JP3472485B2 - クリームはんだ塗布装置 - Google Patents

クリームはんだ塗布装置

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JP3472485B2 JP19072098A JP19072098A JP3472485B2 JP 3472485 B2 JP3472485 B2 JP 3472485B2 JP 19072098 A JP19072098 A JP 19072098A JP 19072098 A JP19072098 A JP 19072098A JP 3472485 B2 JP3472485 B2 JP 3472485B2
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pad
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solder
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば、プリント基
板へのクリームはんだ塗布装置に関するものであり、よ
り詳しくは、クリームはんだの塗布量を調節してクリー
ムはんだによる接続の信頼性を向上するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子回路を形成する部品は小型化
が進んでおり、これに伴ってプリント基板も基板の表面
に部品を配置する表面実装が主流となっている。表面実
装基板は部品に対する配線が困難になるが、CADの導
入により配線の簡略化や最適化を行うことにより表面実
装による電子回路の小型化を達成している。ところで、
これらの基板に対する部品の実装は、部品取付パッドに
クリームはんだを塗布した後に、部品を載せた状態で加
熱してクリームはんだのフラックスを蒸発させることに
より行っていた。また、基板に対するクリームはんだの
塗布作業は、プリント基板ごとに固有のメタルマスクを
作成し、プリント基板上にそのメタルマスクをかぶせ、
その上からクリームはんだを塗布することにより行って
いる。
【0003】図9は、従来から用いられているクリーム
はんだ塗布装置10の要部を示す図であり、図9におい
て、2は表面実装用の基板、11はこの基板2に密着さ
せられるメタルマスク、Hはメタルマスク11上に盛ら
れたクリームはんだ、12はこのクリームはんだHを均
すブレードである。
【0004】前記メタルマスク11は基板2の表面を被
覆する金属板であって、各基板2のパッドの位置に連通
孔11aを形成したものである。したがって、図9
(A)のように基板2をメタルマスク11に密着した状
態で、図9(B)のようにブレード12を動かすことに
より、図9(C)のように連通孔11aの部分のみにク
リームはんだHを付着させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来の方法では、部品装着用のパット2aの全面に対して
均一な厚さのはんだクリームを塗布するにすぎなかった
ので、図10(A)に示すように、パッド2aが近接し
た状態ではICの脚Irによって押し出されたはんだH
が、隣接するパッド2a上のはんだHと接触して短絡部
Sを形成することがあった。
【0006】逆に、このような短絡部Sの形成を避けよ
うとして、メタルマスク11を薄くして塗布するクリー
ムはんだHの量を減らすと、はんだフィレットFが形成
されなくなり、図10(B)に示すように、脚Irとパ
ッド2aと接続が不十分となる可能性があり、接触不良
を起こすことがあった。
【0007】このため、従来のメタルマスク11を用い
たクリームはんだHの塗布によって、脚Irとパッド2
aとの間にはんだフィレットFを形成する場合にはパッ
ド2aの面積を大きくして、近接するパッド2aとの間
ではんだHによる接触が生じないようにする必要があっ
た。そして、パッド2aの面積占有率が多くなればなる
ほど、表面実装基板における配線を少なくしたり、実装
部品を少なくする必要が生じ、これがプリント基板2の
小型化の障害となっていた。
【0008】加えて、上述した従来のメタルマスク11
ではクリームはんだHを均一に塗布するだけのためにメ
タルマスク11を形成する必要があり、このメタルマス
ク11の形成にコストがかかることは避けられなかっ
た。また、メタルマスク11の製造に手間や時間がかか
るので、試験的に設計した回路の場合など早く結果を出
