JP3472251B2 - 護岸壁 - Google Patents
護岸壁Info
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- JP3472251B2 JP3472251B2 JP2000269486A JP2000269486A JP3472251B2 JP 3472251 B2 JP3472251 B2 JP 3472251B2 JP 2000269486 A JP2000269486 A JP 2000269486A JP 2000269486 A JP2000269486 A JP 2000269486A JP 3472251 B2 JP3472251 B2 JP 3472251B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、護岸壁に関するも
のである。さらに詳しくは、断面がほぼ同一形状の柱状
をなす建築用柱状材の複数本を順次連結した建築用構造
体を用いた護岸壁に関する。
のである。さらに詳しくは、断面がほぼ同一形状の柱状
をなす建築用柱状材の複数本を順次連結した建築用構造
体を用いた護岸壁に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、建築用柱状材としては、例えば特
開平11−210115号公報や実開平8−473号公
報に記載のものが知られている。前者の公報記載の技術
にあっては、間伐材を加工してなる角柱の一つの角にほ
ぼ直角の溝を形成し、これらを順次積み重ねている。ま
た、後者の公報記載の技術にあっては、断面「く」の字
状に間伐材を加工してなる単位体に針金又は紐等の可撓
性部材を貫通させ、屈曲自在なパネルを構成している。
開平11−210115号公報や実開平8−473号公
報に記載のものが知られている。前者の公報記載の技術
にあっては、間伐材を加工してなる角柱の一つの角にほ
ぼ直角の溝を形成し、これらを順次積み重ねている。ま
た、後者の公報記載の技術にあっては、断面「く」の字
状に間伐材を加工してなる単位体に針金又は紐等の可撓
性部材を貫通させ、屈曲自在なパネルを構成している。
【0003】しかし、上述の建築用柱状材は、いずれも
その形状が間伐材等から切り出す際に非効率であるとい
う問題があった。また、これらいずれの先行技術におい
ても、組合せ時の風通しの問題や組み合わせ時の強度と
いう課題は提示されていない。
その形状が間伐材等から切り出す際に非効率であるとい
う問題があった。また、これらいずれの先行技術におい
ても、組合せ時の風通しの問題や組み合わせ時の強度と
いう課題は提示されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来の実状に鑑
みて、本発明の目的は、簡単に製造でき、より小径の間
伐材等から強度が高くより少ない本数で構成することの
可能な建築用構造体を用いた護岸壁を提供することにあ
る。
みて、本発明の目的は、簡単に製造でき、より小径の間
伐材等から強度が高くより少ない本数で構成することの
可能な建築用構造体を用いた護岸壁を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る護岸壁の特徴は、断面がほぼ同一形状
の柱状をなす建築用柱状材の複数本を順次連結した建築
用構造体を用いた構成において、前記建築用柱状材に有
芯の間伐材を用い、その一側に長手方向に沿った略直交
する面よりなる嵌合溝を備える一方、他側に前記嵌合溝
に嵌合する突条を備え、この突条の先端には長手方向に
ほぼ沿って小さな面を有し、前記突条と前記嵌合溝との
間の第一、第二中間部の少なくとも一方に前記突条と前
記嵌合溝とを結ぶ中心面にほぼ沿った側面を備え、前記
各中間部と前記嵌合溝との間にそれぞれ斜面を有してお
り、縦向きに配置した複数の建築用柱状材に長尺部材を
貫通させると共に長尺部材を屈曲させて屈曲面を形成
し、長尺部材により適宜間隔を隔てた建築用柱状材互い
に引き寄せることで隣り合う建築用柱状材の前記嵌合溝
と前記突条とを接当させ、壁面に沿って屈曲可能であ
り、前記長尺部材は建築用柱状材の適宜間隔をおいて地
面中に埋め込まれたアンカーにアンカーボルトを介して
連結されていることにある。
め、本発明に係る護岸壁の特徴は、断面がほぼ同一形状
