JP4801582B2 - スピーカ用磁気回路及びスピーカ - Google Patents

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本発明は、スピーカ用磁気回路及びスピーカに関するものである。
スピーカは、一般に、ボイスコイルが配置される磁気ギャップを有する磁気回路と、ボイスコイルを流れる音声電流によって発生する電磁気力を駆動力として振動する振動体と、磁気回路及び振動体とを支持するフレームとを基本構成としている。
磁気回路の構造としては、ボイスコイルの振動方向に沿って着磁された磁石を用い、この磁石の着磁方向一端側の面が第1の磁性体(ヨーク)に密着し、着磁方向の他端側の面が第2の磁性体(プレート)に密着して、ヨークの立ち上がり部分の側面とプレートの側面との間に磁気ギャップが形成されている(例えば下記特許文献1参照)。
従来のスピーカ用磁気回路或いはスピーカでは、磁束を集中させて直線的に磁力線が形成される磁気ギャップを形成するために、プレートの側面とヨークの立ち上がり部分の側面が平行になり且つその間隔を極力狭くすることが行われている。
特開2001−136595号公報
携帯電話等の小型電子機器に搭載するためのスピーカは、機器内での占有スペースを取り過ぎないようにするために、小型・薄型化が求められている。そして、スピーカの薄型化を達成するためには磁気回路の薄型化が不可欠であり、それに伴う駆動力の低下が避けられない。これに対しては、ボイスコイルを含む振動体の重量を極力軽量化することが必要になっている。
しかしながら、従来技術のような磁気ギャップを有する磁気回路では、磁気ギャップの狭い間隔にボイスコイルを支持して振動体と接続するための接続支持部(ボイスコイルボビン等)が必要なり、これによると接続支持部を設けることで振動体全体の重量が増すことになって、薄型化を求められる磁気回路では良好な感度で振動体を駆動させることができない問題が生じる。
また、磁気ギャップ内の磁束密度を大きくすべく磁気ギャップをさらに狭めれば、ボイスコイルが内側又は外側に向かって振動するローリング現象が生じた場合、磁石やヨーク等により接触しやすくなる。よってボイスコイルと磁石又はヨーク等との接触による異常音や、ボイスコイルの破損等が生じやすくなるという問題がある。
また、ボイスコイルボビン等の接続支持部を設けることなく、振動体に直接ボイスコイルを取り付けようとすると、磁気回路を覆うように配置される振動板では、振動板にU字状断面を有するボイスコイル支持部を設け、そこに振動板を直接固着することが考えられる。しかしながら、前述した狭い磁気ギャップを有する磁気回路では、U字状断面を有するボイスコイル支持部の幅を磁気ギャップの幅より狭くなるように加工する必要があり、その加工自体が困難であると共に、加工が可能な材料を選択することで振動板材料が特定の材料に制限されてしまう問題がある。
また、従来の磁気ギャップを有する磁気回路では、ヨークにプレート側面と対面する立ち上がり部分を形成する加工が必要となるが、この加工が困難であり、製造工程が煩雑になる問題がある。
また、磁石の着磁方向一端側の面がヨークに密着し、着磁方向の他端側の面がプレートに密着している磁気回路では、磁気回路の厚さ方向にヨークの厚さと磁石の厚さとプレートの厚さが重なることになり、磁気回路の薄型化が困難であると共に、磁石の厚さに対して効果的に磁気ギャップ内での磁束密度を高めることができないという問題がある。
本発明は、このような問題に対処することを課題の一例とするものである。すなわち、スピーカ用磁気回路或いはスピーカの薄型化を可能にすること、振動体の軽量化を可能にして、薄型化された磁気回路でも良好な感度での再生出力が得られること、振動板をU字状に加工することなく、直接振動板にボイスコイルを設置することを可能にすることで、振動板の形成を容易にし、振動板材質の選択幅に制限を加えないこと、ヨークに大きな加工を施すことなく磁気回路を簡易に形成できること、ボイスコイルに対して効果的に電磁気力を作用させる磁気回路を形成すること、等が本発明の目的である。
