JPH089991Y2 - ダイナミックマイクロホン - Google Patents

ダイナミックマイクロホン

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JPH089991Y2
JPH089991Y2 JP9210690U JP9210690U JPH089991Y2 JP H089991 Y2 JPH089991 Y2 JP H089991Y2 JP 9210690 U JP9210690 U JP 9210690U JP 9210690 U JP9210690 U JP 9210690U JP H089991 Y2 JPH089991 Y2 JP H089991Y2
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diaphragm
adhesive
housing
subdome
light
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吉男 秋庭
茂 鵜沢
芳夫 菊地
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Audio Technica KK
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は音声等の音波を電気信号に変換する動電型
電気音響変換器、すなわちダイナミックマイクロホンに
関し、特に詳しく言うと振動板を確実に保持するととも
に、異常共振を効果的に抑えるように振動板を保持した
ダイナミックマイクロホンに関する。
〔従来の技術〕
音源から出射される音波によって振動する振動板に取
付けられたボイスコイルを磁気回路のギャップ内で振動
板と一体に振動させ、ボイスコイルの移動速度を電気信
号として出力するダイナミックマイクロホンは、業務用
はもとより一般家庭においても広く利用されている。
第7a図は一般に使用されるダイナミックマイクロホン
の一例の概略を示す断面図である。同図において、ダイ
ナミックマイクロホンは中央に位置するセンタードーム
1aとこのセンタードーム1aを囲むように複数配置された
サブドーム1bとで構成された振動板1と、マグネット2
と、ボイスコイル3と、振動板1の周縁部が接合される
とともにマイクロホンの各構成要素を内蔵する筺体4と
から主に構成されている。すなわち、円筒上のボイスコ
イル3は磁性軟鉄で円板状に形成され、マグネット2の
前面に接合されたポールピース5の外周面と、同じく磁
性軟鉄によってほぼ皿状に形成され、マグネット2の後
面に接合されたヨークプレート6の内周面との間の狭い
間隙Gに位置し、ボイルコイル1の先端は振動板1のセ
ンタードーム1aの外周面に固定されている。振動板1の
周縁部1cは、第7b図に詳細に示すように、ヨークプレー
ト6の外周部に設けられた筺体4の前面の外縁部に接着
剤7によって取付けられている。ボイスコイル3の位置
する間隙Gは、ポールピース5とヨークプレート6およ
びマグネット2とともに磁気回路を構成し、音源からの
音波によって振動板が振動すると、この間隙Gでボイス
コイル3が振動板1と一体に振動し、この振動による変
位に応じてボイスコイル3内に電流が流れ、この電流を
検出して増幅することによって音声信号としている。な
お、第7a図において参照番号8は筺体4の内外を連通す
る透孔、参照番号9は透孔8に接して配設された弾性材
である。
上述のように大略構成されたダイナミックマイクロホ
ンの振動板1は、低域限界を低い周波数に位置させるこ
とが要求され、そのため、その共振周波数を低く設定す
る必要がある。共振周波数を低く設定するには、ボイス
コイル3の重量を増すこと、振動板1の素材を薄くする
こと、そして振動板1のサブドーム1bの形状を共振周波
数が低くなるように変える等の方法がある。
しかしながら、ボイスコイル3の重量を増すと、振動
雑音の増加を招き、また作業性を低下させることにもな
る。また振動板1の素材自体を薄くすることはスチフネ
スが低くなり異常共振が発生し易くなる。この異常共振
については振動板1の形状等によってある程度軽減する
ことができるが、この形状の決定には経験的要素が大き
く、試作費用も高くなり、結局コスト高になる。
〔考案が解決しようとする課題〕
この異常共振の原因は、サブドーム1bの形状による以
外に、接着剤7の接着特性にあるように考えられる。す
なわち、第7b図に示すように、振動板1の周縁部1cが接
着剤7によって筺体4に強固に接合されている。そのた
め、第8図のダイナミックマイクロホンの各周波数応答
特性において点線で示すように、3kHzから10kHzの周波
数帯域でピークやディップが現われる異常共振が発生し
てしまう。これは接着剤7の塗布量の多少、塗れ性の違
いによって接着剤7が硬化したときに振動板1のスチフ
