JP3468995B2 - 樹脂製容器の清掃方法および装置 - Google Patents

樹脂製容器の清掃方法および装置

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JP3468995B2
JP3468995B2 JP20045096A JP20045096A JP3468995B2 JP 3468995 B2 JP3468995 B2 JP 3468995B2 JP 20045096 A JP20045096 A JP 20045096A JP 20045096 A JP20045096 A JP 20045096A JP 3468995 B2 JP3468995 B2 JP 3468995B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本願発明は、樹脂製容器の清
掃装置に関し、より詳しくは、パチンコ店に用意され、
パチンコ客がパチンコ台から排出される大量のパチンコ
玉を一時溜め置くために使用する、いわゆる「ドル箱」
と呼ばれる樹脂製容器等を簡便かつ迅速に清掃するため
の方法および装置に関する。
【0002】
【発明の背景】最近のパチンコ店に設置されるパチンコ
台は、たとえば、「フィーバー機」にみられるように、
大当たりとなると数千個単位の玉が出る。そして、この
ようなパチンコ台がいわゆる「ノーパンク」台として設
定されている場合には、数万個の玉が出る場合もある。
通常、パチンコ客は、大当たりとなった場合にパチンコ
台の玉受けに排出されるパチンコ玉をパチンコ店に用意
されている「ドル箱」と呼ばれる樹脂製の玉収容箱に移
し替えて床などに積み重ねて置いておき、これを適宜フ
ロントまで運んで景品と交換する。
【0003】上記の「ドル箱」と呼ばれる樹脂製の玉収
容箱は、一般にはポリカーボネート等の樹脂を射出成形
したものであって、着色透明の比較的丈夫な箱であり、
パチンコ台の玉受けの下にあらかじめ置いてあったり、
玉貸し機の横やフロント等、パチンコ店内の適当な場所
に積み重ねて置いてあったりする。このように、最近の
パチンコ店においては、上記の「ドル箱」と呼ばれる樹
脂製の玉収容箱は、その役割においても、視覚的にも、
重要でかつ目立つ存在となっている。
【0004】ところで、最近のパチンコ業界では、とく
に女性客に対する魅力を高めるべく、店内のイメージを
よりクリーンで明るいものとするべく努力が図られてい
る。具体的には、店内のインテリア等のハード面をより
クリーンで美的センスのあるものに変更するほか、店員
の接客態度をより親しみやすくしたり、景品の種類に装
身具や化粧品等、女性にとって魅力のある商品を加える
などのソフト面での改善努力も図られている。
【0005】上記のように改善された店内をクリーンな
まま維持するためには、店内各所のきめ細かな清掃が必
要である。そのためには、パチンコ台や床その他の什器
の清掃のほか、上記のようにパチンコ店において重要で
かつ目立つ存在となりつつある「ドル箱」の清掃をもき
め細かに、かつ頻繁に行う必要がでてくる。
【0006】「ドル箱」は、パチンコ玉を入れるため、
それほど汚れないとみられがちであるが、実際には、定
期的に洗いをかけられているとはいえ、パチンコ玉は、
ホコリやタバコの灰等によって相当に汚れており、その
影響によって、上記「ドル箱」は早期に汚れが付着す
る。そして、「ドル箱」は、上述のようにポリカーボネ
ート等の帯電しやすい樹脂成形品でできているため、上
記のような汚れを吸着しやすく、ことのほか汚れやす
い。また、パチンコ客の手の油や汗等の油脂汚れが付着
したり、パチンコ客が遊戯中に飲んだコーヒーやジュー
ス等の飲み物がこぼれて「ドル箱」を汚すことも多い。
そして、上記の「ドル箱」は、表面が平滑であるが故
に、上記のような汚れが付着すると非常に目立つ。
【0007】従来、このような「ドル箱」の清掃は、店
員が手作業で行うしかなかった。一店で相当数用意され
る上記の「ドル箱」を一つ一つ手作業で清掃することは
非常な手間のかかる作業である。とりわけ、静電気によ
って表面にしつこく付着しているホコリや塵を雑巾や布
で完全に拭き去るのは困難であるし、乾いてこびりつい
た飲み物等による汚れを拭き去るのはきわめて困難であ
る。また、この「ドル箱」の内部コーナ部や、裏面の補
強リブの隅部などについた汚れは、拭いても簡単にはと
れない。
【0008】また、上記の「ドル箱」は、樹脂製である
が故に、使用期間が長くなるにつれて接触傷等、表面に
細かな擦り傷がつく。また、パチンコ客の落としたタバ
コの火によって表面の一部が溶けて変形し、しかもその
溶けて変形した部分にタバコの灰が永久付着したような
痕跡がつくことも多い。
【0009】このような傷は、拭き作業によっては取り
去ることができず、したがって、上記の「ドル箱」は、
「見苦しさ」についての一定の基準を超えた時点で廃棄
処分とし、新品に交換されていた。そうして、上記のよ
うに店内をクリーンに保つ要請が高まるにつれ、「ドル
箱」の交換期間は短くなり、パチンコ店にとってコスト
高となるし、資源の無駄使いとなる。
【0010】本願発明は、このような事情のもとで考え
出されたものであって、パチンコ店の「ドル箱」のよう
な樹脂製容器を簡便かつ迅速に清掃する方法および装置
を提供することをその課題としている。
【0011】
【発明の開示】上記の課題を解決するため、本願発明で
