JP3473273B2 - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は固体電解コンデンサ
の製造方法に関し、特に導電性高分子を導電層とする固
体電解コンデンサの漏れ電流低減に効果のある固体電解
コンデンサの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】導電層を固体電解質とする固体電解コン
デンサとしては、タンタル誘電体酸化皮膜上に導電層を
形成したタンタル固体電解コンデンサや、アルミ誘電体
酸化皮膜上に導電層を形成したアルミ電解コンデンサが
知られている。導電層としては二酸化マンガン層や導電
性高分子層が知られており、さらに導電性高分子として
はポリピロール、ポリアニリン、ポリチオフェン等が知
られている。
【0003】アルミ誘電体酸化皮膜上に形成したポリピ
ロール層を固体電解質とする固体電解コンデンサは、粗
面化したアルミ箔の表面に誘電体酸化皮膜(陽極酸化皮
膜)を形成し、この上にポリピロール層を形成した後、
グラファイトカーボン層、銀ペイント硬化層を順次形成
して固体電解コンデンサの電極体を構成している。
【0004】通常、この電極体は樹脂などで外装されて
固体電解コンデンサを構成している。外装の方法として
は、汎用性や外形寸法精度の利点よりエポキシ樹脂によ
る高温でのモールド加工や、外装ケース内に電極体を設
置した後にエポキシ樹脂を外装ケース内に充填し、硬化
または溶融硬化させる方法などが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、外装の
手段として、エポキシ樹脂による高温でのモールド加工
を用いる方法では、溶融したエポキシ樹脂が金型中へ流
れ込む際の物理的なストレスや、エポキシ樹脂が硬化す
る際に生じる収縮力により電極体にストレスを与え、こ
れにより、誘電体酸化皮膜にクラックが生じて漏れ電流
が著しく大きくなるという問題点を有していた。
【0006】また、外装ケース内に電極体を設置した後
にエポキシ樹脂を外装ケース内に充填し、硬化または溶
融硬化させる方法においても同様に、エポキシ樹脂が硬
化する際に生じる収縮力により電極体にストレスを与
え、これにより、誘電体酸化皮膜にクラックが生じて漏
れ電流が著しく大きくなるという問題点を有していた。
【0007】さらに固体電解コンデンサの製造時の工夫
により漏れ電流の低い固体電解コンデンサを製造できて
も、固体電解コンデンサを基板に半田付けする際に生じ
る急峻な温度変化が加わった場合には、エポキシ樹脂が
膨張(高温時)/収縮(低温時)するため、膨張係数の
異なる電極体はストレスを受け、これにより、誘電体酸
化皮膜にクラックが生じて漏れ電流が著しく大きくなる
という問題点を有していた。
【0008】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、固体電解コンデンサを製造する際の漏れ電流を低減
させて歩留まりを向上させることができるとともに、固
体電解コンデンサに急峻なストレスが加わった際の漏れ
電流の増大も抑制できる固体電解コンデンサの製造方法
を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の固体電解コンデンサの製造方法は、誘電体酸
化皮膜を形成できる金属の表面に誘電体酸化皮膜を形成
した後、この誘電体酸化皮膜上に導電層、グラファイト
カーボン層、銀ペイント硬化層を順次形成した電極体を
樹脂層で外装してなる固体電解コンデンサの製造方法に
おいて、前記グラファイトカーボン層を形成する手段と
してグラファイトカーボン懸濁液を用い、かつこのグラ
ファイトカーボン懸濁液中にキナ酸および/またはγ−
レゾルシル酸を含有させ、この懸濁液を導電層の表面に
付着させた後、懸濁液中の溶剤成分を蒸発および/また
は乾燥させることによりグラファイトカーボン層を形成
し、次いでこのグラファイトカーボン層上に銀ペイント
硬化層を形成して電極体を構成したもので、この製造方
