JP3476653B2 - 農作物の選別装置 - Google Patents

農作物の選別装置

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JP3476653B2 JP13482797A JP13482797A JP3476653B2 JP 3476653 B2 JP3476653 B2 JP 3476653B2 JP 13482797 A JP13482797 A JP 13482797A JP 13482797 A JP13482797 A JP 13482797A JP 3476653 B2 JP3476653 B2 JP 3476653B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、農作物の選別装置
に関し、詳しくは、選別された農作物を回収する回収部
の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】大きさに基づいて農作物の選別を行う選
別装置を例に挙げると、従来、この種の装置では農作物
の大きさ計測するセンサ系と、このセンサ系の計測結果
に基づいてS,M,Lサイズ等の大きさに選別された農
作物を、その大きさに対応した複数の回収位置に送る系
とを備えており、夫々の回収位置に樹脂製のトレー等の
収納容器を配置しておくことで、この収納容器に対して
選別された農作物を回収することも多く行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ここで、レタスを大き
さに基づいて選別する選別装置を考えるに、レタスは収
穫時期、あるいは、成育条件によって大きさに偏りを生
じやすく、収穫されたレタスにLサイズ以上のものばか
りを多く含むこともある。このような場合には選別装置
の特定の回収部ばかりにレタスが回収され、回収部のト
レー等が短時間のうちに満杯になることも考えられ改善
の余地がある。
【0004】そこで、回収部に充分な容量を持たせるこ
とも考えられるが、装置全体の大型化に繋がるものとな
り、この点にも改善の余地がある。
【0005】本発明の目的は、特定の回収部に多くの農
作物が送り込まれる場合でも回収部が短時間のうちに満
杯になることのない装置を大型化を招来することなく構
成する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の農作物の選別装
置における第1の特徴(請求項1)は、計測機構によっ
て農作物の大きさあるいは重さを計測し、このように計
測された農作物を選別部材によって大きさあるいは重さ
に対応した複数の経路の1つを選択して送り出すことで
複数の経路夫々の端部に配置された回収空間に該農作物
を回収すると共に、該回収空間が、隣接する分離壁と、
分離壁同士の間に、これらの間隔より長い寸法で、分離
壁の先端より外方に張出すように設けられた可撓性の帯
材とから構成されている点にあり、その作用、及び、効
果は次の通りである。
【0007】 本発明の第2の特徴(請求項2)は請求
項1において、帯材が、外方への張出し量を調節するよ
う分離壁に対してスライド可能に装備されている点にあ
り、その作用、及び、効果は次の通りである。
【0008】 本発明の第3の特徴(請求項3)は請求
項1又は2において、帯材が、隣接する分離壁の先端部
の夫々に対してスライド可能に装備されたスライド帯部
分の一対と、その一対のスライド帯部分の先端部同士
繋ぐ補助帯材とから構成され、かつ、スライド帯部分と
補助帯材とが分離壁同士の対向方向に延びる揺動軸でも
って繋がれ、その揺動軸周りでの揺動でもって補助帯材
上方に持ち上げ可能に構成されている点にあり、その
作用、及び、効果は次の通りである。
【0009】 本発明の第4の特徴(請求項4)は請求
項1〜3のいずれか1項において、分離壁が、分離壁
の対向方向へ位置調節自在に構成されている点にあ
り、その作用、及び、効果は次の通りである。
【0010】〔作用〕 上記第1の特徴によると、例えば、大きさに基づいて選
別する際に、特定の大きさのものが多く含まれている場
合には、その大きさに対応する回収部の分離壁同士の間
に備えた帯材を、平面視で広い面積となるよう形状を設
定し、他の回収部の分離壁同士の間に備えた帯材を、平
面視で狭い面積となるよう形状を設定することで、その
