JP3850714B2 - 金具装置及びこれを使用した土木・建築構造体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、金具装置及びこれを使用した土木・建築構造体に関するものである。土木・建築構造体は、例えばコンクリートブロックを積み上げて構成された擁壁や、コンクリート建築物の壁のような土木・建築構造体であって外装材によって外装されたものである。
【0002】
【従来の技術】
土木構造体の一つに擁壁がある。この擁壁は、間地ブロックと呼ばれる角形のコンクリートブロックを積み上げて構成されたり、直接にコンクリートを打って構成されたりしている。しかし、いずれにしてもコンクリートは白くて周囲の景色や風景と調和し難いため、擁壁によって景観を損なわれるという点がかねてから指摘されていた。
【0003】
他方、我が国の山林には過去に大量の植林がなされてきたが、林業人口の減少や林業従事者の高齢化、或いは国内木材の市場競争力低下などに伴い、間伐されずに放置されたままの山林が増えている。
【0004】
そして、間伐されないと山全体の木の育ちが悪くなるため、台風や大風で木が大量に倒れてこれが河川に流れ込んだり、或いは、間伐してもその木を林に放置したままにしておくことによって大量の木が台風や大雨のときに河川に流れ込んだりして、河川や海の交通に支障をきたしたり漁業設備を破壊したりするといった問題が起きており、大きな社会問題になっている。
【0005】
このように間伐が進まなかったり間伐した木を林に放置したりしているのは、間伐材に経済的価値が薄いからに他ならない。そこで、間伐材を有効利用することにより、美林を育てると共に、河川や海を守ろうとする試みが各方面で行われている。
【0006】
その一例として、コンクリート製の擁壁を間伐材で覆うことにより、間伐材の有効利用と景観の向上とを図ることが試みられている。その従来技術の一つを図9に示している。
【0007】
図9のうち(A)は部分的な正面図、(B)は(A)のB−B視断面図であり、擁壁1は多数の間地ブロック2を積み上げて構成されている。周知のように、間地ブロック2の表面には凹所3が形成されており、凹所3の内周は傾斜面4になっている。また、隣合った間地ブロック2の間には目地材(モルタル)5を充填している。
【0008】
そして、間伐材を一定寸法に切り揃えて形成した外装材6を水平状の姿勢で多段かつ複数列に積み重ねて、隣合った外装材6の群の端部に縦長の固定用材7を重ねている。固定用材7には上下に適当な間隔で複数(3箇所程度)の取付け穴8が空けられている一方、擁壁1のうち取付け穴8に対応した位置に、予めアンカーナット9を取付けており、これに両切りボルト10をねじ込んでいる。
【0009】
そして、水平状の外装材6を積み上げ終えてから、固定用材7を外装材6の群の端部に重ね合わせると共に、取付け穴8をボルト10に嵌め込み、それからボルト10にナット11をねじ込むことにより、水平状の外装材6の群を押さえ固定している。
【0010】
外装材6の列が一列だけしかない場合は、固定用材7は当然に一つの外装材6の群の端部に重ね合わせており、この場合は、ボルト10は外装材6にも貫通している。また、外装材6の群が複数列ある場合でも、列の左右最端部に位置した部分は、同様にして押さえ固定されている。
【0011】
外装材6は全長にわたって互いに密着する得るように、工場で一体の断面・寸法に加工されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
固定用材7への取付け穴8の加工は工場で正確に行うことができる。しかし、擁壁1の状態は現場によってまちまちであるため、アンカーナット9を間地ブロック2に正確に取付けるのは極めて厄介であり、このため、外装材6による擁壁1の被覆作業に著しく手間がかかっていた。
【0013】
すなわち、従来はアンカーナット9の取付け位置は予め定められているため、アンカーナット9の取付け位置が間地ブロック2の傾斜面4に位置したり目地5に位置したりすることがあり、このため、ドリルによる下穴の穿孔作業が頗る厄介になったり、ドリルが滑ってアンカーナット9の取付け位置がずれてしまったり、或いは、目地5の箇所に位置することによって取付け強度が弱くなったりするといった不具合が頻繁におきていた。
【0014】
また、排水や通気のために外装材6と壁面との間に空間を空けたい場合があるが、従来は外装材を壁面に密着させることしかできず、融通が利かないという不具合もあった。更に、従来のものは一種のパネル構造になっており、外装材の一部だけを交換することができないという問題もあった。
【0015】
