JP3468706B2 - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

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JP3468706B2 JP32264198A JP32264198A JP3468706B2 JP 3468706 B2 JP3468706 B2 JP 3468706B2 JP 32264198 A JP32264198 A JP 32264198A JP 32264198 A JP32264198 A JP 32264198A JP 3468706 B2 JP3468706 B2 JP 3468706B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置および
その製造方法に関する。特に、本発明は、強誘電体膜を
用いたキャパシタを含む半導体装置およびその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】FRAM(Ferro-electric Random Acce
ss Memory 、強誘電体RAM)は、キャパシタの誘電体
として強誘電体膜を用いた不揮発性の半導体メモリであ
る。FRAMは、動作速度が高速で、消費電力が低いこ
とから、大きな注目を集めている。
【0003】このようなFRAMにおけるキャパシタの
構造を、図16を用いて以下に説明する。図16(a)
は、従来の半導体装置のキャパシタを示す概念図であ
る。図16(a)に示すように、シリコン基板110上
にはシリコン酸化膜128が形成され、シリコン酸化膜
128上にはIrO2 膜130、Pt膜134が順に形
成されており、これらのIrO2 膜130およびPt膜
134により下部電極136が構成されている。
【0004】下部電極136上には強誘電体膜138が
形成され、強誘電体膜138上にはPt膜144からな
る上部電極146が形成されており、こうして下部電極
136、強誘電体膜138および上部電極146により
キャパシタ148が構成されている。このようなキャパ
シタ148の強誘電体膜138には、PbZrX Ti
1-X 3 〔Pb(Zr,Ti)O3 〕(PZT)膜やS
rBi2 Ta2 9 (SBT)膜等が広く用いられてい
る。強誘電体膜138は、一般に、強誘電性を有するペ
ロブスカイト構造に結晶化する必要があり、約600℃
以上の高温の熱処理が行われる。従って、キャパシタ1
48の下部電極136や上部電極146には、600℃
以上の高温の熱処理に耐えられ、反応性が低く、抵抗率
も低い材料であるPt膜134,144が広く用いられ
ていた。
【0005】しかしながら、上記のような従来のFRA
Mでは、スイッチング波形を印加してキャパシタ148
の分極反転を繰り返すと、サイクル数の増加とともに強
誘電体膜138が疲労して、残留分極値が低下してしま
うという問題があった。強誘電体膜138に疲労が生じ
る原因は、キャパシタ148の分極反転を繰り返すこと
により、強誘電体膜138において酸素の空格子点が生
じてしまうことにあると考えられる。
【0006】そこで、強誘電体膜138の疲労特性を改
善すべく、図16(b)に示すように、Pt/IrO2
構造の上部電極146を用いることが提案されている。
Pt/IrO2 構造の上部電極146を用いれば、強誘
電体膜138において生じる酸素の空格子点を、酸化膜
であるIrO2 膜140の酸素により補うことができる
ので、強誘電体膜138の疲労特性を改善することがで
きると考えられるからである。
【0007】しかし、上部電極146にIrO2 膜14
0を用いた上記提案の半導体装置では、強誘電体膜13
8の耐疲労特性をわずかに改善することはできるもの
の、十分な信頼性を確保できるほどには耐疲労特性を改
善することはできなかった。また、従来の半導体装置で
は、キャパシタ148のPt膜144が、製造プロセス
において高温の水素雰囲気にさらされる。本来、水素の
反応触媒としても用いられるPt膜144は、水素と反
応して強誘電体膜138上から剥がれ始め、ひいてはキ
ャパシタ148の特性を劣化させることとなる。なお、
上記提案の半導体装置では、IrO2 膜140が用いら
れているため、水素に対する耐性を若干向上させること
ができるが、水素に対する耐性を著しく向上させること
は困難であった。
【0008】また、従来の半導体装置では、インプリン
ト特性が必ずしも良好であるとは言えなかった。良好な
インプリント特性が見られない原因は、電極と強誘電体
膜138との界面において、強誘電体膜138に欠陥が
生じることにあると考えられる。また、従来の半導体装
置では動作電圧は5Vであったが、今日では低消費電力
化を実現するべく、動作電圧を3V以下とすることが求
められている。動作電圧を低くするためには、電気的特
性がより良好で、より薄い強誘電体膜を用いることが必
要である。しかし、従来の半導体装置では、強誘電体膜
138を薄くするに従い、強誘電体膜138の電気的特
性が悪くなってしまい、低電圧で動作させることは困難
であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、良好な耐疲労特性を有し、信頼性が高く、低電圧で
