転
方向に動かない程度に保持アーム222で押さえ付けら
れている。それ故に、保持アーム174のばね175の
付勢力により突起部174a、係合壁面174b及び溝
173の上記折れ曲がり部間に摩擦軸受73を介して排
版ロール軸72を押さえ保持している押さえ保持力は、
スイングアーム対171a,171bが矢印U方向に揺
動・上昇することで上記力のベクトルVFよりも弱くな
り、上記押さえ保持力が上記力のベクトルVFに負け
て、保持アーム174が軸174sを中心としてばね1
75の付勢力に抗して矢印Aa方向に回動され、摩擦軸
受73を介して排版ロール軸72が溝173の上記折れ
曲がり部と突起部174aとの間から離脱することにな
る。
【0269】次いで、図119に示すように、印刷ドラ
ム5と給排版ユニット200とが終了巻取停止位置近傍
に停止されている状態、すなわちマスタ着脱位置を占め
ている状態において、使用済カセット150’を矢印B
S方向にスライド回転させて、図121に示す状態にす
る。次いで、図121に示す状態になったドラムユニッ
ト205を上記印刷装置本体側から取り外し、マスタ1
の略全量が使用された使用済給版ロール2’(給版ロー
ル軸3)の給版ロール軸支持手段28からの取り外しが
摩擦軸受4を介して、使用済排版ロール71’の排版ロ
ール軸72の排版ロール軸支持手段220からの取り外
しが摩擦軸受73を介してそれぞれ行われる。すなわ
ち、使用済給版ロール2’(給版ロール軸3)の給版ロ
ール軸支持手段28からの取り外しは実施例2の変形例
と同様に、使用済排版ロール71’の排版ロール軸72
の排版ロール軸支持手段220からの取り外しは、使用
済カセット150’の両外側壁を持って、図において左
側に押し付けながら上方へ引き上げることで、保持アー
ム222の突起部222aが軸222sを中心としてば
ね223の付勢力に抗して反時計回り方向に回動し、保
持アーム222の突起部222aと摩擦軸受73の外周
面との押圧・固定状態が解除されることで行われること
により、使用済カセット150’の取り外しが完了する
(図122及び図123参照)。
【0270】 なお、実施例4では、ドラムユニット2
05を上記印刷装置本体側から取り出してカセット15
0や使用済カセット150’を着脱したが、ドラムユニ
ット205が上記印刷装置本体の中にあって上記印刷装
置本体側に装着されたままの状態で、カセット150や
使用済カセット150’を着脱してもよいことは言うま
でもない。また図119に示したように上記印刷装置本
体の中にあって使用済カセット150’をスライドして
取り出すことに限らず、ドラムユニット205を上記印
刷装置本体側から取り出した後で、使用済カセット15
0’をスライドして取り出してもよい。
【0271】(実施例4の変形例) 図124乃至図129に、本発明に係る実施例4の変形
例を示す の変形例は、実施例4の構成及び動作に
対して、給排版ユニット200に代えて、給排版ユニッ
ト200から第1の排版ロール軸支持手段220廻りの
構成を除去した給排版ユニット200’を有すること、
スイングユニット170に代えて、保持位置をのみ占め
るように構成されたスイングユニット170’を有する
こと、及び給排版ユニット200にカセット150をセ
ットしてからスイングユニット170が摩擦軸受73を
介して排版ロール軸72と係合し排版ロール軸72を受
渡されるようにした実施例4の動作に対して、カセット
150を、直接、保持位置を占めたスイングユニット1
70’とマスタ着脱位置を占めた給排版ユニット20
0’とに着脱させるようにしたことが主に相違する。
【0272】上記変形例の動作を簡単に説明する。上記
変形例の図124乃至図126に示す動作状態は、実施
例4における図90乃至図95までの初期巻き付け工程
の動作を、保持位置を占めたスイングユニット170’
とマスタ着脱位置を占めた給排版ユニット200’とに
カセット150を直接セットするように変えたものであ
り、図96乃至図106までの動作は実施例4のものと
同様である。また、上記変形例の図127乃至図129
に示す動作状態は、実施例4における図117乃至図1
23までの終了巻き取り工程の動作を、保持位置を占め
たスイングユニット170’とマスタ着脱位置を占めた
給排版ユニット200’とから使用済カセット150’
を直接取り外すように変えたものである。
【0273】なお、上記変形例では、スイングユニット
170’は、例えば脱着機構115と類似の構造により
回転中心軸6を介してドラムユニット205側に設けら
れていると共に、給排版ユニット200’及び印刷ドラ
ム5の回動動作、サーマルヘッド接離機構12、プラテ
ンローラ駆動機構18並びに排版ロール駆動機構83等
に対して干渉等の不具合を生じないように配設されるよ
うに設計すべきことは言うまでもない。またこの場合、
上記変形例の図124乃至図129に示すように、上記
印刷装置本体の中でカセット150や使用済カセット1
50’を着脱することに限らず、例えば、ドラムユニッ
ト205側に回転中心軸6を介してスイングユニット1
70’を設けると共に、上記のように構成したドラムユ
ニットを上記印刷装置本体側から引き出してカセット1
50を着脱してもよい。
【0274】 なお、実施例4及び実施例4の上記変形
例に用いたカセット150に代えて、図97、図11
9、図126及び図128で示すカセット150のスラ
イド動作を除去することで、カセット140を、実施例
4及び実施例4の上記変形例に準用することができるこ
とは言うまでもない。
【0275】実施例4の上記変形例によれば、実施例4
に対して、給排版ユニット及びスイングユニット装置の
構成を簡素化することができる利点がある。
【0276】したがって、実施例4及び実施例4の変形
例によっても、上記した実施例3の利点に加え、初期巻
き付け工程から終了巻き取り工程に至る一連のマスタの
着脱動作を自動的に行うことができると共に、マスタの
セッティングを容易に行うことができる。また、カセッ
ト150により使用済排版ロール71’及び排版ロール
軸72がガードされているので、上記インキが付着した
排版ロール軸72や使用済排版ロール71’等に直接手
を触れて上記インキで手を汚すこともない。また、実施
例4及び実施例4の変形例によれば、上述したようなス
ライド機能を有するカセット150を用いるので、実施
例2のカセット140に対して、カセットを小型化する
ことができる利点がある。
【0277】 図130に、給版ロール軸支持手段28
あるいは排版ロール軸支持手段75の変形例を示す。
同図において、符号160は、給版ロール軸支持手段2
8の変形例としての給版ロール軸支持手段を示す。給版
ロール軸支持手段160は、給版ロール軸支持手段28
に対して、軸固定レバー30及び軸解除レバー32に代
えて、1つの軸固定レバー161を有することが主に相
違する。給版ロール軸支持手段160は、溝29、軸固
定レバー161、枢軸ピン162、引張りコイルばね1
64及びピン165で主に構成される。
【0278】給版ロール軸支持手段160は、摩擦軸受
4を介して給版ロール軸3を着脱する溝29と、その一
端としての下部片161bの固定壁面161dを溝29
の内部に進入させた軸受受入位置(図中仮想線で示す)
と摩擦軸受4を溝29の奥に通過させる軸受通過位置と
摩擦軸受4を溝29の奥の溝底部29bとの間で圧接し
固定する軸受固定位置(図中実線で示す)とに選択的に
揺動自在な軸受固定手段としての軸固定レバー161
と、この軸固定レバー161を揺動自在に支持する軸と
しての枢軸ピン162と、溝29に嵌入された摩擦軸受
4に対して軸固定レバー161を圧接する向きに付勢す
る軸受付勢手段としての引張りコイルばね164と、軸
固定レバー161が軸受固定位置を占めたときに軸固定
レバー161の一端側に形成された係合壁面161eに
係合して保持するためのピン165とから主に構成され
る。
【0279】軸固定レバー161は、溝29の一側壁近
傍における給版アーム対27a,27bの外側に設けら
れている。軸固定レバー161は、略板状をなし、か
つ、上部片161a、下部片161b及び突出片161
cで一体形成された正面視略アングル状をなしている。
上部片161aの開放端部は手動で操作するための操作
部となっている。上部片161aと下部片161bとの
各内壁面には摩擦軸受4の外周面を固定するための固定
壁面161dが、突出片161cには下部片161bの
固定壁面161dに対して平行に形成された長孔163
がそれぞれ形成されている。また下部片161bの固定
壁面161dは、摩擦軸受4が嵌入されたときに係合・
押圧される機能を有する。長孔163内には、給版アー
ム対27a,27bの外壁面の所定位置に植設された枢
軸ピン162が軸固定レバー161を滑動自在に支持す
るように嵌入されている。下部片161bの開放端に
は、ピン165と選択的に係合する半円状の係合壁面1
61eが、この係合壁面161eの近傍にはピン165
と選択的に摺接する丸みが形成された摺接壁面161f
がそれぞれ形成されている。一方、溝29の下部におけ
る給版アーム対27a,27bの外壁面の所定位置に
は、係合壁面161eと選択的に係合すると共に枢軸1
62と協働して軸固定レバー161を上記軸受固定位置
に保持するためのピン165が植設されている。給版ア
ーム対27a,27bの外壁面に植設されたピン164
pと下部片161bの開放端近傍との間には、枢軸ピン
162を回動支点として軸固定レバー161を常に時計
回り方向に回動させる向きに付勢する引張りコイルばね
164が設けられている。
【0280】給版ロール軸支持手段160の構成要素、
すなわち溝29、軸固定レバー161、枢軸ピン162
及びピン165等は、軸固定レバー161をして、上記
軸受受入位置と上記軸受固定位置とに変位可能とするよ
うな特有の配置及び形状で構成されている。
【0281】次に、給版ロール軸支持手段160による
摩擦軸受4を介しての給版ロール軸3の着脱動作を簡単
に述べる。まず、摩擦軸受4を介して給版ロール軸3を
給版ロール軸支持手段160にセットするときには、軸
固定レバー161が、軸受受入位置を占めていて、下部
片161bが溝29の空間内を横切って溝29の底部上