本発明は、このような現状を改善すべく成されたのである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、金具装置とこれを使用した土木・建築構造体とを含んでいる。
【0017】
金具装置は、共に長尺で平行に延びる内金具と外金具とを備えており、並列状に配置された多数の外装材の端部を前記内外の金具で挟むようになっているもので、前記内金具及び外金具は、当該金具の長手中心線を挟んで両側に平行に配置した一対の板材と、両板材を連結する連結部材とを備えている。
そして、前記各板材は、金具の長手中心線を挟んだ外側に位置して外装材の端部を挟む羽根部と、前記羽根部に重なった外装材がその長手方向にずれることを阻止するため羽根部よりも金具の長手中心線の側に形成された凸部とを有しており、このため内金具の凸部と外金具の凸部とは相対向しており、更に、内外の金具における一対の板材を離反した状態で連結することにより、両金具とも一対の凸部の間にボルトを挿通できる長溝が形成されている。
【0018】
他方、土木・建築構造体は、基礎の外面に、並列状に配置された多数の棒状外装材が請求項1に記載した金具装置によって取り付けられているもので、前記基礎には内金具の長溝に嵌まり込む複数の第1ボルトが突設されており、前記第1ボルトにねじ込んだ2個のナットで内金具の凸部を挟み固定することにより、内金具が基礎との間に間隔を空けた状態に取り付けられている。
そして、前記内外の金具における凸部の間には、内金具に固定された高ナットが配置されており、内外の金具の相対向した羽根部で外装材の端部が挟まれており、更に、前記外金具は、前記高ナットに螺合したボルトで内金具に固定されている。
【0019】
本発明は、擁壁のみでなく様々の場所に適用できる。例えば、建物の壁や屋根を丸太で被覆することなどにも適用できる。
【0020】
また、本発明において外装材(外装体)とは化粧目的のものには限らず、構造体の外側に配置されるものを広く包含している。
【0021】
【発明の作用・効果】
本発明では、金具にボルトが挿通する長溝が長く延びていることにより、内金具はその長手方向に沿った多数の位置において基礎に取付けることができるため、アンカーナットやアンカーボルトを基礎に取り付けてこれを介して内金具を取付ける場合、基礎に傾斜面や目地部のような取付けに不適切な場所があっても、アンカーナットやアンカーボルトは不適切な場所を避けて取付けることができる。
【0022】
従って、施工現場の状態に関係なく内金具を迅速かつ正確に取付けることができ、外装材の取付け作業の能率を飛躍的に向上させることができる。また、基礎の表面と内金具との間に間隔を空けることにより、外装材と基礎との間に空間を空けることも簡単にできる。
【0023】
ところで、前記した従来技術では、アンカーナット9にねじ込んだボルト10に固定用材7の取付け穴8を嵌め込むが、ボルト10は長いため、アンカーナット9の取付け姿勢が僅かでも傾いていると、ボルト10の先端で角度のずれが増幅されてしまって、取付け穴8をボルト10に嵌め込みできなくなるという事態が頻発していた。
【0024】
これに対して本願発明では、外金具は基礎に取付けるものではなく内金具に取付けるものであるため、アンカーナットやアンカーボルトの姿勢に関係なく、外金具を正確に取付けることができる。このことと、内金具を迅速かつ正確に擁壁に取付けできることとが相俟って、外装材による基礎の被覆作業を能率良く行うことができる。
【0025】
また、内外の金具で外装材群を挟み固定するものであるため、内金具は基礎に固定したままで、外金具を外すことにより、外装材の一部又は全部を交換することができ、このため、構造体の保守や修理が容易である。
【0026】
【発明の実施形態】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、従来技術と本質的に変わらない部材等については、従来例の符号をそのまま引用している。
【0027】
(1). 概要
本実施形態は、間伐材からなる外装材6の群で覆われた擁壁2に適用しており、図1(A)で擁壁2の外観を示している。図1のうち(B)は(A)のB−B視概略断面図、(C)は(A)のC−C視概略断面図である。
【0028】
擁壁2の基礎は多数の間地ブロック2を積み上げて構成されており、その外側には、多段に積み重ねた多数の外装材6が、基礎の表面と若干の間隔を空けた状態で配置されている。
【0029】
外装材6は従来と同様であり、例えば2m程度に切揃えられており、かつ、断面略カマボコ形に加工されている。そして、ある程度の高さ(例えば1.5〜2m)程度までの高さまでの群を1つのユニット13として、このユニット13を上下に2段、左右に複数列配置している。
【0030】
