JP3475147B2 - はんだ接続部 - Google Patents

はんだ接続部

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JP3475147B2
JP3475147B2 JP2000115473A JP2000115473A JP3475147B2 JP 3475147 B2 JP3475147 B2 JP 3475147B2 JP 2000115473 A JP2000115473 A JP 2000115473A JP 2000115473 A JP2000115473 A JP 2000115473A JP 3475147 B2 JP3475147 B2 JP 3475147B2
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雅彦 古野
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    • H01L2224/80Methods for connecting semiconductor or other solid state bodies using means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected
    • H01L2224/81Methods for connecting semiconductor or other solid state bodies using means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected using a bump connector
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    • H01L2224/81193Arrangement of the bump connectors prior to mounting wherein the bump connectors are disposed on both the semiconductor or solid-state body and another item or body to be connected to the semiconductor or solid-state body

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  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)
  • Wire Bonding (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器および半
導体パッケージなどを含む電子部品における機械的およ
び電気的接続のためのはんだ接続部に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、対向するはんだを突き合わせて接
合する形態は、半導体の内部配線構造において用いられ
てきたが、鉛を含有する高融点はんだ(Pb−5Sn)
と、錫鉛共晶はんだ(Sn−37Pb)が使用されてい
た。この例としては、特開平8−64717号公報に記
載がある。しかし、昨今、鉛が環境上好ましくないこと
から、はんだ接合部の鉛フリー化が必要とされており、
鉛フリー化対応のためには、従来の上記はんだ材料は使
用できない。
【0003】鉛フリーの観点から金バンプとSn−3.5
Agはんだによる接合方法は、特開平7−37935号
公報に記載されている。さらにはチップ側にSn−1A
gを組成とする線材でバンプを形成し、対向する電極に
Sn−50Inはんだを形成する構成について、特開平8
−17838号公報に記載がある。また、金のスタッド
バンプと銀ペーストの組み合わせが、特開平5−218
138号公報に記載がある。
【0004】これらは金のバンプが使用されており、材
料コストが高くなるとともに、装置コストおよび作業時
間を要するワイヤボンディング法を用いるから製作コス
トも高くなる。また、インジウム(In)のように産出
量が少ない資源のため、高価であると共に安定供給の面
で問題がある。さらには、チップ側および基板側が共
に、Sn−3.5Agはんだを用いる方法があるが、は
んだ融点が221℃と、従来のSnPb共晶(融点18
