JP3470615B2 - 車両用装置 - Google Patents

車両用装置

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JP3470615B2
JP3470615B2 JP29102198A JP29102198A JP3470615B2 JP 3470615 B2 JP3470615 B2 JP 3470615B2 JP 29102198 A JP29102198 A JP 29102198A JP 29102198 A JP29102198 A JP 29102198A JP 3470615 B2 JP3470615 B2 JP 3470615B2
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sealing
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハウジングのシー
ル溝部とレンズのシール脚部とがシール材により防水封
止されたシール構造を有する車両用装置のシール方法
係り、特にハウジングとレンズとの分離(シール溝部の
内面及びシール脚部の外面とシール材の表面との分離)
が可能であり、かつ防水性に優れ、しかもその上、シー
ル材が当初形態からシール機能(パッキング機能)を発
揮し始めるまでの時間(以下、単に待機時間と称する)
が短く、設備費が低コストである車両用装置のシール方
に関するものである。
【0002】
【0003】ここで、車両用装置とは、車両用灯具や車
両用装飾具等を言う。上述の車両用灯具とは、例えば、
リヤーコンビネーションランプ、フロントコンビネーシ
ョンランプ、ヘッドランプ、フォグランプ、ターンシグ
ナルランプ、クリアランスランプ等を言う。また、上述
の車両用装飾具とは、例えば、リヤーフィニッシャーや
ガーニッシュ等を言う。
【0004】
【従来の技術】車両用装置は、一般に、ハウジング及び
レンズ及びシール材により室が防水画成されている。ま
た、車両用装置は、一般にハウジング及びレンズ及び室
を備え、ハウジングが取付体にシール材を介して取り付
けられている。上述の車両用装置において使用されてい
るシール材としては、ホットメルト接着剤又はパッキン
グ材(紐状のパッキング材や断面中空形状をなす中空パ
ッキング材、打抜き品や成形品のパッキング材等)があ
る。
【0005】しかしながら、ホットブチルゴム等のホッ
トメルト接着剤は接着力が強力であるため、防水性にお
いては問題がないが、ハウジングとレンズとを分離する
ことが不可能であり、ハウジングやレンズのリサイクル
が不可能であり、また、取付体と車両用装置のハウジン
グとを分離することが不可能であり、取付体や車両用装
置のリサイクルが不可能である等の問題がある。一方、
スポンジや発泡EPDM等のパッキング材はシール溝部
の内面とシール脚部の外面との間において押圧されてい
るものであるから、ハウジング及びレンズとパッキング
材とを分離、すなわちハウジングとレンズとを分離する
ことが可能であり、ハウジングやレンズのリサイクルが
可能である。また、上述のパッキング材は取付体の表面
とハウジングの表面との間において押圧されているもの
であるから、取付体及びハウジングとパッキング材とを
分離、すなわち取付体とハウジング(車両用装置)とを
分離することが可能であり、取付体や車両用装置のリサ
イクルが可能である。ところが、パッキング材の表面と
シール溝部の内面及び又はシール脚部の外面との間、ま
たパッキング材の表面と取付体の表面及び又はハウジン
グの表面との間において隙間や偏り等が生じて防水性上
に問題がある。
【0006】そこで、ハウジングとレンズとの分離が容
易であり、かつ防水性に優れた車両用装置(特願平4−
325815号(特開平6−176607号))が先に
出願された。以下、上述の車両用装置を図12及び図1
3を参照して説明する。この例は、車両用灯具のリヤー
コンビネーションランプについて説明する。図において
は、1は例えば樹脂製のハウジング(ランプハウジン
グ)である。このハウジング1の周縁部にはシール溝部
10が一体に設けられている。このシール溝部10は前
面(又は後面)から見てほぼロ字形状をなす。2は例え
ば光透過性の樹脂製のレンズである。このレンズ2の後
面の周縁部にはシール脚部20が後方に一体に突設され
ている。このシール脚部20は前記シール溝部10と対
応し前面(又は後面)から見てほぼロ字形状をなす。3
