JP3471227B2 - トリアリールアミン構造を有するポリカーボネート樹脂の製造法 - Google Patents

トリアリールアミン構造を有するポリカーボネート樹脂の製造法

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JP3471227B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真用感光体
材料として有用な芳香族ポリカーボネート樹脂の製造法
に関する。
【0002】
【従来の技術】芳香族ポリカーボネート樹脂として、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以
下、ビスフェノールAと略称する)にホスゲンやジフェ
ニルカーボネートを反応させて得られるポリカーボネー
ト樹脂がその代表的なものとして知られている。かかる
ビスフェノールAからのポリカーボネート樹脂は、透明
性、耐熱性、寸法精度および機械的強度などの面で優れ
た性質を有していることから、多くの分野で用いられて
いる。そのひとつの例として、電子写真法において使用
される有機感光体用のバインダー樹脂としてさまざまな
検討がなされている。有機感光体の代表的な構成例とし
て、導電性基板上に電荷発生層、電荷輸送層を順次積層
した積層感光体が挙げられる。電荷輸送層は低分子電荷
輸送材料とバインダー樹脂より形成され、このバインダ
ー樹脂として芳香族ポリカーボネート樹脂が多数提案さ
れている。しかしながら、低分子電荷輸送材料の含有に
より、バインダー樹脂が本来有する機械的強度を低下さ
せ、このことが感光体の摩耗性劣化、傷、クラックなど
の原因となり、感光体の耐久性を損なうものとなってい
る。
【0003】一方、ポリビニルアントラセン、ポリビニ
ルピレン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、トリフェニ
ルアミンを側鎖に有するアクリル系樹脂[M.Stol
kaet al,J.Polym.Sci.,21,9
69(1983)]およびベンジジン構造を有する芳香
族ポリカーボネート樹脂(特開昭64−9964号公
報)などの光導電性高分子材料が検討されているが、実
用化には至っていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
の実情に鑑みてなされたものであって、有機感光体用の
電荷輸送性高分子材料として特に有用な芳香族ポリカー
ボネート樹脂の製造法を提供することを目的とする。更
に、本発明に係る芳香族ポリカーボネート樹脂の製造に
あたり、トリアリールアミン構造を有するジオール化合
物を用いることになるが、トリアリールアミン構造に起
因する、経時での着色性不純物の副生が問題となる。当
該モノマーの酸化電位の低下がその原因である。本発明
ではこの問題に対し、ジオール化合物を保護することに
より経時での安定性を保ち、かつ重合時にこの保護基を
除去し重縮合を実施することにより、高純度の芳香族ポ
リカーボネート樹脂を製造する方法を提供することを他
の一つの目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、特定の方法で芳香族ポリカーボネート樹脂を製
造することにより上記課題が解決されることを見出し、
本発明に到った即ち、本発明によれば、以下に示す
(1)〜(7)の芳香族ポリカーボネート樹脂の製造法
が提供される。
【0006】(1)ジフェノール化合物成分としてヒド
ロキシル基が保護されたトリアリールアミン構造を有す
るモノマーを用いて重縮合することを特徴とするポリカ
ーボネート樹脂の製造法。
【0007】(2)前記モノマーとしてヒドロキシル基
がスルホニルあるいはアシルエステルとして保護されて
いるモノマーを用いる前記(1)記載のポリカーボネー
ト樹脂の製造法。
【0008】(3)ヒドロキシル基が保護されたトリア
リールアミン構造を有するモノマーの保護基を重縮合時
に除去することにより反応に供することを特徴とする前
記(1)または(2)記載のポリカーボネート樹脂の製
造法。
【0009】(4)ポリカーボネート樹脂が一般式
(1)で表される芳香族ポリカーボネート樹脂である前
記(1)〜(3)のいずれかに記載のポリカーボネート
樹脂の製造法。
【0010】
【化7】
【0011】[式中、Ar、ArおよびArは置
換または無置換のアリレン基を、RおよびRは置
換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアリ
ール基を、Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価基、
芳香族の2価基、又は、これらを連結してできる2価
基、又は、
【0012】
【化8】
【0013】(ここで、R3、R4、R5、R6は独立して
置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換
のアリール基またはハロゲン原子であり、a及びbは各
々独立して0〜4の整数であり、c及びdは各々独立し
て0〜3の整数であり、Yは単結合、炭素原子数2〜1
2の直鎖状のアルキレン基、−O−、−S−、−SO
−、−SO2−、−CO−、
【0014】
【化9】
【0015】から選ばれ、Z、Zは置換もしくは無
置換の脂肪族の2価基又は置換もしくは無置換のアリ
レン基を表し、R、R、R、R、R10、R
11、R12は各々独立して水素原子、ハロゲン原子、
炭素数1〜5の置換もしくは無置換のアルキル基、炭素
数1〜5の置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換も
しくは無置換のアリール基を表し、また、RとR
結合して炭素数6〜12の炭素環または複素環を形成し
てもよく、また、RとRはRとRと共同で炭素
環または複素環を形成してもよく,R13、R14は単
結合または炭素数1〜4のアルキレン基を表し、
15、R16は各々独立して炭素数1〜5の置換もし
くは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリー
ル基を表し、eは0〜4の整数、fは0〜20の整数、
gは0〜2000の整数を表す。)をkは5〜5000
の整数、jは0〜5000の整数を表す。但し、0<k
/(k+j)≦1であり、kで示される繰り返し単位と
jで示される繰り返し単位は交互の結合様式を形成して
もよい。] (5)ポリカーボネート樹脂が一般式(2)で表される
芳香族ポリカーボネート樹脂である前記(1)〜(3)
のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂の製造法。
【0016】
【化10】
【0017】(式中、Ar、ArおよびArは置
換または無置換のアリレン基を表し、R、R、X
およびk、jは前記と同一の定義) (6)ポリカーボネート樹脂が一般式(3)で表される
芳香族ポリカーボネート樹脂である前記(1)〜(3)
のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂の製造法。
【0018】
【化11】
【0019】(式中、Ar7、Ar8およびAr9は置換
または無置換のアリレン基を表わし、R1、R2、Xおよ
びk、jは前記と同一の定義) (7)ポリカーボネート樹脂が一般式(4)で表される
芳香族ポリカーボネート樹脂である前記(1)〜(3)
のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂の製造法。
【0020】
【化12】
【0021】(式中、Ar10、Ar11およびAr12は置
換または無置換のアリレン基を、pは1〜5の整数を表
わし、R1、R2、Xおよびk、jは前記と同一の定義) 上記のように、本発明によりトリアリールアミン構造を
有する電荷輸送能をもつ芳香族ポリカーボネート樹脂が
製造され、更には前記一般式(1)、前記一般式
(2)、前記一般式(3)及び前記一般式(4)で示さ
れる電荷輸送能をもつ芳香族ポリカーボネート樹脂が製
造される。なお前記一般式(1)、(2)、(3)およ
び(4)で表される芳香族ポリカーボネート樹脂はラン
ダム共重合体が好ましいが、ランダムブロック共重合体
