JP3473476B2 - 超音波流量計及び超音波流量計測方法 - Google Patents

超音波流量計及び超音波流量計測方法

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JP3473476B2 JP05408599A JP5408599A JP3473476B2 JP 3473476 B2 JP3473476 B2 JP 3473476B2 JP 05408599 A JP05408599 A JP 05408599A JP 5408599 A JP5408599 A JP 5408599A JP 3473476 B2 JP3473476 B2 JP 3473476B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波により気体
や液体の流量や流速の計測を行う超音波流量計及び超音
波流量計測方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来この種の超音波流量計に用いる超音
波振動子には、例えば特開平10−73462号公報が
知られており、図9に示すように駆動パルス(P)及び
位相合わせパルス(Pf)に続けて逆位相の減衰用パル
ス(PI)を印加し、超音波振動子の振動を短時間で抑
制していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の超音波流量計では、超音波振動子の振動の抑制効果を
得るために減衰用パルス(PI)の波数を多くすると、
減衰用パルス(PI)の周波数が駆動パルス(P)及び
位相合わせパルス(Pf)と同じであるため、超音波振
動子が減衰用パルス(PI)で共振してしまうため振動
時間が長くなるという課題を有していた。
【0004】本発明は上記課題を解決するもので、残響
の短い超音波パルスの送受波を可能とし、超音波流量計
の計測精度を向上させることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、被測定流体が流れる流量測定部と、この流
量測定部に設けられ超音波を送受信する一対の超音波振
動子と、一方の前記超音波振動子を駆動する駆動回路
と、他方の前記超音波振動子に接続され超音波パルスを
検知する受信検知回路と、前記超音波パルスの伝搬時間
を測定するタイマと、前記タイマの出力より流量を演算
によって求める演算部を有し、前記駆動回路の駆動周
波数として前記超音波振動子の共振周波数である第1周
波数と前記超音波振動子の非共振周波数である第2周波
数とを用いるものである。
【0006】上記発明によれば、共振周波数である第1
周波数で駆動した後、非共振周波数である第2周波数で
駆動すると超音波振動子の共振が阻害されて振動が抑制
される。このため残響の短い超音波パルスが送信可能と
なり、超音波流量計の計測精度を向上させることができ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の第1の形態の超音波流量
計は、被測定流体が流れる流量測定部と、この流量測定
部に設けられ超音波を送受信する一対の超音波振動子
と、一方の前記超音波振動子を駆動する駆動回路と、他
方の前記超音波振動子に接続され超音波パルスを検知す
る受信検知回路と、前記超音波パルスの伝搬時間を測定
するタイマと、前記タイマの出力より流量を演算によっ
て求める演算部を有し、前記駆動回路の駆動周波数
して前記超音波振動子の共振周波数である第1周波数と
前記超音波振動子の非共振周波数である第2周波数とを
用いるため、超音波振動子の共振が阻害されて振動が抑
制される。このため残響の短い超音波パルスが送信可能
となり、超音波流量計の計測精度を向上させることがで
きる。
【0008】本発明の第2の形態の超音波流量計は、第
1の形態の超音波流量計において、前記第2周波数が複
数の異なる非共振周波数であるため、第2周波数で超音
波振動子は共振することができず振動が抑制される。こ
のためさらに残響の短い超音波パルスが送信可能とな
り、超音波流量計の計測精度を向上させることができ
る。
【0009】本発明の第3の形態の超音波流量計は、
1または2の形態の超音波流量計において、前記第2周