隣合ったユニット13の端部の表面には固定用の固定用材7が重なっている。なお、図1(B)に部分的に示すように、外装材6のユニット13は内外一対の金具(支持部材)14,15を有する金具装置によって間地ブロック2に取付けられている。この点を、図2以下の図面を参照して説明する。
【0031】
(2).金具装置
図2は金具装置の分離斜視図、図3は4つのユニット13が突き合わさる部分の一部破断正面図、図4のうち(A)は図3の IVA-IVA視断面図、(B)は図3の IVB-IVB視断面図、図5は内金具14だけを取付けた状態の部分正面図である。
【0032】
例えば図2に示すように、内外の金具14,15は、長手中心線を挟んで左右両側に位置した一対の板材17と、両板材17を連結する連結部材20とから成っており、一対の板材17は、その長手中心線を挟んで外側に位置して外装材6を挟む羽根部17a,17bと、金具の長手中心線の側に位置して外装材6の横ずれを阻止する凸部16とを備えている。
従って、両金具14,15の一方の羽根部17aが相対向すると共に、両金具14,15の他方の羽根部17bが相対向しており、また、内外の金具14,15の凸部16は相対向している。そして、両金具14,15とも、両羽根部を離反させることにより、凸部16の間に長溝19が形成されている。
【0033】
そして、両金具14,15とも、左右板材17は、その上部と中間部と下部との3ヶ所において凸部16の内部に嵌合した中空角形の連結部材(角パイプを切断したもの)20を介して溶接固定されている。
【0034】
内金具14のうち連結部材20の箇所には、締結手段の一例として、手前側に突出する高ナット21を溶接によって固定している。この高ナット21は、内外金具14,15を間隔を保持するスペーサ手段の役割と、外金具15及び固定用材7を内金具14に固定する締結手段との役割を備えている。
【0035】
高ナット21には、内金具14の裏側から固定用ボルト39をねじ込んでおり、固定用ボルト39と高ナット14とで内金具14を締め付けた状態になっている。
【0036】
これにより、高ナット14の直立性が確保されるため、溶接作業に際して高ナット14が倒れることを防止して、高ナット14の姿勢を正確に保持できる(単に高ナット14の端面を内金具14に当てた状態で溶接すると、溶接棒が最初に当たったときに高ナット14が倒れる現象が生じる)。また、仮に溶接が外れても高ナット21が内金具23から外れることはないため、内外の金具14、15が離反することはなく、安全性も確保できる。
【0037】
内金具14の下端には、手前側に向けて突出する水平部を有する支持ブラケット22を溶接によって固定している。この支持ブラケット22は水平状外装材6を支持するものである。
【0038】
支持ブラケット22は内金具14の裏面に固定されているため、内外金具14,15の間にその下部において隙間が空くことを防止できる。なお、支持ブラケット22は板材17に折曲げ形成しても良い。一点鎖線で示すように、左右の支持ブラケット22は一体構造にしても良いのであり、こうすると、左右板材17の連結強度を向上できる利点がある。
【0039】
内金具14の上端にも支持ブラケットを設けておき、上下の支持ブラケットの同じ位置に穴を空けておくことにより、金具を上下に継ぎ足す場合に上下の内金具14を固定できるようにすることも可能である。
【0040】
本実施形態では、内外の金具14,15は前後左右対称状に形成されている。従って、内外金具14,15とも1種類の板材17を材料にして製造できる。このように板材17を連結部材20で連結する構成にすると、板金工場での裁断過程で多数排出される端材を利用することができるため、コストを抑制できる利点である。
【0041】
金具は雨風に晒されるため、板材17や連結部材20、ブラケット片22はステンレスのような防錆機能の高い素材製とするのが好ましい。
【0042】
(4).施工手順
施工に当たっては、先ず、内金具14を、アンカーナット9及び第1ボルト(両切りボルト)18並びに2個の第1ナット23によって間地ブロック2に固定する。このとき、第1ナット23の調節によって内金具14の前後位置を調整する。なお、アンカーナット9を使用せずに、ケミカルアンカー等のアンカーボルトを直接に埋設することも可能である。
【0043】
次いで、内金具14の左右羽根部17a,17bに水平状外装材6を下から順に重ねていくことによって左右のユニット13を形成し、それから、左右のユニット13の端部に外金具15を重ね合わせる。
【0044】
内金具14の高ナット21には両切りの第2ボルト24をねじ込んでおき、この第2ボルト24に固定用材7の取付け穴8を嵌め込んでから、第2ボルト24に第2ナット(袋ナット)25をねじ込む。これにより、左右のユニット13と外金具15と固定用材7とが一体に共締めされる。下段のユニット13を施工し終えたら、上段のユニット13を同様の手順で施行する。