の柱状をなす建築用柱状材の複数本を順次連結した建築
用構造体を用いた構成において、前記建築用柱状材に有
芯の間伐材を用い、その一側に長手方向に沿った略直交
する面よりなる嵌合溝を備える一方、他側に前記嵌合溝
に嵌合する突条を備え、この突条の先端には長手方向に
ほぼ沿って小さな面を有し、前記突条と前記嵌合溝との
間の第一、第二中間部の少なくとも一方に前記突条と前
記嵌合溝とを結ぶ中心面にほぼ沿った側面を備え、前記
各中間部と前記嵌合溝との間にそれぞれ斜面を有してお
り、縦向きに配置した複数の建築用柱状材に長尺部材を
貫通させると共に長尺部材を屈曲させて屈曲面を形成
し、長尺部材により適宜間隔を隔てた建築用柱状材互い
に引き寄せることで隣り合う建築用柱状材の前記嵌合溝
と前記突条とを接当させ、壁面に沿って屈曲可能であ
り、前記長尺部材は建築用柱状材の適宜間隔をおいて地
面中に埋め込まれたアンカーにアンカーボルトを介して
連結されていることにある。
【0006】また、前記長尺部材が屈曲可能な長ねじ又
は横連結ワイヤーであってもよい。
は横連結ワイヤーであってもよい。
【0007】
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【発明の実施の形態】次に、添付図面を参照しながら、
本発明をさらに詳しく説明する。図1、2に示す建築用
柱状材1は、符号C1〜3に外形円を示す間伐材を切り
出すことで作成してある。この建築用柱状材1は、断面
がほぼ同一形状の柱状をなし、符号1a,1b,1cに
示すように複数本を順次連結して、建築用構造体である
壁体又は板材等を作成する。
本発明をさらに詳しく説明する。図1、2に示す建築用
柱状材1は、符号C1〜3に外形円を示す間伐材を切り
出すことで作成してある。この建築用柱状材1は、断面
がほぼ同一形状の柱状をなし、符号1a,1b,1cに
示すように複数本を順次連結して、建築用構造体である
壁体又は板材等を作成する。
【0013】この建築用柱状材1は、その一側に長手方
向に沿った略直交する面F1,F1よりなる略V字型の
嵌合溝E1を備える一方、他側に前記嵌合溝E1に嵌合
する略V字型の突条E2を備える。また、この嵌合突条
E2の先端には長手方向にほぼ沿って小さな面F2を有
する。図2(a)の例では、嵌合突条E2と嵌合溝E1
との間の第一、第二中間部M1,M2の双方に嵌合突条
E2と嵌合溝E1とを結ぶ中心面Lにほぼ沿った側面F
3,F4を設けてある。これに対し、図2(b)の例で
は、第一中間部M1に中心面Lにほぼ沿った側面F3を
設け、他方の第二中間部M2は角部T4のままとしてあ
る。なお、各中間部M1,M2と嵌合溝E1との間はそ
れぞれ斜面G1,G2である。各建築用柱状材1には嵌
合溝E1から先端面F2にかけて少なくとも二カ所に貫
通孔2を貫通形成してある。
向に沿った略直交する面F1,F1よりなる略V字型の
嵌合溝E1を備える一方、他側に前記嵌合溝E1に嵌合
する略V字型の突条E2を備える。また、この嵌合突条
E2の先端には長手方向にほぼ沿って小さな面F2を有
する。図2(a)の例では、嵌合突条E2と嵌合溝E1
との間の第一、第二中間部M1,M2の双方に嵌合突条
E2と嵌合溝E1とを結ぶ中心面Lにほぼ沿った側面F
3,F4を設けてある。これに対し、図2(b)の例で
は、第一中間部M1に中心面Lにほぼ沿った側面F3を
設け、他方の第二中間部M2は角部T4のままとしてあ
る。なお、各中間部M1,M2と嵌合溝E1との間はそ
れぞれ斜面G1,G2である。各建築用柱状材1には嵌
合溝E1から先端面F2にかけて少なくとも二カ所に貫
通孔2を貫通形成してある。
【0014】建築用柱状材1a,1bとが嵌合溝E1,
嵌合突条E2で溝面F1,F1に第一突条横斜面G3,
第二突条横斜面G4を密着させて互いに嵌合した場合、
後述する長ねじやワイヤー等の締結具を締め付けること
により、隣り合う建築用柱状材1a,1bは非常に強固
に連結される。しかも、水等により建築用柱状材1自体
が膨張すると、これらの連結はさらに強固となる。ま
た、先端面F2と溝面F1,F1との間に隙間3が形成
されるので、風通しが良く、水等が溜まって腐食しやす
い嵌合溝E1底部の腐食を抑制することができる。ま
た、建築用柱状材1a,1cとを屈曲状態で嵌合連結し
