JP3468759B2 - 低光彩及び高い嵩を示す三葉及び四葉フイラメント - Google Patents
低光彩及び高い嵩を示す三葉及び四葉フイラメントInfo
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Description
【０００１】
【発明の背景】本発明は、各葉の輪郭に沿って先端で連
結する実質的凸曲面を持つ三葉又は四葉の断面の形を持
つ、合成フィラメントに関する。フィラメントは、低光
彩、高い嵩及びフィブリル化に対する抵抗性を示すカー
ペットの製造に特に適している。
結する実質的凸曲面を持つ三葉又は四葉の断面の形を持
つ、合成フィラメントに関する。フィラメントは、低光
彩、高い嵩及びフィブリル化に対する抵抗性を示すカー
ペットの製造に特に適している。
【０００２】
【関連技術の説明】三葉及び四葉の断面を持つ繊維又は
フィラメントは、円形又はリボン状断面の繊維より優れ
た嵩高さ及び被覆力の故に、カーペット糸に広く用いら
れてきた。しかし従来の三葉及び四葉フィラメントの葉
の断面形は、一般に平ら又はわずかに凹あるいは凸なだ
けである。その結果ある角度から見ると、これらの繊維
表面からの正反射により、カーペット糸上に“光彩”及
び冷たい外観が形成され、これは多くのカーペットの買
い手から拒絶される。
フィラメントは、円形又はリボン状断面の繊維より優れ
た嵩高さ及び被覆力の故に、カーペット糸に広く用いら
れてきた。しかし従来の三葉及び四葉フィラメントの葉
の断面形は、一般に平ら又はわずかに凹あるいは凸なだ
けである。その結果ある角度から見ると、これらの繊維
表面からの正反射により、カーペット糸上に“光彩”及
び冷たい外観が形成され、これは多くのカーペットの買
い手から拒絶される。
【０００３】“光彩”という言葉は、強い光りが糸に向
けられた時に糸上に見られる光りの斑点を意味する。こ
れは、繊維の微細断片が鏡又は反射プリズムとして作用
するためである。“光彩”という言葉を“光沢”という
言葉と混同してはならない。“光沢”という言葉は、反
射光による繊維の全体的輝きを意味する。繊維は通常艶
有り又は艶無しと言われるが、光彩があることもないこ
ともある。
けられた時に糸上に見られる光りの斑点を意味する。こ
れは、繊維の微細断片が鏡又は反射プリズムとして作用
するためである。“光彩”という言葉を“光沢”という
言葉と混同してはならない。“光沢”という言葉は、反
射光による繊維の全体的輝きを意味する。繊維は通常艶
有り又は艶無しと言われるが、光彩があることもないこ
ともある。
【０００４】高度の光彩又は輝きを持つ三葉及び四葉繊
維の例は、それぞれＢａｎｋｅｒ等、米国特許４,４９
２,７３１及びＭｃＫｉｎｎｅｙ、米国特許３,１０９,
２２０に開示されている。そのような高光彩繊維を染色
又は着色すると、正反射により真の色より明るい繊維の
色の印象を与える。従って繊維の反射特性を補正するた
めに追加の染料又は顔料を必要とする。さらに希少カー
ペットに嵩高さ及び被覆力を与えるために必要なけん縮
度の高い糸で、特に正反射が目に見える。
維の例は、それぞれＢａｎｋｅｒ等、米国特許４,４９
２,７３１及びＭｃＫｉｎｎｅｙ、米国特許３,１０９,
２２０に開示されている。そのような高光彩繊維を染色
又は着色すると、正反射により真の色より明るい繊維の
色の印象を与える。従って繊維の反射特性を補正するた
めに追加の染料又は顔料を必要とする。さらに希少カー
ペットに嵩高さ及び被覆力を与えるために必要なけん縮
度の高い糸で、特に正反射が目に見える。
【０００５】同業者は、繊維表面からの正反射を軽減す
るために多くの異なる方法を提示してきた。
るために多くの異なる方法を提示してきた。
【０００６】例えば円形の断面を持つ繊維は典型的に正
反射が少なく、光沢が弱まる。しかし嵩及び被覆力の不
足のために、これらの繊維はカーペットにおける使用に
広く選ばれていない。
反射が少なく、光沢が弱まる。しかし嵩及び被覆力の不
足のために、これらの繊維はカーペットにおける使用に
広く選ばれていない。
【０００７】三葉及び四葉繊維の製造時に、ポリマー紡
糸液に二酸化チタンなどの種々の艶消剤を添加すること
も周知である。これらの繊維は、光沢が弱まるが、望ま
しくない白っぽい外観も呈する。
糸液に二酸化チタンなどの種々の艶消剤を添加すること
も周知である。これらの繊維は、光沢が弱まるが、望ま
しくない白っぽい外観も呈する。
【０００８】Ｓｈａｈ、米国特許３,９９４,１２２は、
修正比が１.６−１.９の範囲の三葉フィラメントを４０
−６０重量％、及び修正比が２.２−２.５の範囲の三葉
フィラメントを４０−６０重量％含むけん縮ポリアミド
ステープルフィラメント混合物を開示している。フィラ
メントは嵩高さ、望ましくない輝き及び光彩のない高い
光沢、及び汚染に対する抵抗性の向上を与える。
修正比が１.６−１.９の範囲の三葉フィラメントを４０
−６０重量％、及び修正比が２.２−２.５の範囲の三葉
フィラメントを４０−６０重量％含むけん縮ポリアミド
ステープルフィラメント混合物を開示している。フィラ
メントは嵩高さ、望ましくない輝き及び光彩のない高い
光沢、及び汚染に対する抵抗性の向上を与える。
【０００９】Ｃｒａｉｇ、米国特許２,９５９,８３９
は、ジグザグに配置した連結していない一連の円形紡糸
口金オリフィスからのリボン様フィラメントの製造を開
示している。フィラメントは、波形の表面を持ち、光彩
が減少している。
は、ジグザグに配置した連結していない一連の円形紡糸
口金オリフィスからのリボン様フィラメントの製造を開
示している。フィラメントは、波形の表面を持ち、光彩
が減少している。
【００１０】上記のような従来のフィラメントは、カー
ペットにおける正反射の軽減に多少有効であったが、さ
らに光彩が低く嵩高さをも与える三葉及び四葉フィラメ
ントが必要である。本発明のフィラメントは、低い光
彩、嵩高さ及び完成カーペットにおけるフィブリル化へ
の抵抗性の組み合わせがさらに向上している。
ペットにおける正反射の軽減に多少有効であったが、さ
らに光彩が低く嵩高さをも与える三葉及び四葉フィラメ
ントが必要である。本発明のフィラメントは、低い光