【0045】
図5に示すように、間地ブロック2の群からなる基礎面には、内金具14と重なる部位に間地ブロック2の傾斜面や目地5が多数存在している。しかし、内金具14の縦溝19は連結部材20の箇所を除いて全長にわたって延びているため、斜面4や目地5を避けて、間地ブロック2の平面部にアンカーナット9の取付け用下穴を空けることができる。このため、アンカーナット9を正確な位置に取付けることができるのである。
【0046】
また、初めに内金具14だけを間地ブロック2に固定するものであるため、内金具14の位置決めもしごく簡単である。そして、高ナット21は内金具14の表面から直立するように、工場で正確な位置に正確な姿勢で溶接されているため、高ナット21にねじ込んだ第2ボルト24の先端間の間隔も固定用材7における取付け穴8の間隔と揃っており、このため、固定用材7の取付けとねじ込みもごく簡単に行うことができる。
【0047】
このように、内金具14の固定作業を正確かつ迅速に行えることと、固定用材7による押さえ固定作業を迅速かつ正確に行えることとが相俟って、外装材6による被覆施工を能率よく行うことができる。なお、外金具15の連結部材20には第2ボルト24が貫通しており、このため、仮に第2ナット25が緩んでも外金具15が落下することはない。
【0048】
また、金具14,15に凸部(或いは凹部)16を設けているため、外装材6の横ずれを防止して正確に積み重ねできる。
【0049】
(5).内金具14の間隔保持好適工法
内金具14は直線状に延びている一方、擁壁1の壁面は同一面ではないため、第1ナット23の位置を正確に規定する必要がある。この点は、図6に示す治具40を使用するのが好ましい。
【0050】
すなわち、この治具40は、図6(A)に示すように、等しい幅の帯板の一端部に、ボルト18に引っ掛けできる鉤部40aを形成したものである。この治具40を使用する場合、第1ボルト18には予め1つの第1ナット23をねじ込んで、第1ナット23を第1ボルト18に溶接や接着剤などで固定しておくのが好ましい。
【0051】
そして、施工手順としては、まず、図6(B)に示すように、上端のアンカーナット9を埋設してからこれに第1ボルト18をある程度ねじ込み、次いで、上端の第1ボルト18に治具40を引っ掛けて、それから、第1ナット23を治具40に当たるまでねじ込む。
【0052】
そして、中段のアンカーナット9と下段のアンカーナット9とに第1ボルト18をねじ込んで、それぞれ第1ナット23を治具40の端面に当てる。これにより、各第1ボルト18における奥側の第1ナット23が直線状に並ぶように揃う。
【0053】
アンカーナット9に速乾性の接着剤を注入した状態(又は第1ボルト18に接着剤を塗布した状態)で、第1ボルト18をアンカーナット9にねじ込むことにより、第1ボルト18が回転しないように保持するのも好ましい。なお、治具40は他の形状でも良い。
【0054】
第1ボルト18に予め第1ナット23を取付けておかずに、アンカーナット9に第1ボルト18をねじ込んでから、治具40によって第1ナット23のねじ込み深さを規定しても良い。
【0055】
内金具14と基礎面との間に間隔を空ける場合、治具40を使用せずに、図4(A)に一点鎖線で示すように、第1ナット23の位置を規定するためカラー41を使用しても良い。このカラー41は完全な筒状であっても良いし、U字形のように取り外し可能な形態としても良い。
【0056】
(6). 擁壁の端部の処理
左右最端部に配置された外装材6の群の左右外側の部分では、図7に示すように、内外金具14,15の間に化粧機能とスペーサ機能とを兼用する補助固定用材26を介在させて、この補助固定用材7に外金具15又は内金具14をビス26aで固定したら良い。
【0057】
【0058】
【0059】
ユニット13を複数段設ける場合、上段の金具14,15と下段の金具14,15とを連結するのが好ましい。この点について、図8では、凸部16にそれぞれ当て板27を重ねて、これをボルト28及びナット29で上下の金具14,15に締結している。
【0060】
長溝19が空いていることにより、このような締結が可能になる。また、当て板27を凸部16の箇所に設けているため、当て板27と外装材6とが干渉することもない。
【0061】