は、次の各技術的手段を採用した。
【0012】すなわち、本願発明の第1の側面によって
提供される樹脂製容器の清掃方法は、上部が開放した樹
脂製容器の清掃方法であって、所定の粒状固体を混入し
た低圧大流量の高速空気流を上記樹脂製容器の表面に吹
きつけることを基本工程とする。
【0013】好ましい実施形態においては、上記粒状固
体を混入した低圧大流量の高速空気流を吹きつける基本
工程に加え、上記粒状固体を含まない低圧大流量の高速
空気流を上記樹脂製容器の表面に吹きつける第2工程を
付加する。
【0014】好ましい実施形態においては、所定の粒状
固体を混入した低圧大流量の高速空気流を上記樹脂製容
器の表面に吹きつけることにより、上記粒状固体を上記
樹脂製容器の表面に衝突させ、上記粒状固体の衝突力に
より、上記樹脂製容器の表面に付着した汚れを剥離させ
る。
【0015】好ましい実施形態においてはまた、所定の
粒状固体を混入した低圧大流量の高速空気流を上記樹脂
製容器の表面に吹きつけることにより、上記粒状固体を
上記樹脂製容器の表面に衝突させ、上記粒状固体の衝突
力により、上記樹脂製容器の表面に付着した汚れを剥離
させるとともに、上記粒状固体の衝突によるピーニング
効果により、上記樹脂製容器の表面を強化する。
【0016】好ましい実施形態においてはさらに、所定
の粒状固体を混入した低圧大流量の高速空気流を上記樹
脂製容器の表面に吹きつけることにより、上記粒状固体
を上記樹脂製容器の表面に衝突させ、上記粒状固体の衝
突力により、上記樹脂製容器の表面を削り取り、上記樹
脂製容器の表面を梨地状とする。
【0017】本願発明にかかる清掃方法において、低圧
大流量の高速空気流は、ルーツブロア等のブロアを用い
ることによって比較的簡単に得ることができる。たとえ
ば、出口圧が0.3〜1.5気圧(ゲージ圧)の所定容
量のルーツブロア使用し、比較的大径の送気管を介して
10mm程度の径のノズルから空気を噴射させる場合、2
50〜300m/秒の高速空気流を得ることが可能であ
る。そして、粒状固体としては、種々の材質のものを使
用することができるが、たとえば、ナイロン6でできた
粒状固体が好適に使用しうる。この粒状固体の大きさも
また、種々選択できる。たとえば、0.2〜1.5mm径
の粒状固体であれば、上記のようにして10mm程度の径
をもつノズルから噴射される高速空気流に乗せて、15
0m/秒以上の高速で大量に飛翔させることができる。
【0018】上記のようにして高速空気流に乗って飛翔
する粒状固体は、その飛翔速度が大きいほど、そして、
粒径が大きいほど、その運動エネルギが大きくなる。こ
のようして運動エネルギを与えられて樹脂製容器の表面
に衝突する粒状固体は、運動エネルギの大きさにより、
次のような種々の作用をする。
【0019】ナイロン6の粒径0.2mm程度の粒状固体
を使用し、これを約150m/秒の速度でポリカーボネ
ート製の樹脂製容器の表面に吹付けた場合、この樹脂製
容器の表面に付着した油脂汚れ、ジュースやコーヒー等
の飲み物が付着して乾燥した汚れが10秒程度でほぼ完
全に除去される。付着力の強い上記のような汚れが簡単
に除去されることから、たとえばタバコの灰等の細かい
粉塵は、当然にきれいに除去される。なお、この場合、
ポリカーボネート製の容器の光沢表面が上記粒状固体の
衝突によって、それほど荒れることはない。
【0020】上記のように約150m/秒の速度でナイ
ロン6の粒状固体を吹きつける場合において、この粒状
固体の粒径を大きくしてゆくと、ポリカーボネート製の
容器表面に対する作用は次のようになる。すなわち、上
記のような汚れ除去作用に加え、樹脂製容器の表面が適
度に削りとられて梨地状に変化する。梨地の粗さは、粒
状固体の大きさを選択することによって調整することが
できる。たとえば、細かい擦り傷が形成された樹脂製容
器の表面に対して粒状固体による上記のような作用をな
させた場合、細かい擦り傷は、汚れとともにきれいに消
失し、その表面は梨地状に変化する。また、たばこの火
によって形成された灰混じりの痕跡もまた、その表面が
適度に削られることにより、目立たなくなる。そうし
て、上記のような汚れ除去作用および梨地表面形成作用
は、樹脂製容器の表面にまんべんなく与えることがで
き、たとえば、容器の内部のコーナ部や、裏面の補強リ
ブの隅部についても、きれいに汚れを除去し、あるいは
表面を梨地状に変化させることができる。
【0021】さらに、上記のような汚れ除去および梨地
表面形成作用の後、粒状固体の速度を減じながら、継続
して粒状固体の吹きつけを行うことにより、いわゆるピ
ーニング効果による樹脂表面強化作用を期待することが
できる。このようにすることにより、汚れが除去され
た、あるいはこれに加えて梨地状に変化した樹脂製容器
表面が、傷がつきにくい強いものとなる。
【0022】このように、本願発明に係る樹脂製容器の
清掃方法を、たとえばパチンコ店で使用されるポリカー
ボネート製の「ドル箱」の清掃に適用すれば、この「ド
ル箱」の清掃をより簡便かつ迅速に行うことができる。
前述のように、「ドル箱」につきやすい油脂汚れや、ジ
ュースやコーヒー等の飲み物が付着して乾燥した汚れ
は、問題なく効果的に除去される。そして、吹きつける
粒状固体の大きさや速度を選択して、汚れの除去に加え
て「ドル箱」の表面を適度に梨地状に変化させるように
すれば、擦り傷やタバコの火による灰混じりの痕跡もき
れいに消失するか目立たなくすることができ、かえって
