JP3481300B2 - 紙の綴じ込み装置、紙の綴じ込み方法及び書類作製装置 - Google Patents

紙の綴じ込み装置、紙の綴じ込み方法及び書類作製装置

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JP3481300B2
JP3481300B2 JP10706894A JP10706894A JP3481300B2 JP 3481300 B2 JP3481300 B2 JP 3481300B2 JP 10706894 A JP10706894 A JP 10706894A JP 10706894 A JP10706894 A JP 10706894A JP 3481300 B2 JP3481300 B2 JP 3481300B2
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俊紀 清水
和夫 赤間
幸男 加藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紙の綴じ込みを行う紙
の綴じ込み装置、紙の綴じ込み方法およびこの紙の綴じ
込み装置を備えて書類を作製する書類作製装置に関す
る。
【0002】近年、紙の綴じ込み装置には、綴じ込まれ
た紙が不要となったとき、この紙の廃棄を簡便にするこ
とが要求され、紙の綴じ込みに金属製の綴じ針を使用し
ないことが必要である。
【0003】同様に、書類作製装置にも、作製された伝
票、帳票、ノート、本等の書類が不要になったとき、こ
の書類の廃棄を簡便にすることが要求され、書類の用紙
の綴じ込みに金属製の綴じ針を使用しないことが必要で
ある。
【0004】
【従来の技術】従来の紙の綴じ込み装置は、紙の綴じ込
みをホッチキスなどの金属製の綴じ針で行っていた。そ
して、綴じられた紙が不要になった場合の廃棄には、シ
ュレッダが使用されている。このシュレッダは、不要の
紙を切り刻む機械である。このシュレッダで紙を切り刻
む前には、紙から金属製の綴じ針を外す必要があった。
これは、シュレッダで切り刻んだ紙を再生紙として使用
する場合、再生紙中に金属製の綴じ針を含めないためで
ある。また、シュレッダが金属製の綴じ針を切り刻み難
いからである。さらに、金属製の綴じ針が付いた状態の
書類をシュレッダに強引にかけると、シュレッダが故障
するからである。
【0005】同様に、従来の紙の綴じ込み装置を備える
書類作製装置は、用紙の綴じ込みに金属製の綴じ針を使
用していた。不要の書類の廃棄には、シュレッダが使用
され、書類から金属製の綴じ針を外す作業が必要であっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の紙
の綴じ込み装置および書類作製装置にあっては、金属製
の綴じ針を使用しているので、不要の紙または書類を廃
棄する場合、金属製の綴じ針を外す作業を行わなければ
ならない。
【0007】この作業は長時間を要し、無駄なものであ
り、金属製の綴じ針を取り扱うので危険なものである。
【0008】したがって、従来の紙の綴じ込み装置およ
び書類作製装置は、不要となった紙または書類の廃棄が
不便であるという課題があった。
【0009】そこで、本発明は上記課題に鑑みなされた
もので、作製され不要となったものの廃棄を簡便にした
紙の綴じ込み装置、紙の綴じ込み方法およびこの紙の綴
じ込み装置を備えた書類作製装置を提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題は、以下の発明
の構成で解決される。
【0011】請求項1の発明は、繊維組成を有する複数
の紙を綴じる紙の綴じ込み装置において、前記複数の紙
の上方に位置する上金型と、前記複数の紙の下方に位置
する下金型とにより前記複数の紙をプレスする加圧手段
と、前記複数の紙と接触する前記上金型のプレス面と、
前記複数の紙と接触する前記下金型のプレス面とに水を
供給する水供給手段とを設けたことを特徴とする紙の綴
