JPH08223689A - 磁気駆動装置および磁気駆動装置を用いたスピーカ - Google Patents

磁気駆動装置および磁気駆動装置を用いたスピーカ

Info

Publication number
JPH08223689A
JPH08223689A JP5350895A JP5350895A JPH08223689A JP H08223689 A JPH08223689 A JP H08223689A JP 5350895 A JP5350895 A JP 5350895A JP 5350895 A JP5350895 A JP 5350895A JP H08223689 A JPH08223689 A JP H08223689A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
magnet
gap
magnetic field
speaker
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5350895A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3161678B2 (ja
Inventor
Naoki Shimamura
直樹 島村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Alpine Electronics Inc
Original Assignee
Alpine Electronics Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Alpine Electronics Inc filed Critical Alpine Electronics Inc
Priority to JP05350895A priority Critical patent/JP3161678B2/ja
Publication of JPH08223689A publication Critical patent/JPH08223689A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3161678B2 publication Critical patent/JP3161678B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Audible-Bandwidth Dynamoelectric Transducers Other Than Pickups (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 スピーカなどに設けられる磁気駆動装置での
磁場の利用効率を良くし、駆動感度を向上させる。 【構成】 リング状のヨーク21の外周面の2箇所に高
透磁率の磁性体22,23が対向してギャップG1,G
2が形成され、磁性体22と23の間に磁石24が設け
られている。ギャップG1とG2間にはボイスコイルC
1とC2が位置し、このコイルC1,C2によりスピー
カの振動板が駆動される。磁石24の縦磁場は、磁性体
22と23の横磁場に変換されるが、接合面25aと2
5bが縦磁場の方向と横磁場の方向の双方に対して傾斜
しているため、接合面での縦磁場から横磁場への変換効
率がよくなり、磁石24の外側での磁力線の洩れH2が
少なくなる。よってギャップG1,G2での横断磁束の
密度が高くなり、高感度な駆動ができるものとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁石にて発生する磁界
と、コイルに流れる電流とで振動体が駆動される磁気駆
動装置、およびこの磁気駆動装置を用いて振動板が駆動
されるスピーカに関する。
【0002】
【従来の技術】図5は、ダイナミック型のスピーカなど
に用いられている磁気駆動装置Aの従来例を示す断面図
である。この磁気駆動装置Aは、振動方向を示すY軸方
向に軸線を有してリング状に形成されたヨーク1と、Y
軸方向に離れた2箇所にてヨーク1の外周面に対向する
一対のリング状の磁性体2,3と、磁性体2と磁性体3
の間に挟まれているリング状の磁石4とを有している。
ヨーク1および磁性体2,3は共に、軟鉄やフェライト
などの高透磁率の磁性材料により形成されている。
【0003】ヨーク1と磁性体2との対向部に、円筒状
の空間から成るギャップG1が、ヨーク1と磁性体3と
の対向部に、円筒状の空間から成るギャップG2がそれ
ぞれ形成されている。円筒状のボビン6は、コーン型の
振動板などに接続されているものであり、このボビン6
に設けられたコイル(ボイスコイル)C1とC2が前記
ギャップG1とG2内にそれぞれ位置している。
【0004】磁石4はY軸方向に磁気異方性を有して、
接合面5a側がN極で、接合面5b側がS極である。磁
石4にて発生する磁束は、磁性体2からギャップG1を