したい場合であっても回路形成のために多大の時間を要
して、開発が遅れるという問題もあった。つまり、メタ
ルマスク11を用いた場合は、多品種少量生産を行うと
きに製造コストの大幅な引き上げと製造工程の煩雑化お
よび長期化を招いていた。一方、パターンが小さくなっ
た基板2上に、人手によってはんだ付けすることは極め
て困難であり、その信頼性にも問題があるので事実上不
可能であった。
【0009】本発明は上述の点を考慮に入れてなされた
ものであり、その目的とするところは、プリント基板へ
の部品の実装品質を向上すると共に、プリント基板のさ
らなる小型化を達成するクリームはんだ塗布装置を得る
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1発明のクリームはんだ塗布装置は、基板上に形
成された部品取付パッドにクリームはんだを塗布する装
置であって、クリームはんだを前記基板上の前記部品取
付パッドに厚さを変えて塗布可能である塗布機構と、C
ADで作成した基板上の部品取付パッドの位置を示す
ッド位置情報に基づいてはんだフィレットが最適に形成
されるように調節された量のクリームはんだを前記部品
取付パッド上に塗布するように前記塗布機構を制御する
制御部を設けたことを特徴としている。
【0011】上記構成のクリームはんだ塗布装置によれ
ば、CADで作成した基板上の部品取付パッドの位置を
示すパッド位置情報に基づいてプリント基板上に形成さ
れた部品取付パッドに適宜の厚さでクリームはんだを塗
布できるので、CADで電子回路を設計するときに塗布
するクリームはんだの量を指定することが可能となる。
したがって、基板上に部品を実装するときに部品に押さ
れて、はんだが部品取付パッドからあふれたり隣接する
部品取付パッド上のはんだと接触することを避けること
ができる。また、必要とする部分には、はんだが不足す
ることもなく、理想的なフィレットを形成できるので、
接触不良が生じることもなくなる。すなわち、より高精
度で信頼性のある回路形成を可能とする。
【0012】第2発明のクリームはんだ塗布装置は、基
板上に形成された部品取付パッドにクリームはんだを塗
布する装置であって、クリームはんだを前記基板上の前
記部品取付パッドに塗布する塗布部と、この塗布部によ
るクリームはんだの塗布量を制御する塗布量制御部と、
塗布部の基板に対する平面位置および上下位置を調節す
る位置調節機構と、CADで作成した基板上の部品取付
パッドの位置を示すパッド位置情報に基づいて前記塗布
部、塗布量制御部および位置調節機構を制御してパッド
位置情報が示す位置に、はんだフィレットが最適に形成
されるように調節された量のクリームはんだを塗布する
制御部とを有することを特徴としている。
【0013】上記構成のクリームはんだ塗布装置によれ
ば、CADで作成した基板上の部品取付パッドの位置を
示すパッド位置情報に基づいて、プリント基板上に形成
された部品取付パッドに適宜の厚さでクリームはんだを
塗布することにより、CADで電子回路を設計するとき
に塗布するクリームはんだの量を指定して、より高精度
で信頼性のある回路形成を可能とすると共に、プリント
基板上に直接的に筆でパッド上をなぞるようにしてクリ
ームはんだを塗布することができる。したがって、従来
のようにクリームはんだを塗布するためにメタルマスク
を形成する必要がなく、メタルマスクの製造工程および
工数を削減できるので、多品種少量生産を行うときにお
ける生産性を飛躍的に向上でき、技術革新の速度を上げ
ることができる。
【0014】
【0015】前記パッド位置情報がフィルム作画用デー
タであるフォトデータを管理するデータ形式で表される
ものであり、前記位置調節機構が塗布部の基板に対する
平面方向の位置をパッド位置情報に従って調節し、クリ
ームはんだを基板上に形成された部品取付パッドに塗布
するときの塗布部の上下移動距離を基板の表面と塗布部
との距離によって調節して制御するものである場合に
は、基板にうねりや歪みがあるような場合にも確実なは
んだ付けが可能である。
【0016】前記パッド位置情報にプリント基板上に実
装する部品の接続部方向情報が含まれており、前記制御
部がこの接続部方向情報に基づいて部品取付パッドに対
するクリームはんだの塗布量を、部品の接触する部分が
その他の部分よりも薄くなるように調節するものである
場合には、必要最小限の情報で適切な厚さ分布のクリー
ムはんだを塗布することができる。したがって、部品が
接触する部分には少ない量のはんだが塗布されるので、
