JP2000022320A - クリームはんだ塗布装置 - Google Patents

クリームはんだ塗布装置

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JP2000022320A JP10190720A JP19072098A JP2000022320A JP 2000022320 A JP2000022320 A JP 2000022320A JP 10190720 A JP10190720 A JP 10190720A JP 19072098 A JP19072098 A JP 19072098A JP 2000022320 A JP2000022320 A JP 2000022320A
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pad
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solder
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリント基板への部品の実装品質を向上
すると共に、プリント基板のさらなる小型化を達成する
クリームはんだ塗布装置を得る。 【解決手段】 クリームはんだHを前記基板2上のパッ
ド2aに厚さを変えて塗布可能である塗布機構と、CA
Dで作成したパッド位置Pの情報に基づいてはんだフィ
レットFが最適に形成されるように調節された量のクリ
ームはんだHをパッド2a上に塗布するように前記塗布
機構を制御する制御部を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば、プリント基
板へのクリームはんだ塗布装置に関するものであり、よ
り詳しくは、クリームはんだの塗布量を調節してクリー
ムはんだによる接続の信頼性を向上するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子回路を形成する部品は小型化
が進んでおり、これに伴ってプリント基板も基板の表面
に部品を配置する表面実装が主流となっている。表面実
装基板は部品に対する配線が困難になるが、CADの導
入により配線の簡略化や最適化を行うことにより表面実
装による電子回路の小型化を達成している。ところで、
これらの基板に対する部品の実装は、部品取付パッドに
クリームはんだを塗布した後に、部品を載せた状態で加
熱してクリームはんだのフラックスを蒸発させることに
より行っていた。また、基板に対するクリームはんだの
塗布作業は、プリント基板ごとに固有のメタルマスクを
作成し、プリント基板上にそのメタルマスクをかぶせ、
その上からクリームはんだを塗布することにより行って
いる。
【0003】図9は、従来から用いられているクリーム
はんだ塗布装置10の要部を示す図であり、図9におい
て、2は表面実装用の基板、11はこの基板2に密着さ
せられるメタルマスク、Hはメタルマスク11上に盛ら
れたクリームはんだ、12はこのクリームはんだHを均
すブレードである。
【0004】前記メタルマスク11は基板2の表面を被
覆する金属板であって、各基板2のパッドの位置に連通
孔11aを形成したものである。したがって、図9
(A)のように基板2をメタルマスク11に密着した状
態で、図9(B)のようにブレード12を動かすことに
より、図9(C)のように連通孔11aの部分のみにク
リームはんだHを付着させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来の方法では、部品装着用のパット2aの全面に対して
均一な厚さのはんだクリームを塗布するにすぎなかった
ので、図10(A)に示すように、パッド2aが近接し
た状態ではICの脚Irによって押し出されたはんだH
が、隣接するパッド2a上のはんだHと接触して短絡部
Sを形成することがあった。
【0006】逆に、このような短絡部Sの形成を避けよ
うとして、メタルマスク11を薄くして塗布するクリー
ムはんだHの量を減らすと、はんだフィレットFが形成
されなくなり、図10(B)に示すように、脚Irとパ
ッド2aと接続が不十分となる可能性があり、接触不良
を起こすことがあった。
【0007】このため、従来のメタルマスク11を用い
たクリームはんだHの塗布によって、脚Irとパッド2
aとの間にはんだフィレットFを形成する場合にはパッ
ド2aの面積を大きくして、近接するパッド2aとの間
ではんだHによる接触が生じないようにする必要があっ
た。そして、パッド2aの面積占有率が多くなればなる
