JP3470025B2 - 発音体 - Google Patents

発音体

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【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、電話受話器、形態
電話機等などに使用される発音体に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、発音体は、容器の内部に、その内
部を放音側気室と密閉側気室とに仕切る振動板が配置さ
れていた。容器の例えば放音側表面には、放音側気室か
ら外部に音を放出する複数の放音孔が形成されていた。
また、容器の例えば裏面側表面には、気密側気室の密閉
度合いを調整するための音漏洩孔が形成されていた。こ
の音漏洩孔の開口には、密閉度合いを制御するために所
定空気通過率を有する音響不織布が被覆されていた。こ
れにより、密閉側気室の音響抵抗値が所定値に設定する
ことができ、これより、放音側気室から放出される音の
音圧特性を調整することができる。 【0003】振動板に関して、例えば圧電型発音体は、
圧電振動板が貼付されており、また、圧電振動板の音声
信号に応じた振動動作によって、振動板が共動すること
になる。また、例えば電磁型発音体は、樹脂製振動板に
磁性体金属薄板が貼付されており、しかも、この磁性体
金属薄板を動作させるコイルや磁石などの発磁体が磁性
体金属薄板と所定間隔をおいて配置されている。この発
磁体からの磁束の変動により、磁性体金属薄板の位置が
音声信号に応じた変動し、振動板が共動することにな
る。 【0004】このような振動板の振動によって、放音側
気室や密閉側気室の空気が振動し、さらに、共鳴して、
共鳴された空気振動が音としな放音孔から放たれる。 【0005】ここで、電磁型発音体の構造を簡単に説明
すると、容器と、磁性体金属薄板が貼付された樹脂製振
動板と、コイルと、リング状磁石とから構成されてい
た。容器は、有底筒状の下ケースと、平板状上ケースと
に2分割される構造となっている。下ケースは、磁性体
金属から成ヨーク板を底面とするように樹脂の一体成型
で形成されている。そして、ヨーク板の中央部には内部
側に突出した突出部(センターポール)が形成されてい
る。また、ヨーク板の一部にはヨーク板の厚み方向を貫
く貫通孔、この貫通孔の内部側開口を被覆すように接着
され音響不織布(例えば和紙などの繊維状布)から成る
音漏洩孔が形成されている。尚、上ケースには、放音孔
が形成されている。 【0006】コイルは、ヨーク板の突出部の側面に、コ
イル細線を所定回数巻回して構成され、磁石はコイルの
周囲のヨーク板状に接着されている。 【0007】また、樹脂製振動板は下ケースの開口を覆
うように、下ケースの側面内壁部を利用して接着配置さ
れる。さらに、下ケースには、上ケースが接着・配置さ
れている。 【0008】上述の構造により、例えば、所定音声信号
に対応した交番電圧をコイルに供給すると、コイルで発
生する磁束が変動して、磁石の磁束と合成されて、ヨー
ク板の突出部から樹脂製振動板に貼付した磁性体金属薄
板に影響し、樹脂製振動板が上下に振動する。 【0009】この振動板によって振動された放音側気室
の気体が共鳴して、放音孔を介して音声が放出されるこ
とになる。 【0010】ここで、外部に放出される音の周波数特性
は、放音孔の孔径、放音側気室の容積、密閉側気室の容
積、音漏洩孔での気体の通過度合いによって決定される
ものである。即ち、放音孔の孔径、放音側気室及び密閉
側気室の容積は、設計段階で決定されるものであり、実
際の音圧特性の調整は、音漏洩孔を構成する貫通孔の開
口部分の空気通過度合いによって決定される。 【0011】 【発明が解決しようとする課題】上述の音響不織布は、
ヨーク板に形成された例えば、孔径1.0mmの貫通孔
の内部側の開口を覆うように接着されて構成されてい
