JP3469651B2 - Mri用体腔内コイルおよびmri装置 - Google Patents

Mri用体腔内コイルおよびmri装置

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JP3469651B2
JP3469651B2 JP22487894A JP22487894A JP3469651B2 JP 3469651 B2 JP3469651 B2 JP 3469651B2 JP 22487894 A JP22487894 A JP 22487894A JP 22487894 A JP22487894 A JP 22487894A JP 3469651 B2 JP3469651 B2 JP 3469651B2
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英二 吉留
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、MRI(Magnetic R
esonance Imaging)用体腔内コイルおよび体腔内MRイ
メージング方法およびMRI装置に関する。さらに詳し
くは、コイルの向きを変えることなく撮像領域を変更す
ることが出来るMRI用体腔内コイルおよび体腔内MR
イメージング方法およびMRI装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のMRI用体腔内コイルとしては、
例えば実開平6−44107号公報に開示の「内視鏡型
MRコイル」が知られている。図9に、その従来のMR
I用体腔内コイルの一例を示す。このMRI用体腔内コ
イル1000は、内視鏡Nに内蔵されたループコイル1
01と、そのループコイル101に一端を接続されたケ
ーブル102から構成されている。e1,e2は、ルー
プコイル101のエレメントである。
【0003】図10は、上記MRI用体腔内コイル10
00を受信コイルとして用いたときのxy面における感
度分布を示す模式的説明図である。xy面における感度
分布Aは指向性を持ち、ループコイル101のループ面
がxz面内にあるとき、その最大感度方向はy方向を向
く。従って、y方向を主に観察したい場合はこれでよ
い。しかし、x方向を主に観察したい場合は、内視鏡N
を90゜回転させてループコイル101のループ面をy
z面内に置き、最大感度方向をx方向に向ける必要があ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のMRI用体
腔内コイル1000では、xy面における感度分布Aの
最大感度方向がループコイル101の向きによって決ま
ってしまうため、最大感度方向を所望の観察方向に向け
るためには、ループコイル101の向きを変える必要が
ある。しかし、ループコイル101の向きすなわち内視
鏡Nの向きを変える操作は、手間がかかる問題点があ
る。また、患者に負担を与える問題点がある。そこで、
この発明の第1の目的は、コイルの向きを変えることな
く,最大放射方向(送信コイルとして用いたとき)また
は最大感度方向(受信コイルとして用いたとき)を変え
られるようにした(すなわち、撮像領域を変更できるよ
うにした)MRI用体腔内コイルを提供することにあ
る。また、この発明の第2の目的は、上記MRI用体腔
内コイルを用いた体腔内MRイメージング方法を提供す
ることにある。さらに、この発明の第3の目的は、上記
体腔内MRイメージング方法を好適に実施できるMRI
装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の観点では、この発
明は、第1リングおよび第2リングの間にn(nは3以
上の整数)本のエレメントをバードケージ状に張設した
バードケージコイルと、そのバードケージコイルに設け
た90゜または(360゜/n)×m(mは1以上の整
数)の角度間隔を持つ2箇所の給電点または取出点にそ
れぞれ接続された2つのケーブルとを具備したことを特