彩、嵩高さ及び完成カーペットにおけるフィブリル化へ
の抵抗性の組み合わせがさらに向上している。
【００１１】
【発明の概略】本発明は、各葉の輪郭に沿って先端で連
結する実質的凸曲面を持つ三葉又は四葉の断面の形を持
つ、合成フィラメントに関する。フィラメントは、基本
的に平面を持たない。各葉は、一葉当たり２−２０の曲
率を持ち、フィラメントの修正比は１.２−４.５であ
る。適した合成ポリマーには、ポリアミド、例えばナイ
ロン６６及びナイロン６、ポリエステル、例えばポリエ
チレンテレフタレート、ポリオレフィン、例えばポリプ
ロピレン及びポリアクリロニトリルが含まれる。ナイロ
ン６６の使用が好ましい。フィラメントは、けん縮連続
フィラメント糸又はけん縮ステープルファイバー糸の形
態であることができる。糸は、光彩が低く、嵩高く、フ
ィブリル化に対する抵抗性を示すカーペットの製造に使
用することができる。
結する実質的凸曲面を持つ三葉又は四葉の断面の形を持
つ、合成フィラメントに関する。フィラメントは、基本
的に平面を持たない。各葉は、一葉当たり２−２０の曲
率を持ち、フィラメントの修正比は１.２−４.５であ
る。適した合成ポリマーには、ポリアミド、例えばナイ
ロン６６及びナイロン６、ポリエステル、例えばポリエ
チレンテレフタレート、ポリオレフィン、例えばポリプ
ロピレン及びポリアクリロニトリルが含まれる。ナイロ
ン６６の使用が好ましい。フィラメントは、けん縮連続
フィラメント糸又はけん縮ステープルファイバー糸の形
態であることができる。糸は、光彩が低く、嵩高く、フ
ィブリル化に対する抵抗性を示すカーペットの製造に使
用することができる。
【００１２】そのような繊維を製造するための紡糸口金
は、分画細管により連結した上面及び下面を持つプレー
トを含む。分画細管は、中心環状オリフィス及び該オリ
フィスから放射状に伸びる実質的に等間隔、等寸法の３
個の半径方向スロットを含む。又、実質的に各スロット
の縦軸に中心を置く、少なくとも１個の周辺オリフィス
もある。ある具体化の場合は、各スロットに沿って２個
の周辺オリフィスがある。さらに中心オリフィスの直径
は、各周辺オリフィスの直径より大きいか又は等しい。
半径方向スロットの幅に対する第１の周辺オリフィスの
直径の比率は、３.５：１以上である。半径方向スロッ
トの幅に対する中心オリフィスの直径の比率は、６：１
以上である。
は、分画細管により連結した上面及び下面を持つプレー
トを含む。分画細管は、中心環状オリフィス及び該オリ
フィスから放射状に伸びる実質的に等間隔、等寸法の３
個の半径方向スロットを含む。又、実質的に各スロット
の縦軸に中心を置く、少なくとも１個の周辺オリフィス
もある。ある具体化の場合は、各スロットに沿って２個
の周辺オリフィスがある。さらに中心オリフィスの直径
は、各周辺オリフィスの直径より大きいか又は等しい。
半径方向スロットの幅に対する第１の周辺オリフィスの
直径の比率は、３.５：１以上である。半径方向スロッ
トの幅に対する中心オリフィスの直径の比率は、６：１
以上である。
【００１３】別の具体化の場合、中心オリフィスから放
射状に伸びる４個の半径方向スロットがあり、少なくと
も１個の周辺オリフィスが実質的に各スロットの縦軸に
中心を置いている。
射状に伸びる４個の半径方向スロットがあり、少なくと
も１個の周辺オリフィスが実質的に各スロットの縦軸に
中心を置いている。
【００１４】本発明のフィラメントは一般に、所望の三
葉又は四葉断面をフィラメントに与えるよう設計された
紡糸口金細管を通して、熔融ポリマー又はポリマー溶液
を紡糸することにより製造する。
葉又は四葉断面をフィラメントに与えるよう設計された
紡糸口金細管を通して、熔融ポリマー又はポリマー溶液
を紡糸することにより製造する。
【００１５】フィラメントは、熔融紡糸の可能な合成熱
可塑性ポリマーから製造することができる。これらのポ
リマーには、例えばポリプロピレンなどのポリオレフィ
ン、ポリヘキサメチレンジアミンアジパミド（ナイロン
６６）及びポリカプロラクタム（ナイロン６）などのポ
リアミド、及びポリエチレンテレフタレートなどのポリ
エステルなどが含まれる。コポリマー、三元ポリマー及
びそのようなポリマーの熔融配合物も適している。ポリ
アクリロニトリルのように溶液を形成するポリマーも使
用することができる。これらのポリマー溶液は、乾式紡
糸によりフィラメントとする。
可塑性ポリマーから製造することができる。これらのポ
リマーには、例えばポリプロピレンなどのポリオレフィ
ン、ポリヘキサメチレンジアミンアジパミド（ナイロン
６６）及びポリカプロラクタム（ナイロン６）などのポ
リアミド、及びポリエチレンテレフタレートなどのポリ
エステルなどが含まれる。コポリマー、三元ポリマー及
びそのようなポリマーの熔融配合物も適している。ポリ
アクリロニトリルのように溶液を形成するポリマーも使
用することができる。これらのポリマー溶液は、乾式紡
糸によりフィラメントとする。
【００１６】一般に熔融紡糸法の場合は、熔融ポリマー
を空気中又は他の気体中、あるいは適した液体中に押し
出し、そこでポリマーが冷却されて固化する。適した急
冷気体及び液体には、例えば室温の空気、冷却空気及び
水が含まれる。乾式紡糸法の場合は、ポリマー溶液を連
続流として加熱室に押し出し、溶媒を除去し、固体フィ
ラメントを形成する。例えば粘度、押し出し速度、急冷
などの特定の紡糸条件は、使用するポリマーにより変わ
ることが、認められている。ポリマー紡糸液は、酸化防
止剤、染料、顔料、静電防止剤、紫外線安定剤などの従
来の添加剤も含むことができる。
を空気中又は他の気体中、あるいは適した液体中に押し
出し、そこでポリマーが冷却されて固化する。適した急
冷気体及び液体には、例えば室温の空気、冷却空気及び
水が含まれる。乾式紡糸法の場合は、ポリマー溶液を連
続流として加熱室に押し出し、溶媒を除去し、固体フィ
ラメントを形成する。例えば粘度、押し出し速度、急冷
などの特定の紡糸条件は、使用するポリマーにより変わ
ることが、認められている。ポリマー紡糸液は、酸化防
止剤、染料、顔料、静電防止剤、紫外線安定剤などの従
来の添加剤も含むことができる。