「ドル箱」の外観が体裁良くなる。また、表面が梨地状
となった「ドル箱」を、従来のように拭き作業によって
清掃することは、細かい凹凸を拭くことになるので、汚
れがとれにくくなるが、本願発明の清掃方法によれば、
微小な粒状固体を高速で吹きつけることによって汚れの
除去を行うものであるので、表面が平滑であると梨地状
であるとにかかわりなく、上記の「ドル箱」の清掃を繰
り返し簡便に行うことができる。
【0023】梨地表面の「ドル箱」は、新品においては
体裁の良いものであるが、これを最初から製造するため
には金型費用が倍増し、その導入には相当なコストがか
かるし、その清掃はかえって厄介となるが、本願発明の
清掃方法は、パチンコ店に現に存在している「ドル箱」
の清掃を簡便に行うことができる。
【0024】本願発明の第2の側面によって提供される
樹脂製容器の清掃装置は、上部が開放した樹脂製容器を
清掃するための装置であって、ケーシングと、このケー
シング内において上記樹製容器を保持する保持部材と、
上記ケーシング内に配置され、所定の粒状固体を混入し
た低圧大流量の高速空気流を上記保持部材に保持された
樹脂製容器に向けて噴射する所定個数のノズルとを備え
ることを特徴としている。
【0025】好ましい実施形態においては、上記樹脂製
容器の清掃装置は、ケーシングと、このケーシング内に
おいて上記樹脂製容器を保持する保持部材と、上記ケー
シング内に配置された所定個数のノズルと、低圧空気発
生源と、この低圧空気発生源で発生する低圧空気を上記
ノズルに導く送気管と、上記ノズルまたは上記送気管に
おいて、内部を流れる空気流に所定の粒状固体を混入す
る粒状固体混入手段と、を備え、上記ノズルから上記粒
状固体が混入された低圧高速空気流を上記樹脂製容器に
噴射するように構成される。
【0026】好ましい実施形態においては、上記保持部
材は、上記樹脂製容器を保持して回転するように構成さ
れる。
【0027】好ましい実施形態においてはまた、上記ケ
ーシング内に、イオン化された空気を発生させるイオン
化空気発生手段が配置されている。
【0028】上記樹脂製容器の清掃装置におけるノズル
から噴射される粒状固体混じりの低圧高速空気流によ
り、上記粒状固体を樹脂製容器表面に高速で衝突させる
ことができ、これによる樹脂製容器の清掃作用および梨
地表面形成作用を期待しうることは、すでに本願発明の
第1の側面に係る清掃方法について上述したとおりであ
る。
【0029】本願発明の樹脂製容器の清掃装置は、低圧
空気発生源によって上記のように250〜300m/秒
もの高速大流量の空気流を発生させ、これに所定の粒状
固体を混入させることによって、150m/秒以上の高
速で粒状固体を樹脂製容器の表面に衝突させることに特
徴づけられる。
【0030】高速空気流を得るために通常考えられる手
段は、コンプレッサを用いて圧搾空気をつくり、これを
微小なノズルから噴射させることである。しかしなが
ら、このような手段は、いったん高圧の圧搾空気をつく
り、これを減圧膨張させて高速空気流を得るものである
ため、圧力損失がきわめて高く効率が悪い。また、この
ような手段によって生成される高速空気流に粒状固体を
混入しようとしても、必要量混入される粒状固体によっ
て空気流の流速が減じられてしまい、上記本願発明の第
1の側面の説明において述べたような、150m/秒以
上もの高速で粒状固体を飛翔させることは、通常不可能
である。これを可能とするためには、きわめて大型のコ
ンプレッサを必要とするのであり、設置スペース、高圧
電源の確保、安全性等の面から、このような大型のコン
プレッサをパチンコ店等に設置することは、事実上不可
能である。
【0031】これに対して本願発明の樹脂製容器の清掃
装置は、低圧空気発生源によって上記のような高速空気
流を得ているので、その空気流れの断面積を大きくし
て、流量を大きくとることができる。そして、このよう
な低圧空気発生源は、たとえばルーツブロアを使用する
ことができる。このようなルーツブロアは、その出口圧
がせいぜい0.3〜1.5気圧(ゲージ圧)の低圧であ
り、発生した空気流をそのままノズルから噴射させるた
め、上記のようにコンプレッサを用いて高速空気流を得
る場合のような大きな損失はなく、効率がよい。そし
て、ノズルにこのような高速空気流を導くにあたり、せ
いぜい2気圧程度の圧力に耐えうる樹脂あるいはゴム製
のホースを使用することができ、安全の面からも都合が
よい。また、流量が比較的大きいので、必要量混入させ
る粒状固体を空気流の流速と同程度の高速で飛翔させる
ことが可能となる。このようなことから、本願発明の樹
脂製容器の清掃装置は、パチンコ店等においても、問題
なく設置することが可能となる。
【0032】また、上記したように樹脂製容器を保持す
る保持部材を回転可能なものとすることにより、樹脂製
容器を回転させながらノズルからの粒状固体混じりの高
速空気を吹きつけることができ、上記樹脂製容器の表面
の清掃をまんべんなく行うことができる。
【0033】さらに、上記したようにケーシング内にイ
オン化空気発生手段を配置すると、粒状固体が樹脂製容
器に高速で衝突することによって発生する静電気を都合
よく除去し、粒状固体の帯電、あるいは樹脂製容器の帯
電を防止することができ、粒状固体が帯電することによ
る汚れの進行を軽減して、この粒状固体の使用可能期間
を著しく延長することができる。
【0034】本願発明のその他の特徴および利点は、添
