JP3478641B2 - 耐摩耗性の改良されたゴム組成物 - Google Patents

耐摩耗性の改良されたゴム組成物

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博幸 海藤
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はゴム組成物に関し、
更に詳しくはSBRを主体とする耐摩耗性の改良された
ゴム組成物、特にタイヤ用に適したゴム組成物に関す
る。 【0002】 【従来の技術】乗用車タイヤにおいて、車の操縦安定性
を高めるためにスチレンブタジエン共重合ゴム(SB
R)及び粒子サイズの細かいSAF級カーボンブラック
を使用する配合が知られているが、タイヤのグリップ性
能を向上させるためにSAF級カーボンブラックを多量
に配合すると耐摩耗性が悪くなり、特に高速度運転や急
ハンドル、急勾配などのシビアリティーの高い状態(ゴ
ムの温度が上昇する状態)で走行すると耐摩耗性が大幅
に低下するという問題があった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、前
述した従来技術の問題点を排除して、グリップ性能を低
下させることなく、耐摩耗性を向上させたゴム組成物を
提供することを目的とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明に従えば、スチレ
ンブタジエン共重合体ゴム(SBR)を主体とするゴム
成分とカーボンブラックとを含んで成るゴム組成物にお
いて、該ゴム組成物の40℃におけるtanδが0.3
5以上であり、かつ下記式を満足する耐摩耗性の改良さ
れたゴム組成物。 (VCP+VCB)/T2M≧2.9×10-3CP:カーボンブラックの周囲に付着したポリマーの容
積分率 VCB:カーボンブラックの容積分率 T2M:カーボンブラック周辺の中間稠密構造のポリマー
相の緩和時間(μs) が提供される。 【0005】 【発明の実施の形態】以下、本発明の構成及び作用効果
について詳しく説明する。前述の如く、従来はタイヤ、
特に乗用車タイヤの操縦安定性を高めるために、SAF
級カーボンブラックの配合量を増加させて来たが、これ
だとタイヤの耐摩耗性が悪化するという問題があった。
このように従来はグリップ性能とタイヤの耐摩耗性、特
に30℃以上の高温における耐摩耗性とを両立させるこ
とが困難であった。 【0006】本発明者らはかかる状態においてSBRを
主体とするゴム組成物において、ランボーン摩耗量が引
裂強さ(トラウザース引裂力)と負の相関関係にあり、
また引裂強さが [(VCP+VCB)/T2M] 〔式中、VCP
はカーボンブラック粒子の周囲に付着したポリマーの容
積比率で、更に具体的にはVCP=VMP+VSP(式中、V
MP:M相(S相の外側に形成される中間稠密構造のポリ
マー相)の容積分率、VSP:S相(カーボンブラックの
表面に付着した稠密構造のポリマー相)の容積分率)で
ある。〕と正の相関関係にある。なおこれらの値は常法
に従って、パルスNMR測定によって求めることができ
る。 【0007】本発明者らの知見によれば、耐摩耗性の改
良のためには、(VCP+VCB)の値の増加(即ちカーボ
ンブラックとその周辺のS相及びM相を構成するポリマ
ーの容積の増大)とマトリックス相の緩和時間の減少
(即ちマトリックス相の弾性率の増加)が必要であり、
そのためにはカーボンブラックとポリマーとの相互作用
を高めればよい。かかることを考慮して本発明では前記
した通り (VCP+VCB)/T2M≧2.9×10-3 であることが必要である。 【0008】更に本発明ではゴム組成物のグリップ性能
の維持又は向上のため、40℃におけるtanδが0.
35以上、好ましくは0.35〜0.7であることが必
要である。tanδ(40℃)が0.35未満ではドラ
イ路面でのタイヤグリップ性能が低下し、操縦安定性が
低下する。 【0009】本発明に係るゴム組成物に配合されるゴム
成分としてはSBRを主体とし、他に従来からタイヤ用
などとして公知の任意のゴム、例えば天然ゴム、ポリイ
ソプレンゴム、ポリブタジエンゴムなどとのブレンドと
することもできる。好ましいSBRの配合量はゴム成分
全体に対して50重量%以上、更に好ましくは60〜1
00重量%である。本発明に係る組成物のゴム成分の主
要成分としてSBRを用いるのは、SBRがヒステリシ
スロスが大きいにも拘らず、耐摩耗性が良好である性質
を有し、タイヤのグリップ性能と耐摩耗性とのバランス
が優れるからである。 【0010】本発明に係るゴム組成物に配合されるカー
ボンブラックとしては、従来からタイヤグリップ性能を
高めるために一般に使用されてきた粒子径の小さいSA
F級カーボンブラックを用いるのが好ましく、かかるカ
ーボンブラックは従来から市販されているが、好ましく
は窒素比表面積(N2 SA)(ASTM−D−3037
に準じて測定)が130m2 /g以上(好ましくは13
