JP3474909B2 - 加圧体容器 - Google Patents
加圧体容器Info
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Description
えたテニスボールを保管及び運搬するための容器の改良
に関するものである。
ル内に内圧をかけているために、大気圧下では時間の経
過と共にボール内の空気がボールの殻を形成する素材を
透過して弾力性が低下し弾みが悪くなるという問題があ
る。そのために従来では、有底円筒形のスチール缶にテ
ニスボールを2乃至4個入れその後にボールの内圧と同
等の空気圧を加えた状態で封缶するという加圧封入型の
商品が利用されている。
スチール缶を用いてテニスボールの保管、運搬する場合
は、スチール缶の容積で運搬又は保管できる量が決まっ
てしまうことから、効率的な運搬・保管には向かないと
いう欠点がある。また、スチール缶は安全率を考慮して
頑丈に構成されていることから開封後に潰されることな
く破棄されることになり、ゴミとしての無効容積が大き
いという不都合もある。そこで本発明はかかる従来技術
の欠点に鑑みなされたもので、少ない容積、重量で効率
良くテニスボールを運搬又は保管することのできる容器
を構造を提供することを目的とする。
レン含有量が20〜65モル%、ビニルエステル成分の
ケン化度が95モル%以上であるエチレン−ビニルアル
コール共重合樹脂層(G)及びポリエチレン、エチレン
−α−オレフィン共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共
重合樹脂およびポリプロピレンから成る群より選ばれる
少なくとも1種の熱溶着性樹脂層(H)、並びに6−ナ
イロン層(T)の少なくとも3層を、外側よりT/G/
Hの順に積層してなり、かつ全厚みが30〜100μm
である筒状の多層フィルムの一端を該熱溶着性樹脂層
(H)を熱溶着して封止し加圧体を充填した後に他端を該
熱溶着性樹脂層(H)を熱溶着して封止する内袋と、耐圧
性外袋とからなる加圧体容器により本目的を達成する。
内袋に加圧体を充填した後に内袋の開口端を封止する工
程と、内袋を外袋に装填する工程とからなる加圧体の包
装方法が一例として挙げられる。
樹脂層を有する多層フィルムとしては、多層インフレー
ション製膜法により筒状に製膜された多層フィルム或る
いは通常のラミネーション法により2種類以上のフィル
ムを貼合わせたシート状フィルムの両端を熱溶着して筒
状にしたものが好適に用いられる。またガス非透過性樹
脂としては、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂
(以下EVOHと略記する)が用いられ、中でもエチレ
ン含有量が20〜65モル%(好ましくは25〜50モ
ル)、ビニルエステル成分のケン化度が90モル%以上
(好ましくは95モル%以上)であるEVOHがガス非
透過性の点で好適である。熱溶着性樹脂としては、ポリ
エチレン、エチレン−α−オレフィン共重合樹脂、エチ
レン−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリプロピレン等一般的
に用いられるものが使用される。
過性樹脂層をG、熱溶着性樹脂層をH、その他熱可塑性
樹脂層をTとするとき、T/G/H,H/T/G/Hな
どが挙げられる。また各層間には必要に応じ層間接着剤
を設けることもできる。Gの厚みは5〜50μm、好適
には5〜30μmであり、Hの厚みは単層の厚みで20
〜80μm、好適には30〜60μmである。多層フィ
ルムの全厚みとしては30〜100μm、好適には40
〜80μmである。
着(ヒートシール)による封止などが挙げられるが、ヒ
ートシールによる封止が好ましい。耐圧性外袋として
は、耐圧性に優れた素材(織布、プラスチックス)から
構成された有底筒状、無底筒状のものが挙げられる。ま
た加圧体としては空気圧により加圧されたままの状態で
保管、運搬することが望まれるものであれば何でも良い
が、硬式テニスボールが好適なものとして挙げられる。
また内袋の外径は、外袋の内径よりも広くする方が良
く、また内袋の長さは外袋の長さより長い方が良い。
樹脂と熱溶着性樹脂の多層フィルムからなる内袋に加圧
体を自由に挿入するように構成しているので、加圧体
(テニスボール)を入れた状態で内袋に振動を与えるこ
とにより詰まっていく。次に加圧体が充填された状態に
て内袋の開放端を熱融着によりヒートシールすることに