た場合、先端面F2により嵌合突条E2先端の損傷を防
ぐことができ、璧体等の強度低下を防止することができ
る。
嵌合突条E2で溝面F1,F1に第一突条横斜面G3,
第二突条横斜面G4を密着させて互いに嵌合した場合、
後述する長ねじやワイヤー等の締結具を締め付けること
により、隣り合う建築用柱状材1a,1bは非常に強固
に連結される。しかも、水等により建築用柱状材1自体
が膨張すると、これらの連結はさらに強固となる。ま
た、先端面F2と溝面F1,F1との間に隙間3が形成
されるので、風通しが良く、水等が溜まって腐食しやす
い嵌合溝E1底部の腐食を抑制することができる。ま
た、建築用柱状材1a,1cとを屈曲状態で嵌合連結し
た場合、先端面F2により嵌合突条E2先端の損傷を防
ぐことができ、璧体等の強度低下を防止することができ
る。
【0015】建築用柱状材1の作成にあたっては、間伐
材を利用してまず略角柱を作成し、次いで、角部を切断
することにより、断面形状を決定する。ここでは、略角
柱が略正方形である場合について説明する。
材を利用してまず略角柱を作成し、次いで、角部を切断
することにより、断面形状を決定する。ここでは、略角
柱が略正方形である場合について説明する。
【0016】間伐材は、平行に配置された一対の鋸間を
通過させることで、一対の平行な対向辺を形成すること
ができる。したがって、間伐材を一対の鋸間を2回通過
させれば、略角柱を容易に作成することができる。第一
角部T1に嵌合溝E1を形成し、第二角部T2に先端面
F2を形成する場合でも、第三角部T3,第四角部T4
を残存させる場合は、間伐材の外形は符号C1に示す大
きなものとなる。一方、第三角部T3を切断して第一中
間部M1に第一側面F3を形成する場合には、第一角部
T1,第二角部T2及び第三角部T3は実際に形成する
必要がなく、例えば符号C2で示す間伐材外形円の外に
位置させてもよい。このとき、略角柱の角は該当部分が
間伐材の曲面となる。
通過させることで、一対の平行な対向辺を形成すること
ができる。したがって、間伐材を一対の鋸間を2回通過
させれば、略角柱を容易に作成することができる。第一
角部T1に嵌合溝E1を形成し、第二角部T2に先端面
F2を形成する場合でも、第三角部T3,第四角部T4
を残存させる場合は、間伐材の外形は符号C1に示す大
きなものとなる。一方、第三角部T3を切断して第一中
間部M1に第一側面F3を形成する場合には、第一角部
T1,第二角部T2及び第三角部T3は実際に形成する
必要がなく、例えば符号C2で示す間伐材外形円の外に
位置させてもよい。このとき、略角柱の角は該当部分が
間伐材の曲面となる。
【0017】角柱の形成後に、基準面から90度で突出
する丸鋸等を用いて第一溝横斜面G1,第二溝横斜面G
2を利用し、溝面F1,F1を切り込むことで嵌合溝E
1を形成する。また、基準面に対して45度を傾斜を有
して突出する丸鋸等を用い、第一突条横斜面G3,第二
突条横斜面G4,第二溝横斜面G2を順次利用して第一
側面F3,先端面F2を形成し、必要な場合は第二側面
F4を形成する。なお、先端面F2は切断により作成し
てもよいが、間伐材外形円C2,C3の外形面をそのま
ま又は一部利用することも可能である。基準面に対して
45度を傾斜を有して突出する丸鋸等を用い、溝面F1
を切り込んでもよい。
する丸鋸等を用いて第一溝横斜面G1,第二溝横斜面G
2を利用し、溝面F1,F1を切り込むことで嵌合溝E
1を形成する。また、基準面に対して45度を傾斜を有
して突出する丸鋸等を用い、第一突条横斜面G3,第二
突条横斜面G4,第二溝横斜面G2を順次利用して第一
側面F3,先端面F2を形成し、必要な場合は第二側面
F4を形成する。なお、先端面F2は切断により作成し
てもよいが、間伐材外形円C2,C3の外形面をそのま
ま又は一部利用することも可能である。基準面に対して
45度を傾斜を有して突出する丸鋸等を用い、溝面F1
を切り込んでもよい。
【0018】図1と図13とを比較しながら、本願発明
に係る建築用柱状材1と従来品建築用柱状材1’との差
異を説明する。まず、建築用柱状材1,1’の厚みWが
同程度の場合、符号C3で示す同じ径の間伐材から切り
出せる本願建築用柱状材1の長さはLaであるのに対
し、従来品1’の長さLbは短くなる。一方、従来品
1’の長さLbを確保するにはその厚みWを減ずる必要