このような目的を達成するために、本発明によるスピーカ用磁気回路及びスピーカは、以下の各独立請求項に係る構成を少なくとも具備するものである。
[請求項1]内側の側面と外側の側面とが異なる磁極を有する平面視環状の磁石と、前記磁石を支持するヨークと、前記磁石の外側又は内側の側面と該側面に対面しない前記ヨークの表面との間に形成され、ボイスコイルが配置される開放された磁気空間と、を備えることを特徴とするスピーカ用磁気回路。
[請求項6]内側の側面と外側の側面とが異なる磁極を有する平面視環状の磁石と、前記磁石を支持するヨークと、前記磁石の外側又は内側の側面と該側面に対面しない前記ヨークの表面との間に形成される開放された磁気空間とを備える磁気回路と、前記磁気空間内に配置されるボイスコイルと、前記ボイスコイルに結合され前記磁気回路を覆うように配置される振動体と、前記磁気回路の外周縁部と前記振動体の外周縁部を共に支持するフレームと、を備えることを特徴とするスピーカ。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態に係るスピーカ用磁気回路を示す説明図(同図(a)が断面図、同図(b)が平面図)である。
本発明の実施形態に係るスピーカ用磁気回路10は、内側の側面11aと外側の側面11bとが異なる磁極を有する平面視環状の磁石11と、磁石11を支持するヨーク12と、磁石11の外側又は内側の側面11b(11a)と側面に対面しないヨーク12の表面12aとの間に形成され、ボイスコイル2が配置される開放された磁気空間Gと備えている。ここでは、平面視環状の磁石の中央に向かう方向を内側とし、中央に向かう方向に対し逆方向を外側としている。また、以後の説明では、スピーカ1から音が放射される方向を前又は前方とし、その逆方向を後又は後方としている。
すなわち、図示の例では、磁気回路10は、平板状のヨーク12を備えており、ヨーク12の前方側の表面12a上に磁石11の後方面(後方側の面)が密着している。そして、磁石11の外側の側面11bがS極(又はN極)、内側の側面11aがN極(又はS極)に着磁されている。これによって、磁石11の側面11bからヨーク12の表面12aに向けて漏れ出る磁束、或いはヨーク12の表面12aから磁石11の側面11aに向かう磁束によって、開放された磁気空間Gが形成されており、その磁気空間G内にボイスコイル2が配置される。
このような磁気回路10では、先ず、平板状のヨーク12の表面12a上に磁石11を重ねただけの構造であるため、磁気回路10の厚さは、ヨーク12の厚さと磁石11の厚さとを加えたものになり、従来技術のようにヨーク,磁石,プレートを重ねたものと比較して、薄型の磁気回路を得ることができる。また、ヨーク12を平板にして、その表面12aに磁石11の後方面を密着させるだけの簡単な工程で磁気回路10を形成できるので、部品点数の削減とも相俟って、製造工程を簡略化でき、製造コストを低減することが可能になる。
また、開放された磁気空間G内にボイスコイル2を配置しているので、狭い磁気ギャップを有する従来技術と比較して、ボイスコイル2の配置に高い位置精度が要求されない。これによって、スピーカ製造時の不良発生頻度を低減させ製品歩留まりを向上させることができる。
更には、磁石11の側面11b(11a)から直接漏れ出る磁束をボイスコイル2に作用させるので、ボイスコイル2に効率的に電磁気力を作用させることができる。
図2〜図7は、前述した実施形態又は他の実施形態に係る磁気回路10を採用したスピーカを示した説明図(断面図)である。