付図面を参照して以下に行う詳細な説明から、より明ら
かとなろう。
【0035】
【発明の実施の形態】図1は、本願発明に係る樹脂製容
器の清掃装置1の第1の実施形態の全体構成を説明する
ための部分断面側面図である。この清掃装置1は、図8
に示すような、上部が開放された樹脂製の矩形箱状容器
Cの清掃をするためのものであり、上記樹脂製容器C
は、たとえば、パチンコ店に備えられる、いわゆる「ド
ル箱」と呼ばれるポリカーボネート製の容器である。
【0036】上記清掃装置1は、基本的に、ケーシング
2内に搬入された樹脂製容器Cに対し、ノズル3から低
圧大流量の空気流に混入させた粒状固体を噴射させて清
掃を行うように構成されている。
【0037】本体フレーム4に支持されるようにして、
所定の内部空間を有するケーシング2が設けられてい
る。このケーシング2は、たとえば、板金によって上部
が矩形箱状に形成されているとともに、下部は上記ノズ
ル3から噴射された粒状固体を集めることができるよう
にホッパ状となっている。このケーシング2の前面に
は、点検作業等の便宜のための透明窓付き開閉ドア5が
取付けられている。
【0038】図3によく表れているように、上記ケーシ
ング2の側面に設けた開口6を内外に貫通するようにし
て、容器搬入・搬出装置7が設けられている。上記ケー
シング2の側面から延出するようにテーブル8が一体形
成されており、ケーシング2の内部と上記テーブル8と
の間を貫通するようにして水平方向にガイドレール9が
敷設され、このガイドレール9に容器保持部材10を取
付けた台車11が往復移動可能に支持されている。この
台車11の往復移動は、モータ12を動力源とするチエ
ン駆動によって行われるようになっている。
【0039】図3および図6に示すように、上記容器保
持部材10は、本実施形態では、台車11の上面から突
出する回転軸13に所定形状に屈曲形成したロッド14
を取付けることによって構成されている。上記ロッド1
4は、樹脂製容器Cの四隅部と対応するように放射状に
延びる4本の基部14aと、2本ずつの基部の上端どう
しを連結して上記容器Cの対向二辺と対応するように延
びる略水平部14bとを備えるように形成されており、
樹脂製容器Cを上記ロッド14の上から下向きに被せる
と、上記略水平部14b,14bが樹脂製容器Cの底部
をその対向二辺において接触部を少なくして支持するよ
うになっている。また、上記台車11には、上記回転軸
13ないしこれに取付けられた上記保持部材を回転駆動
するためのモータが取付けられている。
【0040】また、上記ケーシング2の側面に設けら
れ、上記台車11ないし容器保持部材10が内外に通過
する開口6には、上下方向にスライドして開閉するドア
16が設けられている。
【0041】上記ケーシング2内にはまた、低圧大流量
の高速空気流にのせて粒状固体を噴射するためのノズル
3が設けられている。このノズルは、図3に示すように
保持部材10に保持された樹脂製容器Cの上方において
下向きに配置されたノズル3aと、上記樹脂製容器Cの
下方において上向きに配置されたノズル3bとを、適当
数配置している。図に示す実施形態においては、各ノズ
ル3は、揺動装置17に保持されており、この清掃装置
1の動作中、上記保持部材10に保持されている樹脂製
容器Cを回転軸13回りに回転させることとあいまっ
て、各ノズル3を揺動させることにより、樹脂製容器C
の表面各部分にまんべんなく粒状固体を噴射することが
できるようにしている。
【0042】上記揺動装置17は、ケーシング2の上部
に回転可能に設けられた支軸18から延出させたアーム
19の先端に各ノズル3を取付け、上記支軸18を偏心
カム機構20によって揺動させるように構成されてい
る。偏心カム機構20は、ケーシング2の上部適部にモ
ータ21およびベルト伝動装置22によって回転させら
れる偏心カム23を設け、この偏心カム23の外周に上
記支軸18から延出させたアーム状のカムフォロア24
を当接させることによって構成されている。なお、この
場合、上記支軸18は、常時上記カムフォロア24が偏
心カム23の外周に弾性当接するように付勢しておく必
要がある。
【0043】図4に詳示するように、各ノズル3の基部
には、送気管25と、粒状固体搬送管26とがそれぞれ
連結されている。送気管25から高速空気が導入される
と、この高速空気流れに起因する静圧低下により、粒状
固体搬送管26から供給される粒状固体が上記高速空気
流に混入され、ノズル先端から噴射される。後述するよ
うに、送気管25から送られる高速空気流は、ルーツブ
ロア等の低圧空気発生源27によって発生させられる。
このようなルーツブロアの出口圧力は0.3〜1.5気
圧(ゲージ圧)という低圧であるので、上記送気管25
と粒状固体搬送管26は、可撓性樹脂ホースを用いるこ
とができる。すなわち、高圧に耐えうる耐圧ホースを用
いる必要はない。
【0044】各送気管25の基部は、エアヘッダ28に
連結されている。このエアヘッダ28にはまた、低圧空
気発生源としてのルーツブロア27の出口から延びる配
管29が連結されている。したがって、ルーツブロア2
7が作動して発生させられる低圧の空気流は、エアヘッ
ダ28によって分配され、各送気管25を介して各ノズ
ル3に送られることになる。
【0045】上記各粒状固体搬送管26の基部は、ケー
シング2のホッパ状下部に設けられた粒状固体回収容器
30に連結されている。図3および図5に示すように、