あるいは交互共重合体であってもよい。
【0022】これら芳香族ポリカーボネート樹脂は、か
つ高い機械的強度を有し、電子写真感光体の電荷輸送層
に要求される電気的な性質、光学的な性質、機械的な性
質を合わせ持ったものである。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に本発明の芳香族ポリカーボ
ネート樹脂の製造法について説明する。
【0024】本発明で用いられる、トリアリールアミン
構造を有するモノマーとしてとくに好ましいものは下記
一般式(5)、一般式(6)、一般式(7)および一般
式(8)が挙げられる。
【0025】
【化13】
【0026】
【化14】
【0027】[式(5)〜(8)において、Ar1、A
2、Ar3、Ar4、Ar5、Ar6、Ar7、Ar8、A
9、Ar10、Ar11およびAr12は置換または無置換
のアリレン基を表し、R1およびR2は置換または無置換
のアルキル基、置換または無置換のアリール基を表し、
pは1〜5の整数を表す。] これらのモノマーはトリアリールアミン構造を分子中に
有するため酸化電位が低下し、経時で着色性不純物を副
生する。不純物を含むモノマーを用いて重合を行うこと
により当然のことながら、感度の低下、残留電位の発生
等電子写真特性上の問題を引き起こすことになる。本発
明では上記一般式(5)、一般式(6)、一般式(7)
および一般式(8)で示されるジフェノール化合物のヒ
ドロキシ基を保護することにより経時での安定性を保
ち、かつ重合時にこの保護基を除去し重縮合を実施する
ことにより、高純度の芳香族ポリカーボネート樹脂を製
造することができる。
【0028】ヒドロキシル基を保護する方法は多くが知
られているが、反応の容易性および重合時この保護基を
除去する必要があるが穏和な条件で除去できる保護基で
あること並びに脱離生成物が重合を阻害することのない
方法が選択されなければならない。
【0029】上記観点から、スルホニルあるいはアシル
エステルとして保護されていることが最も好ましい。具
体的な例としては、アセタート、ベンゾアート、メトキ
シまたはエトキシカルボニル誘導体、ベンジルオキシカ
ルボニル誘導体、メタンスルホン酸エステル、ベンゼン
スルホン酸エステルおよびp−トルエンスルホン酸エス
テル等が挙げられる。
【0030】これら保護基は、通常の塩基存在下、酸塩
化物または酸無水物と反応させることにより容易に導入
できる。
【0031】重合時には上記保護基を除去する必要があ
るが、アルカリ水溶液と処理することにより除去でき
る。この際保護基を有するモノマーの溶解性をあげるた
め水溶性の溶媒を併用してもよい。ただしアルコール等
の重合を阻害する溶媒は避けなければならない。テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒が好まし
い。
【0032】また本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂
の製造には、上記一般式(5)、一般式(6)、一般式
(7)および一般式(8)に示される電荷輸送能を有す
るジフェノール化合物が前駆体として用いられるが、従
来公知のジフェノール化合物にも適用できる。
【0033】例えばジスチリルベンゼン誘導体(特開平
9−71642号公報に記載)、ジフェネチルベンゼン
誘導体(特開平9−104746号公報に記載)、α−
フェニルスチルベン誘導体(特願平9−118893号
に記載)、ジフェニルシクロヘキサン誘導体(特開平9
−110976号公報に記載)、ジスチリルトリフェニ
ルアミン誘導体(特開平9−268226号公報に記
載)、ジスチリルジアミン誘導体(特願平9−1538
46号公報に記載)、ジフェニルジスチリルベンゼン誘
導体(特開平9−221544号、同9−227669
号公報に記載)、スチルベン誘導体(特開平9−157
378号公報、特願平9−162642号に記載)、m
−フェニレンジアミン誘導体(特開平9−302084
号、同9−302085号公報に記載)、レゾルシン誘
導体(特開平9−328539号公報に記載)などが挙
げられる。
【0034】また、上記一般式(5)、一般式(6)、
一般式(7)および一般式(8)で表されるジフェノー
ル化合物は本発明者等が先に提案した特開平7−258
399号公報、特開平8−269183号公報、特開平
9−151248号公報、特開平9−235367号公
報および特開平9−87376号公報に記載の方法に従
って製造できる。
【0035】上記、ヒドロキシル基が保護されたモノマ
ーを用いて重縮合を行うが、本発明のポリカーボネート
樹脂は従来ポリカーボネート樹脂の製造法として公知
の、ビスフェノールと炭酸誘導体との重合と同様の方法
で製造できる。すなわち、上記一般式(5)、一般式
(6)、一般式(7)および一般式(8)で表される電
荷輸送能を有するジフェノール化合物を前駆体として少
なくとも1種以上使用し、ビスアリールカーボネートと
のエステル交換法やホスゲン等のハロゲン化カルボニル
化合物との溶液又は界面重合法あるいはジオールから誘
導されるビスクロロホーメート等のクロロホーメートを
用いる方法等により製造される。ハロゲン化カルボニル
化合物としてはホスゲンの代わりにホスゲンの2量体で
あるトリクロロメチルクロロホーメートやホスゲンの3
量体であるビス(トリクロロメチル)カーボネートも有
用であり、塩素以外のハロゲンより誘導されるハロゲン
化カルボニル化合物、例えば、臭化カルボニル、ヨウ化
カルボニル、フッ化カルボニルも有用である。これら公
知の製造法については例えばポリカーボネート樹脂ハン
ドブック(編者:本間精一、発行:日刊工業新聞社)等
に記載されている。又、一般式(5)、一般式(6)、
一般式(7)および一般式(8)で表される電荷輸送能
を有するジフェノール化合物1種以上と併用して下記一
般式(9)で表されるジオールを使用し、機械的特性等
の改良された共重合体とすることができる。この場合、
一般式(9)で表されるジオールを1種あるいは複数併
用してもよい。一般式(5)、一般式(6)、一般式
(7)および一般式(8)で表される電荷輸送能を有す
るジフェノール化合物と一般式(9)で表されるジオー
ルとの割合は所望の特性により広い範囲から選択するこ
とができる。又、適当な重合操作を選択することによっ
て共重合体の中でもランダム共重合体、交互共重合体、
ブロック共重合体、ランダム交互共重合体、ラムダムブ
ロック共重合体等を得ることができる。
【0036】HO−X−OH (9) (式中、Xは前記定義と同一) 界面重合においては、ジフェノール化合物のアルカリ水
溶液と水に対して実質的に不溶性であり、かつ、ポリカ
ーボネートを溶解する有機溶媒との2相間で炭酸誘導体
及び触媒の存在下に反応を行う。この際、高速撹拌や乳
化物質の添加によって反応媒体を乳化させて行うことに
よって短時間で分子量分布の狭いポリカーボーネートを
得ることができる。アルカリ水溶液に用いる塩基として
はアルカリ金属またはアルカリ土類金属であり、通常、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム
等の水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カ
ルシウム、炭酸水素ナトリウム等の炭酸塩等である。こ
れらの塩基は単独で使用してもよく、また、複数併用し
てもよい。好ましい塩基は、水酸化ナトリウム又は水酸
化カリウムである。使用される水は蒸留水、イオン交換
水が好ましい。有機溶媒は、例えば、ジクロロメタン、
1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエチレン、
トリクロロエタン、テトラクロロエタン、ジクロロプロ
パン等の脂肪族ハロゲン化炭化水素、クロロベンゼン、
ジクロロベンゼン等の芳香族ハロゲン化炭化水素、又
は、それらの混合物である。又、それらにトルエン、キ
シレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素、ヘキサ
ン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素等を混合した有
機溶媒でもよい。有機溶媒は、好ましくは、脂肪族ハロ