ネスを高めてしまったり、その固有振動数を変化させる
ことにより、意図しない周波数で共振を発生させてしま
うためと思われる。
この考案は、上述のような従来技術の実用に鑑みてな
されたもので、その目的は、エッジ部の形状を変えるこ
となく低コストで異常共振の発生を押さえることができ
るダイナミックマイクロホンを提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
この考案は、音源からの振動に応じて振動可能な振動
板と、マグネットと、このマグネットによって形成され
る磁界を横切るように振動板に接合され、振動板と一体
に振動可能なボイスコイルとを備えたダイナミックマイ
クロホンにおいて、振動板はその周縁部とこの周縁部に
隣接するサブドームの一部を振動板を支持する筺体との
間には光や熱の照射度合によりその輝度が調整可能な樹
脂で構成された接着剤を有し、周縁部と筺体間およびサ
ブドームに接触する部分の接着剤は完全硬化され、サブ
ドームの完全硬化部と筺体間の接着剤は弾性を有する不
完全硬化になっていることを特徴とするものである。
〔作用〕
振動板の周縁部は完全に硬化した接着剤により筺体に
確実に保持される。一方、サブドームの一部は不完全硬
化された接着剤により筺体に弾性的に保持されるので、
異常共振を効果的に抑えることができる。この完全硬化
部と不完全硬化部とは、接着剤に対する光や熱の照射量
を調整するだけで、簡単に形成することができる。
〔実施例〕
以下、この考案の実施例を第1a図から第6図に基づい
て説明する。なお、以下の説明において、ダイナミック
マイクロホン自体は上述従来例と同一なので、同一の符
号を付し、説明は省略する。
第1a図と第1b図はこの考案の第1実施例に係るダイナ
ミックマイクロホンの振動板1の筺体4に対する支持状
態を示す断面説明図である。振動板1はその周縁部1cと
筺体4の当接部およびサブドーム1bの周縁部1cに隣接す
る部分と筺体4との間隙には、接着剤11が充填されてい
る。この接着剤11は、光や熱の照度度合によりその硬度
が調整可能でかつ経時的変化の少ない樹脂が用いられ
る。このような樹脂としては、例えば株式会社スリーボ
ンドより商品名「3013B」として市販されている紫外線
硬化樹脂がある。この紫外線硬化樹脂は照射させる紫外
線の量によって硬化度が異なり、多量に紫外線を照射す
れば完全に硬化して強化な接着力を持たせることがで
き、照射量が少なければ弾力性をもって接着する機能を
持つとともに、経時的変化が少ない特徴を持っている。
そこで周縁部1cと筺体4の当接部およびサブドーム1bに
接触する部分の接着剤11は完全に硬化させて接着剤とし
て利用する完全硬化部11aにする。一方、サブドーム1b
と筺体4との間隙に充填されこの完全硬化部11aと筺体
4との間は、完全には硬化させず、弾性を持たせて制振
材として作用するように不完全硬化部11bにする。この
ような完全硬化部11aと不完全硬化部11bの構成は、上方
から光や熱を照射するようにすれば、周縁部1cと筺体4
の当接部は接着剤11の厚みが薄いので光や熱が通り易く
簡単に完全硬化する。一方、サブドーム1bと筺体4との
間隙には厚く接着剤11が充填されているので硬化しずら
く、サブドーム1bに接触している部分から硬化が始まる
ので、この部分が完全に硬化した時点で光や熱の照射を
停止すればよい。
このときの周波数応答特性を第8図において実線で示
す。同図において点線は上述した従来例の周波数応答特
性であり、実線はこの第1実施例の周波数応答特性にあ
る。したがって、従来例において3KHz以上の周波数帯域
で発生したいピークやディップが第1実施例においては
平坦になり、中高域はなだらかに上昇させることができ
る。
第2図は光や熱の照射の具体例を示すもので、光や熱
の遮光板12で振動板1のセンタードーム1aとサブドーム
1bを覆い、周縁部1cは露呈するように位置させた後、上
方から所定時間光や熱を全体的に照射する。これによ
り、周縁部1cには光や熱が直接的に照射され、また周縁
噴射1cに近接したサブドーム1bにも遮光板12の周縁から
漏れた光や熱が照射されて接着剤11を硬化させ、完全硬
化部11aとなる。サブドーム1bと筺体4との間隙に充填
された接着剤11は厚いので、完全には硬化されないので
不完全硬化部11bとなる。この方法は振動板1を筺体4
に組立る際マイクロホンユニットを移動させる必要がな
いので、照射時間を制御するだけの比較的簡単に接着処
理が行なえる。
第3図は、振動板1の上方に振動板1の一部を覆うよ
うにかつ矢印A方向に摺動可能な遮光板13を設けるとと
もに、矢印Bで示すように遮光板13で遮光可能に上方か
ら光や熱を照射する。一方、筺体4は図示しない回転台
上に載置し、遮光板13の遮光位置を変えながら、接着剤
11の硬化状態を調整するとともに、筺体4を回転させる
ことにより照射位置を変えて振動板1の全周にわたって