経てヨーク1に向かい、さらにヨーク1からギャップG
2を経て磁性体3に向かう。コイルC1とC2に与えら
れるボイス電流と、ギャップG1,G2を横断する磁束
とによりコイルC1とC2に電磁力が作用し、ボビン6
と共に振動板がY方向へ振動する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図5に示す従来の磁気
駆動装置Aでは、磁石4と磁性体2との接合面5a、お
よび磁石4と磁性体3との接合面5bが、共にY軸方向
に対して直交する平面となっている。そして、磁石4で
のY軸方向の縦磁場が、高透磁率材料の磁性体2と3に
よりY軸方向と直交する方向の横磁場に変換されるもの
となっている。
【0006】この従来例では、接合面5aと5bがY軸
に直交する平面であるため、磁石4の縦磁場から磁性体
2,3への横磁場への変換の効率が悪く、コイルC1,
C2と逆側の外面側での接合面5aのエッジと接合面5
bのエッジの間の磁力線の洩れ(洩れ磁束)H1が多く
なる。その結果、ギャップG1とG2を横断する磁束密
度が低下し、コイルC1,C2に与えられるボイス電流
に対する電磁力の作用効率が低下する。すなわち磁石4
の磁場のエネルギーが有効に使用されないものとなる。
したがって、感度の良い駆動を行なうためには、磁石4
を大型のものとしなければならず、その結果磁気駆動装
置Aおよびスピーカが大型化しまた重量も大きくなる。
【0007】本発明は上記従来の課題を解決するもので
あり、磁石の磁場エネルギーを有効に利用して小型の磁
石により感度の良い磁気駆動を可能とした磁気駆動装置
を提供することを目的としている。
【0008】また、上記磁気駆動装置を利用して、感度
がよく、小型で軽量のスピーカを提供することを目的と
している。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気駆動装置
は、磁性材料製のヨークと、このヨークの2箇所に対し
てギャップを介して対向する一対の磁性体と、この一対
の磁性体間に挟まれた磁石と、前記ギャップ内に位置す
るコイルと、このコイルに与えられる駆動力により振動
する振動体とを有し、前記一対の磁性体と磁石のそれぞ
れの接合面は、コイルから離れるにしたがって接合面ど
うしが互いに離れる向きの傾斜面となり、前記磁石は一
方の接合面側がN極で他方の接合面側がS極とされてい
ることを特徴とするものである。
【0010】あるいは、磁性材料製のヨークと、このヨ
ークの2箇所に対してギャップを介して対向する一対の
磁石と、この一対の磁石間に挟まれた磁性体と、前記ギ
ャップ内に位置するコイルと、このコイルに与えられる
駆動力により振動する振動体とを有し、前記一対の磁石
と磁性体のそれぞれの接合面は、コイルから離れるにし
たがって接合面どうしが互いに離れる向きの傾斜面とな
り、一方の磁石はギャップ側がN極で接合面側がS極、
他方の磁石はギャップ側がS極で接合面側がN極とされ
ていることを特徴とするものである。
【0011】好ましい例では、図2に示すように、ギャ
ップの幅寸法および磁性体の幅寸法(振動体の振動方向
(Y軸方向)の幅寸法)をWとしたときに、磁性体と磁
石との接合面が、磁性体の前記幅W方向の一方の側面か
ら他方の側面にかけて連続する傾斜面となるように形成
される。また図3に示すように、ギャップの幅寸法およ
び磁石の幅寸法をWとしたときに、磁石と磁性体との接
合面は、磁石の前記幅W方向の一方の側面から他方の側
面にかけて連続する傾斜面となるように形成される。
【0012】さらにヨーク、磁性体および磁石がリング
状である場合には、前記接合面はテーパ面となる。
【0013】本発明の磁気駆動装置は、光ヘッドでの対
物レンズのフォーカスおよびトラッキング駆動や、その
他の電気/振動変換を用いた各種装置に使用されるが、
好ましくは、磁気駆動装置がスピーカに使用される。
【0014】前記磁気駆動装置を使用したスピーカは、
コイルに与えられる駆動力により振動する振動体がコー
ン状などの振動板であり、ヨークと磁石と磁性体がリン
グ状で、円筒状のギャップが形成されており、円筒状の
コイルがこのギャップ内に位置しているものとなる。
【0015】
【作用】本発明の磁気駆動装置では、図2に示すよう
に、ヨークに対向する一対の磁性体間に磁石が挟まれ、
ヨークと一対の磁性体との間にギャップが形成される。
前記磁石は振動体の振動方向への縦磁場を発生するもの
であり、この縦磁場が磁性体によりギャップ方向へ向か
う横磁場に変換される。ここで、一対の磁性体と磁石と
の接合面は、コイルから離れるにしたがって接合面どう
しが互いに離れる方向への傾斜面となっている。すなわ
ち、接合面は、磁石にて発せられる縦磁場の方向と、ギ
ャップ方向(ヨークと磁性体の並び方向)に向かう横磁
場の方向の双方に対して傾斜した面である。したがっ
て、磁石の縦磁場が磁性体内での横磁場に変換される効