の動作に適合しうるキャパシタを含む半導体装置および
その製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的は、酸
化金属膜とこの酸化金属膜上に形成された金属膜とを含
む第1の電極と、前記第1の電極上に、この電極の金属
膜と接して形成された強誘電体膜と、前記強誘電体膜上
、この強誘電体膜と接して形成された導電性ペロブス
カイト膜を含む第2の電極とを含む半導体装置により達
成される。
【0011】上記本発明の目的は、また、酸化金属膜と
この酸化金属膜上に形成された金属膜とを含む第1の
電極を形成する工程と、前記第1の電極上に強誘電体膜
を形成する工程と、前記強誘電体膜上にペロブスカイト
膜を含む第2の電極を形成する工程とを含む半導体装置
の製造方法により達成される。
【0012】
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の半導体装置においては、
第2の電極に酸化膜であるペロブスカイト膜が用いられ
ているので、分極反転を繰り返すことにより強誘電体膜
に生じる酸素の空格子点がペロブスカイト膜の酸素によ
り補われ、強誘電体膜の膜疲労を抑制することができ
る。従って、本発明によれば、良好な疲労特性を有し、
信頼性が高く、低電圧での動作に適合しうるキャパシタ
を有する半導体装置を提供することができる。
【0014】本発明の半導体装置において、第1の電極
の酸化金属膜を構成する金属酸化物は、IrOx ,R
uOx ,NiOx ,TiOx ,ZrOx ,CeOx ,C
eOx /ZrOx およびPtOx からなる群から選ばれ
る。そして、この金属酸化物は、それに含まれる金属と
は異なる、Ir,Ru,Pt,Ni,Ti,Zr,C
e,BiおよびPbから選ばれる金属により500pp
m以上の濃度でドープされている。
【0015】また、第1の電極の金属膜を構成する金属
は、Pt,Ir,Ni,RhおよびRuからなる群から
選ばれるのが好ましい。さらに、この金属は、Ti,P
b,Bi,La,Sr,Ca,YおよびNbから選ばれ
る金属によりドープされているのが好ましい。また、強
誘電体膜を構成する材料は、Pb(Zr,Ti)O3
La,Ca,Sr,YもしくはNbによりドープされた
Pb(Zr,Ti)O3 ;(Ba,Sr)TiO3 ;S
rBiTaOx ;SrBiTaNbOx およびZr,P
bもしくはBaによりドープされたSrBiTaNbO
x からなる群から選ばれるのが好ましい。
【0016】また、第2の電極のペロブスカイト膜を構
成する材料は、SrRuO3 ,(La,Sr)Ru
3 ,CaRuO3 ,(Ca,Sr)RuO3 ,LaN
iO3 および(La,Sr)CoO3 からなる群から選
ばれるのが好ましい。ここで、第2の電極はペロブスカ
イト膜上に形成された金属膜をさらに含むのがより好ま
しく、第2の電極の金属膜を構成する金属はPt,I
r,NiおよびRuからなる群から選ばれるのがさらに
好ましく、この金属はTi,Pb,Bi,La,Sr,
Ca,YおよびNbから選ばれる金属によりドープされ
ているのがさらに好ましい。
【0017】本発明の方法により得られる半導体装置に
おいては、上記した如く、第2の電極に酸化膜であるペ
ロブスカイト膜が用いられているので、分極反転を繰り
返すことにより強誘電体膜に生ずる酸素の空格子点がペ
ロブスカイト膜の酸素により補われ、強誘電体膜の膜疲
労を抑制することができる。従って、本発明の方法によ
れば、良好な疲労特性を有し、信頼性が高く、低電圧で
の動作に適合しうるキャパシタを有する半導体装置を製
造することができる。
【0018】本発明の方法においては、第2の電極を形
成する工程において、ペロブスカイト膜の形成後に、こ
のペロブスカイト膜上にさらに金属膜を形成してもよ
い。この場合、ペロブスカイト膜は、金属膜の形成前
に、昇温においてベークされるのが好ましい。以下、本
発明の実施態様について具体的に説明する。
【0019】第1の実施態様 本発明の一実施態様に係る半導体装置およびその製造方
法を図1〜11並びに表1および2を参照しながら説明
する。図1は、本実施態様に係る半導体装置を示す断面
図である。図2は、本実施態様に係る半導体装置の他の
例を示す断面図である。図3は、キャパシタの残留分極
の変化を示すグラフである。図4は、キャパシタの抗電
圧の変化を示すグラフである。図5は、実施例1のヒス
テリシス特性を示すグラフである。図6は、実施例2の
ヒステリシス特性を示すグラフである。図7は、比較例
2のヒステリシス特性を示すグラフである。図8〜11
は、本実施態様に係る半導体装置の製造方法を説明する
ための断面図である。表1および2は、半導体装置の電
気的性能を示す。
【0020】〔半導体装置〕本実施態様に係る半導体装
置は、強誘電体RAMすなわちRFAMに本発明の技術
を適用したものである。図1に示すように、シリコン基
板10上には素子領域12を画定する素子分離膜14が
形成されている。素子分離膜14により画定された素子
領域12には、側面にサイドウォール絶縁膜16が形成
されたゲート電極18と、ソース/ドレイン拡散層20
