JP3468844B2 - ガスセンサ - Google Patents

ガスセンサ

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JP3468844B2 JP13168494A JP13168494A JP3468844B2 JP 3468844 B2 JP3468844 B2 JP 3468844B2 JP 13168494 A JP13168494 A JP 13168494A JP 13168494 A JP13168494 A JP 13168494A JP 3468844 B2 JP3468844 B2 JP 3468844B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガスセンサのうち特に高
温排気ガス中の窒素酸化物(NOX)を検出するのに適
したガスセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】空気中の酸素、硫化水素、アンモニア、
アミン類及びメルカプタン類等の濃度を検出するガスセ
ンサとして、従来から電圧の変化によって濃度を検出す
る固体電解質タイプと、抵抗の変化によって濃度を検出
する半導体タイプがあり、前者にはZrO2またはZrO2
と酸化触媒を併用したもの、β−Al23に硝酸塩複電
極を併用したもの、AgNO3等の硝酸塩自体を固体電解
質として使用したものがあり、後者にはフタロシアニン
等の有機物半導体を用いたものと金属酸化物半導体を用
いたものがある。そして、金属酸化物半導体の中には、
TiO2、SnO2或いはWO3等の一成分系と、特公昭5
2−43599号公報、特開昭61−147148号公
報或いは特開平3−65517号公報に開示されるよう
なABO3(A、Bは1以上の元素)で示されるペロブ
スカイト型の金属酸化物半導体を用いたガスセンサが知
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した各種のガスセ
ンサを自動車からの排気ガス中のNOXを検出するため
に用いようとすると以下のような課題がある。先ず、Z
rO2はO2ガスのセンサであり、このZrO2を用いてN
Xを検出するにはNOXから解離したO2を検出しなけ
ればならないので、測定は極めて難しく現実的ではな
い。また、自動車の排気ガスの通路の温度は800〜9
00℃まで上がることがあり、一方、硝酸塩のうちNa
NO3の融点は307℃、KNO3の融点は333℃、B
a(NO3)2融点は592℃であるので、これらを使用す
ることはできない。同様の理由からフタロシアニン等の
有機物半導体を高温の排気ガス中で用いることはできな
い。また、一成分系の金属酸化物半導体はNOやNO2
に対する感度は高いものの、耐熱性の点で問題があり、
車載用のガスセンサとして使用することはできない。更
に、ペロブスカイト型の金属酸化物半導体については、
耐熱性及び耐久性については優れているものの、NOや
NO2に対する感度が低く、実用に供することができな
い。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく本
発明は、ABO3(A、Bは1以上の元素)で示される
ペロブスカイト型の結晶構造を有するガスセンサにおい
て、前記Aサイトを構成する元素は電気陰性度(E)が
1.1±0.1で且つイオン半径(r)が1.2±0.
05Åであり、Bサイトを構成する元素は電気陰性度
(E)が1.75±0.15で且つイオン半径(r)が
0.65±0.075Åであり、窒素酸化物を検出す
ものとした。
【0005】ここで、前記ペロブスカイト型の結晶構造
のAサイトを構成する元素として、LaまたはLaとSr
を、Bサイトを構成する元素としてはCrとFeを選定す
ることにより、NOXに対する選択感度が向上する。
【0006】
【作用】電気陰性度(E)が大きいほど負の電荷を帯び
やすく、小さいほどプラスにチャージしやすい。またイ
オン半径が小さいほど外部に及ぼす影響が大きくなる。
【0007】
【実施例】以下に本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。ここで、図1は本発明に係るガスセンサのう
ちバルク法によって作製したガスセンサの斜視図、図2
は本発明に係るガスセンサのうち厚膜法によって作製し
たガスセンサの斜視図、図3はペロブスカイト型の金属
酸化物半導体の結晶構造を示す図、図4は本発明に係る
ガスセンサの設置箇所の一例を示した排気管の斜視図で
ある。
【0008】バルク法によって作製したガスセンサ1
は、円盤形状に成形されたペロブスカイト型の金属酸化
物半導体2の表面にAuまたはPtペーストを塗布してな
る電極3,3を形成し、この電極3,3にPtからなる
リード線4,4を接続している。
【0009】一方、厚膜法によって作製したガスセンサ
1は、矩形状に成形されたアルミナ基板5上に櫛歯状電
極3,3をプリントし、この電極3,3を覆うようにア
ルミナ基板5上にペロブスカイト型の金属酸化物半導体
2を層状に形成している。
【0010】ここで、ペロブスカイト型の金属酸化物半
導体はABO3(A、Bは1以上の元素)で示され、そ
の結晶構造は図3に示すように、直方体の各頂点にAサ
イト元素が、直方体の4つの側面の中央に酸素イオン
が、直方体の中心にBサイト元素が位置している。
【0011】また、本発明に係るガスセンサの設置箇所
としては、図4に示すように排気管の途中等が考えられ
る。即ち、エンジンにつながる上流側の排気管11と触
媒ボックス13との間にセンサボックス12を設け、こ
のセンサボックス12内に前記したガスセンサ1を設置
し、ガスセンサ1による検出値に応じて燃焼の制御を行
う。尚、触媒ボックス13の下流端には下流側の排気管
14が接続され、この下流側の排気管14の下流端にマ
フラ15が接続されている。
【0012】ところで、ペロブスカイト型の金属酸化物
半導体2のAサイトを構成する元素としては電気陰性度
(E)が1.1±0.1で且つイオン半径(r)が1.