率が良くなり、コイルと逆側の空間での磁力線の洩れが
少なくなる。したがって、ギャップを横断する磁束密度
が高くなり、高感度な磁気駆動が可能になる。
【0016】また磁場の方向の変換効率がよく、磁場の
エネルギーの利用効率が高くなるため、磁石を小型で軽
量のものにできる。
【0017】図3に示すように、ヨークに一対の磁石が
対向して、磁石間に磁性体が挟まれている磁気駆動装置
では、一対の磁石にてギャップ方向(ヨークと磁石の並
び方向)の横磁場が発生し、磁石とヨークとのギャップ
間を磁束が横断するが、磁石側では、両磁石間に挟まれ
た磁性体内にて横磁場が縦磁場に変換されて、磁石間の
磁気回路が形成される。この場合も、磁石と磁性体との
接合面が、横磁場の方向および一対の磁石の並び方向
(振動体の駆動方向)である縦磁場の方向の双方に対し
て傾斜して形成されているため、磁石での横磁場が磁性
体内で縦磁場に変換される効率がよくなり、コイル対向
側と逆の側での磁石間の洩れ磁束が減少する。よって、
ギャップでの磁束の利用効率が高くなり、振動体の高感
度の駆動が可能になる。
【0018】上記の磁気駆動装置を使用したスピーカで
は、ボイス電流に対して振動板の駆動効率がよくなり、
高感度なものとなる。また磁力線の利用効率がよくなる
ため、磁石を小型で軽量なものにでき、スピーカの小型
化、薄型化と軽量化を図ることが可能になる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。図1は本
発明の一実施例として、車載用などとして使用されるダ
イナミック型のスピーカを示す断面図、図2は上記スピ
ーカに使用されている磁気駆動装置を示す断面図であ
る。図1に示すスピーカでは、フレーム11がABSな
どのプラスチック材料により射出成型されたものであ
る。したがって、スピーカ全体が軽量となっている。ま
たフレーム11はプラスチック以外のアルミニウム合金
や亜鉛合金などの軽量合金によりダイキャスト成型され
たものであってもよい。
【0020】振動板12は紙材などにより形成された円
錐形状のコーンであり、その円錐頭部12aには球面状
のドーム部13が接合されている。振動板12の円錐底
部12bの縁部は変形接合部14を介してフレーム11
の開口縁部11aに接合されている。変形接合部14
は、振動板12とは別体に円錐底部12bの縁部に沿っ
て円周形状に設けられたものであり、その断面形状は所
定曲率半径の半円形状(半円筒形状)である。
【0021】前記振動板12の円錐頭部12aとフレー
ム11の内面との間にはダンパー15が設けられてい
る。このダンパーは同心円状に多重の波形が形成されて
いるものである。前記振動板12は、前記変形接合部1
4とダンパー15の変形によりY軸方向へ振動可能に支
持されている。フレーム11の底部11bと、振動板1
2の円錐頭部12aとの間に磁気駆動装置A1が設けら
れている。
【0022】磁気駆動装置A1は、図2に示すように、
リング状の対向ヨーク21を有している。この対向ヨー
ク21はソフトフェライトや軟鉄などの高透磁率の磁性
材料により形成されている。ヨーク21の外周面には、
振動板12(振動体)の振動方向であるY軸方向に所定
間隔を開けて、リング状の磁性体22と23の内周面が
対向している。リング状の磁性体22と23は、ヨーク
21と同様のソフトフェライトや軟鉄などの高透磁率の
磁性材料により形成されている。対向ヨーク21の外周
面と磁性体22の内周面との対向部および、対向ヨーク
21の外周面と磁性体23の内周面との対向部に、それ
ぞれ前記中心線O−Oを中心とした円筒形状空間となる
ギャップG1とG2が形成されている。
【0023】ギャップG1内にコイルC1が、ギャップ
G2内にコイルC2が位置している。両コイルC1とC
2は円筒形状のボビン19に固定されており、このボビ
ン19はコイルC1,C2にて駆動される振動体である
前記振動板12の円錐頭部12aに接合されている。コ
イルC1とC2の通電方向(巻き方向)は紙面と直交方
向であり、コイルC1に流れるボイス電流と、コイルC
2に流れるボイス電流とで、コイルC1とC2に対して
Y軸の同じ方向への電磁力(駆動力)が作用する。
【0024】また一対の磁性体22と23の間にはリン
グ状の磁石24が挟まれている。この磁石24は、磁石
粉末を樹脂で結合したボンド磁石(プラスチック磁石)
または焼結磁石などである。磁石24は、振動板12
(振動体)の振動方向(Y軸方向)に磁気異方性を有し
ており、例えば図示上側の接合面25a側がN極、図示
下側の接合面25b側がS極である。この着磁方向は逆
であってもよい。
【0025】ここで、磁性体22と磁石24との接合面
25aと、磁性体23と磁石24との接合面25bは、
前記コイルC1とC2から離れるにしたがって接合面ど
うしが互いに離れる方向へ傾斜するものとなっている。
すなわち、接合面25aと25bは、磁石24の縦磁場
の方向(Y軸方向)と、ギャップG1とG2の対向方向