波数は前記第1周波数より低い周波周であるため、第2
周波数で超音波振動子の共振が阻害されて振動が抑制さ
れる。このため残響の短い超音波パルスが送信可能とな
り、超音波流量計の計測精度を向上させることができ
る。
【0010】本発明の第4の形態の超音波流量計は、
3の形態の超音波流量計において、前記第2周波数は前
記超音波振動子の最も低い振動モードの周波数よりも低
い周波数であるため、超音波振動子が共振する周波数が
存在せず、第2周波数で超音波振動子は共振することが
できず振動が抑制される。このためさらに残響の短い超
音波パルスが送信可能となり、超音波流量計の計測精度
を向上させることができる。
【0011】本発明の第5の形態の超音波流量計は、
1または2の形態の超音波流量計において、前記第2周
波数は前記第1周波数より高い周波数であるため、第2
周波数で超音波振動子は共振が阻害されるうえ振動周期
が短くなる。このため残響の短い超音波パルスが送信可
能となり、超音波流量計の計測精度を向上させることが
できる。
【0012】本発明の第6の形態の超音波流量計は、
5の形態の超音波流量計において、前記第2周波数は前
記超音波振動子の前記第1周波数より高い周波数であり
異なる振動モードの周波数であるため、第2周波数で超
音波振動子が共振し、その振動周期が短くなる。このた
めさらに残響の短い超音波パルスが送信可能となり、超
音波流量計の計測精度を向上させることができる。
【0013】本発明の第7の形態の超音波流量計は、
1〜6のづれかの形態の超音波流量計において、第1周
波数と第2周波数の間に超音波振動子を駆動しない非駆
動時間を設けたため、超音波振動子から送信される超音
波パルスの振幅は第1周波数で大きくなり、かつ第2周
波数で超音波振動子の振動が抑制される。このためS/
Nが大きく、残響の短い超音波パルスが送信可能とな
り、超音波流量計の計測精度を向上させることができ
る。
【0014】本発明の第8の形態の超音波流量計は、
8の形態の超音波流量計において、前記非駆動時間は第
1周波数での駆動時間と第1周波数で前記超音波振動子
を駆動した場合の最大振幅に到達するまでの時間の差以
上に設定するため、、超音波振動子から送信される超音
波パルスの振幅は最大となり、かつ第2周波数で超音波
振動子の振動が抑制される。このためさらにS/Nが大
きく、残響の短い超音波パルスが送信可能となり、超音
波流量計の計測精度をさらに向上させることができる。
【0015】本発明の形態の超音波流量計測方法は、
測定流体が流れる流量測定部に設けられた一対の超音波
振動子により超音波を送受信する工程と、前記超音波の
伝搬時間を測定し、前記測定結果に基づいて流量を求め
る演算工程とを有し、前記超音波振動子の共振周波数を
駆動周波数として前記超音波振動子を送信駆動した後、
前記超音波振動子の非共振周波数を駆動周波数として前
記超音波振動子を送信駆動するものである。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
説明する。なお図面中で同一符号を付しているものは同
一なものであり、詳細な説明は省略する。
【0017】(実施例1) 図1は本発明の実施例1の超音波流量計を示すブロック
図、図2は駆動信号を示す図である。である。図1にお
いて、1は被測定流体が流れる流量測定部、2、3は流
量測定部1に対向して配置され超音波を送受信する超音
波振動子、4は超音波振動子2、3の共振周波数を発信
する第1発振回路、5は超音波振動子2、3の非共振周
波数を発信する第2発振回路、6は第1発信回路4と第
2発振回路5の出力信号を合成する波形合成部、7は波
形合成部6に接続され超音波振動子2、3を駆動する駆
動回路、8は送受信する超音波振動子を切り替える切替
回路、9は超音波パルスを検知する受信検知回路、10
は超音波パルスの伝搬時間を計測するタイマ、11はタ
イマ10の出力より流量を演算する演算部、12は駆動
回路とタイマに制御信号を出力する制御部である。
【0018】まず動作、作用について説明する。非測定
流体を例えばLPガスとし、超音波振動子2、3の共振
周波数に約270kHzを選択する。なお本実施例では共
振周波数を、一対の超音波振動子で超音波パルスの送受
信を行ったときの受信レベルが最大値からー6dB低下