ゲン化炭化水素、芳香族ハロゲン化炭化水素であり、よ
り好ましくは、ジクロロメタン又はクロロベンゼンであ
る。
【0037】ポリカーボネート製造時に使用されるポリ
カーボネート生成触媒は、3級アミン、4級アンモニウ
ム塩、3級ホスフィン、4級ホスホニウム塩、含窒素複
素環化合物及びその塩、イミノエーテル及びその塩、ア
ミド基を有する化合物等である。ポリカーボネート生成
触媒の具体例は、トリメチルアミン、トリエチルアミ
ン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ヘキシルア
ミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,4−テ
トラメチレンジアミン、4−ピロリジノピリジン、N,
N’−ジメチルピペラジン、N−エチルピペリジン、ベ
ンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ベンジルト
リエチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモ
ニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイ
ド、フェニルトリエチルアンモニウムクロライド、トリ
エチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジフェニ
ルブチルホスフィン、テトラ(ヒドロキシメチル)ホス
ホニウムクロライド、ベンジルトリエチルホスホニウム
クロライド、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロラ
イド、4−メチルピリジン、1−メチルイミダゾール、
1,2−ジメチルイミダゾール、3−メチルピリダジ
ン、4,6−ジメチルピリミジン、1−シクロヘキシル
−3,5−ジメチルピラゾール、2,3,5,6−テト
ラメチルピラジン等である。これらのポリカーボネート
生成触媒は単独で使用してもよく、また、複数併用して
もよい。ポリカーボネート生成触媒は、好ましくは、3
級アミンであり、より好ましくは、総炭素数3〜30の
3級アミンであり、特に好ましくは、トリエチルアミン
である。これら触媒は、ホスゲンやビスクロロホーメー
ト体等の炭酸誘導体を反応系に加える前、及び/又は、
加えた後に添加することができる。
【0038】以上すべての重合操作において分子量を調
節するために分子量調節剤として末端停止剤を用いるこ
とが望ましく、従って、本発明で使用されるポリカーボ
ネート樹脂の末端には停止剤に基づく置換基が結合して
もよい。使用される末端停止剤は、1価の芳香族ヒドロ
キシ化合物、1価の芳香族ヒドロキシ化合物のハロホー
メート誘導体、1価のカルボン酸または1価のカルボン
酸のハライド誘導体等である。1価の芳香族ヒドロキシ
化合物は、例えば、フェノール、p−クレゾール、o−
エチルフェノール、p−エチルフェノール、p−イソプ
ロピルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、
p−クミルフェノール、p−シクロヘキシルフェノー
ル、p−オクチルフェノール、p−ノニルフェノール、
2,4−キシレノール、p−メトキシフェノール、p−
ヘキシルオキシフェノール、p−デシルオキシフェノー
ル、o−クロロフェノール、m−クロロフェノール、p
−クロロフェノール、p−ブロモフェノール、ペンタブ
ロモフェノール、ペンタクロロフェノール、p−フェニ
ルフェノール、p−イソプロペニルフェノール、2,4
−ジ(1’−メチル−1’−フェニルエチル)フェノー
ル、β−ナフトール、α−ナフトール、p−(2’,
4’,4’−トリメチルクロマニル)フェノール、2−
(4’−メトキシフェニル)−2−(4’’−ヒドロキ
シフェニル)プロパン等のフェノール類またはそれらの
アルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩である。1価
の芳香族ヒドロキシ化合物のハロホーメート誘導体は、
上記の1価の芳香族ヒドロキシ化合物のハロホーメート
誘導体等である。
【0039】1価のカルボン酸は、例えば、酢酸、プロ
ピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、ヘプタン酸、カ
プリル酸、2,2−ジメチルプロピオン酸、3−メチル
酪酸、3,3−ジメチル酪酸、4−メチル吉草酸、3,
3−ジメチル吉草酸、4−メチルカプロン酸、3,5−
ジメチルカプロン酸、フェノキシ酢酸等の脂肪酸類また
はそれらのアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩、
安息香酸、p−メチル安息香酸、p−tert−ブチル
安息香酸、p−ブトキシ安息香酸、p−オクチルオキシ
安息香酸、p−フェニル安息香酸、p−ベンジル安息香
酸、p−クロロ安息香酸等の安息香酸類またはそれらの
アルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩である。1価
のカルボン酸のハライド誘導体は、上記の1価のカルボ
ン酸のハライド誘導体等である。これらの末端封止剤は
単独で使用してもよく、また、複数併用してもよい。末
端封止剤は、好ましくは、1価の芳香族ヒドロキシ化合
物であり、より好ましくは、フェノール、p−tert
−ブチルフェノールまたはp−クミルフェノールであ
る。本発明のポリカーボネート樹脂の好ましい分子量は
ポリスチレン換算数平均分子量で1,000〜500,
000であり、より好ましくは10,000〜200,
000である。
【0040】又、機械的特性を改良するために重合時に
分岐化剤を少量加えることもできる。使用される分岐化
剤は、芳香族性ヒドロキシ基、ハロホーメート基、カル
ボン酸基、カルボン酸ハライド基または活性なハロゲン
原子等から選ばれる反応基を3つ以上(同種でも異種で
もよい)有する化合物である。分岐化剤の具体例は、フ
ロログルシノール、4,6−ジメチル−2,4,6−ト
リス(4’−ヒドロキシフェニル)−2−ヘプテン、
4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4’−ヒドロ
キシフェニル)ヘプタン、1,3,5−トリス(4’−
ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,1,1−トリス
(4’−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2−ト
リス(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、α,α,
α’−トリス(4’−ヒドロキシフェニル)−1−エチ
ル−4−イソプロピルベンゼン、2,4−ビス[α−メ
チル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル]フェ
ノール、2−(4’−ヒドロキシフェニル)−2−
(2’’,4’’−ジヒドロキシフェニル)プロパン、
トリス(4−ヒドロキシフェニル)ホスフィン、1,
1,4,4−テトラキス(4’−ヒドロキシフェニル)
シクロヘキサン、2,2−ビス[4’,4’−ビス
(4’’−ヒドロキシフェニル)シクロヘキシル]プロ
パン、α,α,α’,α’−テトラキス(4’−ヒドロ
キシフェニル)−1,4−ジエチルベンゼン、2,2,
5,5−テトラキス(4’−ヒドロキシフェニル)ヘキ
サン、1,1,2,3−テトラキス(4’−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、1,4−ビス(4’,4’’−ジ
ヒドロキシトリフェニルメチル)ベンゼン、3,3’,
5,5’−テトラヒドロキシジフェニルエーテル、3,
5−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ビス(クロロカル
ボニルオキシ)安息香酸、4−ヒドロキシイソフタル
酸、4−クロロカルボニルオキシイソフタル酸、5−ヒ
ドロキシフタル酸、5−クロロカルボニルオキシフタル
酸、トリメシン酸トリクロライド、シアヌル酸クロライ
ド等である。これらの分岐化剤は単独で使用してもよ
く、また、複数併用してもよい。