とを有するトランジスタが形成されている。
【0021】さらに、全面に膜厚600nmの層間絶縁
膜22が形成されている。層間絶縁膜22には、ソース
/ドレイン拡散層20に達するコンタクトホール23が
形成されており、コンタクトホール23内には、導体プ
ラグ24a,24bが形成されている。層間絶縁膜22
上には、膜厚100nmのシリコン酸化窒化膜からなる
ストッパ膜26および膜厚100nmのシリコン酸化膜
28が順に形成されている。
【0022】シリコン酸化膜28上には、膜厚20〜1
00nmのIrOX 膜30と、膜厚50〜200nmの
Pt膜34とからなるPt/IrOX 構造の下部電極3
6が形成されている。下部電極36上には、膜厚230
nmのPZT(PbZrX Ti1-X 3 )膜より成る強
誘電体膜38が形成されている。
【0023】強誘電体膜38上には、膜厚50〜500
nmのSRO(SrRuO3 )膜40および膜厚5〜2
00nmのPt膜44からなる上部電極46が形成され
ている。これらの下部電極36、強誘電体膜38および
上部電極46により、メモリ用のキャパシタ48が構成
されている。
【0024】本実施態様に係る半導体装置は、キャパシ
タ48の上部電極46にSROからなるペロブスカイト
膜40が用いられていることに特徴がある。このSRO
膜40は、格子定数が約0.39nmとPZT膜の格子
定数に近似しており、従ってPZT膜からなる強誘電体
膜38上に密着性のよい、良好なSRO膜40を形成す
ることが可能となる。また、SRO膜は、強誘電体膜3
8として用いられているPZT膜のPbと反応しにくい
ため、高温の製造プロセスにおいても劣化しにくい。上
部電極46として酸化膜であるSRO膜40が用いられ
ているので、分極反転を繰り返すことにより強誘電体膜
38に生じる酸素の空格子点がSRO膜40の酸素によ
り補われ、これにより膜疲労を抑制することができる。
従って、寿命の長い半導体装置を得ることが可能とな
る。
【0025】さらに、全面に、膜厚300nmのシリコ
ン酸化膜50が形成されている。シリコン酸化膜50に
は、上部電極46に達するコンタクトホール52と、導
体プラグ24aに達するコンタクトホール54とが形成
されている。また、シリコン酸化膜50上には、コンタ
クトホール52,54を介して上部電極46と導体プラ
グ24aとを接続する局部配線56が形成されている。
【0026】さらに、全面に、膜厚300nmのシリコ
ン酸化膜からなる層間絶縁膜58が形成されており、層
間絶縁膜58、シリコン酸化膜50,28およびストッ
パ膜26には、導体プラグ24bに達するコンタクトホ
ール60が形成されている。そして、ビット線62が、
コンタクトホール60を介して導体プラグ24bに接続
されている。
【0027】このような本実施態様に係る半導体装置で
は、上部電極として酸化膜であるSRO膜が用いられて
いるので、分極反転を繰り返すことにより強誘電体膜に
生じる酸素の空格子点がSRO膜の酸素により補われ、
これにより膜疲労を抑制することができる。従って、良
好な疲労特性を有し、信頼性が高く、低電圧での動作に
適合しうるキャパシタを有する半導体装置を得ることが
できる。
【0028】図2に、本実施態様に係る半導体装置の他
の例を示す。図2に示されているように、本実施態様の
他の例に係る半導体装置では、上部電極46は、Pt膜
を用いることなく、SRO膜40により構成されてい
る。上部電極46にPt膜を用いていないので、製造プ
ロセスにおいて上部電極46が水素雰囲気中にさらされ
ても上部電極46が水素と反応しにくく、従ってキャパ
シタ48の劣化を抑制することが可能となる。
【0029】このように、キャパシタの上部電極は必ず
しも金属/ペロブスカイト構造にする必要はなく、実現
すべき電気的特性を考慮して適宜設定すればよい。 〔電気的特性〕まず、本実施態様に係る半導体装置のキ
ャパシタの電気的特性の評価結果について表1および図
3を用いて説明する。なお、キャパシタの電気的特性
は、強誘電体試験装置やピコアンペアメータ等を用いて
測定した。
【0030】実施例1は、図1に示す半導体装置の例に
相当するものであって、上部電極がPt/SRO構造で
あり、600℃で60分の熱処理を行ったものである。
実施例2は、図2に示す半導体装置の例に相当するもの
であって、上部電極がSRO膜からなり、600℃で6
0分の熱処理を行ったものである。実施例3は図1に示
す半導体装置の例に相当するものであって、上部電極が
Pt/SRO構造であり、650℃で30分の熱処理を
行ったものであり、実施例4は図2に示す半導体装置の
例に相当するものであって、上部電極がSRO膜からな
り、650℃で30分の熱処理を行ったものである。
【0031】一方、比較例1は図16(a)に示した従
来の半導体装置に相当するものであって、上部電極がP
t膜からなり、600℃で60分の熱処理を行ったもの
であり、比較例2は図16(b)に示した半導体装置に
相当するものであって、上部電極がPt/IrO2 構造
であり、600℃で60分の熱処理を行ったものであ
る。
【0032】なお、実施例1〜4および比較例1におけ
る強誘電体膜の厚さは230nmであり、比較例2にお
ける強誘電体膜の厚さは295nmであった。表1のリ