するまでの周波数範囲と定義する。第1発信回路4の周
波数は超音波パルスの受信レベルを大きくするため約2
70kHzとする。一方第2発振回路5の周波数は非共振
周波数である約100kHzとする。波形合成部6では第
1発振回路4と第2発振回路5の信号を合成し、駆動回
路7を介して例えば図2に示すような駆動信号を出力さ
せる。
【0019】制御部12では駆動回路7に送信開始信号
を出力すると同時に、タイマ10の時間計測を開始させ
る。駆動回路7は送信開始信号を受けると波形合成部6
の出力信号によって超音波振動子2を駆動し、超音波パ
ルスを送信する。送信された超音波パルスは流量測定1
内を伝搬し超音波振動子3で受信される。受信された超
音波パルスは超音波振動子3で電気信号に変換され、受
信検知回路9に出力される。受信検知回路9では受信信
号の受信タイミングを決定し、タイマ10を停止させ、
演算部11で伝搬時間t1を演算する。
【0020】引き続き切替回路8で駆動回路7と受信回
路9に接続する超音波振動子を切り替え、再び制御部1
2では駆動回路7に送信開始信号を出力すると同時に、
タイマ10の時間計測を開始させる。伝搬時間t1の測
定と逆に、超音波振動子3で超音波パルスを送信し、超
音波振動子2で受信し、演算部11で伝搬時間t2を演
算する。
【0021】ここで、超音波振動子2と超音波振動子3
の中心を結ぶ距離をL、被測定流体の無風状態での音速
をC、流量測定部1内での流速をVとすると、伝搬時間
t1、t2は、 t1=L/(C+V) (1) t2=L/(CーV) (2) で示される。(1)(2)式より被測定流体の音速Cを
消去して、流速Vを求めると V=L/2(1/t1ー1/t2) (3) が得られる。Lは既知であるのでt1とt2を測定すれ
ば流速Vが求められる。
【0022】ただしt1とt2の時間差は流速Vが遅い
ときには極めて小さく、正確に計測することは困難であ
る。そこで一般的には測定をN回繰り返して平均化する
手法や、シングアラウンド法を用いて伝搬時間t1、t
2の測定精度を向上させ、流速Vの精度を高めている。
この流速Vと流量測定部1の面積をS、補正係数をKと
すれば、流量Qは Q=KSV (4) で演算できる。
【0023】一般的に超音波振動子2を共振周波数で駆
動すると、超音波振動子2が駆動信号で共振を継続する
ため超音波振動子3で受信される超音波パルスの残響時
間は駆動時間より長くなる。このため測定をN回繰り返
して平均化する手法や、シングアラウンド法で伝搬時間
t1、t2を計測しようとすると、測定したい超音波パ
ルスとそれ以前に送信された超音波パルスの残響が干渉
する場合がある。この影響を避けるため、残響が計測に
影響を与えない程度に低下するまで制御部12では駆動
回路7に送信開始信号を出さず、待機時間を設ける必要
がある。このため待機時間中の流れの状態変化や待機時
間の回路的なバラツキが伝搬時間t1、t2の測定精度
を悪化させてしまう。
【0024】そこで図2に示したような駆動信号で超音
波振動子2を駆動すると、第1周波数の3周期分の駆動
信号で超音波振動子2は共振する。引き続い非共振周波
数である第2周波数の4周期分の駆動信号で駆動する
と、超音波振動子2は第1周波数での共振を続けようと
するが、非共振周波数である第2周波数に共振を妨げら
れる。さらに第2周波数では超音波振動子2は共振しな
い。このため共振が弱められ、超音波振動子3で受信さ
れる超音波パルスは第1周波数の3周期分だけで駆動さ
れた場合よりも、残響時間が短くできる。これにより待
機時間を短くすることができるので、待機時間中の流れ
の状態変化や待機時間の回路的なバラツキの影響が低減
でき、測定精度や測定分解能が向上できる。
【0025】なお実施例1では駆動信号を第1周波数を
3周期、第2周波数を4周期としたが、上記条件に限定
されるわけでなく、第1周波数と第2周波数の周期数は
任意に設定してよく、例えば第1周波数を4周期、第2
周波数を1周期としても構わない。また第2発信回路5
の周波数を約100kHzとしたが、上記条件に限定され
るわけでなく、非共振周波数であれば任意の周波数で構
わない。また超音波振動子2、3が図3に示すような使
用振動モードよりも低周波側にその他の振動モードが存
在する特性を有す場合、第2発信回路5の周波数はその