3℃)はんだに比べ高くなり、接合温度が高くなる不具
合がある。
【0005】このようなコストパフォーマンスおよび実
装接合性の観点からは産出量も安定している資源を用い
るとともに、融点の低いはんだ材料を併用した方法が好
ましい。比較的低融点のはんだ材料としてSn−9Zn
や、この系に一部ビスマスを添加した材料があるが、基
板の配線材料である銅と、Sn−9Znはんだ材料との
間に、非常に脆い性質を持つ銅−亜鉛金属間化合物層お
よびボイドが接合界面に形成され、信頼性に問題があ
る。(6thSymposium on 「Microjoining and Ass
embly Technology in Electronics」pp313−31
8)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来、半
導体パッケージの内部配線構造において、はんだ合金バ
ンプを介した接合形態をとる場合、チップ側にPb−5
Sn(液相線温度300℃)のはんだ合金バンプを設
け、積層基板の銅導体パッド上にSnPb共晶(融点1
83℃)はんだ合金バンプを設け、位置合わせした後、
230℃前後で溶融接合していたものを、チップおよび
基板の両側にSn−3.5Ag(融点221℃)のはん
だ合金バンプを設けた場合は、溶融接合温度を270℃
前後まで上げる必要がある。接合温度が高温になると、
フラックスの耐熱性や、残さ洗浄の難しさが大きな問題
となる。
【0007】そこで、チップ側または積層基板のどちら
か一方に、Sn−Zn系の低融点はんだを用いること
で、溶融接合温度を従来どおりとすると、脆くて機械的
信頼性を損ねる銅−亜鉛金属間化合物層が生成され、は
んだ接合の信頼性が低下する問題が生ずる。
【0008】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、比較的安価な材料を用いて、鉛を含まず環境に配
慮した、かつ信頼性の高いはんだ接合を得ることを目的
とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載された発
明は、銅を含む導体と、導体に形成された錫およびニッ
ケルのいずれか一方を含む亜鉛拡散防止層と、亜鉛拡散
防止層に形成された錫−亜鉛系はんだ合金を含むはんだ
合金バンプとを具備したはんだ接続部であり、環境に有
害な鉛でなく環境に無害でコストパフォーマンスに優れ
た亜鉛を含んだ錫−亜鉛系はんだ合金の低価格、低融点
を活かしつつ、錫またはニッケルを含む亜鉛拡散防止層
により亜鉛の拡散を防止することで、機械的強度の低い
脆弱な銅−亜鉛金属間化合物層の生成およびボイドの生
成を防止し、これらの生成に伴う機械的信頼性の低下を
防ぐから、信頼性の高いはんだ接合が得られる。
【0010】請求項2に記載された発明は、請求項1記
載のはんだ接続部において、はんだ合金バンプが、錫−
亜鉛系はんだ合金バンプと、錫に、銀、銅、ビスマス、
インジウムおよびニッケルの中の少なくとも1元素を含
む錫基はんだ合金バンプとを突き合わせて、接触保持、
固相拡散および溶融接合のいずれか一方により設けられ
たものであり、錫基はんだ合金バンプは、錫に、銀、
銅、ビスマス、インジウムおよびニッケルの中の少なく
とも1元素を含むことで、機械的特性が向上するととも
に融点が降下するから、鉛を含まないが融点の比較的低
い錫−亜鉛系はんだ合金バンプと溶融接合される場合
は、溶融接合時の溶融温度を部品の耐熱温度以内での温
度上昇に留めることが可能となる。
【0011】請求項3に記載された発明は、請求項1ま
たは2記載のはんだ接続部における亜鉛拡散防止層が、
電解メッキおよび無電解メッキのいずれか一方により下
地の銅の導体上に形成され、燐やホウ素などの不純物を
含むものであり、高密度化と価格を考慮した場合、スパ
ッタ法などより電解メッキや無電解メッキが好ましく、
また、メッキ液の添加物の燐やホウ素を含有することに
なるが、特性上問題は無い。
【0012】請求項4に記載された発明は、請求項1乃
至3のいずれかに記載のはんだ接続部において、はんだ
合金バンプが、亜鉛拡散防止層に金層を介して形成され
たものであり、はんだ濡れ性の良くない亜鉛拡散防止層
であっても、その亜鉛拡散防止層に金層を施すことによ
り、はんだ合金バンプのはんだ濡れ性を改善して、確実
なはんだ接合を得るようにする。
【0013】請求項5に記載された発明は、請求項4記
