JP3469091B2 - 高分子電解質型燃料電池の活性化方法 - Google Patents

高分子電解質型燃料電池の活性化方法

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JP3469091B2 JP16663798A JP16663798A JP3469091B2 JP 3469091 B2 JP3469091 B2 JP 3469091B2 JP 16663798 A JP16663798 A JP 16663798A JP 16663798 A JP16663798 A JP 16663798A JP 3469091 B2 JP3469091 B2 JP 3469091B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高分子電解質型燃
料電池の活性化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の高分子電解質型燃料電池は、プロ
トン導伝性の高分子電解質薄膜と、正極および負極の電
極、それぞれの電極周縁部に位置するガスケット、さら
にカ−ボンあるいは金属製のバイポ−ラ板や冷却板によ
り構成した。電池反応に寄与する電極触媒層は、貴金属
触媒を担持したカ−ボン粉末と電解質と同等の材料の混
合物を構成材料とし、これに必要によりフルオロカ−ボ
ン化合物系の撥水材などを添加した混合物が一般的な構
成材料である。電極は、前記電極触媒層とガス拡散層と
を接合して構成する。このようにして構成した電極は電
解質である高分子膜と組み合わせて電池を構成する。ア
ノ−ドおよびカソ−ドの構成材料は、純水素を燃料とし
て用いる場合、同一のものを使用することが可能であ
る。炭化水素系燃料を改質した水素リッチなガスを燃料
とする場合、改質ガス中に含まれる一酸化炭素による貴
金属触媒の被毒を抑制するため、アノ−ド側のみにルテ
ニウムなどの耐CO被毒材料を添加して構成することも
考えられてきた。また、電極のCO被毒特性は、温度が
高いほど緩和されるため、改質ガスを燃料に用いる場合
には70℃から90℃程度の比較的高温で電池を運転す
ることが一般的である。
【0003】一方、高分子電解質は−CF2−を主鎖と
し、これにスルホン基(−SO3H)を末端官能基とす
る側鎖をペンダントしたものが一般的に使用されてお
り、水分を含んだ状態でプロトン伝導性の電解質として
機能する。そのため電池の作動状態では、電解質は常に
水分を含んだ状態である必要があるが、水分を含んだ状
態の電解質は、強酸性を呈する。そのため、電解質と直
接接する部分の材料には耐酸性が要求される。
【0004】電解質が水分を含んだ状態で電解質として
機能するため、高分子電解質型燃料電池を動作させる場
合には、電池運転温度と同程度の温度の露点まで加湿し
た燃料や空気を電池に供給する必要がある。特に電池運
転温度が高温になるほど、供給ガスの加湿制御が重要に
なってくる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】高分子電解質型燃料電
池を組み立て直後に作動させる場合や、または長時間未
使用のまま放置した電池を再作動させる場合、電池を所
定の温度に保持し、供給ガスを所定の温度や加湿量に制
御したものを供給しても、瞬時に高性能の電池出力を得
ることは一般に困難である。この原因は、高分子電解質
型燃料電池の電極拡散層は撥水処理を施してあるため、
全く濡れていないバ−ジンな電極拡散層を水和させるに
は長時間を要することによる。
【0006】また、電極触媒中に含まれる高分子電解質
と同等の材料が十分に吸湿するのにも長時間を要するか
らである。しかも、電池を所定の温度に保持し、供給ガ
スを所定の温度や加湿量に制御したものを供給し長時間
保持しても、無負荷状態のままでは電極拡散層は簡単に
は水和しない。さらに、電極触媒中に含まれる高分子電
解質と同等の材料は吸湿し難く、高電流密度で発電を続
けて、ようやく数日後に本来電池が有している高性能の
電池出力を引き出すことが可能となる。
【0007】そのため、従来は電池の高性能出力を早期
に引き出すために、純酸素中でより高電流密度で発電し
たり、充分に大流量の供給ガスを供給した状態で電位規
