JP3479450B2 - ジャッキ自動張出装置および自動格納装置 - Google Patents

ジャッキ自動張出装置および自動格納装置

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JP3479450B2
JP3479450B2 JP04653898A JP4653898A JP3479450B2 JP 3479450 B2 JP3479450 B2 JP 3479450B2 JP 04653898 A JP04653898 A JP 04653898A JP 4653898 A JP4653898 A JP 4653898A JP 3479450 B2 JP3479450 B2 JP 3479450B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車体に対して張出
・格納が自在に構成されたジャッキの自動張出装置およ
び自動格納装置に関する。
【0002】
【従来の技術】高所作業車やクレーン車のように車体上
に起伏旋回等が自在なブームを備えた作業車の前後左右
にはジャッキが取り付けられている。そして、ブームを
起仰・伸長させて高所作業を行う場合には、これらのジ
ャッキを接地させることにより、ブームの自重や先端荷
重をもとに車体を転倒させる方向に作用するモーメント
(以下「転倒モーメント」と称する)に抗して車体を安
定に支持することができるようになっている。
【0003】車体の前後左右に設けられたジャッキは、
各ジャッキに対応して設けられた操作レバー等の操作装
置を操作することによってそれぞれ別個に張出および格
納が自在に構成されている。さらに、ジャッキの張出や
格納を容易に行うことができるように、ジャッキの自動
張出装置や自動格納装置を設けた高所作業車が知られて
いる。これらの装置は、一つの操作スイッチを操作する
だけで全てのジャッキの張出作動や格納作動を行うもの
である。
【0004】このようなジャッキを備えた作業車は、一
般道路上の走行が可能なトラックをベースとして構成さ
れているため、前輪もしくは後輪にパーキングブレーキ
による制動が可能である。そして、高所作業を行うため
にジャッキの張り出しを行う場合には、パーキングブレ
ーキによって制動されていない車輪(例えば、前輪)よ
りもパーキングブレーキによって制動されている車輪
(例えば、後輪)を後から浮き上がらせるようにする。
また、張り出したジャッキを格納する場合には、パーキ
ングブレーキによって制動されている後輪を前輪より先
に接地させるようにする。
【0005】なぜならば、例えば坂道においてジャッキ
の張出・格納作動を行う場合、パーキングブレーキによ
る制動がされていない前輪と後ジャッキとで車体が支持
される状態になると、後側のジャッキが滑って高所作業
車が移動してしまうおそれがあるからである。このた
め、自動張出装置によるジャッキの張出時には後ジャッ
キを後から伸長させ、自動格納装置によるジャッキの格
納時には後ジャッキを先に縮小させるようにして、パー
キングブレーキによる制動がなされている後輪と前ジャ
ッキとで車体を支持するようにしている。
【0006】そして、このような自動張出や自動格納を
行うために、前ジャッキが完全に張り出されたことを検
出した後に後ジャッキを伸長させたり、後ジャッキが完
全に格納されたことを検出した後に前ジャッキを縮小さ
せたりしていた。あるいは、後輪の張出状態(接地反
力)を検出して後輪が確実に張り出されたことが検出さ
れた後に、後ジャッキを伸長させたり前ジャッキを縮小
させたりしていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにジャッキの伸縮量を検出する検出器や、ジャッキが
格納されたか否かの検出を行う検出器、あるいはタイヤ
の張出状態を検出する接地検出器等の検出器は高価であ
るため、これらの検出器を設けることは高所作業車の価
格の上昇につながるという問題があった。また、前ジャ
ッキを完全に張り出した後に後ジャッキを伸長させた
り、後ジャッキを完全に格納させた後に前ジャッキを縮
小させるような構成とした場合には、車体が大きく前上
がりになるという問題もあった。
【0008】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであり、簡単な構成で安価に、且つ、車体の前後方