【００１７】図４には、本発明のフィラメントの形成に
適した紡糸口金細管の例が示してある。
適した紡糸口金細管の例が示してある。
【００１８】細管は、中心環状オリフィス（１）、及び
中心オリフィス（１）から放射状に伸びる実質的に等間
隔の３個の半径方向スロット（２）、（３）及び（４）
を含む。各スロットに沿って１個かそれ以上の周辺環状
オリフィスがある。図４には、３個の“第１”周辺オリ
フィス（５）、（６）及び（７）、ならびに２個の“第
２”周辺オリフィス（８）、（９）及び（１０）が示し
てある。“第１周辺オリフィス”という言葉は、中心か
ら離れて位置し、中心オリフィスに隣接するオリフィス
を意味する。“第２周辺オリフィス”という言葉は、中
心から離れて位置し、第１周辺オリフィスに隣接するオ
リフィスを意味する。すべての周辺環状オリフィスは、
実質的に対応するスロットの縦軸上に中心を置く。周辺
オリフィスは、図４、６及び７に示すように実質的に同
寸法であることもでき、又は図５に示すように等しくな
い寸法であることもできる。半径方向スロットも実質的
に同寸法であることができる。
中心オリフィス（１）から放射状に伸びる実質的に等間
隔の３個の半径方向スロット（２）、（３）及び（４）
を含む。各スロットに沿って１個かそれ以上の周辺環状
オリフィスがある。図４には、３個の“第１”周辺オリ
フィス（５）、（６）及び（７）、ならびに２個の“第
２”周辺オリフィス（８）、（９）及び（１０）が示し
てある。“第１周辺オリフィス”という言葉は、中心か
ら離れて位置し、中心オリフィスに隣接するオリフィス
を意味する。“第２周辺オリフィス”という言葉は、中
心から離れて位置し、第１周辺オリフィスに隣接するオ
リフィスを意味する。すべての周辺環状オリフィスは、
実質的に対応するスロットの縦軸上に中心を置く。周辺
オリフィスは、図４、６及び７に示すように実質的に同
寸法であることもでき、又は図５に示すように等しくな
い寸法であることもできる。半径方向スロットも実質的
に同寸法であることができる。
【００１９】紡糸口金細管のオリフィス及びスロット
は、典型的に以下の寸法を持つ。中心環状オリフィスの
直径は、約０.０１−０.０２インチの範囲であり、周辺
環状オリフィスの直径は、約０.００５−０.０２インチ
の範囲であることができる。各スロットの長さは、典型
的に約０.０２−０.０２インチであり、幅は約０.００
２−０.００３インチである。
は、典型的に以下の寸法を持つ。中心環状オリフィスの
直径は、約０.０１−０.０２インチの範囲であり、周辺
環状オリフィスの直径は、約０.００５−０.０２インチ
の範囲であることができる。各スロットの長さは、典型
的に約０.０２−０.０２インチであり、幅は約０.００
２−０.００３インチである。
【００２０】紡糸口金細管のオリフィス及びスロット
は、以下の基準を満たす必要がある： Ａ／Ｂ≧３.５ 及び Ｃ／Ｂ≧６ ここでＣ＝中心オリフィスの直径； Ｂ＝連結半径方向スロットの幅；及び Ａ＝第１周辺オリフィスの直径である。
は、以下の基準を満たす必要がある： Ａ／Ｂ≧３.５ 及び Ｃ／Ｂ≧６ ここでＣ＝中心オリフィスの直径； Ｂ＝連結半径方向スロットの幅；及び Ａ＝第１周辺オリフィスの直径である。
【００２１】上記の比率以外の寸法を持つ細管から紡糸
したフィラメントは、高い光彩の原因となる断面を持つ
傾向があるか、又は往来によりフィブリル化し易い。
したフィラメントは、高い光彩の原因となる断面を持つ
傾向があるか、又は往来によりフィブリル化し易い。
【００２２】しかし、上記範囲内の特定の寸法及び比率
は、ポリマーの種類、粘度及び急冷媒体などの因子に依
存して変わり得ることがわかる。高粘度ポリマー及び水
−急冷紡糸の場合は、低粘度ポリマー及び空気−急冷紡
糸の場合より低い半径方向スロットの幅に対するオリフ
ィス直径の比率が必要である。得られるフィラメントに
所望される“修正比”も重要な因子である。“修正比”
という言葉は、Ｈｏｌｌａｎｄ、米国特許２,９３９,２
０１に開示されている通り、フィラメントの断面に内接
することができる最大の円の半径に対するフィラメント
の断面に外接する円の半径の比率を意味する。
は、ポリマーの種類、粘度及び急冷媒体などの因子に依
存して変わり得ることがわかる。高粘度ポリマー及び水
−急冷紡糸の場合は、低粘度ポリマー及び空気−急冷紡
糸の場合より低い半径方向スロットの幅に対するオリフ
ィス直径の比率が必要である。得られるフィラメントに
所望される“修正比”も重要な因子である。“修正比”
という言葉は、Ｈｏｌｌａｎｄ、米国特許２,９３９,２
０１に開示されている通り、フィラメントの断面に内接
することができる最大の円の半径に対するフィラメント
の断面に外接する円の半径の比率を意味する。
【００２３】中心及び周辺オリフィスは、図６に示すよ
うに同寸法であることができる。しかし得られる繊維を
より強化するために、中心環状オリフィスが図４、５及
び７に示すように周辺環状オリフィスより大きい直径を
持つことが好ましい。特に好ましい配置の場合、図５に
示すように、中心オリフィスの直径が第１周辺オリフィ
ス（２１）の直径より大きく、それが今度は第２周辺オ
リフィス（２２）の直径より大きい。中心オリフィスの
直径がより大きく、先端の周辺オリフィスの直径がより
小さいために、フィラメントの修正比が比較的小さくな
る。
うに同寸法であることができる。しかし得られる繊維を
より強化するために、中心環状オリフィスが図４、５及
び７に示すように周辺環状オリフィスより大きい直径を
持つことが好ましい。特に好ましい配置の場合、図５に
示すように、中心オリフィスの直径が第１周辺オリフィ
ス（２１）の直径より大きく、それが今度は第２周辺オ
リフィス（２２）の直径より大きい。中心オリフィスの
直径がより大きく、先端の周辺オリフィスの直径がより
小さいために、フィラメントの修正比が比較的小さくな
る。
【００２４】図８及び９に示す別の具体化の場合、細管
は、中心オリフィスから放射状に伸びる実質的に等間隔
の半径方向スロットを３個ではなく４個持つ中心環状オ
リフィスを含む。各スロットに沿って１個又はそれ以上