制を行い電池電圧を0V付近に維持するなどの活性化処
理を行ってきた。このような手法によっても、本来電池
が有している高性能の電池出力を引き出すには数時間以
上を要することが一般的であった。
【0008】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
め、本発明の高分子電解質型燃料電池の活性化方法は、
高分子電解質膜を正極と負極とで挟持し、さらに前記正
極と前記負極とをガス供給路を有するバイポ−ラ板で挟
持したものを単位電池とし、少なくとも前記単位電池
と、集電板と、絶縁板と、エンドプレ−トとを積層した
高分子電解質型燃料電池モジュールにおいて、前記高分
子電解質型燃料電池モジュールを脱イオン水または弱酸
性水中に浸漬し、それにより前記ガス供給路に脱イオン
水もしくは弱酸性水を導入するようにして、前記高分子
電解質型燃料電池モジュールを煮沸することを特徴とす
る。
【0009】また、高分子電解質膜を正極と負極とで挟
持し、さらに前記正極と前記負極とをガス供給路を有す
るバイポ−ラ板で挟持したものを単位電池とし、少なく
とも前記単位電池と、集電板と、絶縁板と、エンドプレ
−トとを積層した高分子電解質型燃料電池モジュールに
おいて、前記ガス供給路に、前記高分子電解質型燃料電
池の動作温度より高温の、脱イオン水もしくは弱酸性水
を導入することを特徴とする。
【0010】このとき、ガス供給路に導入する、脱イオ
ン水もしくは弱酸性水の圧力を0.1kgf/cm2
上とすることが有効である。
【0011】
【0012】以上で、弱酸性水が、過酸化水素水である
ことが有効である。さらに、高分子電解質膜のイオン交
換基はSO3Hであり、かつ弱酸性水が希硫酸の水溶液
であることが有効である。
【0013】
【0014】
【発明の実施の形態】本発明は、高分子電解質型燃料電
池を脱イオン水または弱酸性水中で煮沸することによっ
て簡単に、かつ短時間で本来電池が有している高性能の
電池出力を引き出すことを可能とする。この時、弱酸性
水中で煮沸することによって、電解質膜や電極触媒層中
に含まれる高分子電解質と同等の材料に含まれる不純物
イオンをプロトンと交換し、より高性能を引き出すこと
が可能となる。
【0015】しかしながら、大面積や高積層の燃料電池
スタックを水中で煮沸することは、容器の容量や取り扱
い性の観点で困難であることが想定される。そこで、高
分子電解質型燃料電池のガス供給路に所定の電池動作温
度より高温の脱イオン水または弱酸性水を導入すること
によって、簡単かつ短時間で本来電池が有している高性
能の電池出力を引き出すことが可能となる。さらに好ま
しくは、このとき水圧を0.1kgf/cm2以上に加
圧することによって、より早く高性能の電池出力を引き
出すことが可能となる。
【0016】また、高分子電解質型燃料電池のガス供給
路にアルコ−ルを導入することによって、電極の拡散層
は即座にアルコ−ルとなじませることが可能である。そ
の後、水蒸気または脱イオン水または弱酸性水で洗浄す
ることによって簡単に、かつ短時間で電極拡散層を水和
させ、本来電池が有している高性能の電池出力を引き出
すことが可能となる。
【0017】この時、燃料極側に残存アルコ−ルが存在
すると、電極触媒によってアルコ−ルが酸化され電極被
毒物質を生成する。本来電池が有している高性能の電池
出力を引き出すには、燃料極側よりも正極側の電極拡散
層を水和させることが肝要である。そこで、空気側のみ
にアルコ−ルを供給しても十分な効果が得られる。ま
た、活性化処理後しばらくは燃料極側にも酸化性ガスを
供給し、電極被毒物質を更に酸化除去した後、燃料ガス
を供給することがより望ましい。
【0018】また、高分子電解質として、たとえば−C
2−を主鎖とし、これにスルホン基(−SO3H)を末
端官能基とする側鎖をペンダントしたものを用いたと
き、これを活性化するには、弱酸性水として、希硫酸の
水溶液が望ましい。その理由は、高分子電解質のイオン
交換基が−SO3Hであるので、これに希硫酸を導入し
ても、硫酸イオンが残存しないことによる。
【0019】また、活性化工程で導入する脱イオン水ま
たは弱酸性水には、金属イオンを除去する必要がある。