方に保持されている。摩擦軸受4を介して給版ロール軸
3を溝29内に嵌入させると、摩擦軸受4の外周面下部
が下部片161bの固定壁面161dを押圧し、軸固定
レバー161が、ばね164の付勢力に抗して枢軸ピン
162を回動中心として図中矢印B方向に回動され、摩
擦軸受4の外周面下部が溝29の溝底部29bに位置す
る上記所定位置に達すると、下部片161bの摺接壁面
161fがピン165に摺接案内されつつ、下部片16
1bの係合壁面161eがピン165に係合し、これに
より軸固定レバー161が軸受固定位置を占め、摩擦軸
受4がばね164の付勢力により上部片161a及び下
部片161bの両固定壁面161dに挾持・固定され
る。
【0282】 摩擦軸受4を介して給版ロール軸3を給
版ロール軸支持手段160から取り外すときには、上部
片161aの上記操作部を持って長孔163の長手方向
である図中矢印Y方向(解除方向)に引き上げると、枢
軸ピン162に案内されて長孔163がスライドすると
共に、ピン165に対する係合壁面161eの係合状態
が解除され、摩擦軸受4を介して給版ロール軸3が、ば
ね164の付勢力により溝29の溝底部29b上方に押
し上げられて、軸固定レバー161が仮想線で示す軸受
受入位置に復帰する。次いで、上述したように、仮受け
治具を用いて、あるいはカセット140やカセット15
0を用いて、摩擦軸受4を介して給版ロール軸3を給版
ロール軸支持手段160から取り外す。
【0283】排版ロール軸支持手段167の構成は、上
記した給版ロール軸支持手段160の構成要素の溝29
に代えて溝76を有することが主に相違し、他の構成要
素の配置等の微小な差異は給版ロール軸支持手段160
の配置から容易に想定可能なため、その相違する構成要
素の符号に括弧を付して記載するに止める。
【0284】なお、軸固定レバー30、軸解除レバー3
2、保持アーム174,222,232は、例えばアル
マイト仕上をしたアルミニウム等の軽合金やガラス繊維
入り強化樹脂等でできている。
【0285】上述したように、ロールセット89やカセ
ット140,150の構成要素でもある給版ロール軸3
若しくは排版ロール軸72には、摩擦軸受4若しくは7
3を予め組み込んであるので、給版ロール軸支持手段2
8,160若しくは排版ロール軸支持手段75,167
の軸固定レバー30若しくは161で、ばね31若しく
は164の所定範囲の付勢力を介して、摩擦軸受4若し
くは73により所定の摩擦力を付与された給版ロール軸
3若しくは排版ロール軸72の回転動作に影響を与える
こと無く、給版ロール軸3若しくは排版ロール軸72を
回転自在かつ確実に、信頼性高く支持することができ
る。
【0286】給版ロール軸支持手段28,160及び排
版ロール軸支持手段75,167によれば、給版ロール
軸や排版ロール軸の着脱を容易に行え、かつ、給版ロー
ル軸や排版ロール軸に対して常に均一な摩擦力を与える
ことができるという利点がある。
【0287】給版ロール軸支持手段160若しくは排版
ロール軸支持手段167によれば、給版ロール軸支持手
段28若しくは排版ロール軸支持手段75に対して、若
干その操作に正確さが要求されるものの、その機能を同
一とした場合軸解除レバー32が不要であり、部品点数
を減らすことができる利点がある。
【0288】なお、摩擦軸受4を介して給版ロール軸3
を、若しくは摩擦軸受73を介して排版ロール軸72を
それぞれ給版ロール軸支持手段28,160若しくは排
版ロール軸支持手段75,167から取り外す場合、軸
固定レバー30若しくは161の操作部を手動で操作さ
せるとしたが、これに限らず、例えば、上記手動操作の
機能を有するソレノイド等からなる解除アクチュエータ
を上記印刷装置本体側に設けて自動化を図るように構成
してもよい。
【0289】なお、実施例1乃至4及び上記各変形例等
において、給版ロール軸3若しくは排版ロール軸72に
は、摩擦軸受4若しくは73を予め組み込んだものを用
いたが、これに限らず、給版アーム対27a、27b若
しくは排版アーム対70a,70bの溝29若しくは7
6の近傍に、例えば特開平6−270524号公報の図
9に記載されたブレーキユニット55あるいは特開平7
−52513号公報の図1等に記載されたブレーキユニ
ット26と同様の摩擦力付与手段を設けて、給版ロール
軸3若しくは排版ロール軸72を、直接、給版ロール軸
支持手段28,160若しくは排版ロール軸支持手段7
5,167で回転自在に支持するようにしてもよい。こ
の場合、給版ロール軸支持手段28,160若しくは排
版ロール軸支持手段75,167における軸固定レバー
30若しくは161の給版ロール軸3若しくは排版ロー
ル軸72の圧接部に軸受機能を有する部材を配設した
り、軸固定レバー30若しくは161の摩擦力とばね3
1若しくは164の付勢力との協働作用で所定範囲の摩
擦力を持たせるようにしてもよい。
【0290】なお、カセット140,150の給版ロー
ル軸保持手段147,157、排版ロール軸着脱手段1
46,146Aに対する給版ロール軸3若しくは排版ロ
ール軸72の着脱方式は上述した方式に限らず、例えば
給版ロール軸3若しくは排版ロール軸72に摩擦軸受4
若しくは73を予め組み込んだものを着脱可能なように
構成してもよい。
【0291】また、摩擦軸受4若しくは73を予め組み
込んだものとブレーキユニットとによるものを給版ロー
ル軸3及び/又は排版ロール軸72との組合せにより、
利用したものであってもよい。
【0292】以上述べたように、実施例1乃至4及び上
記各変形例によれば、従来の孔版印刷装置のようなマス
タを切断するカッターを不要としていることにより、た
とえ使用するマスタが非常に薄い実質的に熱可塑性樹脂
フィルムのみから成るものであっても、搬送上のトラブ
ルが発生しない。
【0293】また実施例1乃至4及び上記各変形例によ
れば、上記印刷装置本体側にプラテンローラ17に対し
て接離自在な製版手段としてのサーマルヘッド11を設
けたので、重くて大きいサーマルヘッド11を印刷ドラ
ム5と一体にして回転させる必要がない。また、サーマ
ルヘッド11への電気的信号供給においても、特公平5
−70595号公報に記載された装置に用いられる回転
式カップリングコネクタのような高価で信頼性の低いも
のを使用する必要がない。
【0294】また実施例1乃至4及び上記各変形例によ
れば、プラテンローラ17を回転駆動するプラテンロー
ラ駆動機構18及び排版ロール71の排版ロール軸72
を回転駆動する排版ロール駆動機構83を上記印刷装置
本体側に有するので、印刷ドラム5と一体にして印刷中
に回転する必要がなく、その慣性を小さくすることがで
きる。
【0295】また実施例1乃至2及び上記変形例によれ
ば、給版ユニット26及び排版ユニット69は、マスタ
1を印刷ドラム5の外周面に巻き付けない状態で互いに
隣接して印刷ドラム5に対して位置決めする給版ユニッ
ト停止機構60、接合アーム組50、排版ユニット停止
機構99、接合アーム組90及び第1乃至第3接合板9
8,58,59等を有しているので、給版ロール2の給
版ロール軸3及び排版ロール71の排版ロール軸72を
ロールセット89,89A若しくはカセット140,1
50を用いてセットで交換することができる。また、製
版・給版及び排版及び印刷の各工程等において、マスタ
1のジャムやしわが発生した場合、あるいはマスタ1、
製版済マスタ1a、使用済マスタ1b等がジャムして再
セットするような場合にも、実施例2乃至4で述べたカ
セット140,150又はカセットフレーム141,1
51を使用して、初期巻き付け及び終了巻き取り工程に
準じてマスタ着脱を行ってもよい。
【0296】 なお、カセット140,150は、上記
実施例1、3及び上記実施例4の変形例の各孔版式製版
印刷装置に適用されることに限らず、例えば特公平5−
70595、特開平6−270524、特開平6−32
8831あるいは特開平7−52513号公報等に記載
されている孔版式製版印刷装置等に準用することができ
ることは言うまでもない。
【0297】なお、孔版式製版印刷装置130,168
の印圧加圧手段して圧胴120を用いたが、これに限ら
ず、例えば特開平5−229241号公報記載のプレス
ローラ等であってもよいことは言うまでもない。
【0298】なお、給版ユニット26あるいは給排版ユ
ニット200と圧胴120との回転の同期をとる手段
は、上記同期歯車に限らず、ベルト等の回転力伝達手段
であってもよい。
【0299】なお、図6に示した排版ロール駆動機構8
3は、これに限らず、その構成は複雑となるが、同図に
示したようなプラテンローラ駆動機構18を準用したも
のであってもよい。
【0300】なお、インキ供給手段は、孔版式製版印刷
装置130,168のものに限らず、例えば、特開平5
−69649号公報に記載されているようなスキージブ
レード41を具備したものや、あるいは特開昭62−4
2873号公報に記載されているような周知の手段であ
ってもよい。
【0301】なお、摩擦軸受4及び73のすべり抵抗部
材は、上記のものに限らず、軸受内面にスプリングクラ
ッチあるいは板ばねを給版ロール軸3若しくは排版ロー
ル軸72に接触するように設けたもの等であってもよ
い。
【0302】なお、実施例1乃至2及び上記各変形例に
おいて、接合アーム組50、給版ユニット停止機構6
0、接合アーム組90、排版ユニット停止機構99及び
第1乃至第3接合板98,58,59等は、給版アーム
27a及び排版アーム70a側のみに設けたが、これに
限らず、これに付加してさらに給版アーム27b及び排
版アーム70b側に同様に設けてもよい。同様に、実施
例3乃至4及び上記各変形例において、ドラム停止機構
210、接合アーム組350、ドラム接合板209及び
第2乃至第3接合板358,359等は、給排版アーム
201a側のみに設けたが、これに限らず、これに付加
してさらに給排版アーム201b側に同様に設けてもよ
い。
【0303】なお、接合アーム組50や接合アーム組9
0に配設される上記付勢手段は、上記圧縮コイルばねが
好ましいがこれに限らず、ゴム等の弾性部材あるいはア
ーム軸53に配設されたねじりコイルばね等であっても
よい。
【0304】なお、スライドロッド61,101,36
1の先端形状は、上記のように略球面状に形成されてい