の周辺環状オリフィスがある。これらの細管は、本発明
の四葉フィラメントを製造することができる。
は、中心オリフィスから放射状に伸びる実質的に等間隔
の半径方向スロットを３個ではなく４個持つ中心環状オ
リフィスを含む。各スロットに沿って１個又はそれ以上
の周辺環状オリフィスがある。これらの細管は、本発明
の四葉フィラメントを製造することができる。
【００２５】上記の紡糸口金細管は、図４Ｂ−７Ｂに示
すような断面を持つフィラメントを与えるように修正で
きることも理解できる。例えばポリマーが図４Ｂ−７Ｂ
に示す断面を形成するのに十分な表面張力を持っていれ
ば、オリフィスは四角形、五角形又は六角形であること
ができる。図４Ｂ−７Ｂに示す通り、得られるフィラメ
ントが基本的に平面を持たないことが重要である。
すような断面を持つフィラメントを与えるように修正で
きることも理解できる。例えばポリマーが図４Ｂ−７Ｂ
に示す断面を形成するのに十分な表面張力を持っていれ
ば、オリフィスは四角形、五角形又は六角形であること
ができる。図４Ｂ−７Ｂに示す通り、得られるフィラメ
ントが基本的に平面を持たないことが重要である。
【００２６】中心及び周辺オリフィスがスロットにより
連結していて、ポリマー流が細管の下部を通過する前に
融合することも重要である。これにより、嵩高く、低光
彩の三葉及び四葉フィラメントが得られる。
連結していて、ポリマー流が細管の下部を通過する前に
融合することも重要である。これにより、嵩高く、低光
彩の三葉及び四葉フィラメントが得られる。
【００２７】対照的に、前記のＣｒａｉｇ、米国特許
２,９５９,８３９及びＪａｍｉｅｓｏｎ、米国特許３,
２４９,６６９で議論されているリボン様フィラメント
製造の従来の方法には、紡糸口金細管より上部でのポリ
マー流の融合が含まれる。しかしポリマー融合の程度
は、ポリマーの粘度及び温度、オリフィスの間隔及び急
冷条件などの条件に依存する。例えば粘度が低く、ポリ
マー温度が高い場合は、流れが強く融合するが、先端が
薄く、繊維表面は高い光彩を示すであろう。他方粘度が
高く、ポリマー温度が低い場合は、繊維表面は低い光彩
を示すであろう。しかし流れの融合は非常に悪く、得ら
れるフィラメントがテクスチュアリングの間に、又は通
常の着用条件下で容易に分離し、フィブリル化し、毛羽
だったカーペット表面を与えるであろう。
２,９５９,８３９及びＪａｍｉｅｓｏｎ、米国特許３,
２４９,６６９で議論されているリボン様フィラメント
製造の従来の方法には、紡糸口金細管より上部でのポリ
マー流の融合が含まれる。しかしポリマー融合の程度
は、ポリマーの粘度及び温度、オリフィスの間隔及び急
冷条件などの条件に依存する。例えば粘度が低く、ポリ
マー温度が高い場合は、流れが強く融合するが、先端が
薄く、繊維表面は高い光彩を示すであろう。他方粘度が
高く、ポリマー温度が低い場合は、繊維表面は低い光彩
を示すであろう。しかし流れの融合は非常に悪く、得ら
れるフィラメントがテクスチュアリングの間に、又は通
常の着用条件下で容易に分離し、フィブリル化し、毛羽
だったカーペット表面を与えるであろう。
【００２８】ポリマーは、特別に設計されたオリフィス
及びスロットを通って流れ、例えば図４Ｂに示すような
対応するフィラメントを製造する。フィラメントは、中
心環状部分（１１）及び３個の実質的に等間隔の葉（１
２）、（１３）及び（１４）を持つ。これらの基本的に
対称な葉又はアームは、中心点で全体が結合している。
各葉は、１個かそれ以上の環状部分（１５）、（１
６）、（１７）、（１８）、（１９）及び（２０）を含
み、その連結部に先端（２３）及び（２４）を持つ。
及びスロットを通って流れ、例えば図４Ｂに示すような
対応するフィラメントを製造する。フィラメントは、中
心環状部分（１１）及び３個の実質的に等間隔の葉（１
２）、（１３）及び（１４）を持つ。これらの基本的に
対称な葉又はアームは、中心点で全体が結合している。
各葉は、１個かそれ以上の環状部分（１５）、（１
６）、（１７）、（１８）、（１９）及び（２０）を含
み、その連結部に先端（２３）及び（２４）を持つ。
【００２９】本発明の三葉及び四葉フィラメントの修正
比は、約１.２−４.５であり、さらに各葉の輪郭に沿っ
て先端で連結した実質的凸曲線があることを特徴として
いる。フィラメントの輪郭に沿って形成されるこれらの
出っ張り及びへこみは、“葉当たりの曲率反転”により
数えることができる。“葉当たり曲率反転”という言葉
は、葉の曲線をたどる点がその動きの方向を逆転する、
フィラメントの葉上の固定点を意味する。図４Ｂを見る
と、これらの曲率反転は、先端（２３）及び（２４）に
対応する。フィラメントは一般に葉当たり約２−２０の
曲率反転を持ち、基本的に平面を持たない。本発明のフ
ィラメントの低光彩、高い嵩及びフィブリル化への抵抗
性は、この独特の構造によると思われる。
比は、約１.２−４.５であり、さらに各葉の輪郭に沿っ
て先端で連結した実質的凸曲線があることを特徴として
いる。フィラメントの輪郭に沿って形成されるこれらの
出っ張り及びへこみは、“葉当たりの曲率反転”により
数えることができる。“葉当たり曲率反転”という言葉
は、葉の曲線をたどる点がその動きの方向を逆転する、
フィラメントの葉上の固定点を意味する。図４Ｂを見る
と、これらの曲率反転は、先端（２３）及び（２４）に
対応する。フィラメントは一般に葉当たり約２−２０の
曲率反転を持ち、基本的に平面を持たない。本発明のフ
ィラメントの低光彩、高い嵩及びフィブリル化への抵抗
性は、この独特の構造によると思われる。
【００３０】フィラメントは一般にその長さに沿った断
面が均一であり、カーペット、織物又は不織布などの用
途を含むいくつかの異なる用途に使用することができ
る。カーペットとしての用途の場合、フィラメントをけ
ん縮しないことも、あるいはカーペット糸にさらに嵩を
与えるためにけん縮することもできる。カーペット糸
は、連続ばらフィラメント（ＢＣＦ）糸、又はステープ
ルファイバー糸の形態であることができる。本発明のフ
ィラメントを互いに、又は他のフィラメントと配合して
フィラメントブレンドとすることができることもわかっ