徴とするMRI用体腔内コイルを提供する。
【0006】第2の観点では、この発明は、上記構成の
MRI用体腔内コイルを被検体の体腔内に挿入し、2つ
の給電点に給電するMRI用RFパルスの振幅比を変え
て前記バードケージコイルの外部に対する磁場分布の最
大放射方向を制御するか、又は、2つの取出点から取り
出したNMR信号の振幅比を変えて加算し前記バードケ
ージコイルの外部に対する感度分布の最大感度方向を制
御することを特徴とする体腔内MRイメージング方法を
提供する。
【0007】第3の観点では、この発明は、上記構成の
MRI用体腔内コイルを被検体の体腔内に挿入し、2つ
の給電点に給電するMRI用RFパルスに位相差を付け
て前記バードケージコイルの外部に対する磁場分布の最
大放射方向を変化させるか、又は、2つの取出点から取
り出したNMR信号に位相差を付けて加算し前記バード
ケージコイルの外部に対する最大感度方向を変化させる
ことを特徴とする体腔内MRイメージング方法を提供す
る。第4の観点では、この発明は、上記構成の体腔内M
Rイメージング方法において、MRI用RFパルスまた
はNMR信号の位相差を90゜とするか又は2箇所の給
電点または取出点のなす角度とし、最大放射方向または
最大感度方向を回転させることを特徴とする体腔内MR
イメージング方法を提供する。第5の観点では、この発
明は、上記構成の体腔内MRイメージング方法におい
て、前記バードケージコイルの内部の対象核子からのN
MR信号の回転方向と反対方向に90゜の位相差を付け
ることを特徴とする体腔内MRイメージング方法を提供
する。第6の観点では、この発明は、上記構成の体腔内
MRイメージング方法において、最大放射方向または最
大感度方向の回転と同期させてMRI用RFパルスの振
幅またはNMR信号の振幅を変化させることを特徴とす
る体腔内MRイメージング方法を提供する。
【0008】第7の観点では、この発明は、上記構成の
MRI用体腔内コイルと、そのMRI用体腔内コイルの
2つの給電点に給電するMRI用RFパルスの振幅比を
変えるための可変ゲイン増幅器、及び/又は、前記MR
I用体腔内コイルの2つの取出点から取り出したNMR
信号の振幅比を変えて加算するための可変ゲイン増幅器
および加算器とを具備したことを特徴とするMRI装置
を提供する。なお、「及び/又は」とは、「少なくとも
一方」を意味する。
【0009】第8の観点では、この発明は、上記構成の
MRI用体腔内コイルと、そのMRI用体腔内コイルの
2つの給電点に給電するMRI用RFパルスに位相差を
付けるための位相シフト手段、及び/又は、前記MRI
用体腔内コイルの2つの取出点から取り出したNMR信
号に位相差を付けて加算するための位相シフト手段およ
び加算器とを具備したことを特徴とするMRI装置を提
供する。
【0010】第9の観点では、この発明は、上記構成の
MRI用体腔内コイルと、そのMRI用体腔内コイルの
2つの給電点に給電するMRI用RFパルスの振幅を変
えるための可変ゲイン増幅器および位相差を付けるため
の位相シフト手段、及び/又は、前記MRI用体腔内コ
イルの2つの取出点から取り出したNMR信号の振幅を
変えるための可変ゲイン増幅器および位相差を付けるた
めの位相シフト手段および加算するための加算器とを具
備したことを特徴とするMRI装置を提供する。
【0011】
【作用】上記第1の観点によるMRI用体腔内コイル
は、第1リングと第2リングの間にn(nは3以上の整
数)本のエレメントをバードケージ状に張設したバード
ケージコイルと、そのバードケージコイルに設けた90
゜または(360゜/n)×m(mは1以上の整数)の
角度間隔を持つ2箇所の給電点または取出点にそれぞれ
接続された2つのケーブルとを具備する。上記バードケ
ージコイルは、人の体腔内に収容するためには、リング
は直径3cm以下、エレメントは長さ10cm以下が好
ましい。なお、人より大きな動物に用いる場合は、もっ
と大きなサイズでもよい。また、バードケージコイル