ーク電流の欄には、キャパシタに正の電圧、具体的は5
Vの電圧を加えた場合のリーク電流と、キャパシタに負
の電圧、具体的には−5Vの電圧を加えた場合のリーク
電流とが示されている。
【0033】
【表1】 表1から分かるように、実施例1〜4のリーク電流は、
比較例1および2とほぼ同等であり、望ましい特性が得
られている。
【0034】表2の抗電圧EC の欄には、キャパシタに
印加する電圧を負から正に徐々に変化させていったとき
に、残留分極が正に変化するときの抗電圧EC と、キャ
パシタに印加する電圧を正から負に徐々に変化させてい
ったときに、残留分極が負に変化するときの抗電圧EC
とが示されている。なお、ここで、抗電圧(抗電界)E
C とは、分極された強誘電体膜の残留分極を反転するた
めに必要とされる電圧のことをいう。
【0035】
【表2】 表2から分かるように、キャパシタに正の電圧を加えた
ときは、実施例1〜4のいずれも、比較例1および2に
比べて抗電圧EC が低くなっている。このように、実施
例1〜4によれば、抗電圧EC すなわち残留分極が反転
する際の電圧を低くすることができるので、ひいては半
導体装置の動作電圧を3V以下にすることが可能になる
と考えられる。
【0036】表2の反転電荷量QSWの欄には、キャパシ
タに3Vの電圧を印加した場合の反転電荷量QSWが示さ
れている。表2から分かるように、実施例1〜4のいず
れも、比較例1および2より高い反転電荷量QSWが得ら
れている。従って、実施例1〜4によれば、低い電圧を
印加した場合であっても従来に比べて高い反転電荷量Q
SWを得ることができ、ひいては動作電圧を3V以下にす
ることも可能になると考えられる。
【0037】表2のV90の欄には、キャパシタの残留
分極が飽和値の90%に達するときの電圧であるV90
が示されている。表2から分かるように、実施例1〜4
のいずれも、V90の値は比較例1および2より小さ
く、良好な特性が得られている。表2の膜疲労の欄に
は、5Vのパルス波形を109 回印加した後における、
残留分極の減少率が示されている。また、図3には、5
Vのパルス波形を印加した場合の残留分極の変化が示さ
れている。図3において、横軸はキャパシタに印加され
たパルスのサイクル数を示しており、縦軸は初期状態に
おける残留分極を1として残留分極の変化を示してい
る。
【0038】表2および図3に示すように、実施例1〜
4のいずれも、残留分極の減少率はわずか3〜5%であ
り、比較例1の60%および比較例2の25%と比べて
著しく残留分極の減少が低減されている。換言すれば、
実施例1〜4では、比較例1および2に比べて著しく膜
疲労が低減されている。このように、実施例1〜4によ
れば、強誘電体膜として用いられるPZT膜のPbと反
応しにくいSRO膜が上部電極に用いられているので、
高温の製造プロセスにおいてキャパシタの特性が劣化す
るのを防止することができる。また、上部電極にSRO
膜が用いられているため、キャパシタの分極反転を繰り
返すことにより強誘電体膜に生じる酸素の空格子点を、
SRO膜の酸素で補うことができ、これにより膜疲労を
抑制することができる。
【0039】〔インプリント特性〕次に、本実施態様に
係る半導体装置のインプリント特性について図4を用い
て説明する。図4は、150℃での加熱によるインプリ
ント特性を示したものであって、横軸には経過時間が示
されており、縦軸には初期状態におけるキャパシタの抗
電圧を1として、キャパシタの抗電圧の変化が示されて
いる。
【0040】なお、図4は、150℃でキャパシタを加
熱し始めてから、1時間後、4時間後、20時間後およ
び88時間後の抗電圧の変化を測定したものである。図
4に示すように、実施例2では、比較例2とほぼ同様に
抗電圧が変化している。従って、上部電極にSRO膜の
みを用いた場合には、従来の半導体装置とほぼ同様の寿
命になると考えられる。
【0041】これに対し、実施例1では、実施例2や比
較例2に比べて抗電圧の変化が少ない。このことは、イ
ンプリントに対する耐性が高いことを示している。図4
において、抗電圧がほぼ直線的に変化していることから
推定すると、実施例1では、ほぼ確実に10年を超える
寿命が確保できると考えられる。 〔水素による劣化〕次に、本実施態様に係る半導体装置
の水素による劣化特性について、図5〜7を用いて説明
する。図5〜7は、いずれも、初期状態と熱処理後のヒ
ステリシス特性を示したものであって、このときの熱処
理条件としてはN2 とH2 の雰囲気中で、30分で15
0℃としたものである。また、図5に示す実施例1につ
いては、φ200nmの上部電極とφ500μmの上部
電極とについて加熱後のヒステリシス特性を測定したも
のである。
【0042】図7に示すように、比較例2では、加熱後
のヒステリシス特性が初期状態に比べて大きく変化して
いる。また、加熱後には、Ptからなる上部電極が、強
誘電体膜上から剥離してしまっていた。このことから、
比較例2の半導体装置では、水素による劣化の影響を受
けやすいと考えられる。これに対し、図5に示す実施例
1では、初期状態に対して、加熱後はわずかにヒステリ
シス特性が変化しているが、図7に示す比較例2と比べ