ている。糸のクリンプ加工又はテクスチュアリングは、
例えば熱風ジェットバルキング、ギア−クリンプ加工又
はスタッフィングボックス法を含む同業者に周知の方法
により行うことができる。本発明の繊維が主にカーペッ
ト糸としての使用を目的としている場合は、フィラメン
ト当たりデニール（ｄｐｆ）が６−２５の範囲であり、
糸全体のデニールが少なくとも５００であることが好ま
しい。
面が均一であり、カーペット、織物又は不織布などの用
途を含むいくつかの異なる用途に使用することができ
る。カーペットとしての用途の場合、フィラメントをけ
ん縮しないことも、あるいはカーペット糸にさらに嵩を
与えるためにけん縮することもできる。カーペット糸
は、連続ばらフィラメント（ＢＣＦ）糸、又はステープ
ルファイバー糸の形態であることができる。本発明のフ
ィラメントを互いに、又は他のフィラメントと配合して
フィラメントブレンドとすることができることもわかっ
ている。糸のクリンプ加工又はテクスチュアリングは、
例えば熱風ジェットバルキング、ギア−クリンプ加工又
はスタッフィングボックス法を含む同業者に周知の方法
により行うことができる。本発明の繊維が主にカーペッ
ト糸としての使用を目的としている場合は、フィラメン
ト当たりデニール（ｄｐｆ）が６−２５の範囲であり、
糸全体のデニールが少なくとも５００であることが好ま
しい。
【００３１】カーペット糸は、その後同業者に周知の方
法でカーペット裏材料中に房状に綴じる。糸は、ループ
状に挿入してループパイルカーペットとすることができ
る。カットパイルカーペットの場合、ループを切断し、
実質的に平行な垂直の房を形成し、その後それを所望の
高さに平らに刈る。本発明の糸から形成したカーペット
は、基本的に光彩がなく、高い嵩を持ち、フィブリル化
に抵抗性である。
法でカーペット裏材料中に房状に綴じる。糸は、ループ
状に挿入してループパイルカーペットとすることができ
る。カットパイルカーペットの場合、ループを切断し、
実質的に平行な垂直の房を形成し、その後それを所望の
高さに平らに刈る。本発明の糸から形成したカーペット
は、基本的に光彩がなく、高い嵩を持ち、フィブリル化
に抵抗性である。
【００３２】
【試験法】カーペットの光彩及び嵩の等級
種々のカットパイルカーペット試料の嵩及び光彩の程度
を、どのカーペットをどの糸で製造したかという知識な
しに、並行比較により視覚で比較した。カーペットは、
カーペット構成及び表面模様付けに慣れた人々をパネル
として試験した。
を、どのカーペットをどの糸で製造したかという知識な
しに、並行比較により視覚で比較した。カーペットは、
カーペット構成及び表面模様付けに慣れた人々をパネル
として試験した。
【００３３】円い断面の繊維からなるカーペット試料
を、参照点として選び、無光彩及び低嵩の等級を与え
た。嵩の場合、残りの試料に低、中又は高の主観的等級
を与えた。光彩の場合、残り試料に無、低、中又は高の
主観的等級を与えた。相対粘度 ５０ｃｃの蟻酸中に５．５グラムのナイロン６６を溶解
することにより、ナイロン６６の相対粘度（ＲＶ）を測
定した。ＲＶは、蟻酸の絶対粘度に対するナイロン６６
／蟻酸溶液の絶対粘度の比率である。両絶対粘度は、２
５℃で測定した。
を、参照点として選び、無光彩及び低嵩の等級を与え
た。嵩の場合、残りの試料に低、中又は高の主観的等級
を与えた。光彩の場合、残り試料に無、低、中又は高の
主観的等級を与えた。相対粘度 ５０ｃｃの蟻酸中に５．５グラムのナイロン６６を溶解
することにより、ナイロン６６の相対粘度（ＲＶ）を測
定した。ＲＶは、蟻酸の絶対粘度に対するナイロン６６
／蟻酸溶液の絶対粘度の比率である。両絶対粘度は、２
５℃で測定した。
【００３４】
【実施例】実施例１−７
以下の実施例において、種々の断面を持つナイロン６６
フィラメントを製造した。ナイロン６６フィラメントを
種々の紡糸口金から紡糸した。各紡糸口金は、図１−７
に示す特殊な設計の細管を１６０持つ。
フィラメントを製造した。ナイロン６６フィラメントを
種々の紡糸口金から紡糸した。各紡糸口金は、図１−７
に示す特殊な設計の細管を１６０持つ。
【００３５】すべての実施例で用いたナイロン６６ポリ
マーは、光沢のあるポリマーである。ポリマー紡糸液
は、艶消剤を含まず、相対粘度（ＲＶ）は、６８±３単
位であった。紡糸容器前のポリマーの温度は、約２９０
±１℃に調節し、紡糸処理量は、１時間当たり７０ポン
ドであった。種々の紡糸口金を通してポリマーを押し出
し、８０フィラメントから成る２部分に分けた。紡糸口
金に関する細管の寸法を以下に示す。その後９℃の冷却
空気を３００立方フィート／分（０．２３６立方ｍ／秒
でフィラメントを通して送風した煙突中で、熔融繊維を
急冷する。８００ヤード／分（７３２ｍ／分）の表面速
度で回転する供給ロールにより、急冷区域を通ってフィ
ラメントを引き、延伸及びクリンプ加工のための潤滑剤
を塗布する。被覆糸を、１対の加熱（２２０℃）引き取
りロールを用いて２１９７ヤード／分（２．７５×延伸
比）で引き取る。その後糸を、Ｃｏｏｎ、米国特許３,
５２５,１３４に記載と類似の２軸衝突バルキングジェ
ット（２４０℃熱風）中に進め、１２００デニール、フ
ィラメント当たり１５デニール（ｄｐｆ）の２本の糸を
形成する。
マーは、光沢のあるポリマーである。ポリマー紡糸液
は、艶消剤を含まず、相対粘度（ＲＶ）は、６８±３単
位であった。紡糸容器前のポリマーの温度は、約２９０
±１℃に調節し、紡糸処理量は、１時間当たり７０ポン
ドであった。種々の紡糸口金を通してポリマーを押し出
し、８０フィラメントから成る２部分に分けた。紡糸口
金に関する細管の寸法を以下に示す。その後９℃の冷却
空気を３００立方フィート／分（０．２３６立方ｍ／秒
でフィラメントを通して送風した煙突中で、熔融繊維を
急冷する。８００ヤード／分（７３２ｍ／分）の表面速
度で回転する供給ロールにより、急冷区域を通ってフィ
ラメントを引き、延伸及びクリンプ加工のための潤滑剤
を塗布する。被覆糸を、１対の加熱（２２０℃）引き取
りロールを用いて２１９７ヤード／分（２．７５×延伸
比）で引き取る。その後糸を、Ｃｏｏｎ、米国特許３,