ることに限らず、例えば特開平6−270524号公報
の図3に記載されたガイドピン112のようにテーパ面
状に形成されていてもよく、また係合相手の構成要素と
嵌入・嵌合する部位は、上記先端形状に近い丸棒状の本
体部分であってもよいことは言うまでもない。
【0305】なお、実施例3等のスイングユニット駆動
機構180は、これに限らず、サーマルヘッド接離機構
12やプラテンローラ駆動機構18あるいはクランク機
構等を準用したものであってもよい。
【0306】なお、上記実施例等ではマスタの厚さは
2.5μmであったが、2乃至10μmでも良好な状態
で使用できる。また上記実施例等においては、実質的に
熱可塑性樹脂フィルムのみから成るマスタを用いたが、
これに限らず、多孔質の支持体として和紙等を用いた従
来の孔版マスタ、あるいは多孔質の支持体を極めて薄く
した孔版マスタも使用できることは言うまでもない。
【0307】なお、カセット140,150のカセット
フレーム141,151、給版ロール軸3及び排版ロー
ル軸72の材質は、上記したようにポリフェニレンサル
ファイド(PPS)が望ましいが、これに限らず、例え
ばポリブチレンテレフタレート(PBT)、アクリルニ
トリルブタジエンスチレン(ABS)、アクリルニトリ
ルスチレン(AS)、ポリプロピレン(PP)、ポリエ
チレン(PE)等の合成樹脂であっても良好である。
【0308】また、給版ロール軸3及び排版ロール軸7
2の材質は、上記のものに限らず、所定の強度及び剛性
を有し、上記した以外の他の樹脂、鋼材、アルミニウム
合金等の軽金属あるいは紙芯等であってもよく、インキ
吸収性のものであればさらに好ましい。この場合におい
てそれらの材質に合わせて最も適正な摩擦軸受を選定す
ればよい。また、給版ロール軸3及び排版ロール軸72
の断面形状は、上記のように中実丸棒状のものに限ら
ず、パイプ状の芯管であってもよい。
【0309】なお、給版ロール軸保持手段は、実施例2
乃至3及び上記各変形例等における給版ロール軸保持手
段147,157のような受け溝149及び板ばね部1
48、若しくはスライド用受け溝152及び板ばね部1
48を備えたものに限らず、少なくとも給版ロール軸3
を回転自在に支持する機能構成を備えていればよい。す
なわち、上記各動作説明で詳述したように、マスタ1の
着脱は、カセット140,150に装着された給版ロー
ル軸3が給版ロール軸支持手段28に装着されたままの
状態で行われることが本発明における実施例の一つの特
徴でもある。それ故に、給版ロール軸保持手段は、排版
ロール軸着脱手段146が有している、排版ロール軸支
持手段75又は220,230若しくは受渡し手段17
2との間で排版ロール軸72を受渡すような機能構成が
不要であって、例えば給版ロール軸保持手段の支持構造
が給版ロール軸3を回転自在に支持する半割の支持孔構
造のようなものであってもよい。
【0310】なお、カセット140,150の給版ロー
ル軸保持手段147,157及び排版ロール軸着脱手段
146,146Aを構成する板ばね部148は、これに
限らず、カセットフレーム141,151の各溝14
2,143,149の内壁に小さな突起を一体的にある
いは別体的に設けて、給版ロール軸3や排版ロール軸7
2が上記各溝を通過する際のカセットフレーム141,
151の撓みを利用して上記板ばね部148と同様の機
能を有する構成のものであってもよく、また金属製の板
ばね等を上記所定の部位に別体的に設けたものであって
もよい。
【0311】なお、実施例2乃至3等では、使用済みの
給版ロール軸3及び排版ロール軸72と一緒に各使用済
カセット140’,150’を廃棄するとしたが、これ
に限らず、使用済みの各カセットフレーム、使用済みの
給版ロール軸3及び排版ロール軸72等をリサイクルし
てもよいことは言うまでもない。
【0312】なお、上記マスタ巻取キーの押下による終
了巻き取り工程の起動動作に代えて、特開平7−477
55号公報の図2及び図4に記載された構成を採用する
ことにより、すなわち本実施例においてはサーマルヘッ
ド接離機構12によるプラテンローラ17への接近動作
に連動し、かつ、プラテンローラ17によるマスタ1の
搬送に対応して給版ロール2の回転速度を検出する給版
ロール回転速度検出手段(共に図示しない、スリット円
板及びフォトインタラプタセンサからなる)で、給版ロ
ール2に巻き付けられたマスタ1の残量を検出すること
により、自動的に終了巻き取り工程を行うようにしても
よい。
【0313】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1乃至記載
の発明によれば、上記構成により、未使用のマスタを印
刷ドラムの外周面に巻き付ける初期巻き付け動作時、製
版・給版及び排版動作時、印刷動作時及び印刷ドラムの
外周面から使用済マスタを巻き取る終了巻き取り動作時
に、給版ロール軸支持手段への給版ロール軸及び排版ロ
ール軸支持手段への排版ロール軸のそれぞれの着脱動作
を除き、少なくとも以下の各動作が自動的に行われる。
【0314】初期巻き付け動作時には、第1の接合手段
が両ユニット被接合手段に係合していて給版ユニットと
排版ユニットとが一体的に結合されていると共に、第2
の接合手段が第2の被接合手段に係合していて印刷ドラ
ムと給版ユニットとが一体的に結合されていて、印刷ド
ラム、給版ユニット及び排版ユニットが初期巻付停止位
置近傍に停止されている。この状態において、先ず、未
使用のマスタの一端が給版ロール軸の周りに巻き付けら
れた給版ロールの給版ロール軸を給版ロール軸支持手段
を介して給版ユニットに、マスタの他端が排版ロール軸
の周りに巻き付けられ使用済マスタを印刷ドラムから巻
き取る排版ロールの排版ロール軸を排版ロール軸支持手
段を介して排版ユニットにそれぞれ装着する。次いで、
排版ユニット停止機構が動作することにより、上記本体
に対して排版ユニット及び印刷ドラムが初期巻付停止位
置に停止される。すなわち、排版ユニット停止駆動手段
が、排版ユニット停止手段を排版第1変位位置に変位さ
せるように駆動することにより、排版ユニット停止手段
が排版第1変位位置を占めるべく被排版ユニット停止手
段に係合し、排版ユニット及び印刷ドラムが初期巻付停
止位置に停止される。この動作と同時に、排版ユニット
停止手段が第1の接合手段に係合して印刷ドラムと排版
ユニットとが一体的に結合される。次いで、回転駆動機
構が動作し、回転力伝達手段及び被回転力伝達手段を介
して、回転駆動手段から直接的に給版ユニットに回転力
が伝達され始めると、接合解除手段の作用により第2の
接合手段と第2の被接合手段との係合が解除される。そ
して、給版ユニットが回転中心軸の周りに逆回転される
ことにより、未使用のマスタが、給版ロールから順次繰
り出されつつ印刷ドラムの外周面に所定の張力をもって
巻き付けられていく。初期巻き付け動作の終了直前時に
は、接合補助手段の作用により、第2の接合手段と第3
の被接合手段との係合が補助されつつ係合され、印刷ド
ラム、給版ユニット及び排版ユニットが給版ユニット停
止位置近傍(以下、「製排版位置」という)に停止され
る。
【0315】 製版・給版及び排版動作時には、給版ユ
ニット停止機構が動作することにより、給版ユニット
が、本体に対して給版ユニット停止位置に停止される。
すなわち、給版ユニット停止駆動手段が、給版ユニット
停止手段を給版変位位置に変位させるように駆動するこ
とにより、給版ユニット停止手段が給版変位位置を占め
るべく被給版ユニット停止手段に係合し、給版ユニット
が給版ユニット停止位置に停止される。この動作と同時
に、給版ユニット停止手段が第2の接合手段に係合する
ことにより、第2の接合手段と第3の被接合手段との係
合が解除されて、印刷ドラムと給版ユニットとの結合が
解除される。一方、排版ユニット停止機構が動作するこ
とにより、印刷ドラムと排版ユニットとの結合が解除さ
れる。すなわち、排版ユニット停止駆動手段が、排版ユ
ニット停止手段を排版離間位置に変位させるように駆動
することにより、排版ユニット停止手段が排版離間位置
を占めるべく両ユニット被接合手段に係合し、給版ユニ
ットと排版ユニットとが一体的に結合される。こうし
て、上記本体に対して、給版ユニットと排版ユニットと
が製排版位置に停止されると共に、印刷ドラムのみが回
転中心軸の周りに回転自在となる。この状態において、
製版手段がマスタを介してプラテンローラに接すること
により製版が行われつつ、排版ロール駆動機構が作動し
て排版ロール軸が回転されることにより、使用済マスタ
が排版ロールに巻き取られる。この際、排版ロール軸の
使用済マスタを巻き取る力が、摩擦力及びインキの付着
力で印刷ドラムの外周面に貼り付いているマスタに伝わ
ることにより、印刷ドラムは正回転側に連れ回りする。
【0316】印刷動作時には、給版ユニット停止機構が
動作することにより、給版ユニットの製排版位置におけ
る停止状態が解除される。すなわち、給版ユニット停止
駆動手段が、給版ユニット停止手段を給版離間位置に変
位させるように駆動することにより、給版ユニット停止
手段が給版離間位置を占めるべく給版変位位置から離間
し、第2の接合手段が第3の被接合手段に係合されて印
刷ドラムと給版ユニットとが一体的に結合される。この
状態においては、印刷ドラム、給版ユニット及び排版ユ
ニットが一体的に結合され製排版位置近傍に停止されて
いる。次いで、回転駆動機構が動作し、回転力伝達手段
及び被回転力伝達手段を介して、回転駆動手段から直接
的に給版ユニットに回転力が伝達されて、印刷ドラム、
給版ユニット及び排版ユニットが一体となって回転中心
軸の周りを正回転することにより、所定の印刷動作が行
われる。所定の印刷動作終了後、回転駆動機構により印
刷ドラム、給版ユニット及び排版ユニットが、製排版位
置でもある給版ユニット停止位置近傍に停止される。
【0317】終了巻き取り動作時の初期には、上述した
製版・給版及び排版動作時と同じ状態になる。すなわ
ち、給版ユニットが、給版ユニット停止位置に停止され
る。そして給版ユニット停止手段が第2の接合手段に係
合することにより、第2の接合手段と第3の被接合手段
との係合が解除されて、印刷ドラムと給版ユニットとの
結合が解除される。次いで、排版ユニット停止機構が動
