JP3844022B2 - 固体高分子電解質を備えた直接型メタノ−ル燃料電池 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、メタノールを負極に供給し、負極で直接電気化学反応させて電力を得る、直接型メタノール燃料電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池は、イオン導電体である電解質の両側に2つの電極を備え、一方の電極に酸素や空気などの酸化ガス(酸化剤)を供給し、他方の電極に水素や炭化水素などの燃料(還元剤)を供給し、電気化学反応を起こさせて電気を発生させる電池である。
【0003】
燃料電池にはいくつもの種類があるが、直接型メタノール燃料電池(DMFCと略す)は、燃料であるメタノールを直接負極に供給するもので、多くの燃料電池が燃料としては水素、あるいは炭化水素を改質した水素を使用しているのと比較して、装置が簡単なだけでなく、燃料そのものの輸送や貯蔵も容易であり、しかも100℃以下の温度で作動できる可能性があるために、小型・可搬用に最も適していると考えられており、将来の自動車用動力源として有力視されている。
【0004】
直接型メタノール燃料電池の電解質としては、初期のアルカリ型から酸型へと変化し、最近では多くの場合固体高分子電解質が使用されている。固体高分子電解質を使用することにより、作動温度を液体電解質の場合よりも高くすることができ、直接型メタノール燃料電池の性能は初期のものよりかなり改善された。
【0005】
固体高分子電解質を使用した直接型メタノール燃料電池(PEM−DMFC)は、Du Pont社製のナフィオンのようなプロトン導電性固体高分子電解質の両側を、触媒を取り付けた2つの多孔性電極ではさんだ構造を持ち、負極にメタノールを直接供給し、正極に酸素または空気を供給するものである。負極では、メタノールと水が反応して二酸化炭素とプロトンと電子が発生し、電子は外部回路を通って仕事をした後正極に達する。また、プロトンは高分子固体電解質中を通って正極に達する。正極では、酸素とプロトンと電子が反応して水が生成する。したがって、直接型メタノール燃料電池の全反応は、メタノールと酸素とから水と二酸化炭素が生成する反応である。これらの反応は電極中の触媒の助けを借りて進行する。この反応の理論電圧は1.18Vであるが、実際の電池においては、IRドロップなどのために、この値よりも低い電圧となる。
【0006】
直接型メタノール燃料電池はその特性はかなり改善されたとはいえ、その他の燃料電池と比較して電池の出力と効率が低い、という欠点をもっている。その原因は、メタノールを酸化する触媒の活性が低いことと、メタノールが電解質中を拡散して陽極に達し、そこで正極の触媒上で酸化剤と直接反応するという短絡現象(この現象は「クロスオーバー」と呼ばれている)の2つであることが明らかになっている[M.P.Hogarth and H.A.Hards Platinum Metals Rev.40 (4) 150 (1996)]。
【0007】
直接型メタノール燃料電池においては、正極・負極とも触媒が必要であるが、特に負極の触媒が問題である。すなわち、メタノールが白金触媒上で酸化される時、白金に吸着した一酸化炭素が生じ、これが白金を被毒して触媒活性を低下させる[R.Parsons and T.Vandernoot J.Electroanal.Chem.,257 9(1988)]と考えられている。白金の表面から一酸化炭素をすみやかに除去するために、二次金属の添加が検討され、現在では白金−ルテニウム系が最も高活性触媒であることが知られている。
【0008】
固体高分子電解質としてのイオン交換樹脂膜は、乾燥状態では全く導電性を示さないが、通常は水で膨潤させることによって高い導電性を示すようになる。
【0009】