５２５,１３４に記載と類似の２軸衝突バルキングジェ
ット（２４０℃熱風）中に進め、１２００デニール、フ
ィラメント当たり１５デニール（ｄｐｆ）の２本の糸を
形成する。
【００３６】紡糸し、延伸し、けん縮した連続ばらフィ
ラメント（ＢＣＦ）糸を、ケーブル撚糸機上で１インチ
当たり５．７５回転（ｔｐｉ）にケーブル撚糸し、ナイ
ロン６６ＢＣＦ糸の場合の標準的加工条件でＳｕｐｅｒ
ｂａ熱硬化機上で熱硬化した。その後試験糸を、１／８
インチゲージのカットパイルタフト機上で房状に綴じ付
け、４０オンス／平方ヤード、５／８インチパイル高の
カーペットとする。タフテッドカーペットを、レンジダ
イヤーで染色し、中間ふじ色のカーペットとした。熟練
者をパネルとしてカーペットの美観を評価し、結果を表
Ｉに示す。実施例１（比較例） 図１Ｂに示す円形の断面を持つフィラメントを上記の方
法を用いて製造した。フィラメントは、図１Ａに示す、
直径が０.０１０インチの円形オリフィスを持つ紡糸口
金細管を通して紡糸した。実施例２（比較例） 図２Ｂに示す三葉の断面を持つフィラメントを上記の方
法を用いて製造した。フィラメントは、図２Ａに示すよ
うな一体に結合した、基本的に対称な３つのアーム
（葉）を持つ紡糸口金細管を通して紡糸した。アームの
幅は、０.００８インチであり、長さは、０.０１７イン
チである。実施例３（比較例） 図３Ｂに示す四葉の断面を持つフィラメントを上記の方
法を用いて製造した。フィラメントは、図３Ａに示すよ
うな一体に結合した、基本的に対称な４つのアーム
（葉）を持つ紡糸口金細管を通して紡糸した。アームの
幅は、０.０１０インチであり、長さは、０.０２５イン
チである。実施例４ 図４Ｂに示す三葉の断面を持つフィラメントを上記の方
法を用いて製造した。フィラメントは、図４Ａに示し、
以下の寸法を持つ紡糸口金細管を通して紡糸した。中心
オリフィス（１）の直径は、０.０２０インチであり、
スロット（２−４）の幅は、０.００２インチである。
第１及び第２周辺オリフィス（５−１０）の直径は、
０.０１５インチである。第１周辺オリフィス、例えば
（５）の中心からスロットに沿って第２周辺オリフィ
ス、例えば（８）の中心までの距離は、０.０２１０イ
ンチである。中心オリフィスの中心からスロットに沿っ
て第１周辺オリフィスの中心までの距離は、０.０２３
５インチである。実施例５ 図５Ｂに示す三葉の断面を持つフィラメントを、上記の
方法を用いて製造した。フィラメントは、図５Ａに示
し、以下の寸法を持つ紡糸口金細管を通して紡糸した。
中心オリフィスの直径は、０.０１７０インチであり、
スロットの幅は、０.００２５インチである。第１周辺
オリフィス、例えば（２１）の直径は、０.００９０イ
ンチであり、第２周辺オリフィス、例えば（２２）の直
径は、０.００７０インチである。第１周辺オリフィス
の中心からスロットに沿って第２周辺オリフィスの中心
までの距離は、０.０２５５インチである。中心オリフ
ィスの中心からスロットに沿って第１周辺オリフィスの
中心までの距離は、０.０２８５インチである。実施例６ 図６Ｂに示す三葉の断面を持つフィラメントを、上記の
方法を用いて製造した。フィラメントは、図６Ａに示
し、以下の寸法を持つ紡糸口金細管を通して紡糸した。
中心オリフィスの直径は、０.０１５０インチであり、
スロットの幅は、０.００２５インチである。周辺オリ
フィスの直径は、０.０１５インチである。中心オリフ
ィスの中心からスロットに沿って周辺オリフィスの中心
までの距離は、０.０２８５インチである。実施例７ 図７Ｂに示す三葉の断面を持つフィラメントを、上記の
方法を用いて製造した。フィラメントは、図７Ａに示
し、以下の寸法を持つ紡糸口金細管を通して紡糸した。
中心オリフィスの直径は、０.０１７０インチであり、
スロットの幅は、０.００２５インチである。周辺オリ
フィスの直径は、０.００９０インチである。中心オリ
フィスの中心からスロットに沿って周辺オリフィスの中
心までの距離は、０.０２８５インチである。
ラメント（ＢＣＦ）糸を、ケーブル撚糸機上で１インチ
当たり５．７５回転（ｔｐｉ）にケーブル撚糸し、ナイ
ロン６６ＢＣＦ糸の場合の標準的加工条件でＳｕｐｅｒ
ｂａ熱硬化機上で熱硬化した。その後試験糸を、１／８
インチゲージのカットパイルタフト機上で房状に綴じ付
け、４０オンス／平方ヤード、５／８インチパイル高の
カーペットとする。タフテッドカーペットを、レンジダ
イヤーで染色し、中間ふじ色のカーペットとした。熟練
者をパネルとしてカーペットの美観を評価し、結果を表
Ｉに示す。実施例１（比較例） 図１Ｂに示す円形の断面を持つフィラメントを上記の方
法を用いて製造した。フィラメントは、図１Ａに示す、
直径が０.０１０インチの円形オリフィスを持つ紡糸口
金細管を通して紡糸した。実施例２（比較例） 図２Ｂに示す三葉の断面を持つフィラメントを上記の方
法を用いて製造した。フィラメントは、図２Ａに示すよ
うな一体に結合した、基本的に対称な３つのアーム
（葉）を持つ紡糸口金細管を通して紡糸した。アームの
幅は、０.００８インチであり、長さは、０.０１７イン
チである。実施例３（比較例） 図３Ｂに示す四葉の断面を持つフィラメントを上記の方
法を用いて製造した。フィラメントは、図３Ａに示すよ
うな一体に結合した、基本的に対称な４つのアーム
（葉）を持つ紡糸口金細管を通して紡糸した。アームの
幅は、０.０１０インチであり、長さは、０.０２５イン
チである。実施例４ 図４Ｂに示す三葉の断面を持つフィラメントを上記の方
法を用いて製造した。フィラメントは、図４Ａに示し、
以下の寸法を持つ紡糸口金細管を通して紡糸した。中心
オリフィス（１）の直径は、０.０２０インチであり、
スロット（２−４）の幅は、０.００２インチである。
第１及び第２周辺オリフィス（５−１０）の直径は、
０.０１５インチである。第１周辺オリフィス、例えば
（５）の中心からスロットに沿って第２周辺オリフィ
ス、例えば（８）の中心までの距離は、０.０２１０イ
ンチである。中心オリフィスの中心からスロットに沿っ
て第１周辺オリフィスの中心までの距離は、０.０２３
５インチである。実施例５ 図５Ｂに示す三葉の断面を持つフィラメントを、上記の