回収部のみの容量を増大して満杯に達するまでの時間の
延長を図り得るものとなる。つまり、本発明では全ての
回収部の容量の増大を図るのでは無く、必要とする回収
部の帯材で回収容量の増大を図り、他の回収部の帯材で
の回収容量を減少することで、他の回収部の帯材に干渉
することなく回収容量の増大を図って、作業時には作業
者が回収部から農作物を取出す作業の頻度を少なくし得
るものとなる。
【0011】上記第2の特徴によると、帯材を分離壁か
ら引き出すことにより外方への張出し量が増大して回収
部の容量が増大し、逆に、帯材を分離壁側へ引き込むこ
とで回収部の容量を減少し得るものとなる。
【0012】上記第3の特徴によると、回収部に回収さ
れた農作物を取出す場合には帯材の中間部に備えた補助
帯材を揺動軸周りで揺動させて上方に持ち上げることで
床面あるいは、回収部の底面に沿って農作物を転がす、
滑らせる等の形態で農作物を取り出せるものとなる。
【0013】上記第4の特徴によると、特定の分離壁を
横方向に移動せさることにより、その回収部の容量が増
大するのとなり、この容量の増大と帯材の平面視におけ
る形状の設定、若しくは、張出し量の設定との組合せで
一層の容量の増大を可能にするものとなる。
【0014】〔発明の効果〕 従って、特定の回収部に多くの農作物が送り込まれる場
合でも全ての回収部を大容量に形成しないものであり乍
ら、回収部が短時間のうちに満杯になることが無く、回
収作業も楽に行える選別装置が簡単な改良によって構成
されたのである(請求項1)。又、簡単な構造で回収部
の容量を任意に変更し得るものとなり(請求項2)、回
収された農作物を容易に取出し得るものとなり(請求項
3)、回収部の容量を一層大きく変更し得るものとなっ
た(請求項4)。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1〜図4に示すように、農作物
の一例としてのレタスを包装するレタス包装機Pから送
り出されれる包装レタスQを受け止めて所定の高さまで
持ち上げる傾斜姿勢のコンベア機構Cと、このコンベア
機構Cで送られる包装レタスQの大きさを計測する接触
式の計測機構Mと、コンベア機構Cの上端まで持ち上げ
られた包装レタスQを計測機構Mの計測結果に基づき自
重を利用した転がりや滑りによって大きさに対応した所
定位置に回収する回収機構Rとを備えて包装レタスの選
別装置が構成されている。
【0016】前記レタス包装機Pは本体1の上面に包装
台2が形成されると共に、本体上面に包装ロール3を備
え、包装作業時には包装台2に予め拡げられた切断状態
の包装ロール3からの包装シートの上面に対し、包装台
2の開口2Aを介してレタスを落とし込み、上面の一対
のスイッチ4,4を同時にON操作することで内蔵され
た電動モータ(図示せず)の駆動力で包装シートでレタ
スを包み込むと同時に包装シートの上部を絞り込み、こ
の後、上部の余りシートを切断し、この切断部位を熱溶
着する、あるいは、粘着テープで固定した後、シュート
5を介して包装機外に送出すよう作動し、更に、この作
動と連動して次の包装シートを包装ロール3から包装台
に引出し、かつ、所定の大きさに切断する制御を自動的
に行うよう構成されている。
【0017】前記コンベア機構Cは主フレーム6に対し
て斜め姿勢で支持された左右一対の側部フレーム7,7
の上下端に遊転支承されたローラ8,8に対してゴム等
の可撓性の素材で成る無端ベルト9を巻回すると共に、
一方のローラ8を駆動する電動モータ(図示せず)を備
え、又、この無端ベルト9に一対の係止ロッド10,1
0を複数箇所に突設してレタス包装器Pで包装された包
装レタスQを持ち上げ自在に構成すると共に、このコン
ベア機構Cの下端位置にはレタス包装器Pのシュート5
から送り出される包装レタスQを受け止める受止めロッ
ド11を備え、コンベア機構Cの上端位置には包装レタ
スQを送り出すガイドロッド12を備えている。
【0018】前記計測機構Mは前記係止ロッド10に受
け止め状態で送られる包装レタスQの両側に接触して包
装レタスQの幅方向の直径を求める左右一対の第1揺動
部材13と、この第1揺動部材13より搬送下手位置に
おいて包装レタスQの送り方向下手側に接触して包装レ
タスQの送り方向での直径、及び、包装レタスQの上面
に接触して高さ方向での直径を求めるよう兼用構成され