法によれば、固体電解コンデンサを製造する際の漏れ電
流を低減させて歩留まりを向上させることができるとと
もに、固体電解コンデンサに急峻なストレスが加わった
際の漏れ電流の増大も抑制できるものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、誘電体酸化皮膜を形成できる金属の表面に誘電体酸
化皮膜を形成した後、この誘電体酸化皮膜上に導電層、
グラファイトカーボン層、銀ペイント硬化層を順次形成
した電極体を樹脂層で外装してなる固体電解コンデンサ
の製造方法において、前記グラファイトカーボン層を形
成する手段としてグラファイトカーボン懸濁液を用い、
かつこのグラファイトカーボン懸濁液中にキナ酸および
/またはγ−レゾルシル酸を含有させ、この懸濁液を導
電層の表面に付着させた後、懸濁液中の溶剤成分を蒸発
および/または乾燥させることによりグラファイトカー
ボン層を形成し、次いでこのグラファイトカーボン層上
に銀ペイント硬化層を形成して電極体を構成したもの
で、この製造方法によれば、グラファイトカーボン層の
中にキナ酸および/またはγ−レゾルシル酸を分散させ
ることができ、さらにグラファイトカーボン層の中に分
散したキナ酸および/またはγ−レゾルシル酸は直接接
する導電層内に拡散することになり、そして導電層は誘
電体酸化皮膜と直接接しており、かつキナ酸および/ま
たはγ−レゾルシル酸は金属の酸化修復作用が大きいた
め、誘電体酸化皮膜にストレスによるクラックが生じた
際にもその酸化修復作用によりクラック部分に速やかに
誘電体酸化皮膜を形成してクラック部分を修復すること
ができ、これにより、漏れ電流の増大を抑制できるもの
である。
【0011】請求項2に記載の発明は、キナ酸および/
またはγ−レゾルシル酸の含有率をグラファイトカーボ
ン懸濁液中の重量濃度にして0.01〜10重量%とし
たもので、この濃度範囲以下では酸化修復作用が十分で
ないため、漏れ電流の低減が不十分となって好ましくな
い。一方、この濃度範囲以上ではグラファイトカーボン
懸濁液中での溶解限界を越えるため、懸濁液中に溶解さ
れないキナ酸および/またはγ−レゾルシル酸が残存す
ることになり、これにより、導電層への塗布時に凹凸が
生じて均一なグラファイトカーボン層を形成することが
できないため、好ましくない。
【0012】請求項3に記載の発明は、キナ酸および/
またはγ−レゾルシル酸を含有するグラファイトカーボ
ン懸濁液がアンモニウムを含有するもので、このアンモ
ニウムを含有しないグラファイトカーボン懸濁液ではグ
ラファイトカーボン粒子の粒子間の相互引力により、大
きな粒子の塊ができてしまうため、導電層への塗布時に
凹凸が生じて均一なグラファイトカーボン層を形成する
ことができず好ましくない。また、しかるにアンモニウ
ムを含有するグラファイトカーボン懸濁液は、キナ酸お
よび/またはγ−レゾルシル酸を溶解させる際、アンモ
ニウムとの中和作用により速やかにこれらの酸と反応す
るため、溶解時の攪拌時間を短縮でき、さらにはこれら
の酸の溶解度を大きくすることにより多量の酸を溶解で
きて酸化修復作用を得ることができるため、好ましいも
のである。
【0013】請求項4に記載の発明は、キナ酸および/
またはγ−レゾルシル酸を含有するグラファイトカーボ
ン懸濁液の溶剤成分を水としたもので、この水は汎用的
で、かつ安価で安全であるため、好ましいものである。
【0014】請求項5に記載の発明は、グラファイトカ
ーボン層の厚みを0.05〜10μmとしたもので、こ
の範囲以下ではグラファイトカーボン層中のキナ酸およ
び/またはγ−レゾルシル酸の量が少ないため、十分な
効果が得られず好ましくない。一方、この範囲以上では
グラファイトカーボン層の抵抗成分が大きくなって、固
体電解コンデンサのインピーダンスを大きくしてしまう
ため、好ましくない。
【0015】請求項6に記載の発明は、導電層が導電性
を有する高分子からなるもので、この高分子は有機物で
あるため、同じく有機物であるキナ酸および/またはγ