他の振動モードの周波数より低い周波数に設定するほう
が第2周波数での共振が生じないのでさらに好ましい。
また第1発振回路4と第2発振回路5の2個の発振回路
を用いるとしたが、発振回路は1個でも、3個以上でも
構わない。
【0026】(実施例2) 以下、本発明の実施例2について、図面を参照しながら
説明する。図4は実施例2の超音波流量計を示すブロッ
ク図、図5は駆動回路7の駆動信号を示す図である。1
は流量測定部、2、3は超音波振動子、7は波駆動回
路、8は切替回路、9は受信検知回路、10はタイマ、
11は演算部、12は制御部で、以上は図1の構成と同
様なものである。図1の構成とことなるのは、発振回路
14を波形成形部13を介して駆動回路7に接続した点
である。また駆動信号の第2周波数が一定の周波数でな
く1周期ごとに周波数を変更する点である。なお実施例
1と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略す
る。
【0027】まず動作、作用について説明する。発振回
路14で例えば約270kHzの周波数を出力し、波形成
形部13に入力する。波形成形部13では発信回路14
の信号をもとに、図5に示すような例えば第1周波数は
約270kHzで3周期、第2周波数は約135kHz、約9
0kHz、約68kHzの3周期の信号を駆動回路7へ出力す
る。これ以後の動作原理は実施例1と同様になるため省
略する。
【0028】図5に示したような駆動信号で超音波振動
子2を駆動すると、第1周波数の3周期分の駆動信号で
超音波振動子2は共振する。引き続い非共振周波数で、
かつ1周期ごと周波数の異なる第2周波数の3周期分の
駆動信号で駆動すると、超音波振動子2は第1周波数で
の共振を続けようとするが、非共振周波数である第2周
波数に共振を妨げられる。また第2周波数は1周期ごと
に周波数が異なるため、第2周波数で超音波振動子2が
共振することはできない。このため共振が弱められ、超
音波振動子3で受信される超音波パルスは第1周波数の
3周期分だけで駆動された場合よりも、残響時間が短く
できる。これにより待機時間を短くすることができるの
で、待機時間中の流れの状態変化や待機時間の回路的な
バラツキの影響が低減でき、測定精度や測定分解能が向
上できる。
【0029】なお実施例2では駆動信号を第1周波数を
3周期、第2周波数を3周期としたが、上記条件に限定
されるわけでなく、第1周波数と第2周波数の周期数は
任意に設定してよく、例えば第1周波数を4周期、第2
周波数を2周期としても構わない。また第2周波数を約
135kHz、約90kHz、約68kHzとしたが、上記条件
に限定されるわけでなく、非共振周波数であれば構わ
ず、低周波から徐々に上げても、順序をランダムにして
も構わない。また発振回路14の周波数を約270kHz
としたが、上記条件に限定されるわけでなく、約270
kHzよりも高い周波数でも構わない。また発振回路14
を波形成成形部13に接続するとしたが、実施例1と同
様に2つ発信回路を波形合成部に接続する構成でも構わ
ない。
【0030】(実施例3) 以下、本発明の実施例3について、図面を参照しながら
説明する。図6は駆動回路7の駆動信号を示す図であ
る。流量計の構成および動作原理は実施例1と同様にな
るため、説明は省略する。
【0031】図6に示すような駆動信号で超音波振動子
2を駆動する。まず約270kHzからなる第1周波数の
駆動信号で超音波振動子2は共振する。引き続いて例え
ば約1MHzの第2周波数で超音波振動子2を駆動する。
一般的に超音波振動子は共振周波数よりも高い周波数
に、使用する振動モードとは異なる振動モードが多数存
在する。そこで第2周波数は使用する振動モードとは異
なる振動モードの周波数に合わせる。このため超音波振
動子2は第1周波数の共振から、第2周波数の共振へと
周波数が変化する。この結果、残響の周波数が高くなり
残響時間は短くなる。また超音波振動子2では共振周波
数と異なる周波数の超音波パルスを効率良く送信するこ
とはでき無いため、残響の振幅も小さくなる。これによ
り待機時間を短くすることができ、S/Nも向上するの
で、待機時間中の流れの状態変化や待機時間の回路的な
バラツキの影響が低減でき、測定精度や測定分解能が向
上できる。