た第2揺動部材14とを備えると共に、第1揺動部材1
3の揺動量を計測するポテンショメータ型の第1センサ
S1と、第2揺動部材14の揺動量を計測するポテンシ
ョメータ型の第2センサS2とを備えて構成されてい
る。又、コンベア機構Cはレタス包装器Pが包装処理に
要する時間(7秒程度)のうちに包装レタスを2個以上
持ち上げ得るよう送り速度が設定されている。
【0019】前記回収機構Rは、横長姿勢の本体ケース
15に対して包装レタスQを例えば同図のSサイズ、M
サイズ、Lサイズ、LLサイズのように大きさの異なる
4種の包装レタスQを収納する4つの回収部T‥を並列
状態に備えて構成され、本体ケース15の左右方向での
中央位置にはコンベア装置Cの上端からガイドロッド1
2を介して送り出される包装レタスQを受け止め、所定
の方向に送り出す選別部材としての経路切換板16を縦
向き姿勢の軸芯Y周りで回動自在に備え、この経路切換
板16の両側位置の本体ケース15には4つの回収部T
‥のうち両端位置にものに対して包装レタスQを案内す
る傾斜姿勢の一対の案内面17,17を形成してある。
【0020】又、経路切換板16は中央部に案内用の凹
状の案内溝16Aが形成されると共に、該回収機構Rの
本体フレーム18に対して支承された縦向き姿勢の支軸
19に支持され、又、この支軸19をチェーンを介して
回動操作する切換モータ20と、支軸19の回動姿勢を
計測するポテンショメータ型の第3センサS3とを備え
て構成され、4つの回収部T‥のうち中央の2つに対し
ては直接的に包装レタスQを落とし込み、4つの回収部
T‥のうち両端の2つに対しては前記一対の案内面1
7,17を介して包装レタスQを送り込むよう構成され
ている。
【0021】又、回収部Tは、前記本体ケース15の縦
壁部材15Aに対して5つの分離壁21‥を等間隔に配
置して、この分離壁21‥で4つの空間に区画される状
態に回収空間を形成すると共に、夫々の分離壁21を縦
向き姿勢の軸芯周りで揺動自在なヒンジ22を介して縦
壁部材15Aに支持してあり、この分離壁21の下部に
は図2に示す如く、横向き姿勢の偏芯軸23周りで回動
自在に固定機構としてのストッパー24を備え、更に、
夫々の隣接し合う分離壁21の揺動端同士の間にはホル
ダー25を介して樹脂、厚布等の可撓性の素材で成る帯
材26が該分離壁21の揺動端からの突出量を調節でき
るよう取付けられている。 この帯材26は、隣接し合う
分離壁21の揺動端夫々に対して、各別にスライド可能
に装備された一対のスライド帯部分26Bと、その一対
のスライド帯部分26Bの端部どうしを繋ぐ補助帯材2
6Aとで構成され、かつ、補助帯材26Aは、前記スラ
イド帯部分26Bに対して分離壁の対向方向に軸芯方向
を沿わせた左右一対の揺動軸27で連結され、この揺動
軸27周りでの揺動によって上方に持ち上げ可能に構成
されていている。尚、分離壁21はヒンジ22の軸芯周
りでの揺動によって回収部Tの容量を調節し得るものと
なっており、ストッパー24は図5(イ),(ロ)に示
すように、偏芯軸23周りでの回動によって外周面が床
面Fから離間して分離壁21の揺動を許す状態と、その
外周面が床面Fに接触して分離壁21の揺動を阻止する
状態とに切換得るものとなっており、帯材26はホルダ
ー25との接触による摩擦力で引き出し状態を維持で
き、図6(イ),(ロ)に示す如く、揺動軸27周りで
補助帯材26Aの姿勢を切換えることで床面Fに沿って
包装レタスQを取り出せるようになっている。
【0022】又、この選別装置には前記計測機構Mの計
測結果に基づいて経路切換板16の姿勢を設定する制御
装置(図示せず)を備え、作業時には制御装置が、第1
センサS1からの信号を入力し、左右の第1揺動部材1
3の揺動量が最大に達した際の値に基づいて包装レタス
Qの幅方向の直径を求め、次に、包装レタスQがコンベ
ア機構Cの所定位置に達したタイミングで第2センサS
2からの信号を入力し、第2揺動部材14の揺動量に基
づいて該包装レタスQの前後方向(コンベア機構Cの搬
送方向)の直径を求めると共に、第2揺動部材14の揺
動量が最大に達した際の値に基づいて包装レタスQの高
さ方向(コンベア機構Cの搬送方向に直交する方向)の
直径を求め、更に、この幅方向、前後方向、高さ方向夫
々の直径の値に基づいて直径の平均値を演算し、この演
算結果から包装レタスQのサイズが予め設定されたSサ