【0041】また、アルカリ水溶液中でのジフェノール
化合物の酸化を防ぐためにハイドロサルファイト等の酸
化防止剤を加えても良い。
【0042】反応温度は通常0〜40℃、反応時間は数
分〜5時間であり、反応中のpHは通常10以上に保つ
ことが好ましい。
【0043】一方、溶液重合においては、ジフェノール
化合物を溶媒に溶解し、脱酸剤を添加し、これにビスク
ロロホーメート又は、ホスゲン又は、ホスゲンの多量体
を添加することにより得られる。脱酸剤としては、トリ
メチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン
のような第3級アミンおよびピリジンが使用される。反
応に使用される溶媒としては、例えば、ジクロロメタ
ン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テトラクロロ
エタン、トリクロロエチレン、クロロホルムなどのハロ
ゲン化炭化水素およびテトラヒドロフラン、ジオキサン
などの環状エーテル系の溶媒及びピリジンが好ましい。
又、界面重合の場合と同様な分子量調節剤や分岐化剤を
用いることができる。反応温度は通常0〜40℃、反応
時間は数分〜5時間である。
【0044】又、エステル交換法によっても製造され
る。この場合、不活性ガス存在下にジフェノール化合物
とビスアリールカーボネートを混合し、通常減圧下12
0〜350℃で反応させる。減圧度は段階的に変化さ
せ、最終的には1mmHg以下にして生成するフェノー
ル類を系外に留去させる。反応時間は通常1〜4時間程
度である。又、必要に応じて分子量調節剤や酸化防止剤
を加えてもよい。ビスアリールカーボネートとしてはジ
フェニルカーボネート、ジ−p−トリルカーボネート、
フェニル−p−トリルカーボネート、ジ−p−クロロフ
ェニルカーボネート、ジナフチルカーボネート等が挙げ
られる。
【0045】以上のようにして得られたポリカーボネー
ト樹脂は重合中に使用した触媒や酸化防止剤、又、未反
応のジフェノール化合物や末端停止剤、又、重合中に発
生した無機塩等の不純物を除去して使用される。これら
精製操作も先のポリカーボネート樹脂ハンドブック(編
者:本間精一、発行:日刊工業新聞社)等に記載されて
いる従来公知の方法を使用できる。
【0046】又、上記の方法にしたがって製造された芳
香族ポリカーボネート樹脂には、必要に応じて酸化防止
剤、光安定剤、熱安定剤、滑剤、可塑剤などの添加剤を
加えることができる。
【0047】次に本発明の主要な構成単位である一般式
の内容についてさらに詳細に説明する。
【0048】前記一般式(1)、一般式(2)、一般式
(3)および一般式(4)中、R1およびR2は置換もし
くは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリー
ル基を表す。置換もしくは無置換のアルキル基としては
以下のものを挙げることができる。
【0049】炭素数1〜5の直鎖又は分岐鎖のアルキル
基であり、これらのアルキル基は更にフッ素原子、シア
ノ基、フェニル基、又はハロゲン原子もしくは炭素数1
〜5の直鎖又は分岐鎖のアルキル基で置換されたフェニ
ル基を含有してもよい。具体的には、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソ−プロピル基、t−ブチル
基、s−ブチル基、n−ブチル基、イソ−ブチル基、ト
リフルオロメチル基、2−シアノエチル基、ベンジル
基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基等が
挙げられる。又、置換もしくは無置換のアリール基とし
ては以下ものを挙げることができる。
【0050】フェニル基、ナフチル基、ビフェニリル
基、ターフェニリル基、ピレニル基、フルオレニル基、
9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル
基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル
基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ
[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、チエニル
基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、
カルバゾリル基、ピリジニル基、ピロリジル基、オキサ
ゾリル基等げが挙げられ、これらは上述した置換もしく
は無置換のアルキル基、上述した置換もしくは無置換の
アルキル基を有するアルコキシ基、及びフッ素原子、塩
素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子を置換
基として有していてもよい。
【0051】前記一般式(1)、一般式(2)、一般式
(3)および一般式(4)中、Ar〜Ar12は置換
もしくは無置換のアリレン基を表す。具体的にはR
およびRで示した置換もしくは無置換のアリール基か
ら誘導される2価基を表す。
【0052】以上一般式の構成単位について説明した
が、同一の記号については他の一般式中でも同じ定義で
ある。
【0053】本発明により製造される芳香族ポリカーボ
ネート樹脂は前記一般式(1)、一般式(2)、一般式
(3)および一般式(4)で示されるが、一般式中のX
について具体的な例を示す。ジオールとして例えば、ポ
リカーボネート樹脂ハンドブック(編者:本間精一、発
行:日刊工業新聞社)に記載されている化合物も利用す
ることができる。以下一般式(9)についてその具体例
を示す。
【0054】一般式(1)〜(4)のXが脂肪族の2価
基、環状脂肪族の2価基である場合のジオールの代表的
具体例は、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、1,3−
プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−
ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオ
ール、1,6−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジ
オール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタン
ジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカン
ジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−
ドデカンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチ
ル−1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,3−
プロパンジオール、2−エチル−1,3−プロパンジオ
ール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、
1,3−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキ
サンジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノー
ル、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プ
ロパン、キシリレンジオール、1,4−ビス(2−ヒド
ロキシエチル)ベンゼン、1,4−ビス(3−ヒドロキ
シプロピル)ベンゼン、1,4−ビス(4−ヒドロキシ
ブチル)ベンゼン、1,4−ビス(5−ヒドロキシペン
チル)ベンゼン、1,4−ビス(6−ヒドロキシヘキシ
ル)ベンゼン等である。
【0055】また、Xが芳香族の2価基である場合とし
てはR1およびR2で定義された置換もしくは無置換のア
リール基から誘導される2価基を挙げることができる。
また、Xは上記これらの2価を連結してできる2価基
や、以下に示される2価基を表す。
【0056】
【化15】
【0057】(ここで、R3、R4、R5、R6は独立して
置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換