ケーシング2のホッパ状下部には、粗塵回収部31を介
して粒状固体回収容器30が接続されている。粗塵回収
部31は、引き出し式の粗塵フィルタ32によって、ケ
ーシング2の下部に落下する粒状固体中から、比較的粗
い樹脂粉等の粗塵を除去する。
【0046】上記粒状固体回収容器30は、底面を傾斜
状とした円筒状容器の形態をもっている。そして低いほ
うの底面と対応する外周部に、上記各粒状固体搬送管2
6の基部が連結されている。また、上記粗塵回収部31
とこの粒状固体回収容器30とをつなぐ通路33には、
空気圧によって作動する傘型弁34が設けられている。
すなわち、上記粒状固体回収容器30の傾斜状底面30
aには、支持パイプ35が上向きに突設されており、こ
の支持パイプ35には、傘型弁34の中空軸部34aが
上下摺動可能にはめ込まれている。上記支持パイプ35
には、エアヘッダ28に基端が接続された管路36が接
続されており、この管路36の途中には、たとえば電磁
弁からなる開閉弁37が設けられている。上記開閉弁3
7が開となると、ルーツブロア27の出口圧が作用して
傘型弁34を上方に押し上げ、上記粗塵回収部31と粒
状固体回収容器30とをつなぐ通路33を閉鎖する。上
記開閉弁37が閉となると、傘型弁34を押し上げる圧
力が断たれてこの傘型弁34が下動位置をとり、上記通
路33を開く。上記傘型弁34が開状態にあるときに
は、ケーシング2の下部に落下した粒状固体は、粗塵回
収部31、通路33を介して粒状固体回収容器30に重
力によって落下し、各粒状固体搬送管26を介して再び
各ノズル3に向かうことができる。一方、上記傘型弁3
4が閉状態にあるときには、粒状固体が粒状固体回収容
器30に落下することができず、この粒状固体の各ノズ
ル3への供給が断たれる。
【0047】図1に示されているように、本体フレーム
4に支持されるようにして、上記ケーシング2の側方に
は、集塵装置38が付設されている。すなわち、ケーシ
ング2の上部に浮遊粉塵を集めるフード39が設けら
れ、このフード39は、集塵管40を介して集塵装置3
8の集塵室41における後記する下部室41bの側面に
つなげられている。集塵室41の内部は、水平隔壁42
によって上下に仕切られ、下部室41bには、上部を隔
壁42に連結するようにして、バッグ状フィルタ43が
設けられている。上部室41aには、集塵室41の上に
取付けられた吸引ブロア44による吸引力が作用する。
集塵室41の下部は、ホッパ状となっており、その下端
には、塵取り出し口45がたとえばロータリーバルブ
(図示略)等によって設けられている。吸引ブロア44
の動作状態において、これの吸引圧により、上記集塵フ
ード39から吸引された粉塵混じりの空気が集塵管40
を介して集塵室41に導入され、この空気がバッグ状フ
ィルタ43を通過して上部室41aに抜ける際に、上記
フィルタ43によって粉塵が除去される。
【0048】上記ケーシング2内の適部にはまた、イオ
ン化された空気を発生させるイオン化空気発生装置46
が設けられるのが好ましい。このイオン化空気発生装置
46としては、高電圧パルスによってO2 の最外殻電子
を跳ね飛ばして電子不足のO 2 を生成し、あるいは跳ね
飛ばされた電子が他のO2 に付着して電子過剰のO2
生成する、公知の装置を使用することができる。
【0049】次に、上記の構成を備える樹脂製容器の清
掃装置1の作動およびこの清掃装置1を用いた本願発明
にかかる樹脂製容器の清掃方法について説明する。
【0050】〈樹脂製容器のセット〉容器搬入・搬出装
置7の台車11は、ケーシング2の外部に移動してお
り、この状態において、作業者が台車11の容器保持部
10に樹脂製容器Cをセットする。そして、チエン駆動
装置を作動させてこの台車11をケーシング2内に移動
させる。台車11が完全にケーシング2内に移動する
と、ドア16が下動してケーシング2の開口を閉鎖す
る。
【0051】〈清掃工程〉上記のように樹脂製容器Cが
セットされると、清掃装置1が起動する。すなわち、低
圧空気発生源であるルーツブロア27、集塵装置38の
吸引ブロア44、台車11上の容器保持部材10を回転
させるためのモータ12、各ノズル3を揺動させるため
の揺動装置17、イオン化空気発生装置46のすべてが
作動する。この清掃工程においては、粒状固体回収容器
30における傘型弁34には、開位置をとらせる。すな
わち、この傘型弁34につながる管路途中の開閉弁37
を閉とする。
【0052】ルーツブロア27で発生させられた低圧空
気は、エアヘッダ28、各送気管25を介して各ノズル
3に送られる。ルーツブロア27の容量をノズル3の数
およびその口径に応じて適正に選択することにより、ノ
ズル3を流れる空気の流速を250〜300m/秒とす
ることができる。ノズル内でのこのような高速空気流に
よる静圧低下により、粒状固体搬送管26から供給され
る粒状固体が上記高速空気流に吸引されるとともに混合
され、その結果、上記ノズル3から、上記高速空気流に
のせられた粒状固体がたとえば150m/秒以上の速度
で噴射させられる。
【0053】上記粒状固体Sとしては、たとえばナイロ
ン6のコードを適当長さ毎に切断して得られる図7(a)
に示すような円筒状形態をもつものを好適に使用するこ
とができる。そしてこの粒状固体Sのサイズは、たとえ
ば、径×長さが、0.2×0.2mmから1.5×1.5
mm程度から適当に選択することができる。なお、上述し