方法を用いて製造した。フィラメントは、図５Ａに示
し、以下の寸法を持つ紡糸口金細管を通して紡糸した。
中心オリフィスの直径は、０.０１７０インチであり、
スロットの幅は、０.００２５インチである。第１周辺
オリフィス、例えば（２１）の直径は、０.００９０イ
ンチであり、第２周辺オリフィス、例えば（２２）の直
径は、０.００７０インチである。第１周辺オリフィス
の中心からスロットに沿って第２周辺オリフィスの中心
までの距離は、０.０２５５インチである。中心オリフ
ィスの中心からスロットに沿って第１周辺オリフィスの
中心までの距離は、０.０２８５インチである。実施例６ 図６Ｂに示す三葉の断面を持つフィラメントを、上記の
方法を用いて製造した。フィラメントは、図６Ａに示
し、以下の寸法を持つ紡糸口金細管を通して紡糸した。
中心オリフィスの直径は、０.０１５０インチであり、
スロットの幅は、０.００２５インチである。周辺オリ
フィスの直径は、０.０１５インチである。中心オリフ
ィスの中心からスロットに沿って周辺オリフィスの中心
までの距離は、０.０２８５インチである。実施例７ 図７Ｂに示す三葉の断面を持つフィラメントを、上記の
方法を用いて製造した。フィラメントは、図７Ａに示
し、以下の寸法を持つ紡糸口金細管を通して紡糸した。
中心オリフィスの直径は、０.０１７０インチであり、
スロットの幅は、０.００２５インチである。周辺オリ
フィスの直径は、０.００９０インチである。中心オリ
フィスの中心からスロットに沿って周辺オリフィスの中
心までの距離は、０.０２８５インチである。
【００３７】
表Ｉ
実施例 断面 光彩 嵩
───────────────────────────────
１（比較例） 円形 無 低
２（比較例） １．７ＭＲ＊三葉 高 中
３（比較例） １．５ＭＲ 四葉 高 中
４ ２．６ＭＲ 三葉 無 高
５ ２．４ＭＲ 三葉 無 高
６ ２．０ＭＲ 三葉 低 高
７ １．６ＭＲ 三葉 低 中−高
───────────────────────────────
＊ＭＲ−修正比
本発明の主たる特徴及び態様は、以下の通りである。
【００３８】１．合成ポリマーから成るフィラメントに
おいて、各葉の輪郭に沿って先端で連結する実質的凸曲
面を持ち、実質的に平面がなく、一葉当たり２−２０の
曲率反転を持ち、修正比が約１.２から４.５である三葉
断面を特徴とするフィラメント。
おいて、各葉の輪郭に沿って先端で連結する実質的凸曲
面を持ち、実質的に平面がなく、一葉当たり２−２０の
曲率反転を持ち、修正比が約１.２から４.５である三葉
断面を特徴とするフィラメント。
【００３９】２．第１項に記載のフィラメントにおい
て、合成ポリマーを、ポリアミド、ポリエステル、ポリ
オレフィン及びポリアクリロニトリルから成る群より選
ぶことを特徴とするフィラメント。
て、合成ポリマーを、ポリアミド、ポリエステル、ポリ
オレフィン及びポリアクリロニトリルから成る群より選
ぶことを特徴とするフィラメント。
【００４０】３．第２項に記載のフィラメントにおい
て、ポリアミドがナイロン６６であることを特徴とする
フィラメント。
て、ポリアミドがナイロン６６であることを特徴とする
フィラメント。
【００４１】４．第１項に記載のフィラメントを含むけ
ん縮連続フィラメント糸。
ん縮連続フィラメント糸。
【００４２】５．第１項に記載のフィラメントを含むけ
ん縮ステープルファイバー糸。
ん縮ステープルファイバー糸。
【００４３】６．第４又は５項に記載の糸を含むカーペ
ット。
ット。
【００４４】７．合成ポリマーから成るフィラメントに
おいて、各葉の輪郭に沿って先端で連結する実質的凸曲
面を持ち、実質的に平面がなく、一葉当たり２−２０の
曲率反転を持ち、修正比が約１.２から４.５である四葉
断面を特徴とするフィラメント。
おいて、各葉の輪郭に沿って先端で連結する実質的凸曲
面を持ち、実質的に平面がなく、一葉当たり２−２０の
曲率反転を持ち、修正比が約１.２から４.５である四葉
断面を特徴とするフィラメント。
【００４５】８．第７項に記載のフィラメントにおい
て、合成ポリマーを、ポリアミド、ポリエステル、ポリ
オレフィン及びポリアクリロニトリルから成る群より選
ぶことを特徴とするフィラメント。
て、合成ポリマーを、ポリアミド、ポリエステル、ポリ
オレフィン及びポリアクリロニトリルから成る群より選
ぶことを特徴とするフィラメント。
【００４６】９．第８項に記載のフィラメントにおい
て、ポリアミドがナイロン６６であることを特徴とする
フィラメント。
て、ポリアミドがナイロン６６であることを特徴とする
フィラメント。
【００４７】１０．第７項に記載のフィラメントを含む
けん縮連続フィラメント糸。
けん縮連続フィラメント糸。
【００４８】１１．第７項に記載のフィラメントを含む
けん縮ステープルファイバー糸。
けん縮ステープルファイバー糸。
【００４９】１２．第１０又は１１項に記載の糸を含む
カーペット。
カーペット。
【００５０】１３．紡糸口金において、
ａ）分画細管により連結した上面と下面を持つプレー
ト、及び ｂ）中心環状オリフィス及び該中心環状オリフィスから
放射状に伸びる、実質的に等間隔、等寸法の３つの半径
方向スロットから成る分画細管を含み、少なくとも１つ
の周辺環状オリフィスが実質的に各スロットの縦軸に中
心を置き、半径方向スロットの幅に対する第１の周辺オ
リフィスの直径の比率が３.５：１以上であり、半径方
向スロットの幅に対する中心オリフィスの直径の比率が
６：１以上であることを特徴とする紡糸口金。
ト、及び ｂ）中心環状オリフィス及び該中心環状オリフィスから
放射状に伸びる、実質的に等間隔、等寸法の３つの半径
方向スロットから成る分画細管を含み、少なくとも１つ
の周辺環状オリフィスが実質的に各スロットの縦軸に中
心を置き、半径方向スロットの幅に対する第１の周辺オ
リフィスの直径の比率が３.５：１以上であり、半径方
向スロットの幅に対する中心オリフィスの直径の比率が
６：１以上であることを特徴とする紡糸口金。
【００５１】１４．第１３項に記載の紡糸口金におい
て、実質的に各スロット上に中心を置く２個の周辺環状
オリフィスがあることを特徴とする紡糸口金。