じ込み装置である。
【0012】また、請求項2の発明は、 繊維組成を有
する複数の紙を綴じる紙の綴じ込み方法において、前記
複数の紙と接触する上金型の面と、前記複数の紙と接触
する前記下金型の面とに水を供給する処理と水が供給
された前記上金型のプレス面と、水が供給された前記下
金型のプレス面とにより前記複数の紙をプレスして、前
記複数の紙を濡らすと同時に、前記複数の紙を綴じ込む
処理とを備えたことを特徴とする紙の綴じ込み方法であ
る。
【0013】また、請求項3の発明は、紙を複数の一定
サイズの用紙に切断する切断部と、この複数の用紙を綴
じる綴じ込み部と、を備えた書類作製装置において、上
記綴じ込み部を、請求項1の綴じ込み装置で構成したこ
とを特徴とするものである。
【0014】
【作用】上述のように、請求項1の発明に係る紙の綴じ
込み装置によれば、綴じ込み箇所全体に水が浸透すると
ともに、複数の紙の繊維がほぐれ、該繊維同士が機械的
に絡み合い、複数の紙同士が結合する。この結果、複数
の紙が綴じられる。
【0015】また、請求項2の発明に係る紙の綴じ込み
方法によれば、綴じ込み箇所全体に水を浸透させるとと
もに、複数の紙の繊維をほぐして、該繊維同士を機械的
に絡み合わせ、複数の紙同士を結合させる。この結果、
複数の紙を綴じることができる。
【0016】また、請求項3の発明に係る書類作製装置
は、綴じ込み部を、請求項1の綴じ込み装置で構成す
る。このため、綴じられて作製された書類を廃棄する場
合、そのままの状態でシュレッダにかけることができ
る。したがって、作製された書類から金属製の綴じ針を
外す作業が不要である。よって、金属製の綴じ針を取り
扱わないので、安全である。
【0017】
【実施例】図1に、本発明の第1実施例に係る紙の綴じ
込み装置の断面構成図を示す。
【0018】この紙の綴じ込み装置10は、水圧着機構
である水供給部11と加圧部12とで構成される。
【0019】水供給部11は、水2を貯留する上タンク
11aと、この上タンク11aおよび上記加圧部12に
接続された上供給管11bと、この上供給管11bの管
内を開閉する上供給弁11cと、水2を貯留する下タン
ク11dと、この下タンク11d内の水2に設けられ上
記加圧部12に接続された下供給管11eと、この下供
給管11eの管内を開閉する下供給弁11fと、図示し
ないポンプとで構成される。
【0020】このポンプは、下タンク11d内の水2を
下供給管11eを介して加圧部12に供給する。
【0021】加圧部12は上金型13と下金型14とで
構成される。
【0022】上金型13には、上面から下面13bまで
連なる孔13aが形成されている。この孔13aには、
上記水供給部11の上供給管11bが接続されている。
また、上金型13の下面13bは、三角形の凹凸に形成
され、下面13bの一部には、パンチ孔形成用突起13
cが形成されている。
【0023】また、下金型14にも、上面14bから下
面bまで連なる孔14aが形成されている。この孔14
aには、上記水供給部11の下供給管11eが接続され
ている。
【0024】また、下金型14の上面14bは、上記上
金型13の下面13bの凹凸と嵌合するように形成さ
れ、上部には、上記上金型13のパンチ孔形成用突起1
3cと嵌合するように穴14cが形成されている。
【0025】次に、図2(A)〜図2(D)を用いて紙
の綴じ込み装置10の使用方法を説明する。なお、図2
には、下タンク11d、下供給管11eおよび下供給弁
11fが示されていない。
【0026】図2(A)のとき、上タンク11a内およ
び下タンク内には、水2が貯留されている。上供給管1
1bおよび下供給管は上供給弁11cおよび下供給弁で
閉じられている。このとき、上金型13の水用孔13a
および下金型14の水用孔14aには、水2が供給され
ていない。
【0027】さらに、上金型13と下金型14とは所定
距離離れている。詳しくは、上金型13の下面13bの
パンチ孔形成用突起13cと下金型14の上面14bと