た。 【0012】その接着方法は、両面接着テープを用い
て、音響不織布を接着していた。しかし、両面接着テー
プが貫通孔の開口領域にまで存在すると、貫通孔を介し
て外部に抜ける空気通過度合いが一定とならず、その結
果、特定の周波数で平坦化した周波数特性が得られない
という問題点があった。 【0013】また、音響不織布を、紫外線硬化型樹脂か
らなる接着層を介して紫外線を照射して接着することも
考えられる。 【0014】具体的には、貫通孔の周囲に紫外線硬化型
樹脂を印刷・塗布しておき、音響不織布を貫通孔の開口
及び紫外線硬化型樹脂を塗布した部分に載置して、プレ
ス装置で音響不織布を押し当てて、最後に紫外線を照射
して完全に硬化させるものである。 【0015】しかし、上述のプレス装置で音響不織布を
押し当てたとき、紫外線硬化型樹脂が音響不織布に染み
込んでいき、その結果、音響不織布の貫通孔開口部分の
空気通過度を変動させてしまうという問題があった。ま
た、紫外線硬化型樹脂が極端に広がってしてまい、貫通
孔の開口形状を変えてしまい、その結果、空気通過度を
変動させてしまうという問題もあった。 【0016】本発明は、上記の問題を鑑みて案出された
ものであり、具体的には、音響不織布を、貫通孔の開口
を被覆するように接着しても、音漏洩孔の開口部分の空
気通過度合いを設計値に維持でき、その結果、音圧特性
のばらつきを抑えることができる発音体を提供すること
にある。 【0017】 【課題を解決するための手段】本発明によれば、容器の
内部に音響信号に応じて振動する振動板を配置し、容器
内部を放音側気室と密閉側気室とに2分し、該放音側気
室の容器に放音孔を、密閉側気室の容器に開口が音響不
織布によって被覆された音漏洩孔を夫々形成して成る発
音体において、前記音響不織布はプライマー液が含浸さ
れており、且つ金属イオン硬化型紫外線硬化樹脂でもっ
て、音漏洩孔の開口を被覆・接合されていることを特徴
とする発音体である。 【0018】 【作用】本発明によれば、音響不織布はプライマ液を含
浸・乾燥されたプライマ処理を施したものを利用する。
このプライマ液は、少なくとも銅イオン、鉄イオンなど
の金属イオンが遊離した状態の液体である。 【0019】従って、音漏洩孔を形成すべく、ヨーク板
(金属部材)の厚みを貫通するように形成され貫通孔
に、その周囲に紫外線硬化型樹脂を塗布し、プライマ処
理が施された音響不織布を載置すると、音響不織布に存
在する金属イオンと金属イオン硬化型紫外線硬化樹脂と
が架橋反応を起こし、少なくともプライマ処理された音
響不織布と紫外線硬化型樹脂との接触部分で硬化反応が
直ちに発生する。 【0020】即ち、プライマ処理された音響不織布を載
置した時点で、仮固定による保持が達成されることにな
る。 【0021】従って、その後、プレス装置で音響不織布
を押し当てても、既に音響不織布と金属イオン硬化型紫
外線硬化樹脂との接触部分で硬化が行われていることか
ら、この紫外線硬化型樹脂の広がりが抑制される。その
後、紫外線を照射して完全に硬化される。 【0022】即ち、金属イオン硬化型紫外線硬化樹脂に
よる広がりが抑制されることから、音響不織布への染み
だしによる音響不織布の貫通孔開口部分の空気通過度が
減少することがない。また、その染みだしが貫通孔の開
口領域にまで広がって、実質的に開口面積を減少させる
ことがない。 【0023】従って、設計どおりの音圧特性、音響不織
布の空気通過度合いを維持でき、音圧特性の制御が非常
に安定化して、発音体間での音圧特性のバラツキがなく
なる。 【0024】 【発明の実施の形態】以下、本発明の発音体を図面に基
づいて詳説する。 【0025】図1は、本発明にかかる発音体の断面構造
図であり、図2に音漏洩孔部分の拡大断面図である。
尚、説明において、電磁型発音体を用いて説明する。 【0026】図1において、発音体10は、容器1、容
器の底面部分を構成するヨーク板2、容器1の内部を表
面側と裏面側の2つの気室に分割する振動板3、コイル