この理由は、金属イオンがあると、高分子電解質のイオ
ン交換基であるたとえば−SO3 -が、金属イオンと結合
して、−SO3Me(Meは金属元素)となり、イオン
交換能力を失うことによる。この現象を防ぐためには、
導入する弱酸性水としては、純粋と水素イオンだけで構
成される過酸化水素水が特に有用である。
【0020】さらに、高分子電解質型燃料電池を50%
以上の酸素利用率で発電し、電池の正極側を半窒息状態
にし、平均電池電圧を0.3V以下の電位で保持するこ
とで電池から発生した水蒸気によって簡単に、かつ短時
間で本来電池が有している高性能の電池出力を引き出す
ことが可能となる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0022】(実施例1)アセチレンブラック系カ−ボ
ン粉末に、平均粒径約30 の白金粒子を25重量%担
持したものを反応電極の触媒とした。この触媒粉末をイ
ソプロパノ−ルに分散させた溶液に、(化1)で示した
パーフルオロカーボンスルホン酸の粉末をエチルアルコ
ールに分散したディスパージョン溶液を混合し、ペース
ト状にした。このペーストを原料としスクリ−ン印刷法
をもちいて、厚み250μmのカ−ボン不織布の一方の
面に電極触媒層を形成した。形成後の反応電極中に含ま
れる白金量は0.5mg/cm2、パーフルオロカーボ
ンスルホン酸の量は1.2mg/cm2となるよう調整
した。
【0023】
【化1】
【0024】これらの電極は、正極・負極共に同一構成
とし、電極より一回り大きい面積を有するプロトン伝導
性高分子電解質膜の中心部の両面に、印刷した触媒層が
電解質膜側に接するようにホットプレスによって接合し
て、電極/電解質接合体(MEA)を作成した。ここで
は、プロトン伝導性高分子電解質として、(化2)に示
したパーフルオロカーボンスルホン酸を25μmの厚み
に薄膜化したものを用いた。
【0025】
【化2】
【0026】前記MEAが非多孔質カ−ボンからなるバ
イポ−ラ板2枚のガス流路と向かい合う形で、2枚のバ
イポ−ラ板の間にMEAを挟んで、高分子電解質型燃料
電池を構成した。この高分子電解質型燃料電池の両外側
に、それぞれ必要なガスマニホ−ルド用孔を設けたヒ−
タ−板・集電板・絶縁板・エンドプレ−トを取り付け、
最外側の両エンドプレ−ト間を、ボルトとバネとナット
を用いて、電極面積に対して20kg/cm2の圧力で
締め付け、高分子電解質型燃料電池の単電池を構成し
た。この単電池を、イオン交換を行った蒸留水中で、1
時間煮沸した。
【0027】その後、この高分子電解質型燃料電池を7
5℃に保持し、一方の電極側に73℃の露点となるよう
加湿・加温した水素ガスを、もう一方の電極側に68℃
の露点となるように加湿・加温した空気を供給した。こ
のとき、無負荷時には、0.98Vの電池電圧を得た。
また、この電池を燃料利用率80%、酸素利用率40
%、電流密度0.3A/cm2の条件で連続発電試験を
行ったところ、発電直後から0.7V以上の電池電圧を
得た。更に、5000時間以上にわたって0.7V以上
の電池電圧を保ったまま、電池電圧の劣化なく発電が可
能であった。
【0028】比較のために全く同じ構成で、イオン交換
した蒸留水中で煮沸しない、つまり活性化処理なしの高
分子電解質型燃料電池を作成し、同条件で発電試験を行
った。その結果、無負荷時には0.93Vの電池電圧し
か得られなかった。また、この電池は燃料利用率80
%、酸素利用率40%、電流密度0.3A/cm2の条
件では、初期には運転不可能であり、強制的に負荷をと
ると起電圧は0V以下に低下した。そこで、燃料利用率
70%、酸素利用率20%、電流密度0.1A/cm2
の条件で発電試験を行い、徐々に性能が向上したのを確
認して、段階的に0.7A/cm2まで負荷を増大させ
ていった。前記操作を3回繰り返し、その後ガス利用率
などを当初の条件に戻し、0.3A/cm2の負荷で
0.7V以上の電池電圧を得るのに約3日間必要であっ
た。
【0029】本実施例では、電池をイオン交換を行った
蒸留水中で煮沸した例を示したが、ph=5とした過酸
化水素水中で、2時間保存したものも同様の効果を示し
た。
【0030】(実施例2)アセチレンブラック系カ−ボ
ン粉末に、平均粒径約30 の白金粒子を25重量%担