図2は、本発明の一実施形態に係るスピーカ用磁気回路及びスピーカを説明する説明図である。同図に示すように、スピーカ1は、前述した磁石11と前述したヨーク12とによって開放された磁気空間Gを有する磁気回路10と、磁気空間G内に配置されるボイスコイル2と、ボイスコイル2に結合され磁気回路10を覆うように配置される振動体3と、磁気回路10の外周縁部と振動体3の外周縁部を共に支持するフレーム4と、を備えるものである。
このような実施形態に係るスピーカ1によると、前述した特徴を有する磁気回路10を備えることで、磁気回路10の薄型化に伴いスピーカ1全体の薄型化が可能になり、電子機器等に搭載する際の占有スペースを省スペース化することができる。また、磁気回路10の製造工程を簡略化して製造コストを低減させることができる。また、ボイスコイル2の配置に高い位置精度が要求されないので、スピーカ製造時の歩留まりを高め、スピーカ1全体の製造コストを低減させることができる。更には、ボイスコイルが内側又は外側へ振動するローリング現象が生じたとしても、従来の磁気回路に見られるような、ヨークの端部がボイスコイルの近傍に配置されるように形成されてはいないため、ボイスコイル2がヨーク12の端部に接触することを防止すること、ボイスコイル2がヨーク12の端部に接触して異常音が発生することを防止すること、及び異常音の発生を防止することでスピーカ1の信頼性を長期にわたり維持することが可能になる。この実施形態に係るスピーカ1において、振動体3は、中央ドーム部3Aとその外周に形成されるボイスコイル設置部3Bと更にその外周に形成される外側振動部3Cとを備えている。これによると、振動体3のボイスコイル設置部3Bに直接ボイスコイル2を結合することができるので、ボイスコイル2を接続支持するためのボイスコイルボビン等の別部材を設ける必要が無く、振動体3全体の軽量化を図ることができる。また磁石11を薄くしても、振動体3全体が軽量になるので、スピーカ1の駆動力を維持することができる。更には、ボイスコイル設置部3Bの内外両側に設けられた中央ドーム部3Aと外側振動部3Cの両方を振動させることで、振動体3全体の有効振動面積を大きくすることが可能になり、振動体3全体の軽量化と共に、薄型の磁気回路10を用いて効率的な出力再生を行うことが可能になる。
振動体3は、中央ドーム部3Aと外側振動部3Cはそれぞれ円弧状の断面形状を有しており、ボイスコイル設置部3BはL字形の断面形状を有している。このような振動体3の形状は、磁気回路10が開放された磁気空間Gを有することで可能になる。また、磁気回路10が開放された磁気空間Gを有することにより、L字形等の断面形状を有するボイスコイル設置部3Bの端部から円弧状断面の外側振動部3Cを形成することができるので、外側振動部3Cの円弧部分を大きく取ることができ、振動体3の有効振幅を大きくすることができる。
また、ボイスコイル設置部3Bは、磁気空間Gを形成する磁石11の側面11bに対して振動体3を介してボイスコイル2を設置している。これによると、L字形等の断面形状を有するボイスコイル設置部3Bの底部(後方側の端部)にボイスコイル2の後端を当接して簡易に位置決めをすることができるので、ボイスコイル2と振動体3との結合を簡易に行うことができる。
図3は、本発明の他の実施形態に係るスピーカ用磁気回路及びスピーカを説明する説明図である(前述の実施形態と同一部位は同一符号を付して一部重複説明を省略する)。この実施形態においても、スピーカ1は、前述した磁石11と前述したヨーク12とによって開放された磁気空間Gを有する磁気回路10と、磁気空間G内に配置されるボイスコイル2と、ボイスコイル2と結合し磁気回路10を覆うように配置される振動体3と、磁気回路10の外周縁部と振動体3の外周縁部を共に支持するフレーム4とを備えている。