作することにより、排版ユニットが終了巻取停止位置に
停止される。すなわち、排版ユニット停止駆動手段が、
排版ユニット停止手段を排版第2変位位置に変位させる
ように駆動することにより、排版ユニット停止手段が排
版離間位置から排版第2変位位置を占めて終了巻取停止
位置に排版ユニットを停止させる。これと同時に、同排
版ユニット停止手段が第1の接合手段に係合し、給版ユ
ニットと排版ユニットとの結合が解除されて、給版ユニ
ットが回転可能なフリーの状態となる。一方、この動作
と同時に、給版ユニット停止機構が動作することによ
り、給版ユニットの製排版位置における停止状態が解除
される。すなわち、給版ユニット停止駆動手段が、給版
ユニット停止手段を給版離間位置に変位させるように駆
動することにより、給版ユニット停止手段が給版離間位
置を占めるべく給版変位位置から離間し、第2の接合手
段が第2の被接合手段に係合されて印刷ドラムと給版ユ
ニットとが一体的に結合される。次いで、回転駆動機構
が動作し、回転力伝達手段及び被回転力伝達手段を介し
て、回転駆動手段から直接的に給版ユニットに回転力が
伝達されて、印刷ドラム及び給版ユニットが一体となっ
て回転中心軸の周りに正回転されることにより、使用済
マスタが排版ロール駆動機構の動作を介して排版ロール
軸に順次巻き取られていき、印刷ドラム及び給版ユニッ
トは、使用済マスタの全てが排版ロール軸に巻き取られ
た終了巻取停止位置近傍に停止されて、使用済みの給版
ロール及び排版ロールが、給版ロール軸支持手段及び排
版ロール軸支持手段を介して給版ユニット及び排版ユニ
ットからそれぞれ取り外される。
【0318】 請求項10乃至16及び19記載の発明
によれば、上記構成により、未使用のマスタを印刷ドラ
ムの外周面に巻き付ける初期巻き付け動作時、製版・給
版及び排版動作時、印刷動作時及び印刷ドラムの外周面
から使用済マスタを巻き取る終了巻き取り動作時に、給
版ロール軸支持手段への給版ロール軸及び排版ロール軸
支持手段への排版ロール軸のそれぞれの着脱動作を除
き、少なくとも以下の各動作が自動的に行われる。
【0319】初期巻き付け動作時には、ドラム停止駆動
手段によりドラム停止手段がドラム離間位置を占めてい
る共に、給排版用接合手段が第1の給排版用被接合手段
に係合していて印刷ドラムと給排版ユニットとが一体的
に結合されていて、印刷ドラムと給排版ユニットとがド
ラム停止位置近傍に停止されている。この状態におい
て、先ず、未使用のマスタの一端が給版ロール軸の周り
に巻き付けられた給版ロールの給版ロール軸を給版ロー
ル軸支持手段に、マスタの他端が排版ロール軸の周りに
巻き付けられ使用済マスタを印刷ドラムから巻き取る排
版ロールの排版ロール軸を第1の排版ロール軸支持手段
にそれぞれ装着する。次いで、ドラム停止機構が動作す
ることにより、印刷ドラムがドラム停止位置に停止され
る。すなわち、ドラム停止駆動手段が、ドラム停止手段
をドラム変位位置に変位させるように駆動することによ
り、ドラム停止手段がドラム変位位置を占めるべく被ド
ラム停止手段に係合し、印刷ドラムがドラム停止位置に
停止される。次いで、スイングユニット駆動機構が動作
して、スイングユニットが非保持位置から保持位置を占
め、第1の排版ロール軸支持手段に支持されている排版
ロール軸が、スイングユニットの排版ロール軸受渡し手
段の動作を介してスイングユニットに受渡され、スイン
グユニットに回転自在に保持される。次いで、回転駆動
機構が動作し、回転力伝達手段及び被回転力伝達手段を
介して、回転駆動手段から直接的に給排版ユニットに回
転力が伝達され始めると、給排版用接合解除手段の作用
により給排版用接合手段と第1の給排版用被接合手段と
の係合が解除される。そして、給版ユニットが回転中心
軸の周りに逆回転されることにより、未使用のマスタ
が、給版ロールから順次繰り出されつつ印刷ドラムの外
周面に所定の張力をもって巻き付けられていく。初期巻
き付け動作の終了直前時には、給排版用接合補助手段の
作用により、給排版用接合手段と第2の給排版用被接合
手段との係合が補助されつつ係合され、印刷ドラム及び
給排版ユニットが定位置近傍に停止される。そして、ス
イングユニットに保持されている排版ロール軸が、スイ
ングユニットの排版ロール軸受渡し手段の動作を介し
て、第2の排版ロール軸支持手段に受渡され、第2の排
版ロール軸支持手段に回転自在に支持される。
【0320】 製版・給版及び排版動作時には、給排版
ユニット停止機構が動作することにより、給排版ユニッ
トが、定位置に停止される。すなわち、給排版ユニット
停止駆動手段が、給排版ユニット停止手段を給排版変位
位置に変位させるように駆動することにより、給排版ユ
ニット停止手段が給排版変位位置を占めて給排版ユニッ
トが給排版ユニット停止位置に停止される。この動作と
同時に、給排版ユニット停止手段が給排版用接合手段に
係合することにより、給排版用接合手段と第2の給排版
用被接合手段との係合が解除されて、印刷ドラムと給排
版ユニットとの結合が解除される。こうして、給排版ユ
ニットが給排版停止位置に停止されると共に、印刷ドラ
ムのみが回転中心軸の周りに回転自在となる。この状態
において、製版手段がマスタを介してプラテンローラに
接することにより製版が行われつつ、排版ロール駆動機
構が作動して排版ロール軸が回転されることにより、使
用済マスタが排版ロールに巻き取られる。この際、排版
ロール軸の使用済マスタを巻き取る力が、摩擦力及びイ
ンキの付着力で印刷ドラムの外周面に貼り付いているマ
スタに伝わることにより、印刷ドラムは正回転側に連れ
回りする。
【0321】印刷動作時には、給排版ユニット停止機構
が動作することにより、給排版ユニットの定位置におけ
る停止状態が解除される。すなわち、給排版ユニット停
止駆動手段が、給排版ユニット停止手段を給排版離間位
置に変位させるように駆動することにより、給排版ユニ
ット停止手段が給排版離間位置を占めるべく給排版変位
位置から離間し、給排版用接合手段と第2の給排版用被
接合手段とが係合されて印刷ドラムと給排版ユニットと
が一体的に結合される。この状態においては、印刷ドラ
ム及び給排版ユニットが一体的に結合され定位置近傍に
停止されている。次いで、回転駆動機構が動作し、回転
力伝達手段及び被回転力伝達手段を介して、回転駆動手
段から直接的に給排版ユニットに回転力が伝達されて、
印刷ドラム及び給排版ユニットが一体となって回転中心
軸の周りを正回転することにより、所定の印刷動作が行
われる。所定の印刷動作終了後、回転駆動機構により印
刷ドラム及び給排版ユニットが、定位置近傍に停止され
る。
【0322】終了巻き取り動作時の初期には、上述した
製版・給版及び排版動作時と同じ状態になる。すなわ
ち、給排版ユニット停止機構が動作して、給排版ユニッ
トが給排版ユニット停止位置に停止される。そして給排
版ユニット停止手段が給排版用接合手段に係合すること
により、給排版用接合手段と第2の給排版用被接合手段
との係合が解除されて、印刷ドラムと給排版ユニットと
の結合が解除される。次いで、スイングユニット駆動機
構が動作して、スイングユニットが非保持位置から保持
位置を占め、第2の排版ロール軸支持手段に支持されて
いる排版ロール軸が、スイングユニットの排版ロール軸
受渡し手段の動作を介してスイングユニットに受渡さ
れ、スイングユニットに回転自在に保持される。次い
で、給排版ユニット停止駆動手段が、給排版ユニット停
止手段を給排版離間位置に変位させるように駆動するこ
とにより、給排版ユニット停止手段が給排版離間位置を
占めて、給排版接合手段が第1の給排版被接合手段に係
合されて印刷ドラムと給排版ユニットとが一体的に結合
される。次いで、回転駆動機構が動作し、回転力伝達手
段及び被回転力伝達手段を介して、回転駆動手段から直
接的に給版ユニットに回転力が伝達されて、印刷ドラム
及び給排版ユニットが一体となって回転中心軸の周りに
正回転されることにより、使用済マスタが排版ロール駆
動機構の動作を介して排版ロール軸に順次巻き取られて
いき、印刷ドラム及び給排版ユニットは、使用済マスタ
の全てが排版ロール軸に巻き取られてドラム停止位置近
傍に停止される。次いで、スイングユニットに保持され
ている排版ロール軸が、第1の排版ロール軸支持手段に
より、再び回転自在に支持される。そして、スイングユ
ニット駆動機構が作動し、スイングユニットが保持位置
から非保持位置を占める。次いで、使用済みの給版ロー
ル及び使用済みの排版ロールが、給版ロール軸支持手段
及び第1の排版ロール軸支持手段を介して給排版ユニッ
トからそれぞれ取り外される。
【0323】 したがって、請求項1乃至10乃至
16及び19記載の発明によれば、上記各構成及び動作
・作用により、初期巻き付け工程から終了巻き取り工程
に至る一連のマスタの着脱動作を自動的に行うことがで
きると共に、マスタをセッティングするときや排版され
たマスタを捨てるとき、マスタのセッティングが容易に
行える。
【0324】 請求項及び20記載の発明によれば、
給版ロール軸を支持する給版ロール軸保持手段及び排版
ロール軸を着脱自在に支持する排版ロール軸着脱手段を
備えた1つのマスタ着脱用カセットを用いて、マスタの
着脱が行われる。
【0325】 請求項及び21記載の発明によれば、
マスタの着脱は、少なくとも、マスタ着脱用カセットに
装着された給版ロール軸が給版ロール軸支持手段に装着
されたままの状態で行われる。
【0326】 請求項記載の発明によれば、上記構成
により、マスタ着脱用カセットは、排版ロール軸が、円
弧上に沿って第1の受け溝と第2の受け溝とに選択的に
着脱されることにより、排版ユニットにセットされる。
【0327】 請求項22記載の発明によれば、上記構
成により、マスタ着脱用カセットは、排版ロール軸が、
円弧上に沿って第1の受け溝と第2の受け溝とに選択的
に着脱されることにより、給排版ユニットにセットされ
る。
【0328】
【0329】 したがって、請求項6,7,8,20,
21及び22記載の発明によれば、上記各構成及び動作
・作用により、上記効果に加えて、マスタ着脱の際や排
版された使用済マスタを廃棄する際に、ユーザ等の手を
汚してしまうことがなくなる。
【0330】 請求項記載の発明によれば、上記構成