はシール材である。このシール材3は、当初の液体状態
から発泡しかつ固化して弾性に富みかつ剥離可能な固体
状発泡体、例えば、主剤と硬化剤との混合比(体積比)
が1:1〜10:1の範囲で、発泡倍率が2〜4倍とな
るように調整された二液性ウレタン発泡体又は二液性シ
リコン発泡体から構成されているものである。4はハウ
ジング1とレンズ2とを機械的に締結する手段としての
クリップである。なお、この機械的締結手段としては、
このクリップ4以外には、相互に係合するランス形状の
係合凸部及び係合凹部、またはスクリュウやビス等があ
る。
【0007】次に、シール溝部10とシール脚部20と
の固定手順を説明する。まず、シール溝部10中に液状
のシール材3を注入し、そのシール溝部10中にシール
脚部20を挿入する。液状のシール材3が発泡膨出して
5〜10分で半固化状態(タックフリー状態)となり、
シール脚部20をシール溝部10中に押し込んでそのシ
ール脚部20で半固化状態のシール材3を圧縮させ、ク
リップ4を装着してハウジング1とレンズ2とを締結す
る。そして、6〜24時間経過すると、半固化状態のシ
ール材3が完全に固化した状態、すなわち剥離可能な弾
性に富む固体状発泡体となって、シール溝部10とシー
ル脚部20とが固定されることとなり、かつハウジング
1及びレンズ2及びシール材3により室(灯室)12が
防水画成される。
【0008】かかる車両用装置は、発泡膨出したシール
材3の表面とシール溝部10の内面及びシール脚部20
の外面とが相互に密着され、かつ弾性に富む固体状発泡
体のシール材3がシール溝部10の内面とシール脚部2
0の外面との間において圧縮状態で保持されるので、シ
ール溝部10の内面とシール脚部20の外面との間が確
実に防水封止され、優れた防水性が得られる。また、固
体状発泡体のシール材3を剥がすことができるので、ハ
ウジング1とレンズ2とを、またハウジング1及びレン
ズ2とシール材3とを分離することが可能であり、ハウ
ジング1やレンズ2のリサイクルが可能である。
【0009】また、取付体と車両用装置のハウジングと
の分離が容易であり、かつ防水性に優れた車両用装置を
図14及び図15を参照して説明する。この例は、車両
用灯具のリヤーコンビネーションランプについて説明す
る。図中、図10及び図11と同符号は同一のものを示
す。
【0010】この車両用装置は、ハウジング1及びレン
ズ2及び室(灯室)12を備える。この室12内には光
源バルブ13が着脱可能に配置されている。また、この
車両用装置のハウジング1には取付ボス部14が一体に
突設されており、その取付ボス部14にはボルト40が
植設されている。一方、取付体としての車体パネル5に
は透孔50が設けられている。この透孔50は、車体パ
ネル5の外側のリヤーコンビネーションランプ(車両用
装置)の光源バルブ13と、車体パネル5の内側の電源
とを接続するリード線を通すためのものである。そし
て、取付体としての車体パネル5に車両用装置のハウジ
ング1がボルト40、ナット41からなる締結手段によ
り締結されており、その車体パネル5の透孔50の周囲
とハウジング1との間には上述のシール材3が介装され
ており、この結果、車体パネル5とハウジング1との間
が防水封止されることとなる。この図14及び図15に
示す車両用装置は、上述の図12及び図13に示す車両
用装置と同様に、防水性に優れ、かつ車体パネル5と車
両用装置のハウジング1との分離が容易であり、車体パ
ネル5や車両用装置のリサイクルが可能である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の従来
の車両用装置は、二液性ウレタン発泡体又は二液性シリ
コン発泡体から構成されているシール材3を使用するの
で、このシール材3が当初の液体状態から発泡膨出して
半固化状態を経て完全固化状態となるまでに6〜24時
間必要とし、シール材3の待機時間が長い。また、上述
の二液性ウレタン発泡体又は二液性シリコン発泡体から
構成されているシール材3はホットメルト接着剤と同様
の塗布設備を使用できないので、上述の従来の車両用装
置においては、二液性ウレタン発泡体又は二液性シリコ
ン発泡体から構成されているシール材3専用の高価な塗
布設備を新設する必要が有り、設備費が高コストとなる
等の課題がある。
【0012】本発明の目的は、ハウジングとレンズとの
分離、また取付体とハウジングとの分離が可能であり、
かつ防水性に優れ、しかもその上、シール材の待機時間