のアリール基またはハロゲン原子であり、a及びbは各
々独立して0〜4の整数であり、c及びdは各々独立し
て0〜3の整数であり、Yは単結合、炭素原子数2〜1
2の直鎖状アルキレン基、−O−、−S−、−SO−、
−SO2−、−CO−、
【0058】
【化16】
【0059】から選ばれ、Z1、Z2は置換もしくは無置
換の脂肪族の2価基又は置換もしくは無置換のアリーレ
ン基を表し、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12
各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜5の
置換もしくは無置換のアルキル基、炭素数1〜5の置換
もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換の
アリール基を表し、また、R6とR7は結合して炭素数6
〜12の炭素環または複素環を形成してもよく、また、
6、R7はR3、R4と共同で炭素環または複素環を形成
してもよく、R13、R14は単結合または炭素数1〜4の
アルキレン基を表し、R15、R16は各々独立して炭素数
1〜5の置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしく
は無置換のアリール基を表し、eは0〜4の整数、fは
0〜20の整数、gは0〜2000の整数を表す。)か
ら選ばれた基を表す。] これらの中で、置換もしくは無置換のアルキル基、置換
もしくは無置換のアリール基は、いずれもR1およびR2
で定義された置換もしくは無置換のアルキル基、置換も
しくは無置換のアリール基と同様である。又、ハロゲン
原子はフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を
表す。またZ1、Z2が置換もしくは無置換の脂肪族の2
価基である場合としてはXが脂肪族の2価基、環状脂肪
族の2価基である場合のジオールからヒドロキシ基を除
いた2価基を挙げることができる。又、Z1、Z2が置換
もしくは無置換のアリレン基である場合としてはR1
よびR2で定義された置換もしくは無置換のアリール基
から誘導される2価基を挙げることができる。
【0060】これらXが芳香族の2価基である場合の好
ましいジオールの代表的具体例としては、ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)メタン、ビス(2−メチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)メタン、ビス(3−メチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)エタン、1,2−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)エタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フ
ェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェ
ニルメタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
−1−フェニルエタン、1,3−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)−1,1−ジメチルプロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(4−ヒド
ロキシフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2
−メチルプロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)ブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−3−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)ペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)−4−メチルペンタン、2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)ヘキサン、4,4−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)ヘプタン、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)ノナン、ビス(3,5−ジメチル−4
−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(3−メ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビ
ス(3−イソプロピル−4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン、2,2−ビス(3−sec−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−tert
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2
−ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(3−アリル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−フェニル
−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−
ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−ブ
ロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビ
ス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサ
フルオロプロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(3−メチル
−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−
ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)シ
クロヘキサン、1,1−ビス(3,5−ジクロロ−4−
ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチル
シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)シクロヘプタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)ノルボルナン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)アダマンタン、4,4’−ジヒドロキシジフ
ェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−
ジメチルジフェニルエーテル、エチレングリコールビス
(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、4,4’−ジヒ
ドロキシジフェニルスルフィド、3,3’−ジメチル−
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、3,
3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒドロキ
シジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフ
ェニルスルホキシド、3,3’−ジメチル−4,4’−
ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒ
ドロキシジフェニルスルホン、3,3’−ジメチル−