4、磁石5とから構成されている。容器1は、例えば平
板状蓋体の上ケース11と、例えば、有底筒状の下ケー
ス12とに分割されて構成される。上ケース11の表面
には、複数の放音孔12が形成されている。また、下ケ
ース12の底面は、実質的にNiメッキを施した鉄ある
いはSUS430 などの磁性体金属材料から成るヨーク板
2で構成されている。ヨーク板2の中央には容器1の内
部側に突出した突出部21が形成されいる。 【0027】この突出部21は、直径2〜5mm・高さ
0.5〜1.5 mm程度であり、磁束を集中させるためのセ
ンターポール部となる。 【0028】また、ヨーク板2には、その厚み方向を貫
くように、孔径が例えば1.0mmの音漏洩孔6を構成
する貫通孔61が形成されている。この貫通孔61の内
部側の開口には、金属イオン硬化型紫外線硬化樹脂によ
って接着されたプライマ処理された音響不織布62が被
覆されている。 【0029】上述の上ケース11は、例えば液晶樹脂な
どで構成されている。また、下ケース12は、上述の樹
脂と所定加工が施されたヨーク板2との樹脂の一体成型
によって形成さている。 【0030】コイル4は、上述のヨーク2の突出部21
にコイル細線が所定ターン数巻回されて構成される。
尚、コイル細線の両端は、図示していないが、外部の音
声信号に対応する交番電圧が供給され、音声信号に応じ
た磁束を発生する。 【0031】リング状磁石5は、例えばゴム成分とFe
−Al−Ni−Co系、Cu−Ni−Fe系などの磁石
鋼成分とを混合して固化したもので、コイル4の周囲の
ヨーク板2上にエポキシ接着剤などを介して接着されな
いる。 【0032】振動板3は、ポリイミド、ポリエーテルイ
ミド等の耐熱製樹脂からなる樹脂製振動板31と、N
i、42Ni−Feなどの磁性体金属から成る磁性体金
属アマチュア32とから構成されている。具体的には、
振動板2は、例えば、厚みが5〜50μm、直径18m
m程度の樹脂製振動板31の一方の主面の中心部分に、
例えば、厚み0.05mm、直径が13mmのアマチュ
ア32が熱硬化製樹脂接着材を介して接着されている。
尚、必要に応じて、このアマチュア32の上面に、さら
に、第2のアマチュア33を接着して、一層有効に磁束
を捕らえ、保磁力を向上させるようにしてもよい。 【0033】尚、下ケース12の樹脂からなる側壁部に
は、底面側から樹脂製振動板31が載置・接合される第
1の段差部、上ケース11が載置・接合される第2の段
差部が形成されている。 【0034】このような構成の電磁型発音体は、まず、
下ケース12の加工として、上述したように、コイル細
線をヨーク板2の突出部21に巻回してコイル4を形成
する加工、リング状磁石5をヨーク板2に接着する加工
及び音漏洩孔6を形成する加工を行う必要がある。 【0035】順番として、まず、音漏洩孔6となる貫通
孔61にプライマ処理を施した音響不織布62を接着・
固定することにより、音漏洩孔6を形成する。 【0036】次に、ヨーク板2の突出部21にコイル細
線を巻回して、コイル4を形成する。その後、コイル4
の周囲のヨーク板2の上面に磁石5を接着する。 【0037】次に、下ケース12の側壁部の第1の段差
部に、アマチュア32を有する樹脂製振動板31を接着
固定する。 【0038】次に、下ケース12の側壁部の第2の段差
部に、上ケース11を載置接着を行い、電磁型発音体が
完成する。 【0039】これにより、下ケース12と上ケース11
とが一体化して、容器1が構成される。この容器1の内
部空間は、振動板3によって、放音側気室Aと密閉側気
室Bとに分離される。この放音側気室Aは放音孔13を
介して、外部に音が放出されるようになっている。密閉
側気室Bは、音漏洩孔6を介して、外部に連通し、密閉
側気室Bでの音響抵抗を所定値に設定して、放音側気室
Aから外部に放出される音声の音圧特性を制御する。 【0040】上述の構造の発音体において、音漏洩孔6