ほど、表面実装基板における配線を少なくしたり、実装
部品を少なくする必要が生じ、これがプリント基板2の
小型化の障害となっていた。
【0008】加えて、上述した従来のメタルマスク11
ではクリームはんだHを均一に塗布するだけのためにメ
タルマスク11を形成する必要があり、このメタルマス
ク11の形成にコストがかかることは避けられなかっ
た。また、メタルマスク11の製造に手間や時間がかか
るので、試験的に設計した回路の場合など早く結果を出
したい場合であっても回路形成のために多大の時間を要
して、開発が遅れるという問題もあった。つまり、メタ
ルマスク11を用いた場合は、多品種少量生産を行うと
きに製造コストの大幅な引き上げと製造工程の煩雑化お
よび長期化を招いていた。一方、パターンが小さくなっ
た基板2上に、人手によってはんだ付けすることは極め
て困難であり、その信頼性にも問題があるので事実上不
可能であった。
【0009】本発明は上述の点を考慮に入れてなされた
ものであり、その目的とするところは、プリント基板へ
の部品の実装品質を向上すると共に、プリント基板のさ
らなる小型化を達成するクリームはんだ塗布装置を得る
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1発明のクリームはんだ塗布装置は、クリームは
んだを前記基板上のパッドに厚さを変えて塗布可能であ
る塗布機構と、CADで作成したパッド位置情報に基づ
いてはんだフィレットが最適に形成されるように調節さ
れた量のクリームはんだをパッド上に塗布するように前
記塗布機構を制御する制御部を設けたことを特徴として
いる。
【0011】上記構成のクリームはんだ塗布装置によれ
ば、CADで作成したパッド位置情報に基づいてプリン
ト基板上に適宜の厚さでクリームはんだを塗布できるの
で、CADで電子回路を設計するときに塗布するクリー
ムはんだの量を指定することが可能となる。したがっ
て、基板上に部品を実装するときに部品に押されて、は
んだがパッドからあふれたり隣接するパッド上のはんだ
と接触することを避けることができる。また、必要とす
る部分には、はんだが不足することもなく、理想的なフ
ィレットを形成できるので、接触不良が生じることもな
くなる。すなわち、より高精度で信頼性のある回路形成
を可能とする。
【0012】第2発明のクリームはんだ塗布装置は、ク
リームはんだを前記基板上のパッドに塗布する塗布部
と、この塗布部によるクリームはんだの塗布量を制御す
る塗布量制御部と、塗布部の基板に対する平面位置およ
び上下位置を調節する位置調節機構と、CADで作成し
たパッド位置情報に基づいて前記塗布部、塗布量制御部
および位置調節機構を制御してパッド位置情報が示す位
置に、はんだフィレットが最適に形成されるように調節
された量のクリームはんだを塗布する制御部とを有する
ことを特徴としている。
【0013】上記構成のクリームはんだ塗布装置によれ
ば、CADで作成したパッド位置情報に基づいて、プリ
ント基板上に適宜の厚さでクリームはんだを塗布するこ
とにより、CADで電子回路を設計するときに塗布する
クリームはんだの量を指定して、より高精度で信頼性の
ある回路形成を可能とすると共に、プリント基板上に直
接的に筆でパッド上をなぞるようにしてクリームはんだ
を塗布することができる。したがって、従来のようにク
リームはんだを塗布するためにメタルマスクを形成する
必要がなく、メタルマスクの製造工程および工数を削減
できるので、多品種少量生産を行うときにおける生産性
を飛躍的に向上でき、技術革新の速度を上げることがで
きる。
【0014】前記塗布部が、クリームはんだを挿入する
シリンダと、クリームはんだの塗布用ノズルと、シリン
ダ内にエアを圧入することにより前記塗布用ノズルから
クリームはんだを押し出すエア圧入機構とを有する場合
には、ノズルの径の太さによってクリームはんだの塗布
領域の大きさを容易に設定できるので、人手でははんだ
付け不可能である大きさのパッドにも容易かつ確実に適
量のはんだ付けを行うことができる。また、従来のメタ
ルマスクによるにはんだ付けでも不可能である程の小さ
な領域のはんだ付けも確実に行うことができる。
【0015】前記パッド位置情報がフィルム作画用デー
タであるフォトデータを管理するデータ形式で表される
ものであり、前記位置調節機構が塗布部の基板に対する
平面方向の位置をパッド位置情報に従って調節し、クリ
ームはんだを基板に塗布するときの塗布部の上下移動距
離を基板の表面と塗布部との距離によって調節して制御
するものである場合には、基板にうねりや歪みがあるよ
うな場合にも確実なはんだ付けが可能である。