が短く、設備費が低コストである車両用装置のシール方
を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、シール溝部を有するハウジングと、シ
ール脚部を有するレンズと、シール材と、前記ハウジン
グ及び前記レンズならびに前記シール材により防水画成
された室とを備えた車両用装置のシール方法であって、
前記シール材は、加熱された液体状態から冷却されると
ゲル化して弾力性が、50%圧縮で、0.15〜0.4
kgf/cm 、圧縮永久歪みが80°C50%圧縮で
10〜50%であり、かつ前記シール溝部及びシール脚
部に対し剥離可能な一液型ホットメタルタイプの熱可塑
性エラストマーから構成され、前記液体状態のシール材
を前記シール溝部中に充填し、それが液体状態からゲル
状物質となったところで前記シール脚部を前記シール溝
部中のゲル状シール部材中に圧入し、この状態で前記ハ
ウジングと前記レンズとを機械的締結手段が締結するこ
とにより、前記シール部材がシール溝部の内面とシール
脚部の外面との間で押圧されてシール溝部の内面とシー
ル脚部の外面との間を防水封止することを主な特徴とす
る。
【0014】この結果、本発明による車両用装置のシー
ル方法は、一液型ホットメルトタイプの熱可塑性エラス
トマーから構成されているシール材により、当初の液体
状態からゲル化して弾性に富むゲル状物質となるので、
シール材の表面がシール溝部の内面及びシール脚部の外
面に良く馴染むと共に、シール材がシール溝部の内面と
シール脚部の外面との間で押圧され、シール材の表面と
シール溝部の内面及びシール脚部の外面とが相互に圧接
状態で密着するので、シール溝部の内面とシール脚部の
外面との間が確実に防水封止され、優れた防水性が得ら
れる。また、シール材がシール溝部の内面及びシール脚
部の外面に対して剥離可能なゲル状物質からなるので、
ハウジングとレンズとを、またハウジング及びレンズと
シール材とを分離することが可能であり、ハウジングや
レンズのリサイクルが可能である。
【0015】
【0016】しかも、その上、本発明の車両用装置は、
ホットメルト形態のシール材により、シール材の当初の
液体状態からゲル化してゲル状物質となるまでの時間、
すなわちシール材の待機時間が短い。また、ホットメル
ト形態のシール材はホットメルト接着剤と同様の塗布設
備を使用できるので、既設既存塗布設備を流用でき、設
備費のコストが安価となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の車両用装置の実施
の形態のうちの4例について説明する。図1は本発明の
車両用装置のシール方法を適用した第1実施形態を示し
た要部の拡大断面図である。この例は、リヤーコンビネ
ーションランプに使用した例について説明する。図中、
図12乃至図15と同符号は同一のものを示す。
【0018】図において、30はハウジング1のシール
溝部10とレンズ2のシール脚部20との間に介装され
たシール材である。このシール材30は、一液型ホット
メルトタイプの熱可塑性エラストマー(ホットメルトタ
イプの熱可塑性エラストマー)から構成されており、加
熱された液体状態から冷却されるとゲル化して、弾性に
富み圧縮永久歪みが小さくかつシール溝部10の内面及
びシール脚部20の外面に対して剥離可能なゲル状物質
から構成されるものである。さらに詳しく云うと本発明
に使用されるシール材は、加熱(180〜220°C)
時の液体の状態から冷却されると弾性に富むゲル状物質
となるが、その弾力性(圧縮応力)は、50%圧縮で、
0.15〜0.40kgf/cm2 (JIS K 72
08)であり、圧縮永久歪みは、80°C50%圧縮
で、10〜50%(JIS K 6262)である。
た、上述のシール材30には、粘着付与材(図示せず)
が含有されていてシール材30の表面において粘着性を
有するように構成されている。
【0019】次に、シール溝部10とシール脚部20と
の固定手順を説明する。まず、シール溝部10中に当初
加熱(180〜220°C)時の液体状態のシール材3
0を注入する。このとき、シール材30はホットメルト
形態であるから、ホットメルト接着剤と同様の塗布設備
を使用できる。しかも、液状のシール材30がシール溝
部10の内面に倣うので、防水性が向上される。さら
に、当初液状のシール材30を取り扱うので、シール材
30の装填作業のスピード化と、ラインでの自動化が図
られる。