【0032】なお実施例3では第2周波数を異なる振動
モードである約1MHzとしたが、上記条件に限定される
わけでなく、約1MHz以外の異なる振動周波数でも構わ
ないし、異なる振動モードの周波数でなくてもよい。ま
た、図6では第1周波数を3周期、第2周波数を6周期
としたが、この条件に限定されるわけでなく、第1周波
数と第2周波数の周期数は任意に設定してよい。
【0033】(実施例4) 以下、本発明の実施例4について、図面を参照しながら
説明する。図7は駆動回路7の駆動信号を示す図、図8
は受信される超音波波形である。流量計の構成および動
作原理は実施例1と同様になるため、説明は省略する。
【0034】図6に示す駆動信号のうち第1周波数だけ
で超音波振動子2を駆動すると、超音波振動子3では例
えば図7に示すような超音波パルスが受信される。この
超音波パルスの振幅はP1からP5までは増大し、その
後P6、P7と減少する。なおP7に続く残響は図示さ
れていない。受信される超音波パルスの振幅が大きいほ
ど、S/Nが向上する。そこで、図7に示したように約
270kHzからなる第1周波数を3周期分駆動した後、
波線で示したように同じ周波数で3周期分非駆動時間を
設ける。なお波線で示した時間は超音波振動子2を駆動
しない。第1周波数の駆動開始から非駆動時間の最後ま
でに、6周期分の時間があるため、超音波パルスの振幅
はP5まで増大することが可能となる。
【0035】非駆動時間が経過した後、約100kHzか
らなる第2周波数を4周期分駆動する。実施例1と同様
に、超音波振動子2は第1周波数での共振を続けようと
するが、非共振周波数である第2周波数に共振を妨げら
れる。さらに第2周波数では超音波振動子2は共振しな
い。このため共振が弱められ、超音波振動子3で受信さ
れる超音波パルスは第1周波数の3周期分だけで駆動さ
れた場合よりも、残響時間が短くできる。これによりS
/Nが向上し、待機時間を短くすることができるので、
待機時間中の流れの状態変化や待機時間の回路的なバラ
ツキの影響が低減でき、測定精度や測定分解能がさらに
向上できる。なお実施例4では非駆動時間を約270kH
zの周波数で3周期分としたが、上記条件に限定される
わけでなく、振幅が最大まで増大でき、残響時間を短く
できるならば任意に設定して構わない。また第2発信回
路5の周波数を約100kHzとしたが、上記条件に限定
されるわけでなく、非共振周波数であれば任意の周波数
でよく、実施例3のように1MHzのような高周波でも構
わない。また第1周波数を3周期、第2周波数を4周期
としたが、上記条件に限定されるわけでなく、第1周波
数と第2周波数の周期数は任意に設定してよく、例えば
第1周波数を5周期、第2周波数を1/2周期としても
構わない。
【0036】なお実施例1〜4では、超音波振動子2、
3の共振周波数を270kHzとしたが、上記条件に限定
されるわけでなく、都市ガスやLPガスなどの気体用な
ら10kHz〜1MHz、液体用なら100kHz以上の共振周
波数が一般的な超音波流量計で用いられる。また、第1
周波数の振幅と第2周波数の振幅を同じとしたが、上記
条件に限定されるわけでなく、第1周波数に比べ第2周
波数の振幅を大きくしても小さくしても構わない。また
超音波振動子2、3は流量測定部1内の流れに対し平行
に対向するよう配置しているが、上記条件に限定される
わけでなく、非測定流体の流速が測定できるのならば流
れに対し斜めに配置してもよく、対向して配置する必要
はない。
【0037】以上の説明から明らかなように次の効果が
得られる。
【0038】第1の実施形態の超音波流量計は、被測定
流体が流れる流量測定部と、この流量測定部に設けられ
超音波を送受信する一対の超音波振動子と、一方の前記
超音波振動子を駆動する駆動回路と、他方の前記超音波
振動子に接続され超音波パルスを検知する受信検知回路
と、前記超音波パルスの伝搬時間を測定するタイマと、
前記タイマの出力より流量を演算によって求める演算部
を有し、前記駆動回路の駆動周波数として前記超音波
振動子の共振周波数である第1周波数と前記超音波振動
子の非共振周波数である第2周波数とを用いるため、超
音波振動子の共振が阻害されて振動が抑制される。この
ため残響の短い超音波パルスが送信可能となり、待機時