図3(a)に示す実施形態では、ヨーク12が略平板状で、その中央部において前方に向かって凸状の断面形状を有している。またヨーク12は表面12aと、磁石11を支持する支持面12bとを備えている。表面12aは、磁石11とヨーク12との間に段差hが形成されるように、支持面12bから後方に下がる傾斜面を備えている。図3(a)では、傾斜面は、支持面12bに対し略垂直な方向に形成されている。傾斜面の傾斜角度は、支持面12bに対し鋭角又は鈍角であっても構わなく、特に限定はされない。つまり、磁石11がヨーク12の支持面12bに支持されており、その支持面12bから後方に下がったヨーク12の表面12aと磁石11の側面11bとによってボイスコイル2が配置される開放された磁気空間Gが形成されている。
これによると、前述した特徴に加えて、支持面12bと表面12aとの間に段差hが存在することで、磁気空間Gの前後方向の奥行きを大きく取ることが可能になり、ボイスコイル2の振幅を大きくすることができるので、振動体3を大きく振動させることできる。また、図2の磁気回路に比べ、図3の磁気回路はヨークから磁束が漏洩しない点で優れており、磁気ギャップ内の磁束密度をさらに大きくすることができる。
図3(b)に示す実施形態では、図3(a)の実施形態に加えて、磁石11の側面11bに密着する磁性体リング5を設けている。これによると、前述した特徴に加えて、磁石11の外径とボイスコイル2の内径に差がある場合にも、磁性体リング5を介在させることで、ボイスコイル2のインダクタンス(誘導係数)が大きくなること(電流ひずみ)を抑止できる。
図3(c)に示す実施形態では、図3(a)の実施形態に加えて、ヨーク12が磁石11の内面(内側の側面11a)を支持する支持面12cを備えている。これによると、ヨーク12に対して磁石11を適切な位置に即座に位置決めして固定できると共に、磁石11の内面とヨーク12の支持面12cが密着しているので、磁石11の磁束を直接ヨーク12内に送り込み、磁気空間Gの磁束密度を高めることが可能になる。
図4は、本発明の他の実施形態に係るスピーカ用磁気回路及びスピーカを説明する説明図である(前述の実施形態と同一部位は同一符号を付して一部重複説明を省略する)。この実施形態においても、スピーカ1は、前述した磁石11と前述したヨーク12とによって開放された磁気空間Gを有する磁気回路10と、磁気空間G内に配置されるボイスコイル2と、ボイスコイル2に結合され磁気回路10を覆うように配置される振動体3と、磁気回路10の外周縁部と振動体3の外周縁部を共に支持するフレーム4とを備えている。
この実施形態では、前述した表面12aがヨーク12における磁石11の支持面12bに対して凹んだ面に形成されている。すなわち、ヨーク12は磁石11を支持面12bで支持し、磁石11の側面に対応する後方部分に凹部が形成されて、凹部の底面(表面12a)と磁石11の側面11bとの間に開放された磁気空間Gが形成されている。
これによると、凹部の深さが図3に示した実施形態における段差hに相当することになり、磁気空間Gの前後方向の奥行きを大きく取ることが可能になって、ボイスコイル2の振幅を大きくすることができるので、振動体3を大きく振動させることできる。また、凹部内でヨーク12の内側に回り込む磁束が形成されるので、磁石11の側面11b周辺における磁気空間Gの磁束密度を高めることができる。
図5は、本発明の他の実施形態に係るスピーカ用磁気回路及びスピーカを説明する説明図である(前述の実施形態と同一部位は同一符号を付して一部重複説明を省略する)。この実施形態においても、スピーカ1は、前述した磁石11と前述したヨーク12とによって開放された磁気空間Gを有する磁気回路10と、磁気空間G内に配置されるボイスコイル2と、ボイスコイル2と結合し磁気回路10を覆うように配置される振動体3と、磁気回路10の外周縁部と振動体3の外周縁部を共に支持するフレーム4とを備えている。