向の傾斜角が大きくなることもなく、ジャッキの自動張
出および自動格納時においてパーキングブレーキによる
制動がなされている車輪とこの車輪の反対側に設けられ
たジャッキとで車体を支持させることができるジャッキ
自動接地装置および自動格納装置を提供することを目的
としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係る作業車のジャッキ自動張出装置は、
車体の前および後の一方にパーキングブレーキによる制
動可能な制動側車輪(例えば、実施形態に記載の後輪
R)を設けるとともに、この車体の前および後の他方に
自由側車輪(例えば、実施形態に記載の前輪F)を設け
た車両において、格納状態から張り出された状態で車体
を安定支持するように構成された複数のジャッキの自動
張出を行うものである。そして、複数のジャッキは、制
動側車輪の近傍に設けられた制動側ジャッキ(例えば、
実施形態に記載の後ジャッキ16)と、自由側車輪の近
傍に設けられた自由側ジャッキ(例えば、実施形態に記
載の前ジャッキ15)とから構成されている。
【0010】 これらの各ジャッキの張出作動は、張出
作動手段(例えば、実施形態に記載の制御バルブ作動装
置21)によってなされ、この張出作動手段による各ジ
ャッキの張出作動制御は自動張出操作手段(例えば、実
施形態に記載の自動張出スイッチ17a)の操作によっ
てなされる。そして、自動張出操作手段が操作されたと
きに、張出制御手段(例えば、実施形態に記載の伸長規
制装置22a、張出用タイマ22bおよび伸長規制解除
装置22c)による自由側ジャッキの張出作動のみを開
始させ(このときには制動側ジャッキの張出作動は行わ
せない)、この張出作動の開始から張出所定時間の経過
を待って張出作動手段による制動側ジャッキの張出作動
を開始させるようにしている。
【0011】 このように構成されたジャッキ自動張出
装置においては、自動張出操作手段の操作を行った場
合、張出作動手段によって自由側ジャッキのみの張出作
動が先に行われる。このため、ジャッキの張出作動時に
は必ずパーキングブレーキによる制動がなされている制
動側車輪が自由側車輪よりも後で地面から離れることに
なり、制動側車輪と自由側ジャッキとで車体を支持させ
ることができる。
【0012】 なお、上記のジャッキ自動張出装置にお
いては、制動側ジャッキの張出作動が開始されるまでの
時間である張出所定時間を、ほぼ平坦な地面(凹凸の無
い地面)において張出作動がなされたときから自由側ジ
ャッキに所定の接地反力が作用するまでの伸長作動時間
に相当する時間としている。これにより、ジャッキの接
地反力を検出するための検出器を設けなくても、ほぼ確
実に制動側車輪と自由側ジャッキとで車体を支持させる
ことができるとともに、張出所定時間経過時の車体の前
後方向の傾きを小さく抑えることができる。
【0013】また、上記の目的を達成するために、本発
明に係る作業車のジャッキ自動格納装置は、車体の前お
よび後の一方に停車時においてパーキングブレーキによ
る制動可能な制動側車輪を設けるとともに、この車体の
前および後の他方に自由側車輪を設けた車両において、
格納状態から張り出された状態で車体を安定支持するよ
うに構成された複数のジャッキの自動格納を行うもので
ある。そして、複数のジャッキは、制動側車輪の近傍に
設けられた制動側ジャッキと、自由側車輪の近傍に設け
られた自由側ジャッキとから構成されている。
【0014】 これら各ジャッキの格納作動は、格納作
動手段(例えば、実施形態に記載の制御バルブ作動装置
21)によってなされ、この格納作動手段による各ジャ
ッキの格納作動制御は自動張出操作手段(例えば、実施
形態に記載の自動格納スイッチ17b)の操作によって
なされる。そして、自動格納操作手段が操作されたとき
に、格納制御手段(例えば、実施形態に記載の縮小規制
装置23a、格納用タイマ23bおよび縮小規制解除装
置23c)による制動側ジャッキの格納作動を開始させ
るとともに、この格納作動の開始から格納所定時間の経
過を待って格納作動手段による自由側ジャッキの格納作
動を開始させるようにしている。
【0015】 このように構成されたジャッキ自動格納