があり、その結果、強度が低下する。また、従来品1’
の場合、溝面F1’F1’間の角度が90度である場
合、第一溝横斜面G1’,溝面F1’の角度a1’は約
45度であり、強度低下が懸念される。しかも、従来品
1’では、変心することの多い間伐材外形円C3の中心
P3が、建築用柱状材1’の外部である嵌合溝E1’に
位置する確立が高く、木目が従来品1’内で偏ることに
よって、全体が湾曲する懸念を生じる。
に係る建築用柱状材1と従来品建築用柱状材1’との差
異を説明する。まず、建築用柱状材1,1’の厚みWが
同程度の場合、符号C3で示す同じ径の間伐材から切り
出せる本願建築用柱状材1の長さはLaであるのに対
し、従来品1’の長さLbは短くなる。一方、従来品
1’の長さLbを確保するにはその厚みWを減ずる必要
があり、その結果、強度が低下する。また、従来品1’
の場合、溝面F1’F1’間の角度が90度である場
合、第一溝横斜面G1’,溝面F1’の角度a1’は約
45度であり、強度低下が懸念される。しかも、従来品
1’では、変心することの多い間伐材外形円C3の中心
P3が、建築用柱状材1’の外部である嵌合溝E1’に
位置する確立が高く、木目が従来品1’内で偏ることに
よって、全体が湾曲する懸念を生じる。
【0019】これに対し、本願発明では、第一側面F
3,第二側面F4(第一中間部M1,第二中間部M2)
と嵌合溝E1との間に第一溝横斜面G1,第二溝横斜面
G2を設けることで、長さLaと厚みWとの双方を確保
して、強度を維持しつつ設置効率を向上させることがで
きる。また、第一溝横斜面G1,第二溝横斜面G2と溝
面F1との間の角a1も90度となり、この角部の強度
低下を防ぐことができる。しかも、間伐材の間伐材外形
円C3の中心P3が建築用柱状材1の内部に位置する確
立が高く、建築用柱状材1全体が湾曲する恐れも少な
い。
3,第二側面F4(第一中間部M1,第二中間部M2)
と嵌合溝E1との間に第一溝横斜面G1,第二溝横斜面
G2を設けることで、長さLaと厚みWとの双方を確保
して、強度を維持しつつ設置効率を向上させることがで
きる。また、第一溝横斜面G1,第二溝横斜面G2と溝
面F1との間の角a1も90度となり、この角部の強度
低下を防ぐことができる。しかも、間伐材の間伐材外形
円C3の中心P3が建築用柱状材1の内部に位置する確
立が高く、建築用柱状材1全体が湾曲する恐れも少な
い。
【0020】では、以下に上述の建築用柱状材1を順次
連結して構成した壁体又は板材等の建築用構造体につい
て説明する。なお、同様の部材には同様の符号を附する
ものとし、特に図示又は言及がない限り同様の構成を有
するものとする。
連結して構成した壁体又は板材等の建築用構造体につい
て説明する。なお、同様の部材には同様の符号を附する
ものとし、特に図示又は言及がない限り同様の構成を有
するものとする。
【0021】図3、4は、建築用柱状材を横向きに配置
してなる横型仕切塀10を示す。この横型仕切塀10
は、地面GLに埋設されたコンクリート基礎部11に間
欠的に支持したH鋼12上に頂部構成材13をわたし掛
ける。頂部構成材13の下面には90度の嵌合溝13a
が形成され、この嵌合溝に対して木ねじボルト15の木
ねじ部15aがねじ込まれる。また、木ねじボルト15
の下端のボルト部15bに螺合した長ナット16を利用
して長尺部材である長尺ねじ17を連結し、長尺ねじ1
7の下端をコンクリート基礎部11に埋め込み固定す
る。長尺ねじ17には順次先の建築用柱状材1である建
築用柱状材14が貫通孔2を介して挿入されると共に順
次嵌合溝と突条とが嵌合密着される。そして、長尺ねじ
17に貫通させたワッシャ18bとナット18aにより
最も下の建築用柱状材14を上側に移動させるように締
め付けることで、横型仕切塀10をなす各建築用柱状材
14どうしを強固に固定することができる。すなわち、
これら木ねじボルト15,長ナット16,長尺ねじ1
7,ナット等18aが締結具を構成する。突条の先端に
設けた先の先端面F2により、各突条と嵌合溝との間に
隙間3が形成されて通気性が向上し、腐食が抑制される
こととなる。
してなる横型仕切塀10を示す。この横型仕切塀10
は、地面GLに埋設されたコンクリート基礎部11に間
欠的に支持したH鋼12上に頂部構成材13をわたし掛
