JP2547130Y2 - 磁気回路 - Google Patents

磁気回路

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JP2547130Y2
JP2547130Y2 JP1988065101U JP6510188U JP2547130Y2 JP 2547130 Y2 JP2547130 Y2 JP 2547130Y2 JP 1988065101 U JP1988065101 U JP 1988065101U JP 6510188 U JP6510188 U JP 6510188U JP 2547130 Y2 JP2547130 Y2 JP 2547130Y2
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magnetic
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士郎 塚本
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、スピーカ装置等に用いられる磁気回路に関
する。
〔従来の技術〕
従来、スピーカ装置等に用いられる磁気回路として
は、内磁型及び外磁型の磁気回路が知られている。
内磁型の磁気回路として、第3図に示すスピーカ装置
に用いられるようなものが知られている。この内磁型の
磁気回路50は、壷型をなす磁気ヨーク51の内底面中央部
に円柱状のマグネット52を設け、このマグネット52上に
所定の直径を有する円柱状のポールピース53を同軸状に
配置して構成されてなる。
そして、マグネット52は、第3図中矢印A方向の厚さ
方向に着磁が施されている。このマグネット52から放射
される磁束は、第3図中矢印Bで示すように、磁気ヨー
ク51とポールピース53との間に構成される磁気空隙55を
介して形成された磁路を流れる。ポールピース53は、マ
グネット52から放射される磁束を導いて磁気ヨーク51と
の対向面53aに磁極を形成し、磁気空隙55に均一な磁界
を生じさせるために設けられたものであり、磁気空隙55
の間隔を正確に一定のものとするために寸法精度良く形
成されている。
なお、このような内磁型の磁気回路を用いたスピーカ
装置としては実公昭41−17210号公報に開示されている
もののように、磁気回路のポールピースをキャップ状に
形成してマグネットに嵌着したり、実公昭60−29277号
公報に開示されているもののように、磁気回路の磁気ヨ
ークの底面部の厚さを薄くして、その底面部にフレーム
の底面部を密着させ、フレームの底面部を磁気ヨークの
底面部の一部として利用することによって磁気回路を薄
型化したものも知られている。
また、外磁型の磁気回路として、第4図に示すスピー
カ装置に用いられるようなものが知られている。この外
磁型の磁気回路60は、中央部に円柱状の磁脚部61が植立
する如く設けられた磁気ヨーク62上に環状のマグネット
63と環状のプレート64とを、磁気ヨーク62と同軸状に積
層固着して構成したものである。
この外磁型の磁気回路に用いられるマグネット63は、
第4図中矢印A方向の厚さ方向に着磁されている。この
マグネット63から放射される磁束は第4図中矢印Bで示
すように磁気ヨーク62とプレート64との間に構成される
磁気空隙65を介して形成された磁路を流れる。プレート
64はマグネット63から放射した磁束を導いて磁脚部61と
の対向面64aに磁極を形成し、磁気空隙65に均一な磁界
を生じさせるために設けられたものであり、磁気空隙65
の間隔を正確に一定のものとするために寸法精度良く形
成されている。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところで、従来の磁気回路は、厚さ方向に着磁が施さ
れたマグネットを使用しているので、上述したように磁
気空隙に均一な磁界を発生させるためにポールピースや
プレートが必要である。
このため、従来の磁気回路は、その厚さが磁気ヨーク
とマグネットに、ポールピース又はプレートを積み重ね
た厚さになってしまい、磁気回路を用いた装置、例えば
スピーカ装置の薄型化を図ることが困難である。
また、上述の実公昭41−17210号公報や実公昭60−292
77号公報に開示されているスピーカ装置の磁気回路も上
述の理由でポールピースを必要とするので十分に薄型化
されているとはいえない。
本考案は、このような実情に鑑みてなされたものであ
り、径方向着磁を施した環状のマグネットを使用するこ
とにより、薄型化を可能となす磁気回路を提供すること
を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本考案に係る磁気回路は、上述の目的を達成するため
に、径方向着磁が施された環状のマグネットと、上記マ
グネットの外周面に密着された内周面を有する第1の磁
脚部と上記マグネットの内周面に所定の空隙を介して対
向する外周面を有する第2の磁脚部とを設けた磁気ヨー
クと、上記マグネットの非磁極面と上記磁気ヨークとの
間に介在される非磁性体からなるスペーサとを備え、上
記マグネットを、上記スペーサにより上記非磁極面と上
記磁気ヨークとの間に磁気的な空隙を介して上記磁気ヨ
ーク上に支持されるようにしたものである。
〔作用〕
本考案に係る磁気回路では、径方向着磁の施された環
状のマグネットの非磁極面と磁気ヨークと対向するマグ
ネットの内周部分に構成された磁気的な空隙により、マ
グネットの磁極間が磁気ヨークを介して短絡されること
が防止され、マグネットの内周面と磁気ヨークの磁脚部
との間の磁気空隙に均一の磁界が発生される。