の間には、5枚の用紙1の厚さ以上の隙間が設けられて
いる。
【0028】この隙間に5枚の用紙1の右端部(綴じ込
み箇所)1aが位置している。
【0029】図2(B)のとき、上供給弁11cおよび
下供給弁が開かれる。この結果、上タンク11a内の水
2が上金型13の水用孔13aを通って、その下面13
bに達する。このとき、その表面張力により下面13b
より突出して水2のかたまりが形成される。
【0030】同様に、下タンク内の水が下金型14の水
用孔14aを通って、その上面14bに達すし、その表
面張力により上面14bより突出して水2のかたまりが
形成される。
【0031】図2(C)のとき、上金型13を図中矢印
X1方向に、下金型14を図中矢印X2方向にそれぞれ
移動させる。この結果、上金型13の下面13bに付着
した水2および下金型14の上面14bに付着した水2
が5枚の紙1の綴じ込み箇所1aに接触し、この綴じ込
み箇所1aを濡らす。
【0032】さらに、水2に濡れた5枚の紙1の綴じ込
み箇所1aは、その厚さ方向の上下から上金型13およ
び下金型14でプレスされる。この結果、プレスされた
綴じ込み箇所1aには、上金型13の下面13bおよび
下金型14の上面14aと同じ形状の型が形成される。
さらに、綴じ込み箇所1a全体に水2が浸透するととも
に、数枚の紙1の植物性繊維同士が絡み合い、紙1同士
が結合する。
【0033】次に、上供給弁11cおよび下供給弁を閉
じ、紙1への水2の供給を停止する。この後、さらに、
上金型13を図中矢印X1方向に、下金型14を図中矢
印X2方向にそれぞれ移動させる。この結果、紙1の綴
じ込み箇所1a同士の結合力が増加し、紙1同士を確実
に綴じることができる。
【0034】また、数枚の紙1にはパンチ孔1bが形成
される。このとき発生する紙屑1cは、下金型14の穴
14cに貯められる。
【0035】図2(D)のとき、上金型13を図中矢印
Y1方向に、下金型14を図中矢印Y2方向にそれぞれ
移動させる。この結果、パンチ孔1bが形成され、水圧
着で綴じ込み箇所1aが綴じられた紙1を取り出すこと
ができる。
【0036】このように、図1の紙の綴じ込み装置10
を使用すると、水圧着で複数の紙を綴じることができ
る。
【0037】このため、綴じられた紙が不要になったと
き、この状態でシュレッダにかけることができる。すな
わち、紙が金属製の綴じ針で綴じられていないので、紙
から金属製の綴じ針を外す作業が不要である。
【0038】したがって、綴じられた紙の廃棄を簡便に
かつ安全にすることができる。さらに、紙の綴じ込みに
糊を使用しなくともよい。
【0039】次に図1の紙の綴じ込み装置10を備えた
書類作製装置を説明する。
【0040】図3は図1の紙の綴じ込み装置10を備え
た書類作製装置100の構成図である。
【0041】この書類作製装置100は、主に、紙載置
部20と、搬送部30と、ミシン目付与部40と、切断
部50と、用紙揃え部60と、綴じ込み部である上記紙
の綴じ込み装置10と、書類排出部70と、で構成され
る。
【0042】紙載置部20は、例えばA4サイズの用紙
21を多数載置する場所であり、搬送部30に接続され
ている。
【0043】この搬送部30は多数のローラ31を有し
ている。このローラ31の回転により、搬送部30は、
用紙21をミシン付与部40および切断部50に搬送
し、この切断部で切断され作製された用紙を用紙揃え部
60および綴じ込み部10に搬送する。
【0044】さらに、搬送部30は、綴じ込み部10で
綴じられた書類を書類排出部70まで搬送する。
【0045】ミシン目付与部40は、用紙21にミシン
目状の孔を形成する。このミシン目付与部40には、一
定間隔の多数のミシン針が設けられている。
【0046】切断部50は、ミシン目付与部40でミシ
ン目が付与された例えばA4サイズの用紙21をA5サ
イズの用紙に切断する。このミシン目の箇所で用紙21
の切断は行われていない。この切断部50には、用紙2