(図示左右方向)となる横磁場の方向の双方に対して傾
斜する傾斜面となっている。
【0026】好ましい実施例は、図2に示すように、ギ
ャップの幅寸法および磁性体22と23のY軸方向の幅
寸法をWとしたときに、傾斜面25aと25bが、それ
ぞれの磁性体22と23の前記幅寸法W全長にわたって
横断するように形成されている。言い変えると、磁気駆
動装置A1の外周側の上下端のエッジ(イ)の部分にお
いて、磁性体22と23にY軸方向に延びる面が形成さ
れていないように、すなわちエッジ(イ)にて磁性体2
2,23と磁石24の傾斜面どうしが対向しているもの
となっている。また、磁性体22,23と磁石24は共
にリング状であるため、接合面25aと25bは共にテ
ーパ面である。
【0027】次にこの磁気駆動装置A1およびスピーカ
の動作について説明する。図2に示す磁気駆動装置A1
では、磁石24のY軸方向の縦磁場が、高透磁率材料の
磁性体22と23により、ギャップG1,G2方向へ向
かう横磁場に変換される。ただし、磁性体22,23と
磁石24との接合面25a,25bは、縦磁場と横磁場
の双方に対して傾斜したものとなっているため、縦磁場
から横磁場への変換効率が良くなる。したがって、磁石
24のコイルとは逆側の面において、エッジ(イ)間で
の磁力線の洩れ(洩れ磁束)H2がきわめて少なくな
る。
【0028】特に図2に示すように、接合面25a,2
5aが、磁性体22,23を幅寸法Wの全長にわたって
横断する傾斜面となっているものでは、この接合面25
a、25bによる縦磁場から横磁場への変換が効果的に
発揮されるものとなる。したがって、磁性体22,23
内の横磁場での磁束密度が高くなり、ギャップG1とG
2に効果的に磁束を与えることができる。すなわち、磁
石24の磁場のエネルギーの利用効率がよくなる。
【0029】コイルC1,C2に紙面垂直方向へのボイ
ス電流が与えられると、このボイス電流とギャップG
1,G2での横断磁場によりコイルC1とC2に対しY
軸方向への駆動力が与えられる。磁石24の磁場の利用
効率が高く、ギャップG1、G2への磁束集中度が高い
ため、コイルC1とC2に、高感度な駆動力が与えられ
るものとなる。
【0030】図1に示すスピーカでは、コイルC1,C
2に与えられる駆動力によりボビン19を介して振動板
12が駆動されるため、スピーカの感度が良好なものと
なる。また、磁石24の磁場の利用効率が良いために、
磁石24を小さく軽量のものとすることが可能であり、
その結果、スピーカが小型になり、またフレーム11も
軽量であるため、スピーカ全体が非常に軽いものとな
る。
【0031】図3は、スピーカに用いられる磁気駆動装
置の第2実施例を示している。この磁気駆動装置A2で
は、対向ヨーク21の外周面に対しY軸方向に一定の間
隔を有して対向する磁石31と32が設けられており、
両磁石31と32の間に磁性体33が挟まれている。磁
石31,32はボンド磁石などであり、磁性体33はソ
フトフェライトや軟鉄などの高透磁率の磁性材料により
形成されている。
【0032】この実施例では、磁石31と磁性体33と
の接合面34a、および磁石32と磁性体33との接合
面34bが、コイルC1,C2から離れるにしたがって
対向面どうしが互いに離れる向きの傾斜面である。また
図2に示したのと同様に、磁石31と32のY軸方向の
幅寸法をWとしたときに、接合面34aと34bは、磁
石31と32を前記幅W方向の全長にわたって横断する
傾斜面となっている。また一方の磁石31は、ギャップ
G1側がN極で、接合面34a側がS極であり、他方の
磁石32は、ギャップG2側がS極で接合面34b側が
N極である。
【0033】この磁気駆動装置A2では、磁石31と3
2がY軸方向に直交する横磁場を生じるものであり、磁
石31と32の間では、磁性体33により横磁場がY軸
方向に向かう縦磁場に変換されて磁気回路が構成されて
いる。ここで、磁石31と磁性体33との接合面34a
および磁石32と磁性体33との接合面34bは共に横
磁場と縦磁場の方向に対して傾斜した面となっているた
め、横磁場から縦磁場への変換効率がよくなり、コイル
C1,C2と逆の側での磁石31と32の間の磁力線の
洩れ(洩れ磁束)H3が減少できる。よって図2に示し
た実施例と同様に磁場の利用効率がよくなり、高感度の
磁気駆動が可能になる。
【0034】また、図3に示す磁気回路にて、磁石3
1,32をボンド磁石(プラスチック磁石)により成型
する場合に、磁性体33を金型内にインサートしてイン
ジェクション成型により磁石31と32を成形するいわ
ゆるインサート成型が可能である。この場合、金型をY
軸方向に分離する場合に、磁石31と32の部分が邪魔
になり、入子を設ける必要がある。
【0035】ただし、図4に示すように磁石31と32
の間に非磁性材料のスペーサ35を設けることにより、
磁石31と32をインサート成型したときのY軸方向へ