たように、本願発明では、上記粒状固体を150m/秒
以上の速度で飛翔させることができることを考慮する
と、粒状固体のサイズが大きくなれば、ノズルから飛翔
する粒状固体の運動エネルギが大きくなるし、また、サ
イズが同じでも、噴射速度を大きくすれば、それだけ粒
状固体に与えられる運動エネルギは大きくなる。
【0054】ノズル3から噴射される粒状固体が樹脂製
容器Cの表面に衝突することによって粒状固体がなす作
用は、その運動エネルギの大きさによって、次のように
変化する。すなわち、粒状固体の運動エネルギが一定の
低い段階では、この粒状固体の樹脂製容器表面に対する
衝突力により、樹脂製容器Cの表面に付着した汚れが除
去される。たとえば、0.2×0.2mmのサイズの図7
に示す形態の粒状固体を約150m/秒の速度でポリカ
ーボネート製の樹脂製容器表面に吹きつけた場合、この
樹脂製容器に付着していた油脂汚れ、ジュースやコーヒ
ーなどの飲み物が付着して乾燥した汚れが、10秒程度
でほぼ完全に除去された。タバコの灰等の塵は、当然に
きれいに除去された。この場合、粒状固体の衝突によっ
て樹脂製容器の表面がそれほど荒れるということはなか
った。
【0055】たとえば、0.6×0.6mmのサイズの図
7に示す形態の粒状固体を約150m/秒の速度で上記
と同様の樹脂製容器に吹きつけると、樹脂製容器Cの表
面汚れが完全に除去されることに加え、樹脂製容器の表
面が適度に削りとられ、梨地状に変化した。梨地の粗さ
は、上記粒状固体のサイズを変更することによって所望
のように調整することができる。使用を重ねることによ
って表面に細かな擦り傷がついた樹脂製容器Cに対して
上記のような作用をなさせたところ、上記のような細か
な擦り傷は、汚れとともにきれいに消失させられ、表面
は梨地状に変化した。また、タバコの火によってできた
灰まじりの痕跡もまた、その表面が適度に削りとられる
ことにより、目立たなくなった。
【0056】上記のようにしてノズル3から高速空気と
ともに噴射される粒状固体は、ケーシング2の下部に落
下し、粗塵回収部によって粗塵が除去された上、さらに
粒状固体回収容器30に落下し、粒状固体搬送管26を
介して再びノズル3まで供給されるという循環をする。
【0057】図に示す実施形態においては、樹脂製容器
Cを保持する容器保持部材10が装置作動中回転してお
り、また、ノズル3は揺動装置17によって揺動させら
れているので、樹脂製容器Cの全表面がまんべんなく清
掃される。
【0058】さらに、図に示す実施形態では、ケーシン
グ2内にイオン化空気発生装置46が設けられているの
で、粒状固体が樹脂製容器に衝突することによって樹脂
製容器および粒状固体に発生する静電気を都合よく除去
することができ、上記した清掃作用をより効果的に行う
ことができるようになるとともに、粒状固体それ自体の
汚れの進行を軽減して、その使用可能期間を延長するこ
とができる。
【0059】〈ピーニング工程〉上記の清掃工程におい
て説明したように、粒状固体の衝突によって樹脂製容器
の表面の汚れを除去するとともにその表面を梨地状に変
化させた後、所望により、ノズル3からの噴射速度を減
じることにより、ピーニング効果による樹脂製容器の表
面強化作用を期待することができる。粒状固体が樹脂製
容器の表面を叩くことにより、その表面が硬化させられ
るのである。
【0060】〈エアブロー工程〉上記のように装置を連
続して作動させている状態において、上記開閉弁37を
開とし、上記傘型弁34を閉状態として粒状固体のノズ
ル3への供給を断つと、ノズル3からは、粒状固体を含
まない高速空気のみが噴射される。前述のように、ノズ
ル3から噴射される空気のみの流速は250〜300m
/秒という超高速に及ぶため、上記した清掃工程におい
て樹脂製容器表面から削りとられるなどして発生した細
かい塵を、都合よく吹き飛ばして除去することができ
る。なお、このようにして樹脂製容器の表面から吹き飛
ばされた細かい塵は、ケーシング内を浮遊した後、フー
ド39から吸引され、集塵装置38に送られるので、上
記のような細かい塵が本願発明に係る清掃装置1の外部
に飛散するといったことはない。
【0061】〈樹脂製容器の搬出〉以上の各工程を終え
ると、装置1は停止し、ケーシング2の開口を閉鎖して
いたドア16が開き、容器搬入・搬出装置7が清掃済の
樹脂製容器Cをケーシング2の外部に搬出する。作業者
は、このような清掃済の樹脂製容器Cを容器保持部材1
0から取り外し、そして未清掃の樹脂製容器Cを前述と
同様にしてセットする。以後前述と同様の動作を行うこ
とにより、この新たな樹脂製容器に対する清掃が行われ
る。
【0062】このように、本願発明に係る清掃装置1に
おいては、作業者は、単に樹脂製容器Cのセットおよび
その取り出しを行うだけでよく、きわめて簡便な操作で
済む。
【0063】図9は、本願発明の樹脂製容器の清掃装置
1の第二の実施形態を示している。この第二の実施形態
に係る清掃装置1は、容器搬入・搬出機装置7の形態、
および容器保持部材10の形態が、先に説明した第一の
実施形態に係る清掃装置と異なっている。
【0064】図9に表れているように、本実施形態に係
る清掃装置1においては、そのケーシング2の側面に、
下部支点47を中心として開閉回動するドア48が設け
られており、このドア48は、上記支点47から水平方
向に延出する開状態(図9に仮想線で示す状態)と、ケ
ーシング2の開口を閉じる閉状態(図9に実線で示す状