−レゾルシル酸が導電層内に拡散する場合、この拡散が
容易となって好ましいものである。
【0016】請求項7に記載の発明は、導電性を有する
高分子がポリピロールを含有する高分子からなるもの
で、電解重合または化学重合のいずれか一方、あるいは
電解重合と化学重合の併用により得られたポリピロール
層は、漏れ電流の抑制効果が大きいため、特に好ましい
ものである。
【0017】次に、本発明の具体的な実施の形態につい
て説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。以下、濃度はすべて重量濃度を示す。
【0018】(実施の形態1)グラファイトカーボン懸
濁液として、日本アチソン製AQUADUG(カーボン
粒系1μm以下が95%以上、水溶剤、アンモニア含
有、固形分22重量%)を用い、これをさらに水で30
重量%に希釈した後、キナ酸3重量%を溶解させた。
【0019】電極体にはアルミ箔表面に誘電体酸化皮膜
(酸化皮膜の厚み約1400nm、酸化時の直流電圧1
0V)を形成し、さらにこの誘電体酸化皮膜上に導電層
として電解重合法により導電性を有する高分子である厚
み10〜40μmのポリピロール層を形成したものを用
いた。
【0020】そしてこの電極体上に、前記グラファイト
カーボン懸濁液をロールコータで均一に付着させた後、
懸濁液中の溶剤成分を150℃で乾燥させることにより
グラファイトカーボン層を形成した。このグラファイト
カーボン層の厚みは1μm〜5μmであった。さらにこ
の上に銀ペイント硬化層を形成して電極体を完成し、そ
してこの電極体にエポキシ樹脂により金型最高温度17
0℃でモールド加工を行うことにより、定格電圧6.3
V、静電容量10μFの導電性高分子固体電解コンデン
サを構成した。
【0021】(実施の形態2)グラファイトカーボン懸
濁液として、実施の形態1における日本アチソン製AQ
UADUGの代わりに、日立粉末治金株式会社製ヒタゾ
ルAB−1(カーボン粒系0.2μm以下が80%以
上、水溶剤、アンモニア含有、固形分20重量%)を用
い、これをさらに水で20重量%に希釈した以外は、実
施の形態1と同様にして導電性高分子固体電解コンデン
サを構成した。
【0022】(実施の形態3)実施の形態1におけるキ
ナ酸の代わりにγ−レゾルシル酸を用いた以外は、実施
の形態1と同様にして固体電解コンデンサを構成した。
【0023】(実施の形態4)実施の形態1におけるキ
ナ酸濃度3重量%の代わりにキナ酸濃度を1重量%とし
た以外は、実施の形態1と同様にして固体電解コンデン
サを構成した。
【0024】(実施の形態5)実施の形態1における導
電層として電解重合法により形成されたポリピロール層
の代わりに、化学重合法により形成されたポリピロール
層を導電層として用いた以外は、実施の形態1と同様に
して固体電解コンデンサを構成した。
【0025】(比較例1)実施の形態1におけるキナ酸
を溶解させない以外は、実施の形態1と同様にして固体
電解コンデンサを構成した。
【0026】(比較例2)実施の形態2におけるキナ酸
を溶解しない以外は、実施の形態2と同様にして固体電
解コンデンサを構成した。
【0027】図1は本発明の実施の形態1〜5および比
較例1〜2の製造方法により得られた固体電解コンデン
サ各々30個の漏れ電流値の分布を示したものである。
測定は、温度25〜30℃で行い、そして固体電解コン
デンサに直流電圧6.3Vを印加した後、30秒後の電
流値を漏れ電流値とした。
【0028】(表1)は本発明の実施の形態1〜5およ
び比較例1〜2の製造方法により得られた固体電解コン
デンサ各々30個を作成した際のショート不良品の発生
数を示したものである。
【0029】
【表1】
【0030】図2は本発明の実施の形態1〜5および比
較例1〜2の製造方法により得られた固体電解コンデン
サ各々30個の漏れ電流を測定した後に、熱衝撃試験を
実施した後の漏れ電流値の分布を示したものである。熱
衝撃試験の条件は105℃で30分保持した後、直ちに
−40℃で30分保持するサイクルを50回繰り返し