装置においては、自動格納操作手段の操作を行った場
合、格納作動手段によってまず制動側ジャッキのみの格
納作動が開始され、格納所定時間の後に自由側ジャッキ
の格納作動も開始される。このため、ジャッキの格納作
動時には必ずパーキングブレーキによる制動がなされて
いる制動側車輪が先に接地することとなり、この制動側
車輪と自由側ジャッキとで車体を支持させることができ
る。
【0016】 なお、上記のジャッキ自動格納装置にお
いては、自由側ジャッキの格納作動が開始されるまでの
時間である格納所定時間を、制動側ジャッキの格納作動
が開始されたときから車体が所定傾斜角(例えば、実施
形態に記載のθ)まで傾斜するまでの予め設定された時
間とし、この所定傾斜角を、ほぼ平坦な地面において自
由側車輪が自由側ジャッキにより持ち上げられて非接地
であり、制動側車輪が接地して制動側ジャッキに接地反
力が作用しない状態となる車体傾斜角に相当する傾斜角
に設定している。このような構成とすることにより、ジ
ャッキの伸縮量を検出するための検出器を設けなくて
も、ジャッキの格納時においてほぼ確実に制動側車輪と
自由側ジャッキとで車体を支持させることができるとと
もに、格納所定時間経過時の車体の前後方向の傾きを小
さく抑えることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明
に係る作業車のジャッキ自動張出装置を備えた高所作業
車10を示している。この高所作業車10は一般の道路
走行が可能なトラックをベースとして構成されており、
車体11の後にはパーキングブレーキによる制動が可能
に構成された後輪R(制動側車輪)を有し、車体の前に
は前輪F(自由側車輪)を有している。高所作業車10
の車体11の後部には、車体11に対して水平旋回が自
在な旋回台12が配設され、この旋回台12の上部に
は、テレスコピック(入れ子式)に伸縮自在に構成され
たブーム13が起伏自在に取り付けられている。さら
に、ブーム13の先端には、作業台14が取り付けられ
ており、この作業台14に搭乗した作業者は、旋回台1
2やブーム13の作動を通じて所望の高所に移動するこ
とができる。
【0018】そして、ブーム13の起仰・伸長作動を行
ったときに車体11に作用する転倒モーメント抗して車
体11を支持するために、車体11の前部の左右には左
前ジャッキ15および右前ジャッキ15′(自由側ジャ
ッキ)が設けられ、車体11の後部の左右には左後ジャ
ッキ16および右後ジャッキ16′(制動側ジャッキ)
が設けられている。なお、各ジャッキ15等は同一の構
成であるため、以下、左前ジャッキ15を例にとってそ
の構成を説明する。ジャッキ15は、車体11の側面に
取り付けられたアウタポスト15aと、このアウタポス
ト15aに上下方向に伸縮自在に挿入されたインナポス
ト15bと、両ポスト15a,15bに内蔵されたジャ
ッキシリンダ15d(図1においては図示せず)とから
構成されている。
【0019】ジャッキシリンダ15dは、車体11に設
けられた油圧ポンプ(図示せず)によって供給される作
動油の給排制御を行うことにより伸縮作動を行う油圧の
伸縮シリンダである。ジャッキシリンダ15dの上端は
アウタポスト15aに取り付けられ、下端はインナポス
ト15bに取り付けられている。そして、ジャッキシリ
ンダ15dを伸長させることにより、インナポスト15
bを下方に伸長させ、その下端部に取り付けられた接地
板15cを接地させることにより、車体11を地面に対
して支持することができるようになっている。
【0020】次に、このように構成されたジャッキ15
等を備えた高所作業車10において車体11を支持させ
るために各ジャッキ15,15′,16,16′を張り
出すためのジャッキ自動張出装置について図2を加えて
説明する。ジャッキ自動張出装置は、車体11あるいは
作業台14に備えられている操作装置17からの操作信
号はコントローラ20に送信され、コントローラ20は
その操作信号に基づいて、各ジャッキ15等に対する作
動油の給排制御を行う制御バルブ25,25′,26,
26′の作動制御を行い各ジャッキ15,15′,1
6,16′の張出作動を行う。
【0021】なお、高所作業車10においては、車体1
1の前後左右にジャッキ15等が設けられており、これ
ら4本のジャッキ15等は、対応して設けられた制御バ