態)との間を開閉回動可能となっている。そしてこのド
ア48には、回転軸49を中心として回転可能に容器保
持部材10が設けられている。上記回転軸49は、ドア
48に対して60°の角度をもって設けられており、ド
ア48が開位置にあるときには上記回転軸49が斜め外
方に傾斜しており、このドア48が閉位置にあるときに
は、この回転軸49がケーシング2の内方に向けて上方
傾斜状に延出するように設定されている。
【0065】上記回転軸49の先端に設けられる容器保
持部材10は、矩形状の樹脂製容器Cの四辺をつかむ4
本のロッド50によって構成されている。各ロッド50
は、容器Cの各辺の上端を受け止める屈曲部50aと、
この屈曲部より湾曲して弾性的に容器Cの側面に当接し
うるバネ状保持部50bとを有している。このバネ状保
持部50bの先端は、外方に向けて湾曲させられてい
る。この容器保持部材10に容器Cを保持させるために
は、たんに容器Cをその開口を下にして上記4本のロッ
ド50の先端によって容器Cの各辺側面が保持されるよ
うに押し込むだけでよい。
【0066】上記ドア48に取付けられる回転軸49の
中間部には、たとえばゴム等でできた傘型伝動リング5
1が取付けられている。一方、ケーシング2における上
記ドア開口の下部支点47近傍において内方に延出させ
られた水平ブラケット52には、モータ53によって回
転させられる伝動軸54が垂直状に設けられており、こ
の伝動軸54にはまた、ゴム等でできた傘型伝動リング
55が取付けられている。上記ドア48の回転軸49に
設けられた傘型伝動リング51と、上記ケーシング2の
伝動軸54に設けられた傘型伝動リング55とは、図9
に実線で示すようにドア48を閉めた状態において、互
いに外周部が接触し、モータ53の回転が両伝動リング
51,55の接触回転により、容器保持部材10の回転
軸49を回転させるようになっている。
【0067】図9に示すように、本実施形態にかかる清
掃装置1においては、開閉ドア48から上方傾斜状にケ
ーシング2内に延入する回転軸49の先端に設けた4本
のロッド50からなる物品保持部材10に、樹脂製容器
Cが傾斜状に保持される。ケーシング2に設けるべきノ
ズル3は、上記のように保持される樹脂製容器Cの上方
および下方にそれぞれ設けられている。これらノズル3
はまた、揺動アーム56によって支持されており、装置
の作動中適度な揺動運動をするように構成されている。
【0068】作業者は、図9に仮想線で示すようにして
ドア48を開けた状態において、容器保持部材10に樹
脂製容器Cをセットする。そしてドア48を閉じた状態
において、清掃装置を起動させる。清掃装置作動状態に
おける清掃および梨地表面形成作用は、第1の実施形態
にかかる清掃装置の作動において説明したのと同様であ
る。
【0069】本願発明の樹脂製容器の清掃装置において
は、前述したように、低圧空気発生源によって上記のよ
う高速空気流を得、この高速空気流に混入した粒状固体
を樹脂製容器の表面に吹きつけることにより、この樹脂
製容器の清掃を行うようにしている。低圧空気発生源と
して好適に使用されるルーツブロアは、その出口圧力が
せいぜい0.5〜1.5気圧(ゲージ圧)の低圧であ
り、発生した空気流をそのままノズルから噴射させるよ
うにしているため、たとえばコンプレッサを用いて高速
空気流を得る場合のような大きな損失はなく、効率が非
常によい。そして、ノズルにこのような高速空気流を導
くにあたり、せいぜい2気圧程度の圧力に耐え得る樹脂
またはゴム製のホースを使用することができるので、安
全の面からも都合がよい。また、流量が比較的大きいの
で、必要量混入させる粒状固体を空気量の流速と同程度
の高速で飛翔させることが可能なのであり、以上のよう
なことから、本願発明に係る樹脂製容器の清掃容器は、
パチンコ店等においても、問題なく設置することが可能
なのである。
【0070】もちろん、本願発明の範囲は上述した各実
施形態に限定されるものではない。低圧空気発生源とし
ては、ルーツブロアを例示したが、たとえば、コンプレ
ッサによって発生させた圧搾空気を、いったん膨張させ
て低圧状態とし、こうして断熱膨張により、大流量化し
た低圧高速空気流を用いてこれをノズルに導くようにす
ることも、本願発明の範囲に含まれる。さらに、粒状固
体としては、ナイロン6からなる円柱状のものを例示し
たが、材質および形状は、これに限定されない。材質と
しては、ナイロンについていえば、ナイロン6〜66か
ら適当に選択できる。また、粒状固体の形態としても、
図7(a) に示したような円柱状のほか、図7(b) に示し
たような粉砕粒の形態とすることもできし、その他、球
状、矩形状、その他の種々のものが選択しうる。さら
に、この粒状固体の材質として、ナイロンよりも硬質の
ガラスビーズを使用することもできるし、ナンロンより
も軟質の適当な樹脂からなる粒を採用することもでき
る。その形状も、上記のような円柱状の他、球状、矩形
状、その他の種々のものが選択しうる。
【0071】また、清掃対象をケーシング内に搬入・搬
出する手段としては、図に示した実施形態のほか、樹脂
製容器をケーシング内を上下方向または左右方向に貫通
移動させるようにすることもできる。さらに、樹脂製容
器搬入・搬出装置において、容器保持部材への樹脂製容
器のセットおよび取り出しをも自動化するために、この
樹脂製容器搬入・搬出装置の隣接して、樹脂製容器を積