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3’
−ジフェニル−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスル
ホン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジヒドロキシジ
フェニルスルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケ
トン、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ケ
トン、3,3,3’,3’−テトラメチル−6,6’−
ジヒドロキシスピロ(ビス)インダン、3,3’,4,
4’−テトラヒドロ−4,4,4’,4’−テトラメチ
ル−2,2’−スピロビ(2H−1−ベンゾピラン)−
7,7’−ジオール、トランス−2,3−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)−2−ブテン、9,9−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)キサンテン、1,6−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)−1,6−ヘキサンジオン、α,
α,α’,α’−テトラメチル−α,α’−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)−p−キシレン、α,α,α’,
α’−テトラメチル−α,α’−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)−m−キシレン、2,6−ジヒドロキシベン
ゾ−p−ジオキシン、2,6−ジヒドロキシチアントレ
ン、2,7−ジヒドロキシフェノキサチイン、9,10
−ジメチル−2,7−ジヒドロキシフェナジン、3,6
−ジヒドロキシジベンゾフラン、3,6−ジヒドロキシ
ジベンゾチオフェン、4,4’−ジヒドロキシビフェニ
ル、1,4−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒド
ロキシピレン、ハイドロキノン、レゾルシン、エチレン
グリコール−ビス(4−ヒドロキシベンゾエート)、ジ
エチレングリコール−ビス(4−ヒドロキシベンゾエー
ト)、トリエチレングリコール−ビス(4−ヒドロキシ
ベンゾエート)、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−テトラメチルジシロキサン、フェノール変性シリ
コーンオイル等が挙げられる。又、ジオール2モルとイ
ソフタロイルクロライド又はテレフタロイルクロライド
1モルとの反応により製造されるエステル結合を含む芳
香族ジオール化合物も有用である。
【0061】前記一般式(1)、一般式(2)、一般式
(3)および一般式(4)で示される芳香族ポリカーボ
ネート樹脂において、電荷輸送性ジフェノールユニット
とジオールユニットの組成比を各々kおよびjとして示
したが、その組成比は任意に選択できる。また電荷輸送
性ジフェノールユニットとジオールユニットとは交互共
重合の結合様式を形成することもできる。しかしなが
ら、電子写真特性を考慮すると電荷輸送性ジフェノール
ユニットは好ましくは全構成単位中5モル%以上、より
好ましくは20モル%以上含有することが望ましい。
【0062】以下、実施例により本発明を更に詳細に説
明する。
【0063】
【実施例】実施例1 4−メチル−4’−[4,4−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)−1,3−ブタジエニル−1]トリフェニルア
ミン15.5gを無水酢酸120mlに溶解し、これに
ピリジン6mlを加え室温で1時間撹拌した。その後内
容物を水350mlに注ぎ、沈殿物を濾過、水洗した後
乾燥した。これをトルエン−n−ヘキサンの混合溶媒か
ら再結晶して、黄色針状晶の下式で表されるエステル1
0.9gを得た。
【0064】融点 154.5〜155.5℃
【0065】
【化17】
【0066】実施例2 N−フェニル−N−{4−[4,4−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)−1−ブチル]}−9,9−ジメチルフ
ルオレン−2−アミンを実施例1と同様の方法で操作し
て、下式で示されるエステルを黄色油状物として得た。
【0067】
【化18】
【0068】実施例3 1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−(4−
ジ−p−トリルアミノフェニル)エタン27.2gを無
水酢酸70mlに溶解し、これにピリジン16mlを加
え室温で30分撹拌した。内容物をn−ヘキサンで希釈
した後、濾過、乾燥した。これを酢酸エチル−エタノー
ルの混合溶媒から再結晶して、無色針状晶の下式で表さ
れるエステル18.6gを得た。
【0069】融点 184.0〜185.0℃
【0070】
【化19】
【0071】実施例4 実施例3で得られたエステル5.70g(0.01モ
ル)、水酸化カリウム4.56g(0.07モル)およ
び水60mlにテトラヒドロフラン(以下THFとす
る)20mlを加え、窒素気流下85℃まで昇温した後
(この時点で加水分解が終了する)THFを留去した。
内容物を3℃まで冷却し、これにベンジルトリエチルア
ンモニウムクロライド0.46g(2.0ミリモル)を
加え、激しく撹拌しながら、ジエチレングリコールビス
クロロホーメート2.54g(0.011モル)を脱水
塩化メチレン60mlに溶解した溶液を3〜5℃で40
分を要して滴下した。室温で2時間撹拌した後有機層を
分離し、イオン交換水で洗浄後、メタノール1.3リッ
トル中に塩化メチレン溶液を滴下し、沈殿物を濾過、乾
燥した。塩化メチレン/メタノールによる再沈精製を更
に2回繰り返し、下式で表される交互共重合ポリカーボ
ネート樹脂4.67gを得た。この樹脂のゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算分
子量は、数平均分子量で18200、重量平均分子量で
148000であった。また示差走査熱量測定から得ら
れたガラス転移温度は113℃であった。
【0072】 元素分析値(%) 実測値(計算値) C 74.83(74.62) H 5.92( 5.80) N 2.37( 2.18) 赤外吸収スペクトル(薄膜法)を図1に示したが、17
60cm~1にカーボネート基に基づくカルボニルの伸縮
振動が認められた。
【0073】
【化20】
【0074】実施例5 実施例3で得られたエステル1.48g(2.6ミリモ
ル)、水酸化カリウム1.19g(18.2ミリモ
ル)、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド0.
12g(0.50ミリモル)にTHF5mlおよび水1
6mlを加え、窒素気流下85℃まで昇温した後(この
時点で加水分解が終了する)THFを留去した。内容物
を3℃まで冷却し、激しく撹拌しながら、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパンビスクロロフォー
メート1.01g(2.9ミリモル)を脱水塩化メチレ
ン16mlに溶解した溶液を3〜5℃で50分を要して
滴下した。室温で2時間撹拌した後有機層を分離し、イ
オン交換水で洗浄後、メタノール800ml中に塩化メ
チレン溶液を滴下し、沈殿物を濾過、乾燥した。塩化メ
チレン/メタノールによる再沈精製を更に2回繰り返
し、下式で表される交互共重合ポリカーボネート樹脂
1.40gを得た。この樹脂のゲルパーミエーションク
ロマトグラフィーによるポリスチレン換算分子量は、数
平均分子量で29000、重量平均分子量で29200
0であった。また示差走査熱量測定から得られたガラス
転移温度は177℃であった。
【0075】 元素分析値(%) 実測値(計算値) C 79.82(79.98) H 5.61( 5.66) N 1.81( 1.83) 赤外吸収スペクトル(薄膜法)を図2に示したが、17
75cm~1にカーボネート基に基づくカルボニルの伸縮
振動が認められた。