の型分離が容易になる。スペーサ35は金属や耐熱性の
樹脂またはセラミックなどであり、予めスペーサ35を
磁性体33に固着し、両者に対して磁石31と32をイ
ンサート成型する。このインサート成型は、図2に示す
ものでも実施可能であり、この場合には磁性体22と2
3を予めスペーサにより連結しておき、これに対しイン
サート成型により磁石24を成型すればよい。
【0036】なお、上記実施例では、いずれもボビン1
9の内周側にヨーク21が、外周側に磁石と磁性体が設
けられているが、これとは逆に、ボビン19の内周側に
磁石と磁性体が、外周側にヨークが配置されているもの
であってもよい。また上記実施例では円錐形状のコーン
状の振動板12を有するスピーカを例として説明した
が、振動板の音声振動が、ホーン内の空間を振動させる
方式のものであってもよい。また磁気駆動装置A1,A
2は、スピーカ以外の電流を振動に変換する各種装置に
使用できる。
【0037】
【発明の効果】以上のように本発明では、磁石の磁場方
向を磁性体の磁場方向へ変換する効率がよくなり、洩れ
磁束が少なくなり、ギャップに磁束を集中させることが
可能になる。よって高感度の駆動が可能になる。
【0038】また磁場の変換効率が良いために、磁石を
小型で軽量なものにでき、よって、磁気駆動装置および
スピーカを小型で軽量なものにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気駆動装置およびこれを用いたスピ
ーカの一実施例を示す断面図、
【図2】図1に示す磁気駆動装置の拡大断面図、
【図3】磁気駆動装置の他の実施例を示す断面図、
【図4】インサート成型に適した磁気駆動装置の構造を
示す断面図、
【図5】従来のスピーカに設けられている磁気駆動装置
を示す断面図、
【符号の説明】
11 フレーム 12 振動板(振動体) 14 変形接合部 15 ダンパー 19 ボビン 21 ヨーク 22,23,33 磁性体 24,31,32 磁石 25a,25b,34a,34b 接合面 A1,A2 磁気駆動装置 C1,C2 コイル G1,G2 ギャップ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性材料製のヨークと、このヨークの2
    箇所に対してギャップを介して対向する一対の磁性体
    と、この一対の磁性体間に挟まれた磁石と、前記ギャッ
    プ内に位置するコイルと、このコイルに与えられる駆動
    力により振動する振動体とを有し、前記一対の磁性体と
    磁石のそれぞれの接合面は、コイルから離れるにしたが
    って接合面どうしが互いに離れる向きの傾斜面となり、
    前記磁石は一方の接合面側がN極で他方の接合面側がS
    極とされていることを特徴とする磁気駆動装置。
  2. 【請求項2】 磁性材料製のヨークと、このヨークの2
    箇所に対してギャップを介して対向する一対の磁石と、
    この一対の磁石間に挟まれた磁性体と、前記ギャップ内
    に位置するコイルと、このコイルに与えられる駆動力に
    より振動する振動体とを有し、前記一対の磁石と磁性体
    のそれぞれの接合面は、コイルから離れるにしたがって
    接合面どうしが互いに離れる向きの傾斜面となり、一方
    の磁石はギャップ側がN極で接合面側がS極、他方の磁
    石はギャップ側がS極で接合面側がN極とされているこ
    とを特徴とする磁気駆動装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の磁気駆動装置を
    使用し、コイルに与えられる駆動力により振動する振動
    体が振動板であり、ヨークと磁石と磁性体がリング状
    で、円筒状のギャップが形成されており、円筒状のコイ
    ルがこのギャップ内に位置しているスピーカ。
JP05350895A 1995-02-17 1995-02-17 磁気駆動装置および磁気駆動装置を用いたスピーカ Expired - Lifetime JP3161678B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05350895A JP3161678B2 (ja) 1995-02-17 1995-02-17 磁気駆動装置および磁気駆動装置を用いたスピーカ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05350895A JP3161678B2 (ja) 1995-02-17 1995-02-17 磁気駆動装置および磁気駆動装置を用いたスピーカ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08223689A true JPH08223689A (ja) 1996-08-30
JP3161678B2 JP3161678B2 (ja) 2001-04-25