は、中空であり、内視鏡の光ファイバチューブや液抜き
チューブや鉗子チューブなどを通すことが出来る。ま
た、バードケージコイルの外部に撮像領域を形成でき
る。従って、体腔内コイルとして好適に使用できる。さ
らに、上記バードケージコイルの90゜または(360
゜/n)×m(mは1以上の整数)の角度間隔に2箇所
の給電点または取出点を設け、それぞれに2つのケーブ
ルを接続している。このようなRFパルスの給電方法ま
たはNMR信号の取出方法によれば、バードケージコイ
ルは、その外部から見たとき、電気的にループコイルと
等価になる。そして、その等価ループコイルの向きは、
2つの給電点のそれぞれに加えるRFパルスの振幅比や
位相差または2つの取出点から取り出したNMR信号の
振幅比や位相差により決まる。従って、振幅比や位相差
を調整すれば、最大放射方向(送信コイルとして用いた
とき)または最大感度方向(受信コイルとして用いたと
き)を変えられるようになる。すなわち、バードケージ
コイルの向きを変えることなく、撮像領域を変更できる
ようになる。なお、本明細書では、最大放射方向または
最大感度方向を説明する都合上、等価ループコイルの概
念を用いるが、実際には、バードケージコイルは、構造
的にも動作原理的にもループコイルとは全く異なるもの
である。また、従来、直径20cm以上の第1リングと
第2リングの間に8本以上の長さ30cm以上のエレメ
ントをバードケージ状に張設したバードケージコイルが
知られているが、この従来のバードケージコイルは、被
検体に被せて使用するため、バードケージコイルの内部
を撮像領域とするものであり、大サイズである。従っ
て、体腔内コイルとしての使用は、全く不可能である。
【0012】上記第2の観点による体腔内MRイメージ
ング方法では、上記構成のMRI用体腔内コイルを被検
体の体腔内に挿入し、2つの給電点に給電するMRI用
RFパルスの振幅比を変えるか、又は、2つの取出点か
ら取り出したNMR信号の振幅比を変えて加算する。上
述のように振幅比を変えることにより等価ループコイル
の向きを変えられから、バードケージコイルの外部に対
する磁場分布の最大放射方向あるいは感度分布の最大感
度方向を制御できる。すなわち、バードケージコイルの
向きを変えることなく、撮像領域を変更できるようにな
る。
【0013】上記第3の観点による体腔内MRイメージ
ング方法では、上記構成のMRI用体腔内コイルを被検
体の体腔内に挿入し、2つの給電点に給電するMRI用
RFパルスに位相差を付けるか、又は、2つの取出点か
ら取り出したNMR信号に位相差を付けて加算する。上
述のように位相差を付けることにより等価ループコイル
の向きを変えられから、バードケージコイルの外部に対
する磁場分布の最大放射方向あるいは感度分布の最大感
度方向を制御できる。すなわち、バードケージコイルの
向きを変えることなく、撮像領域を変更できるようにな
る。
【0014】上記第4の観点による体腔内MRイメージ
ング方法では、上記のMRI用体腔内コイルを被検体の
体腔内に挿入し、2つの給電点に給電するMRI用RF
パルスの位相差を90゜とするか又は2箇所の給電点ま
たは取出点のなす角度とする。あるいは、2つの取出点
から取り出したNMR信号の位相差を90゜とするか又
は2箇所の給電点または取出点のなす角度として加算す
る。90゜又は2箇所の給電点または取出点のなす角度
の位相差を付けることにより等価ループコイルの向きが
回転するようになるから、バードケージコイルの向きを
変えることなく、撮像領域を回転させられるようにな
る。
【0015】上記第5の観点による体腔内MRイメージ
ング方法では、位相差を正方向(進める)にするか,又
は,負方向(遅らす)にするかを、バードケージコイル
の内部の対象核子からのNMR信号の回転方向と反対方
向になるようにする。すなわち、バードケージコイルの
内部を撮像領域とする一般的な使用法の場合とは逆とす
る。これにより、バードケージコイルの内部からのNM