1を指定サイズに切断するカッター53が設けられてい
る。
【0047】用紙揃え部60は、切断部50で切断され
た用紙を所定の枚数まで揃える。この用紙揃え部60に
は、3個の羽根車61とストッパ62が設けられてい
る。
【0048】綴じ込み部10は、上記紙の綴じ込み装置
と同じである。この綴じ込み部10は、用紙揃え部60
で揃えられた所定枚数の用紙を水圧着で綴じ込め、パン
チ孔を形成し、書類を完成する。
【0049】書類排出部70は、綴じ込み部10で完成
された書類を書類作製装置100の外部に排出する。
【0050】次に、書類作製装置100の書類作製方法
を図3〜図5を用いて説明する。
【0051】図3に示すように、紙載置部20にA4サ
イズの用紙21を多数積み重ね載置する。この用紙21
は、搬送部30のローラ31の回転により、ミシン目付
与部40へ上の用紙21から1枚ずつ搬送される。
【0052】ミシン目付与部40により、用紙21の所
定の箇所にミシン目状の孔が形成される。この孔明けは
1枚ごと行われる。ミシン目状の孔が形成された用紙2
1は、切断部50まで搬送される。なお、作製される書
類の用紙にミシン目が不要の場合は、ミシン目付与部4
0は搬送部30で送られた用紙21と接触しない。
【0053】この切断部50による用紙21の切断を図
4を用いて説明する。
【0054】図4(A)は切断前の状態を示し、図4
(B)は切断後の状態を示し、図4(C)は切断部50
のタイムチャートを示す。
【0055】切断部50は、パルスモーター51と、発
光素子および受光素子で構成される光センサー52と、
用紙21を切断するカッタ53と、ベルト54と、用紙
21を一方向に搬送する下部ローラ55および上部ロー
ラ56と、を有している。
【0056】パルスモーター51および下部ローラ55
は用紙21の搬送面の下方に設けられ、このパルスモー
ター51および下部ローラ55にはベルト54が巻かれ
ている。上部ローラ56は用紙21の搬送面の上方に設
けられ、下部ローラ55に接触している。そして、下部
ローラ55が一方向に回転すると、上部ローラ56はそ
の逆方向に回転する。
【0057】光センサー52の発光素子および受光素子
は搬送される用紙21の上方または下方に配設されてい
る。この光センサー52の光路を遮断するように用紙2
1が搬送される。用紙21の搬送箇所には、カッタ53
が設けられている。
【0058】図4(C)のスタート指示前の状態は、用
紙21が下部ローラ55および上部ローラ56の接触箇
所まで搬送され、停止している。パルスモーター51、
下部ローラ55および上部ローラ56も回転を停止して
いる。用紙21に光センサー52の光路が遮断されてい
ない。
【0059】また、予め、用紙21を何分割に切断する
か、または、何mmの長さに切断するかが指定されてい
る。
【0060】図4(C)のt1の時、スタート指示、す
なわち、C1スタートのパルス信号が送られる。この
後、t2の時、パルスモーター51にC2モータのパル
ス信号が送られる。この結果、パルスモーター51が図
中時計回り方向に回転を開始する。
【0061】このパルスモーター51の回転により、ベ
ルト54を介在させて下部のローラ55が図中時計回り
方向に回転する。この下部ローラ55の回転により、上
部ローラ56は図中反時計回り方向に回転する。
【0062】この下部ローラ55および上部ローラ56
の回転の結果、用紙21が、下部ローラ55および上部
ローラ56の接触箇所に巻き込まれ、図中矢印A方向の
搬送が再開される。
【0063】そして、パルスモーター51がC2モータ
の6回のパルス信号で回転したt3の時、用紙21によ
る光センサー52の光路の遮断が開始する。この結果、
C3センサーのパルス信号が立ち上がる。
【0064】次に、t4〜t7の時、パルスモーター5
1の回転は停止する。このt4の時、カッタ53の下方
まで用紙21が搬送されて、この搬送も停止している。
この後、t5〜t6の時、カッタ53が支点53aを中