【0076】
【化21】
【0077】実施例6 実施例3で得られたエステル3.99g(7.0ミリモ
ル)、水酸化ナトリウム2.07g(49.2ミリモ
ル)、ハイドロサルファイトナトリウム6.3mgにT
HF14mlおよび水42mlを加え、窒素気流下85
℃まで昇温した後(この時点で加水分解が終了する)T
HFを留去した。内容物を3℃まで冷却し、激しく撹拌
しながら、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパンビスクロロフォーメート2.49g(7.0ミリ
モル)を脱水塩化メチレン42mlに溶解した溶液を3
〜5℃で50分を要して滴下した。ついでp−tert
−ブチルフェノール11mgを加え更にトリエチルアミ
ン2滴を加え、室温で2時間撹拌した。塩化メチレン7
0mlで希釈した後有機層を分離し、5%水酸化ナトリ
ウム水溶液、ついで2%塩酸水溶液で洗浄した後、イオ
ン交換水で洗浄後、メタノール2リットル中に塩化メチ
レン溶液を滴下し、沈殿物を濾過、乾燥し、実施例5で
示した交互共重合ポリカーボネート樹脂4.66gを得
た。この樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ーによるポリスチレン換算分子量は、数平均分子量で2
6000、重量平均分子量で107000であった。ま
た示差走査熱量測定から得られたガラス転移温度は17
5.8℃であった。
【0078】 元素分析値(%) 実測値(計算値) C 79.65(79.98) H 5.62( 5.66) N 1.81( 1.83) 赤外吸収スペクトル(薄膜法)は図2と一致した。
【0079】実施例7 実施例3で得られたエステル3.99g(7.0ミリモ
ル)、水酸化ナトリウム2.35g(56.0ミリモ
ル)、ハイドロサルファイトナトリウム6.0mgにT
HF10mlおよび水40mlを加え、窒素気流下78
℃まで昇温した後(この時点で加水分解が終了する)T
HFを留去した。内容物を11℃まで冷却し、激しく撹
拌しながら、ビス(トリクロロメチル)カーボネート
1.25g(4.2ミリモル)を脱水塩化メチレン25
mlに溶解した溶液を5〜11℃で35分を要して滴下
した。ついでp−tert−ブチルフェノール11mg
を加え更にトリエチルアミン2滴を加え、室温で2時間
撹拌した。塩化メチレン50mlで希釈した後有機層を
分離し、5%水酸化ナトリウム水溶液、ついで2%塩酸
水溶液で洗浄した後、イオン交換水で洗浄後、メタノー
ル1リットル中に塩化メチレン溶液を滴下し、沈殿物を
濾過、乾燥し、下式で表されるポリカーボネート樹脂
3.00gを得た。この樹脂のゲルパーミエーションク
ロマトグラフィーによるポリスチレン換算分子量は、数
平均分子量で24100、重量平均分子量で79300
であった。また示差走査熱量測定から得られたガラス転
移温度は188.2℃であった。
【0080】 元素分析値(%) 実測値(計算値) C 81.80(82.16) H 5.57( 5.72) N 2.69( 2.74) 赤外吸収スペクトル(薄膜法)を図3に示したが、17
75cm~1にカーボネート基に基づくカルボニルの伸縮
振動が認められた。
【0081】
【化22】
【0082】実施例8 実施例1で得られたエステル3.00g(5.2ミリモ
ル)、水酸化ナトリウム1.53g(36.3ミリモ
ル)、ハイドロサルファイトナトリウム4.6mgにT
HF12mlおよび水32mlを加え、窒素気流下82
℃まで昇温した後(この時点で加水分解が終了する)T
HFを留去した。内容物を5℃まで冷却し、激しく撹拌
しながら、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパンビスクロロフォーメート1.84g(5.2ミリ
モル)を脱水塩化メチレン32mlに溶解した溶液を3
〜5℃で30分を要して滴下した。ついでp−tert
−ブチルフェノール8mgを加え更にトリエチルアミン
2滴を加え、室温で5時間撹拌した。塩化メチレン50
mlで希釈した後有機層を分離し、5%水酸化ナトリウ
ム水溶液、ついで2%塩酸水溶液で洗浄した後、イオン
交換水で洗浄後、メタノール2リットル中に塩化メチレ
ン溶液を滴下し、沈殿物を濾過、乾燥し、下式で表され
る交互共重合ポリカーボネート樹脂3.55gを得た。
この樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフィーに
よるポリスチレン換算分子量は、数平均分子量で837
0、重量平均分子量で20400であった。また示差走
査熱量測定から得られたガラス転移温度は173.9℃
であった。
【0083】 元素分析値(%) 実測値(計算値) C 80.29(80.50) H 5.30( 5.33) N 1.70( 1.81) 赤外吸収スペクトル(薄膜法)を図4に示したが、17
80cm~1にカーボネート基に基づくカルボニルの伸縮
振動が認められた。
【0084】
【化23】
【0085】実施例9 実施例8において用いた2,2−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)プロパンビスクロロフォーメートの代わりに
下式で示されるビスクロロフォーメート1.89g
(5.2ミリモル)
【0086】
【化24】
【0087】を用いる他は実施例8と同様に操作して下
式で示される交互共重合ポリカーボネーネート樹脂3.
17gを得た。この樹脂のゲルパーミエーションクロマ
トグラフィーによるポリスチレン換算分子量は、数平均
分子量で13200、重量平均分子量で39800であ
った。また示差走査熱量測定から得られたガラス転移温
度は56.4℃であった。
【0088】 元素分析値(%) 実測値(計算値) C 74.83(74.72) H 6.84( 7.21) N 1.67( 1.77) 赤外吸収スペクトル(薄膜法)を図5に示したが、17
60cm~1にカーボネート基に基づくカルボニルの伸縮
振動が認められた。
【0089】
【化25】
【0090】実施例10 実施例2で得られたエステル3.42g(4.7ミリモ
ル)、水酸化ナトリウム1.56g(37.8ミリモ
ル)、ハイドロサルファイトナトリウム4.0mgにT
HF10mlおよび水30mlを加え、窒素気流下95
℃まで昇温した後(この時点で加水分解が終了する)T
HFを留去した。内容物を5℃まで冷却し、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン1.08g
(4.7ミリモル)を加えた。これにビス(トリクロロ
メチル)カーボネート1.25g(4.2ミリモル)を
脱水塩化メチレン30mlに溶解した溶液を4〜8℃で
30分を要して滴下した。ついでトリエチルアミン2滴
を加え、室温で2時間撹拌した。塩化メチレン50ml
で希釈した後有機層を分離し、5%水酸化ナトリウム水
溶液、ついで2%塩酸水溶液で洗浄した後、イオン交換
水で洗浄後、メタノール900ml中に塩化メチレン溶
液を滴下し、沈殿物を濾過、乾燥し、下式で表されるラ
ンダム共重合ポリカーボネート樹脂4.15gを得た。
この樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフィーに
よるポリスチレン換算分子量は、数平均分子量で130
00、重量平均分子量で53000であった。また示差
走査熱量測定から得られたガラス転移温度は143.0
℃であった。
【0091】 元素分析値(%) 実測値(計算値) C 81.90(81.70) H 6.02( 5.83) N 1.48( 1.59) 赤外吸収スペクトル(薄膜法)を図6に示したが、17
75cm~1にカーボネート基に基づくカルボニルの伸縮
振動が認められた。
【0092】
【化26】
【0093】本発明に係る製造法によって得られたポリ
カーボネート樹脂を用いた応用例を下記する 応用例1 アルミ板上にメタノール/ブタノール混合溶媒に溶解し
たポリアミド樹脂(CM−8000:東レ社製)溶液を
ドクターブレードで塗布し、自然乾燥して0.3μmの
中間層を設けた。この上に電荷発生物質として下記式で
表されるビスアゾ化合物をシクロヘキサノンと2−ブタ
ノンの混合溶媒中でボールミルにより粉砕し、得られた
分散液をドクターブレードで塗布し、自然乾燥して0.