0〜200m2 /g)で、DBP吸油量(ASTM−D
−2414に準じて測定)100ml/100g以上(好
ましくは100〜200ml/100g)のものがあげら
れる。 【0011】カーボンブラックの配合量はゴム組成物が
前記したtanδ及び(VCP+VCB)/T2M≧2.9×
10-3という関係をゴム組成物が満す範囲であれば特に
限定はないが、好ましくはゴム成分100重量部当り4
0〜120重量部である。 【0012】本発明に従えば、前述の如く、SBRを主
体とするゴム成分とカーボンブラッックとを常法に従っ
て、例えばバンバリーミキサー、ロールなどの混練機を
用いて混練することによりゴム組成物とすることがで
き、かかるゴム組成物が前記した関係、即ち(VCP+V
CB)/T2M≧2.9×10-3を満足するか否かはパルス
NMRを用いたスピン−スピン緩和時間の測定によって
予じめ確認することができる。 【0013】本発明に係るゴム組成物を得る好ましい混
合条件は、例えばカーボンブラックが均一に分散される
様、混合温度170℃以下、好ましくは115℃〜17
0℃で使用電力が180w/kg以上となる混合方式をと
ることによって行なうことができる。本発明に係るゴム
組成物の製造にあたっては、更に芳香族系オイル(アロ
マ油)を配合して混合することによってゴム成分とカー
ボンブラックとの相互作用が助長されるので、アロマ油
の配合が好ましい。かかるアロマ油の好ましい配合量は
アロマ油/カーボンブラックの重量比が1以下である。
アロマ油としては従来タイヤ用ゴム組成物に配合されて
いる任意のアロマ油を用いることができる。 【0014】本発明に係るゴム組成物には、前記したゴ
ム成分、カーボンブラック、更にはアロマ油に加えて、
従来からタイヤ用その他に一般的に配合されている各種
添加剤、例えば硫黄、加硫促進剤、老化防止剤、充填
剤、軟化剤、可塑剤などを前記関係、即ち(VCP
CB)/T2M≧2.9×10-3及びtanδ(40℃)
≧0.35、を損なわない範囲で配合することができ
る。 【0015】 【実施例】以下、実施例及び比較例に従って本発明を更
に詳しく説明するが、本発明の技術的範囲をこれらの実
施例に限定するものでないことは言うまでもない。実施例1〜5及び比較例1〜6 表Iに示す配合(重量部)及び条件で、硫黄及び加硫促
進剤を除くそれぞれの成分を1.7リットルのバンバリ
ーミキサーにて5分間混合し、これに表Iに示す硫黄及
び加硫促進剤を8インチの試験用ロール機で混練してゴ
ム組成物を得た。これらのゴム組成物を温度160℃で
20分間プレス加硫し、目的とする試験の試験片を調製
し、各種試験を行なった。得られた結果を表IIに示す。 【0016】表IIに示した試験結果は以下の通りにして
測定した。tanδ(40℃)及び動的弾性率E’ 東洋精機製作所製レオログラフソリッドを用いて、初期
伸長率10%、動的伸長率±2%、周波数10Hz及び試
験温度40℃の条件で求めた。 【0017】パルスNMR測定 日本電子製パルスNMRスペクトロメータ(JNM−F
SE100型)を用いて、スピン−スピン緩和時間(T
2 )と各々の成分分率を求めた。 【0018】ランボーン摩耗量 JIS−K−6264の第7項の標準条件に従い、荷重
14.7N及びスリップ率50%で求めた。 【0019】トラウザース引裂 JIS−K 6252に従って実施 【0020】JIS硬度 JIS−K−6301に従って実施 【0021】 【表1】 【0022】 【表2】【0023】 【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、S
BRを主体とするゴム組成物において、(VCP+VCB
/T2M≧2.9×10-3及びtanδ(40℃)≧0.
35とすることによって、グリップ性能を低下させるこ
となく耐摩耗性を向上させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−315439(JP,A) 特開 平1−164602(JP,A) 特開 昭62−129324(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 9/06

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 スチレンブタジエン共重合体ゴム(SB
    R)を主体とするゴム成分とカーボンブラックとを含ん
    で成るゴム組成物において、該ゴム組成物の40℃にお
    けるtanδが0.35以上であり、かつ下記式を満足
    する耐摩耗性の改良されたゴム組成物。 (VCP+VCB)/T2M≧2.9×10-3CP:カーボンブラックの周囲に付着したポリマーの容
    積分率 VCB:カーボンブラックの容積分率 T2M:カーボンブラック周辺の中間稠密構造のポリマー
    相の緩和時間(μs)
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