この実施形態では、前述した表面12aが磁気空間Gを形成する磁石11の側面11bに対して斜めに傾斜した面に形成されている。すなわち、図5に示す実施形態では、図3に示す実施形態におけるヨーク12が皿形になっており、その外周部分が斜めに傾斜した表面12aになっている。そして、磁石11の側面11bとこの傾斜した表面12aとの間に開放された磁気空間Gが形成されている。
これによると、磁石11の側面11bから傾斜した表面12aに向かう磁束がボイスコイル2に対して直線的に交わり、磁石11の側面11bと表面12aとの間隔が狭められるので、磁気空間Gにおける磁束密度を高めることができる。
図6は、本発明の他の実施形態に係るスピーカ用磁気回路及びスピーカを説明する説明図である(前述の実施形態と同一部位は同一符号を付して一部重複説明を省略する)。この実施形態においても、スピーカ1は、前述した磁石11と前述したヨーク12とによって開放された磁気空間Gを有する磁気回路10と、磁気空間G内に配置されるボイスコイル2と、ボイスコイル2に結合され磁気回路10を覆うように配置される振動体3と、磁気回路10の外周縁部と振動体3の外周縁部を共に支持するフレーム4とを備えている。
図6(a)〜(c)に示した実施形態はいずれも、磁石11の内側の側面11aとヨーク12の表面12aとの間に前述した磁気空間Gを形成したものである。また、振動体3は、中央ドーム部3Aの外端がボイスコイル設置部3Bの後端に連続しており、ボイスコイル設置部3Bの前端が外側振動部3Cの内端に連続している。図6(b)〜(c)に示される磁気回路10について、図2の磁気回路10に比べヨーク12から磁束が漏洩しない点で優れており、磁気ギャップ内(磁気空間G)の磁束密度をさらに大きくすることができる。
図6(a)の実施形態では、磁石11の内側の側面11aとヨーク12の表面12aとの間に磁気空間Gが形成されている。また、ボイスコイル設置部3Bは、磁気空間Gを形成する磁石11の側面11aに対してボイスコイル2を露出させて設置している。すなわち、ボイスコイル設置部3Bの外周面にボイスコイル2が結合され、そのボイスコイル2が直接磁石11の内側の側面11aに対面するように設置されている。
図6(b),図6(c)の各実施形態では、それぞれ、ヨーク12の外周部分に立ち上がり支持部12sが形成され、その立ち上がり支持部12sに磁石11の外周部分が支持されている。したがって、ヨーク12の表面12aと磁石11の内側の側面11aとの間には若干のギャップ(間隙)が形成されており、前述した段差hを有する場合と同様に、磁気空間Gの前後方向の奥行きを大きく取ることが可能になって、ボイスコイル2の振動範囲を大きくすることができるので、振動体3を大きく振動させることできる。
また、図6(b)の実施形態では、ボイスコイル設置部3Bは、磁気空間Gを形成する磁石11の側面11aに対して振動体3を介してボイスコイル2を設置するようにしており、図6(c)の実施形態では、ボイスコイル設置部3Bは、磁気空間Gを形成する磁石11の側面11aに対してボイスコイル2を露出させて設置している。
このように、磁石11の内側に前述した磁気空間Gを形成した場合にも前述の実施形態と同様に、磁気回路10が開放された磁気空間Gを有することで、図6に示される振動体3の形状にすること、外側振動部3Cの円弧部分を大きく取ることができ、振動体3の有効振幅を大きくすることが可能になる。また、ボイスコイル設置部3Bにおけるボイスコイル2の結合に関して言えば、図6(a)及び図6(c)の実施形態では、ボイスコイル2に磁石11の側面11aからの磁束を直接作用させることができるので、効率よくボイスコイル2に電磁気力を作用させることができる。また、前側からスピーカ1をみたときに、振動体3の後側にボイスコイル2が隠れるので、外観的にも優れたスピーカを得ることができる。
図7は、前述した実施形態における振動体3の変形例である。振動体3は一体成形することもできるし、中央ドーム部3Aとボイスコイル設置部3Bと外側振動部3Cのそれぞれ又は何れかを別部材で形成し、該別部材の結合体とすることもできる。