ルブ25,25′,26,26′による作動油の給排制
御を行うことによって個別に伸縮作動制御が可能となっ
ている。但し、本発明に係るジャッキ自動張出装置にお
いては、左右の前ジャッキ15,15´は同時に伸縮作
動を行い、左右の後ジャッキ16,16´は同時に伸縮
作動を行うため、以下の説明においては便宜上、左右の
前ジャッキ15,15´を前ジャッキ15と称し、左右
の後ジャッキ16,16´を後ジャッキ16と称する。
また、左右の前制御バルブ25,25´も便宜上前制御
バルブ25と称し、左右の後制御バルブ26,26´も
便宜上後制御バルブ26と称する。
【0022】高所作業を行う位置で高所作業車10を停
車させた後は、運転席に設けられたパーキングブレーキ
レバー(図示せず)を操作して後輪Rにパーキングブレ
ーキによる制動を行う。次いで、前後のジャッキ15,
16の自動張出を行うべく操作装置17に設けられた自
動張出スイッチ17aを操作する。この操作により自動
張出操作信号がコントローラ20に送信される。自動張
出操作信号を受信したコントローラ20は、制御バルブ
作動装置21から前後の制御バルブ25,26に伸長作
動を行わせるための作動信号を送信するとともに、伸長
規制装置22aおよび張出用タイマ22bにも作動信号
を送信する。
【0023】作動信号を受信した伸長規制装置22a
は、制御バルブ作動装置21からの作動信号の如何に拘
わらず後制御バルブ26における作動制御を規制する。
また、作動信号を受信した張出用タイマ22bは、自動
張出スイッチ17aが操作されたときからの時間を計測
する。これにより、自動張出スイッチ17aの操作を行
った場合には、まず、前制御バルブ25の伸長作動制御
が行われて図1(A)に示すように前ジャッキ15だけ
が伸長作動を行う。
【0024】このような前ジャッキ15のみの伸長作動
は、コントローラ20に設けられた張出用タイマ22b
によって予め定められた時間(張出所定時間)だけなさ
れる。すなわち、張出所定時間が経過するまでは、同じ
くコントローラ20に設けられた伸長規制装置22aに
よって後制御バルブ26による後ジャッキシリンダ16
dの伸長作動制御が規制されるようになっている。な
お、ここで張出所定時間とは、高所作業車10をほぼ平
坦な地面に停車させて前ジャッキ15の伸長作動を行っ
たときに前輪Fが完全に地面Gから離れた状態であっ
て、前ジャッキ15に所定の接地反力が作用するまでの
前ジャッキ15の伸長作動時間に相当する時間である。
これにより、所定の接地反力が作用するまでの伸長時間
を予め求めておけば、前ジャッキ15自体にジャッキの
接地反力を検出するセンサを設けなくても、ほぼ確実に
所定の接地反力を得るまで前ジャッキ15の伸長作動を
行わせることができる。
【0025】このようにして、接地反力が得られるまで
前ジャッキ15の伸長作動を行った状態においては、高
所作業車10の前方の荷重は前ジャッキ15によって支
持され、後方の荷重は後輪Rによって支持された状態と
なるわけであるが、後輪Rにはパーキングブレーキによ
る制動がなされているため、高所作業車10を停車させ
た場所が坂道であっても、前ジャッキ15が地面Gに対
して滑るとともに後輪Rが回転して車体11が移動して
しまうことはない。また、前ジャッキ15は全伸状態ま
で伸長していないため、車体11の傾斜角が大きくなる
こともない。
【0026】そして、張出用タイマ22bにおける計測
時間が張出所定時間に達したときには、伸長規制解除装
置22cから伸長規制装置22aに規制解除信号が送信
される。規制解除信号を受信した伸長規制装置22a
は、後制御バルブ26の作動制御の規制を解除し、制御
バルブ作動装置21の作動信号に基づいて前後制御バル
ブ25,26の伸長作動制御を行わせる。これにより、
図1(B)に示すように車体11が前上がりの状態のま
ま、前後のジャッキ15,16が共に伸長作動を行って
車体11を持ち上げる。なお、これら伸長規制装置22
a、接地用タイマ22bおよび伸長規制解除装置22c
が請求の範囲に記載の張出制御手段を構成する。
【0027】そして、前ジャッキ15の伸長量が最大と
なった状態(前ジャッキシリンダ16dのストロークエ
ンドまで伸長した状態)からは後ジャッキ16のみが伸
長作動を行う。なお、この伸長作動は、(C)に示すよ