て大きく改善されている。なお、ヒステリシス特性の変
化は、φ500μmの上部電極を用いた場合の方が、φ
200μmの上部電極を用いた場合より大きい。このよ
うに、図5に示す実施例1によれば、図7に示す比較例
2に比べて、水素による劣化の影響を低減することがで
きると考えられる。
【0043】また、図6に示すように、実施例2では、
初期状態も加熱後もヒステリシス特性はほとんど変化し
ていない。この結果から、図6に示す実施例2では、上
部電極がSRO膜からなり、水素に対して触媒として機
能するPt膜が用いられていないので、水素によりキャ
パシタが劣化するのを抑制することができると考えられ
る。
【0044】また、この上部電極を観測したところ、上
部電極は強誘電体膜上から剥離していなかった。このこ
とから、SRO膜からなる上部電極では、強誘電体膜に
対して強い密着性が確保できていることが分かる。この
ように本実施態様によれば、上部電極にSRO膜を用い
たので、良好な疲労特性を有し、信頼性が高く、低電圧
での動作に適用しうるキャパシタを有する半導体装置を
提供することができる。
【0045】〔半導体装置の製造方法〕次に、本実施態
様に係る半導体装置の製造方法を、図8〜11を用いて
説明する。まず、図8(a)に示すように、LOCOS
(LOCal Oxidation of Silicon)法により、シリコン基
板10の表面に素子領域12を画定する素子分離膜14
を形成する。
【0046】次に、素子領域12に、側面にサイドウォ
ール絶縁膜16が形成されたゲート電極18とソース/
ドレイン拡散層20とを有するトランジスタを形成す
る。次に、全面に、CVD(Chemical Vapor Depositio
n ) 法により、シリコン酸化膜より成る膜厚600nm
の層間絶縁膜22を形成し、その後CMP(Chemical M
echanical Polishing ) 法により層間絶縁膜22の表面
を平坦化する。
【0047】次に、フォトリソグラフィ技術により、層
間絶縁膜22に、ソース/ドレイン拡散層20に達する
コンタクトホール23を形成する。次に、全面に、スパ
ッタ法により、膜厚20nmのTi膜と膜厚50nmの
TiN膜とを順次形成することにより、Ti膜とTiN
膜とからなる密着層を形成する。次に、全面に、CVD
法により、厚さ600nmのタングステン層を形成す
る。
【0048】次に、CMP法により、層間絶縁膜22の
表面が露出するまで、タングステン層と密着層とを研磨
し、これによりコンタクトホール23内に密着層とタン
グステン層とからなる導電プラグ24a,24bを形成
する(図8(b)参照)。次に、全面に、CVD法によ
り、膜厚100nmのシリコン酸化窒化膜からなるスト
ッパ膜26および膜厚100nmのシリコン酸化膜28
を順に形成する(図8(c)参照)。
【0049】次に、全面に、反応性スパッタ法により、
ArとO2 の雰囲気中にて、膜厚50nmのIrOX
30を形成する。スパッタ装置としては、例えば、平板
マグネトロンスパッタ装置を用いることができる。成膜
条件は、例えば、ターゲットとしてIrを用い、DCパ
ワーを2kW(2.8Wcm-2)、成膜室内の圧力を
0.7Pa、Ar流量を100sccm、O2 流量を1
00sccm、基板温度を例えば室温とすることができ
る。
【0050】次に、全面に、スパッタ法により、Ar雰
囲気中で、膜厚100〜200nmのPt膜34を形成
する。成膜条件は、例えば、ターゲットとしてPtを用
い、パワーを0.5〜5.0W、Ar流量を50〜20
0sccm、基板温度を室温〜500℃とすることがで
きる。次に、全面に、スパッタ法またはCSD(Chemic
al Solution Decomposition) 法により、膜厚230n
mのPbZrX Ti1-X 3 (PZT)膜を形成する。
その後、550℃〜750℃の熱処理を行うことによ
り、PZT膜をペロブスカイト構造に結晶化する。こう
して、PZT膜より成る強誘電体膜38が形成されるこ
ととなる(図9(a)参照)。
【0051】次に、スパッタ法により膜厚10〜200
nmのSRO膜40を形成する。SRO膜40の成膜条
件としては、例えば、ターゲットとして、焼結されたS
ROを用いることができる。SROすなわちSrの組成
比をxとするSrX RuO3 からなるターゲットは、例
えば、組成比xを1.0〜1.25の範囲で適宜設定す
ることができる。また、ターゲットの相対密度を例えば
50〜99%とすることができる。
【0052】また、スパッタパワーとしては、DCまた
はRFのいずれを用いてもよく、例えば0.3〜3.0
Wcm-2の範囲で適宜設定することができる。また、A
rガスとO2 ガスとの流量比は99:1〜50:50の
範囲内で適宜設定することができ、成膜室内の圧力は、
例えば0.5〜4.0Paの範囲で適宜設定することが
できる。また、基板温度は、例えば、室温から700℃
の範囲で適宜設定することができる。
【0053】スパッタパワー、ターゲットの組成比、ガ
スの流量比および成膜室内の圧力を適宜設定した場合
の、SRO膜の密度、SRO膜の組成比およびSRO膜
の成膜レートについて表3を用いて説明する。
【0054】
【表3】 表3からわかるように、実施例5〜13のいずれの場合