R信号を抑制できる(例えば内視鏡のチューブ類などが
画像化されるのを抑制できる)。
【0016】上記第6の観点による体腔内MRイメージ
ング方法では、上記回転と同期させて、MRI用RFパ
ルスの振幅またはNMR信号の振幅を変化させる。振幅
を変化させると、有効な磁場分布あるいは有効な感度分
布の広がりが変化する。そこで、上記回転と同期させる
ことにより、特殊な形状(例えば星形など)の撮像領域
を形成できるようになる。
【0017】上記第7の観点によるMRI装置は、上記
構成のMRI用体腔内コイルと、そのMRI用体腔内コ
イルの2つの給電点に給電するMRI用RFパルスの振
幅比を変えるための可変ゲイン増幅器、及び/又は、前
記MRI用体腔内コイルの2つの取出点から取り出した
NMR信号の振幅比を変えて加算するための可変ゲイン
増幅器および加算器とを具備している。これにより、上
記第2の観点による体腔内MRイメージング方法を好適
に実施できる。
【0018】上記第8の観点によるMRI装置では、上
記構成のMRI用体腔内コイルと、そのMRI用体腔内
コイルの2つの給電点に給電するMRI用RFパルスに
位相差を付けるための位相シフト手段、及び/又は、前
記MRI用体腔内コイルの2つの取出点から取り出した
NMR信号に位相差を付けて加算するための位相シフト
手段および加算器とを具備している。これにより、上記
第3の観点から第5の観点による体腔内MRイメージン
グ方法を好適に実施できる。
【0019】上記第9の観点によるMRI装置では、上
記構成のMRI用体腔内コイルと、そのMRI用体腔内
コイルの2つの給電点に給電するMRI用RFパルスの
振幅を変えるための可変ゲイン増幅器および位相差を付
けるための位相シフト手段、及び/又は、前記MRI用
体腔内コイルの2つの取出点から取り出したNMR信号
の振幅を変えるための可変ゲイン増幅器および位相差を
付けるための位相シフト手段および加算するための加算
器とを具備している。これにより、上記第2の観点から
第6の観点による体腔内MRイメージング方法を好適に
実施できる。
【0020】なお、この発明は、MRS(Magnetic R
esonance Spectroscopy)にも適用できる。
【0021】
【実施例】以下、図に示す実施例によりこの発明をさら
に詳細に説明する。なお、これによりこの発明が限定さ
れるものではない。
【0022】−第1実施例− 図1は、この発明のMRI装置の一実施例のブロック図
である。このMRI装置10において、マグネットアセ
ンブリ11は、内部に被検体を収容する空間部分(孔)
を取りまくようにして、被検体に一定の主(静)磁場を
印加する主磁場コイル12と、勾配磁場を発生するため
の勾配磁場コイル13(読み出し軸,位相軸,スライス
軸の3軸のコイルを備えている)と、被検体内の対象核
子を励起する励起パルスや磁化を反転させる反転パルス
などのRFパルスを与える送信コイル14等が配置され
ている。主磁場コイル12,勾配磁場コイル13および
送信コイル14は、それぞれ主磁場電源15,勾配磁場
駆動回路16およびRF電力増幅器17に接続されてい
る。前記送信コイル14は、例えばボディコイルであ
る。
【0023】MRI用体腔内コイル100は、被検体の
体腔内に挿入される内視鏡Nに内蔵されたバードケージ
コイル1と、そのバードケージコイル1に設けた90゜
の角度間隔を持つ2箇所の取出点P,Qにそれぞれ接続
された2つの同軸ケーブル2p,2qとを具備して構成
されている。前記バードケージコイル1は、直径1cm
の第1リングR1および第2リングR2の間に、長さ3
cmの4本のエレメントE1〜E4をバードケージ状に
張設し、第1リングR1および第2リングR2とエレメ
ントE1〜E4の接続点間にコンデンサCを介設した構
造である。これは、いわゆるハイパス型のバードケージ
コイルの構造である。第1リングR1のコンデンサCの
うちの90゜の角度間隔を持つ2つが取出点P,Qであ
る。この取出点PのコンデンサCの両端に、同軸ケーブ