持したものを反応電極の触媒とした。この触媒粉末をイ
ソプロパノ−ルに分散させた溶液に、(化1)で示した
パーフルオロカーボンスルホン酸の粉末をエチルアルコ
ールに分散したディスパージョン溶液を混合し、ペース
ト状にした。このペーストを原料としスクリ−ン印刷法
をもちいて、厚み250μmのカ−ボン不織布の一方の
面に電極触媒層を形成した。形成後の反応電極中に含ま
れる白金量は0.5mg/cm2、パーフルオロカーボ
ンスルホン酸の量は1.2mg/cm2となるよう調整
した。
【0031】これらの電極は、正極・負極共に同一構成
とし、電極より一回り大きい面積を有するプロトン伝導
性高分子電解質膜の中心部の両面に、印刷した触媒層が
電解質膜側に接するようにホットプレスによって接合し
て、電極/電解質接合体(MEA)を作成した。ここで
は、プロトン伝導性高分子電解質として、(化2)に示
したパーフルオロカーボンスルホン酸を25μmの厚み
に薄膜化したものを用いた。
【0032】前記MEAが非多孔質カ−ボンからなるバ
イポ−ラ板2枚のガス流路と向かい合う形で、2枚のバ
イポ−ラ板の間にMEAを挟んで、高分子電解質型燃料
電池を構成した。この高分子電解質型燃料電池の両外側
に、それぞれ必要なガスマニホ−ルド用孔を設けたヒ−
タ−板・集電板・絶縁板・エンドプレ−トを取り付け、
最外側の両エンドプレ−ト間を、ボルトとバネとナット
を用いて、電極面積に対して20kg/cm2の圧力で
締め付け、高分子電解質型燃料電池の単電池を構成し
た。
【0033】これを単位電池として、連続的に100段
積層した。この積層電池の両外側に、それぞれ必要なガ
スマニホ−ルド・冷却水マニホ−ルド用穴を設けた集電
板・絶縁板・エンドプレ−トを取り付け、最外側の両エ
ンドプレ−ト間を、ボルトとバネとナットを用いて、電
極面積に対して20kg/cm2の圧力で締め付け、高
分子電解質型燃料電池スタックを構成した。
【0034】この単電池の正極側・負極側両ガス導入口
から95℃の0.01Nの硫酸水溶液を30分間導入し
た。この時、出口側の排出口を絞り導入した水溶液に
0.1kgf/cm2の圧力がかかるよう調節した。
【0035】その後、この高分子電解質型燃料電池スタ
ックを冷却水を循環することで75℃に保持し、一方の
電極側に73℃の露点となるよう加湿・加温した水素ガ
スを、もう一方の電極側に68℃の露点となるように加
湿・加温した空気を供給したところ、無負荷時に0.9
8Vの電池電圧を得た。また、この電池を燃料利用率8
0%、酸素利用率40%、電流密度0.3A/cm2
条件で連続発電試験を行ったところ、発電直後から0.
7V以上の電池電圧を得た。更に、5000時間以上に
わたって0.7V以上の電池電圧を保ったまま、電池電
圧の劣化なく発電が可能であった。
【0036】本実施例では、単電池の正極側・負極側両
ガス導入口から95℃の0.01Nの硫酸水溶液を30
分間導入することで活性化した例を示したが、90℃で
ph=5とした過酸化水素水を1時間導入することで活
性化したものも同様の効果を示した。また同様に、95
℃の脱イオン水を3時間導入したものも同様の効果を得
た。
【0037】(実施例3)アセチレンブラック系カ−ボ
ン粉末に、平均粒径約30 の白金粒子を25重量%担
持したものを反応電極の触媒とした。この触媒粉末をイ
ソプロパノ−ルに分散させた溶液に、(化1)で示した
パーフルオロカーボンスルホン酸の粉末をエチルアルコ
ールに分散したディスパージョン溶液を混合し、ペース
ト状にした。このペーストを原料としスクリ−ン印刷法
をもちいて、厚み250μmのカ−ボン不織布の一方の
面に電極触媒層を形成した。形成後の反応電極中に含ま
れる白金量は0.5mg/cm2、パーフルオロカーボ
ンスルホン酸の量は1.2mg/cm2となるよう調整
した。
【0038】これらの電極は、正極・負極共に同一構成
とし、電極より一回り大きい面積を有するプロトン伝導
性高分子電解質膜の中心部の両面に、印刷した触媒層が
電解質膜側に接するようにホットプレスによって接合し
て、電極/電解質接合体(MEA)を作成した。ここで
は、プロトン伝導性高分子電解質として、(化2)に示
したパーフルオロカーボンスルホン酸を25μmの厚み