も、良好なSRO膜が得られている。
【0055】表3の実施例5と7とを比較してわかるよ
うに、ArガスとO2 ガスとの流量比を変化させること
により、異なる密度のSRO膜が得られる。また、実施
例12および13からわかるように、スパッタパワーを
1.5Wcm-2と高くした場合には、スパッタパワーが
0.5Wcm-2である実施例5〜11に比べて高い成膜
レートでSRO膜を成膜することができる。
【0056】また、実施例7,9および11と実施例
5,6,8および10とを比較してわかるように、O2
ガスに対するArガスの流量比を高くすることにより、
SRO膜の成膜レートを高くすることができる。また、
SRO膜40を形成する際に、例えば、0.1〜30r
pmの回転数で基板を回転させながら、SRO膜40を
形成してもよい。基板を回転させながらSRO膜40を
形成した場合の、SRO膜の組成比およびSRO膜の成
膜レートについて表4を用いて説明する。
【0057】
【表4】 表4からわかるように、実施例14〜24のいずれの場
合も、良好なSRO膜が得られている。
【0058】次に、全面に、Pt膜34を形成する場合
と同様にして、膜厚50〜150nmのPt膜44を形
成する。次に、キャパシタの特性改善のため、550℃
〜700℃の熱処理を行う(図9(b)参照)。次に、
フォトリソグラフィ技術により、Pt膜44、SRO膜
40、強誘電体膜38、Pt膜34およびIrOX 膜3
0をパターニングする。これにより、IrOX 膜30お
よびPt膜34により、Pt/IrOX 構造の下部電極
36が構成され、SRO膜40およびPt膜44により
Pt/SRO構造の上部電極46が構成され、下部電極
36、強誘電体膜38および上部電極46によりキャパ
シタ48が構成されることとなる(図10(a)参
照)。パターニングには、ドライエッチングを用いるこ
とができ、エッチングガスとしては、例えばCl2 とO
2 とArとを含むガスを用いることができる。
【0059】なお、強誘電体膜38の膜質の評価にあた
っては、試料に吸着した不純物を熱脱着により放出さ
せ、このときに放出されるガスの同定を行うサーマルデ
ィソープション分析法(TDS、Thermal Desorption S
pectroscopy )や、試料にX線を照射し、散乱X線の回
折像を記録することにより試料の結晶構造を解析するX
線回折法(XRD、X-Ray Diffraction )等を用いるこ
とができる。
【0060】次に、全面に、膜厚300nmのシリコン
酸化膜を形成する。次に、フォトリソグラフィ技術によ
り、シリコン酸化膜50に上部電極46に達するコンタ
クトホール52を形成し、またシリコン酸化膜50,2
8およびストッパ膜26に導体プラグ24aに達するコ
ンタクトホール54を形成する。次に、全面に、TiN
膜を形成する。その後、フォトリソグラフィ技術を用い
てTiN膜をパターニングすることにより、コンタクト
ホール52,54を介して上部電極46と導体プラグ2
4aとを接続する局部配線56を形成する(図10
(b)参照)。
【0061】次に、全面に、膜厚300nmのシリコン
酸化膜より成る層間絶縁膜58を形成する。次に、フォ
トリソグラフィ技術により、層間絶縁膜58、シリコン
酸化膜50,28およびストッパ膜26に、導体プラグ
24bの上面に達するコンタクトホール60を形成す
る。
【0062】次に、全面に、膜厚600nmのAl膜を
形成する。その後、Al膜をパターニングすることによ
り、コンタクトホール60を介して導体プラグ24bに
接続されるビット線62を形成する(図11参照)。こ
うして本実施態様に係る半導体装置が製造されることと
なる。他の実施態様 本発明の他の実施態様を下記に具体的に説明する。
【0063】図1および図2に示す半導体装置におい
て、上部電極46、強誘電体膜38および下部電極36
を表5に示す構成を用いて、形成する。すなわち、図1
および図2に示されているように、シリコン酸化膜28
上に、IrOx ,CeOx またはCeOx /ZrOx
スパッタ法、CVD法またはCSD法により、約50n
mの厚さに形成する。次に、所望により、CVDによ
り,Pt膜またはTiドープPt膜を約150nmの厚
さに形成する。
【0064】このようにして得られた下部電極36上
に、次いで例えばLaを0.1%ドープしたPZT(P
LZT)膜をスパッタ法、CSD法またはCVD法によ
り厚さ50〜400nmに形成し、次に550〜750
℃で熱処理して、ペロブスカイト構造に結晶化させる。
次に、上記により得られた強誘電体膜38上に、スパッ
タ法、CSD法またはCVD法により、SrRuO
3 (SRO)膜、LaNiO3 (LNO)膜または(L
a,Sr)CoO3 (LSCO)膜を5〜150nmの
厚さに形成し、次いで全体を150〜600℃でベーク
した後、所望によりCVD法によりPt膜を30〜20
0nmの厚さに形成し、550〜700℃でアニールす
る。これにより、強誘電体膜上に上部電極48が形成さ
れる。
【0065】〔電気的特性〕表5に、上記の操作によ
り、上部電極のアニールを600℃で60分間行い、P
LZT膜の厚さを225nmとして得られた種々の強誘
電体キャパシタの電気的特性を示す。