ける。頂部構成材13の下面には90度の嵌合溝13a
が形成され、この嵌合溝に対して木ねじボルト15の木
ねじ部15aがねじ込まれる。また、木ねじボルト15
の下端のボルト部15bに螺合した長ナット16を利用
して長尺部材である長尺ねじ17を連結し、長尺ねじ1
7の下端をコンクリート基礎部11に埋め込み固定す
る。長尺ねじ17には順次先の建築用柱状材1である建
築用柱状材14が貫通孔2を介して挿入されると共に順
次嵌合溝と突条とが嵌合密着される。そして、長尺ねじ
17に貫通させたワッシャ18bとナット18aにより
最も下の建築用柱状材14を上側に移動させるように締
め付けることで、横型仕切塀10をなす各建築用柱状材
14どうしを強固に固定することができる。すなわち、
これら木ねじボルト15,長ナット16,長尺ねじ1
7,ナット等18aが締結具を構成する。突条の先端に
設けた先の先端面F2により、各突条と嵌合溝との間に
隙間3が形成されて通気性が向上し、腐食が抑制される
こととなる。
【0022】図5、6は建築用柱状材を縦向きに配置し
てなる縦型仕切塀20を示す。地面GLに埋め込まれた
コンクリート基礎部21に支持される太径の支柱22
(1)を間欠的に配置し、太径の支柱22に対し細径の
建築用柱状材23(1)を順次連結することで、この縦
型仕切塀20を構成する。支柱22の両角にはそれぞれ
木ねじボルト15が螺合され、上述の実施形態と同様に
建築用柱状材23が順次締め付け状態で連結される。ま
た、両側に嵌合溝24a,24bを有する継手材24を
支柱22の他角と建築用柱状材23の突条との間に位置
させて、先の木ねじボルト15,長ナット16,長尺ね
じ17及びナットにより全体を締め付け固定をする。
てなる縦型仕切塀20を示す。地面GLに埋め込まれた
コンクリート基礎部21に支持される太径の支柱22
(1)を間欠的に配置し、太径の支柱22に対し細径の
建築用柱状材23(1)を順次連結することで、この縦
型仕切塀20を構成する。支柱22の両角にはそれぞれ
木ねじボルト15が螺合され、上述の実施形態と同様に
建築用柱状材23が順次締め付け状態で連結される。ま
た、両側に嵌合溝24a,24bを有する継手材24を
支柱22の他角と建築用柱状材23の突条との間に位置
させて、先の木ねじボルト15,長ナット16,長尺ね
じ17及びナットにより全体を締め付け固定をする。
【0023】図7は建築用柱状材を縦向きに配置してな
る縦型護岸壁30を示す。この縦型護岸壁30では、複
数の建築用柱状材31(1)を嵌合溝及び突条間で順次
嵌合させている。各建築用柱状材31には長尺部材であ
る横連結ワイヤー32を貫通させると共に、建築用柱状
材31どうしの適宜間隔をあけた端部から各建築用柱状
材31どうしを引き寄せるように締め付け固定する。隣
り合う横連結ワイヤー32は、図1の符号1a,1cに
示す建築用柱状材間のように少しの余裕を持たせて屈曲
させ、水面WLと地面GLとの間の屈曲した河川等の壁
面に沿わせてある。横連結ワイヤー32には建築用柱状
材31の適宜間隔をおいてアンカーボルト33を連結
し、地面GL中に埋め込んだアンカー34に連結するこ
とで、建築用柱状材31を地面GLに固定してある。
る縦型護岸壁30を示す。この縦型護岸壁30では、複
数の建築用柱状材31(1)を嵌合溝及び突条間で順次
嵌合させている。各建築用柱状材31には長尺部材であ
る横連結ワイヤー32を貫通させると共に、建築用柱状
材31どうしの適宜間隔をあけた端部から各建築用柱状
材31どうしを引き寄せるように締め付け固定する。隣
り合う横連結ワイヤー32は、図1の符号1a,1cに
示す建築用柱状材間のように少しの余裕を持たせて屈曲
させ、水面WLと地面GLとの間の屈曲した河川等の壁
面に沿わせてある。横連結ワイヤー32には建築用柱状
材31の適宜間隔をおいてアンカーボルト33を連結
し、地面GL中に埋め込んだアンカー34に連結するこ
とで、建築用柱状材31を地面GLに固定してある。
【0024】図8、9は建築用柱状材を横向きに配置し
てなる横型護岸壁40を示す。本実施形態で使用する建
築用柱状材42は、図1及び図2(b)に示す如く、第
二中間部M2において第四角部T4を残存させた建築用
柱状材1である。この第四角部T4を残存させることに
より第二側面F4形成の加工の工程を省略すると共に、