固体高分子電解質として最も良く知られているDu Pont社のナフィオン膜の構造は、主鎖である撥水性のポリフルオロエチレン[−(CF2 n −]骨格部分と、側鎖に結合した親水性のイオン交換基であるスルフォン酸基(−SO3 H)の部分からなる。この膜が水を吸収した場合、親水性のイオン交換基の部分が集合し、球状のクラスターを形成し、このクラスターがポリフルオロエチレンのマトリックス中に分散しているというモデルが有力であり、このモデルでは、水はクラスター部分に含有され、これらのクラスターが細い通路で結ばれている、と考えられている[竹中 大工試季報 36 81(1985)]。その他の固体高分子電解質の場合も、同じような構造をしているものと推定される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
水を吸収した高分子固体電解質にメタノールが接触すると、メタノールは水に溶けやすいため、高分子固体電解質内のクラスター中の水に溶解し、その中を通って正極に達し、正極の触媒上で酸化されることになる。
【0011】
一方、正極においては、触媒としての貴金属が、負極から電解質中を通ってきたメタノールを電気化学的に酸化するために、 正極の特性が著しく悪くなる。メタノールが電解質中を通って正極に達する現象、いわゆるクロスオーバーを少しでも減少させる方法として、酸素あるいは空気の圧力を高くする方法と、電池の作動温度を100℃以上まで上げる方法が検討され、特性はかなり改善されてきたが、実用的に十分な特性は得られていない。また、酸素または空気の圧力を高くするため及び電池の作動温度を上げるためには、そのための装置が必要になり、電池全体としては複雑になる。
【0012】
直接型メタノール燃料電池の特性を改善するためには、燃料であるメタノールが固体高分子電解質を通って正極側に達すること、すなわち、メタノールのクロスオーバーを、できるだけ小さくするか、なくす必要があり、そのための具体的な手段が求められていた。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、直接型メタノール燃料電池において、二枚の固体高分子電解質層の間に酸性水溶液層を備えた三層の電解質層を使用するものであり、さらに、酸性電解液層を流動させるものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明になる固体高分子電解質を使用した直接型メタノール燃料電池は、プロトン導電性固体高分子電解質の両側に、触媒層を取り付けた多孔性電極を接合し、負極にメタノールと水の混合物を、正極には酸素あるいは空気を供給し、電気を取り出すものである。
【0015】
多孔性電極の基体としては、正・負極とも、カーボンペーパー、カーボンの成形体、カーボンの焼結体、焼結金属、発泡金属などの多孔性基体を撥水処理して使用することができ、撥水剤としてはポリテトラフルオロエチレン等を使用することができる。
【0016】
貴金属触媒としては、正極用には白金、白金合金、金、金合金、パラジウム、パラジウム合金など、負極用には白金あるいは白金とルテニウム、金、レニウムなどの合金が使用でき、これら貴金属の微粉末あるいは貴金属を担持したカーボン粉末を使用することができる。
【0017】
本発明になる多孔性電極は、撥水処理をした電極の表面に、触媒分散溶液を塗布して作製される。触媒分散溶液は、白金ブラックなどの触媒の微粒子あるいは触媒を担持したカーボン粉末と、ポリテトラフルオロエチレン等の撥水剤と、アルコールなどに溶解した固体高分子電解質を、適当な溶媒中で均一に混合することによつて作製する。
【0018】
本発明になる直接型メタノール燃料電池の電解質層は、二枚の固体高分子電解質層の間に酸性水溶液層を備えた三層からなっており、酸性水溶液を流動させるものである。酸性水溶液を流動させる方法としては、次に二つが考えられる。
【0019】
第一は、直接型メタノール燃料電池が小型で、自動車などの移動体に搭載する場合には、酸性水溶液はあらかじめタンクに貯蔵しておき、これを燃料電池に供給して二枚の固体高分子電解質層の間を通した後、電池外部に取り出す。二枚の固体高分子電解質層の間を通ってきた酸性水溶液には、負極側固体高分子電解質層の中に含まれるメタノールを少量含むことになる。このメタノールを含んだ酸性水溶液を固体高分子電解質層の間に循環させると、酸性水溶液中のメタノールの濃度が高くなり、固体高分子電解質層の間を通る時に、メタノールは正極側固体高分子電解質層に移動し、さらに正極に達して、クロスオーバーの原因となるため、別のタンクに貯蔵しておき、移動体が停止後、取り出して、別の装置で酸性水溶液とメタノールを分離すればよい。