より内袋内は完全に密閉されたガス非透過性の状態とな
る。加圧体が充填された内袋は外袋内に装填されるの
で、外袋により外袋の内径以上に膨らまないように矯正
され、内袋の外周面と外袋の内周面とが面接触した状態
となり、均等に外袋に対して力が加わることになる。ま
た一方で、加圧体の内圧と外圧との差圧が小さくなるこ
とにより加圧体内の空気が漏れにくい状態となる。また
加圧体を取り出す時には、外袋から内袋を取り出し、内
袋をカッター等により破袋して行なう。
細に説明する。1はポリエチレン1a、EVOH(エチレ
ン含有量が44モル%、ケン化度99モル%)1b、6−
ナイロン1cの順でラミネートして厚さ50μmにした素材
を筒状に形成してなる内袋であり、該内袋1の一端は熱
溶着されており、また内袋1の熱溶着した側にはタイヤ
チューブ等に装着されているものと同等の加圧弁2の虫
が接合されている。この内袋1内には、図1に示すよう
にテニスボール3を多数充填でき、袋を揺すりながら詰
めることにより、多数のテニスボールを無駄なく収納す
ることができる。所定の個数詰め込んだ後に内袋の開放
部の端部を熱溶着することにより完全密閉される(図
2)。この状態では、内袋内の空気圧は大気圧と同じ状
態にあり、ボール内圧との間の差圧は大きい。
袋4と外蓋5とからなる外装材であり、これら外袋4及
び外蓋5は、耐圧性に優れた材料をナイロン糸などで3
点千鳥縫製されたものからなり、有底筒状に形成されて
いる。外袋4及び外蓋5を構成する材料は要求される耐
圧性を満たすものなら全て使用できるが、ポリエステル
繊維、ナイロン繊維などの合成繊維又は木綿等の天然繊
維からなる織布に熱可塑性樹脂を含浸又は塗工したもの
が好適である。本実施例では、外袋4の外周縁には接合
材料としてループが多数形成された面ファスナー8が接
合され、外蓋5の内周縁には、接合材料として鉤が多数
形成された面ファスナー9が接合されている。また外袋
4の底部4aには、内袋1に設けた加圧弁2の虫を外部
に突出させるための通過穴10が形成されている。尚、内
袋1を外袋4に挿入するに際して内袋1の両端部を折り
曲げ、内袋1の加圧弁2を外袋4の穴10から突出させる
ようにするとシール性にも優れて良い。
部を上から抑えるための押さえバンドであり、ポリプロ
ピレンとナイロンからなる帯体の一端裏面に面ファスナ
ーの雄13が、他端表に面ファスナーの雌14が縫着されて
おり、該両端部を重ね合わせることにより結合する。
された容器内に内袋1を装填し、さらにその内袋1内に
ボール3が充填された状態(保管・運搬状態)を示す断
面図であり、加圧弁2から所定の空気圧を注入すること
により内袋1の内圧は高まり、内袋1と外袋4(外蓋5
も含む)とが面接触している状態を示している。
蓋、バンドを作成した。 (内袋) 素 材:ポリエチレン(32μm)/EVOH(8μ
m)/6−ナイロン(10μm)(全厚50μm)のラ
ミネートしたチューブ状のもので、一端は10mm幅でヒー
トシールした。 サイズ:外径270mm、全長1,000mmの円筒状
テル)にナイロンミシン糸にて3点千鳥縫製したもの サイズ:外径250mm、全長660mm、厚さ0.6mm
テル)にナイロンミシン糸にて3点千鳥縫製したもの サイズ:外径250mm、全長100mm
ラレ製のマジロック雄、雌を縫着した。
20個のボールが入った。その後内袋の開放部をヒート
シールした後に外袋に装填し外蓋をかぶせると共に面フ
ァスナーでチャックした。その後に外袋の底部に飛び出
した加圧弁から内袋の内圧を高めるために高圧空気を注
入し、内袋内の圧力を0.4kg/cm2とした(ボール内の圧
力は略1.9kg/cm2(内訳:窒素ガス1.7kg/cm2、酸素ガス
0.2kg/cm2))。下記に示す試験方法に基づき容器の性能
を測定した。 (1)耐圧試験 容器の内袋に0.8kg/cm2の圧力を加え、48時間経過後の
容器の密閉度及び圧力降下について測定した。 結果:48時間経過した後も容器は破壊されることなく、
内袋内の圧力降下もみられなかった。 (2)落下試験 ボールを充填した容器を高さ2.5mの所から縦、横各
2回づつ落下させ、容器の様子を検討した。 結果:全く異常が見られなかった。 (3)破壊試験 容器の外圧による異常を調べるために、深さ10mの所
に容器を固定し、48時間経過後の容器を様子をみる水
圧試験を行った。 結果:全く異常が見られなかった。 (4)テニスボールの経時変化によるガス透過試験 内圧1.9kg/cm2、ガス透過速度が70cc/m2・day・atmのテニ