載のはんだ接続部における金層が、亜鉛拡散防止層にパ
ラジウム層を介して形成されたものであり、金層の下地
にパラジウム層を施すことにより、薄い金層の厚みの均
一性を確保する。
【0014】請求項6に記載された発明は、請求項1乃
至5のいずれかに記載のはんだ接続部において、錫を含
む亜鉛拡散防止層と下地の銅との間に形成された銅−錫
金属間化合物層を具備したものであり、この銅−錫金属
間化合物層によっても、亜鉛の拡散を抑えることが可能
となり、信頼性が向上する。
【0015】請求項7に記載された発明は、請求項1乃
至5のいずれかに記載のはんだ接続部において、ニッケ
ルを含む亜鉛拡散防止層と錫−亜鉛系はんだ合金バンプ
との間に形成されたニッケル−錫金属間化合物層を具備
したものであり、このニッケル−錫金属間化合物層によ
っても、亜鉛の拡散を抑えることが可能となり、信頼性
が向上する。
【0016】請求項8に記載された発明は、請求項1乃
至7のいずれかに記載のはんだ接続部における錫−亜鉛
系はんだ合金バンプが、第3元素として銀、銅、ビスマ
ス、インジウムおよびニッケルのうち、少なくとも1元
素を含むものであり、第3元素により、錫−亜鉛系はん
だ合金バンプの機械的特性の向上や、融点の降下を図
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
1を参照しながら説明する。
【0018】図1(A)に示されるように、積層型の樹
脂基板11に、銅により形成された導体としての銅箔導体
12が形成され、この銅箔導体12のはんだ合金バンプ形成
面を除く部分および樹脂基板11上にソルダレジスト13が
形成され、このソルダレジスト13の形成されていない銅
箔導体12に、銅−錫金属間化合物層(一部亜鉛含有)14
を介して、亜鉛拡散防止層としての錫メッキ層15が形成
され、この錫メッキ層15に錫−亜鉛系はんだ合金を含む
はんだ合金バンプ(以下、このバンプを「錫−亜鉛系は
んだ合金バンプ」という)16が形成されている。
【0019】一方、シリコンチップ21にアルミニューム
電極パッド(以下、これを「Al電極パッド」という)
22が形成され、このAl電極パッド22に、アンダーバン
プメタロジ層またはアンダーバリアメタル層(以下、こ
れらを「UBM層」という)23が形成され、このUBM
層23のはんだ合金バンプ形成面を除く部分およびシリコ
ンチップ21上に保護膜24が形成され、この保護膜24の形
成されていないUBM層23に錫基はんだ合金バンプ25が
形成されている。
【0020】この錫基はんだ合金バンプ25は、錫に、
銀、銅、ビスマス、インジウムおよびニッケルの中の少
なくとも1元素を、機械的特性の向上や融点降下のため
に含むはんだ合金である。
【0021】前記錫−亜鉛系はんだ合金バンプ16と錫基
はんだ合金バンプ25とが、融点以上でのリフロー加熱に
より溶融接合され、図1(B)に示されるように、錫−
亜鉛系はんだ合金を含むはんだ合金バンプ26が形成され
る。
【0022】なお、前記錫−亜鉛系はんだ合金バンプ16
と、前記錫基はんだ合金バンプ25とを接合する方法とし
ては、上記溶融接合だけでなく、樹脂基板11に対するシ
リコンチップ21の接着による接触保持により、あるいは
錫−亜鉛系はんだ合金バンプ16と錫基はんだ合金バンプ
25とを融点以下で加熱しながら加圧接触させる固相拡散
により、機械的および電気的に接続するようにしても良
い。
【0023】次に、本発明の他の実施の形態を図2を参
照しながら説明する。
【0024】図2(A)に示されるように、樹脂基板11
に銅箔導体12が形成され、この銅箔導体12のはんだ合金
バンプ形成面を除く部分および樹脂基板11上にソルダレ
ジスト13が形成され、このソルダレジスト13の形成され
ていない銅箔導体12に、亜鉛拡散防止層としてのニッケ
ルメッキ層27が形成され、このニッケルメッキ層27に、
ニッケル−錫金属間化合物層28を介して、錫−亜鉛系は
んだ合金バンプ16が形成されている。
【0025】一方、シリコンチップ21にアルミニューム
電極パッド(以下、これを「Al電極パッド」という)
22が形成され、このAl電極パッド22にUBM層23が形
成され、このUBM層23のはんだ合金バンプ形成面を除
く部分およびシリコンチップ21上に保護膜24が形成さ
れ、この保護膜24の形成されていないUBM層23に錫基
はんだ合金バンプ25が形成されている。
【0026】前記錫−亜鉛系はんだ合金バンプ16と錫基