ル2pを整合回路(図示省略)を介して接続する。ま
た、取出点QのコンデンサCの両端に、同軸ケーブル2
qを整合回路(図示省略)を介して接続する。
【0024】なお、バードケージコイル1のエレメント
は3本以上あればよいが、製作の容易さと感度の観点か
ら4本が好ましい。また、上記バードケージコイル1
は、リングR1,R2にコンデンサCを介設し,エレメ
ントE1〜E4にはコンデンサCを介設していないが、
リングR1,R2にコンデンサCを介設せず,エレメン
トE1〜E4にコンデンサCを介設してもよい。
【0025】シーケンス記憶回路18は、計算機19か
らの指令に従い、記憶されているパルスシーケンスに基
づいて勾配磁場駆動回路16を制御し、前記勾配磁場コ
イル13から勾配磁場を発生させると共に、ゲート変調
回路20を制御し、RF発振回路21の高周波出力信号
を所定タイミング・所定包絡線のパルス状信号に変調
し、それをRF電力増幅器17に加え、RF電力増幅器
17でパワー増幅した後、前記送信コイル14に印加
し、RFパルスを送信する。
【0026】被検体からのNMR信号は、MRI用体腔
内コイル100で受信され、同軸ケーブル2p,2qに
より体腔外へ導出され、検出信号Sp,Sqとして可変
ゲイン増幅器3p,3qに入力される。可変ゲイン増幅
器3pのゲインg1と可変増幅器3qのゲインg2は、 g1・g1+g2・g2=一定 …(1) なる条件下で可変である。可変ゲイン増幅器3p,3q
の出力信号Sg1,Sg2は、加算器4で加算される。
加算器4の出力信号Soは、位相検波器22に入力され
る。位相検波器22は、RF発振回路21の出力を参照
信号とし、加算器4の出力信号を位相検波して、A/D
変換器23に与える。A/D変換器23は、位相検波後
のアナログ信号をデジタル信号に変換して、計算機19
に入力する。計算機19は、A/D変換器23からのデ
ジタル信号に対する画像再構成演算を行い、撮像領域の
画像(対象核子密度像)を生成する。この画像は、表示
装置24にて表示される。また、計算機19は、操作卓
25から入力された情報を受け取るなどの全体的な制御
を受け持つ。
【0027】さて、可変ゲイン増幅器3pのゲインg1
と可変増幅器3qのゲインg2を調整し、出力信号Sg
1,Sg2の位相差を付けずに振幅比を例えば1:0に
定める(つまり、ゲインg1は“0”でない値とし、ゲ
インg2は“0”にする)と、図2の(a)に模式的に
示すような定在波SWを第1リングR1上に生じさせる
ようなNMR信号を受信する状態となる。これは、図2
の(b)に模式的に示すようなエレメントE2とE4を
結んだループコイルにより受信する状態と電気的に等価
となる。従って、感度分布Aの最大感度方向は、エレメ
ントE2とE4を含む面に垂直な方向すなわちx方向に
向くようになる。一方、可変ゲイン増幅器3pのゲイン
g1と可変増幅器3qのゲインg2を調整し、出力信号
Sg1,Sg2の位相差を付けずに振幅比を例えば0:
1に定める(つまり、ゲインg1は“0”とし、ゲイン
g2は“0”でない値にする)と、図3の(b)に模式
的に示すような定在波SWを第1リングR1上に生じさ
せるようなNMR信号を受信する状態となる。これは、
図3の(b)に模式的に示すようなエレメントE1とE
3を結んだループコイルにより受信する状態と電気的に
等価となる。従って、感度分布Aの最大感度方向は、エ
レメントE1とE3を含む面に垂直な方向すなわちy方
向に向くようになる。結局、図2,図3から類推される
ように、位相差を付けずに可変ゲイン増幅器3pのゲイ
ンg1と可変増幅器3qのゲインg2を調整し、出力信
号Sg1,Sg2の振幅比を適当に変えると、感度分布
Aの最大感度方向を任意に変更することが出来る。すな
わち、MRI用体腔内コイル100の向きを変えずに
(内視鏡Nの向きを変える操作をせずに)、撮像領域を
変更できるようになる。従って、例えば関心部位が移動
したときに、その関心部位を追跡して撮像できるように
なる。