断面二次モーメントの増加により強度の向上を図ってい
る。地面GLに間欠的に埋め込んだH鋼41間に建築用
柱状材42を挿入し、貫通孔2に貫通させた長尺ねじ1
7をナット18aにより上下両端から締め付けることで
建築用柱状材42間を固定している。また、建築用柱状
材42の第四角部T4側と地面GLとの間に土砂GBを
投入することで、水面WL側へ第四角部T4が露出する
ことを防いでいる。
てなる横型護岸壁40を示す。本実施形態で使用する建
築用柱状材42は、図1及び図2(b)に示す如く、第
二中間部M2において第四角部T4を残存させた建築用
柱状材1である。この第四角部T4を残存させることに
より第二側面F4形成の加工の工程を省略すると共に、
断面二次モーメントの増加により強度の向上を図ってい
る。地面GLに間欠的に埋め込んだH鋼41間に建築用
柱状材42を挿入し、貫通孔2に貫通させた長尺ねじ1
7をナット18aにより上下両端から締め付けることで
建築用柱状材42間を固定している。また、建築用柱状
材42の第四角部T4側と地面GLとの間に土砂GBを
投入することで、水面WL側へ第四角部T4が露出する
ことを防いでいる。
【0025】図10は、建築用柱状材1の異なる実施形
態に係る断面形状と符号C4で外形形状を表した間伐材
との関係を示す図である。本実施形態では、略角柱とし
て基準面F0,先端面F2,第一側面F3及び第二側面
F4により形成されるものを用いている。なお、基準面
F0,先端面F2は直接切り出さなくてもよく、符号C
4に示す間伐材外形円(面)の一部を略角柱の辺の一部
としてもよい。略角柱の形成後に、基準面に対して45
度に傾斜させた丸鋸等を用いて溝面F1,F1,第一,
第二突条横斜面G3,G4を形成する。また、その後、
同様の丸鋸を用いて第一溝横斜面G1,第二溝横斜面G
2を形成することで、外観を良好なものとすることがで
きる。また、本実施形態では略角柱を略長方形とするこ
とで、複数個を連結した場合に、段差の比較的少ない板
状体を構成することができる。
態に係る断面形状と符号C4で外形形状を表した間伐材
との関係を示す図である。本実施形態では、略角柱とし
て基準面F0,先端面F2,第一側面F3及び第二側面
F4により形成されるものを用いている。なお、基準面
F0,先端面F2は直接切り出さなくてもよく、符号C
4に示す間伐材外形円(面)の一部を略角柱の辺の一部
としてもよい。略角柱の形成後に、基準面に対して45
度に傾斜させた丸鋸等を用いて溝面F1,F1,第一,
第二突条横斜面G3,G4を形成する。また、その後、
同様の丸鋸を用いて第一溝横斜面G1,第二溝横斜面G
2を形成することで、外観を良好なものとすることがで
きる。また、本実施形態では略角柱を略長方形とするこ
とで、複数個を連結した場合に、段差の比較的少ない板
状体を構成することができる。
【0026】図11、12は、図10の建築用柱状材5
2(1)を基礎材51,51にわたし掛けてなる床50
を示す。複数の建築用柱状材52には長尺ねじ17を貫
通させてあり、ナット18a,ワッシャ18b及び長ナ
ット16を利用して複数の建築用柱状材52同士を締め
付け固定してある。また、溝面F1に木ねじ53を螺合
させて建築用柱状材52を基礎材51に対して固定する
と共に他の建築用柱状材52を嵌合させることで、木ね
じ53を目隠しすることができる。なお、本実施形態
は、例えば屋根の野地板やベンチ、机等の建築用構成材
として実施することも可能である。
2(1)を基礎材51,51にわたし掛けてなる床50
を示す。複数の建築用柱状材52には長尺ねじ17を貫
通させてあり、ナット18a,ワッシャ18b及び長ナ
ット16を利用して複数の建築用柱状材52同士を締め
付け固定してある。また、溝面F1に木ねじ53を螺合
させて建築用柱状材52を基礎材51に対して固定する
と共に他の建築用柱状材52を嵌合させることで、木ね
じ53を目隠しすることができる。なお、本実施形態
は、例えば屋根の野地板やベンチ、机等の建築用構成材
として実施することも可能である。
【0027】最後に、本発明のさらに他の実施形態の可
能性について言及する。上記図7に示す実施形態では長
尺部材としてワイヤーを用いたが、屈曲可能であれば、
長尺部材として長ねじを利用してもよい。
能性について言及する。上記図7に示す実施形態では長