【0020】
第二の方法は、直接型メタノール燃料電池が大型で、据え置き型として使用する場合、燃料電池の二枚の固体高分子電解質層の間を通ってきたメタノールを少量含んだ酸性水溶液を、燃料電池に併設した酸性水溶液とメタノールを分離する装置で処理をしてメタノールを除去した後、酸性水溶液を循環すればよい。
【0021】
なお、直接型メタノール燃料電池に使用する固体高分子電解質としては、パーフルオロカーボンスルフォン酸系樹脂やスチレン−ジビニルベンゼン共重合体系樹脂等の、各種イオン交換膜樹脂を使用することができる。
【0022】
また、酸性水溶液としては、硫酸、塩酸など、あらゆる酸の水溶液を使用することができる。
【0023】
【実施例】
本発明になる直接型メタノール燃料電池の構造と特性を、好適な実施例を用いて詳述する。
【0024】
[実施例1]二枚の固体高分子電解質層の間に希硫酸層を備えた三層の電解質層を備え、希硫酸層を流動させた、直接型メタノール燃料電池を作製した。
【0025】
まず、空隙率75%、厚み0.40mmのカーボンペーパーを50mm×50mmの大きさに切り、2−プロパノールで洗浄し、乾燥したものを、ポリテトラフルオロエチレンを20重量パーセント含むディスパージョンポリテトラフルオロエチレン水溶液中に数秒間浸漬し、取り出して自然乾燥した後、アルゴンガス雰囲気下で300℃、10分間焼成する。得られた撥水処理済みカーボンペーパーには約3mg/cm2 のポリテトラフルオロエチレンがとりつけられている。
【0026】
つぎに、触媒分散溶液を作製した。まず、ステンレス製ビーカーに、白金を10重量%含む白金担持カーボンを5g入れ、水80mlを加えて撹拌し、さらに2−プロパノール80mlを加えて1時間撹拌する。つぎに、ポリテトラフルオロエチレンを20重量パーセント含むディスパージョンポリテトラフルオロエチレン水溶液2ml加え、撹拌し、さらに市販のナフィオン溶液(ナフィオン5重量%含む、アルドリッチケミカル製)10ml加え、超音波を照射しながら撹拌機で1時間撹拌して、正極用触媒分散溶液を作製した。
【0027】
別に、白金10重量%とルテニウム10重量%を含む白金−ルテニウム担持カーボンを10gを使用し、その他は正極用と同様の手順で、負極用触媒分散溶液を作製した。
【0028】
正極及び負極とも、撥水処理済みのカーボンペーパーの表面に、それぞれ触媒分散溶液を塗布し、自然乾燥した。さらに、再度塗布、自然乾燥の後、110℃で1時間乾燥して、片面に触媒層が取り付けられた、直接型メタノール燃料電池用電極を得た。なお、正極用電極の触媒層の厚みは約0.05mm、電極表面の白金量は約1.0mg/cm2 とし、負極用電極の触媒層の厚みは約0.08mm、電極表面の白金量は約2.0mg/cm2 とた。
【0029】
このようにして得られた正極用電極と固体高分子電解質としてのナフィオン112膜を、電極の触媒を取り付けた面がナフィオン側になるようにして挟み、140℃、3分間ホットプレスして接合し、正極用電極/電解質膜接合体を作製した。同様にして、負極用電極と固体高分子電解質としてのナフィオン112膜をホットプレスして接合し、負極用電極/電解質膜接合体を作製した。
【0030】
つぎに、正極用電極/電解質膜接合体と負極用電極/電解質膜接合体とを、固体高分子電解質膜を互いに向かい合わせ、その間に厚み約0.5mmの希硫酸 (1mol/l硫酸水溶液)層をとりつける。希硫酸は燃料電池の外部から供給し、燃料電池の二枚の固体高分子電解質層の間を通って、燃料電池の外部に流出するようになっている。希硫酸は、燃料電池の上部から下部へ自然に流れるようにしてもよいし、ポンプを使用して強制的に流してもよい。
【0031】