により、マスタ着脱用カセットは、給版ロール軸が第1
の円弧に沿ってスライド用受け溝に、プラテンローラの
軸が第2の円弧に沿ってスライド用逃げ溝にそれぞれ選
択的にスライドして支持されることにより、給版ユニッ
トにセットされる。
【0331】 請求項23記載の発明によれば、上記構
成により、マスタ着脱用カセットは、給版ロール軸が第
1の円弧に沿ってスライド用受け溝に、プラテンローラ
の軸が第2の円弧に沿ってスライド用逃げ溝にそれぞれ
選択的にスライドして支持されることにより、給排版ユ
ニットにセットされる。
【0332】
【0333】 したがって、請求項9及び23記載の発
明によれば、上記各効果に加え、さらに、マスタ着脱用
カセットにスライド機能が付いているのでマスタ着脱用
カセットを小型化することができる。
【0334】 請求項17及び18記載の発明の動作・
作用は、上述した請求項10乃至16及び19記載の発
明の動作・作用に対して、排版ロール軸支持手段が、少
なくとも、初期巻き付けを終了するときに、回転中心軸
を中心とし排版ロール軸支持手段に支持された排版ロー
ル軸の中心を通る円弧に沿って切り欠かれた、排版ロー
ル軸を着脱するための溝を有し、かつ、スイングユニッ
トが排版ロール軸を回転自在に保持する保持位置に固定
されていて、その保持位置において、1つの排版ロール
軸支持手段とスイングユニットの排版ロール軸受渡し手
段との間で排版ロール軸が受渡されることのみが相違す
る。
【0335】 したがって、請求項17及び18記載の
発明によれば、上記構成及び動作・作用により、給排版
ユニット及びスイングユニットの各構成を簡素化するこ
とができる。
【0336】
【0337】
【0338】
【0339】
【0340】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1を適用した孔版式製版印刷装
置の要部構成を示す一部断面正面図である。
【図2】実施例1の要部構成を拡大して示す一部断面正
面図である。
【図3】図2における要部のIII−III断面図である。
【図4】図2における要部のIV−IV断面図である。
【図5】図1の要部の平面図である。
【図6】実施例1のプラテンローラ駆動機構及び排版ロ
ール駆動機構廻りの構成を示す要部の正面図である。
【図7】実施例1の給版ロール軸支持手段及び排版ロー
ル軸支持手段廻りの構成を示す一部断面正面図である。
【図8】実施例1の接合解除手段の構成及び動作を示す
要部の正断面図である。
【図9】実施例1の接合補助手段の構成及び動作を示す
要部の正断面図である。
【図10】実施例1のロールセットの外観・形状を示す
斜視図である。
【図11】図10の要部の特徴を示す拡大斜視図であ
る。
【図12】実施例1における給版ユニット停止機構及び
接合アーム組の動作を表す要部の一部断面側面図であ
る。
【図13】実施例1における給版ユニット停止機構及び
接合アーム組の動作を表す要部の一部断面側面図であ
る。
【図14】実施例1における排版ユニット停止機構及び
接合アーム組の動作を表す要部の一部断面側面図であ
る。
【図15】実施例1における排版ユニット停止機構及び
接合アーム組の動作を表す要部の一部断面側面図であ
る。
【図16】実施例1における排版ユニット停止機構及び
接合アーム組の動作を表す要部の一部断面側面図であ
る。
【図17】実施例1の初期巻き付け工程開始時における
ロールセットの取り付け動作を表す要部の一部断面正面
図である。
【図18】実施例1の初期巻き付け工程を示す要部の一
部断面正面図である。
【図19】実施例1の初期巻き付け工程を示す要部の一
部断面正面図である。
【図20】実施例1の初期巻き付け工程を示す要部の一
部断面正面図である。
【図21】実施例1の初期巻き付け工程を示す要部の一
部断面正面図である。
【図22】実施例1の製版・給版及び排版工程を示す要
部の一部断面正面図である。
【図23】実施例1の製版・給版及び排版工程を示す要
部の一部断面正面図である。
【図24】実施例1の製版・給版及び排版工程を示す要
部の一部断面正面図である。
【図25】実施例1の製版・給版及び排版工程を示す要
部の一部断面正面図である。
【図26】実施例1の印刷工程を示す要部の一部断面正
面図である。
【図27】実施例1の印刷工程を示す要部の一部断面正
面図である。
【図28】実施例1の印刷工程を示す要部の一部断面正
面図である。
【図29】実施例1の印刷工程を示す要部の一部断面正
面図である。
【図30】実施例1の終了巻き取り工程を示す要部の一
部断面正面図である。
【図31】実施例1の終了巻き取り工程を示す要部の一
部断面正面図である。
【図32】実施例1の終了巻き取り工程を示す要部の一
部断面正面図である。
【図33】実施例1の終了巻き取り工程を示す要部の一
部断面正面図である。
【図34】実施例1の終了巻き取り工程を示す要部の一
部断面正面図である。
【図35】実施例1の終了巻き取り工程終了後における
使用済ロールセットの取り出し動作を表す要部の一部断
面正面図である。
【図36】実施例2に用いるカセットの外観・形状を一
部破断して示す斜視図である。
【図37】カセットの給版ロール軸保持手段及び排版ロ
ール軸着脱手段を示す要部の拡大一部断面正面図であ
る。
【図38】実施例2に用いるカセットの構成、及び動作
を表す要部の一部断面正面図である。
【図39】実施例2の初期巻き付け工程開始時における
カセットの取り付け動作を表す要部の一部断面正面図で
ある。
【図40】実施例2の初期巻き付け工程を示す要部の一
部断面正面図である。
【図41】実施例2の初期巻き付け工程を示す要部の一
部断面正面図である。
【図42】実施例2の初期巻き付け工程を示す要部の一
部断面正面図である。
【図43】実施例2の終了巻き取り工程を示す要部の一
部断面正面図である。
【図44】実施例2の終了巻き取り工程を示す要部の一
部断面正面図である。
【図45】実施例2の終了巻き取り工程を示す要部の一
部断面正面図である。
【図46】実施例2の終了巻き取り工程を示す要部の一
部断面正面図である。
【図47】実施例2の終了巻き取り工程終了後における
使用済カセットの取り出し動作を表す要部の一部断面正
面図である。
【図48】実施例2の変形例に用いるカセットの外観・
形状を一部破断して示す斜視図である。
【図49】実施例2の変形例に用いるカセットの構成及
び動作を表す要部の一部断面正面図である。
【図50】実施例2の変形例の初期巻き付け工程開始時
におけるカセットの取り付け動作を表す要部の一部断面
正面図である。
【図51】実施例2の変形例の初期巻き付け工程を示す
要部の一部断面正面図である。
【図52】実施例2の変形例の初期巻き付け工程を示す
要部の一部断面正面図である。
【図53】実施例2の変形例の初期巻き付け工程を示す
要部の一部断面正面図である。
【図54】実施例2の変形例の初期巻き付け工程を示す
要部の一部断面正面図である。
【図55】実施例2の変形例の終了巻き取り工程を示す
要部の一部断面正面図である。
【図56】実施例2の変形例の終了巻き取り工程を示す
要部の一部断面正面図である。
【図57】実施例2の変形例の終了巻き取り工程を示す
要部の一部断面正面図である。
【図58】実施例2の変形例の終了巻き取り工程を示す
要部の一部断面正面図である。
【図59】実施例2の変形例の終了巻き取り工程終了後
における使用済カセットの取り出し動作を表す要部の一
部断面正面図である。
【図60】実施例3の要部構成を拡大して示す一部断面
正面図である。
【図61】図60における要部のS61−S61断面図
である。
【図62】図60における要部のS62−S62断面図
である。
【図63】図60の要部の平面図である。
【図64】実施例3における給排版ユニット停止機構及
び接合アーム組の動作状態を表す要部の一部断面側面図
である。
【図65】実施例3における給排版ユニット停止機構及
び接合アーム組の動作状態を表す要部の一部断面側面図
である。
【図66】実施例3におけるドラム停止機構及びドラム
接合板の動作状態を表す要部の一部断面側面図である。
【図67】実施例3におけるドラム停止機構及びドラム
接合板の動作状態を表す要部の一部断面側面図である。
【図68】実施例3の初期巻き付け工程開始時における
ロールセットの取り付け動作を表す要部の一部断面正面
図である。
【図69】実施例3の初期巻き付け工程を示す要部の一
部断面正面図である。
【図70】実施例3の初期巻き付け工程を示す要部の一
部断面正面図である。
【図71】実施例3の初期巻き付け工程を示す要部の一
部断面正面図である。
【図72】実施例3の初期巻き付け工程を示す要部の一
部断面正面図である。
【図73】実施例3の初期巻き付け工程を示す要部の一
部断面正面図である。
【図74】実施例3の初期巻き付け工程を示す要部の一
部断面正面図である。
【図75】実施例3の製版・給版及び排版工程を示す要
部の一部断面正面図である。
【図76】実施例3の製版・給版及び排版工程を示す要
部の一部断面正面図である。
【図77】実施例3の製版・給版及び排版工程を示す要
部の一部断面正面図である。
【図78】実施例3の製版・給版及び排版工程を示す要
部の一部断面正面図である。
【図79】実施例3の印刷工程を示す要部の一部断面正
面図である。
【図80】実施例3の印刷工程を示す要部の一部断面正
面図である。
【図81】実施例3の印刷工程を示す要部の一部断面正
面図である。
【図82】実施例3の印刷工程を示す要部の一部断面正
面図である。
【図83】実施例3の終了巻き取り工程を示す要部の一
部断面正面図である。
【図84】実施例3の終了巻き取り工程を示す要部の一
部断面正面図である。
【図85】実施例3の終了巻き取り工程を示す要部の一
部断面正面図である。
【図86】実施例3の終了巻き取り工程を示す要部の一
部断面正面図である。
【図87】実施例3の終了巻き取り工程を示す要部の一
部断面正面図である。
【図88】実施例3の終了巻き取り工程終了後における
使用済ロールセットの取り出し動作を表す要部の一部断
面正面図である。
【図89】実施例3のロールセットの外観・形状を示す
斜視図である。
【図90】実施例4の初期巻き付け工程開始時における
カセットの取り付け動作を表す要部の一部断面正面図で