に薄膜化したものを用いた。
【0039】前記MEAが非多孔質カ−ボンからなるバ
イポ−ラ板2枚のガス流路と向かい合う形で、2枚のバ
イポ−ラ板の間にMEAを挟んで、高分子電解質型燃料
電池を構成した。この高分子電解質型燃料電池の両外側
に、それぞれ必要なガスマニホ−ルド用孔を設けたヒ−
タ−板・集電板・絶縁板・エンドプレ−トを取り付け、
最外側の両エンドプレ−ト間を、ボルトとバネとナット
を用いて、電極面積に対して20kg/cm2の圧力で
締め付け、高分子電解質型燃料電池の単電池を構成し
た。
【0040】この単電池のガス供給口から、約100c
cのメタノ−ルを供給した後、イオン交換蒸留水を供給
して洗浄した。その後、この高分子電解質型燃料電池を
75℃に保持し、両方の電極側に70℃の露点となるよ
う加湿・加温した空気を1時間供給した後、燃料極側を
窒素ガスで置換した。その後、燃料極側に73℃の露点
となるよう加湿・加温した水素ガスを、空気極側に68
℃の露点となるように加湿・加温した空気を供給したと
ころ、無負荷時に0.98Vの電池電圧を得た。また、
この電池を燃料利用率80%、酸素利用率40%、電流
密度0.3A/cm2の条件で連続発電試験を行ったと
ころ、発電直後から0.7V以上の電池電圧を得た。更
に、5000時間以上にわたって0.7V以上の電池電
圧を保ったまま、電池電圧の劣化なく発電が可能であっ
た。
【0041】本実施例では、メタノ−ルを供給した後、
イオン交換蒸留水を供給することで活性化したが、ph
=5とした過酸化水素水を1時間導入することで活性化
したものも同様の効果を示した。
【0042】また、ph=5とした希硫酸の水溶液を用
いても同様の効果を得た。 (実施例4)アセチレンブラック系カ−ボン粉末に、平
均粒径約30 の白金粒子を25重量%担持したものを
反応電極の触媒とした。この触媒粉末をイソプロパノ−
ルに分散させた溶液に、(化1)で示したパーフルオロ
カーボンスルホン酸の粉末をエチルアルコールに分散し
たディスパージョン溶液を混合し、ペースト状にした。
このペーストを原料としスクリ−ン印刷法をもちいて、
厚み250μmのカ−ボン不織布の一方の面に電極触媒
層を形成した。形成後の反応電極中に含まれる白金量は
0.5mg/cm2、パーフルオロカーボンスルホン酸
の量は1.2mg/cm2となるよう調整した。
【0043】これらの電極は、正極・負極共に同一構成
とし、電極より一回り大きい面積を有するプロトン伝導
性高分子電解質膜の中心部の両面に、印刷した触媒層が
電解質膜側に接するようにホットプレスによって接合し
て、電極/電解質接合体(MEA)を作成した。ここで
は、プロトン伝導性高分子電解質として、(化2)に示
したパーフルオロカーボンスルホン酸を25μmの厚み
に薄膜化したものを用いた。
【0044】前記MEAを、2枚のガスケットで挟み、
さらに非多孔質カ−ボン板からなるバイポ−ラ板2枚の
ガス流路が向かい合う形で、2枚のバイポ−ラ板の間に
MEAとガスケットを挟んで、高分子電解質型燃料電池
を構成した。この高分子電解質型燃料電池の両外側に、
それぞれ必要なガスマニホ−ルド用孔を設けたヒ−タ−
板・集電板・絶縁板・エンドプレ−トを取り付け、最外
側の両エンドプレ−ト間を、ボルトとバネとナットを用
いて、電極面積に対して20kg/cm2の圧力で締め
付け、高分子電解質型燃料電池の単電池を構成した。
【0045】この単電池に活性化処理を施さず、そのま
ま75℃まで昇温し、燃料極側に73℃の露点となるよ
う加湿・加温した水素ガスを、空気極側に68℃の露点
となるように加湿・加温した空気を供給したところ、無
負荷時に0.93Vの電池電圧を得た。次に、この電池
を燃料利用率90%、酸素利用率60%となるようガス
流量を調整しながら、電池電圧が0.1となるよう低電
位で発電を行い1時間保持した。
【0046】その後、燃料利用率90%、酸素利用率6
0%となるようガス流量を調整し、0.3A/cm2
定電流密度で連続発電試験を行ったところ、発電直後か
ら0.7V以上の電池電圧を得た。更に、5000時間
以上にわたって0.7V以上の電池電圧を保ったまま、
電池電圧の劣化なく発電が可能であった。
【0047】本実施例では、活性化する印加電圧を単電