うに車体11が水平になるまでなされ、このように、前
後のジャッキ15,16の伸長量が最大となったジャッ
キの張出状態でブーム13の起仰・伸長作動を行って作
業台14を所望の高所に移動させる高所作業を行う。
【0028】次に、このように前後のジャッキ15,1
6が張出状態にあるときから、ジャッキ自動格納装置を
用いて格納を行う場合について、図3を加えて説明す
る。(A)に示すような前後のジャッキ15,16の張
出状態からの自動格納を行う場合には、操作装置17に
おける自動格納スイッチ17bを操作する。この操作に
より自動格納操作信号がコントローラ20に送信され
る。自動格納操作信号を受信したコントローラ20は、
制御バルブ作動装置21から各制御バルブ25,26に
縮小作動制御を行わせるための作動信号を送信するとと
もに、縮小規制装置23aおよび格納用タイマ23bに
も作動信号を送信する。
【0029】作動信号を受信した縮小規制装置23a
は、制御バルブ作動装置21からの作動信号の如何に拘
わらず前制御バルブ25における作動制御を規制する。
また、作動信号を受信した格納用タイマ23bは、自動
格納スイッチ17bが操作されたときからの時間を計測
する。これにより、自動格納スイッチ17bの操作を行
った場合には、まず、後制御バルブ26の縮小作動制御
が行われて図3(B)に示すように後ジャッキ16だけ
が縮小作動を行う。
【0030】このような後ジャッキ16のみの縮小作動
は、コントローラ20に設けられた格納用タイマ23b
によって予め定められた時間(格納所定時間)だけなさ
れる。すなわち、格納所定時間が経過するまでは、同じ
くコントローラ20に設けられた縮小規制装置23aに
よって前制御バルブ25による前ジャッキシリンダ15
dの縮小作動制御が規制されるようになっている。
【0031】なお、この格納所定時間とは図3(B)に
示すように、ほぼ平坦な地面Gにおいて、後ジャッキ1
6のみの縮小作動を行うことにより車体11が所定傾斜
角θで後下がりになるまでの時間である。そして、所定
傾斜角θは、この角度θから前後ジャッキ15,16を
同時に縮小させたときに、図3(C)に示すように前輪
Fが地面Gに接地していない状態であって先に後輪Rが
完全に地面Gに接地し、且つ、後ジャッキ16に接地反
力が作用しなくなる状態となる角度に相当する角度であ
る。これにより、所定傾斜角θに達するまでの縮小時間
を予め求めておけば、後ジャッキ16自体にジャッキの
伸縮量を検出するセンサを設けなくても、ほぼ確実に所
定傾斜角θとなるまで後ジャッキ16の縮小作動を行わ
せることができる。
【0032】そして、格納用タイマ23bにおける計測
時間が格納所定時間に達したときには、縮小規制解除装
置23cから縮小規制装置23aに規制解除信号が送信
される。規制解除信号を受信した縮小規制装置23a
は、後制御バルブ26における作動制御の規制を解除
し、制御バルブ作動装置21の作動信号に基づいて各制
御バルブ25,26の縮小作動制御を行わせる。これに
より、図3(B)に示すように車体11が後下がりの状
態のまま、前後のジャッキ15,16が共に縮小作動を
行って車体11を下げる。なお、これら縮小規制装置2
3a、格納用タイマ23bおよび縮小規制解除装置23
cが請求の範囲に記載の格納制御手段を構成する。
【0033】そして、後ジャッキ16の伸長量が最小と
なった状態(後ジャッキシリンダ16dのストロークエ
ンドまで縮小した状態)からは前ジャッキ15のみが縮
小作動を行う。このように、格納所定時間だけ後ジャッ
キ16だけの縮小作動を行って、その後両方のジャッキ
15,16の格納を行うことによりパーキングブレーキ
による制動がなされている後輪Rから先に接地する。
【0034】このため、ジャッキ15等の張り出しを行
うときに高所作業車10が前ジャッキ15と後輪Rとに
よって支持された状態と同じ状態になり、高所作業車1
0を停車させた場所が坂道であっても車体11が移動し
てしまうことがない。また、ジャッキ15等の格納時に
車体11の前後方向の傾斜角が大きくなることがないた
め、車体11に載置した作業用の資材等が転がったりす
ることもない。
【0035】なお、上記の実施形態においては、前後の
ジャッキ15,16の自動張出(自動格納)を行う場合
に前後のジャッキ15,16の張出(格納)作動を行わ