た。
【0031】図1、(表1)および図2から明らかなよ
うに、本発明の実施の形態1〜5の製造方法により製造
された固体電解コンデンサは、グラファイトカーボン層
を形成する手段としてグラファイトカーボン懸濁液を用
い、かつこのグラファイトカーボン懸濁液中にキナ酸ま
たはγ−レゾルシル酸を含有させ、この懸濁液を導電層
の表面に付着させた後、懸濁液中の溶剤成分を乾燥させ
ることによりグラファイトカーボン層を形成しているた
め、固体電解コンデンサを製造する際の漏れ電流を低減
させて歩留まりを向上させることができるとともに、固
体電解コンデンサに急峻な熱ストレスが加わった際の漏
れ電流の増大も抑制できるものである。
【0032】本発明の各実施の形態におけるグラファイ
トカーボン懸濁液はアンモニウムを含有しているため、
キナ酸またはγ−レゾルシル酸を溶解させる際、アンモ
ニウムとの中和作用により速やかにこれらの酸と反応す
ることになり、これにより、溶解時の攪拌時間を短縮で
きるとともに、これらの酸の溶解度を大きくすることに
より多量の酸を溶解できて酸化修復作用を得ることがで
きるものである。
【0033】本発明の各実施の形態におけるグラファイ
トカーボン懸濁液は溶剤成分として水を用いているもの
で、この水は汎用的で、かつ安価で安全であるため、好
ましいものである。
【0034】なお、本発明の実施の形態1〜5の固体電
解コンデンサの製造方法に用いられるグラファイトカー
ボン懸濁液としては、特に規制はないが、懸濁している
グラファイトカーボン粒子の80%以上は粒系1μm以
下のものが好ましい。すなわち、粒系1μm以下の粒子
の割合が80%未満の場合や粒系が1μm以上の粒子か
らなる場合には、導電層の微少な凹凸に沿ったグラファ
イトカーボン層を形成することが難しいため、コンデン
サのインピーダンスが高くなって好ましくないものであ
る。
【0035】また、本発明の各実施の形態においては、
グラファイトカーボン懸濁液中にキナ酸またはγ−レゾ
ルシル酸を含有させているが、キナ酸とγ−レゾルシル
酸の両方を含有させてもよいものである。
【0036】そしてまた、本発明の各実施の形態におい
ては、懸濁液を導電層の表面に付着させた後、懸濁液中
の溶剤成分を乾燥させるようにしているが、蒸発させて
もよく、またこの蒸発と乾燥の両方を併用するようにし
てもよいものである。
【0037】さらに本発明の各実施の形態においては、
グラファイトカーボン懸濁液中に含有されるキナ酸ある
いはγ−レゾルシル酸の含有率がグラファイトカーボン
懸濁液中の重量濃度にして3重量%あるいは1重量%で
あるものについて説明したが、これに限定されるもので
はなく、その含有率は0.01〜10重量%の範囲が好
ましいものである。すなわち、この濃度範囲以下では酸
化修復作用が十分でないため、漏れ電流の低減が不十分
となって好ましくなく、一方、この温度範囲以上ではグ
ラファイトカーボン懸濁液中での溶解限界を越えるた
め、懸濁液中に溶解されないキナ酸またはγ−レゾルシ
ル酸が残存することになり、これにより、導電層への塗
布時に凹凸が生じて均一なグラファイトカーボン層を形
成することができないため、好ましくないものである。
【0038】本発明の各実施の形態におけるグラファイ
トカーボン層の厚みは1μm〜5μmとなっているが、
これに限定されるものではなく、グラファイトカーボン
層の厚みは0.05〜10μmの範囲が好ましいもので
ある。すなわち、この範囲以下ではグラファイトカーボ
ン層中のキナ酸および/またはγ−レゾルシル酸の量が
少ないため、十分な効果が得られず好ましくなく、一
方、この範囲以上ではグラファイトカーボン層の抵抗成
分が大きくなって、固体電解コンデンサのインピーダン
スを大きくしてしまうため、好ましくないものである。
【0039】
【発明の効果】以上のように本発明の固体電解コンデン
サの製造方法は、誘電体酸化皮膜を形成できる金属の表
面に誘電体酸化皮膜を形成した後、この誘電体酸化皮膜
上に導電層、グラファイトカーボン層、銀ペイント硬化