ある。
【図91】実施例4の初期巻き付け工程の要部を拡大し
て示す一部断面正面図である。
【図92】実施例4の初期巻き付け工程を示す要部の一
部断面正面図である。
【図93】実施例4の初期巻き付け工程を示す要部の一
部断面正面図である。
【図94】実施例4の初期巻き付け工程の要部を拡大し
て示す一部断面正面図である。
【図95】実施例4の初期巻き付け工程の要部を拡大し
て示す一部断面正面図である。
【図96】実施例4の初期巻き付け工程を示す要部の一
部断面正面図である。
【図97】実施例4の初期巻き付け工程の要部を拡大し
て示す一部断面正面図である。
【図98】実施例4の初期巻き付け工程の要部を拡大し
て示す一部断面正面図である。
【図99】実施例4の初期巻き付け工程を示す要部の一
部断面正面図である。
【図100】実施例4の初期巻き付け工程を示す要部の
一部断面正面図である。
【図101】実施例4の初期巻き付け工程の要部を拡大
して示す一部断面正面図である。
【図102】実施例4の初期巻き付け工程の要部を拡大
して示す一部断面正面図である。
【図103】実施例4の初期巻き付け工程の要部を拡大
して示す一部断面正面図である。
【図104】実施例4の初期巻き付け工程を示す要部の
一部断面正面図である。
【図105】実施例4の初期巻き付け工程の要部を拡大
して示す一部断面正面図である。
【図106】実施例4の初期巻き付け工程の要部を拡大
して示す一部断面正面図である。
【図107】実施例4の終了巻き取り工程を示す要部の
一部断面正面図である。
【図108】実施例4の終了巻き取り工程の要部を拡大
して示す一部断面正面図である。
【図109】実施例4の終了巻き取り工程の要部を拡大
して示す一部断面正面図である。
【図110】実施例4の終了巻き取り工程の要部を拡大
して示す一部断面正面図である。
【図111】実施例4の終了巻き取り工程の要部を拡大
して示す一部断面正面図である。
【図112】実施例4の終了巻き取り工程の要部を拡大
して示す一部断面正面図である。
【図113】実施例4の終了巻き取り工程を示す要部の
一部断面正面図である。
【図114】実施例4の終了巻き取り工程を示す要部の
一部断面正面図である。
【図115】実施例4の終了巻き取り工程の要部を拡大
して示す一部断面正面図である。
【図116】実施例4の終了巻き取り工程の要部を拡大
して示す一部断面正面図である。
【図117】実施例4の終了巻き取り工程を示す要部の
一部断面正面図である。
【図118】実施例4の終了巻き取り工程の要部を拡大
して示す一部断面正面図である。
【図119】実施例4の終了巻き取り工程を示す要部の
一部断面正面図である。
【図120】実施例4の終了巻き取り工程の要部を拡大
して示す一部断面正面図である。
【図121】実施例4の終了巻き取り工程終了後におけ
るドラムユニットの取り出し動作を表す一部断面正面図
である。
【図122】実施例4の終了巻き取り工程終了後におけ
る使用済カセットの取り出し動作を表す一部断面正面図
である。
【図123】実施例4の終了巻き取り工程終了後におけ
る使用済カセットの取り出し動作状態の要部を拡大して
示す一部断面正面図である。
【図124】実施例4の変形例の初期巻き付け工程開始
時におけるカセットの取り付け動作状態状態を示す要部
の一部断面正面図である。
【図125】実施例4の変形例の初期巻き付け工程を示
す要部の一部断面正面図である。
【図126】実施例4の変形例の初期巻き付け工程を示
す要部の一部断面正面図である。
【図127】実施例4の変形例の終了巻き取り工程を示
す要部の一部断面正面図である。
【図128】実施例4の変形例の終了巻き取り工程を示
す要部の一部断面正面図である。
【図129】実施例4の変形例の終了巻き取り工程終了
後における使用済カセットの取り出し動作を表す一部断
面正面図である。
【図130】給版ロール軸支持手段及び排版ロール軸支
持手段の変形例の要部構成を示す一部断面正面図であ
る。
【符号の説明】
1 マスタ 1a 製版済マスタ 1b 使用済マスタ 2 給版ロール 2U 未使用給版ロール 3 給版ロール軸 4 摩擦軸受 5 印刷ドラム 6 回転中心軸 10 インキ供給手段 11 製版手段としてのサーマルヘッド 12 サーマルヘッド接離機構 17 プラテンローラ 17s プラテンローラの軸 18 プラテンローラ駆動機構 26 給版ユニット 27a,27b 給版アーム対 28 給版ロール軸支持手段 34a 被給版ユニット停止手段としての停止用孔 37 被回転力伝達手段としての給版アーム歯車 41 両ユニット被接合手段としてのテーパ孔 42 両ユニット被接合手段としての係合孔 50 第2の接合手段としての接合アーム組 51 第2の接合手段を構成する接合アーム 52 第2の接合手段を構成する接合ピン 58a 第2の被接合手段としての係合孔 59b 第3の被接合手段としてのテーパ孔 60 給版ユニット停止機構 61 給版ユニット停止手段としてのスライドロッド 65 給版ユニット停止駆動手段 69 排版ユニット 70a,70b 排版アーム対 71 排版ロール 72 排版ロール軸 73 摩擦軸受 75 排版ロール軸支持手段 77a 被排版ユニット停止手段としての停止用開孔 83 排版ロール駆動機構 89,89A ロールセット 90 第1の接合手段としての接合アーム組 91 第1の接合手段を構成する接合アーム 92 第1の接合手段を構成する接合ピン 98a 第1の被接合手段としての停止用溝 99 排版ユニット停止機構 100 排版ユニット停止駆動手段 101 排版ユニット停止手段としてのスライ
ドロッド 110,410 回転駆動機構 120 圧胴 130,168 孔版式製版印刷装置 131,168F 本体フレーム 140,150 マスタ着脱用カセット 142 第1の受け溝 143 第2の受け溝 146 第1の排版ロール軸着脱手段 146A 第2の排版ロール軸着脱手段 147,157 給版ロール軸保持手段 152 スライド用受け溝 153 スライド用逃げ溝 170 スイングユニット 171a,171b スイングアーム対 172 排版ロール軸受渡し手段 173 排版ロール軸受渡し手段を構成す
る溝 174 排版ロール軸受渡し手段を構成す
る軸保持手段としての保持アーム 174a 突起部 174b 係合壁面 174s 排版ロール軸受渡し手段を構成す
る軸 175 排版ロール軸受渡し手段を構成す
る付勢手段としての引張りコイルばね 180 スイングユニット駆動機構 200 給排版ユニット 201a,201b 給排版アーム対 209a 被ドラム停止手段としてのテーパ
孔 210 ドラム停止機構 211 ドラム停止手段としてのスライド
ロッド 213 ドラム停止駆動手段 220 第1の排版ロール軸支持手段 221 第1の排版ロール軸支持手段を構
成する第1の溝 230 第2の排版ロール軸支持手段 231 第2の排版ロール軸支持手段を構
成する第2の溝 334a 被給排版ユニット停止手段として
の停止孔形成部の停止用孔 337 被回転力伝達手段としての給排版
アーム歯車 350 給排版用接合手段としての接合ア
ーム組 351 給排版用接合手段を構成する接合
アーム 352 給排版用接合手段を構成する接合
ピン 358a 第1の給排版用被接合手段として
の係合孔 359b 第2の給排版用被接合手段として
のテーパ孔 360 給排版ユニット停止機構 361 給排版ユニット停止手段としての
スライドロッド 365 給排版ユニット停止駆動手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−270524(JP,A) 特開 平7−186510(JP,A) 特開 平7−52513(JP,A) 特開 平6−247025(JP,A) 特開 平7−47755(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41L 13/04 B41L 13/14 B41L 13/16

Claims (23)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マスタが外周面に巻き付けられ回転中心軸
    の周りに回転する印刷ドラムと、 上記印刷ドラムの内周面にインキを供給するインキ供給
    手段と、 上記マスタの一端が給版ロール軸の周りに巻き付けられ
    該マスタを上記印刷ドラムに供給する給版ロールの上記
    給版ロール軸を着脱自在に支持する給版ロール軸支持手
    段と、 上記マスタを製版する製版手段と、 上記マスタの他端が排版ロール軸の周りに巻き付けられ
    使用済マスタを上記印刷ドラムから巻き取る排版ロール
    の上記排版ロール軸を着脱自在に支持する排版ロール軸
    支持手段と、 上記回転中心軸の周りに上記印刷ドラムに対して回動自
    在であり、上記給版ロール軸支持手段を有する給版ユニ
    ットと、 上記回転中心軸の周りに、上記印刷ドラム及び上記給版
    ユニットに対して回動自在であり、上記排版ロール軸支
    持手段を有する排版ユニットと、 記給版ユニットに回転力を伝達して上記回転中心軸の
    周りに上記給版ユニットを回転させる回転駆動機構とを
    具備する孔版式製版印刷装置において、 上記給版ユニットにおける上記給版ロール軸支持手段の
    近傍にあり、かつ、上記給版ロールから供給される上記
    マスタを周面の一部に巻き付けマスタ搬送方向に搬送す
    るプラテンローラと、上記排版ロール軸を選択的に回転
    させる排版ロール駆動機構とを有し、上記製版手段は、
    上記プラテンローラに対して接離自在に上記孔版式製版
    印刷装置の本体に設けられており、 未使用の上記マスタを上記外周面に巻き付ける初期巻き
    付け動作時に、上記本体に対して上記排版ユニット及び
    上記印刷ドラムを初期巻付停止位置に停止させ、かつ、
    上記使用済マスタを上記外周面から巻き取る終了巻き取
    り時に、上記本体に対して上記排版ユニットを終了巻取
    停止位置に停止させるための排版ユニット停止機構と、 製版・給版及び排版動作時及び上記終了巻き取り時の初
    期に、上記本体に対して上記給版ユニットを給版ユニッ