間を短くすることができるので、待機時間中の流れの状
態変化や待機時間の回路的なバラツキの影響が低減で
き、測定精度や測定分解能が高い超音波流量計を得るこ
とができる。
【0039】第2の実施形態の超音波流量計は、第1の
形態の超音波流量計において、前記第2周波数が複数の
異なる非共振周波数であるため、第2周波数で超音波振
動子は共振することができず振動が抑制される。このた
めさらに残響の短い超音波パルスが送信可能となり、待
機時間をさらに短くすることができるので、待機時間中
の流れの状態変化や待機時間の回路的なバラツキの影響
が低減でき、測定精度や測定分解能が高い超音波流量計
を得ることができる。
【0040】第3の実施形態の超音波流量計は、第1ま
たは2の形態の超音波流量計において、前記第2周波数
は前記第1周波数より低い周波周であるため、第2周波
数で超音波振動子の共振が阻害されて振動が抑制され
る。このため残響の短い超音波パルスが送信可能とな
り、待機時間を短くすることができるので、待機時間中
の流れの状態変化や待機時間の回路的なバラツキの影響
が低減でき、測定精度や測定分解能が高い超音波流量計
を得ることができる。
【0041】第4の実施形態の超音波流量計は、第3の
形態の超音波流量計において、前記第2周波数は前記超
音波振動子の最も低い振動モードの周波数よりも低い周
波数であるため、超音波振動子が共振する周波数が存在
せず、第2周波数で超音波振動子は共振することができ
振動が抑制される。このためさらに残響の短い超音波
パルスが送信可能となり、待機時間をさらに短くするこ
とができるので、待機時間中の流れの状態変化や待機時
間の回路的なバラツキの影響が低減でき、測定精度や測
定分解能が高い超音波流量計を得ることができる。
【0042】第5の実施形態の超音波流量計は、第1ま
たは2の形態の超音波流量計において、前記第2周波数
は前記第1周波数より高い周波数であるため、第2周波
数で超音波振動子は共振が阻害されるうえ振動周期が短
くなる。このため残響の短い超音波パルスが送信可能と
なり、待機時間をさらに短くすることができるので、待
機時間中の流れの状態変化や待機時間の回路的なバラツ
キの影響が低減でき、測定精度や測定分解能が高い超音
波流量計を得ることができる。
【0043】第6の実施形態の超音波流量計は、第5の
形態の超音波流量計において、前記第2周波数は前記超
音波振動子の前記第1周波数より高い周波数であり異な
る振動モードの周波数であるため、第2周波数で超音波
振動子が共振し、振動周期が短くなり、この周波数の超
音波パルスを効率良く送信することはできず残響の振幅
も小さくなる。このためさらに残響の短い超音波パルス
が送信可能となり、待機時間をさらに短くすることがで
S/Nも向上するので、待機時間中の流れの状態変化
や待機時間の回路的なバラツキの影響が低減でき、測定
精度や測定分解能が高い超音波流量計を得ることができ
る。
【0044】第7の実施形態の超音波流量計は、第1〜
6のづれかの形態の超音波流量計において、第1周波数
と第2周波数の間に超音波振動子を駆動しない非駆動時
間を設けたため、超音波振動子から送信される超音波パ
ルスの振幅は第1周波数で大 きくなり、かつ第2周波数
で超音波振動子の振動が抑制される。このためS/Nが
大きく、残響の短い超音波パルスが送信可能となり、待
機時間を短くすることができるので、待機時間中の流れ
の状態変化や待機時間の回路的なバラツキの影響が低減
でき、測定精度や測定分解能が高い超音波流量計を得る
ことができる。
【0045】第8の実施形態の超音波流量計は、本発明
の第8の形態の超音波流量計は、第8の形態の超音波流
量計において、前記非駆動時間は第1周波数での駆動時
間と第1周波数で前記超音波振動子を駆動した場合の最
大振幅に到達するまでの時間の差以上に設定するた
め、、超音波振動子から送信される超音波パルスの振幅
最大となり、かつ第2周波数で超音波振動子の振動が
抑制される。このためさらにS/Nが大きく、残響の短
い超音波パルスが送信可能となり、待機時間を短くする
ことができるので、待機時間中の流れの状態変化や待機
時間の回路的なバラツキの影響が低減でき、測定精度や
測定分解能がさらに高い超音波流量計を得ることができ
る。