部品の実装時にクリームはんだが部品取付パッドからは
み出すことがなくはんだによる短絡が生じることがな
い。また、部品と部品取付パッドとの接触を十分に保つ
べきフィレットの形成部分には十分の厚さのはんだを塗
布できる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は本発明のクリームはんだ塗
布装置1(後述)による部品Iの装着状態を説明する図
であり、同図(A)はクリームはんだHを塗布した時の
状態を示す側面図、同図(B)は部品Iを載せて加熱処
理したことにより、はんだが溶着した状態を示す側面図
である。図1において、2は表面実装基板、2aは基板
2上に形成した部品取付パッド、Oは部品Iの中心点、
,dは部品取付パッド2aに塗布するクリームは
んだHの厚み、Irは部品Iの脚,Pはパッドの中心位
置を示している。
【0018】図1(A)に示すように、本発明のクリー
ムはんだ塗布装置1は、前記脚Irが当接する部分の部
品取付パッド2aに対して塗布するクリームはんだHの
厚みdを、脚Irが当接しない部分の部品取付パッド
2aに対して塗布するクリームはんだHの厚みdに比
べて薄くしている。したがって、部品Iを載置して加熱
したときに、脚Irが当接する部分においてはんだHが
部品取付パッド2aからあふれることがないようにして
いる。また、凝固したはんだHによって理想的な形状の
フィレットFが形成される。
【0019】図2〜4は本発明のクリームはんだ塗布装
置1の構成を示す図であり、図2は側面図、図3は正面
図、図4は要部拡大斜視図である。これらの図におい
て、3は基板2にクリームはんだを塗布する塗布部、
3’はこの塗布部3によるクリームはんだHの塗布量を
制御する塗布量制御部、4は位置調節機構である。
【0020】位置調節機構4は基板2を保持すると共に
これを水平方向に平行移動させるXYテーブル4aと、
前記塗布部3を上下方向に摺動させる昇降部4bとから
なり、制御部5によって制御されることにより塗布部3
の基板2に対する平面位置および上下位置を調節可能と
している。そして、これらの部材3,3’,4が、基板
2上の部品取付パッド2aにクリームはんだHの厚さd
(d,d)を変えて塗布可能とする塗布機構1aを
構成する。
【0021】また、制御部5はクリームはんだ塗布装置
1の前面に操作部5aと、この操作部5aから入力され
たデータを処理するマイクロコンピュータ5bとを有し
ている。そして、例えばCADによって作成した基板2
上の部品取付パッド2aの位置Pを示すパッド位置情報
に加えて、部品取付パッド2aに対する部品Iの設置位
置を示す接続部方向情報を記録したフロッピーディスク
6を挿入可能としている。このパッド位置情報は例えば
GERBERフォーマット(フィルム作画用データであ
るフォトデータを管理するデータ形式であり、フォトプ
ロッタを稼働させるために作られたフォーマット)で記
録されており、CADによって基板2の設計を行うとき
には容易に出力できるものである。
【0022】なお、本発明はパッド位置情報や接続部方
向情報をフロッピーディスク6に書き込んで入力するも
のに限定するものではないことはいうまでもなく、図外
のCADとのネットワークによってデータ転送されるも
のであってもよい。また、以下の説明ではパッド位置情
報の例としてGERBERフォーマットを用いた例を示
しているが、GERBERフォーマット以外の作画用デ
ータとしてGDSIIのようなデータ形式を用いてもよ
い。また、本発明で用いるパッド位置情報はフィルム作
画用データであるフォトデータを管理するデータ形式で
記録されたものに限られない。例えば、ビットマップデ
ータのようなスキャンデータの情報であってもよい。
【0023】前記昇降部4bは前記塗布部3を例えば2
個取り付けており、各塗布部3はクリームはんだを投入
可能とするシリンダ3aと、このシリンダ3aの下端に
設けたノズル3bと、シリンダ3aに対してエアを圧入
することによりクリームはんだを吐出するエア圧入機構
3cとを有している。また、各塗布部3はノズル3bの
噴き出し口の直径が異なっており、例えばその大きさは
0.25mmと0.8mmである。すなわち、クリーム
はんだを塗布する部品取付パッドの大きさ(太さ)に応
じて噴き出し口の太さが異なる塗布部3を切り換えて使
用することにより、より高精度かつ高速な塗布を可能と
している。さらに、塗布部3は塗布量制御部3’によっ
て制御されることにより、基板2上に形成した部品取付