はんだ合金バンプ25とが、融点以上でのリフロー加熱に
より溶融接合され、図2(B)に示されるように、錫−
亜鉛系はんだ合金を含むはんだ合金バンプ26が形成され
る。なお、これらの接合方法は、前記接触保持でも、あ
るいは前記固相拡散でも良い。
【0027】以上のように、対向するはんだ合金バンプ
16,25を突き合わせて機械的および電気的に接合するは
んだ接続部において、一方に、錫メッキ層15およびニッ
ケルメッキ層27のいずれか一方を介して錫−亜鉛系はん
だ合金バンプ16を設け、他方に錫に銀、銅、ビスマス、
インジウムおよびニッケルの中の少なくとも1元素を含
む錫基はんだ合金バンプ25を設けた接合用導体を、接触
保持させるか、固相拡散あるいは溶融接合することによ
り形成されるはんだ接続部である。
【0028】そして、樹脂基板11側またはシリコンチッ
プ21側のどちらか一方に、錫−亜鉛系の低融点はんだ合
金を用いることで、溶融接合温度を従来どおりとすると
共に、機械的信頼性を損ねる銅−亜鉛金属間化合物層の
生成を、錫メッキ層15およびニッケルメッキ層27により
抑制することで、低コストで信頼性が高く、かつ鉛によ
る環境汚染の無いはんだ接合が得られる。
【0029】すなわち、銅箔導体12と錫−亜鉛系はんだ
合金バンプ16との間に、亜鉛の拡散を防止する亜鉛拡散
防止層としての錫メッキ層15またはニッケルメッキ層27
を設けることにより、銅−亜鉛金属間化合物層の生成を
抑制する。
【0030】ニッケルメッキ層27は電解メッキ、無電解
メッキを含むメッキ法により形成することができる。価
格を考慮した場合、スパッタリング法より電解メッキ法
または無電解メッキ法が好ましい。さらに、高密度化や
厚付けを考慮した場合は、電解メッキ法より無電解メッ
キ法が好ましい。このメッキ法では、メッキ液の添加物
の燐やホウ素を含有することになるが、特性上の問題は
無い。
【0031】また、ニッケルには、はんだが濡れにくい
性質があるため、ニッケルメッキ層27の表面に薄く金メ
ッキ層または金メッキ膜を施すことが、はんだ濡れ性を
確保して確実なはんだ接合をする観点から好ましい。
【0032】さらに、薄い金メッキ膜の膜厚均一性を得
るために、下地にパラジウムメッキ層または膜を施すこ
とが望ましい。
【0033】また、同様の電解メッキ、無電解メッキを
含むメッキ法により錫メッキ層15を銅箔導体12上に設け
る。
【0034】この錫メッキ層15の厚みは、数ミクロンか
ら5ミクロン程度が好ましく、錫−亜鉛系はんだ合金バ
ンプ16を形成する前にフュージング(加熱)して、銅−
錫金属間化合物層14を形成しておくことができる。この
銅−錫金属間化合物層14により、亜鉛の拡散を抑えるこ
とが可能となり、信頼性を向上させることができる。
【0035】基板側の錫−亜鉛系はんだ合金バンプ16の
ように、亜鉛を含有した錫基合金には、その機械的特性
の向上や、融点降下のために銀、銅、ビスマス、インジ
ウムおよびニッケルのうち、少なくとも1元素を10質
量%以下添加する。
【0036】チップ側の錫基はんだ合金バンプ25は、錫
に、同様の銀、銅、ビスマス、インジウムおよびニッケ
ルのうち、少なくとも1元素を10質量%以下添加した
ものであり、この添加により、錫基はんだ合金バンプ25
の機械的特性の向上や、融点の降下を図る。
【0037】例えば、銀は約3.5質量%、銅およびニ
ッケルはそれぞれ1質量%以下、ビスマスおよびインジ
ウムはそれぞれ10質量%以下である。
【0038】このようにして、各はんだ合金バンプ16,
25は、蒸着法やメッキ法にて形成可能であるが、印刷法
やボール転写法、スーパージャフィット(昭和電工株式
会社所有の登録商標)法などの方法で形成しても良い。
【0039】また、基板側の亜鉛を含有した錫基はんだ
合金は、ペースト状のものを、錫メッキ層またはニッケ
ルメッキ層により拡散防止処理を施した銅箔導体パッド
上に供給し、加熱溶融して、チップ側の錫基はんだ合金
バンプ25との接合を図っても良い。
【0040】樹脂基板11およびシリコンチップ21にバン
プ形成した後は、樹脂基板11上にシリコンチップ21を位
置合わせした後マウントし、基板側の錫−亜鉛系はんだ
合金バンプ16とチップ側の錫基はんだ合金バンプ25とを
加圧して電気的接合がとれた後に、樹脂を流し込んで加
熱硬化させることで接触保持して、機械的および電気的
に接合するか、または、加熱加圧により固相拡散により
接合しても良い。さらには、リフロー加熱によりはんだ