接着を行なうようにしてもよい。
また、第4図に示すように、振動板1の周縁部1cに照
射する矢印Cから光や熱を強くし、周縁部1cとサブドー
ム1bとの境界部に照射する矢印Dからの光や熱を弱くす
るように設定して照射を行なってもよい。この光や熱の
強弱は光や熱の光源の位置を変えることにより容易に行
なえるであろう。また、上述したような遮光板13を用い
て、この遮光板13の移動時間を調整するようにしてもよ
い。
第5図はこの考案の第2実施例に係る振動板の筺体に
対する支持状態を示す断面説明図である。この実施例で
は筺体4の前面部に前方に突出する突起部14を一体的に
形成し、接着剤11の不完全硬化部11bが外部衝撃等が加
えられた時に飛散するのを防止する液溜りを設けてい
る。不完全硬化部11bの飛散を防止するためにはこの液
溜りを設ける外に、第6図に示すように、不完全硬化部
11bの内周面に厚めの硬化皮膜11cを形成して不完全硬化
部11bの飛散を防止するようにしてもよい。この硬化被
膜11cは矢印Eで示す方向から光や熱を照射するように
すればよい。この場合、第3図に示した摺動可能な遮光
板13を用いて行なえば容易に実施できる。
〔考案の効果〕
以上のように、この考案のダイナミックマイクロホン
は、振動板の周縁部およびこの周縁部に隣接するサブド
ームの一部と、振動板を支持する筺体との間に光や熱の
照射度合によりその硬度が調整可能な樹脂で構成された
接着剤を有し、周縁部と筺体間およびサブドームに接触
する部分の接着剤は完全硬化され、サブドームの完全硬
化部と筺体間の接着剤は弾性を有する不完全硬化になっ
ているので、接着剤の不完全硬化によって振動板の動作
が阻害されることはないため、異常共振を効果的に抑え
ることができる。一方、振動板の周縁部は完全硬化部に
より筺体に確実に固定できるので、外部衝撃によって筺
体から振動板が離脱することはない。完全硬化と不完全
硬化は光や熱の照射量によってコントロールできるの
で、その調整は容易に行なえる。また、不完全硬化部の
硬化度も光や熱の照射量によって任意に設定できるの
で、所望の周波数特性を持ったマイクロホンユニットの
開発の費用と時間を大幅に節約できる。
【図面の簡単な説明】
第1a図はこの考案の第1実施例に係るダイナミックマイ
クロホンの振動板の支持部の構造を示す要部断面図、第
1b図はその接着部を説明するため拡大して示す要部断面
図、第2図ないし第4図は接着剤の硬化方法を概略的説
明するための図、第5図及び第6図は第2及び第3実施
例に係るダイナミックマイクロホンの振動板の支持部の
構造を示す要部断面図、第7a図は従来例に係るダイナミ
ックマイクロホンの概略構造を示す断面図、第7b図はそ
のダイナミックマイクロホンの振動板の支持構造を示す
要部断面図、第8図は第7b図によって固定された振動板
を有するダイナミックマイクロホンと第1b図に示す第1
実施例のダイナミックマイクロホンの各周波数応答特性
を示す特性図である。 図面において、1は振動板、1aはセンタードーム、1bは
サブドーム、1cは周縁部、11は接着剤、11aは完全硬化
部、11bは不完全硬化部、11cは硬化皮膜、14は突起部で
ある。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】音源からの振動に応じて振動可能なセンタ
    ードームとサブドームとで構成された振動板と、マグネ
    ットと、このマグネットによって形成される磁界を横切
    るように前記振動板に接合され、振動板と一体に振動可
    能なボイスコイルとを備えたダイナミックマイクロホン
    において、前記振動板はその周縁部とこの周縁部に隣接
    する前記サブドームの一部と前記振動板を支持する筺体
    との間には光や熱の照射度合によりその硬度が調整可能
    な樹脂で構成された接着剤を有し、前記周縁部と前記筺
    体間および前記サブドームに接触する部分の前記接着剤
    は完全硬化され、前記サブドームの完全硬化部と前記筺
    体間の前記接着剤は弾性を有する不完全硬化になってい
    ることを特徴とするダイナミックマイクロホン。
JP9210690U 1990-08-31 1990-08-31 ダイナミックマイクロホン Expired - Lifetime JPH089991Y2 (ja)

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JP4606175B2 (ja) * 2005-01-12 2011-01-05 株式会社オーディオテクニカ ダイナミックマイクロホン
JP5540921B2 (ja) * 2010-06-17 2014-07-02 ソニー株式会社 音響変換装置

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