パッド2aに塗布するクリームはんだHの厚さdを調節
可能としている。
【0024】加えて、前記昇降部4bはレーザセンサヘ
ッド7およびカメラ8を取り付けており、このレーザセ
ンサヘッド7によって塗布部3と基板2との距離を精密
に測定可能としている。すなわち、本例のクリームはん
だ塗布装置1は、クリームはんだの塗布を行う前に塗布
予定位置における基板2との距離をレーザセンサヘッド
7によって正確に測定する。また、カメラ8によって撮
った映像はモニタ9に表示することにより、作業者が作
業状況を確認できる。また、例えば基板2の対角線状に
マークを付けておくことにより、XYテーブル4aに固
定された基板2にずれがないかどうかを自動認識させて
いる。
【0025】次に、上記構成のクリームはんだ塗布装置
1を用いて基板2上に形成した部品取付パッド2aにク
リームはんだを塗布する動作を図1〜4に加えて図5〜
7を用いて説明する。まず、操作者はCADで作成した
パッド位置情報および接続部方向情報が書き込まれたフ
ロッピーディスク6を操作部5aから挿入することによ
り、処理部5がフロッピーディスク6を読み込んで、基
板2上のN個の部品取付パッド2aの位置P〜P
(図6に図示)を入力する。前記接続部方向情報には
図5(A)に示す部品Iの中心位置Oを示す情報と、こ
の部品Iが持つ脚Irの本数および各脚Irに対応する
部品取付パッド2aを指定する情報が含まれている。
【0026】また、基板2を前記XYテーブル4aに固
定すると共に、XYテーブル4aを動かして基板2の適
宜の位置(例えば本例では対角線状の二箇所の位置)に
付けられたマークM(図6に図示)の部分を前記カメラ
8によって映写し、この画像を処理部5に入力すること
によって基板2の固定位置のずれを自動補正する。な
お、これを手動によって行ってもよい。
【0027】そして、前記位置調節機構4によって前記
レーザヘッド7が各部品取付パッド2aの位置P〜P
における基板2の表面と塗布部3との距離を精密に測
定し、これを記憶する。したがって、基板2が切り込み
Hy,My(図6に図示)によって4分割されるような
ものであって、その歪みが大きい場合にも部品取付パッ
ド2aの位置P(P〜P)における基板2の表面と
塗布部3との距離を精確に制御することができる。な
お、基板2の歪みがさほど大きくない場合には、この動
作を省略したり簡略化することができる。すなわち、基
板2の四隅と中央など複数の点において測定してもよ
い。
【0028】前記パッド位置情報には部品取付パッド2
aの中心位置Pと、この位置Pを中心に形成される部品
取付パッド2aの幅Wや長さLを示す情報が含まれてい
る。これにしたがって、前記処理部5は部品取付パッド
2a上に塗布するクリームはんだHの長さlおよび本数
を決定する。すなわち、図5(B)に示すように、部品
取付パッド2aの幅WがWより狭いとき、前記中心位
置Pを通る長さlの直線状(部品取付パッドの中心位置
Pから±l/2の長さの直線状)に一筋のクリームはん
だHを塗布する。長さlは部品取付パッド2aの長さL
より短く、塗布されたクリームはんだHが部品取付パッ
ド2aからはみ出さない程度の長さである。
【0029】また、部品取付パッド2aの幅WがW
り広くWより狭い場合にはクリームはんだHを二筋塗
布し、部品取付パッド2aの幅WがWより広くW
り狭い場合には三筋塗布する。同様の要領で任意の幅W
の部品取付パッド2aに対して適切な本数のクリームは
んだHを長さlだけ塗布することにより、部品取付パッ
ド2aの形状に合わせて適宜の量のクリームはんだHの
塗布を可能とする。
【0030】クリームはんだHの塗布時には、前記XY
テーブル4aが基板2を水平方向に移動させることによ
って、塗布部3の基板2に対する水平位置を調節し、昇
降部4bが塗布部3を降下させることによって上下位置
を調節する。この動作は、処理部5が位置調節機構4を
制御することによって行われる。
【0031】そして、図5(C)および図7(A)に示
すように、基板2の表面に対する前記塗布部3のノズル
3bの先端の高さhを一定(例えば100μm〜300
μm)にした状態で、前記エア圧入機構3cによってシ
リンダ3aにエアを圧入しながら矢印Aに示すように移
動することにより、均一な厚みdのクリームはんだH
を塗布することができる。このとき、上述の工程で各部
品取付パッド2aの位置P〜Pにおける基板2の表
面と塗布部3との距離をそれぞれ測定しているので、図
5(C)に示すように、基板2に大きな歪みがある場合