図1は、本発明になる直接型メタノール燃料電池の断面構造を示したもので、図1において、1は負極側固体高分子電解質としてのナフィオン112膜、2は正極側固体高分子電解質としてのナフィオン112膜、3は希硫酸層、4は希硫酸入り口、5は希硫酸出口であり、希硫酸3は希硫酸入口4から電池に供給され、希硫酸出口5から電池外部に流出する。6は負極触媒層、7は負極用多孔性集電体としてのカーボンペーパーであり、8は燃料であるメタノール水溶液の供給口、9は負極の反応生成物の二酸化炭素と未反応のメタノールおよび溶媒としての水の排出口である。10は正極触媒層、11は正極用多孔性集電体としてのカーボンペーパーであり、12は空気あるいは酸素の供給口、13は余分の空気あるいは酸素および反応生成物の水の排出口である。14は負極端子、15は正極端子、16は燃料電池の枠体である。
【0032】
本発明になる直接型メタノール燃料電池(電池Aとする)では、あらかじめ二枚のナフィオン膜の間に希硫酸を50ml/minの速度で流しておく。一方、比較用の直接型メタノール燃料電池(電池Bとする)は、負極側のナフィオン膜と正極側ナフィオン膜の間に希硫酸層を設けて電池内部にとどめ、流動させなかった。
【0033】
次に、正極に60℃の水蒸気で加湿した空気を2l/minの速度で供給し、負極にメタノールをlmol/l含む60℃の水溶液を供給して、直接型メタノール燃料電池の特性を測定した。図2はi−V曲線を示したもので、硫酸層を流動しない比較電池Bにくらべ、本発明になる電池Aの特性はかなり優れたものとなった。
【0034】
[実施例2]二枚の固体高分子電解質の間に流す酸性水溶液に1mol/lの塩酸水溶液を使用し、その他の条件は実施例1と同様の直接型メタノール燃料電池(電池Cとする)を作製した。電池Cの特性を実施例1と同様の条件で測定した結果、そのi−V曲線は電池Aの特性とほぼ同じであった。
【0035】
【発明の効果】
従来の直接型メタノール燃料電池においては、負極に燃料としてのメタノールを溶かした水溶液を供給するが、メタノールが水を吸収した高分子固体電解質と接触した場合、メタノールは速やかに高分子固体電解質中の水と混合し、高分子固体電解質中に含まれる水の中を拡散して正極に達し、正極の触媒上で反応することになる。その結果、正極の触媒活性が低下し、電池の特性が悪化する。
【0036】
しかし、本発明の直接型メタノール燃料電池では、電解質層が二枚の固体高分子電解質層の間に酸性水溶液を備えた三層となっており、しかも酸性水溶液を流動させているため、メタノールが負極から負極側固体高分子電解質層を通って酸性水溶液に拡散した場合、メタノールを含んだ酸性水溶液は燃料電池の外部に取り出され、メタノールは正極側固体高分子電解質層へはほとんど移動しない。その結果、正極の触媒活性は元の状態に保たれ、電池特性の劣化を防ぐことができる。また、本発明においては、燃料電池の反応に使われなかったメタノールは、回収して再使用することができる。
【0037】
なお、酸性水溶液は、その濃度にもよるが、イオン電導度は通常は固体高分子電解質よりも大きいために、酸性水溶液層を備えた場合も、燃料電池の放電特性が悪くなることはない。また、実施例では酸性水溶液として硫酸と塩酸を使用したが、本発明において使用する酸性水溶液としては、その他の酸性水溶液を使用した場合も同様の効果が得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる直接型メタノール燃料電池の断面構造を示す図
【図2】本発明になる直接型メタノール燃料電池Aと比較電池Bの特性を比較した図

Claims (2)

  1. 酸性水溶液が電池の外部から供給され、二枚の固体高分子電解質層の間を通った後、電池外部に放出され、別の装置で酸性水溶液とメタノールを分離する構成としたことを特徴とする固体高分子電解質を備えた直接型メタノール燃料電池。
  2. 酸性水溶液が、二枚の固体高分子電解質層の間と、電池外部に備えた酸性水溶液中に含まれるメタノールの含有量を減少させる装置との間を循環する構成としたことを特徴とする固体高分子電解質を備えた直接型メタノール燃料電池。
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