木材は乾燥するとそりが発生する。その場合、間伐材のような木材を断面カマボコ形や半円状に形成した場合、その厚さが相違することによってそりの程度が違うため、断面カマボコ形の場合は、図4(A)に一点鎖線17′で示すように、固定用材7は、元々平面であったものが外向き凸状に反り変形する傾向がある。そこで、外金具15の羽根部17a,17bを、固定用材7の反りに合わせた形状にしておくと、固定用材7を外金具15に密着させることができて、美感に優れると共に雨水の侵入を抑制できる。
【0062】
図1では外装材群は地面からやや上方に浮かした状態になっているが、この場合は、下段の内金具13を足材38で支持するのが好ましい。もちろん、内外の金具14,15を地面に当てても良い。
【0063】
【0064】
【0065】
【0066】
【0067】
【0068】
(7).金具の他の用途
上記の各実施形態は擁壁のような壁面に外装材を取付けた場合であったが、第1実施形態に類似した内外の金具を使用して例えば間仕切壁を構成することもできる。
【0069】
すなわち、外装材を内外から挟む一対の長尺金具を使用し、一方の金具を天井と床との間にボルトやばね(又は両方)などを使用して突っ張り固定し、他方の金具は一方の金具に対してボルト等の締結手段によって固定できるようにしておき、両金具で、棒材やパネルのような仕切り材を挟み固定するのである。この場合、他方の金具を取り外すことにより、仕切り材の交換を簡単に行える。
【0070】
このような使用方法により、例えば建物の屋内に、丸太製の間仕切や化粧壁を簡単に構築することができる。
【0071】
(8).その他
本発明は上記の実施形態の他に様々に具体化することができる。例えば外装材として間伐材のような丸太類又は竹類を使用する場合、縦長の姿勢に配置して横方向に並べても良い。この場合は金具は水平状に配置することになる。なお、隣合った外装材の間に隙間を設けてもよい。
【0072】
また、金具の具体的な形態は取付けるべき外装材の形状・構造に応じて様々に変更することができる。なお、擁壁のような構造体の全面を本願発明の構造とすることには限らず、一部だけでも良いことは言うまでもない。
【0073】
アンカーナットやアンカーボルトに内金具を固定することに代えて、基礎にブラケットを固定して、このブラケットに内金具を固定することも可能である。
【0074】
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る擁壁の正面図である。
【図2】金具の分離斜視図である。
【図3】4つのユニットが突き合わさる部分の一部破断正面図である。
【図4】 (A)は図3の A-A視断面図、 (B)は図3の B-B視断面図である。
【図5】内金具だけを取付けた状態の部分正面図である。
【図6】第1ボルトのねじ込み深さを規定する手段の一例を示す図である。
【図7】末端部の始末状態を示す断面図である。
【図8】上下の金具を接続固定する方法の一例を示す側断面図である。
【図9】従来技術を示す図である。
【符号の簡単な説明】
1 擁壁
2 間地ブロック
6 間伐材製の外装材
7 固定用材
9 アンカーナット
13 外装材のユニット
14 内金具
15 外金具
16 凸部
17 板材
17a,17b 羽根部
18 第1ボルト
19 長溝
20 連結部材
21 高ナット
22 ブラケット片
24 第2ボルト
25 第2ナット
Claims (2)
- 共に長尺で平行に延びる内金具と外金具とを備えており、並列状に配置された多数の外装材の端部を前記内外の金具で挟むようになっている金具装置であって、
前記内金具及び外金具は、当該金具の長手中心線を挟んで両側に平行に配置した一対の板材と、両板材を連結する連結部材とを備えており、
前記各板材は、金具の長手中心線を挟んだ外側に位置して外装材の端部を挟む羽根部と、前記羽根部に重なった外装材がその長手方向にずれることを阻止するため羽根部よりも金具の長手中心線の側に形成された凸部とを有しており、このため内金具の凸部と外金具の凸部とは相対向しており、
更に、内外の金具における一対の板材を離反した状態で連結することにより、両金具とも一対の凸部の間にボルトを挿通できる長溝が形成されている、
金具装置。 - 基礎の外面に、並列状に配置された多数の棒状外装材が請求項1に記載した金具装置によって取り付けられている土木・建築構造体であって、
前記基礎には内金具の長溝に嵌まり込む複数の第1ボルトが突設されており、前記第1ボルトにねじ込んだ2個のナットで内金具の凸部を挟み固定することにより、内金具が基礎との間に間隔を空けた状態に取り付けられており、
前記内外の金具における凸部の間には、内金具に固定された高ナットが配置されており、
内外の金具の相対向した羽根部で外装材の端部が挟まれており、
前記外金具は、前記高ナットに螺合したボルトで内金具に固定されている、
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