であっても前記高さhを正確に一定に保つことができ、
クリームはんだHの精確な塗布を可能としている。
【0032】なお、上述した部品取付パッド2aの位置
Pにおける基板2の表面と塗布部3との距離の測定は、
前記クリームはんだHの塗布作業を行いながら、あるい
はその直前に行ってもよい。この場合、基板2を前記X
Yテーブル4aに固定したときに行なう距離の測定や、
これを記憶する工程を省略でき、一層の簡素化を図るこ
とができる。
【0033】また、本例の前記昇降部4bにはノズル3
bの径の大きさが異なる二つの塗布部3を設けているの
で、部品取付パッド2aの幅に応じて塗布部3を切り換
えて塗布することにより、前記塗布作業における効率を
向上することができる。なお、本例では、直径0.25
mmと0.8mmの二種類のノズル3bを設けた例を示
しているので、フラットパッケージの小さな半導体の脚
を取付けるような幅0.4mm程度の細い部品取付パッ
ド2a上にクリームはんだHを塗布する場合と、比較的
広い面積を有する部品取付パッド2a上にクリームはん
だHを塗布する場合とが混在する基板2においても効率
よく塗布することができる。
【0034】しかしながら、本発明はノズル3bの径の
大きさや用意するノズル3bの数や大きさを限定するも
のではなく、設計する回路パターンに応じて選択可能で
ある。特に前記ノズル3bの太さに応じてクリームはん
だHを塗布する領域の大きさを高精度に調節できるの
で、メタルマスク11を用いるより小さな部品取付パッ
ドを形成した基板上にも確実にはんだ付を行なうことが
できる。
【0035】また、上述したクリームはんだHの塗布動
作の方向はパッド位置情報に加えて入力した前記接続部
方向情報によって定められる。すなわち、図7(B)に
示すように、塗布するパッド位置Pを部品Iの中心位置
Oと比較することにより、部品取付パッド2aの長手方
向で部品Iの中心位置Oに近い方から遠い方に向かう方
向に塗布する。
【0036】そして、前記塗布量制御部3’は、図7
(A)に示す長さlのクリームはんだHを塗布した終点
Leにおいて、昇降部4bが矢印Bに示すように塗布部
3を引き上げるときに、塗布部3がクリームはんだHを
噴出し続けるように塗布部3を制御する。このようにす
ることにより、部分的にクリームはんだHの塗布量を増
加でき、その厚みdを厚くすることができる。すなわ
ち、図5(A)に示すように、部品Iの脚Irが当接す
る部分においてはクリームはんだHを薄く塗布し、脚I
rが当接しない部分においては、比較的多くのクリーム
はんだHを塗布することができる。
【0037】つまり、クリームはんだHを塗布したのち
に、図1,図5(A)に示すように部品Iを載置して、
部品Iの脚Irが塗布したクリームはんだHの上に載っ
たときに、脚Irが当接する部分におけるクリームはん
だHの厚さdが薄いので、脚Irによってクリームは
んだHが部品取付パッド2aの外部にあふれることがな
い。また、脚Irが当接しない部分においてはクリーム
はんだHの厚さdを厚くすることができる。
【0038】したがって、部品Iを載置した状態で加熱
してクリームはんだHのフラックスが蒸発させ、はんだ
Hを溶解させて再び凝固させるときに、部品Iを部品取
付パッド2a上に確実に固定するための十分のはんだH
を得ることができる。すなわち、脚Irとパッド2aと
の間に理想的な形状のフィレットFを形成することが可
能となり、確実なはんだ付けを行うことができる。
【0039】また、部品取付パッド2aからあふれるは
んだHをなくすことができるので、部品取付パッド2a
の大きさを小さくできる。そして、部品取付パッド2a
が小さくなれば、それだけ表面に形成できる配線のパタ
ーンを増やすことができ、実装できる部品の数を増やす
ことも可能となるので、より小型で複雑な電子回路を設
計することができる。
【0040】なお、本発明は塗布部3によるクリームは
んだHの塗布量を制御する塗布量制御部3’の制御方法
を限定するものではない。すなわち、図8に示すよう
に、XYテーブル4aによる移動速度の制御またはエア
圧入機構3cによるクリームはんだHの吐出量の制御に
よって行ってもよい。
【0041】CaはXYテーブル4aによる移動速度を
一定にして、エア圧入機構3cによるクリームはんだH
の噴出量を部分的の多くする方法を示すグラフである。
また、Cbはエア圧入機構3cによるクリームはんだH
の噴出量を一定にして、XYテーブル4aによる移動速
度を部分的に遅くする方法を示すグラフである。これら