層状に貯留するストッカ装置を設け、このストッカ装置
からハンドが自動的に樹脂製容器を容器保持部材にセッ
トするようにする一方、清掃済の樹脂製容器をハンドが
自動的に容器保持部材から取り出すようにし、本願発明
の樹脂製容器の清掃装置を無人化することも可能であ
る。
【0072】さらに、清掃対象である樹脂製容器は、パ
チンコ店に用意される「ドル箱」と呼ばれるポリカーボ
ネート製容器に限られるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る樹脂製容器の清掃装置の一実施
形態の正面図である。
【図2】図1に示す装置の平面図である。
【図3】図1に示す装置の要部の内部構造を透視的に示
す斜視図である。
【図4】ノズルの一例の内部構造を示す断面図である。
【図5】図1に示す装置の粒状固体回収容器の詳細を示
す断面図である。
【図6】図1に示す装置における容器保持部材の詳細を
示す斜視図である。
【図7】粒状固体の形態例を示す拡大斜視図である。
【図8】樹脂製容器の一例としての「ドル箱」の全体斜
視図である。
【図9】本願発明に係る樹脂製容器の清掃装置の他の実
施形態の要部断面図である。
【符号の説明】
1 樹脂製容器の清掃装置 2 ケーシング 3 ノズル 4 本体フレーム 7 容器搬入・搬出装置 10 容器保持部材 25 送気管 26 粒状固体搬送管 27 低圧空気発生源(ルーツブロア) 30 粒状固体回収容器 38 集塵装置 46 イオン化空気発生装置 C 樹脂製容器 S 粒状固体

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部が開放した樹脂製容器の清掃方法で
    あって、所定の粒状固体を混入した低圧大流量の高速空
    気流を上記樹脂製容器の表面に吹きつける工程を含むこ
    とを特徴とする、樹脂製容器の清掃方法。
  2. 【請求項2】 上部が開放した樹脂製容器の清掃方法で
    あって、所定の粒状固体を混入した低圧大流量の高速空
    気流を上記樹脂製容器の表面に吹きつける第1工程と、
    この第1工程の後、上記粒状固体を含まない低圧大流量
    の高速空気流を上記樹脂製容器の表面に吹きつける第2
    工程とを含むことを特徴とする、樹脂製容器の清掃方
    法。
  3. 【請求項3】 上部が開放した樹脂製容器の清掃方法で
    あって、所定の粒状固体を混入した低圧大流量の高速空
    気流を上記樹脂製容器の表面に吹きつけることにより、
    上記粒状固体を上記樹脂製容器の表面に衝突させ、上記
    粒状固体の衝突力により、上記樹脂製容器の表面に付着
    した汚れを剥離させることを特徴とする、樹脂製容器の
    清掃方法。
  4. 【請求項4】 上部が開放した樹脂製容器の清掃方法で
    あって、所定の粒状固体を混入した低圧大流量の高速空
    気流を上記樹脂製容器の表面に吹きつけることにより、
    上記粒状固体を上記樹脂製容器の表面に衝突させ、上記
    粒状固体の衝突力により、上記樹脂製容器の表面に付着
    した汚れを剥離させるとともに、上記粒状固体の衝突に
    よるピーニング効果により、上記樹脂製容器の表面を強
    化することを特徴とする、樹脂製容器の清掃方法。
  5. 【請求項5】 上部が開放した樹脂製容器の清掃方法で
    あって、所定の粒状固体を混入した低圧大流量の高速空
    気流を上記樹脂製容器の表面に吹きつけることにより、
    上記粒状固体を上記樹脂製容器の表面に衝突させ、上記
    粒状固体の衝突力により、上記樹脂製容器の表面を削り
    取り、上記樹脂製容器の表面を梨地状とすることを特徴
    とする、樹脂製容器の清掃方法。
  6. 【請求項6】 上部が開放した樹脂製容器を清掃するた
    めの装置であって、ケーシングと、このケーシング内に
    おいて上記樹製容器を保持する保持部材と、上記ケーシ
    ング内に配置され、所定の粒状固体を混入した低圧大流
    量の高速空気流を上記保持部材に保持された樹脂製容器
    に向けて噴射する所定個数のノズルとを備えることを特
    徴とする、樹脂製容器の清掃装置。
  7. 【請求項7】 上部が開放した樹脂製容器を清掃するた
    めの装置であって、ケーシングと、このケーシング内に
    おいて上記樹脂製容器を保持する保持部材と、上記ケー
    シング内に配置された所定個数のノズルと、低圧空気発
    生源と、この低圧空気発生源で発生する低圧空気を上記
    ノズルに導く送気管と、上記ノズルまたは上記送気管に
    おいて、内部を流れる空気流に所定の粒状固体を混入す
    る粒状固体混入手段と、を備え、上記ノズルから上記粒
    状固体が混入された低圧高速空気流を上記樹脂製容器に
    噴射するように構成したことを特徴とする、樹脂製容器
    の清掃装置。
  8. 【請求項8】 上記保持部材は、上記樹脂製容器を保持
    して回転するように構成されている、請求項7に記載の
    樹脂製容器の清掃装置。
  9. 【請求項9】 上記ケーシング内にはさらに、イオン化
    された空気を発生させるイオン化空気発生手段が配置さ
    れている、請求項7または8に記載の樹脂製容器の清掃
    装置。
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