【0020】上述のシール溝部10中に注入した液状の
シール材30がゲル化して弾性に富むゲル状物質となる
(このゲル状物質の弾性反発力を利用して、後述のよう
に、シール脚部をセットする)。このとき、当初液状の
シール材30がゲル化してゲル状物質となるまでの時間
は、ホットメルト形態のシール材30が冷却されてゲル
化するまでの時間であって、常温で2〜10分と短い。
【0021】上述の液状のシール材30が冷却されてゲ
ル状物質となったところで、ハウジング1のシール溝部
10中にレンズ2のシール脚部20をセットすると共
に、そのシール脚部20をゲル状物質のシール材30中
に圧入する。その状態で、ハウジング1とレンズ2とを
クリップ4で機械的に締結することにより、シール溝部
10とシール脚部20とが固定されることとなり、かつ
ハウジング1及びレンズ2及びシール材3により室(灯
室)12が防水画成される。
【0022】このように、この実施の形態における本発
明の車両用装置は、弾性に富み圧縮永久歪みが小さいゲ
ル状物質から構成されたシール材30により、シール材
30の表面がシール溝部10の内面及びシール脚部20
の外面に良く馴染むと共に、シール材30がシール溝部
10の内面とシール脚部20の外面との間で押圧され、
シール材30の表面とシール溝部10の内面及びシール
脚部20の外面とが相互に圧接状態で密着するので、シ
ール溝部10の内面とシール脚部20の外面との間が確
実に防水封止され、優れた防水性が得られる。
【0023】特に、この実施の形態おいては、シール材
30に粘着付与材が含有されているので、シール材30
の表面において粘着性を有し、この結果、シール材30
の表面とシール溝部10の内面及びシール脚部20の外
面との密着性が増すので、防水性がさらに向上されるこ
ととなる。
【0024】因みに、上述の従来の車両用装置に使用さ
れている二液性ウレタン発泡体又はEPDMスポンジの
シール材3の水密シール性が約200mmAqであり、
これに対して、この実施の形態における本発明の車両用
装置に使用されているシール材30の水密シール性が約
400mmAqであり、これから明らかなように、この
実施の形態における本発明の車両用装置のシール方法
防水性に優れている。
【0025】そして、この実施の形態における本発明の
車両用装置に使用されているシール材30がシール溝部
10の内面及びシール脚部20の外面に対して剥離可能
なゲル状物質からなるので、ハウジング1とレンズ2と
を、またハウジング1及びレンズ2とシール材30とを
分離することが可能であり、ハウジング1やレンズ2の
リサイクルが可能である。なお、このシール材30の接
着強度は、ホットメルト接着剤の接着強度の20〜30
分の1である。
【0026】図2乃至図4は本発明の車両用装置の第2
実施形態を示した要部の拡大断面図である。この例は、
リヤーコンビネーションランプに使用した例について説
明する。図中、図1及び図12乃至図15と同符号は同
一のものを示す。
【0027】図において、11はシール溝部10の底部
に全周に亘って設けられたスリット状の空所である。こ
の空所11は、図3に示すように、シール溝部10中に
シール材30を装填した際に密閉空間が形成されるもの
である。なお、この空所11の開口は、シール溝部10
中に装填された当初液状のシール材30が空所11中に
流れ込まず、かつその当初液状のシール材30がゲル化
して弾性に富みかつ剥離可能なゲル状物質となった際に
空所11中に密閉空間が形成される程度とする。
【0028】以下シール溝部10とシール脚部20との
固定手順について説明する。まず、シール溝部10中に
当初液状のシール材30を装填し、その当初液状のシー
ル材30がゲル化して弾性に富みかつ剥離可能なゲル状
物質となると、図3に示すように、シール溝部10の底
部の空所11がシール材30により密閉されてその空所
11中において密閉空間が形成される。そして、上述の
状態で、シール溝部10中にシール脚部20をセットす
ると共に、そのシール脚部20をシール材30中に圧入
し、さらにハウジング1とレンズ2とをクリップ4で機
械的に締結することにより、図4に示すように、シール
溝部10とシール脚部20とが固定されることとなる。
このとき、図4中の点線で示されているシール材30が
シール脚部20の圧入によって押圧され、図4中の実線
に示すように、シール材30の上方部300がシール脚
部20の両側の空間からシール溝部10の上方(開口)