    ト停止位置に停止させるための給版ユニット停止機構と
    を有し、 上記初期巻き付け動作時に、上記排版ユニット停止機構
    により上記排版ユニット及び上記印刷ドラムが上記初期
    巻付停止位置に停止されて上記回転駆動機構により上記
    給版ユニットが回転され、上記製版・給版及び排版動作
    時及び上記終了巻き取り時の初期に、上記給版ユニット
    停止機構により上記給版ユニットが上記給版ユニット停
    止位置に停止されて上記排版ロール駆動機構により上記
    使用済マスタを介して上記印刷ドラムが連れ回りされ、
    上記終了巻き取り時の初期後に、上記排版ユニット停止
    機構により上記排版ユニットが上記終了巻取停止位置に
    停止されて上記回転駆動機構により上記給版ユニット及
    び上記印刷ドラムが一体的に回転され、少なくとも、上
    記初期巻き付け及び上記終了巻き取りの各動作を自動的
    に行う ことを特徴とする孔版式製版印刷装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の孔版式製版印刷装置におい
    て、上記排版ユニット停止機構は、 上記本体に配設された、上記排版ユニット及び上記印刷
    ドラムを上記初期巻付停止位置に停止させる排版第1変
    位位置と、上記終了巻取停止位置に上記排版ユニットを
    停止させる排版第2変位位置と、上記排版第1変位位置
    及び上記排版第2変位位置から離間した排版離間位置と
    に選択的に変位自在な排版ユニット停止手段と、 上記排版ユニット停止手段を、上記排版第1変位位置と
    上記排版第2変位位置と上記排版離間位置とに選択的に
    変位させる、上記本体に配設された排版ユニット停止駆
    動手段と、 上記排版ユニットに配設された、上記排版ユニット停止
    手段と選択的に係合する被排版ユニット停止手段とから
    なり、 上記給版ユニット停止機構は、 上記本体に配設された、上記給版ユニット停止位置に上
    記給版ユニットを停止させる給 版変位位置とこの給版変
    位位置から離間した給版離間位置とに選択的に変位自在
    な給版ユニット停止手段と、 上記給版ユニット停止手段を、上記給版変位位置と上記
    給版離間位置とに選択的に変位させる、上記本体に配設
    された給版ユニット停止駆動手段と、 上記給版ユニットに配設された、上記給版ユニット停止
    手段と選択的に係合する被給版ユニット停止手段とから
    なる ことを特徴とする孔版式製版印刷装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の孔版式製版印刷装置におい
    て、上記給版ユニットと上記排版ユニットとに選択的に係合
    して上記給版ユニットと上記排版ユニットとを一体的に
    結合し、かつ、上記排版ユニット停止手段により選択的
    に係合されて上記給版ユニットと上記排版ユニットとの
    結合を解除するための、若しくは上記排版ユニット停止
    手段により選択的に係合されて上記印刷ドラムと上記排
    版ユニットとを一体的に結合するための、上記排版ユニ
    ットに配設された第1の接合手段と、 上記印刷ドラムと選択的に係合して一体的に結合し、か
    つ、上記給版ユニット停止手段により選択的に係合され
    て上記印刷ドラムと上記給版ユニットとの結合を解除す
    るための、上記給版ユニットに配設された第2の接合手
    段と、 第1の接合手段により選択的に係合されて上記印刷ドラ
    ムと上記排版ユニットとを一体的に結合するための、上
    記印刷ドラムに配設された第1の被接合手段と、 第1の接合手段により選択的に係合されて上記給版ユニ
    ットと上記排版ユニットとを一体的に結合するための、
    上記給版ユニットに配設された両ユニット被接合手段
    と、 第2の接合手段により選択的に係合されて上記印刷ドラ
    ムと上記給版ユニットとを結合自在にするための、上記
    印刷ドラムに配設された第2の被接合手段と、 第2の接合手段により選択的に係合されて上記印刷ドラ
    ムと上記給版ユニットとを結合自在にするための、上記
    印刷ドラムに配設された第3の被接合手段と、 を有する ことを特徴とする孔版式製版印刷装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の孔版式製版印刷装置におい
    て、上記初期巻き付け動作時に、第2の接合手段と第2の被
    接合手段との係合を解除するための接合解除手段と、第
    2の接合手段と第3の被接合手段との係合を補助するた
    めの接合補助手段と、 を有することを特徴とする孔版式製版印刷装置。
  5. 【請求項5】請求項1,2,3又は4記載の孔版式製版
    印刷装置において、上記回転駆動機構は、上記本体に配設された、上記回転
    力を生じる回転駆動手段と、 上記回転駆動手段に配設された、上記給版ユニットに上
    記回転力を伝達する回転力伝達手段と、 上記給版ユニットに配設された、上記回転力伝達手段か
    らの上記回転力が伝達される被回転力伝達手段と、 を有することを特徴とする孔版式製版印刷装置。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5の何れか1つに記載の孔版
    式製版印刷装置において、上記給版ロール軸を支持する給版ロール軸保持手段及び
    上記排版ロール軸を着脱自在に支持する排版ロール軸着
    脱手段を備えた1つのマスタ着脱用カセットを用いて、
    上記マスタの着脱を行う ことを特徴とする孔版式製版印
    刷装置。
  7. 【請求項7】請求項記載の孔版式製版印刷装置におい
    て、上記マスタの着脱は、少なくとも、上記マスタ着脱用カ
    セットに装着された上記給版ロール軸が上記給版ロール
    軸支持手段に装着されたままの状態で行われる ことを特
    徴とする孔版式製版印刷装置。
  8. 【請求項8】請求項6又は7記載の孔版式製版印刷装置
    使用される上記マスタ着脱用カセットであって、 上記排版ロール軸着脱手段は、第1の排版ロール軸着脱
    手段と第2の排版ロール軸着脱手段とを具備し、 第1の排版ロール軸着脱手段は、上記初期巻き付け及び
    上記終了巻き取りをするときに、上記回転中心軸を中心
    とし上記排版ロール軸支持手段に支持された上記排版ロ
    ール軸の中心を通る円弧に沿って切り欠かれた、上記排
    版ロール軸を着脱するための第1の受け溝を有し、 第2の排版ロール軸着脱手段は、上記初期巻き付けを終
    了するときに、上記円弧に沿って切り欠かれ第1の受け
    溝の反対側に配設された、上記排版ロール軸支持手段に
    支持された上記排版ロール軸を回転自在に保持するため
    の第2の受け溝を有し、 上記マスタ着脱用カセットは、上記排版ロール軸が、上
    記円弧上に沿って第1の受け溝と第2の受け溝とに選択
    的に着脱されることにより、上記排版ユニットにセット
    されることを特徴とするマスタ着脱用カセット。
  9. 【請求項9】請求項記載のマスタ着脱用カセットにお
    いて上記初期巻き付け及び上記終了巻き取りをするときに、
    上記給版ロール軸保持手段に配設された、上記回転中心
    軸を中心とし上記給版ロール軸支持手段に支持された上
    記給版ロール軸の中心を通る第1の円弧に沿って切り欠
    かれたスライド用受け溝と、 第1の受け溝の近傍に配設され上記回転中心軸を中心と
    し上記プラテンローラの軸の中心を通る第2の円弧に沿
    って切り欠かれた、上記軸を逃がすためのスライド用逃
    げ溝とを有し、 上記マスタ着脱用カセットは、上記給版ロール軸が第1
    の円弧に沿って上記スライド用受け溝に、上記軸が第2
    の円弧に沿って上記スライド用逃げ溝にそれぞれ選択的
    にスライドして支持されることにより、上記給版ユニッ
    トにセットされる ことを特徴とするマスタ着脱用カセッ
    ト。
  10. 【請求項10】マスタが外周面に巻き付けられ回転中心
    軸の周りに回転する印刷ドラムと、 上記印刷ドラムの内周面にインキを供給するインキ供給
    手段と、 上記マスタの一端が給版ロール軸の周りに巻き付けられ
    該マスタを上記印刷ドラムに供給する給版ロールの上記
    給版ロール軸を着脱自在に支持する給版ロール軸支持手
    段と、 上記マスタを製版する製版手段と、 上記マスタの他端が排版ロール軸の周りに巻き付けられ
    使用済マスタを上記印刷ドラムから巻き取る排版ロール
    の上記排版ロール軸を着脱自在に支持する排版ロール軸
    支持手段と、上記回転中心軸の周りに上記印刷ドラムに対して回動自
    在であり、上記給版ロール軸支持手段及び上記排版ロー
    ル軸支持手段を有する給排版ユニットと、 上記給排版ユニットに回転力を伝達して上記回転中心軸
    の周りに上記給排版ユニットを回転させる回転駆動機構
    と、 を具備した孔版式製版印刷装置において、 上記給排版ユニットにおける上記給版ロール軸支持手段
    の近傍にあり、かつ、上記給版ロールから供給される上
    記マスタを周面の一部に巻き付けマスタ搬送方向に搬送
    するプラテンローラと、上記排版ロール軸を選択的に回
    転させる排版ロール駆動機構とを有し、上記製版手段
    は、上記プラテンローラに対して接離自在に上記孔版式
    製版印刷装置の本体に設けられており、 未使用の上記マスタを上記外周面に巻き付ける初期巻き
    付け動作時に、上記本体に対して上記印刷ドラムをドラ
    ム停止位置に停止させるためのドラム停止機構と、 製版・給版及び排版動作時及び上記使用済マスタを上記
    外周面から巻き取る終了巻き取り時の初期に、上記本体
    に対して給排版ユニット停止位置に上記給排版ユニット
    を停止させるための給排版ユニット停止機構と、 上記初期巻き付け及び上記終了巻き取り時に、上記排版