尺部材としてワイヤーを用いたが、屈曲可能であれば、
長尺部材として長ねじを利用してもよい。
【0028】上記実施形態では、間伐材を利用して建築
用柱状材1を構成した。しかし、切り落とし材等を利用
して建築用柱状材1を構成しても構わない。但し、芯持
材である間伐材利用の方が強度、反りの少なさの点では
優れている。
用柱状材1を構成した。しかし、切り落とし材等を利用
して建築用柱状材1を構成しても構わない。但し、芯持
材である間伐材利用の方が強度、反りの少なさの点では
優れている。
【0029】
【発明の効果】このように、上記本発明に係る護岸壁の
特徴によれば、簡単に製造でき、より小径の間伐材等か
ら強度が高くより少ない本数で構成することの可能な建
築用構造体を用いた護岸壁を提供することができるよう
になった。
特徴によれば、簡単に製造でき、より小径の間伐材等か
ら強度が高くより少ない本数で構成することの可能な建
築用構造体を用いた護岸壁を提供することができるよう
になった。
【0030】なお、特許請求の範囲の項に記入した符号
は、あくまでも図面との対照を便利にするためのものに
すぎず、該記入により本発明は添付図面の構成に限定さ
れるものではない。
は、あくまでも図面との対照を便利にするためのものに
すぎず、該記入により本発明は添付図面の構成に限定さ
れるものではない。
【図1】建築用柱状材の断面形状と間伐材との関係を示
す図である。
す図である。
【図2】建築用柱状材の斜視図であって、(a)は一方
の横角と他方の横面とを有する場合、(b)は2つの横
面を有する場合である。
の横角と他方の横面とを有する場合、(b)は2つの横
面を有する場合である。
【図3】(a)は建築用柱状材を横向きに配置してなる
横型仕切塀の平面図、(b)は正面図である。
横型仕切塀の平面図、(b)は正面図である。
【図4】図3(b)のA−A断面図である。
【図5】(a)は建築用柱状材を縦向きに配置してなる
縦型仕切塀の正面図、(b)は(a)のB−B断面図で
ある。
縦型仕切塀の正面図、(b)は(a)のB−B断面図で
ある。
【図6】図5(a)のC−C断面図である。
【図7】(a)は建築用柱状材を縦向きに配置してなる
縦型護岸壁の縦断面図、(b)は(a)のD−D断面図
である。
縦型護岸壁の縦断面図、(b)は(a)のD−D断面図
である。
【図8】(a)は建築用柱状材を横向きに配置してなる
護岸壁の平面図、(b)は(a)の正面図である。
護岸壁の平面図、(b)は(a)の正面図である。
【図9】図8(b)のE−E断面図である。
【図10】建築用柱状材の異なる実施形態に係る断面形
状と間伐材との関係を示す図である。
状と間伐材との関係を示す図である。
【図11】建築用柱状材を基礎材にわたし掛けてなる床
の平面図である。
の平面図である。
【図12】図11のF−F断面図である。
【図13】従来品と本願発明に係る建築用柱状材との比
較例を示す図である。
較例を示す図である。
1,1a,1b,1c 建築用柱状材
2 貫通孔
3 隙間
10 横型仕切塀
11 コンクリート基礎部
12 H鋼
13 頂部構成材
13a 嵌合溝
14 建築用柱状材
15 木ねじボルト
15a 木ねじ部
15b ボルト部
16 長ナット
17 長尺ねじ
18a ナット
18b ワッシャ
20 縦型仕切塀
21 コンクリート基礎部
22 支柱
23 建築用柱状材
24 継手材
24a,24b 嵌合溝
30 縦型護岸壁
31 建築用柱状材
32 横連結ワイヤー
33 アンカーボルト
34 アンカー
40 横型護岸壁
41 H鋼
42 建築用柱状材
50 床
51 基礎材
52 建築用柱状材
52a 一端
52b 他端
53 木ねじ
C1〜4 間伐材外形円(面)
P1 C1の中心
P2 C2の中心
P3 C3の中心
E1 嵌合溝
E2 嵌合突条
F0 基準面
F1 溝面
F2 先端面
F3 第一側面
F4 第二側面
G1 第一溝横斜面
G2 第二溝横斜面
G3 第一突条横斜面
G4 第二突条横斜面
M1 第一中間部
M2 第二中間部
GL 地面
GB 土砂
T1 第一角部
T2 第二角部
T3 第三角部
T4 第四角部
WL 水面
L 中心面
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開2000−204648(JP,A)