【0066】
【表5】 インプリント、V90および膜疲労値に関しては、値が
小さいほど望ましいものであることを示している。一
方、QSW値に関しては、値が大きいほど好ましい。Pt
/IrO2 構造の下部電極を有する装置(表5、実施例
25〜30)では、いずれの上部電極に対しても同等の
インプリント、QSW、V90および膜疲労値を示してい
る。
【0067】低温でのPLZTの核形成を行うために5
00ppmのTiをドープしたPt膜を有する下部電極
を用いた装置(表5、実施例31〜36)においては、
下部電極のIrO2 膜とPt膜との接着性が向上する。
これは、下部電極の電子顕微鏡写真により確認すること
ができる。TiはまたPLZTの低温における核形成を
助けるので、PLZT膜の厚さを225nmから170
nmに減少させることができ、またV90値を低下させ
ることができた。従って、これらの装置は、3V以下で
動作可能であることを示している。
【0068】第3の変形として、上記装置において、下
部電極のIrO2 膜の代わりにCeO2 またはCeO2
/ZrO2 を用いた(表5、実施例37〜48)。下部
電極中のIrO2 は、緩衝層および接着層として作用す
るが、また酸素源としても作用する。これは、TDSに
より確認された。すなわち、図12に示すように、Ir
2 を400℃以上に加熱すると、O2 が放散され、従
ってIrO2 を他の材料で置き換えることができる。表
5の結果は、接着/拡散バリア兼酸素貯蔵層として、I
rO2 の代わりにCeO2 またはCeO2 /ZrO2
用いることができることを示している。TDSスペクト
ルは、CeO2 もまた酸素源として作用し、500℃以
上に加熱したときにO2 を放散する(図13参照)。
【0069】〔接着性〕アモルファスSRO膜の如きア
モルファス金属酸化物膜は、SROのTDS分析(図1
4)に示されるように、空気中で貯蔵される間に、空気
中のCO2 およびH2 Oに対してかなりの反応性を有す
る。H2 O(18M/e)およびCO2(44M/e)
は、いずれも、TDSの間に膜から脱着される。ベーク
やアニールは、金属酸化物膜と金属膜との間の接着性を
増大させ、H2 OおよびCO2 の吸着量を減少させ、か
つ、膜の酸素含有量を増加させるのに有効であること
が、TDS分析(図15)から分かる。
【0070】また、表6に示す結果から、スパッタガス
も接着性に影響を与えることが分かる。すなわち、Ar
ガス中でのスパッタにより得られた膜は、Ar/O2
でのスパッタにより得られた膜よりも良好な接着性を示
す。
【0071】
【表6】 さらに、金属酸化物を含む上部電極は、製造処理の間
に、ウエーハ裏側から汚れを除去するために、水に浸漬
されることがときどきある。水は、金属酸化物と反応
し、接着性を低下させる。従って、金属酸化物膜上に金
属層をスパッタする前に、この膜を乾燥することが必要
である。表6に示すように、金属酸化物膜を150℃で
ベークするとわずかに接着性が増すけれども、400℃
でベークすると接着性はより顕著に増大する。ベーキン
グ温度が高ければ高いほど、吸着物を除去するのに有効
であるからである。
【0072】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、上部電極
に酸化膜であるペロブスカイト膜が用いられているの
で、分極反転を繰り返すことにより強誘電体膜に生ずる
酸素の空格子点がペロブスカイト膜の酸素により補わ
れ、強誘電体膜の膜疲労を抑制することができる。従っ
て、良好な疲労特性を有し、信頼性が高く、低電圧での
動作に適用しうるキャパシタを有する半導体装置を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による半導体装置を示す断
面図である。
【図2】本発明の一実施形態による半導体装置の他の例
を示す断面図である。
【図3】キャパシタの残留分極の変化を示すグラフであ
る。
【図4】キャパシタの抗電圧の変化を示すグラフであ
る。
【図5】実施例1によるキャパシタのヒステリシス特性
を示すグラフである。
【図6】実施例2によるキャパシタのヒステリシス特性
を示すグラフである。
【図7】比較例2によるキャパシタのヒステリシス特性
を示すグラフである。
【図8】本発明の一実施形態による半導体装置の製造方
法を示す工程断面図(その1)である。
【図9】本発明の一実施形態による半導体装置の製造方
法を示す工程断面図(その2))である。
【図10】本発明の一実施形態による半導体装置の製造
方法を示す工程断面図(その3)である。
【図11】本発明の一実施形態による半導体装置の製造
方法を示す工程断面図(その4)である。
【図12】IrO2 のTDSスペクトル図である。
【図13】ZrドープCeO2 のTDSスペクトル図で
ある。
【図14】アモルファスSROのTDSスペクトル図で
ある。
【図15】アニールSROのTDSスペクトル図であ
る。
【図16】従来の半導体装置のキャパシタの構成を示す
模式断面図である。
【符号の説明】