池あたり0.1Vとしたが、0.3Vより高い電圧で
は、効果が著しく低下した。
【0048】また、印加電圧を単電池あたり0Vより低
くし、これを長時間印可すると、電池の出力特性が劣化
した。これは印加電圧を単電池あたり0Vより低くする
と、電池のいわゆる転極現象が起こり、電池反応部分が
一部破壊されたことによるものと考えられる。
【0049】
【発明の効果】以上のように本発明は、高分子電解質型
燃料電池を脱イオン水または弱酸性水中で煮沸すること
によって簡単に、かつ短時間で本来電池が有している高
性能の電池出力を引き出すことが可能となる。また、高
分子電解質型燃料電池のガス供給路に所定の電池動作温
度より高温の脱イオン水または弱酸性水を導入すること
によって簡単に、かつ短時間で本来電池が有している高
性能の電池出力を引き出すことが可能となる。さらに好
ましくは、このとき水圧を0.1kgf/cm2以上に
加圧することによって、より早く高性能の電池出力を引
き出すことが可能となる。
【0050】また、高分子電解質型燃料電池のガス供給
路にアルコ−ルを導入した後水蒸気または脱イオン水ま
たは弱酸性水で洗浄することによって簡単に、かつ短時
間で本来電池が有している高性能の電池出力を引き出す
ことが可能となる。
【0051】また、高分子電解質型燃料電池を50%以
上の酸素利用率で発電し、平均電池電圧を0.3V以下
の電位で10秒以上保持することによって簡単に、かつ
短時間で本来電池が有している高性能の電池出力を引き
出すことが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 行天 久朗 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 神原 輝壽 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−68186(JP,A) 特表 昭62−500759(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 8/04 H01M 8/10

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子電解質膜を正極と負極とで挟持
    し、さらに前記正極と前記負極とをガス供給路を有する
    バイポ−ラ板で挟持したものを単位電池とし、少なくと
    も前記単位電池と、集電板と、絶縁板と、エンドプレ−
    トとを積層した高分子電解質型燃料電池モジュールにお
    いて、前記高分子電解質型燃料電池モジュールを脱イオ
    ン水または弱酸性水中に浸漬し、それにより前記ガス供
    給路に脱イオン水もしくは弱酸性水を導入するようにし
    て、前記高分子電解質型燃料電池モジュールを煮沸する
    ことを特徴とする高分子電解質型燃料電池の活性化方
    法。
  2. 【請求項2】 高分子電解質膜を正極と負極とで挟持
    し、さらに前記正極と前記負極とをガス供給路を有する
    バイポ−ラ板で挟持したものを単位電池とし、少なくと
    も前記単位電池と、集電板と、絶縁板と、エンドプレ−
    トとを積層した高分子電解質型燃料電池モジュールにお
    いて、前記ガス供給路に、前記高分子電解質型燃料電池
    の動作温度より高温の、脱イオン水もしくは弱酸性水を
    導入することを特徴とする高分子電解質型燃料電池の活
    性化方法。
  3. 【請求項3】 ガス供給路に導入する、脱イオン水もし
    くは弱酸性水の圧力を0.1kgf/cm以上とする
    ことを特徴とする請求項2に記載の高分子電解質型燃料
    電池の活性化方法。
  4. 【請求項4】 弱酸性水が、過酸化水素水であることを
    特徴とする請求項1、2、または3記載の高分子電解質
    型燃料電池の活性化方法。
  5. 【請求項5】 高分子電解質膜のイオン交換基はSO
    Hであり、かつ弱酸性水が希硫酸の水溶液であることを
    特徴とする請求項1、2、または3記載の高分子電解質
    型燃料電池の活性化方法。
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