合金バンプ16,25を溶融接合して、はんだ合金バンプ26
を得るようにしても良い。
【0041】
【実施例】図1に示されたはんだ接続部は、樹脂基板11
上の銅箔導体12のパッド部分に無電解メッキで錫メッキ
層15を3μm設け、フュージングにより銅−錫金属間化
合物層14を形成した後に、Sn−9Znはんだ合金バン
プ16をプリコートする。このSn−9Znはんだ合金バ
ンプ16の融点は、199℃であり、比較的低融点であ
る。
【0042】対向するシリコンチップ21には、Al電極
パッド22上にUBM層(Cr 0.1μm、Ni 0.3
μm、Cu 0.3μm)23を介して、Sn−3.5A
gはんだ合金バンプ25を形成する。
【0043】Sn−9Znはんだ合金バンプ16は、スー
パージャフィット(昭和電工株式会社所有の登録商標)
法にてプリコート処理を施した。
【0044】チップ側のSn−3.5Agはんだ合金バ
ンプ25は、印刷法にて形成した。パッド寸法は、共に
0.1mm角で、バンプ高さは、基板側のSn−9Zn
はんだ合金バンプ16で0.05mm、チップ側のSn−
3.5Agはんだ合金バンプ25で0.07mm程度の高
さになるよう調整した。樹脂基板11側にプリコートされ
たSn−9Znはんだ合金バンプ16は、一定加重を加え
てフラッタニング処理を施した。
【0045】これらのはんだプリコートを施した樹脂基
板11およびシリコンチップ21は、一例として、フリップ
チップボンダを用いて加熱加圧して溶融接合させた。ま
た、一例として、マウント後に、リフロー炉で溶融接合
させた。
【0046】フリップチップボンダを用いた場合、加熱
条件はボンディングツール温度を300℃に設定し、樹
脂基板11側は100℃とした。溶融後は、ボンディング
ツールを調整して、はんだが円柱状になるように制御し
た。
【0047】一方、リフロー炉を用いた場合、リフロー
温度230℃で、酸素濃度100ppmとした。この場
合、はんだ合金バンプ26の形状は樽型となり、フリップ
チップボンダの場合とは形状が異なる。
【0048】このようにして得られたはんだ接合部を持
つ試料の接続強度を比較するために、銅箔導体パッド上
にSn−3.5Agはんだをプリコートした試料と、上
記シリコンチップ21を接合した試料とを作製し、温度サ
イクル試験を行った結果、同等の強度を有することを確
認した。
【0049】次に、図2に示されるはんだ接続部では、
銅箔導体12のパッド上に無電解メッキ法によりニッケル
メッキ層(5μm)27を形成し、このニッケルメッキ層
27上に0.05μmのフラッシュ金メッキ層を施した上
に、Sn−8Zn−3Biはんだ合金バンプ16をプリコ
ートし、Sn−3.5Agはんだ合金バンプ25を有する
シリコンチップ21と接合した場合も、ほぼ同様な強度が
得られることを確認した。この場合、ニッケルメッキ層
27と金メッキ層の間にパラジウムメッキ層を施し、フラ
ッシュ金メッキ層の厚み均一性の調整を施すと、プリコ
ートはんだの塗布量が安定する。
【0050】以上のように、錫−亜鉛系の低融点はんだ
を用いることで、溶融接合温度を低コストで従来と同様
にできると共に、銅箔導体パッドと錫−亜鉛系はんだ合
金との間に生成されて機械的信頼性を損ねる銅−亜鉛金
属間化合物層の生成を、亜鉛拡散防止層としての錫層ま
たはニッケル層により抑制することで、低コストで信頼
性が高く、かつ鉛による環境汚染の無いはんだ接合が得
られる。
【0051】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、環境に有
害な鉛でなく環境に無害でコストパフォーマンスに優れ
た亜鉛を含んだ錫−亜鉛系はんだ合金の低価格、低融点
を活かしつつ、錫またはニッケルを含む亜鉛拡散防止層
により亜鉛の拡散を防止することで、機械的強度の低い
脆弱な銅−亜鉛金属間化合物層の生成およびボイドの生
成を防止でき、これらの生成に伴う機械的信頼性の低下
を防止できるから、信頼性の高いはんだ接合を確保でき
る。
【0052】請求項2記載の発明によれば、錫基はんだ
合金バンプは、錫に、銀、銅、ビスマス、インジウムお
よびニッケルの中の少なくとも1元素を含むことで、機
械的特性が向上するとともに融点が降下するから、鉛を
含まないが融点の比較的低い錫−亜鉛系はんだ合金バン
プと溶融接合される場合は、溶融接合時の溶融温度を部
品の耐熱温度以内での温度上昇に留めることができる。
【0053】請求項3記載の発明によれば、スパッタ法