【0016】前記パッド位置情報にプリント基板上に実
装する部品の接続部方向情報が含まれており、前記制御
部がこの接続部方向情報に基づいてパッドに対するクリ
ームはんだの塗布量を、部品の接触する部分がその他の
部分よりも薄くなるように調節するものである場合に
は、必要最小限の情報で適切な厚さ分布のクリームはん
だを塗布することができる。したがって、部品が接触す
る部分には少ない量のはんだが塗布されるので、部品の
実装時にクリームはんだがパッドからはみ出すことがな
くはんだによる短絡が生じることがない。また、部品と
パッドとの接触を十分に保つべきフィレットの形成部分
には十分の厚さのはんだを塗布できる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は本発明のクリームはんだ塗
布装置1(後述)による部品Iの装着状態を説明する図
であり、同図(A)は基板2にクリームはんだHを塗布
した時の状態を示す側面図、同図(B)は部品Iを載せ
て加熱処理したことにより、はんだが溶着した状態を示
す側面図である。図1において、2は表面実装基板、2
aは基板2に形成した部品取付パッド、Oは部品Iの中
心点、d0 ,d1 はパッド2aに塗布するクリームはん
だHの厚み、Irは部品Iの脚,Pはパッドの中心位置
を示している。
【0018】図1(A)に示すように、本発明のクリー
ムはんだ塗布装置1は、前記脚Irが当接する部分のパ
ッド2aに対して塗布するクリームはんだHの厚みd0
を、脚Irが当接しない部分のパッド2aに対して塗布
するクリームはんだHの厚みd1 に比べて薄くしてい
る。したがって、部品Iを載置して加熱したときに、脚
Irが当接する部分においてはんだHがパッド2aから
あふれることがないようにしている。また、凝固したは
んだHによって理想的な形状のフィレットFが形成され
る。
【0019】図2〜4は本発明のクリームはんだ塗布装
置1の構成を示す図であり、図2は側面図、図3は正面
図、図4は要部拡大斜視図である。これらの図におい
て、3は基板2にクリームはんだを塗布する塗布部、
3’はこの塗布部3によるクリームはんだHの塗布量を
制御する塗布量制御部、4は位置調節機構である。
【0020】位置調節機構4は基板2を保持すると共に
これを水平方向に平行移動させるXYテーブル4aと、
前記塗布部3を上下方向に摺動させる昇降部4bとから
なり、制御部5によって制御されることにより塗布部3
の基板2に対する平面位置および上下位置を調節可能と
している。そして、これらの部材3,3’,4が、基板
2上のパッド2aにクリームはんだHの厚さd(d0
1 )を変えて塗布可能とする塗布機構1aを構成す
る。
【0021】また、制御部5はクリームはんだ塗布装置
1の前面に操作部5aと、この操作部5aから入力され
たデータを処理するマイクロコンピュータ5bとを有し
ている。そして、例えばCADによって作成した基板2
上のパッド2aの位置Pを示すパッド位置情報に加え
て、パッド2aに対する部品Iの設置位置を示す接続部
方向情報を記録したフロッピーディスク6を挿入可能と
している。このパッド位置情報は例えばGERBERフ
ォーマット(フィルム作画用データであるフォトデータ
を管理するデータ形式であり、フォトプロッタを稼働さ
せるために作られたフォーマット)で記録されており、
CADによって基板2の設計を行うときには容易に出力
できるものである。
【0022】なお、本発明はパッド位置情報や接続部方
向情報をフロッピーディスク6に書き込んで入力するも
のに限定するものではないことはいうまでもなく、図外
のCADとのネットワークによってデータ転送されるも
のであってもよい。また、以下の説明ではパッド位置情
報の例としてGERBERフォーマットを用いた例を示
しているが、GERBERフォーマット以外の作画用デ
ータとしてGDSIIのようなデータ形式を用いてもよ
い。また、本発明で用いるパッド位置情報はフィルム作
画用データであるフォトデータを管理するデータ形式で
記録されたものに限られない。例えば、ビットマップデ
ータのようなスキャンデータの情報であってもよい。
【0023】前記昇降部4bは前記塗布部3を例えば2
個取り付けており、各塗布部3はクリームはんだを投入
可能とするシリンダ3aと、このシリンダ3aの下端に
設けたノズル3bと、シリンダ3aに対してエアを圧入
することによりクリームはんだを吐出するエア圧入機構
3cとを有している。また、各塗布部3はノズル3bの
噴き出し口の直径が異なっており、例えばその大きさは
0.25mmと0.8mmである。すなわち、クリーム