の方法でクリームはんだHの厚さd,dを制御する
場合には部品Iの接続部方向に合わせてクリームはんだ
Hを塗布する必要がなく、XYテーブル4aによる移動
量を少なくすることにより作業の高速化を図ることがで
きる。
【0042】また、上述のように、本発明のクリームは
んだ塗布装置1はCADで作成したパッド位置情報に基
づいて、パッド位置情報が示す位置Pにクリームはんだ
Hを直接塗布するので、CADで作成した基板2のパタ
ーンに合わせて、基板2上の必要箇所に対して必要量の
クリームはんだHを筆で描くように容易に塗布すること
ができる。そして、全ての工程はCADで作成したデー
タを基に行うので、基板2の製作工程を一貫してCAD
で行うことができ、多品種少量生産を行う場合に製造コ
ストおよび時間を削減できる。
【0043】とりわけGERBERフォーマットのよう
な、フィルム作画用データであるフォトデータを管理す
るデータ形式で表されるパッド位置情報はCADによっ
て容易に出力することができる。また、前記パッド位置
情報に加えて部品Iの接続部方向情報を加えるだけで、
クリームはんだHの塗布量を部品Iの接触する部分がそ
の他の部分よりも薄くなるように調節することができ、
必要最小限の情報を加えるだけでクリームはんだHの塗
布量の分布を適切に設定できる。
【0044】なお、クリームはんだHの塗布量の分布を
より詳細に設定する情報を付加することにより、パッド
位置情報に加えてパッドに載せるクリームはんだHの厚
さを任意に設定するようにしてもよいことはいうまでも
ない。例えば、部品Iが持つ脚Irの形状などの情報を
パッド位置情報に付加して、これによってクリームはん
だHの塗布量を詳細に設定しもよい。
【0045】また、前述の位置調節機構4の構成とし
て、基板2を固定しておき、塗布部3を水平方向および
昇降方向に調節可能とするなどの変更も可能である。さ
らに、塗布部3の構造も一例を示すものに過ぎず、例え
ば基板2上に部品を固定した状態で、レーザによって溶
解させたはんだを部品取付パッド2aの位置に塗布でき
るように構成したものであってもよい。
【0046】さらに、塗布するクリームはんだHの厚さ
調節は、クリームはんだHを重ねて塗布することによっ
て行ってもよい。この場合、クリームはんだHの塗布は
上述した例に示すような塗布部3によって行われてもよ
いが、大量生産を行う場合にはメタルマスク11を複数
枚(例えば2枚)用いて行うこともできる。すなわち、
1枚目のメタルマスク11を用いてクリームはんだHを
塗布した上から2枚目のメタルマスク11を重ねてクリ
ームはんだHを塗布し、2枚のメタルマスク11を上か
ら順に剥がすようにしてもよい。
【0047】
【発明の効果】以上詳述したように本発明のクリームは
んだ塗布装置によれば、CADで作成した基板上の部品
取付パッドの位置を示すパッド位置情報に基づいてプリ
ント基板上に形成された部品取付パッドに適宜の厚さで
クリームはんだを塗布できるので、CADで電子回路を
設計するときに塗布するクリームはんだの量を指定で
き、より高精度で信頼性のある回路形成を可能とする。
【0048】また、クリームはんだを前記基板上の部品
取付パッドに塗布する塗布部と、この塗布部によるクリ
ームはんだの塗布量を制御する塗布量制御部と、塗布部
の基板に対する平面位置および上下位置を調節する位置
調節機構と、CADで作成した基板上の部品取付パッド
の位置を示すパッド位置情報に基づいて前記塗布部、塗
布量制御部および位置調節機構を制御してパッド位置情
報が示す位置に、はんだフィレットが最適に形成される
ように調整された量のクリームはんだを塗布する制御部
とを有する場合には、プリント基板上に直接的に筆で部
品取付パッド上をなぞるようにしてクリームはんだを塗
布することができるので、クリームはんだを塗布するた
めにメタルマスクを形成する必要がなく、メタルマスク
の製造工程および工数を削減できる。つまり、多品種少
量生産を行うときにおける生産性を飛躍的に向上でき、
技術革新の速度を上げることができる。
【0049】また、部品取付パッド上の部品が接触する
部分には少ない量のはんだが塗布されるので、部品の実
装時にクリームはんだが部品取付パッドからはみ出すこ
とがなく、はんだによる短絡が生じることがないだけで
なく、十分の量のはんだによって部品を固定できるの
で、部品取付パッドを小さくすることができ、より複雑
な配線を形成することができ、多くの部品を実装できる