図7(a)に示す例では、振動体3の内、中央ドーム部3Aとボイスコイル設置部3Bと外側振動部3Cとを一体成形し、その外周に設けられる半円環状のエッジ部3Dを別部材で形成して、外側振動部3Cの外周端部とエッジ部3Dの内周端部とを結合することで振動体3を形成している。
また、図7(b)に示す例では、振動体3を構成する中央ドーム部3Aとボイスコイル設置部3Bと外側振動部3Cの内、中央ドーム部3Aとボイスコイル設置部3Bとを一体成形し、外側振動部3Cを別部材で形成して、ボイスコイル設置部3Bの外周端部と外側振動部3Cの内周端部とを結合することで振動体3を形成している。
このように、振動体3を構成する各部の少なくともいずれかを別部材で形成することで、部分的に振動体3の材質変更を行うことができ、適当な材質選択によって再生音質の調整を行うことができる。また、振動体3を一体成形した場合には、振動体3を簡易に形成することができる利点がある。更に、磁気空間Gが開放された空間になっていることで、振動体3の中央ドーム部3A,ボイスコイル設置部3B,外側振動部3Cの境界部をそれぞれ鈍角に繋げることができ、成形加工を容易に行うことができる利点もある。
前述した実施形態において、ボイスコイル設置部3Bの断面形状は特にL字形に限定されるものではなく、J字形等にすることができる。例を幾つか挙げると、更に、図8(a)〜(f)に示すような各種の形状及びそれに類似の形状が実施可能である。
更に、振動体3を別部材で形成する場合も、図7に示した例に限らず、例えば図9(a)に示すように、ボイスコイル設置部3Bの前端部が外側振動部3Cの内周端部に繋がるように両者を一体成形した後、中央ドーム部3Aの外周端部を外側振動部3Cの内周端部に結合するか、或いは、図9(b)に示すように、ボイスコイル設置部3Bの前端部が中央ドーム部3Aの外周端部に繋がるように両者を一体成形した後、外側振動部3Cの内周端部を中央ドーム部3Aの外周端部に結合しても構わない。
このような本発明の実施形態によると、スピーカ用磁気回路10或いはスピーカ1の薄型化を可能にすることができる。また、ボイスコイルボビン等の支持部材を省くことで振動体3の軽量化を可能にして、薄型化された磁気回路10でも良好な感度で再生音が得られるようにすることができる。また、振動体3をU字状に加工することなく、振動体3にボイスコイル2を設置することを可能にすることで、振動板の材質(振動体3の各部の材質)の選択幅に制限を加えないで、音質の良好なスピーカを得ることができる。更には、振動体3を振動させた際にヨーク12が振動体3に接触する等を考慮せずに、L字形等の断面形状を有するボイスコイル設置部3Bの端部から円弧状断面の外側振動部3Cを形成すること、振動体3の有効振動面積を大きくすること、スピーカ1を薄型にすることが可能になる。
本発明の実施形態に係るスピーカ用磁気回路を説明する説明図である。 本発明の実施形態に係るスピーカ用磁気回路及びスピーカを説明する説明図(断面図)である。 本発明の実施形態に係るスピーカ用磁気回路及びスピーカを説明する説明図(断面図)である。 本発明の実施形態に係るスピーカ用磁気回路及びスピーカを説明する説明図(断面図)である。 本発明の実施形態に係るスピーカ用磁気回路及びスピーカを説明する説明図(断面図)である。 本発明の実施形態に係るスピーカ用磁気回路及びスピーカを説明する説明図(断面図)である。 本発明の実施形態に係るスピーカ用磁気回路及びスピーカを説明する説明図(断面図)である。 本発明の実施形態に係るスピーカの部分的な実施例を説明する説明図(断面図)である。 本発明の実施形態に係るスピーカの部分的な実施例を説明する説明図(断面図)である。
符号の説明
1 磁石
2 ボイスコイル
3 振動体
3A 中央ドーム部
3B ボイスコイル設置部
3C 外側振動部
3D エッジ部
4 フレーム