【0028】−第2実施例− 図4は、この発明の第2実施例のMRI装置の要部構成
図である。このMRI装置は、第1実施例のMRI装置
10における可変ゲイン増幅器3p,3qを、位相シフ
ト器5p,5qに置換したものである。位相シフト器5
p,5qは、信号Sp,Sqの位相をシフトし、出力信
号Sθ1,Sθ2の間に+90゜または−90゜の位相
差を付ける。すると、図5の(a)に模式的に示すよう
に、矢印a方向または矢印b方向に進む進行波TWを第
1リングR1上に生じさせるようなNMR信号を受信す
る状態となる(時間的に位相を変えて行く定在波SWを
第1リングR1上に生じさせるようなNMR信号を受信
する状態と考えてもよい)。これは、図5の(b)に模
式的に示すように、回転するループコイルにより受信す
る状態と等価となり、感度分布Aの最大感度方向は矢印
a方向または矢印b方向に回転するようになる。従っ
て、感度分布Aの最大感度方向が360゜回転する時間
より長いデータ収集時間とすれば、図5の(c)に模式
的に示すように、MRI用体腔内コイル100の全周に
撮像領域A’を広げることが出来る。そこで、MRI用
体腔内コイル100の全周の画像を得たり、内視鏡Nの
ローカライズ(位置決め)に好適である。
【0029】なお、位相差を正方向にするか,負方向に
するかは、バードケージコイル1の内部の対象核子から
のNMR信号の回転方向と反対になるようにする。すな
わち、バードケージコイル1の内部を撮像領域とする一
般的な使用法の場合とは逆とする。これにより、バード
ケージコイル1の内部からのNMR信号を抑制できる。
すなわち、内視鏡Nのチューブ類などが画像化されるの
を抑制できる。
【0030】−第3実施例− 図6は、この発明の第3実施例のMRI装置の要部構成
図である。このMRI装置は、第1実施例のMRI装置
10における可変ゲイン増幅器3p,3qおよび第2実
施例のMRI装置における位相シフト器5p,5qの両
方を備えたものである。g2=g1とし、且つ、感度分
布Aの最大感度方向が360゜回転する時間に合せて可
変ゲイン増幅器3pのゲインg1と可変増幅器3qのゲ
インg2を同時に変化させれば、例えば図7に示すよう
な特殊な形状の撮像領域A’を形成することが出来る。
また、可変ゲイン増幅器3pのゲインg1と可変増幅器
3qのゲインg2を調整し、振幅比をある値に定めてお
けば、MRI用体腔内コイル100の全周に広がると共
に前記振幅比で決まる方向に特に広がる撮像領域を形成
することが出来る。
【0031】−第4実施例− 第4実施例は、MRI用体腔内コイル100を送信コイ
ルとして使用する実施例である。図8は、この発明の第
4実施例のMRI装置の要部構成図である。MRI装置
10(図1)のゲート変調回路20の出力信号Poを2
つに分岐させ、位相シフト器6p,6qにより90゜の
位相差を付ける。さらに、可変ゲインRF電力増幅器7
p,7qにより駆動信号Pp,Pqの振幅を調整する。
そして、これら駆動信号Pp,Pqを、バードケージコ
イル1の給電点P,Qに加える。
【0032】駆動信号Pp,Pqの振幅を等しくすれ
ば、図5の(b)と同様に、磁場分布の最大放射方向が
MRI用体腔内コイル100の周りを回転する。従っ
て、図5の(a)と同様に、MRI用体腔内コイル10
0の全周に撮像領域を形成できる。また、駆動信号P
p,Pqの振幅を等しくし、且つ、磁場分布の最大放射
方向が360゜回転する時間に合せて可変ゲインRF電
力増幅器7p,7qのゲインを同時に変化させれば、図
7と同様に、特殊な形状の撮像領域を形成することが出
来る。また、可変ゲインRF電力増幅器7p,7qのゲ
インを調整し、駆動信号Pp,Pqの振幅比をある値に
定めておけば、MRI用体腔内コイル100の全周に広
がると共に前記振幅比で決まる方向に特に広がる撮像領
域を形成することが出来る。
【0033】
【発明の効果】この発明のMRI用体腔内コイルおよび
体腔内MRイメージング方法およびMRI装置によれ