ので、より複雑で信頼性のある電子回路を形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクリームはんだ塗布装置によるはんだ
付けの状態を示す側面図である。
【図2】前記クリームはんだ塗布装置の全体構成を示す
側面図である。
【図3】前記クリームはんだ塗布装置の全体構成を示す
正面図である。
【図4】前記クリームはんだ塗布装置の要部の構成を示
す斜視図である。
【図5】(A)ははんだの塗布方法を説明するための斜
視図、(B)はパッドの大きさを示す平面図、(C)は
はんだの塗布方法を説明する側面図である。
【図6】前記クリームはんだ塗布装置を用いてクリーム
はんだを塗布する基板の一例を示す平面図である。
【図7】(A)ははんだの塗布する厚みを変える方法を
説明する側面図、(B)は平面図である。
【図8】はんだの塗布する厚みを変える別の方法を説明
する側面図である。
【図9】従来のクリームはんだの塗布方法を示す側面図
である。
【図10】従来の問題点を説明する斜視図である。
【符号の説明】
1…クリームはんだ塗布装置、1a…塗布機構、2…基
板、2a…部品取付パッド、3…塗布部、3a…シリン
ダ、3b…ノズル、3c…エア圧入機構、3’…塗布量
制御部、4…位置調節機構、5…制御部、F…フィレッ
ト、H…クリームはんだ、I(Ir)…部品(脚)、P
…パッド位置、d(d,d)…厚さ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−142995(JP,A) 特開 平7−212005(JP,A) 特開 平9−83130(JP,A) 特開 平7−38238(JP,A) 特開 平4−223390(JP,A) 特開 平9−172252(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05K 3/34 B05C 5/00 B23K 3/06

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に形成された部品取付パッドにクリ
    ームはんだを塗布する装置であって、クリームはんだを
    前記基板上の前記部品取付パッドに厚さを変えて塗布可
    能である塗布機構と、CADで作成した基板上の部品取
    付パッドの位置を示すパッド位置情報に基づいてはんだ
    フィレットが最適に形成されるように調節された量のク
    リームはんだを前記部品取付パッド上に塗布するように
    前記塗布機構を制御する制御部を設けたことを特徴とす
    るクリームはんだ塗布装置。
  2. 【請求項2】基板上に形成された部品取付パッドにクリ
    ームはんだを塗布する装置であって、クリームはんだを
    前記基板上の前記部品取付パッドに塗布する塗布部と、
    この塗布部によるクリームはんだの塗布量を制御する塗
    布量制御部と、塗布部の基板に対する平面位置および上
    下位置を調節する位置調節機構と、CADで作成した
    板上の部品取付パッドの位置を示すパッド位置情報に基
    づいて前記塗布部、塗布量制御部および位置調節機構を
    制御してパッド位置情報が示す位置に、はんだフィレッ
    トが最適に形成されるように調節された量のクリームは
    んだを塗布する制御部とを有することを特徴とするクリ
    ームはんだ塗布装置。
  3. 【請求項3】 前記パッド位置情報がフィルム作画用デ
    ータであるフォトデータを管理するデータ形式で表され
    るものである請求項1または請求項2に記載のクリーム
    はんだ塗布装置。
  4. 【請求項4】 前記位置調節機構が塗布部の基板に対す
    る平面方向の位置をパッド位置情報に従って調節し、ク
    リームはんだを基板上の前記部品取付パッドに塗布する
    ときの塗布部の上下移動距離を基板の表面と塗布部との
    距離によって調節して制御するものである請求項2に記
    載のクリームはんだ塗布装置。
  5. 【請求項5】 前記パッド位置情報にプリント基板上に
    実装する部品の接続部方向情報が含まれており、前記制
    御部がこの接続部方向情報に基づいてパッドに対するク
    リームはんだの塗布量を、部品の接触する部分がその他
    の部分よりも薄くなるように調節するものである請求項
    1〜4の何れかに記載のクリームはんだ塗布装置。
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