スボールを大気中に保管した場合と、本発明にかかる容
器に入れ容積約30000ccの内袋に内圧0.4kg/cm2をかけた
場合と比較検討した。その結果は表5に示す通りとなっ
た。
は、従来のスチール缶と同様にボール内圧を低下させる
ことなく、ボールを保管・運搬することができることに
加えて、容器の素材が合成樹脂等のものから構成されて
いる関係からスチール缶よりも軽く、さらに開封後は折
り畳むことができるので、容器の省スペース化を図るこ
とができる。また内袋は、開封した後は再生利用するこ
とができないが、外袋及び外蓋は、破損しているわけで
はなく新たな内袋を入れるための容器として再利用する
ことが可能であり、資源の有効利用を図ることができ
る。
である。
る。
図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 エチレン含有量が20〜65モル%、ビ
ニルエステル成分のケン化度が95モル%以上であるエ
チレン−ビニルアルコール共重合樹脂層(G)及びポリ
エチレン、エチレン−α−オレフィン共重合樹脂、エチ
レン−酢酸ビニル共重合樹脂およびポリプロピレンから
成る群より選ばれる少なくとも1種の熱溶着性樹脂層
(H)、並びに6−ナイロン層(T)の少なくとも3層
を、外側よりT/G/Hの順に積層してなり、かつ全厚
みが30〜100μmである筒状の多層フィルムの一端
を該熱溶着性樹脂層(H)を熱溶着して封止し加圧体を充
填した後に他端を該熱溶着性樹脂層(H)を熱溶着して封
止する内袋と、耐圧性外袋とからなる加圧体容器。 - 【請求項2】 耐圧性外袋が合成繊維又は天然繊維から
なる織布で構成される請求項1記載の加圧体容器。 - 【請求項3】 内袋を構成する多層フィルムに加圧弁が
接着されてなる請求項1記載の加圧体容器。 - 【請求項4】 加圧体がテニスボールである請求項1記
載の加圧体容器。
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---|---|---|---|
JP34776393A JP3474909B2 (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | 加圧体容器 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP34776393A JP3474909B2 (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | 加圧体容器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH07187252A JPH07187252A (ja) | 1995-07-25 |
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ID=18392418
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP34776393A Expired - Fee Related JP3474909B2 (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | 加圧体容器 |
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Country | Link |
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Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP5511424B2 (ja) * | 2010-02-12 | 2014-06-04 | 江崎グリコ株式会社 | 包装袋 |
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JP6257025B2 (ja) | 2013-08-20 | 2018-01-10 | ダンロップスポーツ株式会社 | 中空ボールの保存方法 |
-
1993
- 1993-12-24 JP JP34776393A patent/JP3474909B2/ja not_active Expired - Fee Related
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