特開 平7−71080(JP,A)
特開 平5−156726(JP,A)
特開 平3−183812(JP,A)
実開 昭62−4563(JP,U)
実開 平2−2907(JP,U)
登録実用新案3059613(JP,U)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
E02B 3/04
E02D 29/02
E04B 2/02
E04H 17/00
Claims (2)
- 【請求項1】 断面がほぼ同一形状の柱状をなす建築用
柱状材(1)の複数本を順次連結した建築用構造体を用
いた護岸壁(30)であって、前記建築用柱状材(1)
に有芯の間伐材を用い、その一側に長手方向に沿った略
直交する面(F1,F1)よりなる嵌合溝(E1)を備
える一方、他側に前記嵌合溝(E1)に嵌合する突条
(E2)を備え、この突条(E2)の先端には長手方向
にほぼ沿って小さな面(F2)を有し、前記突条(E
2)と前記嵌合溝(E1)との間の第一、第二中間部
(M1,M2)の少なくとも一方に前記突条(E2)と
前記嵌合溝(E1)とを結ぶ中心面(L)にほぼ沿った
側面(F3,F4)を備え、前記各中間部(M1,M
2)と前記嵌合溝(E2)との間にそれぞれ斜面(G
1,G2)を有しており、縦向きに配置した複数の建築
用柱状材(1)に長尺部材(32)を貫通させると共に
長尺部材(32)を屈曲させて屈曲面を形成し、長尺部
材(32)により適宜間隔を隔てた建築用柱状材(1)
を互いに引き寄せることで隣り合う建築用柱状材(1)
の前記嵌合溝(E1)と前記突条(E2)とを接当さ
せ、壁面に沿って屈曲可能であり、前記長尺部材(3
2)は建築用柱状材(1)の適宜間隔をおいて地面(G
L)中に埋め込まれたアンカー(34)にアンカーボル
ト(33)を介して連結されていることを特徴とする護
岸壁。 - 【請求項2】 前記長尺部材(32)が屈曲可能な長ね
じ又は横連結ワイヤー(32)であることを特徴とする
請求項1に記載の護岸壁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000269486A JP3472251B2 (ja) | 2000-09-06 | 2000-09-06 | 護岸壁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000269486A JP3472251B2 (ja) | 2000-09-06 | 2000-09-06 | 護岸壁 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002081151A JP2002081151A (ja) | 2002-03-22 |
JP3472251B2 true JP3472251B2 (ja) | 2003-12-02 |
Family
ID=18756083
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000269486A Expired - Fee Related JP3472251B2 (ja) | 2000-09-06 | 2000-09-06 | 護岸壁 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3472251B2 (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3059613U (ja) | 1998-12-04 | 1999-07-13 | 東王技研株式会社 | 石詰め用護岸格子 |
-
2000
- 2000-09-06 JP JP2000269486A patent/JP3472251B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3059613U (ja) | 1998-12-04 | 1999-07-13 | 東王技研株式会社 | 石詰め用護岸格子 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002081151A (ja) | 2002-03-22 |
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