は、プライマー処理された音響不織布62を用い、アク
リル系などの金属イオン硬化型紫外線硬化樹脂を用いて
接着固定することが非常に重要となる。 【0041】上述のプライマー処理は、金属イオン、例
えば、銅イオン、鉄イオン等の金属イオンが遊離した状
態のプライマー液に、音響不織布を浸漬し、少なくと
も、金属イオンを付着させ、乾燥したものである。 【0042】また、金属イオン硬化型紫外線硬化樹脂材
は、モノマー分子と、モノマー分子間に鎖状に結合する
過酸化物と、酸素とを有する構造となっている。 【0043】具体的な音響不織布62の被覆・接着方法
は、まず、ヨーク板2の貫通孔61の開口周囲に金属イ
オン硬化型紫外線硬化樹脂材をスクリーン印刷により塗
布する。これにより、開口周囲には厚み20μmの紫外
線硬化型樹脂接着層63が形成される。次に、この紫外
線硬化型樹脂接着層63の上面に、貫通孔61の開口を
覆うように、プライマー処理した音響不織布62を載置
する。 【0044】次に、音響不織布62を上部から押し当
て、その後、紫外線を照射して、完全に接着層63を接
着・硬化させる。 【0045】ここでプライマー処理した音響不織布62
を接着層63に載置すると、音響不織布62に付着した
金属イオンと、金属イオン硬化型紫外線硬化樹脂の接着
層63の過酸化分子とが反応をおこし、過酸化分子が遊
離し、その結果、モノマー分子間に架橋反応が起こり、
接着層63の硬化反応をおこす。 【0046】この硬化反応は、少なくとも接着層63上
にプライマー処理を施した音響不織布62を載置した時
点から始まり、主に、接着層63とプライマー処理した
音響不織布62の接触部分で行われる。 【0047】従って、音響不織布62を、接着層63上
に載置した時点で、硬化反応が発生し、音響不織布62
を所定位置に完全に接着・保持ことができる。これよ
り、その後、音響不織布62を加圧して押し当てても、
接着層63が広がることが少なく、音響不織布62に染
み込んで、空気通過度合いを変動させることがない。ま
た、音漏洩孔6を構成する貫通孔61の開口面積を変動
させるような流れ込みが有効に抑制されることになる。 【0048】その後、音響不織布62を加圧し、紫外線
を照射することにより、接着層63内の過酸化物が完全
に遊離して、モノマー分子間の連鎖反応により、完全に
硬化する。 【0049】従って、音漏洩秋孔6を構成する貫通孔6
1の開口面積及びこの開口部分の音響不織布62の空気
通過度合いを、夫々変動させることが一切ない。 【0050】尚、上述の説明は、主に音響不織布62側
のみを説明しているが、接着層63は、金属材料である
ヨーク板2に塗布されることから、ヨーク板2の表面の
金属イオン活性度合いの状況によっては、金属イオン硬
化型紫外線硬化樹脂が塗布された状態から、この界面部
分でも硬化反応が発生する。ヨーク板2の表面が非常に
安定している場合においては、ヨーク板2の貫通孔61
の開口周囲にもプライマ液を塗布しておくことが望まし
い。 【0051】また、ヨーク板2板の貫通孔61に、図3
に示すように、金属イオンが活性状態の金属からなる管
状ブッシュ64を挿通し、ブッシュ64の貫通孔周囲に
接着層63を塗布して、音響不織布62を載置・接着し
ても構わない。 【0052】以上のように、接着層63を塗布する領域
にプライマ液を塗布しておいたり、また、管状の金属ブ
ッシュ64を、貫通孔61に挿通することを利用すれ
ば、下ケース12の材料が金属材料である必要はなく、
例えば、樹脂材料で構成することができる。これは、例
えば、発音体の振動板3の振動源として、磁束を用いな
い圧電振動板を用いた発音体に有効である。また、金属
プッシュを64を用いた場合には、少なくとも、金属ブ
ッシュ64の開口が、実質的な音漏洩孔6の貫通孔の開
口となるため、貫通孔61の加工治具の磨耗などによる
開口の変動が一切なく、特性の安定化に有効となる。 【0053】上述のようにプライマ処理を施した音響不