イズ、Mサイズ、Lサイズ、LLサイズの何れに属する
かを判別し、この判別結果に基づき第3センサS3から
の信号をフィードバックし乍ら経路切換板16の切換モ
ータ20を制御してコンベア機構Cから送り出される包
装レタスQを、Sサイズと、LLサイズのものは案内面
17を転がす、あるいは、滑らせる状態でSサイズ、L
Lサイズの回収部T,Tに送り込み、Mサイズと、Lサ
イズのものは経路切換板16から自重を利用してMサイ
ズ、Lサイズ夫々の回収部T,Tに直接的に落とし込む
ものとなっている。
【0023】このように、本発明ではコンベア機構Cを
送られる包装レタスQの大きさを計測機構Mで計測する
と共に、この計測結果に基づく経路切換板16の姿勢切
換によって包装レタスQを、その大きさに対応した4種
の回収部T‥の何れかに自動的に送り込むものとなって
おり、しかも、回収部T‥の容量を任意に変更できるの
で、例えば、LLサイズの包装レタスQが多い場合に
は、分離壁21の姿勢の設定で他の回収部Tの容量を減
じた状態でLLサイズの回収部Tの容量の増大を図るこ
とで分離壁21の横方向への張出し量を少なくした状態
での容量の増大操作と、帯材26の形状の設定による容
量の増大操作と、帯材26の分離壁21からの引き出し
量の設定による容量の増大操作とを可能にするものとな
っており、更に、ストッパー24により分離壁21の姿
勢を保持できるようにも構成されている。特に、この回
収部Tから包装レタスQを取出す場合には補助帯材26
Aの姿勢変更で床面Fを転がす等床面に沿って該包装レ
タスQの取出しも行えるものとなっている。
【0024】〔別実施の形態〕 本発明は上記実施の形
態以外に、例えば、キャベツやトマトのようにレタス以
外の農作物の大きさを計測するために用いることも可能
であり、5種類以上の大きさに選別する形態で実施する
ことが可能であり、重量に基づいて農作物の選別を行う
よう制御系を構成したものに適用することも可能であ
る。
【0025】又、本発明では計測手段で特定の大きさ、
あるいは、特定の重さの農作物が多く存在することが判
別された場合には、その大きさ、あるいは、その重さの
農作物の回収部における帯材を電気的な制御で張出し方
向に作動させる制御系を備えて構成することも可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】選別装置の斜視図
【図2】選別装置の縦断側面図
【図3】選別装置の平面図
【図4】回収部の平面図
【図5】ストッパーの非作用状態と作用状態との側面図
【図6】補助帯材の閉じ姿勢と開放姿勢との側面図
【符号の説明】
16 選別部材 21 分離壁 27 揺動軸 26 帯材 26A 補助帯材 M 計測機構 T 回収部

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 計測機構によって農作物の大きさあるい
    は重さを計測し、このように計測された農作物を選別部
    材によって大きさあるいは重さに対応した複数の経路の
    1つを選択して送り出すことで複数の経路夫々の端部に
    配置された回収空間に該農作物を回収すると共に、該回
    収空間が、隣接する分離壁と、分離壁同士の間に、これ
    らの間隔より長い寸法で、分離壁の先端より外方に張出
    ように設けられた可撓性の帯材とから構成されている
    農作物の選別装置。
  2. 【請求項2】 帯材が、外方への張出し量を調節するよ
    う分離壁に対してスライド可能に装備されている請求項
    1記載の農作物の選別装置。
  3. 【請求項3】 帯材が、隣接する分離壁の先端部の夫々
    に対してスライド可能に装備されたスライド帯部分の一
    対と、その一対のスライド帯部分の先端部同士を繋ぐ補
    助帯材とから構成され、かつ、スライド帯部分と補助帯
    材とが分離壁同士の対向方向に延びる揺動軸でもって繋
    がれ、その揺動軸周りでの揺動でもって補助帯材が上方
    に持ち上げ可能に構成されている請求項1又は2記載の
    農作物の選別装置。
  4. 【請求項4】 分離壁が、分離壁同士の対向方向へ位置
    調節自在に構成されている請求項1〜3の何れか1項記
    載の農作物の選別装置。
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