    ロール軸を回転自在に保持するスイングユニットとを有
    し、 上記初期巻き付け動作時に、上記ドラム停止機構により
    上記印刷ドラムが上記ドラム停止位置に停止されると共
    に、上記スイングユニットにより上記排版ロール軸が保
    持されて上記回転駆動機構により上記給排版ユニットが
    回転され、上記製版・給版及び排版動作時及び上記終了
    巻き取り時の初期に、上記給排版ユニット停止機構によ
    り上記給排版ユニットが上記給排版ユニット停止位置に
    停止されると共に、上記スイングユニットにより上記排
    版ロール軸が保持されて上記排版ロール駆動機構により
    上記使用済マスタを介して上記印刷ドラムが連れ回りさ
    れ、上記終了巻き取り時の初期後に、上記回転駆動機構
    により上記給排版ユニット及び上記印刷ドラムが一体的
    に回転され、 少なくとも、上記初期巻き付け及び上記終了巻き取りの
    各動作を自動的に行う ことを特徴とする孔版式製版印刷
    装置。
  11. 【請求項11】請求項10記載の孔版式製版印刷装置に
    おいて、 上記ドラム停止機構は、 上記本体に配設された、上記ドラム停止位置に上記印刷
    ドラムを停止させるドラム変位位置と、このドラム変位
    位置から離間したドラム離間位置とに選択的に変位自在
    なドラム停止手段と、 上記ドラム停止手段を、上記ドラム変位位置と上記ドラ
    ム離間位置とに選択的に変位させる、上記本体に配設さ
    れたドラム停止駆動手段と、 上記印刷ドラムに配設された、上記ドラム停止手段と選
    択的に係合する被ドラム停止手段とからなり、 上記給排版ユニット停止機構は、 上記本体に配設された、上記給排版ユニット停止位置に
    上記給排版ユニットを停止させる給排版変位位置とこの
    給排版変位位置から離間した給排版離間位置とに選択的
    に変位自在な給排版ユニット停止手段と、上記給排版ユニット停止手段を、上記給排版変位位置と
    上記給排版離間位置とに選択的に変位させる、上記本体
    に配設された給排版ユニット停止駆動手段と、 上記給排版ユニットに配設された、上記給排版ユニット
    停止手段と係合する被給排版ユニット停止手段とからな
    ことを特徴とする孔版式製版印刷装置。
  12. 【請求項12】請求項11記載の孔版式製版印刷装置に
    おいて、上記印刷ドラムと上記給排版ユニットとに選択的に係合
    して上記印刷ドラムと上記給排版ユニットとを一体的に
    結合し、かつ、上記給排版ユニット停止手段により選択
    的に係合されて上記印刷ドラムと上記給排版ユニットと
    の結合を解除するための、上記給排版ユニットに配設さ
    れた給排版用接合手段と、 上記給排版用接合手段に選択的に係合して上記印刷ドラ
    ムと上記給排版ユニットとを結合自在にするための、上
    記印刷ドラムに配設された第1の給排版用被接合手段
    と、 上記給排版用接合手段に選択的に係合して上記印刷ドラ
    ムと上記給排版ユニットとを結合自在にするための、上
    記印刷ドラムに配設された第2の給排版用被接合手段
    と、 を有する ことを特徴とする孔版式製版印刷装置。
  13. 【請求項13】請求項12記載の孔版式製版印刷装置に
    おいて、上記初期巻き付け動作時に、上記給排版用接合手段と第
    1の給排版用被接合手段との係合を解除するための給排
    版用接合解除手段と、上記給排版用接合手段と第2の給
    排版用被接合手段との係合を補助するための給排版用接
    合補助手段 と、 を有することを特徴とする孔版式製版印刷装置。
  14. 【請求項14】請求項10,11,12又は13記載の
    孔版式製版印刷装置において、上記回転駆動機構は、上記本体に配設された、上記回転
    力を生じる回転駆動手段と、 上記回転駆動手段に配設された、上記給排版ユニットに
    上記回転力を伝達する回転力伝達手段と、 上記給排版ユニットに配設された、上記回転力伝達手段
    からの上記回転力が伝達される被回転力伝達手段と、 を有することを特徴とする孔版式製版印刷装置。
  15. 【請求項15】請求項10乃至14の何れか1つに記載
    の孔版式製版印刷装置において、上記排版ロール軸支持手段は、第1の排版ロール軸支持
    手段と第2の排版ロール軸支持手段とを具備し、 第1の排版ロール軸支持手段は、少なくとも、上記初期
    巻き付け及び上記終了巻き取りをするときに、上記回転
    中心軸を中心とし第1の排版ロール軸支持手段に支持さ
    れた上記排版ロール軸の中心を通る円弧に沿って切り欠
    かれた、上記排版ロール軸を着脱するための第1の溝を
    有し、 第2の排版ロール軸支持手段は、少なくとも、上記初期
    巻き付けを終了するときに、上記円弧に沿って切り欠か
    れ第1の受け溝の反対側に配設された、第2の排版ロー
    ル軸支持手段に支持された上記排版ロール軸を回転自在
    に保持するための第2の溝を有し、 上記排版ロール軸が、上記円弧上に沿って第1の溝と第
    2の溝とに選択的に着脱される ことを特徴とする孔版式
    製版印刷装置。
  16. 【請求項16】請求項10乃至15の何れか1つに記載
    の孔版式製版印刷装置において、上記スイングユニットは、上記本体側に配設されてい
    て、上記排版ロール軸を回転自在に保持する保持位置と
    この保持位置から離間した非保持位置とに選択的に変位
    自在になされており、上記保持位置と上記非保持位置と
    に上記スイングユニットを選択的に変位させる、上記本
    体側に配設されたスイングユニット駆動機構を有する
    とを特徴とする孔版式製版印刷装置。
  17. 【請求項17】請求項10乃至14の何れか1つに記載
    の孔版式製版印刷装置において、上記排版ロール軸支持手段は、少なくとも、上記初期巻
    き付けを終了するときに、上記回転中心軸を中心とし上
    記排版ロール軸支持手段に支持された上記排版ロール軸
    の中心を通る円弧に沿って切り欠かれた、上記排版ロー
    ル軸を着脱するための溝 を有することを特徴とする孔版
    式製版印刷装置。
  18. 【請求項18】請求項17記載の孔版式製版印刷装置に
    おいて、上記スイングユニットは、上記排版ロール軸を回転自在
    に保持する保持位置に固定されている ことを特徴とする
    孔版式製版印刷装置。
  19. 【請求項19】請求項10乃至18の何れか1つに記載
    の孔版式製版印刷装置において、上記スイングユニットは、上記排版ロール軸を着脱自在
    に支持する排版ロール軸受渡し手段を有し、 上記排版ロール軸受渡し手段は、上記排版ロール軸を着
    脱する溝と、この溝に嵌入された上記排版ロール軸を回
    転自在に保持する軸保持位置とこの軸保持位置から退避
    した非軸保持位置とに揺動自在な軸保持手段と、この軸
    保持手段を揺動自在に支持する軸と、上記排版ロール軸
    に対して上記軸保持手段を圧接する向きに付勢する付勢
    手段とからなる ことを特徴とする孔版式製版印刷装置。
  20. 【請求項20】請求項10乃至19の何れか1つに記載
    の孔版式製版印刷装置において、上記給版ロール軸を支持する給版ロール軸保持手段及び
    上記排版ロール軸を着脱自在に支持する排版ロール軸着
    脱手段を備えた1つのマスタ着脱用カセットを用いて、
    上記マスタの着脱を行う ことを特徴とする孔版式製版印
    刷装置。
  21. 【請求項21】請求項20記載の孔版式製版印刷装置に
    おいて、上記マスタの着脱は、少なくとも、上記マスタ着脱用カ
    セットに装着された上記給版ロール軸が上記給版ロール
    軸支持手段に装着されたままの状態で行われる ことを特
    徴とする孔版式製版印刷装置。
  22. 【請求項22】請求項20又は21記載の孔版式製版印
    刷装置に使用される上記マスタ着脱用カセットであっ
    て、 上記排版ロール軸着脱手段は、第1の排版ロール軸着脱
    手段と第2の排版ロール軸着脱手段とを具備し、 第1の排版ロール軸着脱手段は、上記初期巻き付け及び
    上記終了巻き取りをするときに、上記回転中心軸を中心
    とし上記排版ロール軸支持手段に支持された上記排版ロ
    ール軸の中心を通る円弧に沿って切り欠かれた、上記排
    版ロール軸を着脱するための第1の受け溝を有し、 第2の排版ロール軸着脱手段は、上記初期巻き付けを終
    了するときに、上記円弧に沿って切り欠かれ第1の受け
    溝の反対側に配設された、上記排版ロール軸支持手段に
    支持された上記排版ロール軸を回転自在に保持するため
    の第2の受け溝を有し、 上記マスタ着脱用カセットは、上記排版ロール軸が、上
    記円弧上に沿って第1の受け溝と第2の受け溝とに選択
    的に着脱されることにより、上記給排版ユニットにセッ
    トされることを特徴とするマスタ着脱用カセット。
  23. 【請求項23】請求項22記載のマスタ着脱用カセット
    において上記初期巻き付け及び上記終了巻き取りをするときに、
    上記給版ロール軸保持手段に配設された、上記回転中心
    軸を中心とし上記給版ロール軸支持手段に支持された上
    記給版ロール軸の中心を通る第1の円弧に沿って切り欠
    かれたスライド用受け溝と、 第1の受け溝の近傍に配設され上記回転中心軸を中心と
    し上記プラテンローラの軸の中心を通る第2の円弧に沿
    って切り欠かれた、上記軸を逃がすためのスライド用逃
    げ溝とを有し、 上記マスタ着脱用カセットは、上記給版ロール軸が第1
    の円弧に沿って上記スライド用受け溝に、上記軸が第2
    の円弧に沿って上記スライド用逃げ溝にそれぞれ選択的
    にスライドして支持されることにより、上記給排版ユニ
    ットにセットされる ことを特徴とするマスタ着脱用カセ
    ット。
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