JP3478256B2 - 毛髪用ブラシ - Google Patents

毛髪用ブラシ

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JP3478256B2 JP2000238801A JP2000238801A JP3478256B2 JP 3478256 B2 JP3478256 B2 JP 3478256B2 JP 2000238801 A JP2000238801 A JP 2000238801A JP 2000238801 A JP2000238801 A JP 2000238801A JP 3478256 B2 JP3478256 B2 JP 3478256B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、毛髪化粧料、特に
染毛剤の塗布に好適な毛髪用ブラシに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、第1剤と第2剤とを混合して使用
する二剤タイプの染毛剤を、毛髪に塗布する場合に使用
する染毛用ブラシとして、図6に示すものが使用されて
いる。この染毛用ブラシ1Xは、基台2とその底面2a
に立設した多数の円柱状の櫛歯3からなっており、この
うち基台2の周縁部と中央部長手方向に並んだ櫛歯3a
は、基台2の周縁部の櫛歯と中央部長手方向に並んだ櫛
歯とで囲まれた領域の櫛歯3bに比して長尺に形成され
ている。
【0003】この染毛用ブラシ1Xを用いて、第1剤と
第2剤からなる二剤タイプの染毛剤を毛髪に塗布する場
合、図7に示したように、短尺の櫛歯3bが立設してい
る二つの領域の一方に第1剤5aを載せ、他方に第2剤
5bを載せ、次いで略全ての長尺の櫛歯3aの先端部が
頭皮につくように染毛用ブラシ1Xを毛髪上に置き、毛
髪を梳く。これにより、毛髪上で第1剤5aと第2剤5
bが混合し、その混合した染毛剤が毛髪に塗布される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図6に
示した従来の染毛用ブラシ1Xでは、染毛剤5をつけて
毛髪を梳いた場合に、染毛剤5が櫛歯3aの先端に集ま
りにくく、そのために染毛剤5が毛髪の根本に十分に送
り込まれず、根本まで確実に染毛することが難しいとい
う問題があった。
【0005】これに対し、本発明は、染毛剤、その他の
毛髪化粧料を毛髪の根本にまで十分に送り込み、毛髪の
根本まで確実に毛髪化粧料を塗布できるようにすること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では、ブラシの基
台の側縁部の櫛歯を特定の形状にすることにより、上述
の目的を達成する。
【0007】即ち、本発明は、櫛歯が基台の側縁部に立
設している毛髪用ブラシであって、該毛髪用ブラシによ
って毛髪化粧料を塗布する際の該毛髪用ブラシの移動方
向に該毛髪用ブラシを切った場合の切断面において、基
台の側縁部の櫛歯の内側側面が、少なくとも先端部側に
おいて基台の外側に開いており、該櫛歯の外側側面の基
台側と基台の主面とがなす角度γが略垂直であり、角度
γと、内側側面の先端部側と基台の主面とがなす角度δ
が、γ>180°−δ である毛髪用ブラシを提供す
る。また、本発明は、櫛歯が基台の側縁部に立設してい
る毛髪用ブラシであって、該毛髪用ブラシによって毛髪
化粧料を塗布する際の該毛髪用ブラシの移動方向に該毛
髪用ブラシを切った場合の切断面において、基台の側縁
部の櫛歯の内側側面が、少なくとも先端部側において基
台の外側に開いており、該櫛歯の外側側面の基台側と基
台の主面とがなす角度γと、内側側面の先端部側と基台
の主面とがなす角度δが、γ>180°−δ であり、
前記切断面における、基台の側縁部の櫛歯の内側側面
が、少なくとも基台側において基台の主面と略垂直であ
る毛髪用ブラシを提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明を
詳細に説明する。なお、各図中、同一符号は、同一又は
同等の構成要素を表している。
【0009】図1の毛髪用ブラシ1Aは、第1剤と第2
剤からなる二剤タイプの染毛剤を毛髪上で混合して染毛
するために好適なものであり、基台2、その基台の底面
2aに立設した多数の櫛歯3、基台2に延設された柄4
からなる。櫛歯3のうち、基台2の周縁部と中央部長手
方向に並んだ櫛歯3c、3aが長尺であり、基台2の周
縁部の櫛歯3cと中央部長手方向に並んだ櫛歯3aとで
囲まれた領域の櫛歯3bが短尺である。また、基台2の
周縁部の櫛歯3のうち、基台2の柄4側の縁部とそれに
対向する縁部の櫛歯は円柱状である。
【0010】基台2の両側縁部の櫛歯3cは、円柱状で
はなく、先端部側がハの字状に開いた形状をしている。
より具体的には、従来の染毛用ブラシ1Xの使用方法と