などより電解メッキや無電解メッキの方が、高密度化と
低価格化を図ることができる。
【0054】請求項4記載の発明によれば、はんだ濡れ
性の良くない亜鉛拡散防止層であっても、その亜鉛拡散
防止層に金層を施すことにより、はんだ合金バンプのは
んだ濡れ性を改善でき、確実なはんだ接合を得ることが
できる。
【0055】請求項5記載の発明によれば、金層の下地
にパラジウム層を施すことにより、薄い金層の厚みの均
一性を確保できる。
【0056】請求項6記載の発明によれば、錫を含む亜
鉛拡散防止層と下地の銅との間に形成された銅−錫金属
間化合物層によっても、亜鉛の拡散を抑えることがで
き、信頼性を向上できる。
【0057】請求項7記載の発明によれば、ニッケルを
含む亜鉛拡散防止層と錫−亜鉛系はんだ合金バンプとの
間に形成されたニッケル−錫金属間化合物層によって
も、亜鉛の拡散を抑えることができ、信頼性を向上でき
る。
【0058】請求項8記載の発明によれば、錫−亜鉛系
はんだ合金バンプが、第3元素として銀、銅、ビスマ
ス、インジウムおよびニッケルのうち、少なくとも1元
素を含むことにより、錫−亜鉛系はんだ合金バンプの機
械的特性の向上や、融点の降下を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るはんだ接続部の一実施の形態を示
す断面図であり、(A)は溶融接合前の状態を示し、
(B)は溶融接合後の状態を示す。
【図2】本発明に係るはんだ接続部の他の実施の形態を
示す断面図であり、(A)は溶融接合前の状態を示し、
(B)は溶融接合後の状態を示す。
【符号の説明】
12 導体としての銅箔導体 14 銅−錫金属間化合物層 15 亜鉛拡散防止層としての錫メッキ層 16 錫−亜鉛系はんだ合金バンプ 25 錫基はんだ合金バンプ 26 錫−亜鉛系はんだ合金を含むはんだ合金バンプ 27 亜鉛拡散防止層としてのニッケルメッキ層 28 ニッケル−錫金属間化合物層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/60 H05K 3/34 512

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅を含む導体と、 導体に形成された錫およびニッケルのいずれか一方を含
    む亜鉛拡散防止層と、 亜鉛拡散防止層に形成された錫−亜鉛系はんだ合金を含
    むはんだ合金バンプとを具備したことを特徴とするはん
    だ接続部。
  2. 【請求項2】 はんだ合金バンプは、 錫−亜鉛系はんだ合金バンプと、錫に、銀、銅、ビスマ
    ス、インジウムおよびニッケルの中の少なくとも1元素
    を含む錫基はんだ合金バンプとを突き合わせて、接触保
    持、固相拡散および溶融接合のいずれか一方により設け
    られたことを特徴とする請求項1記載のはんだ接続部。
  3. 【請求項3】 亜鉛拡散防止層は、 電解メッキおよび無電解メッキのいずれか一方により下
    地の銅の導体上に形成され、燐やホウ素などの不純物を
    含むことを特徴とする請求項1または2記載のはんだ接
    続部。
  4. 【請求項4】 はんだ合金バンプは、 亜鉛拡散防止層に金層を介して形成されたことを特徴と
    する請求項1乃至3のいずれかに記載のはんだ接続部。
  5. 【請求項5】 金層は、亜鉛拡散防止層にパラジウム層
    を介して形成されたことを特徴とする請求項4記載のは
    んだ接続部。
  6. 【請求項6】 錫を含む亜鉛拡散防止層と下地の銅との
    間に形成された銅−錫金属間化合物層を具備したことを
    特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のはんだ接
    続部。
  7. 【請求項7】 ニッケルを含む亜鉛拡散防止層と錫−亜
    鉛系はんだ合金バンプとの間に形成されたニッケル−錫
    金属間化合物層を具備したことを特徴とする請求項1乃
    至5のいずれかに記載のはんだ接続部。
  8. 【請求項8】 錫−亜鉛系はんだ合金バンプは、 第3元素として銀、銅、ビスマス、インジウムおよびニ
    ッケルのうち、少なくとも1元素を含むことを特徴とす
    る請求項1乃至7のいずれかに記載のはんだ接続部。
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