層を順次形成した電極体を樹脂層で外装してなる固体電
解コンデンサの製造方法において、前記グラファイトカ
ーボン層を形成する手段としてグラファイトカーボン懸
濁液を用い、かつこのグラファイトカーボン懸濁液中に
キナ酸および/またはγ−レゾルシル酸を含有させ、こ
の懸濁液を導電層の表面に付着させた後、懸濁液中の溶
剤成分を蒸発および/または乾燥させることによりグラ
ファイトカーボン層を形成し、次いでこのグラファイト
カーボン層上に銀ペイント硬化層を形成して電極体を構
成したもので、この製造方法によれば、グラファイトカ
ーボン層の中にキナ酸および/またはγ−レゾルシル酸
を分散させることができ、さらにグラファイトカーボン
層の中に分散したキナ酸および/またはγ−レゾルシル
酸は直接接する導電層内に拡散することになり、そして
導電層は誘電体酸化皮膜と直接接しており、かつキナ酸
および/またはγ−レゾルシル酸は金属の酸化修復作用
が大きいため、誘電体酸化皮膜にストレスによるクラッ
クが生じた際にもその酸化修復作用によりクラック部分
に速やかに誘電体酸化皮膜を形成してクラック部分を修
復することができ、これにより、漏れ電流の増大を抑制
できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1〜5および比較例1〜2
の製造方法により得られた固体電解コンデンサ各々30
個の漏れ電流値の分布を示す分布図
【図2】本発明の実施の形態1〜5および比較例1〜2
の製造方法により得られた固体電解コンデンサ各々30
個の漏れ電流を測定した後に、熱衝撃試験を実施した後
の漏れ電流値の分布を示す分布図

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体酸化皮膜を形成できる金属の表面
    に誘電体酸化皮膜を形成した後、この誘電体酸化皮膜上
    に導電層、グラファイトカーボン層、銀ペイント硬化層
    を順次形成した電極体を樹脂層で外装してなる固体電解
    コンデンサの製造方法において、前記グラファイトカー
    ボン層を形成する手段としてグラファイトカーボン懸濁
    液を用い、かつこのグラファイトカーボン懸濁液中にキ
    ナ酸および/またはγ−レゾルシル酸を含有させ、この
    懸濁液を導電層の表面に付着させた後、懸濁液中の溶剤
    成分を蒸発および/または乾燥させることによりグラフ
    ァイトカーボン層を形成し、次いでこのグラファイトカ
    ーボン層上に銀ペイント硬化層を形成して電極体を構成
    した固体電解コンデンサの製造方法。
  2. 【請求項2】 キナ酸および/またはγ−レゾルシル酸
    の含有率がグラファイトカーボン懸濁液中の重量濃度に
    して0.01〜10重量%である請求項1記載の固体電
    解コンデンサの製造方法。
  3. 【請求項3】 キナ酸および/またはγ−レゾルシル酸
    を含有するグラファイトカーボン懸濁液がアンモニウム
    を含有する請求項1または2記載の固体電解コンデンサ
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 キナ酸および/またはγ−レゾルシル酸
    を含有するグラファイトカーボン懸濁液の溶剤成分が水
    である請求項1〜3のいずれかに記載の固体電解コンデ
    ンサの製造方法。
  5. 【請求項5】 グラファイトカーボン層の厚みが0.0
    5〜10μmである請求項1〜4のいずれかに記載の固
    体電解コンデンサの製造方法。
  6. 【請求項6】 導電層が導電性を有する高分子からなる
    請求項1〜5のいずれかに記載の固体電解コンデンサの
    製造方法。
  7. 【請求項7】 導電性を有する高分子がポリピロールを
    含有する高分子からなる請求項1〜6のいずれかに記載
    の固体電解コンデンサの製造方法。
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