10…シリコン基板 12…素子領域 14…素子分離膜 16…サイドウォール絶縁膜 18…ゲート電極 20…ソース/ドレイン拡散層 22…層間絶縁膜 23…コンタクトホール 24a,24b…導体プラグ 26…ストッパ膜 28…シリコン酸化膜 30…IrOX 膜 34…Pt膜 36…下部電極 38…強誘電体膜 40…SRO膜 44…Pt膜 46…上部電極 48…キャパシタ 50…シリコン酸化膜 52…コンタクトホール 54…コンタクトホール 56…局部配線 58…層間絶縁膜 60…コンタクトホール 62…ビット線 110…シリコン基板 128…シリコン酸化膜 130…IrO2 膜 134…Pt膜 136…下部電極 138…強誘電体膜 140…IrO2 膜 144…Pt膜 146…上部電極 148…キャパシタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 27/04 27/108 (72)発明者 塚田 峰春 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1 番1号 富士通株式会社内 (72)発明者 坂井 強志 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1 番1号 富士通株式会社内 (72)発明者 田村 哲朗 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1 番1号 富士通株式会社内 (56)参考文献 特開 平10−27888(JP,A) 特開 平8−274270(JP,A) 特開 平10−135430(JP,A) 特開 平5−343616(JP,A)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化金属膜とこの酸化金属膜上に形成さ
    れた金属膜とを含む第1の電極と、 前記第1の電極上に、この電極の金属膜と接して形成さ
    れた強誘電体膜と、 前記強誘電体膜上に、この強誘電体膜と接して形成され
    た導電性ペロブスカイト膜を含む第2の電極とを含み、 前記第1の電極の酸化金属膜を構成する金属酸化物が、
    IrO x ,RuO x ,NiO x ,TiO x ,ZrO x
    CeO x ,CeO x /ZrO x およびPtO x からなる
    群から選ばれ、 前記金属酸化物が、それに含まれる金属とは異なる、I
    r,Ru,Pt,Ni,Ti,Zr,Ce,Biおよび
    Pbから選ばれる金属により500ppm以上の濃度で
    ドープされている 半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の電極の金属膜を構成する金属
    が、Pt,Ir,Ni,RhおよびRuからなる群から
    選ばれる、請求項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記金属が、Ti,Pb,Bi,La,
    Sr,Ca,YおよびNbから選ばれる金属によりドー
    プされている、請求項記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記強誘電体膜を構成する材料が、Pb
    (Zr,Ti)O3;La,Ca,Sr,YもしくはN
    bによりドープされたPb(Zr,Ti)O3 ;(B
    a,Sr)TiO3 ;SrBiTaOx ;SrBiTa
    NbOx およびZr,PbもしくはBaによりドープさ
    れたSrBiTaNbOx からなる群から選ばれる、請
    求項1記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記第2の電極のペロブスカイト膜を構
    成する材料が、SrRuO3 ,(La,Sr)RuO
    3 ,CaRuO3 ,(Ca,Sr)RuO3 ,LaNi
    3 および(La,Sr)CoO3 からなる群から選ば
    れる、請求項1記載の半導体装置。
  6. 【請求項6】 前記第2の電極が、前記ペロブスカイト
    膜上に形成された金属膜をさらに含む、請求項1記載の
    半導体装置。
  7. 【請求項7】 前記第2の電極の金属膜を構成する金属
    が、Pt,Ir,NiおよびRuからなる群から選ばれ
    る、請求項記載の半導体装置。
  8. 【請求項8】 前記金属が、Ti,Pb,Bi,La,
    Sr,Ca,YおよびNbから選ばれる金属によりドー
    プされている、請求項記載の半導体装置。
  9. 【請求項9】 酸化金属膜とこの酸化金属膜上に形成さ
    れた金属膜とを含む第1の電極を形成する工程と、 前記第1の電極上に、この電極の金属膜と接して強誘電
    体膜を形成する工程と、 前記強誘電体膜上に、この強誘電体膜と接して形成され
    た導電性ペロブスカイト膜を含む第2の電極を形成する
    工程とを含み、 前記第2の電極を形成する工程において、ペロブスカイ
    ト膜の形成後、このペロブスカイト膜上にさらに金属膜
    が形成され、 前記金属膜の形成の前に、前記ペロブスカイト膜が昇温
    においてベークされる半導体装置の製造方法。
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