ば、コイルの向きを変えることなく,最大放射方向(送
信コイルとして用いたとき)または最大感度方向(受信
コイルとして用いたとき)を変えることが出来る。すな
わち、コイルの向きを変えることなく、撮像領域が広が
る方向を任意角度に向けたり、回転させたりできるよう
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例のMRI装置の構成図で
ある。
【図2】図1のMRI用体腔内コイルの感度分布の説明
図である。
【図3】図1のMRI用体腔内コイルの感度分布の別の
説明図である。
【図4】この発明の第2実施例のMRI装置の要部構成
図である。
【図5】図4のMRI用体腔内コイルの感度分布の説明
図である。
【図6】この発明の第3実施例のMRI装置の要部構成
図である。
【図7】図6のMRI用体腔内コイルの感度分布の説明
図である。
【図8】この発明の第4実施例のMRI装置の要部構成
図である。
【図9】従来のMRI用体腔内コイルの一例の説明図で
ある。
【図10】図9のMRI用体腔内コイルの感度分布の説
明図である。
【符号の説明】
10 MRI装置 100 MRI用体腔内コイル 1 バードケージコイル R1 第1リング R2 第2リング E1〜E4 エレメント C コンデンサ N 内視鏡 2p,2q 同軸ケーブル 3p,3q 可変ゲイン増幅器 4 加算器 5p,5q 位相シフト器 6p,6q 位相シフト器 7p,7q 可変ゲイン電力増幅器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 5/055

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1リングおよび第2リングの間にn
    (nは3以上の整数)本のエレメントをバードケージ状
    に張設したバードケージコイルと、そのバードケージコ
    イルに設けた90°または(360°/n)×m(mは
    1以上の整数)の角度間隔を持つ2箇所の給電点または
    取出点にそれぞれ接続された2つのケーブルとを具備し
    たことをを特徴とするMRI用体腔内コイル。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のMRI用体腔内コイル
    と、そのMRI用体腔内コイルの2つの給電点に給電す
    るMRI用RFパルスの振幅比を変えるための可変ゲイ
    ン増幅器、及び/又は、前記MRI用体腔内コイルの2
    つの取出点から取り出したNMR信号の振幅比を変えて
    加算するための可変ゲイン増幅器および加算器とを具備
    したことを特徴とするMRI装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のMRI用体腔内コイル
    と、そのMRI用体腔内コイルの2つの給電点に給電す
    るMRI用RFパルスに位相差を付けるための位相シフ
    ト手段、及び/又は、前記MRI用体腔内コイルの2つ
    の取出点から取り出したNMR信号に位相差を付けて加
    算するための位相シフト手段および加算器とを具備した
    ことを特徴とするMRI装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のMRI用体腔内コイル
    と、そのMRI用体腔内コイルの2つの給電点に給電す
    るMRI用RFパルスの振幅を変えるための可変ゲイン
    増幅器および位相差を付けるための位相シフト手段、及
    び/又は、前記MRI用体腔内コイルの2つの取出点か
    ら取り出したNMR信号の振幅を変えるための可変ゲイ
    ン増幅器および位相差を付けるための位相シフト手段お
    よび加算するための加算器とを具備したことを特徴とす
    るMRI装置。
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