同様に(図7参照)、毛髪用ブラシ1Aの短尺の櫛歯3
bが立設している二つの領域の一方に染毛剤の第1剤5
aを載せ、他方に第2剤5bを載せ、図2(a)に示す
ように、毛髪H上で矢印A方向に毛髪用ブラシ1Aを移
動させて染毛する場合のその移動方向、即ち、柄4と直
交する方向(矢印A方向)に毛髪用ブラシを切断した場
合の切断面において(図1(b)参照)、基台2の側縁
部の櫛歯3cの内側側面3c1が、少なくとも先端部側
3c1bにおいてそれぞれ基台2の外側に開いている。こ
のように櫛歯3cの内側側面3c1の先端部側3c1b
外側に開くことにより、図2(b)に示すように、両側
縁部の櫛歯3cのうち、染毛中の毛髪用ブラシ1Aの移
動方向(矢印A方向)後方の櫛歯3cbの内側側面の先
端側3c1bに染毛剤5が集まり、毛髪Hの根本にまで確
実に染毛することが可能となる。
【0011】ここで、櫛歯3cの内側側面3c1の先端
部側3c1bの開き角βは、80°〜120°とすること
が好ましい。開き角βを80°以上とすることにより、
染毛剤5を櫛歯3cの先端部側に、より効果的に集める
ことができる。また、開き角βが過度に大きいとブラシ
として髪を梳く効果が低下するが、開き角を120°以
下とすることにより、髪を梳く効果を維持することがで
きる。
【0012】一方、櫛歯3cの内側側面3c1の基台側
3c1aは、好ましくは、基台2の主面Pと略垂直にす
る。これにより、染毛中に両側縁部の櫛歯3c間に十分
な量の染毛剤5を保持することができる。ここで、基台
2の主面Pとは、染毛中の毛髪用ブラシ1Aの移動方向
(矢印A方向)の、基台の底面2aにおける接平面をい
う。この主面Pは、基台2の側縁部の櫛歯3cの先端部
を結んだ面と平行である。また、櫛歯3cの内側側面3
1の基台側3c1aが主面Pに略垂直であるとは、櫛歯
3cの内側側面3c1の基台側3c1aと主面Pとのなす
角度αが厳密に90°である場合だけでなく、80〜1
00°程度の実質上90°と認められる角度をいう。こ
の角度αは、成形のし易さの観点から90°〜100°
とすることが好ましい。
【0013】基台2の側縁部の櫛歯3cの外側側面3c
2の形状としては、前記切断面において、少なくとも基
台側において基台側3c2aと基台2の主面Pとがなす角
度γと、内側側面の先端部側3c1bと基台の主面Pとが
なす角度δが、γ>180°−δ を満たすようにし、
好ましくはγ<100°、さらに好ましくは角度γを略
垂直にする。なお、ここでも略垂直とは、80°〜10
0°程度の実質上90°と認められる角度をいい、角度
γは、成形のし易さの点から80°〜90°とするのが
好ましい。
【0014】基台2の側縁部の櫛歯3cの外側側面3c
2の基台側3c2aを主面Pに対して略垂直にすることに
より、染毛剤5をつけて毛髪Hを梳く場合の2度目以降
の梳く操作において、前回までの梳く操作で外側側面3
2でかき取られた染毛剤5が、櫛歯3cに沿って基台
の上面2bにせり上がり、そこに不要に溜まること(図
8の矢印B参照)を防止できる。これに対し、図8に示
すように、基台2の両側縁部に円柱状の櫛歯3af、3
bをハの字状に斜設した染毛用ブラシ1Yによると、
毛髪Hを梳く場合において梳く操作が2度目以降になる
と、染毛用ブラシ1Yの移動方向(矢印A)前方の櫛歯
3afが前回までの梳く操作で塗布された染毛剤5をか
き取り、掻き取られた染毛剤5が、矢印Bに示すように
櫛歯3afに沿って基台2の上面2bにせり上がり、そ
こに不要に溜まり、その分染毛効率が低下する。
【0015】基台2の側縁部の櫛歯3cの先端部の形状
としては、図3に示すように、染毛剤5の塗布中に櫛歯
3cの先端部が頭皮と面接触するように、平坦域3cp
を設けることが好ましい。これにより櫛歯3cによる頭
皮への応力が分散し、頭皮への刺激を緩和することがで
きる。
【0016】以上、図1の毛髪用ブラシ1Aを、第1剤
と第2剤の二剤タイプの染毛剤を毛髪に塗布する場合の
染毛用ブラシとして使用する場合について説明したが、
本発明の毛髪用ブラシは、一剤タイプの染毛剤にも適用
でき、さらに、ヘアクリーム、ジェル等の種々の毛髪化
粧料にも適用できる。特に、頭皮に毛髪化粧料が付着す
ることを抑制するよりも、より積極的に毛髪の根本に毛
髪化粧料を付着させる場合のブラシとして好適なものと
なる。
【0017】本発明の毛髪用ブラシは、基台2の側縁部
の櫛歯3cを上述のような特定形状とする限り、種々の
態様をとることができる。例えば、基台2の側縁部の櫛
歯3cの先端形状は、図4に示すように球状としてもよ
い。この場合には、毛髪用ブラシで髪を梳く間に、櫛歯
3cの先端部と頭皮とが点接触することとなるので、頭
皮に応力が集中し、頭皮への刺激が強まるが、櫛歯3c
の球状の先端部の径を大きくしたり、あるいは櫛歯3c
の先端部を柔らかい材質で形成する等により、頭皮への