心に用紙21に向かって回転し用紙21を切断する。t
6の時、カッタ53による用紙21の切断が終了する。
切断された用紙22は、図示しない搬送部により図中矢
印A方向に搬送され、図5の用紙揃え部まで搬送され
る。
【0065】このように、センサー52によるパルス信
号の立ち上がるt3の時からパルスモーター51に送ら
れるパルス数を計算し、所定のパルス数に達した時(t
4)、パルスモーター51の回転を停止させ、t5の
時、用紙21を切断することにより、用紙21を指定サ
イズに切断することができる。
【0066】t7の時、パルスモーター51の回転が再
開される。この結果、用紙21の搬送も再開される。t
7〜t8間は用紙21が搬送される。
【0067】この後、同様に、t8〜t11の時、パル
スモーター51の回転は停止し、t8の時、カッタ53
の下方まで用紙21が搬送されて、この搬送も停止し、
t9〜t10の時、カッタ53が用紙21を切断し、切
断された用紙22は、図示しない搬送部により図中矢印
A方向に搬送され、図5の用紙揃え部まで搬送される。
【0068】t11の時、パルスモーター51の回転が
再開され、用紙21の搬送も再開される。t11〜t1
2間は用紙21が搬送される。
【0069】t12〜t14の時、パルスモーター51
の回転は停止し、t12の時、カッタ53の下方まで用
紙21が搬送されて、この搬送も停止し、t13〜t1
4の時、カッタ53が用紙21を切断し、切断された用
紙22は、図示しない搬送部により図中矢印A方向に搬
送され、図5の用紙揃え部まで搬送される。
【0070】t15の時、パルスモーター51の回転が
再開され、用紙21の搬送も再開される。t15〜t1
7間はパルスモーター51は回転している。t16の
時、用紙21による光センサー52の光路の遮断が終了
する。すなわち、下部ローラ55および上部ローラ56
による用紙21の搬送が終わっている。
【0071】なお、切断部50による用紙21の切断
は、用紙21の縦および横の両方を切断してもよい。
【0072】指定サイズに切断された用紙22は、図5
の用紙揃え部60に搬送される。この図5(A)は用紙
22のサイズが大きい場合を示し、図5(B)は用紙2
2のサイズが小さい場合を示している。
【0073】次に、図5(A)を用いて用紙22のサイ
ズが大きい場合の用紙揃え部60を説明する。
【0074】この用紙揃え部60は、3個の羽根車61
と、ストッパ62と、モーター63と、ベルト64と、
滑車65と、案内板66と、搬送板67、台68とで構
成される。
【0075】搬送板67は、上記搬送部30の構成部品
でもあり、書類排出部70まで連なっている。
【0076】この搬送板67の上方には、3個の羽根車
61、モーター63、ベルト64、滑車65が配設され
ている。搬送板67の下方には、台68が設けられ、ス
トッパ62は、この台68の左端部に固定され、台68
および搬送板67より上方に突出し、全ての羽根車61
の左方に位置している。案内板66はΓ字状であり、台
68上に固定され、搬送板67より上方に突出してい
る。
【0077】各羽根車61は内周61bから6枚の羽根
61bを半径方向に突出させている。3個の羽根車61
の内周61a、モーター63および滑車65には、ベル
ト64が巻かれている。モーター63が回転すると、ベ
ルト64を介して、3個の羽根車61および滑車65が
回転する。
【0078】切断部50から順次搬送される用紙22
は、案内板66に案内され、3個の羽根車によりストッ
パ62まで順次搬送され、搬送板67上に揃えられる。
【0079】詳しくは、モーター63が回転すると、3
個の羽根車61が回転し、各羽根車61の各羽根61b
が用紙22を払い撫でて図中矢印B方向に搬送する。搬
送された用紙22は、ストッパ62にその先端が突き当
たるとと、停止する。
【0080】このように、切断部50で切断された多数
の用紙22は、ストッパ62まで順次かき集められ、搬
送板67上に綴じられる枚数分揃えられる。