はんだを塗布するパッドの大きさ(太さ)に応じて噴き
出し口の太さが異なる塗布部3を切り換えて使用するこ
とにより、より高精度かつ高速な塗布を可能としてい
る。さらに、塗布部3は塗布量制御部3’によって制御
されることにより、基板2に塗布するクリームはんだH
の厚さdを調節可能としている。
【0024】加えて、前記昇降部4bはレーザセンサヘ
ッド7およびカメラ8を取り付けており、このレーザセ
ンサヘッド7によって塗布部3と基板2との距離を精密
に測定可能としている。すなわち、本例のクリームはん
だ塗布装置1は、クリームはんだの塗布を行う前に塗布
予定位置における基板2との距離をレーザセンサヘッド
7によって正確に測定する。また、カメラ8によって撮
った映像はモニタ9に表示することにより、作業者が作
業状況を確認できる。また、例えば基板2の対角線状に
マークを付けておくことにより、XYテーブル4aに固
定された基板2にずれがないかどうかを自動認識させて
いる。
【0025】次に、上記構成のクリームはんだ塗布装置
1を用いて基板2にクリームはんだを塗布する動作を図
1〜4に加えて図5〜7を用いて説明する。まず、操作
者はCADで作成したパッド位置情報および接続部方向
情報が書き込まれたフロッピーディスク6を操作部5a
から挿入することにより、処理部5がフロッピーディス
ク6を読み込んで、基板2上のN個のパッド2aの位置
1 〜PN (図6に図示)を入力する。前記接続部方向
情報には図5(A)に示す部品Iの中心位置Oを示す情
報と、この部品Iが持つ脚Irの本数および各脚Irに
対応するパッド2aを指定する情報が含まれている。
【0026】また、基板2を前記XYテーブル4aに固
定すると共に、XYテーブル4aを動かして基板2の適
宜の位置(例えば本例では対角線状の二箇所の位置)に
付けられたマークM(図6に図示)の部分を前記カメラ
8によって映写し、この画像を処理部5に入力すること
によって基板2の固定位置のずれを自動補正する。な
お、これを手動によって行ってもよい。
【0027】そして、前記位置調節機構4によって前記
レーザヘッド7が各パッド2aの位置P1 〜PN におけ
る基板2の表面と塗布部3との距離を精密に測定し、こ
れを記憶する。したがって、基板2が切り込みHy,M
y(図6に図示)によって4分割されるようなものであ
って、その歪みが大きい場合にもパッド2aの位置P
(P1 〜PN )における基板2の表面と塗布部3との距
離を精確に制御することができる。なお、基板2の歪み
がさほど大きくない場合には、この動作を省略したり簡
略化することができる。すなわち、基板2の四隅と中央
など複数の点において測定してもよい。
【0028】前記パッド位置情報にはパッド2aの中心
位置Pと、この位置Pを中心に形成されるパッド2aの
幅Wや長さLを示す情報が含まれている。これにしたが
って、前記処理部5はパッド2a上に塗布するクリーム
はんだHの長さlおよび本数を決定する。すなわち、図
5(B)に示すように、パッド2aの幅WがW1 より狭
いとき、前記中心位置Pを通る長さlの直線状(パッド
の中心位置Pから±l/2の長さの直線状)に一筋のク
リームはんだHを塗布する。長さlはパッド2aの長さ
Lより短く、塗布されたクリームはんだHがパッド2a
からはみ出さない程度の長さである。
【0029】また、パッド2aの幅WがW1 より広くW
2 より狭い場合にはクリームはんだHを二筋塗布し、パ
ッド2aの幅WがW2 より広くW3 より狭い場合には三
筋塗布する。同様の要領で任意の幅Wのパッド2aに対
して適切な本数のクリームはんだHを長さlだけ塗布す
ることにより、パッド2aの形状に合わせて適宜の量の
クリームはんだHの塗布を可能とする。
【0030】クリームはんだHの塗布時には、前記XY
テーブル4aが基板2を水平方向に移動させることによ
って、塗布部3の基板2に対する水平位置を調節し、昇
降部4bが塗布部3を降下させることによって上下位置
を調節する。この動作は、処理部5が位置調節機構4を
制御することによって行われる。
【0031】そして、図5(C)および図7(A)に示
すように、基板2の表面に対する前記塗布部3のノズル
3bの先端の高さhを一定(例えば100μm〜300
μm)にした状態で、前記エア圧入機構3cによってシ
リンダ3aにエアを圧入しながら矢印Aに示すように移
動することにより、均一な厚みd0 のクリームはんだH
を塗布することができる。このとき、上述の工程で各パ
ッド2aの位置P1 〜PN における基板2の表面と塗布
部3との距離をそれぞれ測定しているので、図5(C)