せるための信号は同時に送信されるが、張出所定時間
(格納所定時間)が経過するまでは伸長規制装置22a
(縮小規制装置23a)によって後ジャッキシリンダ1
6dの伸長作動制御(前ジャッキシリンダ15dの縮小
作動制御)を規制するように構成した。しかしながら、
本発明はこのような構成に限られるものではない。例え
ば、前後のジャッキ15,16の自動張出(自動格納)
を行う場合に、前後のジャッキ15,16の張出(格
納)作動を行わせるための信号を同時に送信するのでは
なく、まず前ジャッキシリンダ15dの伸長(後ジャッ
キシリンダ16dの縮小)を行わせる制御を行った後、
張出所定時間もしくは格納所定時間に相当する時間の経
過後に、後ジャッキシリンダ16dの伸長(前ジャッキ
シリンダ15d)の縮小を行わせるような制御(いわゆ
る、タイマーディレーををつけた順次作動)を行わせる
ように構成してもよい。
【0036】また、上記の実施形態においては、各ジャ
ッキ15等が油圧伸縮シリンダによって伸縮作動を行う
ように構成した場合について説明したが、本発明はこの
ような構成に限られるものではなく、油圧以外の他の動
力源を用いて伸縮作動を行うように構成してもよい。さ
らに、ジャッキの張出・格納作動は、必ずしも伸縮作動
によってなされるのみならず、車体に対して上下方向に
揺動作動を行うことによって張出・格納作動を行うよう
に構成してもよい。
【0037】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るジャッキ自
動張出装置は、自動張出操作手段が操作されたときに、
まず張出作動手段による自由側ジャッキの張出作動のみ
を開始させ、この張出作動の開始から張出所定時間の経
過を待って張出作動手段による制動側ジャッキの張出作
動を開始するようにしている。このため、自動張出操作
手段の操作を行った場合、張出作動手段によってまず自
由側ジャッキのみの張出作動が行われ、その後で制動側
ジャッキの張出作動が行われる。従って、必ずパーキン
グブレーキによる制動がなされている制動側車輪が自由
側車輪よりも後で地面から離れるため、制動側車輪と自
由側ジャッキとで車体を支持させることができ、且つ、
このときの車体の前後方向の傾斜角も小さくすることが
できる。
【0038】 さらに、このジャッキ自動張出装置にお
いては、制動側ジャッキの張出作動が規制される時間で
ある張出所定時間を、自由側ジャッキに所定の接地反力
が作用するまでの伸長作動時間に相当する時間としてい
る。このような構成とすることにより、ジャッキの接地
反力を検出するための検出器を設けなくても、ほぼ確実
に制動側車輪と自由側ジャッキとで車体を支持させるこ
とができるため、高所作業車のコストダウンを図ること
ができるとともに、張出所定時間経過時の車体の前後方
向の傾きをより小さく抑えることができる。
【0039】 また、本発明に係る作業車のジャッキ自
動格納装置は、自動格納操作手段が操作されたときに、
まず格納作動手段による制動側ジャッキの格納作動のみ
を開始させ、この格納作動の開始から格納所定時間の経
過を待って格納作動手段による自由側ジャッキの格納作
動を開始するようにしている。このため、自動格納操作
手段の操作を行った場合、格納作動手段によってまず制
動側ジャッキのみの格納作動が行われ、その後で自由側
ジャッキの格納作動が行われる。従って、必ずパーキン
グブレーキによる制動がなされている制動側車輪が、自
由側車輪よりも先に接地することとなり、この制動側車
輪と自由側ジャッキとで車体を支持させることができ、
且つ、このときの車体の前後方向の傾斜角も小さくする
ことができる。
【0040】 さらに、上記のジャッキ自動格納装置に
おいては、自由側ジャッキの格納作動が規制される時間
である格納所定時間を、張出作動がなされたときから車
体が所定傾斜角まで傾斜するまでの時間とし、この所定
傾斜角を、ほぼ平坦な地面において自由側車輪が自由側
ジャッキにより持ち上げられて非接地であり、制動側車
輪が接地して制動側ジャッキに接地反力が作用しない状
態となる車体傾斜角に相当する傾斜角に設定している。
このような構成とすることにより、ジャッキの伸縮量を
検出するための検出器を設けなくても、ジャッキの格納
時においてほぼ確実に制動側車輪と自由側ジャッキとで