【0081】次いで、用紙22のサイズが小さい場合
は、図5(B)に示す用紙揃え部60が使用される。よ
うに、ストッパ62は、左方の羽根車61と中の羽根車
61との間に位置している。案内板66は右方の羽根車
61の下方に位置している。
【0082】小さい用紙22は案内板66まで搬送され
ると、右方の羽根車61により図中矢印B方向に搬送さ
れる。この後、中の羽根車61によりストッパ62まで
小さい用紙22は搬送される。左方の羽根車61は、用
紙22を揃えることには、使用されないが他の羽根車6
1と共に回転する。
【0083】次に、図1および図2を用いて説明したよ
うに、ストッパ62で揃えられた用紙22は綴じ込み箇
所が水圧着で1部に綴じられ、パンチで孔が形成され
る。この結果、書類が完成する。
【0084】この後、図5に示すように、図中矢印C方
向に台68が移動する。この結果、ストッパ67が搬送
板67より下方に位置する。
【0085】そして、図3に示すように、完成された書
類が羽根車61により書類排出部70から書類作製装置
100の外方へ排出される。
【0086】このように、書類作製装置100は、水圧
着で複数の用紙22を綴じて書類を作製している。この
ため、作製された書類が不要になったとき、この状態で
シュレッダにかけることができる。すなわち、用紙22
が金属製の綴じ針で綴じられていないので、用紙22か
ら金属製の綴じ針を外す作業が不要である。したがっ
て、作製された書類の廃棄を簡便にかつ安全にすること
ができる。
【0087】また、書類作製装置100を用いると、A
3、B4、A4、B5などの定形サイズのコピー用紙か
ら伝票または帳票のような書類を自動的に作製すること
ができる。
【0088】次に、この書類作製装置100を6枚綴り
の伝票または帳票のような書類の作製に使用する場合を
説明する。
【0089】紙載置部20に載置される用紙21は、例
えば、宅急便の伝票の用紙の6枚分を合計したサイズと
同じである。すなわち、用紙21を切断部50で切断す
ると宅急便の伝票の用紙が6枚形成される。
【0090】この用紙21に、予め、年月日、住所、氏
名などの宅急便の伝票の用紙に記入しなければならない
必要事項を、6分割される前の部分へ、それぞれコンピ
ュータのプリンタで印字する。
【0091】この場合、6個の部分には、それぞれ同じ
箇所に必要事項が印字されている。
【0092】この用紙21を書類作製装置100にかけ
ると、作製された伝票の6枚の用紙22には、既に必要
事項が印字されている。
【0093】このため、従来のように、6枚綴りの伝票
に必要事項を印字するのに、用紙を6枚重ねてインパク
トプリンタで印字する必要がなくなる。
【0094】このインパクトプリンタは、6枚綴りの伝
票の用紙の1枚目の用紙を衝撃力で印字することによ
り、他の5枚の用紙を間接的に印字するものである。
【0095】この結果、6枚綴りの伝票の作製におい
て、1枚の用紙21を印字すればよいので、プリンタの
負担が軽くなる。このため、プリンタヘッドの消耗が遅
くなる。
【0096】また、用紙を重ねて印字する必要がないの
で、インパクトプリンタを使用する必要もない。このた
め、インパクトプリンタによる騒音もない。
【0097】また、インパクトプリンタで重ね印字する
ときのように、印字不良もない。すなわち、重ねた用紙
をインパクトプリンタで印字すると、重ねた用紙の下の
ものが印字され難く印字不良を発生させるが、本実施例
は、1枚の用紙21の6個の部分をそれぞれ印字するの
で、印字不良もない。
【0098】次に本発明の第2実施例に係る書類作製装
置を図6を用いて説明する。
【0099】図6(A)は第2実施例の書類作製装置2
00の斜視図であり、図6(B)は書類作製装置200
の構成図である。
【0100】この書類作製装置200は、書類排出部7
0をケース80に変更したものである。その他の構成は
上記書類作製装置100と同じである。
【0101】このケース80には、完成された書類90