Family

ID=12944768

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05350895A Expired - Lifetime JP3161678B2 (ja) 1995-02-17 1995-02-17 磁気駆動装置および磁気駆動装置を用いたスピーカ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3161678B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013140839A1 (ja) * 2012-03-19 2013-09-26 ソニー株式会社 ヘッドホンドライバ、スピーカ、ヘッドホンドライバ又はスピーカの製造方法
US8995703B2 (en) 2011-04-15 2015-03-31 Pss Belgium N.V. Magnetic motor system

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8995703B2 (en) 2011-04-15 2015-03-31 Pss Belgium N.V. Magnetic motor system
WO2013140839A1 (ja) * 2012-03-19 2013-09-26 ソニー株式会社 ヘッドホンドライバ、スピーカ、ヘッドホンドライバ又はスピーカの製造方法
JPWO2013140839A1 (ja) * 2012-03-19 2015-08-03 ソニー株式会社 ヘッドホンドライバ、スピーカ、ヘッドホンドライバ又はスピーカの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3161678B2 (ja) 2001-04-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5538593B2 (ja) スプリットマグネット拡声器
US8135162B2 (en) Multiple magnet loudspeaker
US5452366A (en) Loudspeaker
JP3161678B2 (ja) 磁気駆動装置および磁気駆動装置を用いたスピーカ
JP4690942B2 (ja) スピーカ装置の製造方法およびスピーカ装置の組立治具
JP4463048B2 (ja) スピーカー
JPH043700A (ja) スピーカ及びスピーカの製造方法
JP4594562B2 (ja) スピーカの磁気回路
JP2002027590A (ja) ダイナミックスピーカの磁気回路
JP2019103106A (ja) スピーカ
JPH08223690A (ja) スピーカ用磁気回路およびその製造方法
KR100531730B1 (ko) 스피커
JPS6275409A (ja) 駆動装置
JP2547130Y2 (ja) 磁気回路
JP2567052Y2 (ja) スピーカ
JP2001346290A (ja) スピーカ
JPS622873Y2 (ja)
JP2002354581A (ja) スピーカの磁気回路
JP2000354295A (ja) スピーカ
JPH09322291A (ja) スピーカ
JPS63164797A (ja) 動電形スピ−カ
JPH01258592A (ja) スピーカ
JPH0227895A (ja) 動電型電気音響交換器
JPH0227898A (ja) 動電型電気音響交換器
JPH01258593A (ja) スピーカ

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20010206

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100223

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100223

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110223

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110223

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120223

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120223

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130223

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130223

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140223

Year of fee payment: 13

EXPY Cancellation because of completion of term