側に盛り上がると共に、シール材30の下方部301が
空所11中の密閉空間に入り込む。なお、この盛り上が
るシール材30の上方部300の量と入り込むシール材
30の下方部301の量との和は、シール脚部20がシ
ール材30中に圧入された量とほぼ等しい。
【0029】このように、この実施の形態における本発
明の車両用装置は、シール溝部10とシール脚部20と
の固定により、シール材30の下方部301が空所11
中の密閉空間に入り込むので、その密閉空間中の空気が
圧縮されることとなる。この結果、この密閉空間中の圧
縮空気の反発力(エアクッション)により、シール材3
0の表面とシール溝部10の内面及びシール脚部20の
外面との密着力が増して水密シール性がさらに向上され
ることとなる。
【0030】また、図4に示すように、シール材30の
上方部300が上方に盛り上がる量は、シール材30の
下方部301が空所11中の密閉空間に入り込んだ量の
分少なくなる。この結果、空所11が無い場合におい
て、シール材30が盛り上がり過ぎてそのシール材30
に大きな力がかかり、例えば、シール材30の切れ等の
破損の発生、ハウジング1とレンズ2との係合部(ラン
ス状の係合凸部)の割れ、レンズ2の反り、水密シール
性の劣化等の不具合を解消できる。
【0031】さらに、当初液状のシール材30が空所1
1中に流れ込まない程度の開口を確保しつつ空所11の
体積(空所11の深さや幅等)を変えることにより、上
述の圧縮空気の反発力を調整することができる。
【0032】図5及び図6は上述の第2実施形態におけ
る空所の変形例を示した要部の拡大断面図である。図5
に示す空所110はスリット状のものを3条設けたもの
であり、図6に示す空所111は小円形穴状のものを多
数設けたものである。そして、シール溝部10中にシー
ル材30を装填ゲル化させることにより、図7に示すよ
うに、空所110、111において密閉空間が形成され
ることとなる。この結果、上述の図2乃至図4に示すも
のと同様の作用効果を達成することができる。
【0033】図8(A)及び(B)は本発明の車両用装
置の第3実施形態を示した要部の拡大断面図である。こ
の例は、リヤーコンビネーションランプに使用した例に
ついて説明する。図中、図1乃至図7及び図12乃至図
15と同符号は同一のものを示す。
【0034】この第3実施形態における本発明の車両用
装置は、シール溝部10の底部112を、断面ほぼ半円
形(半円弧)形状に形成したものである。この第3実施
形態における本発明の車両用装置は、以上の如き構成か
らなるので、シール溝部10中に当初液状(熱溶融した
液状物)のシール材30を装填(塗布)することによ
り、シール材30がシール溝部10の半円形の底部11
2に充填される。この時、シール材30は、断面半円形
のシール溝部10の底部112によく馴染むので、エア
を巻き込んでそのエアがシール溝部10の立ち壁部と底
部との間の角部に溜まるのを防ぐことができる。
【0035】この結果、この第3実施形態における本発
明の車両用装置は、シール材30の塗布高さが安定し、
シール材30の弾性反発力が安定し、シール材30とシ
ール溝部10との密着シール性が向上される。また、レ
ンズ2交換時等において、シール材を交換するときに、
断面円形の、すなわち円柱紐状ゴムパッキング等の安価
なパッキングを使用できる。
【0036】なお、この第3実施形態において、シール
材30をシール溝部10中に装填する際に、円形のノズ
ルを使用すれば、その円形のノズルから吐出されたシー
ル材30の断面が円形となるので、断面半円形のシール
溝部10の底部112にさらによく馴染む(ぬれ性が良
い)こととなる。また、上述の第3実施形態において
は、シール溝部10を断面U字形状、すなわち、シール
溝部10の底部112を断面ほぼ半円形形状に形成した
ものであるが、本発明は、シール溝部10の内面のう
ち、少なくとも立ち壁部と底部との間の角部を、シール
材30の装填時にエアを巻き込んでエアが溜まるのを防
ぐために、断面円弧形状(ほぼ4分の1円形状)に形成
しても良い。
【0037】図9及び図10は本発明の車両用装置の第
4実施形態を示した要部の拡大断面図である。この例
は、リヤーコンビネーションランプに使用した例につい
て説明する。図中、図1乃至図8及び図12乃至図15
と同符号は同一のものを示す。
【0038】この実施形態の車両用装置において、ハウ
ジング1の背面のうち車体パネル5の透孔50の周囲に