に示すように、基板2に大きな歪みがある場合であって
も前記高さhを正確に一定に保つことができ、クリーム
はんだHの精確な塗布を可能としている。
【0032】なお、上述したパッド2aの位置Pにおけ
る基板2の表面と塗布部3との距離の測定は、前記クリ
ームはんだHの塗布作業を行いながら、あるいはその直
前に行ってもよい。この場合、基板2を前記XYテーブ
ル4aに固定したときに行なう距離の測定や、これを記
憶する工程を省略でき、一層の簡素化を図ることができ
る。
【0033】また、本例の前記昇降部4bにはノズル3
bの径の大きさが異なる二つの塗布部3を設けているの
で、パッド2aの幅に応じて塗布部3を切り換えて塗布
することにより、前記塗布作業における効率を向上する
ことができる。なお、本例では、直径0.25mmと
0.8mmの二種類のノズル3bを設けた例を示してい
るので、フラットパッケージの小さな半導体の脚を取付
けるような幅0.4mm程度の細いパッド2a上にクリ
ームはんだHを塗布する場合と、比較的広い面積を有す
るパッド2a上にクリームはんだHを塗布する場合とが
混在する基板2においても効率よく塗布することができ
る。
【0034】しかしながら、本発明はノズル3bの径の
大きさや用意するノズル3bの数や大きさを限定するも
のではなく、設計する回路パターンに応じて選択可能で
ある。特に前記ノズル3bの太さに応じてクリームはん
だHを塗布する領域の大きさを高精度に調節できるの
で、メタルマスク11を用いるより小さなパッドを形成
した基板上にも確実にはんだ付を行なうことができる。
【0035】また、上述したクリームはんだHの塗布動
作の方向はパッド位置情報に加えて入力した前記接続部
方向情報によって定められる。すなわち、図7(B)に
示すように、塗布するパッド位置Pを部品Iの中心位置
Oと比較することにより、パッド2aの長手方向で部品
Iの中心位置Oに近い方から遠い方に向かう方向に塗布
する。
【0036】そして、前記塗布量制御部3’は、図7
(A)に示す長さlのクリームはんだHを塗布した終点
Leにおいて、昇降部4bが矢印Bに示すように塗布部
3を引き上げるときに、塗布部3がクリームはんだHを
噴出し続けるように塗布部3を制御する。このようにす
ることにより、部分的にクリームはんだHの塗布量を増
加でき、その厚みd1 を厚くすることができる。すなわ
ち、図5(A)に示すように、部品Iの脚Irが当接す
る部分においてはクリームはんだHを薄く塗布し、脚I
rが当接しない部分においては、比較的多くのクリーム
はんだHを塗布することができる。
【0037】つまり、クリームはんだHを塗布したのち
に、図1,図5(A)に示すように部品Iを載置して、
部品Iの脚Irが塗布したクリームはんだHの上に載っ
たときに、脚Irが当接する部分におけるクリームはん
だHの厚さd0 が薄いので、脚Irによってクリームは
んだHがパッド2aの外部にあふれることがない。ま
た、脚Irが当接しない部分においてはクリームはんだ
Hの厚さd1 を厚くすることができる。
【0038】したがって、部品Iを載置した状態で加熱
してクリームはんだHのフラックスが蒸発させ、はんだ
Hを溶解させて再び凝固させるときに、部品Iをパッド
2a上に確実に固定するための十分のはんだHを得るこ
とができる。すなわち、脚Irとパッド2aとの間に理
想的な形状のフィレットFを形成することが可能とな
り、確実なはんだ付けを行うことができる。
【0039】また、パッド2aからあふれるはんだHを
なくすことができるので、パッド2aの大きさを小さく
できる。そして、パッド2aが小さくなれば、それだけ
表面に形成できる配線のパターンを増やすことができ、
実装できる部品の数を増やすことも可能となるので、よ
り小型で複雑な電子回路を設計することができる。
【0040】なお、本発明は塗布部3によるクリームは
んだHの塗布量を制御する塗布量制御部3’の制御方法
を限定するものではない。すなわち、図8に示すよう
に、XYテーブル4aによる移動速度の制御またはエア
圧入機構3cによるクリームはんだHの吐出量の制御に
よって行ってもよい。
【0041】CaはXYテーブル4aによる移動速度を
一定にして、エア圧入機構3cによるクリームはんだH
の噴出量を部分的の多くする方法を示すグラフである。
また、Cbはエア圧入機構3cによるクリームはんだH
の噴出量を一定にして、XYテーブル4aによる移動速
度を部分的に遅くする方法を示すグラフである。これら
の方法でクリームはんだHの厚さd0 ,d1 を制御する
場合には部品Iの接続部方向に合わせてクリームはんだ