車体を支持させることができるとともに、格納所定時間
経過時の車体の前後方向の傾きをより小さく抑えること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るジャッキ自動張出装置を備えた高
所作業車の側面図であり、(A)には前ジャッキのみを
伸長させている状態を示し、(B)には前後のジャッキ
を伸長させている状態を示し、(C)には張出が完了し
た状態を示す。
【図2】本発明に係るジャッキ自動張出装置および自動
格納装置を示すブロック図である。
【図3】上記のジャッキ自動格納装置を備えた高所作業
車の側面図であり、(A)には格納前のジャッキの状態
を示し、(B)には後ジャッキのみを縮小させた状態を
示し、(C)には前後のジャッキを縮小させている状態
を示す。
【符号の説明】
10 高所作業車 11 車体 15 前ジャッキ 16 後ジャッキ 20 コントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B66F 9/075 B66C 23/78

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体の前および後の一方にパーキングブ
    レーキによる制動が可能な制動側車輪を有し、前記車体
    の前および後の他方に自由側車輪を有した車両におい
    て、格納状態から張り出して前記車体を安定支持する複
    数のジャッキの自動張出を行うジャッキ自動張出装置で
    あって、 前記複数のジャッキが、前記制動側車輪の近傍に設けら
    れた制動側ジャッキおよび前記自由側車輪の近傍に設け
    られた自由側ジャッキからなり、 前記複数のジャッキそれぞれについて張出作動を行わせ
    る張出作動手段と、前記 張出作動手段の自動張出作動を行わせるために操作
    される自動張出操作手段と、前記自動 張出操作手段が操作されたときに、まず前記張
    出作動手段による前記自由側ジャッキの張出作動のみを
    開始させ、前記自由側ジャッキの張出作動の開始から張
    出所定時間が経過したときから前記張出作動手段による
    前記制動側ジャッキの張出作動開始させる張出制御手
    とを有して構成され、 前記張出所定時間が、ほぼ平坦な地面において前記自由
    側ジャッキの張出作動がなされたときから前記自由側ジ
    ャッキに所定の接地反力が作動するまでの伸長作動時間
    に相当する予め設定された時間である ことを特徴とする
    ジャッキ自動張出装置。
  2. 【請求項2】 車体の前および後の一方にパーキングブ
    レーキによる制動が可能な制動側車輪を有し、前記車体
    の前および後の他方に自由側車輪を有した車両におい
    て、格納状態から張り出して前記車体を安定支持する複
    数のジャッキの自動格納を行うジャッキ自動格納装置で
    あって、 前記複数のジャッキが、前記制動側車輪の近傍に設けら
    れた制動側ジャッキおよび前記自由側車輪の近傍に設け
    られた自由側ジャッキからなり、 前記複数のジャッキそれぞれについて格納作動を行わせ
    る格納作動手段と、前記 格納作動手段の自動格納作動を行わせるために操作
    される自動格納操作手段と、前記自動 格納操作手段が操作されたときに、まず前記格
    納作動手段による前記制動側ジャッキの格納作動のみを
    開始させ、前記制動側ジャッキの格納作動の開始から格
    納所定時間が経過したときから前記格納作動手段による
    前記自由側ジャッキの格納作動開始させる格納制御手
    とを有して構成され、 前記格納所定時間が、前記制動側ジャッキの格納作動が
    開始されたときから前記車体が所定傾斜角まで傾斜する
    までの予め設定された時間であって、 前記所定傾斜角が、ほぼ平坦な地面において前記自由側
    車輪が前記自由側ジャッキにより持ち上げられて非接地
    であり、前記制動側車輪が接地して前記制動側ジャッキ
    に接地反力が作用しない状態となる車体傾斜角に相当す
    る傾斜角である ことを特徴とするジャッキ自動格納装
    置。
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