5μmの電荷発生層を形成した。
【0094】
【化27】
【0095】次に、電荷輸送物質として実施例9で得ら
れたポリカーボネート樹脂をジクロロメタンに溶解し、
この溶液を前記電荷発生層上にドクターブレードで塗布
し、自然乾燥し、次いで120℃で20分間乾燥して厚
さ20μmの電荷輸送層を形成して感光体を作製した。
【0096】かくしてつくられた感光体について市販の
静電複写紙試験装置[(株)川口電機製作所製SP42
8型]を用いて暗所で−6KVのコロナ放電を20秒間
行って帯電せしめた後、感光体の表面電位Vm(V)を
測定し、更に20秒間暗所に放置した後、表面電位V0
(V)を測定した。次いで、タングステンランプ光を感
光体表面での照度が4.5luxになるように照射し
て、V0が1/2になるまでの時間(秒)を求め、露光
量E1/2(lux・sec)を算出した。その結果を以
下に示す。
【0097】 Vm=−1692 V V0=−1123 V E1/2=0.99 lux・sec また、以上の感光体を市販の電子写真複写機を用いて帯
電せしめた後、原図を介して光照射を行って静電潜像を
形成せしめ、乾式現像剤を用いて現像し、得られた画像
(トナー画像)を普通紙上に静電転写し、定着したとこ
ろ、鮮明な転写画像が得られた。現像剤として湿式現像
剤を用いた場合も同様に鮮明な転写画像が得られた。
【0098】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の製造法に
よれば、電子写真感光体の電荷輸送材料として有用な芳
香族ポリカーボネート樹脂を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例4で得られたポリカーボネート樹脂のI
Rスペクトル。
【図2】実施例5で得られたポリカーボネート樹脂のI
Rスペクトル。
【図3】実施例7で得られたポリカーボネート樹脂のI
Rスペクトル。
【図4】実施例8で得られたポリカーボネート樹脂のI
Rスペクトル。
【図5】実施例9で得られたポリカーボネート樹脂のI
Rスペクトル。
【図6】実施例10で得られたポリカーボネート樹脂の
IRスペクトル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 千秋 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 李 洪国 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 河村 慎一 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 鈴鹿 進 神奈川県川崎市幸区堀川町66番地2 保 土谷化学工業株式会社内 (72)発明者 諸岡 勝宏 神奈川県川崎市幸区堀川町66番地2 保 土谷化学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平10−83090(JP,A) 特開 平9−127713(JP,A) 米国特許4452968(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 64/00 - 64/42 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジフェノール化合物成分としてヒドロキ
    シル基が保護されたトリアリールアミン構造を有するモ
    ノマーを用いて重縮合することを特徴とするポリカーボ
    ネート樹脂の製造法。
  2. 【請求項2】 前記モノマーとしてヒドロキシル基がス
    ルホニルあるいはアシルエステルとして保護されている
    モノマーを用いる請求項1記載のポリカーボネート樹脂
    の製造法。
  3. 【請求項3】 ヒドロキシル基が保護されたトリアリー
    ルアミン構造を有するモノマーの保護基を重縮合時に除
    去することにより反応に供することを特徴とする請求項
    1または2記載のポリカーボネート樹脂の製造法。
  4. 【請求項4】ポリカーボネート樹脂が一般式(1)で表
    される芳香族ポリカーボネート樹脂である請求項1〜3
    のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂の製造法。 【化1】 [式中、Ar、Ar、およびArは置換又は無置
    換のアリレン基を、RおよびRは置換又は無置換
    のアルキル基、置換または無置換のアリール基を、Xは
    脂肪族基の2価基、環状脂肪族基の2価基、芳香族の2
    価基、又はこれらを連結してできる2価基、又は、 【化2】 (ここで、R、R、R、Rは独立して置換もし
    くは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリー
    ル基又はハロゲン原子であり、a及びbは各々独立して
    0〜4の整数であり、c及びdは各々独立して0〜3の
    整数であり、Yは単結合、炭素原子数2〜12の直鎖状
    のアルキレン基、−O−、−S−、−SO−、−SO
    −、−CO−、 【化3】 から選ばれ、Z、Zは置換もしくは無置換の脂肪族
    基の2価基又は置換もしくは無置換のアリレン基を表
    し、R、R、R、R、R10、R11、R12
    は各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜5
    の置換もしくは無置換のアルキル基、炭素数1〜5の置
    換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換
    のアリール基を表し、また、RとRは結合して炭素
    数6〜12の炭素環または複素環を形成してもよく、ま
    た、RとRはRとRと共同で炭素環または複素
    環を形成してもよく、R13、R14は単結合または炭
    素数1〜4のアルキレン基を表し、R15,16は各
    々独立して炭素数1〜5の置換もしくは無置換のアリー
    ル基を表し、eは0〜4の整数、fは0〜20の整数、
    gは0〜2000の整数を表す。)をkは5〜5000
    の整数、jは0〜5000の整数を表す。但し、0<k
    /(k+j)≦1でありkで示される繰り返し単位とj
    で示される繰り返し単位は交互の結合様式を形成しても
    よい。]
  5. 【請求項5】 ポリカーボネート樹脂が一般式(2)で
    表される芳香族ポリカーボネート樹脂である請求項1〜
    3のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂の製造法。 【化4】 (式中、Ar4、Ar5およびAr6は置換または無置換
    のアリレン基を表わし、R1、R2、Xおよびk、jは前
    記と同一の定義)
  6. 【請求項6】ポリカーボネート樹脂が一般式(3)で表
    される芳香族ポリカーボネート樹脂である請求項1〜3
    のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂の製造法。 【化5】 (式中、Ar、ArおよびArは置換または無置
    換のアリレン基を表し、R、R、Xおよびk、j
    は前記と同一の定義)
  7. 【請求項7】 ポリカーボネート樹脂が一般式(4)で
    表される芳香族ポリカーボネート樹脂である請求項1〜
    3のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂の製造法。 【化6】 (式中、Ar10、Ar11およびAr12は置換または無置
    換のアリレン基を、pは1〜5の整数を表わし、R1
    2、Xおよびk、jは前記と同一の定義)
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