Hを塗布する必要がなく、XYテーブル4aによる移動
量を少なくすることにより作業の高速化を図ることがで
きる。
【0042】また、上述のように、本発明のクリームは
んだ塗布装置1はCADで作成したパッド位置情報に基
づいて、パッド位置情報が示す位置Pにクリームはんだ
Hを直接塗布するので、CADで作成した基板2のパタ
ーンに合わせて、基板2上の必要箇所に対して必要量の
クリームはんだHを筆で描くように容易に塗布すること
ができる。そして、全ての工程はCADで作成したデー
タを基に行うので、基板2の製作工程を一貫してCAD
で行うことができ、多品種少量生産を行う場合に製造コ
ストおよび時間を削減できる。
【0043】とりわけGERBERフォーマットのよう
な、フィルム作画用データであるフォトデータを管理す
るデータ形式で表されるパッド位置情報はCADによっ
て容易に出力することができる。また、前記パッド位置
情報に加えて部品Iの接続部方向情報を加えるだけで、
クリームはんだHの塗布量を部品Iの接触する部分がそ
の他の部分よりも薄くなるように調節することができ、
必要最小限の情報を加えるだけでクリームはんだHの塗
布量の分布を適切に設定できる。
【0044】なお、クリームはんだHの塗布量の分布を
より詳細に設定する情報を付加することにより、パッド
位置情報に加えてパッドに載せるクリームはんだHの厚
さを任意に設定するようにしてもよいことはいうまでも
ない。例えば、部品Iが持つ脚Irの形状などの情報を
パッド位置情報に付加して、これによってクリームはん
だHの塗布量を詳細に設定しもよい。
【0045】また、前述の位置調節機構4の構成とし
て、基板2を固定しておき、塗布部3を水平方向および
昇降方向に調節可能とするなどの変更も可能である。さ
らに、塗布部3の構造も一例を示すものに過ぎず、例え
ば基板2上に部品を固定した状態で、レーザによって溶
解させたはんだをパッド2aの位置に塗布できるように
構成したものであってもよい。
【0046】さらに、塗布するクリームはんだHの厚さ
調節は、クリームはんだHを重ねて塗布することによっ
て行ってもよい。この場合、クリームはんだHの塗布は
上述した例に示すような塗布部3によって行われてもよ
いが、大量生産を行う場合にはメタルマスク11を複数
枚(例えば2枚)用いて行うこともできる。すなわち、
1枚目のメタルマスク11を用いてクリームはんだHを
塗布した上から2枚目のメタルマスク11を重ねてクリ
ームはんだHを塗布し、2枚のメタルマスク11を上か
ら順に剥がすようにしてもよい。
【0047】
【発明の効果】以上詳述したように本発明のクリームは
んだ塗布装置によれば、CADで作成したパッド位置情
報に基づいてプリント基板上に適宜の厚さでクリームは
んだを塗布できるので、CADで電子回路を設計すると
きに塗布するクリームはんだの量を指定でき、より高精
度で信頼性のある回路形成を可能とする。
【0048】また、クリームはんだを前記基板上のパッ
ドに塗布する塗布部と、この塗布部によるクリームはん
だの塗布量を制御する塗布量制御部と、塗布部の基板に
対する平面位置および上下位置を調節する位置調節機構
と、CADで作成したパッド位置情報に基づいて前記塗
布部、塗布量制御部および位置調節機構を制御してパッ
ド位置情報が示す位置に、はんだフィレットが最適に形
成されるように調整された量のクリームはんだを塗布す
る制御部とを有する場合には、プリント基板上に直接的
に筆でパッド上をなぞるようにしてクリームはんだを塗
布することができるので、クリームはんだを塗布するた
めにメタルマスクを形成する必要がなく、メタルマスク
の製造工程および工数を削減できる。つまり、多品種少
量生産を行うときにおける生産性を飛躍的に向上でき、
技術革新の速度を上げることができる。
【0049】また、パッド上の部品が接触する部分には
少ない量のはんだが塗布されるので、部品の実装時にク
リームはんだがパッドからはみ出すことがなく、はんだ
による短絡が生じることがないだけでなく、十分の量の
はんだによって部品を固定できるので、パッドを小さく
することができ、より複雑な配線を形成することがで
き、多くの部品を実装できるので、より複雑で信頼性の
ある電子回路を形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクリームはんだ塗布装置によるはんだ
付けの状態を示す側面図である。
【図2】前記クリームはんだ塗布装置の全体構成を示す
側面図である。
【図3】前記クリームはんだ塗布装置の全体構成を示す
正面図である。
【図4】前記クリームはんだ塗布装置の要部の構成を示
す斜視図である。