2±0.05Åのものを選定し、Bサイトを構成する元
素としては電気陰性度(E)が1.75±0.15で且
つイオン半径(r)が0.65±0.075Åのものを
選定する。この理由は上記範囲外の元素では電気伝導に
寄与するキャリヤ、即ち自由電子が少なく、NOXが表
面吸着した時の表面抵抗変化を検出することができな
い。例えば、PbTiO3やBaTiO3は典型的なペロブス
カイト構造であるが、強誘電体にもなり得る絶縁体であ
る。
【0013】図5は電気陰性度とイオン半径とを各元素
毎にプロットしたグラフであり、このグラフからは、本
発明の範囲に入る元素は、AサイトについてはLaとS
r、BサイトについてはSb、Cu、Mo、Co、Fe、S
n、Ni、W、Nb、V、Ga、Znが挙げられる。
【0014】次に、バルク法によるペロブスカイト型の
金属酸化物半導体としてLaCrO3を用いたガスセンサ
1の作製方法を述べる。純度99.9%のLa(CH3
OO)3・1.5H2O、純度99.9%Cr(CH3COO)3
La:Cr=1:1になるように秤量した後、混合し、蒸
留水を加えて溶解させる。次に300℃×3時間蒸発乾
燥させ、水及び酢酸分を取り除く。このときに得られる
緑色粉末は液相で混合しているため、非常に均一で且つ
1μm以下の微粒子である。この微粒子は乾燥固化させ
たままでは多少凝集しているので乳鉢で30分程度粉砕
した後に大気炉にて、1000℃×10時間の焼結を行
った。焼結体のX線回析では典型的なペロブスカイト構
造の結晶ピークを得た。続いて30分程度粉砕し、油圧
プレス機にて350kgf/cm2×5分間プレスし直径10m
m厚み2〜3mmのペレットを作製し、更に大気炉にて1
000℃×3時間本焼成し、図1に示した構造のガスセ
ンサを得た。
【0015】また、La0.8Sr0.2CrO3、LaCr0.2Cu
0.83、La0.8Sr0.2Cr0.5Cu0.53については、製
法は前記LaCrO3と同じにしたが、出発原料として純
度99.9%のLa(CH3COO)3・0.5H2Oと純度9
9.9%のCu(CH3COO)3・H2Oを用い、LaCr0.8
Fe0.23、La0.9Sr0.1Cr0.8Fe0.23、Sr2CuW
6については出発原料として純度99.9%のLa
23、Cr23、Fe23、純度99%のSrCO3を用い
た。
【0016】一方、厚膜法によるペロブスカイト型の金
属酸化物半導体の作製方法は、材料の秤量混合から10
00℃×10時間の焼結を行い、30分程度の粉砕を行
うまでは同一であるが、厚膜法では上記によって得られ
たペロブスカイト粉末を蒸留水で分散させ、得られたペ
ーストをアルミナ基板に塗布し、室温で30分放置す
る。次で、バルク法と同様に大気炉にて1000℃×3
時間本焼成し、図2に示した構造のガスセンサを得た。
【0017】図6はバルク法によって作製したペロブス
カイト型金属酸化物半導体のAサイト及びBサイトの元
素を種々変化させた場合のNO濃度と感度との関係を示
すグラフであり、このグラフから本発明に係るガスセン
サはNOの検出感度に優れていることが分る。従って、
特許請求の範囲に記載した範囲の元素の組み合わせにお
いては、NOXガスセンサとして十分使用できることが
分る。尚、ガス感度(%)=(初期抵抗−抵抗)×10
0/初期抵抗である。
【0018】図7はバルク法によって作製したものと厚
膜法によって作製したもののNO濃度と感度との関係を
示すグラフであり、このグラフからは厚膜法によって作
製した方が感度に優れることが分る。これは厚膜法によ
って作製する方がバルク法に比べペロブスカイト型金属
酸化物半導体の厚みが薄くなるからと考えられる。
【0019】図8は被検出ガスの種類に応じた検出感度
を比較したグラフであり、LaCrO3の場合には、NO