織布62と金属イオン硬化可能な紫外線硬化型樹脂接着
層63とを用いることにより、従来と同一の音響不織布
の接着工程で接着がそのまま利用できる。 【0054】また、貫通孔61のの開口を、プライマー
処理を施した音響不織布62を載置しただけで、接着層
63で接着・硬化反応が始まるので、接着層63が過度
に広がることが一切なく、貫通孔61の開口を所定開口
面積で維持できる。 【0055】さらに、紫外線を照射して、接着層63を
完全に硬化させる以前に、音響不織布62が接着される
ため、音響不織布62のずれなどが発生することがな
く、非常に安定した接着が達成されることになる。 【0056】その結果、接着工程が非常に簡単であり、
且つ音圧特性のバラツキがない安定した特性の発音体と
なる。 【0057】尚、プライマー処理した音響不織布62の
空気通過度合い(開口率)は、プライマ処理したとして
も、実際には、音響不織布62の繊維の表面に金属イオ
ンが付着しているだけであり、空気通過度合い(開口
率)が減少して、音圧特性の変動を惹起するものではな
い。 【0058】本発明者は、プライマー処理を行っていな
い音響不織布と通常の紫外線硬化型樹脂接着層を用い
て、容器の貫通孔に音響不織布を接着した音漏洩孔を有
する従来技術の発音体と、プライマー処理を施した音響
不織布62と金属イオン硬化型の紫外線硬化型樹脂接着
材を用いて、下ケース12の貫通孔61に音響不織布6
2を接着した音漏洩孔6を有する発音体のについて、周
波数−音圧特性を測定した。尚、音漏洩孔6の構造以外
については、両者の発音体は全く同一の条件で形成し
た。 【0059】図4の(a)の特性図は、従来構造の発音
体の音圧特性であり、約500Hz〜4kHzの範囲で
音圧が上下の変動が大きくなってしまう。 【0060】これに対して、図4(b)の特性図のよう
に、本発明の発音体では、上述の可聴周波数帯域で、非
常に平坦化した特性となる。これより、例えば、この発
音体を電話受話器に用いた場合、非常に聞き取り易い音
声となる。 【0061】 【発明の効果】以上のように本発明によれば、音漏洩孔
を構成する音響不織布を非常に安定して、貫通孔の開口
を被覆し、且つ接着できる。これより、密閉側気室の音
響抵抗を所定値とすることができ、その結果、約200
Hz〜4kHzの範囲の広い範囲で、音圧を平坦化する
ことができる非常に良好な特性の発音体となる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の発音体の断面構造図である。 【図2】音漏洩孔部分の拡大断面図である。 【図3】本発明の他の実施例を示す音漏洩孔の拡大断面
図である。 【図4】発音体の特性図を示し、(a)は従来の発音体
の特性図であり、(b)は本発明の発音体の特性図であ
る。 【符号の説明】 1........容器 11........上ケース 12....... 下ケース 2........ ヨーク板 21....突出部 3....振動板 31....樹脂製振動板 32....アマチュア 4....コイル 5...磁石 6....音漏洩孔 61....貫通孔 62....プライマ処理した音響不織布 63....金属イオン硬化型紫外線硬化樹脂の接着層

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 容器の内部に音響信号に応じて振動する
    振動板を配置し、容器内部を放音側気室と密閉側気室と
    に2分し、該放音側気室の容器に放音孔を、密閉側気室
    の容器に開口が音響不織布によって被覆形成された音漏
    洩孔を形成して成る発音体において、 前記音響不織布はプライマー液が含浸されており、且つ
    金属イオン硬化型紫外線硬化樹脂でもって、音漏洩孔の
    開口を被覆・接合されていることを特徴とする発音体。
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