【図5】(A)ははんだの塗布方法を説明するための斜
視図、(B)はパッドの大きさを示す平面図、(C)は
はんだの塗布方法を説明する側面図である。
【図6】前記クリームはんだ塗布装置を用いてクリーム
はんだを塗布する基板の一例を示す平面図である。
【図7】(A)ははんだの塗布する厚みを変える方法を
説明する側面図、(B)は平面図である。
【図8】はんだの塗布する厚みを変える別の方法を説明
する側面図である。
【図9】従来のクリームはんだの塗布方法を示す側面図
である。
【図10】従来の問題点を説明する斜視図である。
【符号の説明】
1…クリームはんだ塗布装置、1a…塗布機構、2…基
板、2a…パッド、3…塗布部、3a…シリンダ、3b
…ノズル、3c…エア圧入機構、3’…塗布量制御部、
4…位置調節機構、5…制御部、F…フィレット、H…
クリームはんだ、I(Ir)…部品(脚)、P…パッド
位置、d(d0 ,d1 )…厚さ。
フロントページの続き Fターム(参考) 4F041 AA05 AA16 AB01 BA04 BA22 BA34 BA56 5E319 AC01 BB05 CD25 CD27 CD37 CD51 CD53

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形成されたパッドにクリームは
    んだを塗布する装置であって、クリームはんだを前記基
    板上のパッドに厚さを変えて塗布可能である塗布機構
    と、CADで作成したパッド位置情報に基づいてはんだ
    フィレットが最適に形成されるように調節された量のク
    リームはんだをパッド上に塗布するように前記塗布機構
    を制御する制御部を設けたことを特徴とするクリームは
    んだ塗布装置。
  2. 【請求項2】 基板上に形成されたパッドにクリームは
    んだを塗布する装置であって、クリームはんだを前記基
    板上のパッドに塗布する塗布部と、この塗布部によるク
    リームはんだの塗布量を制御する塗布量制御部と、塗布
    部の基板に対する平面位置および上下位置を調節する位
    置調節機構と、CADで作成したパッド位置情報に基づ
    いて前記塗布部、塗布量制御部および位置調節機構を制
    御してパッド位置情報が示す位置に、はんだフィレット
    が最適に形成されるように調節された量のクリームはん
    だを塗布する制御部とを有することを特徴とするクリー
    ムはんだ塗布装置。
  3. 【請求項3】 前記塗布部が、クリームはんだを挿入す
    るシリンダと、クリームはんだの塗布用ノズルと、シリ
    ンダ内にエアを圧入することにより前記塗布用ノズルか
    らクリームはんだを押し出すエア圧入機構とを有する請
    求項2に記載のクリームはんだ塗布装置。
  4. 【請求項4】 前記パッド位置情報がフィルム作画用デ
    ータであるフォトデータを管理するデータ形式で表され
    るものであり、前記位置調節機構が塗布部の基板に対す
    る平面方向の位置をパッド位置情報に従って調節し、ク
    リームはんだを基板に塗布するときの塗布部の上下移動
    距離を基板の表面と塗布部との距離によって調節して制
    御するものである請求項2または3に記載のクリームは
    んだ塗布装置。
  5. 【請求項5】 前記パッド位置情報にプリント基板上に
    実装する部品の接続部方向情報が含まれており、前記制
    御部がこの接続部方向情報に基づいてパッドに対するク
    リームはんだの塗布量を、部品の接触する部分がその他
    の部分よりも薄くなるように調節するものである請求項
    1〜4の何れかに記載のクリームはんだ塗布装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010087320A (ja) * 2008-10-01 2010-04-15 Panasonic Corp ペースト塗布装置およびペースト塗布方法
US9162249B2 (en) 2008-10-01 2015-10-20 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Paste dispenser for applying paste containing fillers using nozzle with pin and application method using the same

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