の検出感度よりCOやO2の検出感度の方が大きいが、
LaCr0.8Fe0.23及びLa0.9Sr0.1Cr0.8Fe0.23
の場合には、NOの検出感度がCOやO2の検出感度よ
りも大きくなることが分る。したがって、LaCr0.8Fe
0 .23やLa0.9Sr0.1Cr0.8Fe0.23が他のペロブス
カイト型金属酸化物半導体に比べてNOXセンサとして
特に優れていると言える。
【0020】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によれば、
ペロブスカイト型の結晶構造を有するガスセンサとし
て、前記Aサイトを構成する元素は電気陰性度(E)が
1.1±0.1で且つイオン半径(r)が1.2±0.
05Åであり、Bサイトを構成する元素は電気陰性度
(E)が1.75±0.15で且つイオン半径(r)が
0.65±0.075Åであるものを選定したので、耐
熱性と耐久性を十分に満足し且つNOX感度に優れたガ
スセンサとすることができる。
【0021】特に、Aサイトを構成する元素をLaまた
はLaとSrとし、Bサイトを構成する元素をCrとFeと
することで、O2、CO及びCH4等の他のガスの検出感
度を抑えつつNOの検出感度が高くなるガスセンサとす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るガスセンサのうちバルク法によっ
て作製したガスセンサの斜視図
【図2】本発明に係るガスセンサのうち厚膜法によって
作製したガスセンサの斜視図
【図3】ペロブスカイト型の金属酸化物半導体の結晶構
造を示す図
【図4】本発明に係るガスセンサの設置箇所の一例を示
した排気管の斜視図
【図5】電気陰性度とイオン半径に応じてペロブスカイ
ト型の金属酸化物半導体のAサイト及びBサイトを構成
する元素をプロットしたグラフ
【図6】ペロブスカイト型の金属酸化物半導体のAサイ
ト及びBサイトの元素を種々変化させた場合のNO濃度
と感度との関係を示すグラフ
【図7】作製方法の相違によるNO濃度と感度との関係
を示すグラフ
【図8】被検出ガスの種類に応じた検出感度を比較した
グラフ
【符号の説明】
1…ガスセンサ、2…ペロブスカイト型の金属酸化物半
導体、3…電極、4…リード線、5…基板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−269948(JP,A) 特開 平5−332969(JP,A) 特開 昭61−147148(JP,A) 特開 昭55−156849(JP,A) 特開 昭50−144391(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/12 JICSTファイル(JOIS)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ABO3(A、Bは1以上の元素)で示
    されるペロブスカイト型の結晶構造を有するガスセンサ
    において、前記Aサイトを構成する元素は電気陰性度
    (E)が1.1±0.1で且つイオン半径(r)が1.
    2±0.05Åであり、Bサイトを構成する元素は電気
    陰性度(E)が1.75±0.15で且つイオン半径
    (r)が0.65±0.075Åであり、窒素酸化物を
    検出することを特徴とするガスセンサ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のガスセンサにおいて、
    前記Aサイトを構成する元素は、LaまたはLaとSrで
    あり、Bサイトを構成する元素はCrとFeであることを
    特徴とするガスセンサ。
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