対応する箇所には、シール溝部15が環状に設けられて
いる。このシール溝部15中には上述のシール材30が
車体パネル5とハウジング1との締結方向(図9中の矢
印方向であって、上述の図15中のハウジング1に植設
されたボルト40の軸方向)に突出した状態で充填され
ている。
【0039】上述のシール溝部15は、図10(A)に
示すように、ハウジング1の背面に一体に突設された、
幅W(約10〜15mm)を開けた2条の平行の凸条1
50から構成されている。この凸条150は、当初の液
体状態のシール材30が流れるのを防いで締結方向に突
出した山盛り形状を確保し、また車体パネル5とハウジ
ング1(車両用装置)とが締結されてゲル状物質のシー
ル材30が圧縮された時におけるそのシール材30の圧
縮力を受けるものである。
【0040】上述のシール溝部15により、ゲル化した
シール材30はその表面張力で凸条150の端面から高
さT1分盛り上がった山盛り形状をなすこととなる。そ
して、車体パネル5とハウジング1(車両用装置)とが
締結された際には、山盛り形状のシール材30は約30
〜50%に圧縮され、確実なシール性が得られる。
【0041】この第4実施形態のものは、上述の第1実
施形態のものと同様の作用効果を達成することができ
る。すなわち、シール材30の表面が車体パネル5の表
面及びハウジング1の表面に良く馴染むと共に、シール
材30の表面と車体パネル5の表面及びハウジング1の
表面とが相互に圧接状態で密着するので、優れた防水性
が得られる。また、車体パネル5とリヤーコンビネーシ
ョンランプ(車両用装置)のハウジング1とを分離する
ことが可能であり、車体パネル5や車両用装置のリサイ
クルが可能である。
【0042】しかも、ホットメルト形態のシール材30
により、シール材30の当初の液体状態からゲル化して
ゲル状物質となるまでの時間、すなわちシール材30の
待機時間が短い。また、ホットメルト形態のシール材3
0はホットメルト接着剤と同様の塗布設備を使用できる
ので、既設既存塗布設備を流用でき、設備費のコストが
安価となる。なお、上述のシール溝部15は、ハウジン
グ1に2条の凸条150を突設してなるものであるが、
ハウジング1に凹部を設けて構成しても良い。この場
合、凹部の側面が上述の凸条150と同様にシール材3
0の流れ止め及び圧縮力受けとなる。
【0043】図10(B)は上述の第4実施形態の第1
変形例を示した一部拡大断面図である。この第1変形例
は、2条の凸条150からなるシール溝部15の底部の
ほぼ中央にシール材30の突出量を大きくするための凸
部151が設けられているものである。この第1変形例
におけるシール材30の高さT2は、上述のシール材3
0の高さT1よりも高くなる。この結果、シール材30
の圧縮率が大となり、シール性が向上されることとな
る。なお、この突出量を大きくするための凸部151は
凹形状のシール溝部にも適用できる。
【0044】図11(A)及び(B)は上述の第4実施
形態の第2変形例を示した一部拡大断面図である。この
第2変形例のものは、シール溝部15の内面の立ち壁部
と底部との間の角部を断面円弧形状(ほぼ4分の1円形
状)に形成したもの((A)参照)、また、シール溝部
15の底部を断面ほぼ半円形(半円弧)形状に形成した
もの((B)参照)である。この第4実施形態の第2変
形例のものは、シール溝部15中にシール材30を装填
する時に、エアを巻き込んでそのエアがシール溝部15
の立ち壁部と底部との間の角部に溜まるのを防ぐことが
できるので、上述の第3実施形態のものとほぼ同様の作
用効果を達成することができる。
【0045】この第4実施形態の車両用装置において、
ハウジング1とレンズ2との分離が不要であり、また室
12内のシール性が然程必要ない場合には、ハウジング
1のシール溝部10とレンズ2のシール脚部20との間
のシール材として、上述のシール材30以外に、通常の
ホットメルト接着剤又はパッキング材を使用しても良
い。
【0046】なお、この実施の形態においては、リヤー
コンビネーションランプの車両用灯具に使用した例につ
いて説明したが、本発明はその他の車両用灯具や車両用
装飾具等の車両用装置にも適用できる。
【0047】
【発明の効果】以上から明らかなように、本発明の車両
用装置のシール方法は、シール材として、一液型ホット
メルトタイプの熱可塑性エラストマーから構成されてい
るシール材を使用するものであるから、ハウジングとレ
ンズとの分離、また取付体とハウジングとの分離が可能