て、実質的に各スロット上に中心を置く２個の周辺環状
オリフィスがあることを特徴とする紡糸口金。
【００５２】１５．第１３項に記載の紡糸口金におい
て、中心環状オリフィスの直径が各周辺環状オリフィス
の直径より大きいことを特徴とする紡糸口金。
て、中心環状オリフィスの直径が各周辺環状オリフィス
の直径より大きいことを特徴とする紡糸口金。
【００５３】１６．第１３項に記載の紡糸口金におい
て、中心環状オリフィスの直径が、各周辺環状オリフィ
スの直径と実質的に等しいことを特徴とする紡糸口金。
て、中心環状オリフィスの直径が、各周辺環状オリフィ
スの直径と実質的に等しいことを特徴とする紡糸口金。
【００５４】１７．紡糸口金において、
ａ）分画細管により連結した上面と下面を持つプレー
ト、及び ｂ）中心環状オリフィス及び該中心環状オリフィスから
放射状に伸びる、実質的に等間隔、等寸法の４つの半径
方向スロットから成る分画細管を含み、少なくとも１つ
の周辺環状オリフィスが実質的に各スロットの縦軸に中
心を置き、スロットの幅に対する第１の周辺オリフィス
の直径の比率が３.５：１以上であり、半径方向スロッ
トの幅に対する中心オリフィスの直径の比率が６：１以
上であることを特徴とする紡糸口金。
ト、及び ｂ）中心環状オリフィス及び該中心環状オリフィスから
放射状に伸びる、実質的に等間隔、等寸法の４つの半径
方向スロットから成る分画細管を含み、少なくとも１つ
の周辺環状オリフィスが実質的に各スロットの縦軸に中
心を置き、スロットの幅に対する第１の周辺オリフィス
の直径の比率が３.５：１以上であり、半径方向スロッ
トの幅に対する中心オリフィスの直径の比率が６：１以
上であることを特徴とする紡糸口金。
【図１】先行技術の円形紡糸口金細管の正面図である。
図１Ｂは、図１Ａに示した種類の細管を通して紡糸され
たフィラメントの断面図である。
図１Ｂは、図１Ａに示した種類の細管を通して紡糸され
たフィラメントの断面図である。
【図２】先行技術の三葉紡糸口金細管の正面図である。
図２Ｂは、図２Ａに示した種類の細管を通して紡糸され
たフィラメントの断面図である。
図２Ｂは、図２Ａに示した種類の細管を通して紡糸され
たフィラメントの断面図である。
【図３】先行技術の四葉紡糸口金細管の正面図である。
図２Ｂは、図３Ａに示した種類の細管を通して紡糸され
たフィラメントの断面図である。
図２Ｂは、図３Ａに示した種類の細管を通して紡糸され
たフィラメントの断面図である。
【図４】本発明の紡糸口金細管の正面図であり、中心環
状オリフィス、中心オリフィスから放射状に伸びる３個
の実質的に等間隔の半径方向スロット、及び各スロット
の長さに沿った２個の周辺環状オリフィスを含む。図４
Ｂは、図４Ａに示した種類の細管を通して紡糸されたフ
ィラメントの断面図である。
状オリフィス、中心オリフィスから放射状に伸びる３個
の実質的に等間隔の半径方向スロット、及び各スロット
の長さに沿った２個の周辺環状オリフィスを含む。図４
Ｂは、図４Ａに示した種類の細管を通して紡糸されたフ
ィラメントの断面図である。
【図５】本発明の紡糸口金細管の正面図であり、各スロ
ットに沿った２個の周辺オリフィスの寸法が異なる。図
５Ｂは、図５Ａに示した種類の細管を通して紡糸された
フィラメントの断面図である。
ットに沿った２個の周辺オリフィスの寸法が異なる。図
５Ｂは、図５Ａに示した種類の細管を通して紡糸された
フィラメントの断面図である。
【図６】本発明の紡糸口金細管の正面図であり、各スロ
ットに沿って１個の周辺オリフィスしかなく、各周辺オ
リフィスの直径が中心オリフィスの直径と大体同じであ
る。図６Ｂは、図６Ａに示した種類の細管を通して紡糸
されたフィラメントの断面図である。
ットに沿って１個の周辺オリフィスしかなく、各周辺オ
リフィスの直径が中心オリフィスの直径と大体同じであ
る。図６Ｂは、図６Ａに示した種類の細管を通して紡糸
されたフィラメントの断面図である。
【図７】本発明の紡糸口金細管の正面図であり、各スロ
ットに沿って１個の周辺オリフィスしかなく、各周辺オ
リフィスの直径が中心オリフィスの直径より小さい。図
７Ｂは、図７Ａに示した種類の細管を通して紡糸された
フィラメントの断面図である。
ットに沿って１個の周辺オリフィスしかなく、各周辺オ
リフィスの直径が中心オリフィスの直径より小さい。図
７Ｂは、図７Ａに示した種類の細管を通して紡糸された
フィラメントの断面図である。
【図８】本発明の紡糸口金細管の正面図であり、中心環
状オリフィス、中心オリフィスから放射状に伸びる４個
の実質的に等間隔の半径方向スロット、及び各スロット
の長さに沿った２個の周辺環状オリフィスを含む。
状オリフィス、中心オリフィスから放射状に伸びる４個
の実質的に等間隔の半径方向スロット、及び各スロット
の長さに沿った２個の周辺環状オリフィスを含む。
【図９】４個の半径方向スロットを持ち、各スロットに
沿って１個の周辺オリフィスしかない、本発明の紡糸口
金細管の正面図である。
沿って１個の周辺オリフィスしかない、本発明の紡糸口
金細管の正面図である。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平３−174013（ＪＰ，Ａ)
特開 昭60−9911（ＪＰ，Ａ)
特開 平２−182910（ＪＰ，Ａ)
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
D01D 5/253
D01F 1/00 - 9/04
Claims (2)
- 【請求項１】 合成ポリマーから成るフィラメントにお
いて、各葉の輪郭に沿って先端で連結する実質的凸曲面
を持ち、実質的に平面がなく、一葉当たり３−２０の曲
率反転を持ち、修正比が約１.２から４.５である三葉断
面を特徴とするフィラメント。 - 【請求項２】 合成ポリマーから成るフィラメントにお
いて、各葉の輪郭に沿って先端で連結する実質的凸曲面
を持ち、実質的に平面がなく、一葉当たり３−２０の曲
率反転を持ち、修正比が約１.２から４.５である四葉断
面を特徴とするフィラメント。
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