5 磁性体リング
10 磁気回路
11 磁石
11a,11b 側面
12 ヨーク
12a 表面
12b,12c 支持面
G 磁気空間

Claims (16)

  1. 内側の側面と外側の側面とが異なる磁極を有する平面視環状の磁石と、
    前記磁石を支持するヨークと、
    前記磁石の外側又は内側の側面と該側面に対面しない前記ヨークの表面との間に形成され、ボイスコイルが配置される開放された磁気空間と、を備えることを特徴とするスピーカ用磁気回路。
  2. 前記表面が、前記ヨークにおける前記磁石の支持面に対して前記磁気空間を形成する側面から離間する段差を有する面であることを特徴とする請求項1に記載のスピーカ用磁気回路。
  3. 前記表面が、前記ヨークにおける前記磁石の支持面に対して凹んだ面であることを特徴とする請求項1に記載のスピーカ用磁気回路。
  4. 前記表面が、前記磁気空間を形成する側面に対して斜めに傾斜した面であることを特徴とする請求項1に記載のスピーカ用磁気回路。
  5. 前記磁気空間を形成する側面に密着する磁性体リングを設けることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のスピーカ用磁気回路。
  6. 内側の側面と外側の側面とが異なる磁極を有する平面視環状の磁石と、前記磁石を支持するヨークと、前記磁石の外側又は内側の側面と該側面に対面しない前記ヨークの表面との間に形成される開放された磁気空間とを備える磁気回路と、
    前記磁気空間内に配置されるボイスコイルと、
    前記ボイスコイルに結合され前記磁気回路を覆うように配置される振動体と、
    前記磁気回路の外周縁部と前記振動体の外周縁部を共に支持するフレームと、を備えることを特徴とするスピーカ。
  7. 前記磁気回路において、前記表面が、前記ヨークにおける前記磁石の支持面に対して前記磁気空間を形成する側面から離間する段差を有する面であることを特徴とする請求項6に記載のスピーカ。
  8. 前記磁気回路において、前記表面が、前記ヨークにおける前記磁石の支持面に対して凹んだ面であることを特徴とする請求項6に記載のスピーカ。
  9. 前記磁気回路において、前記表面が、前記磁気空間を形成する側面に対して斜めに傾斜した面であることを特徴とする請求項6に記載のスピーカ。
  10. 前記磁気回路において、前記磁気空間を形成する側面に密着する磁性体リングを設けることを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載のスピーカ。
  11. 前記振動体は、中央ドーム部とその外周に形成されるボイスコイル設置部と更にその外周に形成される外側振動部とを備えることを特徴とする請求項6〜10のいずれかに記載のスピーカ。
  12. 前記中央ドーム部及び前記外側振動部は円弧状の断面形状を有し、前記ボイスコイル設置部はL字状又はJ字状の断面形状を有していることを特徴とする請求項11のいずれかに記載のスピーカ。
  13. 前記ボイスコイル設置部は、前記磁気空間を形成する磁石の側面に対して前記振動体を介して前記ボイスコイルを設置することを特徴とする請求項11又は12に記載のスピーカ。
  14. 前記ボイスコイル設置部は、前記磁気空間を形成する磁石の側面に対して前記ボイスコイルを露出させて設置することを特徴とする請求項11又は12に記載のスピーカ。
  15. 前記振動体は一体成形されていることを特徴とする請求項11〜14のいずれかに記載のスピーカ。
  16. 前記振動体は、前記中央ドーム部と前記ボイスコイル設置部と前記外側振動部のそれぞれ又は何れか別部材で形成され、該別部材の結合体であることを特徴とする請求項11〜14のいずれかに記載のスピーカ。
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