【0046】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本願発明
は、超音波振動子の駆動回路の駆動周波数として超音波
振動子の共振周波数である第1周波数と超音波振動子の
非共振周波数である第2周波数とを用いるため、超音波
振動子の共振が阻害されて振動が抑制される。このため
残響の短い超音波パルスが送信可能となり、測定精度や
測定分解能が高い超音波流量計を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における超音波流量計を示す
ブロック図
【図2】同超音波流量計の駆動信号を示す図
【図3】超音波振動子のインピーダンス特性図
【図4】本発明の実施例2における超音波流量計を示す
ブロック図
【図5】同超音波流量計の駆動信号を示す図
【図6】本発明の実施例3における超音波流量計の駆動
信号を示す図
【図7】本発明の実施例4における超音波流量計の駆動
信号を示す図
【図8】超音波振動子で受信される超音波信号の波形図
【図9】従来の超音波流量計の駆動信号を示す図
【符号の説明】
1 流量測定部 2、3 超音波振動子 7 駆動回路 9 受信検知回路 10 タイマ 11 演算部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安倍 秀二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平10−73462(JP,A) 特開 平8−146121(JP,A) 特開 昭57−108776(JP,A) 特開 昭61−288185(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01F 1/00 - 9/02

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定流体が流れる流量測定部と、この
    流量測定部に設けられ超音波を送受信する一対の超音波
    振動子と、一方の前記超音波振動子を駆動する駆動回路
    と、他方の前記超音波振動子に接続され超音波パルスを
    検知する受信検知回路と、前記超音波パルスの伝搬時間
    を測定するタイマと、前記タイマの出力より流量を演算
    によって求める演算部を有し、前記駆動回路の駆動周
    波数として前記超音波振動子の共振周波数である第1周
    波数と前記超音波振動子の非共振周波数である第2周波
    数とを用いる超音波流量計。
  2. 【請求項2】 第2周波数が複数の異なる非共振周波数
    からなる請求項1記載の超音波流量計。
  3. 【請求項3】 第2周波数は第1周波数より低い周波周
    である請求項1又は2記載の超音波流量計。
  4. 【請求項4】 第2周波数は超音波振動子の最も低い振
    動モードの周波数よりも低い周波数とした請求項3記載
    の超音波流量計。
  5. 【請求項5】 第2周波数は第1周波数より高い周波数
    である請求項1又は2記載の超音波流量計。
  6. 【請求項6】 第2周波数は超音波振動子の第1周波数
    より高い周波数であり異なる振動モードの周波数である
    請求項5記載の超音波流量計。
  7. 【請求項7】 第1周波数と第2周波数との間に超音波
    振動子を駆動しない非駆動時間を設けた請求項1〜6の
    いずれか1項記載の超音波流量計。
  8. 【請求項8】 非駆動時間は第1周波数での駆動時間と
    第1周波数で超音波振動子を駆動した場合の最大振幅に
    到達するまでの時間との差以上に設定する請求項7記載
    の超音波流量計。
  9. 【請求項9】 被測定流体が流れる流量測定部に設けら
    れた一対の超音波振動子により超音波を送受信する工程
    と、前記超音波の伝搬時間を測定し、前記測定結果に基
    づいて流量を求める演算工程とを有し、前記超音波振動
    子の共振周波数を駆動周波数として前記超音波振動子を
    送信駆動した後、前記超音波振動子の非 共振周波数を駆
    動周波数として前記超音波振動子を送信駆動する超音波
    流量計測方法。
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