〔実施例〕
以下、本考案に係る磁気回路の具体的な実施例を図面
を参照して説明する。
本考案に係る磁気回路10は、第1図に示すように、高
透磁率材料にて形成された壷型の磁気ヨーク11と、非磁
性体からなる環状のスペーサ12と、このスペーサ12を介
して磁気ヨーク11に同軸状に取り付けられた環状のマグ
ネット13とから構成されてなる。
このうち磁気ヨーク11には、内周面14bがマグネット1
3の外周面13aに密着されるように成形された円環状をな
す第1の磁脚部14と、外周面16aがマグネット13の内周
面13bに所定間隔の磁気空隙15を介して対向するように
形成された第2の磁脚部16とが設けられている。この第
2の磁脚部16は、環状のマグネット13の中心部に形成さ
れた穴に突出するように円柱状に形成されている。
また、マグネット13は、第1図中矢印A方向の径方向
に着磁が施されており、内周面13bと外周面13aがそれぞ
れ異なる磁性の磁極面となっている。
なお、このような径方向着磁が施されたマグネット13
は、例えばプラスチックマグネットを用いることによ
り、非常に寸法精度良く、容易に形成することができ
る。
また、スペーサ12は、マグネット13の下側の非磁極面
13cが磁気ヨーク11と磁気的な空隙を介して支持される
ように設けられたものである。
このスペーサ12による磁気的な空隙が設けられたこと
により、マグネット13の磁極間が磁気ヨーク11を介して
短絡されることが防止され、マグネット13の一方の磁極
面である内周面13bから放射された磁束は、所定の磁気
空隙15を介して磁気ヨーク11の第2の磁脚部16の外周面
16aに均一に流れる。この磁束は磁気ヨーク11を通り第
1の磁脚部14から、マグネット13の他方の磁極面である
外周面13aへと流れる。
第2図は、本考案に係る磁気回路10を用いて構成した
スピーカ装置20を示すものである。
この第2図に示すスピーカ装置20は、本考案に係る第
1図に示すように構成された磁気回路10と、この磁気回
路10の外周側の側面に取り付けられたフレーム21の外周
端部側にエッジ支持部材22を介して取り付けられた円錐
状の振動板23を有する振動部とを備えてている。そし
て、振動板23の中心部23aには、磁気回路10の磁気空隙1
5に挿入されるボイスコイル24を下端側に巻回したボイ
スコイルボビン25が一体に取り付けられている。
このように構成されたスピーカ装置20に用いた本考案
に係る磁気回路10では、マグネット13の磁力による磁束
が第2図中矢印Aで示すように磁気ヨーク11と磁気空隙
15とで形成された磁路を流れる。このとき、ボイスコイ
ル24が配された磁気空隙15には、上述のようにマグネッ
ト13の内周面13bから第2の磁脚部16の外周面16aへと磁
束が均一に流れるので均一な磁界が発生する。従って、
このスピーカ装置20はボイスコイル24に供給される駆動
電流に応じて、ボイスコイルボビン25とともに振動板23
を放音方向及びその逆方向に良好に振動駆動させること
ができる。
このように本考案に係る磁気回路10は、径方向着磁の
施された環状のマグネット13を使用することにより、従
来用いられていたプレート等を用いなくとも磁気空隙15
に均一な磁界を発生させることができるので薄型化する
ことができ、ひいてはこの磁気回路10を用いたスピーカ
装置の20の薄型化を実現できる。
〔考案の効果〕
上述のように本考案に係る磁気回路は、マグネットの
非磁極面と磁気ヨークとの間に介在される非磁性体から
なるスペーサにより、径方向着磁の施された環状のマグ
ネットの非磁極面と磁気ヨークと対向するマグネットの
内周部分に磁気的な空隙を設けたにより、マグネットの
磁極間が磁気ヨークを介して短絡されることを防止し、
マグネットの内周面と磁気ヨークの磁脚部との間の磁気
空隙に均一の磁界を発生させることができる。
そして、従来の磁気回路に用いられていたプレート等
が不必要となり、磁気回路を薄型化することができ、こ
の磁気回路を用いた装置の薄型化を実現し、部品点数の
削減を図ることができる。
特に、マグネットの非磁極面が、非磁性体からなるス
ペーサにより磁気ヨークに支持されてなるので、マグネ
ットの磁気ヨークに対する取り付け面を大きくすること
ができ、マグネットを安定して磁気ヨークに取り付ける
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る磁気回路を示す一部切り欠き斜視
図であり、第2図は本考案に係る磁気回路を用いたスピ
ーカー装置を示す断面図である。 第3図は従来の内磁型の磁気回路を用いたスピーカー装
置を示す断面図であり、第4図は従来の外磁型の磁気回
路を用いたスピーカー装置を示す断面図である。 10……磁気回路、11……磁気ヨーク 12……スペーサ、13……マグネット 14……第1の磁脚部、16……第2の磁脚部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】径方向着磁が施された環状のマグネット
    と、 上記マグネットの外周面に密着された内周面を有する第
    1の磁脚部と上記マグネットの内周面に所定の空隙を介
    して対向する外周面を有する第2の磁脚部とを設けた磁
    気ヨークと、 上記マグネットの非磁極面と上記磁気ヨークとの間に介
    在される非磁性体からなるスペーサとを備え、 上記マグネットは、上記スペーサにより上記非磁極面と
    上記磁気ヨークとの間に磁気的な空隙を介して上記磁気
    ヨーク上に支持されてなる磁気回路。
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