刺激を緩和することができる。
【0018】また、デザイン的な要請等により、図5に
示すように、基台2の側縁部の櫛歯3cの外側側面3c
2全体を基台2の主面Pと垂直に形成してもよい。これ
によっても、毛髪化粧料をつけて毛髪を梳く間に、その
毛髪化粧料が櫛歯3cをせり上がることを防止できる。
【0019】本発明において、基台2の中央部の櫛歯の
形状や配列の態様等については、特に限定はない。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、染毛剤、その他の毛髪
化粧料をブラシにつけ、毛髪を梳くことにより毛髪化粧
料を毛髪に塗布する場合において、毛髪化粧料を毛髪の
根本にまで十分に送り込み、毛髪の根本まで確実に毛髪
化粧料を塗布するこことができる。また、毛髪化粧料を
つけて毛髪を梳く間に、毛髪化粧料が櫛歯をせり上が
り、ブラシの基台の上面に不要にたまることを防止でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の毛髪用ブラシの斜視図(同図
(a))及び断面図(同図(b))である。
【図2】 本発明の毛髪用ブラシを用いて染毛する場合
の毛髪用ブラシの作用の説明図である。
【図3】 本発明の毛髪用ブラシの基台の側縁部の櫛歯
の拡大斜視図(同図(a))及び先端部の断面図(同図
(b))である。
【図4】 本発明の毛髪用ブラシの基材の側縁部の櫛歯
の拡大斜視図(同図(a))及び先端部の断面図(同図
(b))である。
【図5】 本発明の毛髪用ブラシの断面図である。
【図6】 従来の染毛用ブラシの斜視図である。
【図7】 染毛剤を載せた状態の従来の染毛用ブラシの
斜視図である。
【図8】 従来の染毛用ブラシを用いて染毛する場合の
染毛用ブラシの作用の説明図である。
【符号の説明】
1A 本発明の毛髪用ブラシ 1X、1Y 従来の染毛用ブラシ 2 基台 2a 基台の底面 2b 基台の上面 3 櫛歯 3a、3b 円柱状の櫛歯 3c 基台の側縁部の櫛歯 3c1 基台の側縁部の櫛歯の内側側面 3c2 基台の側縁部の櫛歯の外側側面 3c1a 基台の側縁部の櫛歯の内側側面の基台側部位 3c1b 基台の側縁部の櫛歯の内側側面の先端部側部位 4 柄 5a 染毛剤の第1剤 5b 染毛剤の第2剤 H 毛髪 S 頭皮
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A46B 9/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 櫛歯が基台の側縁部に立設している毛髪
    用ブラシであって、該毛髪用ブラシによって毛髪化粧料
    を塗布する際の該毛髪用ブラシの移動方向に該毛髪用ブ
    ラシを切った場合の切断面において、基台の側縁部の櫛
    歯の内側側面が、少なくとも先端部側において基台の外
    側に開いており、該櫛歯の外側側面の基台側と基台の主
    面とがなす角度γが略垂直であり、角度γと、内側側面
    の先端部側と基台の主面とがなす角度δが、γ>180
    °−δ である毛髪用ブラシ。
  2. 【請求項2】 櫛歯が基台の側縁部に立設している毛髪
    用ブラシであって、該毛髪用ブラシによって毛髪化粧料
    を塗布する際の該毛髪用ブラシの移動方向に該毛髪用ブ
    ラシを切った場合の切断面において、基台の側縁部の櫛
    歯の内側側面が、少なくとも先端部側において基台の外
    側に開いており、該櫛歯の外側側面の基台側と基台の主
    面とがなす角度γと、内側側面の先端部側と基台の主面
    とがなす角度δが、γ>180°−δ であり、前記切
    断面における、基台の側縁部の櫛歯の内側側面が、少な
    くとも基台側において基台の主面と略垂直である毛髪用
    ブラシ。
  3. 【請求項3】 前記切断面における、基台の両側縁部の
    櫛歯の内側側面の先端部側の開き角が80°〜120°
    である請求項1又は2記載の毛髪用ブラシ。
  4. 【請求項4】 毛髪化粧料の塗布中に、櫛歯の先端部が
    頭皮と面接触するように櫛歯の先端部に平坦域が形成さ
    れている請求項1〜のいずれかに記載の毛髪用ブラ
    シ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP3001173U (ja) 1994-02-18 1994-08-23 有限会社野々川商事 染毛用ブラシ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP3001173U (ja) 1994-02-18 1994-08-23 有限会社野々川商事 染毛用ブラシ

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