を貯めることができ、ケース80を書類作製装置200
から取り外すことができる。したがって、ケース80内
に貯めた書類90を書類作製装置200から取り出し、
運搬するのに便利である。
【0102】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば、
綴じ込み箇所全体に水が浸透するとともに、複数の紙の
繊維がほぐれ、該繊維同士が機械的に絡み合い、複数の
紙同士が結合し、複数の紙が綴じられる。
【0103】また、請求項2の発明によれば、綴じ込み
箇所全体に水を浸透させるとともに、複数の紙の繊維を
ほぐして、該繊維同士を機械的に絡み合わせ、複数の紙
同士を結合させ、複数の紙を綴じることができる。
【0104】また、請求項3の発明によれば、綴じ込み
部を、請求項1の綴じ込み装置で構成するため、綴じら
れて作製された書類を廃棄する場合、そのままの状態で
シュレッダにかけることができ、作製された書類から金
属製の綴じ針を外す作業が不要であり、金属製の綴じ針
を取り扱わないので、安全である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る紙の綴じ込み装置の
構成図である。
【図2】図1の紙の綴じ込み装置の使用方法を示す図で
ある。
【図3】図1の紙の綴じ込み装置を備えた書類作製装置
の構成図である。
【図4】図3の書類作製装置の切断部による切断を説明
する図である。
【図5】図3の書類作製装置の用紙揃え部を示す図であ
る。
【図6】本発明の第2実施例に係る書類作製装置を示す
図である。
【符号の説明】
1 紙 2 水 10 紙の綴じ込め装置(綴じ込み部) 11 水供給部 12 加圧部 13 上金型 13c パンチ孔形成用突起 14 下金型 20 紙載置部 30 搬送部 40 ミシン目付与部 50 切断部 60 用紙揃え部 70 書類排出部 80 ケース 90 書類 100 書類作製装置 200 書類作製装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小井田 和巳 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−98295(JP,A) 実公 昭40−14329(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B31F 5/00 B42C 5/00 B42B 5/00 B65H 37/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維組成を有する複数の紙を綴じる紙の
    綴じ込み装置において、前記複数の紙の上方に位置する上金型と、前記複数の紙
    の下方に位置する下金型とにより前記複数の紙をプレス
    する加圧手段と、 前記複数の紙と接触する前記上金型のプレス面と、前記
    複数の紙と接触する前記下金型のプレス面とに水を供給
    する水供給手段とを設けた ことを特徴とする紙の綴じ込
    み装置。
  2. 【請求項2】 繊維組成を有する複数の紙を綴じる紙の
    綴じ込み方法において、前記複数の紙と接触する上金型の面と、前記複数の紙と
    接触する前記下金型の面とに水を供給する処理と水が供給された前記上金型のプレス面と、水が供給され
    た前記下金型のプレス面とにより前記複数の紙をプレス
    して、前記複数の紙を濡らすと同時に、前記複数の紙を
    綴じ込む処理とを備えたこと を特徴とする紙の綴じ込み
    方法。
  3. 【請求項3】 紙を複数の一定サイズの用紙に切断する
    切断部と、 この複数の用紙を綴じる綴じ込み部と、を備えた書類作
    製装置において、 上記綴じ込み部を、請求項1の綴じ込み装置で構成した
    ことを特徴とする書類作製装置。
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