であり、かつ防水性に優れている。しかもその上、シー
ル材の当初の液体状態からゲル化してゲル状物質となる
までの時間、すなわちシール材の待機時間が短い。ま
た、ホットメルト形態のシール材はホットメルト接着剤
と同様の塗布設備を使用できるので、既設既存塗布設備
を流用でき、設備費のコストが安価となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両用装置のシール方法を適用した
1実施形態を示した要部の拡大断面図である。
【図2】本発明の車両用装置のシール方法を適用した
2実施形態を示したハウジングの一部拡大斜視図であ
る。
【図3】同じくハウジングのシール溝部中にシール材を
装填した状態の一部拡大断面図である。
【図4】同じく要部の拡大断面図である。
【図5】本発明の車両用装置の第2実施形態の変形例を
示したハウジングの一部拡大斜視図である。
【図6】本発明の車両用装置の第2実施形態の変形例を
示したハウジングの一部拡大斜視図である。
【図7】図5及び図6に示すハウジングのシール溝部中
にシール材を装填した状態の一部拡大断面図である。
【図8】本発明の車両用装置のシール方法を適用した
3実施形態を示し、(A)はシール溝部中にシール材を
装填した状態の一部拡大断面図、(B)はシール溝部中
のシール材にシール脚部20をセットした状態の一部拡
大断面図である。
【図9】本発明の車両用装置のシール方法を適用した
4実施形態を示した縦断面図である。
【図10】(A)は同じく要部の拡大断面図、(B)は
同じく第1変形例における要部の拡大断面図である。
【図11】(A)及び(B)は第4実施形態における第
2変形例を示した要部の拡大断面図である。
【図12】従来の車両用装置を示した正面図である。
【図13】図12におけるXIII−XIII線断拡大
断面図である。
【図14】図12におけるXIV−XIV線断拡大断面
図である。
【図15】図12におけるXV−XV線断拡大断面図で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−182905(JP,A) 特開 平9−35506(JP,A) 特開 昭52−113194(JP,A) 特開 平1−220302(JP,A) 特開 平8−167303(JP,A) 特開 平9−309985(JP,A) 実開 昭54−89083(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F21V 31/00 F21S 8/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シール溝部を有するハウジングと、シー
    ル脚部を有するレンズと、シール材と、前記ハウジング
    及び前記レンズならびに前記シール材により防水画成さ
    れた室とを備えた車両用装置のシール方法であって、 前記シール材は、加熱された液体状態から冷却されると
    ゲル化して弾力性が、50%圧縮で、0.15〜0.4
    kgf/cm 、圧縮永久歪みが80°C50%圧縮で
    10〜50%であり、かつ前記シール溝部及びシール脚
    部に対し剥離可能な一液型ホットメタルタイプの熱可塑
    性エラストマーから構成され、 前記液体状態のシール材を前記シール溝部中に充填し、
    それが液体状態からゲル状物質となったところで前記シ
    ール脚部を前記シール溝部中のゲル状シール部材中に圧
    入し、この状態で前記ハウジングと前記レンズとを機械
    的締結手段が締結することにより、前記シール部材がシ
    ール溝部の内面とシール脚部の外面との間で押圧されて
    シール溝部の内面とシール脚部の外面との間を防水封止
    することを特徴とする車両用装置のシール方法
  2. 【請求項2】 前記シール溝部には、前記シール材の装
    填により密閉空間が形成される空所が、設けられてい
    る、ことを特徴とする請求項1に記載の車両用装置のシ
    ール方法
  3. 【請求項3】 前記シール溝部の内面のうち、少なくと
    も立ち壁部と底部との間の角部は、シール材の装填時に
    エアを巻き込んでエアが溜まるのを防ぐために、断面円
    弧形状をなす、ことを特徴とする請求項1又は2に記載
    の車両用装置のシール方法
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